JPH048515Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH048515Y2
JPH048515Y2 JP1984148879U JP14887984U JPH048515Y2 JP H048515 Y2 JPH048515 Y2 JP H048515Y2 JP 1984148879 U JP1984148879 U JP 1984148879U JP 14887984 U JP14887984 U JP 14887984U JP H048515 Y2 JPH048515 Y2 JP H048515Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cassette
tape
mechanical chassis
recording
chassis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP1984148879U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6164649U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP1984148879U priority Critical patent/JPH048515Y2/ja
Publication of JPS6164649U publication Critical patent/JPS6164649U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH048515Y2 publication Critical patent/JPH048515Y2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は新規なビデオテープレコーダーに関す
る。
詳しくは、所謂カセツトタイプの磁気テープを
使用するビデオテープレコーダーに関するもので
あり、記録再生部が設けられたメカシヤーシを外
筐にスライド自在に支持し、記録再生部に対する
テープカセツトの装着及び取出しはメカシヤーシ
を外筐から所定の位置へ引き出して行なうように
することにより、形状をより薄くすることができ
ると共に、メカシヤーシをスライドせしめるシヤ
ーシ移動手段を、テープカセツトを記録再生部の
所定の装着位置に装着せしめる手段として利用す
ることにより、構造を簡単なものとすることがで
き、小型で、かつ、動作の安定性に優れた新規な
ビデオテープレコーダーを提供しようとするもの
である。
従来の技術 近時、ビデオテープレコーダー(以下、
「VTR」という)、特に、家庭用のVTRの普及は
目ざましく、そうした普及に伴つて、この種の
VTRは、より小型なものが要求されて来ている。
ところで、この種のVTRは、一般に、所謂カ
セツトタイプの磁気テープを使用するようになつ
ている。このため、この種のVTRは、テープカ
セツトをVTRの所定の位置に装着するためのカ
セツトローデイング機構が設けられている。
そして、従来のカセツトローデイング機構はそ
のローデイング方式の点で次の2種類に分けるこ
とができる。即ち、1つは所謂トツプローデイン
グ方式のカセツトローデイング機構であり、もう
1つは所謂フロントローデイング方式のカセツト
ローデイング機構である。
第19図及び第20図に上記した各ローデイン
グ方式のカセツトローデイング機構を備えた従来
のVTRを示す。
先ず、第19図に示すVTRaについて説明す
る。このVTRaのカセツトローデイング機構はト
ツプローデイング方式のものである。図面におい
て、bはVTRaの外筐であり、cは外筐bの天板
部のうち、外筐b内の所定の位置に設けられた図
示しないリール台の上方に対応する部分に形成さ
れた開口部である。dは外筐b内のリール台の上
方に上下方向に移動自在に支持されたカセツト保
持部であり、該カセツト保持部dは、これに挿入
されたテープカセツトeを、これのテープリール
がリール台と係合せしめられる所定の装着位置へ
移動せしめるための部材である。そして、カセツ
ト保持部dは、前面が開口され、かつ、テープカ
セツトeをある程度の余裕をもつて挿入すること
ができる程度の空間を有する略枠状に形成されて
おり、その天板部fは透明板により形成されてい
る。
そして、カセツト保持部dは、第19図に実線
で示すように、外筐bから上方へ突出した位置
(以下、この位置を「イジエクト位置」という。)
と、その天板部fが外筐bの開口部cを塞ぎ、か
つ、これに挿入されたテープカセツトeを前記し
た装着位置に装着せしめる位置(以下、この位置
を「セツト位置」という)の間を移動することが
できるように支持されている。
しかして、VTRaを使用するときは、図示しな
いイジエクトボタンを押すことによつてカセツト
保持部dをイジエクト位置に突出させ、これにテ
ープカセツトeを挿入し、そして、カセツト保持
部dを上から押圧するようにしてセツト位置に押
し込むようにする。
尚、テープカセツトeのカセツト筐体の天板部
には、一般に、テープリール等を外から見ること
ができるようにするための透明部gが設けられて
いる。従つて、テープカセツトeがVTRaの前記
装着位置に装着された状態でも、カセツト保持部
dの天板部f及びテープカセツトeの透明部gを
通してテープリールやこれに巻装されたテープを
見ることができるので、テープの残量等を目視す
ることができる。
次に、第20図に示すVTRhについて説明す
る。このVTRhのカセツトローデイング機構はフ
ロントローデイング方式のものである。図面にお
いて、iはVTRhの外筐であり、外筐iのフロン
トパネルjにはカセツト挿入口kが形成されてい
る。lは外筐i内のうち上記カセツト挿入口kの
後方の部分に移動自在に配置されたカセツトキヤ
リアであり、その外形は略前記したVTRaのカセ
ツト保持部dと同様に形成されている。そして、
カセツトキヤリアlは、図示しない案内部材によ
つて移動方向を案内されるように支持されてお
り、第20図に破線で示す位置、即ち、前記カセ
ツト挿入口kの直ぐ後ろの位置(以下、この位置
を「イジエクト位置」という)と、同図に2点鎖
線で示す位置、即ち、上記イジエクト位置より後
方であり、かつ、下方であると共に、これに挿入
されたテープカセツトeが所定の装着位置に装着
され、かつ、テープカセツトeのテープリールが
図示しないリール台と係合される位置(以下、こ
の位置を「セツト位置」という)の間を、同図に
実線矢印で示すような、略横倒L字状の軌跡を通
つて移動されるようになつている。即ち、カセツ
トキヤリアlは、イジエクト位置からセツト位置
へ向けて移動されるとき、一旦、リール台の上方
の位置まで略水平方向に移動され、次いでその位
置から略垂直方向に下方へ向けて移動されるよう
になる。
しかして、カセツトキヤリアlがイジエクト位
置に来ている状態において、テープカセツトeを
カセツト挿入口kから外筐i内へ挿入すると、テ
ープカセツトeはカセツトキヤリアlに保持され
ると共に、カセツトキヤリアlが図示しない移動
機構により前記した移動軌跡を通つて移動され、
所定の装着位置に装着せしめられるようになる。
ところで、カセツト保持部d又はカセツトキヤ
リアlに挿入されたテープカセツトeは、前記し
たようにして記録再生部の所定の装着位置に装着
されるのであるが、この装着は、具体的には、テ
ープカセツトeが記録再生部に設けられた図示し
ない位置決めピンに対して圧接及び係合せしめら
れることによつて行なわれる。
即ち、記録再生部のうちテープカセツトが配置
される部分には、テープカセツトの下面が載置さ
れる位置決めピンやテープカセツトの下面に形成
された位置決め孔に挿入される位置決めピンが設
けられており、前記したカセツト保持部dやカセ
ツトキヤリアlに挿入された状態で記録再生部側
へ向けて移動されたテープカセツトeは、その記
録再生部における水平方向及び垂直方向の位置等
が上記位置決めピンによつて規制された状態で所
定の装着位置に配置されるようになつている。そ
して、このようにして所定の位置に装着されたテ
ープカセツトeの配置状態は、例えば、カセツト
保持部d等に設けられた板ばね等の弾発手段によ
り保持されるようになつている。即ち、テープカ
セツトeは、前記した位置決めピンの上端面に押
し付けられることによつて、所定の装着位置に配
置された状態が保持されるようになつている。
考案が解決しようとする問題点 前記した従来のVTRaには、そのカセツトロー
デイング方式がトツプローデイング方式であるこ
とにより、また、他のVTRhには、そのカセツト
ローデイング方式がフロントローデイング方式で
あることにより、それぞれ、次のような問題点が
ある。
先ず、前記したVTRaは、テープカセツトeの
装着及び取出しを行なうとき、カセツト保持部d
をVTRの外筐bから上方へ突出せしめるように
されているので、外筐bの高さに、カセツト保持
部dの上下方向への移動ストロークを含める必要
はない。従つて、外筐bの形状は必要な機構を配
置することができるだけの最低限の大きさで足り
るので、VTRを小型、特に、薄型に構成できる
といつた利点がある。
ところが、カセツト保持部dが外筐bから上方
へ突出するような移動ストロークを有しているた
め、VTR上方の空間を有効に利用することが困
難であり、また、VTRの置き場所が非常に制限
されて来るといつた問題がある。即ち、この種の
VTRの上には映像装置等を配置することができ
なく、また、適宜なラツクの空間に入れる場合
も、その空間には、VTRaの高さにカセツト保持
部dの外筐b外への移動ストローク及び外筐b外
へ突出したカセツト保持部dの上方に手を入れる
のに充分な高さを加えた高さが必要となる。即
ち、VTRaを配置するラツクの空間として相当大
きな空間が必要となつて来る。
一方、前記したVTRhは、テープカセツトeを
VTRの前面側から挿入し、また、取出すことが
できるので、VTRの上に映像装置等を配置する
ことができるし、また、ラツクに入れる場合も、
その空間は当該VTRが納まる大きさだけあれば
充分である。
しかしながら、カセツトローデイング方式がフ
ロントローデイング方式であるため、外筐iの高
さに、カセツトキヤリアlの上下方向への移動ス
トロークを含める必要がある。従つて、この種の
VTRは、その形状、特に、高さがかなり高くな
るといつた問題がある。
ところで、前記した第19図に示すVTRaのカ
セツト保持部dは、図示しない弾発手段によつ
て、常時、上方へ移動しようとする弾発力を付勢
されており、テープカセツトを装着するときは、
その弾発力に抗してカセツト保持部dを上方から
押し込むようにし、所定の位置まで押し込まれた
カセツト保持部dは図示しないロツク手段によつ
てロツクされるようになつている。そして、テー
プカセツトeを取り出そうとするときは、イジエ
クトレバーを操作することによつて、カセツト保
持部dの上記ロツク手段によるロツク状態を解除
すれば、カセツト保持部dが弾発手段の弾発力に
よつてイジエクト位置へ移動されるようになつて
いる。
このようなVTRaにおけるカセツト装着手段は
駆動源を必要としないので、低コストに構成する
ことができる利点はあるが、その操作性は極めて
悪く、また、何らかの原因によつてロツクが外れ
ると、テープがローデイングされている状態のま
まテープカセツトがイジエクト位置へ移動される
といつた重大な事故を招く惧れがあり、信頼性が
乏しいといつた問題がある。
また、前記した第20図に示すVTRhのカセツ
トキヤリアlは、モーターを駆動源とする移動機
構によつて移動されるようになつているので、テ
ープカセツトeを記録再生部へ装着するための操
作性は優れている。しかしながら、テープカセツ
トeの装着のために独立したカセツトローデイン
グ機構が必要であり、VTRが複雑、かつ、大型
なものとなるといつた問題がある。
また、テープカセツトを所定の装着位置に圧着
するための弾発手段も、VTRの小型化を妨げる
原因の1つとなつている。即ち、前記したよう
に、カセツト保持部d等にはテープカセツトを記
録再生部の所定の装着位置に圧着せしめるための
弾発手段が設けられているのであるが、この弾発
手段は、所定の弾発力を生ずるようにするため
に、ある程度の大きさが必要となつて来る。しか
も、その弾発力を生ずるための変形方向はテープ
カセツトの厚み方向、即ち、一般にはVTRの高
さ方向である。
従つて、カセツト保持部d等が、このような弾
発手段の高さ分高くなるため、結局、VTRの高
さには、この弾発手段の高さをも含める必要があ
る。
更に、このような弾発手段はテープカセツトを
上面側から押圧するためのものであるから、必然
的に、カセツト保持部dの上部に配置されてい
る。従つて、カセツト保持部d等に挿入されたテ
ープカセツトeの上面は、その一部がこの弾発手
段によつて上方からは見えなくなる場合も生ず
る。
従つて、折角テープカセツトeの天板部に透明
板gが設けられているにも拘らず、弾発手段に邪
魔されて、その内部、特にテープの残量を目視す
ることができない場合が生じて来る。
問題点を解決するための手段 本考案ビデオテープレコーダーは、上記した問
題点を解決するために、記録再生部が設けられた
メカシヤーシを外筐にスライド自在に支持しかつ
上記記録再生部に対するテープカセツトの装着及
び取り出しはメカシヤーシを外筐から所定の引き
出し位置へ引き出して行なうようにすると共に、
前記メカシヤーシをスライド方向へ移動せしめる
シヤーシ移動手段と、テープカセツトを保持する
カセツト保持部を有し前記メカシヤーシに上記カ
セツト保持部が記録再生部側と反記録再生部側と
の間を移動するように回動自在に支持された回動
部材と、上記メカシヤーシが引出位置に引き出さ
れる直前にカセツト保持部が反記録再生部側の位
置に移動され、メカシヤーシがそれ以外の位置に
位置するときはカセツト保持部が記録再生部側の
位置に保持されるように回動部材を案内する案内
部材と、上記回動部材を回動せしめる回動手段
と、上記回動部材を常時記録再生部側へ向けて弾
発付勢する弾発手段とを備え、前記メカシヤーシ
が外筐内へ向けて引き込まれてゆくとき前記カセ
ツト保持部に保持されたテープカセツトを前記弾
発手段と上記案内部材により所定の位置に圧着せ
しめるようにしたことを特徴とする。
作 用 従つて、本考案ビデオテープレコーダーにおい
ては、記録再生部が設けられたメカシヤーシを外
筐にスライド自在に支持し、記録再生部に対する
テープカセツトの装着及び取出しはメカシヤーシ
を外筐から引き出して行なうようにすることによ
つて、外筐の高さに、カセツト保持部の上下方向
への移動ストロークを含ましめる必要がなく、し
かも、カセツト保持部が外筐から上方へ突出する
ことがないので、外筐上に映像装置を配置する等
VTR上方の空間を有効に利用することができる。
また、カセツト保持部を有する回動部材がメカ
シヤーシを移動せしめるシヤーシ移動手段によつ
て上下方向へ回動されるようにすると共に、メカ
シヤーシが外筐内へ向けて引き込まれてゆくとき
回動部材が記録再生部側へ回動されるようにする
ことにより、テープカセツトの記録再生部の所定
の装着位置に対する装着を、シヤーシ移動手段に
よつて行なうことができる。
更に、カセツト保持部を有する回動部材をメカ
シヤーシが引出位置に引き出される直前にそのカ
セツト保持部が反記録再生部側の位置に移動さ
れ、メカシヤーシがそれ以外の位置に位置すると
きはカセツト保持部が記録再生部側の位置に保持
されるように案内部材に案内されるようにしたの
で、テープカセツトをカセツト保持部に出し入れ
する際及び記録再生部に装着する際にこれら出し
入れ及び装着を確実にかつ安定に行うことができ
る。
実施例 以下に、本考案ビデオテープレコーダーの詳細
を添附図面に示した実施例に従つて説明する。
図面において、1はVTRであり、2はその外
筐である。外筐2は略薄い箱状に形成され、その
前面パネル3の左側(第1図における左斜め上方
へ向かう方向を左側とし、右斜め下方へ向かう方
向を右側とする。また、同図における左斜め下方
へ向かう方向を前側とし、右斜め上方へ向かう方
向を後側とする。以下の説明において向きを示す
ときはこの方向によるものとする。)へ寄つた部
分に、後述する記録再生部が設けられたメカシヤ
ーシ4を外筐2から引き出すためのシヤーシ引出
し口5が形成されている。6はメカシヤーシ4の
前端に固定された可動パネルであり、該可動パネ
ル6は前記シヤーシ引出し口5と略等しい大きさ
に形成されており、メカシヤーシ4が第4図に示
すように外筐2の内部に引き込まれた位置(以
下、この位置を「引込み位置」という)へ移動さ
れたとき、シヤーシ引出し口5は、第2図及び第
4図に示すように、この可動パネル6によつて塞
がれるようになつている。
尚、図示を省略してあるが、外筐2の内部に
は、後述する各制御プログラム等が記憶された記
憶装置や制御装置等から成るシステムコントロー
ラー、及び、VTR1の動作を制御するのに必要
なその他の装置が設けられている。また、前面パ
ネル3の右側に寄つた部分には多数の操作用ボタ
ンが配置された操作部が設けられているが、この
操作部については後述する。
メカシヤーシ4(第5図、第7図、第11図等
参照)は略正方形の板状に形成されており、その
左右両端部に設けられたガイドレールが外筐2側
に固定されたガイドローラに摺動自在に係合され
ることによつて、外筐2に対し前後方向へスライ
ド自在なるように支持されている。即ち、7,
7′はメカシヤーシ4の下面の左右両端縁に沿う
ように固定されたガイドレールであり、該ガイド
レール7,7′は前後方向から見た形状において
略角張つたC字状に形成されており、そのC字の
開口部が互いに外側を向くようにして配置されて
いる。8,8及び8′,8′は外筐2の内部のうち
前記シヤーシ引出し口5の左右両開口縁に寄つた
位置に、2個づつ前後方向にある程度離間して配
置されたガイドローラであり、これらガイドロー
ラ8,8及び8′,8′は外筐2側に固定されたロ
ーラ軸9,9及び9′,9′(図面では右側のもの
のみ示してある)の先端部に回転自在に支持され
ている。しかして、メカシヤーシ4に設けられた
ガイドレール7及び7′のC字状の開口部の開口
縁がガイドローラ8,8及び8′,8′と摺動自在
に係合されており、これによつて、メカシヤーシ
4が、外筐2に対して前後方向にスライド自在に
支持されると共に、そのスライド方向をガイドロ
ーラ8,8及び8′,8′によつて案内されながら
外筐2外へ引き出され、また、引き出された位置
から外筐2内へ引き込まれることができるように
されている。
10(第7図参照)はメカシヤーシ4に設けら
れた記録再生部であり、該記録再生部10には、
後述するテープカセツトの磁気テープに対する記
録・再生等を行なうのに必要な部材あるいは機構
が設けられている。
即ち、11及び11′はメカシヤーシ4の前端
縁に寄つた部分に互いに左右方向に所定の距離離
間して配置されたリール台であり、これらリール
台11,11′は図示しないリール軸に回転自在
に支持されていると共に、それぞれの上端部に係
合軸部12,12′が設けられている。
13,13及び13′,13′はメカシヤーシ4
の前部のうち左右両端縁に寄つた位置に配置され
た位置決めピンであり、これらのうち後側に位置
するもの13′,13′の上端面からは略円錐状の
挿入部13′a,13′aが突設されている。尚、
これら位置決めピン13,13及び13′,1
3′は記録再生部10に装着されるテープカセツ
トの装着の位置決めを為すためのものである。
14はメカシヤーシ4の後端縁寄りの位置に配
置されたヘツドドラムであり、回転側ドラム14
aには図示しないビデオヘツドが設けられてい
る。
尚、図面においては、記録再生を行なうのに必
要な機構の大部分が省略されているが、実際に
は、メカシヤーシ4の上面には、前記した各部材
の他に、カーデイオヘツド、コントロールヘツド
及び全幅消去ヘツド等のヘツド部材や磁気テープ
の走行経路を規制するための多数のテープガイド
ポスト、テープカセツトから磁気テープを引き出
して前記ヘツド部材やテープガイドポスト等に巻
き付けるためのテープローデイング機構、磁気テ
ープを所定の速度で走行せしめるためのキヤプス
タン及びピンチローラ等が設けられており、ま
た、メカシヤーシ4の下面には、前記ヘツドドラ
ムの回転側ドラム14aやキヤプスタン、前記リ
ール台11,11′等を回転せしめるためのモー
ターや伝達機構及びサーボ機構等が設けられてい
る。
しかして、このVTR1は記録再生部10その
ものが外筐2に対してスライド自在に支持されて
おり、メカシヤーシ4が外筐2外へ引き出される
ことによつて、第1図、第3図、第5図及び第6
図に示すように、記録再生部10が外筐2外へ引
き出されるようになつている。
次に、メカシヤーシ4をスライドせしめるスラ
イド機構について説明する(第4図乃至第7図参
照)。
15は外筐2内のうちメカシヤーシ4の右側の
側縁の上方より稍右側へ寄つた位置に配置された
案内部材であり、図示しない取付け部材によつて
外筐2側に固定されている。案内部材15は前後
方向に沿つて延びるように配置されており、その
後端より稍前側へ寄つた位置から前端までの部分
に、側方から見て略横倒J字状に屈曲された略ス
リツト状の案内部16が形成されている。そし
て、案内部16は、これの後端から外筐2の前面
パネル3に近接した位置まで略水平方向に延びる
シヤーシ案内部16aと該シヤーシ案内部16a
の前端部から連続して外筐2の天板部側へ向けて
略垂直方向に延びるアーム案内部16bとから成
り、シヤーシ案内部16aとアーム案内部16b
との連続部16cは略円弧状に延びるように形成
されている。また、案内部材15の下面のうち前
端から稍後側へ寄つた位置と後端の間の部分には
ラツク17が形成されている。
尚、上記した案内部材15の案内部16は後述
する制御ピンの移動方向を案内するためのもので
ある。
18(第9図参照)はメカシヤーシ4に設けら
れた図示しない軸受部材に回転自在に支持された
ギヤ軸であり、該ギヤ軸18はその先端部がメカ
シヤーシ4から右側へ突出するように配置されて
いると共に、その先端部に、前記ラツク17と噛
合されたシヤーシ移動ギヤ19が固定されてい
る。
尚、シヤーシ移動ギヤ19は後述するモーター
によつて回転されるようになつている。
しかして、メカシヤーシ4は、シヤーシ移動ギ
ヤ19が回転されることによつてスライドせしめ
られる。即ち、メカシヤーシ4が第4図に示す引
込み位置に来ている状態から、移動ギヤ19が時
計回り方向へ回転されると、移動ギヤ19がラツ
ク17と噛み合いながら前方へ移動され、これに
よつて、メカシヤーシ4が前方へ移動される。ま
た、メカシヤーシ4が第1図及び第5図に示す位
置(以下、この位置を「引出し位置」という)、
又は、第3図及び第6図に示す位置(以下、この
位置を「半引出し位置」という)に来ている状態
から、シヤーシ移動ギヤ19が反時計回り方向へ
回転されると、移動ギヤ19がラツク17と噛み
合いながら後方へ移動され、これによつて、メカ
シヤーシ4が後方へ移動される。
20はカセツト着脱機構(第8図参照)であ
る。このカセツト着脱機構20は、後述するテー
プカセツトを前記記録再生部10のカセツト装着
位置へ装着せしめ、また、カセツト装着位置から
離脱せしめるための機構である。
即ち、21,22は略メカシヤーシ4の左右両
側縁に沿う部分の後端縁寄りの位置に配置された
主回動アームであり、その側面が互いに平行に対
応し合うように配置されている。
そして、右側の主回動アーム21はその前後方
向における中間部が上方から見て略クランク状に
屈曲されていると共に、その前部23が上下方向
に幅広く形成されており、該前部23の下部には
主回動アーム21の長手方向に沿つて延びる長孔
24が形成されている。25は前部23の前端縁
から前方へ突出された突片であり、該突片25の
前端部は左側へ向けて略直角に屈曲されると共
に、その先端部にスプリング係着孔26が形成さ
れている。また、27は主回動アーム21の左側
の側面のうち中間部より稍後側へ寄つた位置から
左側へ向けて突設された規制ピンである。
また、左側の主回動アーム22はその長手方向
における後部28が上下方向に幅広く形成される
と共に、後部28の下端縁のうち前端寄りの位置
から上下方向の幅が狭い前部29が一体に形成さ
れている。そして、前部29の前端部は右側へ向
けて略直角に屈曲されており、その屈曲された部
分にスプリング係着孔30が形成されている。ま
た、31は後部28の左側の側面から左側へ向け
て突設された規制ピンである。
32,32はメカシヤーシ4の上面のうち後端
縁に沿う位置の左右両端部に立設された支持片で
あり、該支持片32,32の上端部には連動軸3
3の両端部が回転自在に支持されている。
しかして、前記左右の主回動アーム21及び2
2はその後端部が上記連動軸33の両端部に固定
されており、これによつて、主回動アーム21及
び22はメカシヤーシ4に上下方向へ回動自在な
るように支持されると共に、連動軸33によつ
て、互いに一体的に回動されるように連結されて
いる。
また、34及び35は副回動アームであり、こ
れら副回動アーム34及び35は、それぞれ上記
した主回動アーム21及び22と略一体的に回動
されるように設けられていると共に、右側の副回
動アーム34と左側の副回動アーム35は、それ
ぞれ、左右略対称的に形成されている。即ち、副
回動アーム34及び35は、略前後方向に長い板
状に形成されると共に、その長手方向における略
中央部、即ち、略前記主回動アーム21及び22
のスプリング係着孔26及び30と対応する部分
が上方から見て略クランク状に屈曲されている。
そして、その屈曲された部分の上端縁に、前方へ
向けて突出されかつ、スプリング係着孔36,3
6が形成された突片37,37が形成されてい
る。そして、副回動アーム34及び35のうち前
記主回動アーム21及び22から突設された規制
ピン27及び31と対応する位置には稍上下方向
に長い長孔38,38が形成されており、また、
それぞれの後端部には挿通孔39,39が形成さ
れている。
しかして、右側の副回動アーム34はその挿通
孔39に前記連動軸33の右側の端部のうち主回
動アーム21が固定された部分の左側の部分が挿
通されることにより、また、左側の副回動アーム
35はその挿通孔39に連動軸33の左側の端部
が挿通されることによりそれぞれ連動軸33に回
動自在に支持されている。
そして、主回動アーム21及び22から突設さ
れた規制ピン27及び31の先端部が副回動アー
ム34及び35の長孔38,38に摺動自在に係
合されると共に、右側の主回動アーム21のスプ
リング係着孔26と右側の副回動アーム34の突
片37のスプリング係着孔36に引張りスプリン
グ40の両端に設けられたフツクが係着され、ま
た、左側の主回動アーム22のスプリング係着孔
30と左側の副回動アーム35のスプリング係着
孔36に引張りスプリング40′の両端に設けら
れたフツクが係着される。これによつて、副回動
アーム34及び35と主回動アーム21及び22
とは引張りスプリング40及び40′の引張力に
より互いに引き寄せ合うようにされると共に、主
回動アーム21及び22の規制ピン27及び31
が副回動アーム34及び35の長孔38,38の
上端縁に当接されることにより、主副両回動アー
ムの互いの位置関係が所定の状態に保持されるよ
うになつている。
41は前記副回動アーム34及び35の各前端
部によつて支持されたカセツト挿入部である。カ
セツト挿入部41は底板部42と該底板部42の
左右両端に配置された側板部43,43とから成
り、左右両側板部43,43が副回動アーム3
4,35の前端部に固定されている。そして、底
板部42は、その前後両端縁が略台形状に切欠か
れていると共に、前記リール台11,11′と対
応する部分に略円形の開口部44,44′が形成
されている。45,45′は左右両側板43,4
3の上端縁の前後方向における略中央部から互い
に内側へ向けて張り出すように設けられたカセツ
ト保持片であり、その前部はカセツト挿入部41
へのテープカセツトの挿入を容易に行なうことが
できるように、稍上方へ向けて折り曲げられてい
る。
また、46(第9図参照)はメカシヤーシ4の
右側縁寄りの位置のうち前記シヤーシ移動ギヤ1
9に近接した部分に配置されたアーム回動ギヤで
ある。アーム回動ギヤ46は略扇形に形成される
と共に、その要部がメカシヤーシ4に支持された
ギヤ軸47に回動自在に支持されている。そし
て、アーム回動ギヤ46の右側の側面のうち下端
部に寄つた位置から右側へ向けて押圧ピン48が
一体的に突設されており、該押圧ピン48の先端
部は前記右側の主回動アーム21に形成された長
孔24に摺動自在に係合されている。尚、アーム
回動ギヤ46は、前記したシヤーシ移動ギヤ19
と同様、後述するモーターによつて回動されるよ
うになつている。
しかして、アーム回動ギヤ46が回動されるこ
とによつて押圧ピン48が上下方向へ移動される
ので、右側の主回動アーム21は押圧ピン48と
係合する部分が上下方向へ押圧されることにより
上下方向へ回動されるようになる。しかして、左
右の主副両回動アーム21と34及び22と35
が上下方向へ回動され、これによつて、カセツト
挿入部41が、第4図及び第7図に示すように、
その底板部42がメカシヤーシ4の上面と略平行
に対向し合い、かつ、リール台11,11′の係
合軸部12,12′が底板部42に形成された開
口44,44′を通つて底板部42より上方へ突
出される位置(以下、この位置を「セツト位置」
という)と、第1図及び第5図に実線で、並びに
第11図に2点鎖線で示すように、その底板部4
2がリール台11,11′の上端より相当上方へ
離れて位置され、かつ、前端部が可動パネル6の
上端縁より上方に位置される位置(以下、この位
置を「イジエクト位置」という)との間を移動さ
れるようになる。
尚、カセツト挿入部41が上記したように上下
方向へ移動されるのは、カセツト挿入部41が外
筐2外へ出ているときに限られる。尚、この操作
タイミングの制御は後述する制御ピンの前記案内
部材15の案内部16との係合状態によつて為さ
れる。
49は前記した右側の主回動アーム21の前部
23の右側の側面から右側へ向けて突出された制
御ピンであり、その先端部が前記案内部材15の
案内部16に摺動自在に係合されている。この制
御ピン49は、メカシヤーシ4をスライドせしめ
る前記スライド機構の動作と、カセツト着脱機構
20の動作との動作タイミングを制御するための
ものである。
次に、前記したシヤーシ移動ギヤ19及びアー
ム回動ギヤ46を駆動するためのモーターとその
伝達機構について説明する(第9図及び第10図
参照)。
50はモーターである。モーター50はメカシ
ヤーシ4の下面のうち後端縁に寄つた部分にモー
ター取付板51によつて固定されており、メカシ
ヤーシ4と共に移動されるようになつている。5
2はモーター軸であり、その先端部に出力プーリ
ー53が固定されている。
54は、メカシヤーシ4の上面に設けられた図
示しない軸受部材に回転自在に支持されたプーリ
ー軸であり、該プーリー軸54の左側の端部に大
径の伝達プーリー55が、また、右側の端部に小
径の伝達プーリー56が固定されており、大径の
伝達プーリー55と前記モーター50の出力プー
リー53との間に無端状のベルト57が架け渡さ
れている。
58は遊星歯車機構である。59は図示しない
軸受部材に回転自在に支持された回転軸であり、
該回転軸59の左側の端部に比較的大径な入力プ
ーリー60が固定され、該入力プーリー60と前
記小径な伝達プーリー56との間に無端状のベル
ト61が架け渡されている。また、回転軸59の
軸方向における略中央部には太陽ギヤ62が固定
されている。
63は第1の被回転子であり、該第1の被回転
子63は右側の端面が閉塞された軸方向に短い円
筒状に形成され、その内周面にギヤ歯64が形成
されると共に、右側の端面の中央部に第1の出力
ギヤ65が一体に形成されている。そして、第1
の被回転子63は前記回転軸59のうち太陽ギヤ
62が固定された位置の右側の部分に回転自在に
支持されており、これによつて、ギヤ歯64が形
成された内周面の軸心部に太陽ギヤ62が配置さ
れている。
また、66は略円板状に形成された第2の被回
転子であり、該第2の被回転子66の左側の側面
の中央部に第2の出力ギヤ67が一体に形成され
ている。そして、第2の被回転子66は前記回転
軸59のうち前記入力プーリー60が固定された
位置と太陽ギヤ62が固定された位置の間の部分
に回転自在に支持されている。68,68は第2
の被回転子66のうちその中心部を挟んで略180°
離間した位置から右側へ向けて突設されたピンで
あり、該ピン68,68の先端部には、前記太陽
ギヤ62と第1の被回転子63のギヤ歯64とに
噛合した遊星ギヤ69,69が回転自在に支持さ
れている。
しかして、モーター50が回転されると、その
回転力は、出力プーリー53−ベルト57−伝達
プーリー55−プーリー軸54−伝達プーリー5
6−ベルト61−入力プーリー60といつた伝達
経路を通つて回転軸59に伝達され、これによつ
て太陽ギヤ62が回転される。
そして、太陽ギヤ62が回転されると、遊星ギ
ヤ69,69が回転されるのであるが、第1の被
回転子63の回転が阻止されているときは遊星ギ
ヤ69,69それ自体が太陽ギヤ62の周りを円
軌跡を描くように回転移動されるので、第2の被
回転子66が回転されるようになり、また、第2
の被回転子66の回転が阻止されているときは遊
星ギヤ69,69はその場で回転するだけの状態
となり、第1の被回転子63が回転されるように
なる。
70は前記シヤーシ移動ギヤ19が固定された
ギヤ軸18の左側の端部に固定された減速ギヤで
あり、該減速ギヤ70は前記遊星歯車機構58の
第1の出力ギヤ65と噛合されている。
また、71はメカシヤーシ4の上面に設けられ
た図示しない軸受部材に回転自在に支持されたギ
ヤ軸であり、該ギヤ軸71の左側の端部には前記
遊星歯車機構58の第2の出力ギヤ67と噛合さ
れた大径の減速ギヤ72が固定され、また、ギヤ
軸71の右側の端部には前記アーム回動ギヤ46
と噛合された小径な減速ギヤ73が固定されてい
る。
しかして、遊星歯車機構58の第1の出力ギヤ
65が回転されることによつてシヤーシ移動ギヤ
19が回転され、これによつてメカシヤーシ4が
前記したようにスライドせしめられ、また、第2
の出力ギヤ67が回転されることによつてアーム
回動ギヤ46が回動され、これによつて回動アー
ム21,34及び22,35が前記したように上
下方向へ回動せしめられる。
しかして、メカシヤーシ4のスライドと回動ア
ーム21,34及び22,35の回動は1個のモ
ーター50によつて行なわれるのであるが、その
動作制御は前記制御ピン49と案内部材15及び
遊星歯車機構58により、次のようにして為され
る。
即ち、制御ピン49が案内部16のシヤーシ案
内部16a、即ち、略水平方向に沿つて延びる部
分と係合しているときは、主回動アーム21の上
下方向への移動が阻止されるので、該主回動アー
ム21に押圧ピン48を介して連結されたアーム
回動ギヤ46、減速ギヤ72及び73の回転が阻
止され、従つて、遊星歯車機構58の第2の出力
ギヤ67はその回転を阻止された状態とされる。
しかして、制御ピン49が案内部16のシヤー
シ案内部16aと係合しているときは、第1の出
力ギヤ65のみが回転されるので、モーター50
の回転力は確実にシヤーシ移動ギヤ19に伝達さ
れるようになる。これによつて、メカシヤーシ4
がスライドせしめられる。
また、制御ピン49が案内部16のアーム案内
部16b、即ち、略垂直方向に沿つて延びる部分
と係合しているときは、主回動アーム21の前後
方向への移動が阻止されることによりメカシヤー
シ4の前後方向への移動が阻止されるので、ラツ
ク17と噛合されたシヤーシ移動ギヤ19、減速
ギヤ70の回転が阻止され、従つて、第1の出力
ギヤ65はその回転を阻止された状態とされる。
しかして、制御ピン49が案内部16のアーム
案内部16bと係合しているときは、第2の出力
ギヤ67のみが回転されるので、モーター50の
回転力は確実にアーム回動ギヤ46に伝達される
ようになる。これによつて回動アーム21,34
及び22,35が回動せしめられ、カセツト挿入
部41が上下方向へ移動せしめられる。
尚、制御ピン49が案内部16の連続部16c
と係合しているときは、メカシヤーシ4のスライ
ドと回動アーム21,34及び22,35の回動
が共に行なわれる。即ち、連続部16cの延びる
方向はメカシヤーシ4のスライド方向の成分と回
動アーム21,34及び22,35の回動方向の
成分とから成るので、制御ピン49がこの連続部
16cと係合しているときはメカシヤーシ4のス
ライドと回動アーム21,34及び22,35の
回動はいずれも完全に阻止されることはない。従
つて、第1、第2両出力ギヤ65,67は、連続
部16cの前記各方向成分の大きさに応じた量回
転され、当該方向成分が無くなつたところで回転
が阻止される。
尚、モーター50はメカシヤーシ4を後方へス
ライドせしめるとき正転され、前方へスライドせ
しめるとき逆転されるようになつている。
また、案内部16の連続部16cは、メカシヤ
ーシ4が引出し位置へ引き出されるとき、カセツ
ト挿入部41が外筐2外へ出た後に制御ピン49
が係合され始めるような位置に配置されている。
従つて、前記したように、カセツト挿入部41の
上下方向の移動はこれが外筐2外に出ている状態
で行なわれる。
しかして、回動アーム21,34及び22,3
5は、メカシヤーシ4が引出し位置へ引き出され
たとき反記録再生部10側へ回動され、メカシヤ
ーシ4が引出し位置から外筐2内へ向けて引き込
まれてゆくとき記録再生部10側へ回動される。
しかして、メカシヤーシ4のスライドと回動ア
ーム21,34及び22,35の回動は1箇のモ
ーターにより行なわれると共に、該回動動作が行
なわれるべき所定の動作タイミングは制御ピン4
9の案内部16に対する係合状態と遊星歯車機構
58とにより自動的に制御される。
次に、VTR1に使用されるテープカセツトの
一例74を説明する(第12図、第13図及び第
18図参照)。
75は略薄形の箱状に形成されたカセツト筐体
であり、該カセツト筐体75の前面壁は、その左
右両端部にテープ出口76,76が形成されると
共に、テープ出口76,76の間の部分が略台形
状に屈曲されることによりテープ引出し用凹部7
7が形成されている。78は磁気テープであり、
その端部はカセツト筐体75内に回転自在な状態
で収納された供給側のテープリール79(第18
図参照)と図示しない巻取り側のテープリールに
巻装されており、その一部が前記テープ出口7
6,76からカセツト筐体75外へ導出されると
共に、前記テープ引出し用凹部77の前方を通る
ようにされている。そして、テープリールのハブ
部には前記リール台11,11′の係合軸部12,
12′と係合される図示しない係合凹部が形成さ
れており、テープカセツト74が前記記録再生部
10の所定のカセツト装着位置に装着されると、
リール台11,11′の係合軸部12,12′がカ
セツト筐体75の底板部に形成された図示しない
開口部を通つて上記係合凹部に挿入されるように
なつている。
80はカセツト筐体75の天板部の内面に支持
されたリール押えばねであり、テープリールはテ
ープカセツト74が使用されていないときはこの
リール押えばね80によつてカセツト筐体75の
底板部に押し付けられており、テープカセツト7
4が記録再生部10に装着されたときはこのリー
ル押えばね80によつてリール台11,11′に
押し付けられるようになつている。
81はカセツト筐体75の天板部のうち供給側
のテープリール79と対応する部分に形成された
開口部に嵌め込まれた透明板であり、この透明板
81を通してカセツト筐体75の内部を見ること
ができるようにされている。
また、82はカセツト筐体75の天板部のうち
上記透明板81が配置された部分と反対側の部分
に貼着されたラベルであり、当該テープカセツト
の記録内容等を書き込むことができるようにされ
ている。
83はカセツト筐体75の前部に回動自在に支
持された前面蓋であり、前記テープ出口76,7
6及びテープ引出し用凹部77が配置されたテー
プ引出し用開口部84を開閉するためのものであ
る。前面蓋83は上方から見て略左右方向に長い
横倒コ字状に形成され、その左右両側板部85,
85から支持軸86,86(図面では一方のもの
のみ示してある)が互いに内側へ向けて突出する
ように設けられている。そして、上記支持軸8
6,86はカセツト筐体75の左右両側板部に形
成された図示しない軸受孔に挿通されており、こ
れによつて、前面蓋83がカセツト筐体75に回
動自在に支持されている。そして、一方の支持軸
86のうちカセツト筐体75内に位置する部分に
はその軸方向と直交する方向へ突出した突起87
が一体に形成されている。
88はトーシヨンばねであり、その中間の輪状
部88aが前記突起87が形成された側の支持軸
86に外嵌されると共に、一方の腕88bの先端
部はカセツト筐体75の天板部の内面のうち前端
縁に寄つた位置に弾接されている。そして、トー
シヨンばね88の他方の腕は略環状に形成され、
前記突起87に外嵌されている。
しかして、前面蓋83は、その支持軸86から
突設された突起87がトーシヨンばね88によつ
てカセツト筐体75の後方へ向けて押圧されるこ
とにより、常時、第12図における時計回り方
向、即ち、前記テープ引出し用開口部84を閉じ
る方向への回動力を付勢されている。
尚、前面蓋83は、トーシヨンばね88による
上記回動力が付勢されると共に、その下端縁に形
成された切欠部89,89(第18図参照)がカ
セツト筐体75の底板部の前端部に当接されるこ
とによつてテープ引出し用開口部84を閉じた状
態が保持される。
しかして、前面蓋83は第12図及び第13図
に実線で、また、第11図及び第18図に2点鎖
線で示す閉塞位置と第11図及び第18図にそれ
ぞれ実線で示す開き位置の間を移動することがで
きるように設けられており、テープカセツト74
が使用されていないときは閉塞位置に来ており、
テープカセツト74が前記記録再生部10に装着
されるとき後述する蓋開け機構によつて開き位置
へ移動せしめられ、それにより、磁気テープ78
を引き出すことができる状態とされる。
しかして、テープカセツト74は、これが使用
されるとき、記録再生部10の所定の装着位置に
装着されるのであるが、その装着は次のようにし
て行なわれる(第11図参照)。
先ず、メカシヤーシ4を引出し位置へ引き出
す。これによつて、回動アーム21,34及び2
2,35が反記録再生部10側へ回動されるの
で、カセツト挿入部41がイジエクト位置へ来る
ようになる。
そこで、テープカセツト74を前面蓋83側か
らカセツト挿入部41に挿入する(第11図に2
点鎖線で示す状態)。尚、テープカセツト74は
カセツト挿入部41に設けられた図示しない位置
決め部材に当接するところまで挿入される。
しかして、後述する操作部に設けられた所定の
スイツチを操作することによつて前記モーター5
0が正転されるので、先ず、回動アーム21,3
4及び22,35が記録再生部10側へ回動さ
れ、これにより、カセツト挿入部41が記録再生
部10側へ移動されてゆく。
そして、制御ピン49が案内部材15のシヤー
シ案内部16aと係合される少し前に、即ち、カ
セツト挿入部41がセツト位置へ至る少し前に、
カセツト筐体75の底板部が記録再生部10に設
けられた前記位置決めピン13,13及び13′,
13′の上端面に当接されるようになる。尚、カ
セツト筐体75の底板部のうち前端縁に寄つた部
分の左右両端寄りの位置には図示しない位置決め
孔が形成されており、後側の位置決めピン13′,
13′の挿入部13′a,13′aがそれら図示し
ない位置決め孔に挿入されるようになつている。
しかして、テープカセツト74は、カセツト筐
体75が位置決めピン13,13及び13′,1
3′の上端面に上載されることにより記録再生部
10に対する上下方向に位置決めが為されると共
に、その位置決め孔に位置決めピン13′,1
3′の挿入部13a,13aが挿入されることよ
り記録再生部10に対する前後方向及び左右方向
の位置決めが為される。これによつて、テープカ
セツト74は記録再生部10の所定の装着位置に
装着されることになる。
しかして、カセツト挿入部41は、これに挿入
されたテープカセツト74が位置決めピン13,
13及び13′,13′に上載されることによつて
それより下方への移動が阻止され、従つて、副回
動アーム34,35もそれより下方への回動が阻
止されることになる。
しかして、テープカセツト74が所定の装着位
置に装着された後は主回動アームのみが更に下方
へ、即ち、制御ピン49が案内部材15のシヤー
シ案内部16aと係合されるようになるまで回動
されるようになる。
即ち、第11図に実線で示す状態となる。この
状態において、主回動アーム21,22から突設
された前記規制ピン27,31は副回動アーム3
4,35の長孔38,38のうちこれらの上端縁
から第11図に示す距離L分下方へ下つた位置と
係合されるようになる。
しかして、主副両回動アーム21と34の間及
び22と35の間にそれぞれ架け渡された前記引
張りスプリング40,40′の引張り力は更に増
大され、この引張り力は、副回動アーム34,3
5、カセツト挿入部41及びカセツト保持片4
5,45′を介してテープカセツト74のカセツ
ト75を上方から押圧する押圧力として作用する
ようになる。
しかして、テープカセツト74はそのカセツト
筐体75が記録再生部10側へ向けて押圧される
ことにより、記録再生部10の所定の装着位置に
圧着される。これによつて、テープカセツト74
の所定の装着位置に装着された状態が安定的に保
持される。
尚、上記したようにしてテープカセツト74の
圧着が行なわれる間に、メカシヤーシ4は、第1
1図に2点鎖線で示す位置(この位置は引出し位
置である)から実線で示す位置まで移動されてい
る。
しかして、テープカセツト74は、メカシヤー
シ4が外筐2内へ向けて引き込まれてゆくとき引
張りスプリング40,40′の引張り力によつて
記録再生部10の所定の装着位置に圧着せしめら
れる。
尚、記録再生部10に装着されたテープカセツ
ト74のイジエクト操作は次のようにして行なわ
れる。即ち、後述する操作部に設けられたイジエ
クトボタンが押されると、モーター50が逆転さ
れ、メカシヤーシ4は引込み位置又は半引出し位
置から引出し位置へ向けて移動される。そして、
メカシヤーシ4が第11図に実線で示す位置を過
ぎると主回動アーム21,22が反記録再生部1
0側へ向けて回動され始め、これに設けられた規
制ピン27,31が副回動アーム34,35の長
孔38,38の上端縁に当接されたときから主副
両回動アーム21,34及び22,35が一体的
に回動されるようになる。これによつてカセツト
挿入部41が反記録再生部10側へ移動されてゆ
くので、テープカセツト74が記録再生部10の
装着位置から離脱されてゆく。
しかして、カセツト挿入部41がイジエクト位
置に来ると、テープカセツト74はそのカセツト
筐体75の後部が、可動パネル6の上端縁より上
方に位置するようになるので、これをカセツト挿
入部41から容易に取り出すことができるように
なる。
次に、前記したテープカセツト74の前面蓋8
3を開ける蓋開け機構について説明する(第7図
及び第11図乃至第13図参照)。
90は蓋開け部材である。該蓋開け部材90は
上方から見た形状において略左右方向に長い横倒
コ字状に形成され、前記カセツト挿入部41の左
右両側板部43,43の後部に架け渡すように配
置されると共に、該左右両側板部43,43に回
動自在に支持されている。即ち、91はカセツト
挿入部41がイジエクト位置に来ているとき該カ
セツト挿入部41の後端を塞ぐように配置される
基部であり、該基部91は左右方向に長い板状に
形成されると共に、上下方向の幅はカセツト挿入
部41の側板部43,43の高さと略等しくなる
ようにされ、その上部は上方に行くに従つて稍前
側へ向けて斜めに傾斜するように形成されてい
る。そして、基部91の上端縁から前方へ延びる
庇部92が一体に形成されている。また、93,
93は支持片であり、該支持片93,93は基部
91の左右両端縁の上部及び庇部92の左右両端
縁と連続するように形成されると共に、前端へ行
くに従つて上下方向の幅が次第に狭くなるように
形成されている。そして、左右両支持片93,9
3の前端部には挿通孔94,94が形成され、該
挿通孔94,94に、カセツト挿入部41の左右
両側板部43の外面から突設されたピン95,9
5が挿通されており、これによつて、蓋開け部材
90がカセツト挿入部41の前部に、略上下方向
へ向けて回動自在なるように支持されている。
96は蓋開け部材90に関係されたトーシヨン
ばねである。即ち、トーシヨンばね96は、その
中間の輪状部96aが前記カセツト挿入部41に
設けられたピン95,95のうち右側のもののカ
セツト挿入部41と蓋開け部材91の右側の支持
片93の間の部分に外嵌され、その一方の腕96
bの先端部が該支持片93の内面に形成された突
起97に上方から当接されている。また、トーシ
ヨンばね96の他方の腕96cの先端部はカセツ
ト挿入部41の右側の側板部43の上端縁に設け
られた突片98に後方から当接されている。
しかして、蓋開け部材90は、その右側の支持
片93の突起97がトーシヨンばね96によつて
略下方へ向けて押圧されることにより、常時、第
12図における時計回り方向への回動力が付勢さ
れている。
99は蓋開け部材90に設けられた係合片であ
る。該係合片99は基部91の下端縁のうち左右
両側の端部から前方へ向けて突設されており、そ
の前後方向の長さは少なくとも、テープカセツト
74がカセツト挿入部41の所定の挿入位置まで
挿入されたとき、該テープカセツト74の前面蓋
83の下端縁あるいは右側の側板部85の下端縁
に、確実に、下方から係合することができる程度
とされている。
ところで、蓋開け部材90の回動支点となるピ
ン95,95は、第12図に示すように、カセツ
ト挿入部41の左右両側板部43,43のうち、
略カセツト挿入部41の所定の挿入位置まで挿入
されたテープカセツト74の前面蓋83の支持軸
86,86の軸心と対応する位置に設けられてい
る。しかして、蓋開け部材90が第12図に示す
状態から上方へ回動せしめられると、その係合片
99は、第12図に矢印で示す方向へ移動され
る。この方向は、少なくともその回動動作の初期
においてテープカセツト74の前方へ向かう成分
を含む方向である。
しかして、蓋開け部材90はテープカセツト7
4の前面蓋83と共に回動され、かつ、蓋開け部
材90の上方への回動は、テープカセツト74の
前面蓋83と係合する部分が、該前面蓋83に対
してテープカセツト74を前方へ移動せしめるよ
うな力を与えながら為される。
100はメカシヤーシ4に設けられた蓋起し部
材である(第11図及び第13図にのみ示してあ
る)。この蓋起し部材100は、前記蓋開け部材
90を押圧して該蓋開け部材90とテープカセツ
ト74の前面蓋83とを上方へ回動せしめるため
のものであり、側方から見て略逆L字状に形成さ
れると共に、その上端縁101は前端に行くに従
つて次第にメカシヤーシ4に近づくように傾斜さ
れている。そして、蓋起し部材100は、カセツ
ト挿入部41がイジエクト位置から記録再生部1
0側へ向けて移動されてゆくとき、蓋開け部材9
0の係合片99の下面がその上端縁101の前端
に寄つた部分に衝合されるような位置に設けられ
ている。
しかして、テープカセツト74が記録再生部1
0に装着されるとき、その前面蓋83は前記蓋開
け部材90及び蓋起し部材100によつて、自動
的に、開き位置へ移動せしめられることになる。
尚、カセツト挿入部41がイジエクト位置に来
ている状態において、蓋開け部材90はこれに蓋
起し部材100が衝合されていないので、第1
図、第5図、第12図及び第13図に実線で示す
ように、また、第11図に2点鎖線で示すよう
に、トーシヨンばね96の弾発力によりカセツト
挿入部41の後端を塞ぐような位置に来ている。
しかして、イジエクト位置に来ているカセツト
挿入部41にテープカセツト74をその所定の挿
入位置まで挿入すると、テープカセツト74の前
面蓋83は、第12図及び第13図に示すよう
に、その前面が蓋開け部材90の基部91の前面
と接触するように位置されると共に、その下端縁
の左右両側の端部に蓋開け部材90の係合片99
が下方から係合され、かつ、その上端面に蓋開け
部材90の庇部92が被さるように位置される。
即ち、この状態において、前面蓋83は蓋開け部
材90に抱え込まれるようにされる。
そこで、カセツト挿入部41が、前記したよう
に記録再生部10側へ向けて移動されてゆくと、
蓋開け部材90の係合片99が蓋起し部材100
の上端縁101に衝合されるので、蓋開け部材9
0がトーシヨンばね96の弾発力に抗して第12
図に矢印で示す方向へ回動される。これによつ
て、前面蓋83はその下端縁が蓋開け部材90の
係合片99によつて、これも第12図に矢印で示
す方向へ押圧されるので、開き位置へ向けて移動
せしめられる。そして、テープカセツト74が記
録再生部10に装着されると、蓋開け部材90は
テープカセツト74のカセツト筐体75より稍上
方に位置されるようになり、これによつて、前面
蓋83が開き位置に来る。
ところで、テープカセツト74の前面蓋83が
閉塞位置から開き位置へ移動されてゆくとき、前
面蓋83に関係されたトーシヨンばね88はその
弾発力を増大するよう変形せしめられ、このとき
の反力がカセツト筐体75を反前面蓋83側へ移
動するように作用される。しかしながら、前記し
たように、蓋開け部材90の回動支点は、前面蓋
83と係合する部分の回動方向にテープカセツト
74の前方へ向かう成分を含ましめるような位置
に設けられているので、閉塞位置から開き位置へ
向けて回動されてゆく前面蓋83には蓋開け部材
90による前方へ引き寄せるような力が加えられ
る。従つて、カセツト筐体75が反前面蓋83側
へ移動されることはなく、前面蓋83はテープカ
セツト74がカセツト挿入部41の所定の挿入位
置に配置された状態で開き位置へ移動される。
しかして、テープカセツト74が記録再生部1
0に装着されると、テープカセツト74のテープ
引出し用開口部84が開放されると共に、テープ
引出し凹部77とこれの前方を通されている磁気
テープ78との間に、図示しないテープローデイ
ング機構のテープガイドポスト等が配置されるよ
うになる。これによつて、磁気テープ78をロー
デイングすることができる状態とされる。
次に、外筐2の前面パネル3に設けられた操作
部の構成と、該操作部を操作することによつて行
なわれる動作について説明する。
102a,102b,102c,102d,1
02e及び102fは操作ボタンであり、記録再
生部10の磁気テープ78に対する動作モードの
指令は、こられモードボタン102a乃至102
fのいずれかのものを押すことによつて為され
る。また、これらのモードボタン102a乃至1
02fはメカシヤーシ4を引出し位置から引込み
位置へ移動せしめるための指令を行なう操作ボタ
ンを兼ねている。即ち、メカシヤーシ4が引出し
位置に来ている状態において、モードボタン10
2a乃至102fのうちの102a,102b,
102c,102dを押すことによつて、システ
ムコントローラーに対し当該モードボタンに応じ
たモードの動作を行なうべき指令が為されると共
に、メカシヤーシ4を引込み位置へ移動せしめる
指令が為される。このような動作を制御するため
の、具体的なプログラムについては後述する。
尚、モードボタン102a乃至102fのう
ち、102aは再生モードボタン、102bはテ
ープ巻戻しモードボタン、102cはテープ早送
りモードボタン、102dは記録モードボタン、
102eは停止モードボタン、そして、102f
は休止モードボタンである。
103はイジエクトボタンであり、メカシヤー
シ4が引出し位置以外の位置に来ている状態にお
いて、このイジエクトボタン103を押すことに
より、メカシヤーシ4が引出し位置に引き出され
るようになつている。このイジエクトボタン10
3が押されたときの動作を制御するための具体的
なプログラムについては後述する。
104は記録・再生等の磁気テープ78に対す
る動作を、メカシヤーシ4が引込み位置に引き込
まれた状態で行なうか、あるいは、メカシヤーシ
4を半引出し位置に引き出して行なうか、そのい
ずれかを必要に応じて選択するための操作ボタン
であり、メカシヤーシ4が引込み位置に来ている
状態でこの位置選択ボタン104が押されるとメ
カシヤーシ4が半引出し位置へ移動され、また、
メカシヤーシ4が半引出し位置に来ている状態で
この位置選択ボタン104が押されるとメカシヤ
ーシ4が引込み位置へ移動されるようになつてい
る。尚、この位置選択ボタン104が押されたと
きの動作を制御するための具体的なプログラムに
ついては後述する。
105は電源を死活せしめるための操作ボタン
であり、電源が断たれている状態でこの電源ボタ
ン105が押されるとシステム全体に電源が入
り、また、電源が入つている状態でこの電源ボタ
ン105が押されると電源が断たれるようになつ
ている。そして、メカシヤーシ4が引込み位置以
外の位置に来ているときにこの電源ボタン105
が押されたときは、メカシヤーシ4を引込み位置
へ移動せしめた後電源が断たれるようになつてい
る。尚、電源が入つている状態でこの電源ボタン
105が押されたときの動作を制御するための具
体的なプログラムについては後述する。
尚、106,106……は選局ボタン、107
は時刻表示器である。また、図示を省略してある
が、外筐2の前面パネル3及び可動パネル6に
は、前記した以外の操作ボタンやタイマーの設定
ボタン等の操作手段が設けられている。
第14図は前記したVTR1の各動作を制御す
るためのプログラムの一例を示すものである。以
下、このプログラムをステツプの順を追つて説明
する。
(a) 「開始」 VTR1に電源が入つていない状態から電源
ボタン105が押されると、このプログラムに
よる制御が開始される。尚、このプログラムに
よる制御が開始されるときは、前記したよう
に、メカシヤーシ4が引込み位置に来ている。
(b) 「カセツトは入つているか?」 カセツト挿入部41にテープカセツト74が
入つているか否かを問う。そして、前の使用が
終了されたときテープカセツト74がVTR1
から取り出されていれば「No」であり、VTR
1から取り出されていなければ「Yes」とな
る。尚、テープカセツト74が入つているか否
かの確認は、外筐2内に設けられた図示しない
センサーによつて為される。そして、テープカ
セツト74が入つていればステツプ(r)へ進み、
テープカセツト74が入つていなければステツ
プ(c)へ進む。
(c) 「イジエクトボタンが押されたか?」 イジエクトボタン103が押されたか否かを
問う。押されていれば「Yes」であるので、
「イジエクトプログラム」を読み出し、それに
従つて制御を行ない、押されていなければ、イ
ジエクトボタン103が押されるまで待つ。
(d) 「イジエクトプログラム」 このプログラムの内容は第15図に示してあ
るので、詳細については後述するが、このプロ
グラムに従つて、メカシヤーシ4が引出し位置
へ引き出される。
(e) 「テープカセツトは入つたか?」 イジエクト位置に来ているカセツト挿入部4
1にテープカセツト74が挿入されたか否かを
問う。テープカセツト74が挿入されていれば
「Yes」であるので次のステツプへ進む。尚、
カセツト挿入部41にテープカセツト74が挿
入されたことの検出は図示しないセンサーによ
つて為される。
(f) 「モードボタンが押されたか?」 モードボタン102a,102b,102
c,102dのいずれかのものが押されたか否
かを問う。例えば、再生ボタン102aが押さ
れていれば「Yes」であるので、次のステツプ
へ進む。
(g) 「スライドモーターを正転する」 前記モード50を正転方向に回転せしめる。
これによつて、前記したように、テープカセツ
ト74の記録再生部10への装着が行なわれる
と共に、メカシヤーシ4が外筐2内へ向けて移
動されてゆく。
(h) 「テープカセツトは圧着されたか?」 テープカセツト74が記録再生部10の所定
の装着位置に圧着されたか否かを問う。そし
て、圧着が為されていれば、「Yes」であるの
で次のステツプへ進む。
(i) 「テープローデイング動作を開始する。」 前のステツプ(h)によりテープカセツト74の
記録再生部10に対する圧着状態が確認されて
いるので、図示しないテープローデイング機構
による磁気テープ78に対するローデイング動
作が開始される。即ち、テープローデイング動
作はメカシヤーシ4の引込み位置へ移動されて
行くスライド動作と平行して実行される。尚、
テープローデイング動作は、図示しないテープ
ローデイング用のモーターをローデイング方向
へ回転せしめることによつて実行される。
(j) 「テープローデイング動作は完了したか?」 磁気テープ78が記録再生部10の所定のテ
ープパスを通るようにセツトされたか否かを問
う。このテープローデイング状態の検出は図示
しないセンサーによつて為される。そして、テ
ープローデイング動作が完了されていれば
「Yes」であるので次のステツプへ進む。
(k) 「テープローデイングモーターを停止する。」 前記ステツプiにおいて回転が開始されたテ
ープローデイング用のモーターの回転を停止す
る。
(l) 「半引出し位置を過ぎたか?」 メカシヤーシ4が半引出し位置を通つたか否
かを問う。これの検出はVTR1に設けられた
図示しないセンサーによつて為される。そし
て、メカシヤーシ4が半引出し位置を過ぎてい
れば「Yes」であるので、次のステツプへ進
む。
(m) 「当該モードボタンによつて選択されたモー
ド動作を開始する」 前記ステツプfでその押されたことが確認さ
れたモードボタンのモードに従つて、記録再生
部10を動作せしめる。例えば、再生ボタン1
02aが押されていれば、再生動作が開始され
る。即ち、記録再生部10による磁気テープ7
8に対する記録・再生等の動作はメカシヤーシ
4の移動が行なわれている状態において開始さ
れる。
(n) 「引込み位置へ来たか?」 メカシヤーシ4が引込み位置へ来たか否かを
問う。メカシヤーシ4の位置検出はVTR1に
設けられた図示しないセンサーによつて為され
る。そして、メカシヤーシ4が引込み位置へ来
ていれば「Yes」であるので、次のステツプへ
進む。
(o) 「スライドモーターを停止する。」 前記ステツプ(g)において回転が開始されたモ
ーター50の回転を停止する。
(p) 「モードボタンが押されたか?」 モードボタン102a乃至102fのいずれ
かのものが押されたか否かを問う。そして、モ
ードボタンが押されていなければ、引き続きそ
のときのモードの動作を行ない、ステツプ(b)へ
戻り、モードスイツチが押されていれば、次の
ステツプへ進む。
(q) 「当該モードボタンによつて選択されたモー
ドの動作を開始する」 即ち、ステツプ(p)前に行なわれていたモード
の動作を停止して、前のステツプ(p)で押された
ことが確認されたモードボタンのモードに従つ
て、記録再生部10を動作せしめる。例えば、
テープ巻戻しボタン102bが押されていれば
磁気テープ78の巻戻しを行なう。そして、ス
テツプ(b)に戻る。
尚、前記ステツプ(b)においてテープカセツト
74が入つていることが検出されたときは、ス
テツプ(r)に進む。
(r) 「イジエクトボタンが押されたか?」 イジエクトボタン103が押されたか否かを
問う。そして、イジエクトボタン103が押さ
れていれば、ステツプ(d)へ進んで、イジエクト
プログラムに従つた動作制御を行ない、イジエ
クトボタン103が押されていなければステツ
プ(p)へ進む。
次に、第15図に示す「イジエクトプログラ
ム」について説明する。尚、このプログラムによ
る制御はイジエクトボタン103が押されること
によつて開始される。
(a) 「カセツトは入つているか?」 記録再生部10にテープカセツト74が装着
されているか否かを問う。テープカセツト74
が入つていなければ、テープアンローデイング
動作を行なう必要がないので、直ちにメカシヤ
ーシ4を引出し位置へスライドせしめることが
できる。従つて、この場合は後述するステツプ
(e)へ進む。また、テープカセツト74が入つて
いれば次のステツプへ進む。
(b) 「半引出しに来ているか?」 メカシヤーシ4が半引出し位置に来ているか
否かを問う。そして、メカシヤーシ4が半引出
し位置へ来ていればメカシヤーシ4のスライド
動作を開始する前にテープアンローデイング動
作を行なう必要があるのでステツプ(c)へ進み、
メカシヤーシ4が半引出し位置へ来ていなけれ
ばステツプ(h)へ進む。
(c) 「テープアンローデイング動作を開始する」 テープローデイング用のモーターをテープア
ンローデイング方向へ回転してテープアンロー
デイング動作を行ない、次のステツプ(d)へ進
む。
(d) 「テープアンローデイングは完了したか?」 テープアンローデイング動作が完了されたか
否かを問う。そして、テープアンローデイング
動作が完了されていれば、テープローデイング
用のモーターを停止して次のステツプ(e)へ進
む。
(e) 「スライドモーターを逆転する」 モーター50を逆転方向へ回転して、メカシ
ヤーシ4を引出し位置へスライドせしめる。そ
して、次のステツプ(f)に進む。
(f) 「引出し位置に来たか?」 メカシヤーシ4が引出し位置に来たか否かを
問う。そして、メカシヤーシ4が引出し位置に
来ていれば次のステツプ(g)へ進む。
(g) 「スライドモーターを停止する」 モーター50の回転を停止する。尚、メカシ
ヤーシ4が引出し位置に来たことの検出は、実
際には、例えば、図示しないセンサーによりカ
セツト挿入部41がイジエクト位置に来たこと
を検出することによつて行なう。
(h) 「引出し位置に来ているか?」 前記ステツプ(b)において「半引出し位置に来
ているか?」の間に対する答えが「No」であ
つたときは、今度はメカシヤーシ4が引出し位
置に来ているか否かを問う。そして、メカシヤ
ーシ4が引出し位置に来ているのであれば、
(この場合は、イジエクトボタン103の操作
ミスである)、既にイジエクト状態であるので、
前記第14図に示すプログラムへ戻る。また、
この問に対する答えが「No」であれば、メカ
シヤーシ4は引込み位置に来ているので、ステ
ツプ(i)へ進み、テープアンローデイング動作を
行ないながら、メカシヤーシ4のスライドを行
なうべき制御が為されてゆく。
(i) 「スライドモーターを逆転する」 これによつてメカシヤーシ4が引出し位置へ
向けてスライドされてゆく。
(j) 「テープアンローデイング動作を開始する」 即ち、メカシヤーシ4のスライド動作と平行
してテープアンローデイング動作が行なわれ
る。
(k) 「テープアンローデイング動作は完了した
か?」 テープアンローデイング動作が完了されてい
れば、次のステツプ(l)へ進む。
(l) 「テープローデイングモーターを停止する」 テープローデイング用のモーターを停止して
前記ステツプ(f)へ進む。
次に、第16図に示す「記録・再生位置の選
択プログラム」について説明する。尚、このプ
ログラムによる制御は位置選択ボタン104が
押されることによつて開始される。
(a) 「記録再生部の位置はどこか?」 メカシヤーシ4の位置を問う。そして、引込
み位置及び半引出し位置以外の位置であれば、
引込み位置と半引出し位置の間の移動は行なわ
れない。
即ち、メカシヤーシ4が引出し位置に来てい
る状態からのこれの移動は、前記第14図に示
すプログラムについて説明したように、必ず引
込み位置へ移動されるようになつているので、
引出し位置から半引出し位置への移動はできな
いようにされている。また、これら以外の位置
にあるときはメカシヤーシ4がスライド動作を
しているときであるので、この場合も引込み位
置と半引出し位置の間の移動はできないように
されている。
そして、この問いに対する答が「引込み位
置」であれば、ステツプ(b)に進み、また、その
答えが「半引出し位置」であれば、ステツプ(e)
へ進む。
(b) 「スライドモーターを逆転する」 モーター50を逆転方向へ回転してメカシヤ
ーシ4を前方へ移動する。
(c) 「半引出し位置へ来たか?」 メカシヤーシ4が半引出し位置へ来たか否か
を問う。そして、メカシヤーシ4が半引出し位
置へ来ていれば、ステツプ(d)へ進む。
(d) 「スライドモーターを停止する」 モーター50を停止する。
(e) 「スライドモーターを正転する」 前記ステツプ(a)における答えが「半引出し位
置」であれば、モーター50を正転方向へ回転
してメカシヤーシ4を後方へ移動する。
(f) 「引込み位置へ来たか?」 メカシヤーシ4が引込み位置へ来たか否かを
問う。そして、メカシヤーシ4が引込み位置へ
来ていれば、前記ステツプ(d)へ進む。
このように、VTR1においては、メカシヤー
シ4を必要に応じて引込み位置と半引出し位置の
間を移動せしめることができる。従つて、記録、
再生中にテープの残量を目で視認したいときは、
メカシヤーシ4を半引出し位置へ引き出すことに
より記録再生部10及びこれに装着されたテープ
カセツト74の一部が外筐2外へ露出されるよう
になるので、カセツト筐体75の前記透明板81
を透してSリール79に巻装された磁気テープ7
8の量を見ることができる。
また、記録・再生中にテープカセツト74のラ
ベル82に記録内容やその内容が記録された位置
のテープカウンターによる数字等を書き入れたい
ときも、メカシヤーシ4を半引出し位置へ引き出
せば、それらの書き込みを行なうことができる。
尚、メカシヤーシ4が半引出し位置に引き出さ
れたときは、外筐2のシヤーシ引出し口5は、第
3図及び第6図に示すように、その下部がテープ
カセツト74によつて塞がれると共に、その上部
が蓋開け部材90の基部91と庇部92とによつ
て塞がれた状態とされる。従つて、メカシヤーシ
4が半引出し位置に引き出された状態で記録・再
生動作を行なうようにしても、シヤーシ引出し口
5から外筐2の内部が丸見えとなることもないの
で見栄えの良い状態でVTR1を使用することが
できると共に、テープ引出し口5から外筐2の内
部に埃りや異物が入るのをある程度防止すること
ができる。
次に、第17図に示す「電源オフプログラム」
について説明する。尚、このプログラムによる制
御は、VTR1に電源が入つている状態で電源ボ
タン105が押されることによつて行なわれる。
(a) 「引込み位置に来ているか?」 メカシヤーシ4が引込み位置に来ているか否
かを問う。そして、メカシヤーシ4が引込み位
置へ来ていればステツプ(c)へ進み、そうでなけ
れば、ステツプ(b)へ進む。
(b) 「スライドモーターを正転して引込み位置へ
移動する」 メカシヤーシ4が引込み位置以外の位置に来
ているときは、モーター50を正転方向へ回転
してメカシヤーシ4の後方への移動を行ない、
ステツプ(a)に戻る。
(e) 「電源を断つ」 メカシヤーシ4が引込み位置へ来ていれば、
電源を断つ。
このように、VTR1においては、メカシヤー
シ4が引込み位置以外の位置へ来ている状態で電
源を断つためのスイツチ操作が為されたときは、
メカシヤーシ4を引込み位置へ引込んだ後に電源
が断たれる。即ち、VTR1の全ての動作が終了
されるようになつている。
従つて、メカシヤーシ4が外筐2外へ引き出さ
れている状態で、不用意に、電源を断つ操作が為
されるようなことがあつても、実際に電源が断た
れる前に、メカシヤーシ4は自動的に引込み位
置、即ち、安全な位置へ移動される。
考案の効果 以上に記載したところから明らかなように、本
考案ビデオテープレコーダーは、記録再生部が設
けられたメカシヤーシを外筐にスライド自在に支
持しかつ上記記録再生部に対するテープカセツト
の装着及び取り出しはメカシヤーシを外筐から所
定の引き出し位置へ引き出して行なうようにする
と共に、前記メカシヤーシをスライド方向へ移動
せしめるシヤーシ移動手段と、テープカセツトを
保持するカセツト保持部を有し前記メカシヤーシ
に上記カセツト保持部が記録再生部側と反記録再
生部側との間を移動するように回動自在に支持さ
れた回動部材と、上記メカシヤーシが引出位置に
引き出される直前にカセツト保持部が反記録再生
部側の位置に移動され、メカシヤーシがそれ以外
の位置に位置するときはカセツト保持部が記録再
生部側の位置に保持されるように回動部材を案内
する案内部材と、上記回動部材を回動せしめる回
動手段と、上記回動部材を常時記録再生部側へ向
けて弾発付勢する弾発手段とを備え、前記メカシ
ヤーシが外筐内へ向けて引き込まれてゆくとき前
記カセツト保持部に保持されたテープカセツトを
前記弾発手段と上記案内部材により所定の位置に
圧着せしめるようにしたことを特徴とする。
即ち、本考案ビデオテープレコーダーは、テー
プカセツトを記録再生部の装着位置に装着せしめ
るためのカセツト保持部材のみをVTR本体に対
して移動自在に支持するのではなく、記録再生部
そのものを外筐に対してスライド自在に支持し、
記録再生部に対するテープカセツトの装着及び取
出しは、記録再生部を外筐から引出して行なうよ
うにしたものである。
従つて、VTRの外筐の高さに、カセツト保持
部の上下方向への移動ストロークを含める必要が
ないので、外筐の形状、特に、その高さを、必要
最少限に押えることができる。そして、カセツト
保持部が外筐の上方へ突出することもないので、
外筐の上に映像装置等を配置することもでき、
VTR上方の空間を有効に利用することができる
と共に、VTRの置き場所が制限されることもな
い。
また、本考案ビデオテープレコーダーは、前記
したように外筐に対してスライド自在に支持され
たメカシヤーシをそのスライド方向へ移動せしめ
るシヤーシ移動手段を、カセツト保持部の挿入さ
れたテープカセツトを記録再生部の所定の装着位
置に装着せしめる手段に利用するようにしたもの
である。即ち、カセツト保持部を有する回動部材
を、メカシヤーシが引出し位置へ引き出されたと
き反記録再生部側へ回動されるようにしてカセツ
ト保持部がこれに対するテープカセツトの挿入及
び取出しを行なうことができる位置へ自動的に移
動されるようにすると共に、上記回動部材を、メ
カシヤーシが引出し位置から外筐内へ向けて引き
込まれてゆくとき記録再生部側へ回動されるよう
にしてカセツト保持部に挿入されたテープカセツ
トが記録再生部の所定の装着位置に自動的に移動
され、かつ、テープカセツトが装着位置に移動さ
れたとき回動部材に関係された弾発手段の弾発力
がテープカセツトを装着位置へ圧着するように作
用するようにしたものである。
従つて、カセツト保持部に挿入されたテープカ
セツトを記録再生部へ装着するための格別な部材
や機構を必要としないので、構造を著しく簡単な
ものとすることができ、この種のVTRを小型、
軽量、かつ、低価格に構成することができる。
また、メカシヤーシが引出位置に引き出される
直前にカセツト保持部が反記録再生部側の位置に
移動され、メカシヤーシがそれ以外の位置に位置
するときはカセツト保持部が記録再生部側の位置
に保持されるように回動部材を案内する案内部材
を設けたので、メカシヤーシが引出位置へ引き出
された状態においては、カセツト保持部へのテー
プカセツトの出し入れを確実、かつ、安定に行う
ことができ、また、メカシヤーシが引出し位置に
引き出されたとき以外のとき、即ち、記録再生部
に対するテープカセツトの装着及び取り出しを行
うとき以外は、シヤーシ移動手段及び案内部材に
よつて、確実に記録再生部側の位置に保持される
のであるから、その動作は極めて安定したものに
なると共に、高い信頼性を得ることができる。
そして、本考案における弾発手段、即ち、テー
プカセツトを記録再生部の装着位置へ圧着せしめ
るための弾発手段は、従来のVTRにおける弾発
手段のように、テープカセツトを上面側から押圧
するように設けられるものと異なり、カセツト保
持部もしくはこれが固定された回動部材を記録再
生部側へ引き付けることができるように設けられ
るものであるため、その弾発手段が、カセツト保
持部の上端部に配置される必要はなく、カセツト
保持部の下部や回動部材に設けることができる。
従つて、カセツト保持部の形状、特に、その高
さを、少なくとも、従来これに設けられていた弾
発生手段の大きさ分低くすることができる。そし
て、弾発手段がテープカセツトの上面に配置され
ることがないので、従来のVTRのように、弾発
手段によつてテープカセツトの内部の視認が妨げ
られるといつたこともない。
そして、前記した実施例においては、1箇のモ
ーターによつて回転される第1の出力ギヤ及び第
2の出力ギヤを有する遊星歯車機構の上記第1の
出力ギヤによりシヤーシ移動手段を駆動し、上記
第2の出力ギヤにより回動手段を駆動するように
したが、このようにすることによつて、VTRの
構造をより簡単なものとすることができると共
に、更に、小型、軽量、かつ、低コストに構成す
ることができる。
尚、前記した実施例においては、カセツト保持
部を有する回動部材を、回動手段によつて直接回
動される主回動アームと、カセツト保持部が固定
され、かつ、上記主回動アームに弾発手段を介し
て連結された副回動アームの2つのアーム状の部
材によつて構成したが、本考案における回動部材
は必ずしも複数の部材によつて構成しなければな
らないといつたものではない。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第17図は本考案ビデオテープレコ
ーダーの実施の一例を示すものであり、第1図乃
至第3図は、それぞれ、ビデオテープレコーダー
の全体を示し、第1図は記録再生部が引出し位置
に来ている状態の、第2図は記録再生部が引込み
位置に来ている状態の、第3図は記録再生部が半
引出し位置に来ている状態の斜視図、第4図乃至
第6図は、それぞれ、外筐を切断して要部を示す
もので、第4図は記録再生部が引込み位置に来て
いる状態の、第5図は記録再生部が引出し位置に
来ている状態の、第6図は記録再生部が半引出し
位置に来ており、かつ、テープカセツトが装着さ
れている状態の側面図、第7図は記録再生部とス
ライド機構及びカセツト着脱機構を示す斜視図、
第8図はカセツト着脱機構を一部分解して示す斜
視図、第9図は伝達機構を示す斜視図、第10図
は駆動部を一部切欠いて示す斜視図、第11図は
テープカセツトの圧着動作及びテープカセツトの
蓋開け動作を示す要部拡大側面図、第12図はカ
セツト保持部にテープカセツトが挿入された状態
における一部切欠き側面図、第13図はカセツト
保持部にテープカセツトが挿入された状態におけ
る一部切欠き斜視図、第14図は主たるプログラ
ムの一例を示すチヤート図、第15図はイジエク
トプログラムの一例を示すチヤート図、第16図
は記録・再生位置の選択プログラムの一例を示す
チヤート図、第17図は電源オフプログラムの一
例を示すチヤート図、第18図は本考案ビデオテ
ープレコーダーに適したテープカセツトの一例を
前面蓋を開いた状態で示す斜視図、第19図及び
第20図は従来のビデオテープレコーダーの各別
の例を示す斜視図である。 符号の説明、1……ビデオテープレコーダー、
2……外筐、4……メカシヤーシ、10……記録
再生部、15……案内部材、17,19……シヤ
ーシ移動手段、21,22,34,35……回動
部材、40,40′……弾発手段、41……カセ
ツト保持部、46,48……回動手段、74……
テープカセツト。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 記録再生部が設けられたメカシヤーシを外筐
    にスライド自在に支持しかつ上記記録再生部に
    対するテープカセツトの装着及び取り出しはメ
    カシヤーシを外筐から所定の引き出し位置へ引
    き出して行なうようにすると共に、 前記メカシヤーシをスライド方向へ移動せし
    めるシヤーシ移動手段と、 テープカセツトを保持するカセツト保持部を
    有し前記メカシヤーシに上記カセツト保持部が
    記録再生部側と反記録再生部側との間を移動す
    るように回動自在に支持された回動部材と、 上記メカシヤーシが引出位置に引き出される
    直前にカセツト保持部が反記録再生部側の位置
    に移動され、メカシヤーシがそれ以外の位置に
    位置するときはカセツト保持部が記録再生部側
    の位置に保持されるように回動部材を案内する
    案内部材と、 上記回動部材を回動せしめる回動手段と、 上記回動部材を常時記録再生部側へ向けて弾
    発付勢する弾発手段とを備え、 前記メカシヤーシが外筐内へ向けて引き込ま
    れてゆくとき前記カセツト保持部に保持された
    テープカセツトを前記弾発手段と上記案内部材
    により所定の位置に圧着せしめるようにした ことを特徴とするビデオテープレコーダー。 (2) 1個のモーターによつて回転される第1の出
    力ギヤ及び第2の出力ギヤを有する遊星歯車機
    構の上記第1の出力ギヤによりシヤーシ移動手
    段を駆動し、上記第2の出力ギヤにより回動手
    段を駆動するようにしたことを特徴とする実用
    新案登録請求の範囲第1項記載のビデオテープ
    レコーダー。
JP1984148879U 1984-09-29 1984-09-29 Expired JPH048515Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1984148879U JPH048515Y2 (ja) 1984-09-29 1984-09-29

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1984148879U JPH048515Y2 (ja) 1984-09-29 1984-09-29

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6164649U JPS6164649U (ja) 1986-05-02
JPH048515Y2 true JPH048515Y2 (ja) 1992-03-04

Family

ID=30707076

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1984148879U Expired JPH048515Y2 (ja) 1984-09-29 1984-09-29

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH048515Y2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5372603A (en) * 1976-12-09 1978-06-28 Funai Electric Co Tape recorder with audio appliance

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5019411U (ja) * 1973-06-15 1975-03-05

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5372603A (en) * 1976-12-09 1978-06-28 Funai Electric Co Tape recorder with audio appliance

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6164649U (ja) 1986-05-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0510744B2 (ja)
JPH0477385B2 (ja)
JPH048515Y2 (ja)
JPH0470707B2 (ja)
JPH0424493Y2 (ja)
JPS6185655A (ja) テ−プレコ−ダ−
JPH0424502Y2 (ja)
JP2850347B2 (ja) 記録及び/又は再生装置
JPH0514983B2 (ja)
JPH071587B2 (ja) 記録再生装置
JPS6349296B2 (ja)
JP3048795B2 (ja) 磁気記録再生装置の制御方法及びその装置
JPH02210658A (ja) 記録及び/又は再生装置
JPS6127820B2 (ja)
JPH0760549B2 (ja) ビデオテ−プレコ−ダ−
JPH0333971Y2 (ja)
JP2667843B2 (ja) テープレコーダ
JP3900190B2 (ja) テープカセットを用いた記録及び/又は再生装置
JP2672590B2 (ja) テープレコーダ装置
JPH0817102A (ja) 駆動力伝達切り換え機構及びテーププレーヤ装置
JPS6127821B2 (ja)
JPH0477393B2 (ja)
JPH05128630A (ja) テープの弛み巻き取り機構
JPS5927976B2 (ja) テ−プレコ−ダ等のロック装置
JPS58147852A (ja) 磁気テ−プ装置