JPH0481432B2 - - Google Patents

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JPH0481432B2
JPH0481432B2 JP2891985A JP2891985A JPH0481432B2 JP H0481432 B2 JPH0481432 B2 JP H0481432B2 JP 2891985 A JP2891985 A JP 2891985A JP 2891985 A JP2891985 A JP 2891985A JP H0481432 B2 JPH0481432 B2 JP H0481432B2
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JP
Japan
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oligofructan
fructan
fructose
sucrose
bacterial cells
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JP2891985A
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JPS61187797A (ja
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Teruo Nakakuki
Takahiro Kaneko
Katsumasa Tokunaga
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Japan Maize Products Co Ltd
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Japan Maize Products Co Ltd
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

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【発明の詳細な説明】 「技術分野」 本発明は、シユークロースを原料とするフラク
タンの製造方法に関し、さらに詳しくはシユーク
ロースをアスペルギルス・シドウイ
(Aspergillus sydowi)の菌体で処理してオリゴ
フラクタンおよび高分子フラクタンを製造する方
法に関する。
「従来技術およびその問題点」 近年、オリゴフラクタン(低分子フラクトオリ
ゴ糖)の有する生理活性が注目されている「「化
学と生物」、Vol 21.p.291)。例えばオリゴフラク
タンは難消化性糖であり、腸内の有用細菌、特に
ビフイズス菌によつて選択的に利用され、その増
殖を促進し、便通などを良好にする。また、ビフ
イズス菌によつて分解されると有機酸を生成し、
体内のコレステロール含量を低下させる効果も認
められている。
オリゴフラクタンは、シユークロースをフラク
トース転移酵素(フラクトシルトランスフエラー
ゼ)に作用させることにより生成されている。フ
ラクトース転移酵素を生成する微生物としては、
酵母、アスペルギルス・オリーゼ(Aspergillus
oryzae)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus
niger)、オーレオバシデイウム・プルランス
(Aureobasidium pullulans)などが知られてい
る。これらのフラクトース転移酵素は、シユーク
ロースに作用して、シユークロースのフラクトー
ス残基側にβ−1,2結合でフラクトースが1〜
3個結合したオリゴフラクタンを生成する。
一方、アスペルギルス・シドウイ
(Aspergillus sydowi)の分生子(Conidia)が
インベルターゼ活性を有し、シユークロースから
レバンを生成することが報告されたが(N.
Kopeloff et al.J.Biol.Chem.,43.171.1920)、そ
の後、この多糖はフラクトースのβ−1,2結合
からなるイヌリンタイプの構造を有することが明
らかにされた(J.R.Loewenberg and R.T.
Reese,Can.J.Microbiol.,3.643.1957)。また、
河合らは、アスペルギルス・シドウイIAM2544
株の分生子が生産するポリフラクタンは、β−
1,2結合よりなるイヌリンタイプの多糖であ
り、イヌリンよりもはるかに大きな分子量を有す
ることを報告している(G.Kawai et al.Agric.
Biol.Chem.37.2111.1973)。しかしながら、フラ
クタンの工業的規模における生産を目的とした場
合、分生子による生産方法は分生子の大量調整に
大きな困難が予想される。
「発明の目的」 本発明の目的は、シユークロースを原料として
オリゴフラクタンおよび高分子フラクタンを同時
に工業的な規模で生産できるようにしたフラクタ
ンの製造方法を提供することにある。
「発明の構成」 本発明者らは、上記目的を達成するため、アス
ペルギルス・シドウイの菌体によるフラクタンの
製造方法について鋭意研究した結果、アスペルギ
ルス・シドウイの液体培養菌体を用いると、オリ
ゴフラクタンおよび高分子フラクタンが同時に生
成されることを見出し、本発明を完成するに至つ
た。
すなわち、本発明は、シユークロースをアスペ
ルギルス・シドウイの菌体で処理しオリゴフラク
タンと高分子フラクタンとを得るフラクタンの製
造方法である。
本発明によつて得られるオリグフラクタンおよ
び高分子フラクタンは、主として下記構造式を有
するものである。
この場合、オリゴフラクタンは上記式において
n=1〜5であり、高分子フラクタンは上記式に
おいてn>1000である。
本発明で好ましくは用いられるアスペルギル
ス・シドウイとしては、例えばIAM2544株、
IAM2514株、IAM2078株、IAM2009株(いずれ
も東京大学応用微生物研究所の保存菌NOであ
る)などが挙げられる。
アスペルギルス・シドウイの倍地としては液体
培地としては液体培地が好ましいが、特に下記の
ような組成を有する培地が最適である。
グルコース 10〜30%(W/V) コーンステイープリカー 2〜5 MgSO4・7H2O 0.1〜0.2 KH2PO4 0.2〜0.3 PH=5.0〜6.0 そして、アスペルギルス・シドウイを上記のよ
うな倍地に接種し、例えばロータリーシエーカー
などによる振とう培養、ジヤーフアーメンターな
どによる撹拌通気培養などにより、好気的な条件
で培養を行なう。培養温度は、30℃前後が適当で
ある。
この状態で数日培養すると、培養液中にアスペ
ルギルス・シドウイの菌体が多量生成される。そ
こで、培養を終了し、遠心分離、濾過などの手段
により菌体を集め、生理的食塩水などで洗浄後、
凍結乾燥して菌体を保存する。この菌体中には胞
子は全く存在しない。
本発明では、上記のようにして得られた菌体を
用いてシユークロースを処理することにより、フ
ラクタンを製造する。菌体はそのまま用いてもよ
いが、アルギン酸塩、アクリルミドゲル、ポリビ
ニルアルコールゲル、光架橋性樹脂、カラギーナ
ン、キトサン、ゼラチン等の包括剤を用いて包埋
固定した菌体を用いることもできる。さらに、担
体の強度を増すために、グルタルアルデハイド等
の架橋剤で処理してもよい。菌体をそのまま用い
る場合にはバツチ法により処理する必要がある
が、菌体を固定化して用いる場合にはカラムに充
填して連続的に通液処理することが可能であり、
バツチ法よりも高濃度(30〜65%)で反応を行な
うことができる。
フラクタン生成のための反応条件について説明
すると、PHは5.0〜6.5が最適である。温度条件
は、オリゴフラクタンが60〜65℃、高分子フラク
タンが45℃付近に最適生成温度を有している。原
料として用いるシユークロースの最適濃度は10〜
40%(W/V)であり、その際、使用する菌体の
重量はシユークロース重量に対して5〜20%であ
ることが好ましい。
こうして得られた反応液は、例えばメンブレン
フイルターにより濾過した後、逆浸透膜あるいは
限濾過膜により分画することによつてオリゴフラ
クタン含有液と高分子フラクタン含有液とに分別
する。オリゴフラクタン含有液は、脱イオン、脱
色した後、濃縮して水飴とし、またはスプレード
ライなどにより粉末化する。高分子フラクタン含
有液は、濃縮した後、真空乾燥あるいはスプレー
ドライによつて粉末化する。また、上記の方法の
他に、菌体を除去した反応液を濃縮し、次いでア
セトンやアルコール等を添加して高分子フラクタ
ンを沈澱回収することもできる。なお、オリゴフ
ラクタン含有液中には、グルコース、フラクトー
スおよび未反応のシユークロースが含まれている
が、これらは、「Bio−Gel」(商品名、バイオ・
ラド社製)、「Toyopearl HW−40」(商品名、東
洋曹達製)等によるゲル濾過、または強酸性カチ
オンイオン交換樹脂(Ca2+型)によるアフイニ
テイクロマトグラフイにより除去することができ
る。さらに、結合したフラクトースの数の異なる
それぞれのオリゴフラクタンをそれぞれ高純度に
分画することも可能である。
こうして得られたオリゴフラクタンは、腸内に
おいてビフイズス菌の増殖作用があり、便通等を
良好にする効果が期待される。また、動物の生体
内消化酵素によつて加水分解を受けず、血糖負荷
試験の結果でも血糖上昇が見られないので、糖尿
病患者などへの適用が考えられる。さらに、血中
や肝臓中のコレステロールや中性脂肪の含量を低
下させる作用も認められている。また、高分子多
糖であるイヌリンがビフイズス菌増殖因子になる
という報告(光岡知足、「腸内細菌の世界」、叢文
社)があるので、本発明で得られた高分子フラク
タンも上記と同様な分野で利用可能であると考え
られる。
本発明で得られたオリゴフラクタンおよび高分
子クラクタンの製品形態としては、そのまま粉末
状もしくは液状の健康食品にしたり、あるいはパ
ン、ビスケツトなどの食品中に添加したりするこ
とが考えられる。
なお、本発明で得られるオリゴフラクタンは、
主としてシユークロースのフラクトース残基側に
フラクトースが1〜5個連結したオリゴ糖からな
るので、シユークロースのフラクトース残基側に
フラクトースが1〜3個連結した現在市販されて
いるフラクトオリゴ糖(商品名「ネオシユガー」、
明治製菓製)とはその糖組成を異にするものであ
る。
「発明の実施例」 下記の液体倍地100ml(PH5.0)を坂口フラスコ
に入れ、アスペルギルス・シドウイIAM 2544株
(東京大学応用微生物研究所、保存菌NO)とス
ラントより1白菌耳植菌し、30℃で5日間往復振
とう培養した。培養液を遠心分離して集菌し、生
理的食塩水で数回洗浄した後、凍結乾燥して供試
菌体とした。なお、菌体中に胞子の存在は全く観
察されなかつた。
グルコース 15%(W/V) コーンステイープリカー 2 MgSO4・7H2O 0.1 KH2PO4 0.2 PH=5.0 この乾燥菌体を用い、10mMリン酸緩衝液(PH
6.0)に溶解した10%(W/V)シユークロース
溶液を基質として、60℃の温度条件で1時間反応
させた後、生じたグルコース量をグルコースオキ
シダーゼ法で測定し、1分間に1μmoleのグルコ
ースを生成する控訴活性を1単位として表わす
と、乾燥菌体1gは40〜50単位の活性を有してい
た。
次に、温度条件を変えて反応を行ない、生成し
た還元糖、グルコース、フラクトース、オリゴ糖
に転移したフラクトース、ポリフラクタンの量を
測定した。結果を第1図に示す。なお、反応条件
は、シユークロース濃度10%(W/V)、菌体量
10mg/ml−反応液、PH5.4とした、第1図中、−▲
−▲−は還元糖の量を表わし、−■−■−はグル
コースの量を表わし、−△−△−はフラクトース
の量を表わし、−○−○−はオリゴ糖に転移した
フラクトースの量を表わし、−●−●−はポリフ
クラタンの量を表わす。第1図に示すように、オ
リゴフラクタンは60〜65℃、高分子フラクタンは
45℃付近に最適生成温度を有していた。
次に、乾燥菌体20gを10%シユークロース水溶
液(PH5.5)2に添加し、45℃で24時間、スタ
ーラーで撹拌しつつ反応を行なつた。反応終了
後、メンブレンフイルター(1μm)で除菌した
後、瀘液をロータリーエバポレータにより500ml
に濃縮した。次いで、エタノール2を添加混合
し、冷蔵庫(4℃)内で一昼夜放置した。そし
て、遠心分離して、ポリフラクタンを含む沈澱
と、オリゴフラクタンを含む溶液とを分別した。
回収したポリフラクタンは、再び水に溶解してエ
タノール沈澱を繰り返して精製し、最後に真空乾
燥して約10gの固形分を得た。また、オリゴフラ
クタンを含む溶液は、ロータリーエバポレータに
より濃縮してエタノールを除去した後、イオン交
換樹脂により脱イオンを行ない、次いで活性炭に
より脱色し、最後に凍結乾燥して粉末化し、固形
分約180gを得た。こうして得られたオリゴフラ
クタン含有物を液体クラマトグラフイーにより糖
組成分析としたところ、第2図に示す結果が得ら
れた。図中、aはフラクトースおよびグルコー
ス、bはシユークロース、cはG−F2、dはG
−F3、eはG−F4、fはG−F5、gはG−F6
表わしている(ただし、Gはグルコース、Fはフ
ラクトースを意味する。)。すなわち、糖組成は次
の通りである。
フラクトース+グルコース 64.8%(W/V) シユークロース 12.9 G−F2 9.1 G−F3 7.5 G−F4 4.0 G−F5 1.2 G−F6 0.5 また、高分子フラクタンをShodex S−806カ
ラムを用いた高速液体クラマトグラフイーにかけ
て分子量を測定した結果、分子量を1.8×105〜1.4
×107の範囲に存在することがわかつた。
また、オリゴフラクタンの生成量は反応温度を
高めたり、長時間反応を行なうことにより、さら
に20〜40%上昇させることが可能である。
なお、以上のようにして回収した菌体を繰り返
し再使用した結果、約10回以上の再使用が可能で
あつた。
実施例 2 実施例1と同様に培養し、調整した乾燥菌体30
gを用いて20%シユークロース溶液(PH6.0)2
に添加し、50℃でスターラーで撹拌しつつ約24
時間反応を行なつた後、遠心分離して除菌した。
次いで分子量カツト104の限外濾過膜装置により
高分子フラクタンとオリゴフラクタンとを分別し
た後、実施例1と同様に粉末化したところ、ポリ
フラクタン15gとオリゴフラクタン含有物が得ら
れた。高分子フラクタンの分子量およびオリゴフ
ラクタンの糖組成は実施例1で得られた内容とほ
ぼ同様であつた。
実施例 3 実施例1で得られた乾燥菌体500gを2.5%のア
ルギン酸ソーダ水溶液500mlに添加し、充分に混
合した後、3%の塩化カルシウム水溶液に滴下し
て約2〜3mmの球状の固定化菌体を調製した。こ
れを直径3cm、長さ60cm、内容量約400mlのジヤ
ケツト付ガラスカラムに充填し、温度45℃で、30
%のシユークロース溶液(PH5.5)を、SV=0.5の
流速で約20時間通液した。得られた反応液を実施
例1と同様の方法で粉末化したところ、ポリフラ
クタン60g、オリゴフラクタン含有物約1100gを
得た。ポリフラクタンの分子量およびオリゴフラ
クタンの糖組成は実施例1で得られた内容とほぼ
同様であつた。
「発明の効果」 以上説明したように、本発明によれば、シユー
クロースをアスペルギルス・シドウイの菌体で処
理し、オリゴフラクタンと高分子フラクタンとを
得るようにしたので、大量調製可能な菌体を用い
て工業的な生産が可能となる。また、オリゴフラ
クタンと高分子フラクタンとを同時に生産するこ
とがきるので、製品を多様化することが可能とな
る。さらに、オリゴフラクタンは、主としてシユ
ークロースのフラクトース残基側にフラクトース
が1〜5個連結したオリゴ糖からなるので、従来
のフラクトオリゴ糖に比べてフラクトースが多く
連結したものを含み、ビフイズス菌の増殖効果な
どをより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明において温度条件を変えて反応
を行なつた際の各糖の生成量を示す図表、第2図
は本発明で得られたオリゴ糖含有液を高速クロマ
トグラフイーにかけた際の溶出パターンを示す図
表である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 シユークロースをアスペルギルス・シドウイ
    (Aspergillus sydowi)の菌体で処理し、オリゴ
    フラクタンを高分子フラクタンとを得ることを特
    徴とするフラクタンの製造方法。 2 特許請求の範囲第1項において、前記オリゴ
    フラクタンおよび前記高分子フラクタンはいずれ
    も下記の構造式で示され、前記オリゴフラクタン
    はn=1〜5であり、前記高分子フラクタンはn
    >1000であるフラクタンの製造方法。
JP2891985A 1985-02-16 1985-02-16 フラクタンの製造方法 Granted JPS61187797A (ja)

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JPS61187797A JPS61187797A (ja) 1986-08-21
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JP2806522B2 (ja) * 1987-09-04 1998-09-30 日本食品化工株式会社 分岐フラクトオリゴ糖の製造方法
US20120115191A1 (en) * 2009-02-27 2012-05-10 Godavari Biorefineries Ltd. Production of fructo-oligosaccharide and derivatives by use of aspergillus spp

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JPS61187797A (ja) 1986-08-21

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