JPH0480947B2 - - Google Patents

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JPH0480947B2
JPH0480947B2 JP59085804A JP8580484A JPH0480947B2 JP H0480947 B2 JPH0480947 B2 JP H0480947B2 JP 59085804 A JP59085804 A JP 59085804A JP 8580484 A JP8580484 A JP 8580484A JP H0480947 B2 JPH0480947 B2 JP H0480947B2
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JP
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synthetic resin
component
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antifogging
resin film
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Motoyuki Myoshi
Eiji Arie
Takemoto Nakai
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Mitsubishi Kasei Vinyl Co
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Vinyl Co
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

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  • Greenhouses (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
『発明の目的』 本発明は、防曇性合成樹脂フイルムに関するも
のである。更に詳しくは、低温時における防曇性
に優れ、フイルム使用開始直後の防曇性に優れ、
かつ、高温時における防曇持続性の優れた防曇性
合成樹脂フイルムに関するものである。 『従来の技術』 従来から、水蒸気を透過しない熱可塑性合成樹
脂フイルムにより、野菜や肉類等の食品を包装し
た場合、水滴がフイルム内面を覆い、フイルム自
体のもつている透明性を損う現象が多発した。こ
れら水滴は、透明フイルムを曇らして内容物を見
にくくするばかりでなく、結露した水滴が収納食
品に付着し、変質を促進する。 他方、農業用分野で使用される合成樹脂フイル
ムは、ハウス(温室)やトンネルの被覆資材とし
ての用途が主であるが、この用途でもフイルムの
防曇性は、重要な性能である。被覆資材として使
用される場合には、土壤又は栽培植物から蒸発す
る水分により、フイルム内面に水滴が付着して不
透明となり、また太陽光線を反射したり遮断した
りして、栽培植物の発育を損うばかりでなく、結
露した水滴が栽培植物に落下し、病気発生、品質
低下の原因となる。 上記欠点を改良するため、合成樹脂フイルムの
表面に親水性を付与すべく、基体樹脂成分にいわ
ゆる防曇剤を配合する方法が広く行なわれている
(例えば、特公昭38−4174号公報、特公昭45−
36014号公報、特公昭46−6352号公報、特公昭52
−42820号公報、特開昭57−8236号公報等参照)。 食品包装合成樹脂フイルムにあつては、食品を
包装し冷所に長期間保存された場合でも、防曇性
を発揮する必要がある。他方、農業用に供される
合成樹脂フイルムにあつては、冬季の低温期にお
いても防曇性を発揮し、夏季の高温期においても
防曇性が著しく損われるようなことがないもので
なければならない。 『発明が解決しようとする問題点』 しかしながら、上記公報に記載の技術では、 (1) 低温時の防曇性(低温特性)がよく、 (2) フイルム使用開始直後における防曇性がよ
く、かつ、 (3) 高温にさらされても防曇性が長期間持続する
(持続性の優れた)ものはなかつた。 本発明者らは、かかる状況にあつて、上記三つ
の性質を兼備した防曇性合成樹脂フイルムを提供
することを目的として、鋭意検討した結果、本発
明を完成するに至つたものである。 『発明の構成』 しかして本発明の要旨とするところは、合成樹
脂100重量部に対し、防曇剤0.2〜5重量部を配合
してフイルム化した防曇性合成樹脂フイルムにお
いて、防曇性が、下記A成分、B成分およびC成
分からなり、 A成分…糖類(ヘキソーズ)の還元によつて得ら
れる6価のアルコール(ヘキツトール)及び/
又はこれらアルコールから1〜2分子の水の離
脱によつて得られる多価アルコール類と、高級
脂肪酸類とをエステル化して得られる多価アル
コール部分エステル混合物であり、かつ、ジエ
ステル類の含有割合が20〜80重量%、モノエス
テル類とトリエステル類の含有割合の和が80〜
20重量%である高級脂肪酸多価アルコール部分
エステル混合物、 B成分…ポリエチレングリコール(分子量200〜
1000)、ポリプロピレングリコール(分子量400
〜1000)、グリセリン、ポリグリセリン、ペン
タエリスリトール、トリメチロールプロパ等の
多価アルコール類(ただしヘキシツトールに由
来する多価アルコール類を除く)と、高級脂肪
酸類とをエステル化して得られる多価アルコー
ル部分エステル混合物であつて、かつ、ジエス
テル類とトリルエステル類の含有割合の和が、
モノエステル類の含有割合を上まわる高級脂肪
酸多価アルコール部分エステル混合物、 C成分…上記A成分に、アルキレンオキサイドを
付加した化学構造をもつアルキレンオキサイド
付加型高級脂肪酸多価アルコール部分エステル
混合物、 A成分とC成分の重量の和とB成分の重量との
比が90対10ないし20対80で、かつA成分の重量と
C成分の重量との比が95対5ないし5対95の割合
で組み合せられたものであることを特徴とする、
低温時における防曇性、フイルム使用開始直後に
おける防曇性及び高温時における防曇持続性の優
れた防曇性合成樹脂フイルムに存する。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明において合成樹脂とは、一般に、フイル
ム形成性の熱可塑性合成樹脂があげられる。具体
的には、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共
重合体、塩化ビニル−メタクリル酸エステル共重
合体等の塩化ビニル系樹脂;ポリエチレン、ポリ
プロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸
エステル共重合体、エチレン−ブチレン共重合体
等のオレフイン系樹脂;ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート、
ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エス
テル、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリ
ル共重合体、ABS樹脂、ポリカーボネート、ポ
リ酢酸ビニル、含フツ素樹脂等もしくはこれら重
合体のブレンド物等をいう。農業用掩蓋物の用途
には、耐候性、光透過性、経済性、強度、加工
性、作業等の観点から、塩化ビニル系樹脂及びオ
レフイン系樹脂が好適であり、最も有利にはポリ
塩化ビニルである。 上記合成樹脂には、特定組成の防曇剤を特定量
配合する。 防曇剤のうちのA成分は、糖類(ヘキソーズ)
の還元により得られる6価のアルコール(ヘキシ
ツトール)及び/又はこれらアルコールから1〜
2分子の水の離脱によつて得られる多価アルコー
ル類と、高級脂肪酸類とを原料とし、エステル化
した得られる高級脂肪酸多価アルコール部分エス
テル混合物であつて、モノエステル類、ジエステ
ル類及びトリエステル類が特定の割合がで混合さ
れたものをいう。 本発明において多価アルコールとは、糖類(ヘ
キソーズ)の還元によつて得られる6価のアルコ
ール(ヘキシツトール)、ペキジトールから1分
子の水の離脱によつて得られる多価アルコール
(ヘキシタン)及びヘキシタンから1分子の水の
離脱によつて得られる多価アルコール(ヘキシツ
ド)をいう。これら多価アルコールは、単一種、
同一範疇内にある複数のアルコールの混合物、異
なる範疇にあるアルコール同志の混合物であつて
もよい。 上記多価アルコール類のうちヘキシツトールの
具体例としては、ソルビツト(ソルビトール)、
マンニツト(マンニトール)、イジツト(イジツ
トール)、タリツト(タリトール)、ズルシツト
(ズルシトール)等があげられる。ヘキシツドの
具体例としては、ソルバイド、マンニツド、イジ
ツド、タリツド、ズルシツド等があげられる。 これらのヘキシトール、ヘキシツドの各々は、
互いに立体異性体であつて、いずれを用いても本
願発明の防曇剤として性能には変りがない。 上記多価アルコール類とエステル化反応させる
高級脂肪酸としては、炭素数12〜22個の脂肪酸が
好適である。具体的には、ラウリン酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン
酸、オレイン酸などの脂肪酸のほか、牛脂、なた
ね油、とうもろこし油、大豆油、綿実油、パーム
油、ごま油、アマニ油またはこれらの硬化油から
得られる混合脂肪酸が挙げられる。中でも、脂肪
酸が、炭素数16ないし18個の脂肪酸を50重量%以
上含有している混合脂肪酸であると、前記多価ア
ルコールとエステル化して得られる脂肪酸多価ア
ルコールエステルを配合した合成樹脂フイルム
は、低温時の防曇性と高温時の防曇持続性が優れ
たものとなり、特に好ましい。 前記多価アルコール類と、上記高級脂肪酸とを
反応させてエステル化する際には、(イ)多価アルコ
ールの水酸基の一個以上が脂肪酸とエステル化し
たモノエステル、ジエステル、トリエステル等の
部分エステル化物と、(ロ)未反応多価アルコールと
の混合物として得られる。 本発明者らの実験によれば、高級脂肪酸多価ア
ルコール部分エステル類は、主としてモノエステ
ル類、ジエステル類及びトリエステル類の含有割
合によつて、これを配合した合成樹脂フイルムの
低温時における防曇性と高温時における防曇持続
性とに著るしく影響を与えることが判つた。すな
わち、ヘキシツトール由来の多価アルコール類と
高級脂肪酸類とから得られる高級脂肪酸多価アル
コール部分エステル混合物を配合したフイルムの
低温時における防曇性と、高温時における防曇持
続性を発揮させるには、ジエステル類の含有割合
が20〜80重量%であり、モノエステル類とトリエ
ステル類の含有割合の和が80〜20重量%の組み合
せとするのがよいことが判つた。 ジエステル類の含有割合が20重量%未満で、モ
ノエステル類の含有割合が多い場合には、高温時
の防曇持続性が劣り、その他の場合には、防曇性
が発現しないので好ましくない。また、逆に、ジ
エステル類の含有割合が80重量%を越える場合に
は、低温時における防曇性及び、フイルム使用開
始直後に防曇性が劣り好ましくない。 防曇剤のうちのB成分は、ポリエチレングリコ
ール(分子量200〜1000)3、ポリプロピレグリ
コール(分子量400〜1000)、グリセリン、ポリグ
リセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロー
ルプロパン、サツカロース、ペントース等の多価
アルコール類(ただしヘキシツトールに由来する
多価アルコール類を除く)と、高級脂肪酸とを原
料とし、エステル化して得られる高級脂肪酸多価
アルコール部分エステル混合物であつて、かつ、
ジエステル類とトリエステル類との含有割合の和
がモノエステル類の含有割合を上まわる高級脂肪
酸多価アルコール部分エステル混合物をいう。 モノエステル類の含有割合が残りの含有割合の
和より多い場合、高温時の防曇持続性が不十分と
なり好ましくない。 このB成分を配合すると、合成樹脂フイルムは
低温時における防曇性は不十分であるが、高温時
における防曇効果の持続性を一層向上すること
が、本発明者らの実験で確認された。 防曇剤のうちのC成分は、前記A成分に、アル
キレンオキサイドを付加した化学構造をもつアル
キレンオキサイド付加型高級脂肪酸多価アルコー
ル部分エステル混合物をいう。 このC成分を配合すると、合成樹脂フイルムは
低温時における防曇効果の持続性が向上し、ま
た、合成樹脂フイルム使用開始直後の防曇性も向
上することが、本発明者らの実験で確認された。 A成分である前述の高級脂肪酸多価アルコール
部分エステルに、付加することのできるアルキレ
ンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プ
ロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、フエ
ニレンオキサイド等があげられる。これらの中で
エチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド
が、特に好ましい。アルキレンオキサイドを付加
させる量は、高級脂肪酸多価アルコール部分エス
テルに対して、0.1〜2モルの範囲から選ぶのが
好ましい。 基体合成樹脂に添加する防曇剤は、前記A成
分、B成分、C成分を混合して使用する。本発明
者の実験によれば、 (1) 低温時の防曇性(低温特性)がよく、 (2) フイルム使用開始直後における防曇性がよ
く、かつ、 (3) 高温にさらされても防曇性が長期間持続する
(持続性がよい。) の三つの性質を兼備させるには、前記A成分、B
成分、C成分を次のような割合で組み合せるのが
よいことが判つた。 すなわち、A成分とC成分の重量の和とB成分
の重量との比が90対10ないし20対80、好ましくは
80対20ないし40対60で、かつ、A成分の重量とC
成分の重量との比が95対5ないし5対95、好まし
くは90対10ないし55対45の割合の組み合せとする
のである。 基体合成樹脂に配合する前記防曇剤(混合物)
の量は、合成樹脂100重量部に対して0.2〜5重量
部の範囲とする。 上記範囲より少ないときは、合成樹脂フイルム
の防曇性が好しくなく、逆に上記範囲より多いと
きは、フイルム表面にブリードアウトし、外観を
損ない、好ましくない。添加量は、フイルムの厚
さに応じて、上記範囲内で選ばれる。 本発明に係る合成樹脂フイルムを構成する合成
樹脂基材はまた、必要に応じて、通常の各種樹脂
添加物、例えば可塑剤、滑剤、熱安定剤、帯電防
止剤、紫外線吸収剤、霧発生防止剤、防かび剤、
光安定剤、顔料、染料等を、通常の量で含むこと
ができる。 例えば、本発明において好適な軟質塩化ビニル
系樹脂についていえば、重合度が約1000〜2500の
ポリ塩化ビニル100重量部に対して、可塑剤を約
30〜70重量部の割合で配合することができる。用
いうる好適な可塑剤としては、例えばジ−n−オ
クチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタ
レート、ジベンジルフタレート、ジイソデシルフ
タレート、ジドデシルフタレート、ジウンデシル
フタレート等のフタル酸誘導体;ジイソオクチル
フタレート等のイソフタル酸誘導体;ジ−n−ブ
チルアジペート、ジオクチルアジペート等のアジ
ピン酸誘導体;ジ−n−ブチルマレート等のマレ
イン酸誘導体;トリ−n−ブチルシトレート等の
クエン酸誘導体;モノブチルイタコネート等のイ
タコン酸誘導体;ブチルオレート等のオレイン酸
誘導体;グリセリンモノシトレート等のリシノー
ル酸誘導体;その他トリクレジルホスフエート、
トリキシレニルホスフエート、エポキシ化大豆
油、エポキシ樹脂系可塑剤等があげられる。 また、合成樹脂基材に含ませうる滑剤または熱
安定剤としては、例えばポリエチレンワツクス、
ビスアマイド、ステアリン酸、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシ
ウム、リシノール酸バリウム、亜リン酸エステル
類等があげられる。紫外線吸収剤としては、例え
ばベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系、ベン
ゾフエノン系、シアノアクリレート系、フエニル
サリシレート系等の紫外線吸収剤があげられる。
また、霧発生防止剤としては、例えば炭素数3〜
20のポリフルオロアルキル基と、炭素数2〜40の
ポリアルキレンオキサイド基を含有するフツ素含
有有機化合物;例えばケイ素原子に結合する全置
換基のうち少なくとも50%がメチル基であるポリ
オルガノシロキサン化合物又はポリアルキレンオ
キサイド基を含有するポリシロキサン化合物;脂
肪酸ビスアマイド等があげられる。光安定剤とし
ては、例えばヒンダードアミン系化合物があげら
れる。 これら樹脂添加物は、通常の含有量、例えば前
記合成樹脂基材100重量部当り、5重量部以下の
少量で含ませうる。 基体の合成樹脂に、前記防曇剤(混合物)を配
合し、更に要すれば各種樹脂添加物を含ませるに
は、通常の配合技術、混合技術、例えばリボンブ
レンダー、バンバリーミキサー、スーパーミキサ
ー、エクストルーダー、ロールミルその他の配合
機、混合機を用いることにより、可能である。 合成樹脂をフイルム化するには、それ自体公知
の方法、例えば溶融押出法、溶液流延法、カレン
ダー法等を採用すればよい。 本発明に係る防曇性合成樹脂フイルムは、余り
薄いと強度が不充分で好ましくなく、逆に余り厚
すぎると包装用の用途、農業用の用途等に用いる
とき、切断、接着等の作業に不便をきたすので、
0.01〜0.5mmの範囲とするのがよい。 「産業上の利用分野」 以上説明したとおり、本発明に係る防曇性合成
樹脂フイルムは、従来から使用されている各種防
曇性合成樹脂フイルムと同様、各種食品の包装
用、有用植物栽培用のハウス又はトンネルの掩蓋
用として、利用することができる。 『発明の効果』 本発明に係る防曇性合成樹脂フイルムは、次の
ように特別に顕著な効果を発揮する。 (1) 本発明に係る防曇性合成樹脂フイルムは、低
温時における防曇性に優れているので、冷蔵す
る食品の包装用に使用しても、水滴が内面に付
着しにくいし、ハウス(温室)の被覆用に使用
していて冬季外気温が低下しても、水滴がフイ
ルム内面に付着しにくい。 (2) 本発明に係る防曇性合成樹脂フイルムは、フ
イルム使用開始直後から優れた防曇効果を発揮
する。 (3) 本発明に係る防曇性合成樹脂フイルムを、ハ
ウスの掩蓋用として使用した場合には、夏季の
高温期においても優れた防曇性を発揮し、長期
間の使用に供しても、優れた防曇性を持続す
る。 『実施例』 以下、本発明を実施例にもとづいて詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下
の例に限定されるものではない。 実施例1〜3、比較例1〜6 ポリ塩化ビニル(=1300) 100重量部 ジオクチルフタレート 42 〃 トリクレジルホスフエート 5 〃 エポキシ樹脂(エピコート828) 4 〃 カルシウム−亜鉛系液状安定剤 3 〃 カルシウム−亜鉛系粉末安定剤 2 〃 紫外線吸収剤(チヌピンP) 0.1 〃 防霧剤(旭硝子(株)社製、サーフロンS−145:固
形分30重量%) 0.3 〃 を基本組成とし、これに第1表に示す防曇剤を、
ポリ塩化ビニル100重量部に対してそれぞれ2.5重
量部宛配合した。 得られた混合物を、180℃に加温されたカレン
ダーロールに供給し、混練したのち、常法により
厚さ0.1mmのフイルム9種を作成した。 得られた各フイルムについて、次の方法に従つ
て、防曇持続性及び低温時の防曇性を評価し、結
果を第1表に示した。 <防曇持続性> 愛知県名古屋市の圃場に、間口2m、棟高2
m、奥行20mの片屋根型ハウスに、昭和57年8月
20日前記9種のフイルムを被覆し、各々のフイル
ムの防曇性を定期的に肉眼で観察する方法。 第1表における「防曇持続性」の数値は、それ
ぞれ次のような意義を有する。 「1」……水が薄膜状に付着し、水滴が認められ
ない状態。 「2」……水が薄膜状に付着しているが、わずか
に大粒の水滴が認められる状態。 「3」……水が薄膜状に付着しているが、部分的
に大粒の水滴の付着が認められる状態。 「4」……部分的に細かい水滴の付着が認められ
る状態。 「5」……フイルム内表面全体に、細かい水滴の
付着が認められる状態。 <低温時の防曇性> 室温を5℃に調節した室内に、20℃に温度調節
した水を入れた水槽を置き、この水槽の上部を試
料のフイルムで覆い、フイルム表面(水槽の水面
と対向する面)への水滴の付着状況を、肉眼で観
察する方法。 第1表における「低温時の防曇性」の評価記号
は、それぞれ次のような意義を有する。 「a」……細かい水滴が試験開始後30分以内に消
失する。 「b」……細かい水滴が試験開始後30分ないし60
分以内に消失する。 「c」……試験開始後60分経過しても、細かい水
滴は消失しない。
【表】
【表】 第1表より、次のことが明らかとなる。 (1) 本発明に係るフイルムは、ハウスに被覆した
直後から優れた防曇性を発揮する。 (2) 本発明に係るフイルムは、ハウスに被覆して
6カ月経過した時点(昭和58年3月)では、防
曇持続性の評価は「4」を示したが、9カ月経
過した時点(昭和58年5月)では、防曇持続性
の評価は「3」に回復している。この現象は、
フイルムの防曇持続性が優れていることを意味
している。 (3) 本発明に係るフイルムは、低温時の防曇性の
評価は「b」を示し、優れているといえる。
(評価「a」と「b」とは、低温時の防曇性が
優れていることを意味し、「c」を劣ることを
意味している。)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 合成樹脂100重量部に対し、防曇剤0.2〜5重
    量部配合してフイルム化した防曇性合成樹脂フイ
    ルムにおいて、防曇性が下記A成分、B成分及び
    C成分からなり、 A成分…糖類(ヘキソーズ)の還元によつて得ら
    れる6価のアルコール(ヘキツトール)及び/
    又はこれらアルコールから1〜2分子の水の離
    脱によつて得られる多価アルコール類と、高級
    脂肪酸類とをエステル化して得られる多価アル
    コール部分エステル混合物であり、かつ、ジエ
    ステル類の含有割合が20〜80重量%、モノエス
    テル類とトリエステル類の含有割合の和が80〜
    20重量%である高級脂肪酸多価アルコール部分
    エステル混合物、 B成分…ポリエチレングリコール(分子量200〜
    1000)、ポリプロピレングリコール(分子量400
    〜1000)、グリセリン、ポリグリセリン、ペン
    タエリスリトール、トリメチロールプロパン等
    の多価アルコール類(ただしヘキシツトールに
    由来する多価アルコール類を除く)と、高級脂
    肪酸類とをエステル化して得られる多価アルコ
    ール部分エステル混合物であつて、かつ、ジエ
    ステル類とトリルエステル類の含有割合の和
    が、モノエステル類の含有割合を上まわる高級
    脂肪酸多価アルコール部分エステル混合物、 C成分…上記A成分に、アルキレンオキサイドを
    付加した化学構造をもつアルキレンオキサイド
    付加型高級脂肪酸多価アルコール部分エステル
    混合物、 A成分とC成分の重量の和とB成分の重量との
    比が90対10ないし20対80で、かつA成分の重量と
    C成分の重量との比が95対5ないし5対95の割合
    で組み合せられたものであることを特徴とする、
    低温時における防曇性、フイルム使用開始直後に
    おける防曇性及び高温時における防曇持続性の優
    れた防曇性合成樹脂フイルム。 2 合成樹脂が、オレフイン系樹脂または軟質塩
    化ビニル系樹脂であることを特徴とする、特許請
    求の範囲第1項記載の防曇性合成樹脂フイルム。 3 ヘキシツトールがソルビツト(ソルビトー
    ル)及び/又はマンニツト(マンニトール)であ
    ることを特徴とする、特許請求の範囲第1項ない
    し第2項記載の防曇性合成樹脂フイルム。 4 高級脂肪酸が、炭素数14ないし18の脂肪酸を
    50重量%以上含有するものであることを特徴とす
    る、特許請求の範囲第1項ないし第3項記載の防
    曇性合成樹脂フイルム。 5 合成樹脂フイルムが、農業用掩蓋物であるこ
    とを特徴とする、特許請求の範囲第1項ないし第
    4項記載の防曇性合成樹脂フイルム。
JP59085804A 1984-04-27 1984-04-27 防曇性合成樹脂フイルム Granted JPS60229951A (ja)

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JP59085804A JPS60229951A (ja) 1984-04-27 1984-04-27 防曇性合成樹脂フイルム

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JP59085804A JPS60229951A (ja) 1984-04-27 1984-04-27 防曇性合成樹脂フイルム

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JPS60229951A JPS60229951A (ja) 1985-11-15
JPH0480947B2 true JPH0480947B2 (ja) 1992-12-21

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ID=13869059

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