JPH049170B2 - - Google Patents

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JPH049170B2
JPH049170B2 JP6843583A JP6843583A JPH049170B2 JP H049170 B2 JPH049170 B2 JP H049170B2 JP 6843583 A JP6843583 A JP 6843583A JP 6843583 A JP6843583 A JP 6843583A JP H049170 B2 JPH049170 B2 JP H049170B2
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polyester
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hydrogenated
acid
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、水素化ポリブタジエンなどのジエン
ポリマーの水素化物セグメントとポリエチレンテ
ルフタレートなどのポリエステルセグメントがア
ミド結合で連結されたブロツク共重合体の製法に
関する。 ポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性ポ
リエステルは繊維、フイルタ、ボトルあるいは電
気、電子部品などに用いられている。一般には単
味使用では各成形品の目的とする特性の賦与に不
十分な場合が多々あり、そのため他のポリマーを
ブレンドしたり、無機充填剤などを配合したりし
て物性のバランスを調節することが行われてい
る。 例えば、ポリエステルの耐衝撃性を改良するた
めに他のポリマー、とくにエラストマーやポリオ
レフインを配合することが試みられているが、こ
れらのポリマーは、ポリエステルとの相溶性が必
ずしも良好とはいえず、分散性の悪さに起因した
不均一性や異種の相間の剥離等により、混合によ
る改質が実現されにくい場合が多い。 一方、両末端にヒドロキシル基またはカルボキ
シル基を有するジエンポリマーの水素化物を、ポ
リエステルの共重合モノマーに用いることが特公
昭49−30710号に開示されており、軟質で伸び率
が極めて高いポリエステルが得られるとしてい
る。しかし、この方法ではヒドロキシル基または
カルボキシル基を有するジエポリマーの水素化物
がテレフタル酸やエチレングリコール等の他の共
重合モノマーと共重合する効率が極めて悪く、好
ましい製造方法とはいえない。 本発明者らは、ポリエステルを水素化ポリプタ
ジエン等のジエンポリマーの水素化物と共重合さ
せることによつてポリエステルの改質をすること
を検討し、末端および/または側鎖にアミノ基を
導入したジエンポリマーの水素化物とポリエステ
ルまたはそのオリゴマーとがアミド結合を介して
共重合すること及び生成する共重合体が、優れた
機械的性質を有することを見出し本発明に到達し
た。 すなわち本発明は、末端および/または側鎖に
アミノ基を有するジエンポリマーの水素化物(A)と
芳香族ジカルボン酸と脂肪族または脂環族グリコ
ールから構成されるポリエステルまたはそのオリ
ゴマー(B)とを加熱下に反応させることを特徴とす
るジエンポリマーの水素化物セグメントとポリエ
ステルセグメントがアミド結合で連結されたジエ
ンポリマーの水素化物共重合ポリエステル製法に
関する。 末端および/または側鎖にアミノ基を有するジ
エンポリマーの水素化物(A)は、ジエンポリマーに
従来公知の方法でアミノ基を導入して調製され
る。また原料となるジエンポリマーは、ジエンの
ホモポリマーまたは2種類以上のコポリマーおよ
びジエンポリマーの水素化物が好適であり、例え
ば1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、
クロロプレン、イソプレンなどから選ばれるモノ
マーを少なくとも1種類以上重合させて得られる
ホモポリマーまたはコポリマーおよびそれらの水
素化物がある。 原料となるジエンポリマーには、ラジカル、カ
チオン、アニオン、配置アニオンなどの触媒を用
いた重合体があり、本発明ではとくに限られるこ
となく用いられる。例えば有機リチウムなどの開
始剤を用いてリビングアニオン重合法により重合
する方法や過酸化物を開始剤に用いるラジカル重
合によつて合成することができる。またジエンモ
ノマーと共に少量の他のモノマーを共重合する方
法も採用することができる。この場合ジエンモノ
マーと共重合される他のモノマーの割合は、モノ
マー全体の約40モル%以下、好ましくは約10モル
%以下とすることが行われる。共重合可能な他の
モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレ
ン、o−またはp−ビニルトルエン、ビニルキシ
レン、アクリロニトリル、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル
酸メチル、ビニルピリジン等のビニルモノマーを
例示することができる。 また前記開始剤の存在下に同一または異なるリ
ビング重合体どうしを多官能性カツプリング剤、
例えば塩化メチレン、キシリレンジブロマイド、
テレフタル酸ジクロライド、四塩化ケイ素などで
カツプリングさせた直鎖状、分枝状、放射状のジ
エンポリマーも例示される。これらの中では、ポ
リブタジエンまたはポリイソプレンが好適に用い
られる。また、ジエンポリマーの一部または全部
が水素化されたジエンポリマーが好適に用いられ
る。 水素化されたジエンポリマーは、その平均不飽
和度がその元の値の約30%以下まで減少したもの
が好適であり、中でもとくに平均不飽和度が元の
値の約10%以下まで減少したものが好適である。 ジエンポリマーを水素化するには、当業者間に
良く知られた方法が採用される。水素化触媒とし
ては、例えばニツケル、多孔質珪藻土、ラネーニ
ツケル、微粉砕白金、パラジウム、カーボン担体
付パラジウムなどの触媒を用いることができる。
水素化の条件はとくに限定されるものではなく、
例えば大気圧から約300気圧、通常約5ないし約
200気圧、常温ないし約320℃の温度で約0.1ない
し約24時間、好ましくは約0.2ないし約10時間の
条件で水素化することができる。 原料ジエンポリマーの末端にアミノ基を導入す
る方法としては、例えば以下の方法がある。 ジエン化合物のリビング重合体にエチレンオキ
サイドを反応させて末端ヒドロキシル化した後、
アンモニアと反応させたり、該末端ヒドロキシル
化したジエンポリマーをテレフタル酸ジクロライ
ド等の複数のアシルハライド基をもつ化合物、あ
るいはホスゲンなどと反応させて末端にアシルハ
ライド基を導入し、これをエチレンジアミン等の
ジアミノ化合物と反応させたり、あるいはまた該
アシルハライド基を液体アンモニア、アルカリ金
属のアミド化物などでアミド化した後水素化して
アミノ化する方法。この方法で使用される複数の
アシルハライド基をもつ化合物としては、シユウ
酸ジハライド、マロン酸ジハライド、コハク酸ジ
ハライド、グルタル酸ジハライド、アジピン酸ジ
ハライド、セバシン酸ジハライド、シクロヘキサ
ンジカルボン酸のジハライド、テレフタル酸ジハ
ライド、イソフタル酸ジハライド、キシリレンジ
カルボン酸のジハライド、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸のジハライド、ビス(4−カルボキシ
フエニル)エーテルのジハライドなどが例示され
る。 上記末端ヒドロキシル化したジエンポリマーを
アクリロニトリルによつてシアノエチル化した後
水素化する方法、あるいはチオニルクロライドな
どのハロゲン化剤で処理してハロゲン化物とし、
これをさらに液体アンモニア、アルカリ金属のア
ミド化物などでアミド化した後水素化する方法。 ジエン化合物のリビング重合体にパラブロモメ
チルニトロベンゼンなどを反応させて末端にニト
ロ基を導入した後、水素化する方法。この水素化
の際にジエンポリマーの水素化を同時に行うこと
もできる。 またジエン化合物のリビング重合体に二酸化炭
素を反応させて末端にカルボキシル基を導入し、
これをヘキサメチレンジアミン等のジアミノ化合
物と反応させる方法。上記末端カルボキシル化し
たジエンポリマーにチオニルクロライドなどのハ
ロゲン化剤を反応させて末端をアシルハライド基
に変換した後、エチレンジアミン等のジアミノ化
合物と反応させたり、該アシルハライド基を液体
アンモニア、アルカリ金属のアミド化物などでア
ミド化した後水素化する方法も例示される。 以上例示した方法において用いられるジエンポ
リマーは、予め水素化されたものでもよく、可能
な場合はアミノ基を導入する際に水素化してもよ
い。 またアミノ基を導入するための原料となるジエ
ンポリマーとして、市販されている末端に水酸基
またはカルボキシル基を有するポリブタジエンホ
モポリマーあるいはコポリマー、さらにはそれら
を水素化したポリマーを使用することができ、例
えば下記のものがある。 Nisso PB G−1000 日本曹達 〃 G−2000 〃 〃 G−3000 〃 〃 GI−1000 〃 〃 GI−2000 〃 〃 GI−3000 〃 〃 C−1000 〃 〃 CI−1000 〃 ポリテール H 三菱化成 〃 HA 〃 Poly−BD アーコ社 Butarez HT フイリップ社 Hycar−HTB グツドリツチ社 Telogen HT ゼネラルタイヤ社 本発明で用いられる末端および/または側鎖に
アミノ基を有するジエンポリマーの水素化物(A)の
好適例は、オレフイン単位の分子量が約300ない
し約700000、とくに好ましくは約500ないし約
500000のものであり、アミノ基の割合が該ジエン
ポリマーの水素化物(A)の炭素数1000あたり約0.02
個ないし約95個、とくに好ましくは約0.03個ない
し約60個のものである。 さらに好適な態様は、原料モノマーとしてジオ
レフインを用い、ジエンポリマーまたはその水素
化物の分子量が約300ないし約700000、とくに好
ましくは約500ないし約500000であり、その両末
端あるいは片端にアミノ基を有するジエンポリマ
ーである。分子量が約300より小さい場合はジエ
ンポリマーの優れた性質、たとえば低温柔軟性な
どが発現しなくなるため好ましくない。また分子
量が約700000を越えるとジエンポリマーとポリエ
ステルまたはそのオリゴマーとの相溶性が悪くな
り、共重合の効率が低下するため好ましくない。 アミノ基の数が炭素数1000あたり約0.02より少
ない場合は、ポリエステルまたはそのオリゴマー
との共重合性が低下するため、また約95を越える
と、ポリエステルまたはそのオリゴマーとの共重
合反応時にゲル化が進行する場合があり、いずれ
も好ましくない。 ポリエステルまたはそのオリゴマー(B)を構成す
る芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、
イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、
ビス(p−カルボキシルフエニル)メタン、アン
トラセンジカルボン酸、4,4′−ジフエニルジカ
ルボン酸、4,4′−ジフエニルエーテルジカルボ
ン酸あるいはこれらのエステル形成誘導体などが
挙げられる。 なお酸成分として約40モル%以下の割合であれ
ば、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ド
デカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸、
1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−
シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカル
ボン酸およびそれらのエステル形成誘導体などの
芳香族ジカルボン酸以外のジカルボン酸で置換し
てもよい。 またグリコールモノマー成分としては、炭素数
2ないし20の脂肪族グリコール、すなわちエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,4−
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,
5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオー
ル、デカメチレンジグリコールなど、またシクロ
ヘキサンジオール、トリシクロデカンジメチロー
ルなどの脂環族グリコール、さらにはジエチレン
グリコール、トリエチレングリコールあるいは分
子量が10000以下のポリエチレングリコール、ポ
リ−1,3−プロピレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコールなどおよびそれらの混合物が
挙げられる。 本発明で使用されるポリエステルまたはそのオ
リゴマー(B)の好ましい態様としては、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメ
チレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジ
メチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6
−ナフタレートなどおよびそれらのオリゴマーが
挙げられるが、なかでも適度な機械的強度を有す
るポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、およびそれらのオリゴマーが最も
好ましい。 本発明で使用されるポリエステルまたはそのオ
リゴマーとしては、ビスヒドロキシエチルテレフ
タレートから高重合度の重合体、あるいは共重合
体まであり、特別な制限はない。 本発明においては、上記のアミノ基を導入した
ジエンポリマーの水素化物(A)とポリエステルまた
はそのオリゴマー(B)とを加熱下に混合させて、必
要に応じて反応系を減圧することによりアミノ基
とポリエステル末端のカルボキシル基が縮合反応
により連結して、ジエンポリマーの水素化物セグ
メントとポリエステルセグメントがアミド結合で
連結された共重合体が製造される。 加熱下の混合は、重合触媒の不存在下でもよい
が、共存下に行うことが好ましく、また他の添加
剤、例えば着色剤、安定剤、無機充填剤などをそ
の最初の段階から、あるいは中間、最終段階で添
加することもできる。 重合触媒としては、一般にポリエステル製造用
に用いられているものを使用することができ、酢
酸マンガン、酢酸亜鉛などの酢酸金属塩や酸化ゲ
ルマニウム、三酸化アンチモンなどの金属酸化
物、テトラブチルチタネートなどの有機チタネー
トを例示することができる。 混合されるジエンポリマーの水素化物(A)とポリ
エステルまたはそのオリゴマー(B)の仕込み比率は
とくに制限されるものではなく、使用される両成
分の種類(分子量、アミノ基の割合など)、加熱
温度、併存する他の添加剤の種類、割合などに応
じて適宜変えることができる。通常はジエンポリ
マーの水素化物(A)対ポリエステルまたはそのオリ
ゴマー(B)の重量比を約0.5/99.5ないし約98/2
とすることが行われる。 また末端にアミノ基を有する水素化ポリブタジ
エエンからなるジエンポリマーの水素化物(A)とポ
リエレンテレフタレートまたはそのオリゴマー(B)
を用いる場合は、ジエンポリマーの水素化物(A)対
ポリエステルまたはそのオリゴマー(B)の重量比を
約0.5/99.5ないし約98/2中でもとくに約1/
99ないし約95/5とすることが好適である。 重量比が約0.5/99.5より小さい場合は、共重
合体の性質がジエンポリマーの水素化物を含まな
いホモポリエステルとほぼ同じとなり、また重量
比が約98/2を越えて大きくなると性質がジエン
ポリマーの水素化物とほぼ同等になるため何れも
好ましくない。 両成分の混合物を加熱下に混合するには、従来
公知の装置、例えば撹拌翼つき反応装置、一軸あ
るいは二軸スクリユー押出機、ニーダー、バンバ
リーミキサー、ミキシングロール、ヘンシエルミ
キサーなどの混練装置を単独で、あるいは組合せ
て使用することができる。上記装置で溶融混合し
ながらジエンポリマーの水素化物成分とポリエス
テル成分との反応を行うことができるが、溶融混
合したものを固相で反応を完結させることも可能
である。 加熱温度は約100℃ないし400℃、好ましくは約
150℃ないし350℃である。 例えば末端にアミノ基を有する水素化ポリブタ
ジエンからなるジエンポリマーの水素化物(A)とポ
リエチレンテレフタレートまたはそのオリゴマー
(B)を用いる場合は、通常約150ないし約350℃、と
くに好ましくは約180ないし約300℃とすることが
好適である。約150℃末端では、ポリエチレンテ
レフタレートまたはそのオリゴマー(B)とジエンポ
リマーの水素化物成分との反応が極めて遅くな
り、また約350℃を越えるとジエンポリマーの水
素化物成分の劣化が起こるためいずれも好ましく
ない。 ジエンポリマーの水素化物成分とポリエステル
またはそのオリゴマーとの反応系を減圧にする場
合には、通常約5mmHg以下の圧力で約0.2ない
し約50時間、とくに好ましくは2mmHg以下の圧
力で、約0.5ないし約20時間減圧下に保つことが
好適である。 加熱下の混合および必要に応じて反応系を減圧
にすることにより、ジエンポリマーの水素化物セ
グメントとポリエステルセグメントがアミド結合
によつて連結されたブロツク共重合体が得られ
る。 本発明の製法においては必ずしもすべての成分
を反応させる必要はなく、未反応のジエンポリマ
ーの水素化物(A)および/またはポリエステル(B)一
部含有するポリオレフイン共重合ポリエステルを
製造することも行われる。 また本発明で得られるジエンポリマーの水素化
物共重合ポリエステルには、ジエンポリマーの水
素化物セグメント(a)とポリエステルセグメント(b)
の組合せとして b−a b−a−b b−(a−b)−ja a−(b)k a−{−(b−a)−lb}n などを例示することができる。ただしj、k、
l、mは任意の正整数であり各aあるいは各bは
それぞれ同じでも異つていてもよい。 本発明で得られるジエンポリマーの水素化物共
重合ポリエステルは、優れた機械的性質を有して
おり、とくに耐衝撃性、伸び特性などが優れた樹
脂であり、単独であるいは他の添加剤と組合せて
使用される。 本発明で提供される共重合体は、単独であるい
は必要に応じて未反応のジエンポリマーの水素化
物(A)および/またはポリエステル(B)を一部混入し
た組成物としても使用される。 本発明で提供される共重合体は、従来のポリエ
ステルの諸性質を改質するために、これらに配合
する用途にも好適である。本発明で提供される共
重合体を従来ポリエステルの改質剤として配合さ
れていた添加剤、例えばポリブタジエンをはじめ
とする各種ポリマーと共にポリエステルに配合し
て、ポリエステルの改質効果、例えば耐衝撃性を
発現させる用途がある。 これらの用途における配合の際には、必要に応
じて一種以上の有機希釈剤を併存させることもで
きる。 本発明における有機希釈剤とは、ジエンポリマ
ーの水素化物(A)またはポリエステル(B)を溶解ある
いは膨潤させる性質を有し、混合成分に悪影響を
与えず、乾燥などの方法で容易に系外に除去する
このできる液体であり、例えばベンゼン、トルエ
ン、キシレン、シクロフキサン、n−オクタン、
エチルベンゼン、クメン、メチルシクロヘキサ
ン、エチルシクロヘキサンなどの炭化水素、メチ
ルイソブチルケトンなどのケトン類、フエノー
ル、o−クロルフエノール、p−クロルフエノー
ルなどのフエノール誘導体、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル
ピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミドのよう
な非プロトン性溶媒、トリクロルエタン、テトラ
クロルエタンなどのハロゲン化炭化水素、ベンジ
ルアルコール、ニトロベンゼン、エーテルなどが
例示され、これらの中ではトルエン、o−クロル
フエノール、トリクロルエタン、ベンジルアルコ
ール、ニトロベンゼンが好適である。 また本発明における添加剤には、着色剤、安定
剤、無機充填剤どが例示され、さらに具体的には
着色剤として、染料、硫化カドミウム、フタロシ
アニン、カーボンブラツクなどの顔料などが例示
され、安定剤には、ヒンダードフエノール、ヒド
ロキノン、チオエーテル、ホスフアイト類および
これらの置換体および組合せなどの酸化防止剤お
よび熱安定剤、レゾルシノール、サリシレート、
ベンゾトリアゾール、ベンゾフエノンなどの紫外
線吸収剤、ステアリン酸、モンタン酸などの高級
脂肪酸およびその金属塩、エステル、ハーフエス
テル、ステアリルアルコール、ステアラミドなど
の誘導体などをはじめとする種々の滑剤および離
型剤、酸化アンチモンなどの難燃助剤、ドデシル
ベンゼン、スルホン酸ナトリウム、ポリアルキレ
ングリコールなどの帯電防止剤、結晶化促進剤、
シランカツプリング剤などが例示することがで
き、無機充填剤には、ガラスフアイバー、カーボ
ンフアイバー、セラミツクフアイバー等の繊維状
のもの、マイカ、ガラスビーズ、シリカ、チタン
酸バリウム、ハイドロタルサイト、ゼオライト等
の粒状、粉状、板状のものが例示される。 さらに添加剤として用いられるポリマーには、
ポリブタジエン、ポリイソプレンあるいはこれら
の水素化物、エチレンプロピレンゴム、エチレン
プロピレンジエンゴム、スチレンブタジエンゴ
ム、水素化スチレンブタジエンゴムあるいはこれ
らにアクリル酸、無水マレイン酸等をグラフト共
重合した変性ゴム、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−
4−メチル−1−ペンテン共重合体、4−メチル
−1−ペンテン−デセン共重合体などのα−オレ
フイン系樹脂またはエラストマー、ポリメタクリ
ル酸、エチレン−アクリル酸エチル共重合体など
のアクリル系樹脂、エチレン−メタクリル酸共重
合体の亜鉛塩などのアイオノマー系樹脂、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、ナイロン6などのポリ
アミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポ
リスルホン、ポリフエニレンオキサイド、フツ素
樹脂、フエノール樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂
などが例示される。 上記の添加剤は、ポリエステルの諸性質を考慮
して配合量が適宜決められる。 次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明
する。 実施例 1 (ポリエステルオリゴマーの製造) テレフタル酸540部、エチレングリコール242
部、トリエチルアミン0.164部をオートクレーブ
に入れ、240℃、2.7Kg/cm2ゲージ圧にて撹拌し、
生成してくる水を除去しながら8時間反応を行
い、反応終了時にリン酸トリメチルを0.15部添加
した。このようにしてエステル化率95%のポリエ
チレンテレフタレートのオリゴマーを製造した。 (末端にアミノ基を有するジエンポリマーの水
素化物の製造) 冷却器、滴下ロート、撹拌機のついた三つの口
フラスコ(A)にテレフタル酸ジクロライド63部およ
びトルエン600部を窒素雰囲気下で仕込み、溶液
が均一になるまで撹拌した。実質上両末端にヒド
ロキシル基をもつ水素化ポリブタジエンGI−
3000(日本曹達製、KOH価:28)200部、ピリジ
ン54部をトルエン700部に溶解したものを滴下ロ
ートに仕込み、撹拌機を強撹拌しながらフラスコ
中に滴下して、50℃で2時間反応を行つた。窒素
でシールした別のフラスコにヘキサメチレンジア
ミン210部、トルエン1100部を仕込み、溶解した
後、フラスコ(A)の反応液を滴下して、50℃で2時
間反応を行つた。反応液を過してピリジンの塩
酸塩をほぼ除去した後、用媒をエバポレートし
た。得られた生成物をヘキサンに溶解して、水
洗、過、溶媒除去の操作を生成物が透明になる
まで繰り返し行つた。この生成物を真空乾燥機で
一昼夜乾燥させて、末端にアミノ基をもつ水素化
ポリブタジエンを得た。この水素化ポリブタジエ
ン0.5gをトルエン25mlに溶解して、チモールブ
ルーを指示薬に用いて0.1Nのp−トルエンスル
ホン酸のm−クレゾール溶液で滴定した結果、末
端アミノ基量は0.16ミリ当量/gポリマーであつ
た。この結果はアミノ基の割合が水素化ポリブタ
ジエンの炭素数1000当り約2個であることに相当
する。なお以上の反応では実質上無水の試薬およ
び溶媒を使用した。 (ポリエステルとジエンポリマーの水素化物と
の共重合体の合成) 上記の方法で合成したポリエチレンテレフタレ
ートのオリゴマー85部、両末端にアミノ基を有す
る水素化ポリブタジエン15部および三酸化アンチ
モン0.02部を反応器に仕込み、窒素雰囲気下で撹
拌しながら270℃で1時間反応させた。次いで15
分かけて系を徐々に減圧にし、最終的に0.7mmH
g以下の減圧度で4時間反応させた。生成ポリマ
ーの分子量をGPCを用いて測定した結果(o−
クロルフエノール溶媒、70℃、ウオータース製、
モデル150C)ポリエチレンテレフタレート換算
の数平均分子量は32900であつた。生成ポリマー
をロータースピードミル(Fritsch社製、
Puluverisette14)を用いて粉砕した後、ソツク
スレー抽出器に仕込み、トルエンで8時間抽出し
た。抽出されたポリマーの反応に用いた水素化ポ
リブタジエンに対する割合(以下トルエン抽出率
と呼ぶ)は、27重量%であつた。抽出残ポリマー
をプレス成形機(成形温度:290℃)により窒素
シール下で15cm×15cm×0.05cm()、15cm×15
cm×0.2cm()の形状からなるシートをつくり、
以下の測定を行つた。 引張試験:()のシートから全長50mm、平行部
分の幅5mmのダンベル状試験片を打抜き、イン
ストロン社製引張試験機を使用し、引張速度50
mm/min、測定温度23℃の条件で行つた。 アイゾツト衝撃試験:()のシートを二枚重ね
で用いJIS K7110の方法により、230℃で測定
した。結果を第1表に示す。 実施例 2 実施例1において、末端にアミノ基を有するジ
エンポリマーの水素化物を合成するときにテレフ
タル酸ジクロライド10.4部、ピリジン9.7部、ヘ
キサメチレンジアミン29部を用いる以外は、実施
例1と同様の反応を行つた。このようにして得ら
れた末端にアミノ基をもつ水素化ポリブタジエン
15部とポリエチレンテレフタレートのオリゴマー
85部を用いて、実施例1と同様の条件で共重合体
を合成した。結果を第1表に示す。 実施例 3 実施例1において、ポリエステルとジエンポリ
マーの水素化物との共重合体を合成する際にポリ
エチレンテレフタレートのオリゴマー15部の代り
に、極限粘度0.80dl/gのポリエチレンテレフタ
レート(カネボウ合繊(株)製、ベルペツトEFG−
7)を15部用いる以外は、実施例1と同様の重縮
合反応を行つて共重合体を合成した。ただし重縮
合は2時間、約270〜280℃、0.5mmHg以下にお
いて行つた。結果を第1表に示す。 実施例 4 冷却器、撹拌機のついた反応器に無水のベンゼ
ン700部、イソプレン130部を仕込み、強撹拌しな
がらsec−ブチルリチウムを0.64部含むヘキサン
溶液を滴下してアルゴン雰囲気下、室温で5時間
反応させた。次いで反応器を氷浴で冷却して、エ
チレンオキサイドを16部滴下して5℃、2時間、
さらに室温で12時間反応させた。反応液を大過剰
のメタノール中に析出して、末端に水酸基をもつ
ポリイソプレンを単離した。THF溶媒を用いて
GPCを測定した結果、数平均分子量はポリイソ
ブレン換算で約10000であつた。このポリイソプ
レンにアセチルクロライドを反応させて、生成し
たエステル基の濃度をIRで定量(1740cm-1のカ
ルボニルと1640cm-1の炭素の二重結合によるIR
吸収の吸収強度比を用いた)した結果0.013モル
%であつた。このポリイソプレン30部、シクロヘ
キサン700部、カーボン担体付パラジウム(パラ
ジウム5%担持)を15部オートクレーブに仕込
み、水素圧100Kg/cm2にて140℃、4時間反応させ
た。反応液を過、水洗した後、メタノール中に
析出させて末端に水酸基を有する水素化ポリイソ
プレンを得た。なおこの水素化ポリイソプレンの
ヨウ素価は11であつた。実施例1において、両末
端に水酸基をもつ水素化ポリブタジエンGI−
3000の代りにこのようにして合成した末端に水酸
基をもつ水素化ポリイソプレンを用いる以外は実
施例1と同様の反応を行つてポリエステルとジエ
ンポリマーの水素化物との共重合体を合成した。
結果を第1表に示す。 実施例 5 実施例1で合成した末端にアミノ基を有する水
素化ポリブタジエン15部、ポリブチレンテレフタ
レート樹脂(東洋紡績(株)製、タフペツトN1000)
85部を用いて実施例1と同様の重縮合反応を行つ
た。ただし、重縮合反応は3時間、約250℃、0.5
mmHg以下の条件で行つた。結果を第1表に示
す。 実施例 6 実施例1と同一の方法で合成した末端にアミノ
基を有する水素化ポリブタジエン75部、ポリエチ
レンテレフタレートのオリゴマー25部、三酸化ア
ンチモン0.1部を混合して、実施例1と同様の重
縮合反応を行つた。結果を第1表に示す。 実施例 7 実質上両末端にカルボキシル基をもつ水素化ポ
リブタジエンCI−1000(日本曹達製、酸価:48.2)
50部、ヘキサメチレンジアミン50部、パラトルエ
ンスルホン酸1部をトルエン120部に溶解し、窒
素下140℃で生成する水を除去しながら8時間還
流を行つた。反応生成物を精製して、末端にアミ
ノ基をもつ水素化ポリブタジエンを単離した。こ
の水素化ポリブタジエン75部を用いる以外は実施
例6と同様の条件で重縮合反応を行い、共重合体
を合成した。結果を第1表に示す。 比較例 1 実施例1において、ポリエステルとジエンポリ
マーの水素化物との共重合反応の際に両末端にア
ミノ基を有する水素化ポリブタジエンの代りに両
末端に水酸基を有する水素化ポリブタジエンを用
いる以外は実施例1と同一の条件で重縮合反応を
行つた。反応生成物のトルエン抽出率は80%と、
仕込みポリオレフインの20%しか共重合体中に取
り込まれなかつた。物性を測定した結果を第1表
に示す。 【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 末端および/または側鎖にアミノ基を有する
    ジエンポリマーの水素化物(A)と芳香族ジカルボン
    酸と脂肪族または脂環族グリコールから構成され
    るポリエステルまたはそのオリゴマー(B)とを加熱
    下に反応させることを特徴とするジエンポリマー
    の水素化物セグメントとポリエステルセグメント
    がアミド結合で連結されたジエンポリマーの水素
    化物共重合ポリエステル製法。
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