JPH0483307A - 希土類磁石の製造方法 - Google Patents

希土類磁石の製造方法

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JPH0483307A
JPH0483307A JP2198127A JP19812790A JPH0483307A JP H0483307 A JPH0483307 A JP H0483307A JP 2198127 A JP2198127 A JP 2198127A JP 19812790 A JP19812790 A JP 19812790A JP H0483307 A JPH0483307 A JP H0483307A
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rare earth
anisotropic
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alloy
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Toru Inaguma
徹 稲熊
Yuichi Okazaki
裕一 岡崎
Toshio Mukai
俊夫 向井
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Nippon Steel Corp
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/032Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials
    • H01F1/04Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys
    • H01F1/047Alloys characterised by their composition
    • H01F1/053Alloys characterised by their composition containing rare earth metals
    • H01F1/055Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5
    • H01F1/057Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and IIIa elements, e.g. Nd2Fe14B
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    • H01F1/0575Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and IIIa elements, e.g. Nd2Fe14B in the form of particles, e.g. rapid quenched powders or ribbon flakes pressed, sintered or bonded together
    • H01F1/0576Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and IIIa elements, e.g. Nd2Fe14B in the form of particles, e.g. rapid quenched powders or ribbon flakes pressed, sintered or bonded together pressed, e.g. hot working

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、R−TM系又はR−TM−B系合金(ただし
RはNd、 Pr又はS+nのいずれかを主体とする希
土類元素、TMはFe又はCoを主体とする遷移金属元
素)を粉砕することによって得られる粉末を磁場中で成
形することによって製造される異方性希土類磁石に関す
るものである。本発明の製造方法によって作られる磁石
は、高性能で低価格になり得るという可能性から、小型
モータ等各種アクチュエーターの磁石部品及び磁気共鳴
画像診断装置(MHI)などの巨大磁石部品として広汎
に使用されることが期待される。
(従来の技術〕 R−TM合金磁石の代表例は、SmCo5又はSmzC
l。
化合物を主相とする磁石である。これらの磁石の異方性
化は、合金粉末を磁場中でプレス成形することによって
達成されている。したがって、磁石をより高性能にする
には磁場印加による粉末の配向(磁場配向)の度合いを
高めることが必要である。この試みとして、粉末の形状
を変えることは従来なされていない。
R−TM−B合金磁石の代表例は、NdzFe+ 4B
I化合物を主相とする磁石である。特に、この合金につ
いては、液体急冷法により超2.冷することによりすぐ
れた磁石特性を有する急冷薄帯を得ることができる(米
国特許第4802931号明細書、特開昭59−647
39号公報、特開昭60−9852号公報)。この急冷
薄帯は磁気的にはほとんど等方性である。
上記のNd−Fe−B系合金の急冷薄帯を粉砕して得た
粉末を、熱間で圧縮成形すること(ホットプレス)によ
り合金の真密度に近い状態で成形バルク化することがで
きる。これは、米国特許第4792367号明細書、特
開昭60−100402号公報およびRoW、Leeに
よる発表論文r 1(ot−pressedneody
+Ilium−iron−boron magnets
」(AppliedPhysics Letters、
 Vol、46+ No、8+ pp 790−791
+April 15.1985)に報告されている。上
記の熱間圧縮成形体の残留磁束密度として約8kGの値
が得られることが従来の技術として知られている。
より高い残留磁束密度を得るには磁石に異方性を付与す
る必要がある。前記のR,W、Leeは塑性変形による
異方性化法を提案している。この方法は、Nd−Fe−
B系の合金粉末の圧縮成形体の密度を、ホットプレスに
よって合金の真密度に近い密度まで高めたのちに、その
成形体を再度据え込み加工(Die−Llpset)に
よって塑性変形するというものである。この据え込み加
工の程度或いは合金組成に応じて8〜13kGの残留磁
束密度が得られることが報告されている(例えば、Y、
 Nozaima他、J、 Appl、 Phys、、
 Vol、64. No、10. pp 5285−5
289゜November 15+ 1988)。この
ように成形体に塑性変形を加えて異方性磁石を得る方法
は、製造工程が長いうえに、塑性変形中に表面に割れが
生じるなど磁石の製品形状を出しにくいという欠点があ
る。
本出願人は先に、異方性磁石成形用のR−Fe−B光異
方性粉末の製造方法として、上記の等方性の急冷薄帯(
又はそれを粉砕して得られる粉末)を金属製の容器に詰
めて、容器と一緒に熱間圧延する方法を提案じた(特願
平1−202675号)。
この異方性粉末を配向させて成形する方法を用いれば、
任意の製品形状の異方性磁石を容易に得ることができる
上記の異方性粉末の成形方法としては、異方性粉末にエ
ポキシ等の樹脂を加え、磁場中で圧縮成形する方法が提
案されている。例えば、L、J、 Eshelmanら
(J、 Appl、 Phys、、 Vol、64. 
No。
10、 pp 5293−5295. Novembe
r 15.1988)は、据え込み加工によって異方性
化した磁石を粉砕して異方性粉末を得、それを磁場中で
圧縮成形して異方性の樹脂ポンド磁石を作製している。
この樹脂ボンド磁石の残留磁束密度は8〜9kG程度で
あり、本来期待されるべき特性には達していない。これ
は、上記のEshelmanらが述べているように、上
記の方法で得られるR−Fe−B光異方性粉末は非常に
磁場中で配向しにくいことに起因している。
特開平2−7403号公報には、上記異方性粉末を磁場
配向させ、熱間で加圧して高密度化することを特徴とす
る異方性磁石の製造方法が開示されている。この公報記
載の方法においても据え込み加工又は圧延によって得た
異方性磁石素材を粉砕して異方性粉末を得ているが、そ
の粉末の磁場配向性についてはなんら言及していない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、R−TM系又はR−TM−B系合金の異方性
粉末の磁場配向性を改善し、高性能の異方性ボンド磁石
または異方性熱間圧縮成形磁石を得ることのできる希土
類磁石の製造方法の提供を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の要旨とするところは以下の通りである。
すなわち、磁気的な異方性を有するR−TM系又はR−
TM−B系合金(ただしRはNd、 Pr又はSmのい
ずれかを主体とする希土類元素、TMはFe又はCOを
主体とする遷移金属元素)を粉砕することによって得ら
れる粉末に対して、粉末の角部を機械研磨によって丸く
する球面化処理を施し、前記球面化処理後の粉末を磁場
配向させたのちに熱間圧縮成形することを特徴とする希
土類磁石の製造方法である。
より詳しくは、R−TM−B系合金(ただしRはNd又
はPrの少なくとも一種を含む希土類元素、TM=Fe
+−xcoX(0≦x≦0.4 ) )が、平均粒径が
1n以下であるR2TMIJI結晶粒からなる場合の上
記記載の希土類磁石の製造方法である。熱間圧縮成形を
加圧下における通電加熱により行う場合には、高速で成
形を完了させることができる。
更に、本発明は上記の球面化処理を施した粉末を樹脂バ
インダーと混合した後、磁場中で成形することを特徴と
する希土類磁石の製造方法である。
ここで、R−TM−B系合金の場合には、原子百分率で
5%以下のCuを含有させることは磁石の保磁力を向上
させるのに有効である。
〔作 用〕
以下、本発明についてR−Fe−B系を中心に説明する
理想的な異方性粉末の磁場配向の状態は、個々の粉末の
磁化容易方向が一方向(すなわち磁場方向)に揃ってい
る状態である。実際の磁場中プレス成形においては、ま
ず加圧していない状態で磁場を印加して粉末を一方向に
配向させ、磁場印加状態でプレス成形を行う。このプレ
ス操作により、プレス前の粉末の配向状態がある程度壊
されることを避けることができない。塑性加工法によっ
て得られるR−Fe−B系の異方性粉末の場合は、未処
理のままでは磁場中プレス成形による粉末の配向の度合
いが著しく低い。本発明者らは、この原因が粉末の形状
にあることをつきとめた。来光の異方性粉末は、その角
が鋭角である等、形状が不定形である(第1図(a)参
照)。そのために、プレス中に生じる粉末同士の重なり
会いの状態が悪い。すなわち、磁場をかけて個々の粉末
の方向を揃えたとしても、プレスによる粉末全体の緻密
化に伴い、個々の粉末の回転が引き起こされる。結果的
に、プレス成形体としては十分に高い配向性が得られな
いのである。
そこで、本発明者らは、粉砕によって得られる粉末に対
して、粉末の角部を機械研磨によって丸くする処理(球
面化処理)を行うことを着想し、これを実現した(第1
図ら)参照)。球面化処理を施した粉末を用いて磁場中
プレス成形を行ったところ、その成形体の配向性が著し
く向上した。−例として、この配向性向上によって、異
方性の熱間圧縮成形磁石の残留磁束密度Brが10.2
kGから10.9kGに、最大エネルギー積(BH) 
w+axが23.8MGOeから27.4 MGOeに
向上するという結果が得られている。
以下、本発明の詳細について記す。
本発明の希土類磁石の製造方法に関わる望ましい磁石の
成分範囲は以下の通りである。
希土類元素Rの構成は特に限定されないが、高特性の磁
石を得るには全R中の少なくとも60%がNd及び/又
はPrであることが望ましい。本発明は熱間での塑性変
形によって異方性化された粉末の磁場配向性を向上させ
ることを目的とする。塑性変形によって高特性の異方性
粉末を得るには、Rの量としては原子百分率で12%以
上で20%以下である必要がある。Rの量が12%未満
では十分な異方性化が達成されず、Rの量が20%を越
えると残留磁束密度の低下を無視できない。保磁力を向
上させるためには、前記のRの一部を全Rfiの20%
を越えない範囲でoyにするのが有効である。R中のD
yの占める割合が20%を越えると残留磁束密度の低下
を無視できない。
本発明の製造方法の特徴である球面化処理を行うと、磁
石の保磁力の低下がある。そのために、合金成分として
は高い保磁力を与えるものが望ましい。熱間における塑
性変形によって得られる異方性粉末の保磁力向上には、
原子百分率で5%以下のCuを添加するのが有効である
。ここで、添加量が5%を越えるとCuが非磁性元素で
あるために残留磁束密度の低下が無視できないほど大き
くなる。
Bの量が原子百分率で2%未満の場合にはRJe+v相
が多量に出現し、10%を越えるとB−rich相が多
量に出現する。いずれの相も塑性変形による粉末の異方
性化を阻害する。したがって、Bの量は2%以上で10
%以下の範囲が望ましい。
合金のキュリー温度をあげて使用温度における磁束密度
の温度変化を小さくするために、Feの一部をCoで置
換することがある。本発明の場合にも、全遷移金属元素
(TM)の40%以下の割合をCOにする(すなわち、
TMJe+−xCox  (0≦x≦0.4))ことが
可能である。COの置換量が40%を越えると保磁力が
低下する。
上記成分の急冷粉末は、通常の単ロール法によって最も
安定して得られるが、他の双ロール法もしくはガスアト
マイズ法によっても得られる。
単ロール法液体急冷によって製造されるNd−FeB系
薄帯はフレーク状であり、その代表的寸法は厚さ20〜
30−1幅1〜2mm、長さ10〜30閤である。薄帯
は微細なRzTM+aB+結晶粒(約0.1m+)から
なり、磁気的にはほとんど等方性である。
急冷粉末の異方性化は、粉末に熱間で塑性変形を加える
ことによって達成される。本出願人が先に提案した方法
(特願平1−202675号)は、金属製容器に急冷粉
末を詰めて容器と一緒に粉末を熱間圧延する方法(パッ
ク圧延)であり、最も合理的に高特性の異方性粉末を得
ることができる。
前記提案方法においては、容器内を真空にするか又はア
ルゴンガス等の不活性雰囲気で置換し、加熱による粉末
の酸化を防止する。圧延は500〜900°Cの温度、
好ましくは600〜800°Cの温度の最適温度で行う
。その理由は、圧延温度が500°Cより低い場合には
塑性変形を起こし難く、900℃を越えると結晶粒が粗
大化し保磁力が低下するからである。熱安定性の高い磁
石を得るには結晶粒の大きさは1nを越えないことが必
要である。ここで、異方性粉末として高特性を得るには
、急冷粉末の厚さ減少率で表した圧延率で40%以上の
圧延を行う必要がある。
急冷薄帯の熱間圧延の過程では、ます薄帯が厚さ方向に
積み重なって接合され、その薄帯の集合体がさらに塑性
変形をうける。その結果、薄帯は磁気的に異方性化され
る。パック圧延により得られるものは上記薄帯からなる
バルク状の圧延板である。圧延板を構成するNdJel
dl+結晶粒の磁化容易軸(C軸)の方向は、板厚方向
(すなわち圧延圧下方向)を向いている。異方性粉末は
その圧延板を粉砕することによって得られる。
上記の異方性粉末と類偵の粉末は、通常の熱間圧縮成形
体の据え込み加工によって得られる異方性磁石を粉砕す
ることよっても得られる。
粉砕は、通常のピンミルまたはディスクミルを使うこと
によって容品に行いうる。粉砕粒径は、通常の磁石部品
の成形が可能な10001以下が望ましい。
本発明の中心技術は粉末角部の球面化処理である。これ
は、例えば、以下のような装置により効率よく行いうる
。その装置の構成は、円筒状容器とその中に入れる軽重
量の円柱体とからなる。円筒状容器の内面にはSiC、
AZ203またはダイアモンドの研磨材を塗布・固定し
、同じく円柱体の外周部に同様の研磨材を塗布・固定す
る。実際の操作においては、上記の容器の中に粉末と円
柱体を入れ、容器を低速で回転する。本装置において、
容器中に入れる円柱体のサイズ及び重量を最適化するこ
とにより、粉末を粉砕することなく、粉末の研磨のみを
行うことができる。この研磨により粉末角部の球面化処
理が可能になる。この球面化処理は、通常のバレル研磨
機を応用することによっても達成される。
球面化処理後の粉末を通常の磁場中プレス成形機により
室温で磁場配向させプレス成形する。できたプレス成形
体を熱間圧縮成形により高温で緻密化することによって
、合金の真密度に近い高性能の高密度磁石を得ることが
できる。ここで、熱間圧縮成形は、500〜900°C
の温度範囲において、0.1〜5 ton/c!ilの
圧力下で行われる。これは高周波誘導加熱による通常の
ホットプレス機によって容易に行うことができる。また
、生産性を高めるために、通電焼結機を用いて加圧下で
通電加熱により粉末を急速に加熱し、短時間(1〜5分
)で目的とする熱間圧縮成形を完了させることができる
。通電加熱は急速であるので生産性に冨む。
また球面化処理後の粉末をエポキシ等の熱硬化性樹脂バ
インダーと混合ののちに磁場中で圧縮成形する(または
、圧縮成形の後に樹脂を含浸させる)ことにより圧縮成
形タイプの高性能の希土類磁石を得ることができる。あ
るいは磁場中でナイロン等の熱可塑性樹脂バインダーと
ともに球面化処理後の粉末を射出成形することにより射
出成形タイプの高性能の希土類磁石を得ることができる
本発明に従った球面化処理による異方性粉末の磁場配向
性の向上は、R−TM系の異方性磁石、例えばSta 
−Co系等の異方性磁石の高性能化にも応用できる。
〔実施例〕
実施例1 原子百分率でFe−14χNd−5χB−1χCu(N
dtJesJsCu+)の組成の合金を高周波誘導加熱
により溶解し、直径1mmの穴を持つ石英ノズルからそ
の溶湯を回転する銅製ロールの表面上に噴射した。この
時のロールの表面速度は25m/secで、微細な結晶
粒の得られる最適の急冷条件である。得られた薄帯の厚
さは25〜30n、幅は1〜2鵬、長さは10〜30I
llII+である。この薄帯を355−以下に粉砕した
上記の手順により得た粉末を鉄製の容器に入れたのちに
、内部を104〜10−’ torrに減圧し密閉した
。これを700°Cの温度で熱間圧延し、薄帯の厚さ減
少率で82%の圧延を施した。圧延材の厚さ方向の磁気
特性は、残留磁束密度Br=12、1 kG、保磁力1
Hc= 16.2 koe 、最大エネルギー積(Bl
l)*ax= 34.8 MGOeである。これらの圧
延材を粉砕し、粒径が710〜10007711の範囲
にある異方性粉末を作製した。
作製した粉末に次の球面化処理を施した。用いた装置の
構成は、円筒状容器とその中に入れる軽重量の円柱体と
からなる。円筒状容器の内面と円柱体の外周部にはSi
Cの研磨材を塗布・固定している。この容器の中に粉末
と円柱体を入れ、容器を12Orpmで回転した。第1
図(a)に、球面化処理前の粉末の外形を表す写真を示
し、第1図(b)に上記の球面化処理を48時間施した
時の粉末の写真を示す。粉末の写真は走査電子顕微鏡観
察によるものである。写真かられかるように、球面化処
理により粉末の角が丸くなっている。
球面化処理前後の異方性粉末を12kOeの磁場中でプ
レス成形し、熱間圧縮成形に供した。熱間圧縮成形には
通電焼結機を用いた。この実験においては、磁場中で成
形した粉末をセラミックス製のダイのキャビチーに装填
し、粉末に400kg/−の圧力を加えた状態で、80
0Aの通電により粉末を加熱した。ここで、キャビチー
は直径10闘で、加圧方向は磁場中成形時の磁場方向と
一致する。上記の圧力下では試料の実測温度が約800
°Cに到達した時点で粉末の密度は合金の真密度に近い
7.5 g/cdに達した。加熱開始から焼結終了まで
に要した時間は約3 sinであった。得られた成形体
の加圧方向に60kOeのパルス着磁を行った後に自記
磁束計により室温で磁気特性を測定した。
第2図に成形体の加圧方向の磁気特性を球面化処理時間
に対して示した。球面化処理により残留磁束密度Brが
向上するのがわかる。これは、粉末の球面化により磁場
配向性が向上したためである。
ここで、48時間の球面化処理により、Brが7%、(
BH)IIlaxが15%向上し、Br= 10.9 
kG、 (BH)wax= 27.4 MGOeが得ら
れている。
第2図かられかるように、球面化処理により保磁力が約
2 kOe低下する。来光のようなCu添加異方性粉末
は処理前に高保磁力(iHc= 16.2 kOe)を
示すので、球面化処理による保磁力の低下はほとんど実
用上問題とはならない。一方、Nd−Fe−83元系に
おいては、例えばNd1Jel。B、の組成の異方性粉
末の保磁力は処理前で12.3kOeであり、球面化処
理による保磁力の低下が磁石の熱安定性を損なうという
問題を引き起こす。
実施例2 実施例1と同様にNd、、Fe、。BsCu、の組成の
異方性圧延材を熱間圧延により作製し、粉砕により種々
のサイズの粉末を用意した。圧延材の磁気特性は実施例
1に示したものと類似の特性である。次に、実施例1と
同様の球面化処理を24時間行い、その粉末を磁場中プ
レス成形したのちに通電焼結機により熱間圧縮成形した
。第3図に熱間圧縮成形体の残留磁束密度を、用いた粉
末の平均粒径に対して示す。球面化処理により、どのサ
イズの粉末においても残留磁束密度が向上しているのが
わかる。
実施例3 Nd14Fe@oB5culの組成の急冷粉末の熱間圧
縮成形体に57%の据え込み加工を施すことにより異方
性磁石を作製した。異方性磁石の磁気特性はBr= 1
 1.8kG、  1Hc=16.8kOe  、  
(BH)IIax  =33.0MGOeである。この
磁石を粉砕して粒径が250〜590nの異方性粉末を
得た。次に、粉末に実施例1に詳述の球面化処理を12
時間施し、磁場中プレス成形後に通電焼結機により熱間
圧縮成形した。第1表に、未処理の粉末と球面化処理後
の粉末を用いて作製した熱間圧縮成形磁石の磁気特性を
示す。据え込み加工法によって得た粉末を用いても、球
面化処理の適用によりBr及び(BH)maxが向上す
ることがわかる。
第1表 実施例4 実施例1と同様にNdIaFeeoBsCu+の組成の
異方性圧延材を熱間圧延により作製し、粉砕により59
0μ以下のサイズの粉末を用意した。圧延材の磁気特性
は実施例1に示したものと類似の特性である0次に、実
施例1と同様の球面化処理を48時間行った。その粉末
に3wt%のエポキシ樹脂を添加し、混線ののちに磁場
中でプレス成形した。樹脂を150°C加熱により硬化
させ、室温で磁気特性を測定した。作製した樹脂結合磁
石の密度は6.2g/cjである。第2表に未処理の粉
末と球面化処理後の粉末を用いて作製した樹脂結合磁石
の磁気特性を示す0球面化処理によりBr及び(Bll
)sawが向上しているのがわかる。
第2表 異方性粉末を得た。異方性焼結磁石の磁気特性はBr=
11.5kG、 1Hc= 11.6kOe % (B
H)IIlax =31、3 MGOeである。得られ
た異方性粉末に実施例1と同様の球面化処理を48時間
行った。その粉末に3evt%のエポキシ樹脂を添加し
、混練ののちに磁場中でプレス成形した。樹脂を150
’C加熱により硬化させ、室温で磁気特性を測定した。
作製した樹脂結合磁石の密度は6.6 g/eelであ
る。第3表に、未処理の粉末と1球面化処理後の粉末を
用いて作製した樹脂結合磁石の磁気特性を示す。球面化
処理によりBr及び(8H)maxが向上しているのが
わかる。
第3表 実施例5 5mgC0+、相を主相とする二相分離タイプの異方性
焼結磁石を250−以下に粉砕することにより〔発明の
効果〕 本発明による希土類磁石の製造方法は、異方性粉末に球
面化処理を施すことを特徴とする。球面化処理を行った
異方性粉末は磁場配向性が著しく改善される。そのため
に、本発明の方法を用いれば高特性の熱間圧縮成形磁石
及び樹脂結合磁石を得ることができる。
また、本発明のように異方性粉末の熱間圧縮成形によっ
て磁石を製造する場合には、成形後の形状が最終製品の
形状に近いものになる。したがって、寸法出しのための
研磨等の後加工をほとんど必要としない。よって、後加
工を必要とする超急冷粉末の据え込み加工磁石または通
常の常圧焼結磁石に対してもコスト的に有利になる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は未処理の異方性粉末の走査電子顕微鏡観
察による粒子構造を示す写真、第1図(b)は球面化処
理後の異方性粉末の走査電子顕微鏡観察による粒子構造
を示す写真、第2図は異方性粉末の球面化処理時間に対
する熱間圧縮成形磁石の磁気特性の変化を示す図、第3
図は異方性粉末のサイズを変化させた場合の球面化処理
の残留磁束密度に及ぼす効果を示す図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)磁気的な異方性を有するR−TM系又はR−TM
    −B系合金(ただしRはNd、Pr又はSmのいずれか
    を主体とする希土類元素、TMはFe又はCoを主体と
    する遷移金属元素)を粉砕することによって得られる粉
    末に対して、粉末の角部を機械研磨によって丸くする球
    面化処理を施し、前記球面化処理後の粉末を磁場配向さ
    せたのちに熱間圧縮成形することを特徴とする希土類磁
    石の製造方法。
  2. (2)R−TM−B系合金(ただしRはNd又はPrの
    少なくとも一種を含む希土類元素、TM=Fe_1_−
    _xCo_x(0≦x≦0.4))が、平均粒径が1μ
    m以下であるR_2TM_1_4B_1結晶粒からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の希土類磁石の製造方法
  3. (3)熱間圧縮成形を加圧下における通電加熱により行
    うことを特徴とする請求項2記載の希土類磁石の製造方
    法。
  4. (4)磁気的な異方性を有するR−TM系又はR−TM
    −B系合金(ただしRはNd、Pr又はSmのいずれか
    を主体とする希土類元素、TMはFe又はCoを主体と
    する遷移金属元素)を粉砕することによって得られる粉
    末に対して、粉末の角部を機械研磨によって丸くする球
    面化処理を施し、前記球面化処理後の粉末を樹脂バイン
    ダーと混合した後、磁場中で成形することを特徴とする
    希土類磁石の製造方法。
  5. (5)R−TM−B系合金(ただしRはNd又はPrの
    少なくとも一種を含む希土類元素、TM=Fe_1_−
    _xCo_x(0≦x≦0.4))が、平均粒径が1μ
    m以下であるR_2TM_1_4B_1結晶粒からなる
    ことを特徴とする請求項4記載の希土類磁石の製造方法
  6. (6)原子百分率で5%以下のCuを含有することを特
    徴とする請求項2、3又は5記載の希土類磁石の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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