JPH048032Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、自動車用前照灯の横側に並列設置さ
れるクリアランスランプ等の自動車用灯具の取付
け構造に関するものである。

〈従来の技術〉 前照灯の横側にクリアランスランプ等の灯具を
並列設置する場合、特にその前照灯がランプユニ
ツト可動タイプである場合、前照灯のエイミング
動作を損なわないようにするために、従来ではそ
の前照灯と灯具（クリアランスランプ）とを各々
全く独立させて車体に取付けていた。その為に、
取付けスペースの関係上特に灯具の取付け作業が
しずらいと共に、前照灯と灯具との間に広い隙間
が生じやすく見映えを損なう不具合があつた。

〈考案が解決しようとする問題点〉 本考案はこの様な従来の不具合に鑑みてなされ
たものであり、前照灯がランプユニツト可動タイ
プであつてもその横側に並列設置する灯具を前照
灯に連繋支持させることが出来ると共に、その前
照灯のエイミング動作に何等の支障も及ぼす虞れ
がなく、しかも前照灯と灯具との間の隙間を容易
に小さく押えることが出来る自動車用灯具の取付
け構造を提供せんとするもである。

〈問題点を解決するための手段〉 斯る目的を達成する本考案自動車用灯具の取付
け構造は、前照灯の横側に並列設置される灯具で
あつて、該灯具に突設された取付用ステーに取付
穴を開口形成し、該取付穴内にボルト挿通部を周
方向移動可能に支持したスペーサ具を嵌着し、前
記ボルト挿通部に取付ボルトを挿通させて前照灯
の支持ステーに締結させた事を特徴としたもので
ある。

〈実施例〉 以下、本考案実施の一例を図面に基づいて説明
する。

図中Ａはランプユニツト可動タイプの前照灯で
あり、Ｂは前照灯Ａの横側に並列設置されるクリ
アランスランプ等の灯具を示す。

前照灯Ａは従来と同様、車体Ｃに２本のエイミ
ングスクリユと１つのエイミング支点（図示せ
ず）とによつてエイミング自在に取付けられる。

そして、灯具Ｂは前照灯Ａに近い部分を前照灯
Ａに連繋支持させると共に、前照灯Ａより遠い部
分は車体Ｃに取付け支持させる。即ち、灯具Ｂを
構成する灯体１の前照灯Ａに近い部分に取付用ス
テー２を一体に突設せしめ、その取付用ステー２
と前照灯Ａの支持ステー３とを取付ボルト４で締
結させて連繋支持させ、前照灯Ａより遠い部分は
従来と同様車体Ｃにビス等で固着するか或いは図
示実施例の如く灯体１に突設した係合突起５を車
体Ｃの係合穴６に挿入係合させて取付け支持する
もである。尚、図中１０は前照灯Ａと灯具Ｂとの
隙間を体裁良く埋めるためのゴムリムである。

灯具Ｂの取付用ステー２は灯体１と同一体に突
出形成せしめ、その先端部に取付穴７を貫通状に
開口形成し、取付穴７内にボルト挿通部８を周方
向移動可能に支持したスペーサ具９を嵌着し、上
記ボルト挿通部８と前照灯Ａの支持ステー３とに
渡つて取付ボルト４を締結させて前照灯Ａに連繋
支持させるものである。

スペーサ具９は取付ボルト４を挿通させるボル
ト挿通部８を周方向（水平方向）に移動可能に支
持するためのものであり、ゴム材や樹脂材又は金
属材等を用いてボルト挿通部８と同一体に形成し
ても良いし、図示実施例の如くボルト挿通部８と
は別体に形成しても良い。図示実施例のものはゴ
ム材又は樹脂材又は金属材等を用いてスペーサ具
９の内面に放射状に支持片９ａを同一体に突出形
成させ、その支持片９ａに別成形したボルト挿通
部８を周方向（水平方向）に移動可能に支持させ
て構成したものである。そして、このスペーサ具
９はフランジ９ｂと係合突起９ｃとで取付用ステ
ー２の取付穴７内に固定状に嵌着される。

而して、灯具Ｂの取付用ステー２の先端部を前
照灯Ａの支持ステー３の先端部に重ね合わせ、取
付用ステー２の取付穴７内に嵌着したスペーサ具
９のボルト挿通部８に取付ボルト４を挿通させる
と共に、その取付ボルト４を前照灯Ａの支持ステ
ー３に形成した取付穴１１に渡つて挿通させ、ナ
ツト１２で締結させて灯具Ｂを前照灯Ａに連繋支
持させる。然る後、前照灯Ａのエイミング調整を
行なうと前照灯Ａと同一体に支持ステー３及び取
付ボルト４が動き、それに伴なつてボルト挿通部
８がスペーサ具９に対して周方向（水平方向）に
移動し、その位置で灯具Ｂの取付用ステー２と前
照灯Ａの支持ステー３との連結関係を維持するよ
うになる。この時、前照灯Ａがエイミング動作し
ても灯具Ｂはその係合突起５と車体Ｃの係合穴６
とによつて位置固定され、不動である。

〈考案の効果〉 本考案自動車用灯具の取付け構造は斯様に構成
したので、前照灯がランプユニツト可動タイプで
あつてもその横側に並列設置する灯具を前照灯に
連繋支持させることが出来ると共に、前照灯のエ
イミング動作に何等の支障も来たす虞れがない。
即ち、前照灯の支持ステーと灯具の取付用ステー
とを締結する取付ボルトは、取付用ステーの取付
穴内に嵌着したスペーサ具のボルト挿通部に挿通
支持され、そのボルト挿通部はスペーサ具に対し
て周方向（水平方向）に移動可能に支持されてい
るので、前照灯のエイミング動作に伴なつて支持
ステー及び取付ボルトが灯具の取付用ステーに対
して移動可能となり、従つて前照灯のエイミング
動作に何等の支障も及ぼす虞れがなく、尚且つ灯
具を車体に対して不動状態に設置することが出来
る。

しかも、灯具を前照灯に連繋支持させるように
したので、灯具を車体に組付ける際に前照灯に近
い側は車体に取付ける必要がなくなり、その分前
照灯及び灯具の取付けスペースを広く取れ、前照
灯及び灯具が車体に組付けやすくなると共に、前
照灯と灯具との間の隙間を小さく押えることが容
易となる。

よつて、所期の目的を達成し得る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案実施の一例を示し、第１図は一部
切欠正面図、第２図は平面図、第３図は第２図の
３−３線拡大断面図、第４図は要部の分解斜視図
である。 図中、Ａは前照灯、Ｂは灯具、Ｃは車体、２は
取付用ステー、３は支持ステー、４は取付ボル
ト、７は取付穴、８はボルト挿通部、９はスペー
サ具、である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前照灯側から突設された支持ステーに当該灯具
   側から突設した取付用ステーを取付ボルトで締結
   連結して前照灯の横側に並列設置するようにした
   自動車用灯具の取付け構造において、前記取付ス
   テーに取付穴を開口形成し、該取付穴内にスペー
   サ具を嵌着すると共に該スペーサ具内にボルト挿
   通部を周方向に移動可能に嵌合せしめ、上記ボル
   ト挿通部と前記前照灯の支持ステーとにわたつて
   前記取付ボルトを挿通締結させるようにした事を
   特徴とする自動車用灯具の取付け構造。