JPH0480006B2 - - Google Patents

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JPH0480006B2
JPH0480006B2 JP29170289A JP29170289A JPH0480006B2 JP H0480006 B2 JPH0480006 B2 JP H0480006B2 JP 29170289 A JP29170289 A JP 29170289A JP 29170289 A JP29170289 A JP 29170289A JP H0480006 B2 JPH0480006 B2 JP H0480006B2
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JP
Japan
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pentanol
therapeutic agent
active ingredient
pancreatitis
methyl ester
Prior art date
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Application number
JP29170289A
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English (en)
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JPH02160721A (ja
Inventor
Yoshinori Sakai
Katsuhiro Imaki
Takashi Muryorin
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ono Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Ono Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP29170289A priority Critical patent/JPH02160721A/ja
Publication of JPH02160721A publication Critical patent/JPH02160721A/ja
Publication of JPH0480006B2 publication Critical patent/JPH0480006B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はプロスタグランジン類似化合物(以
下、PG類似化合物と略記する。)が有する細胞保
護作用(Cytoprotective effect)を利用した膵
炎治療剤としての新規な用途に関するものであ
る。 プロスタグランジンは、式 で示されるプロスタン酸の誘導体であり、種々の
プロスタグランジンが知られており、一般に平滑
筋の収縮を刺激する作用、血圧降下作用、利尿作
用、気管支拡張作用、脂肪分解阻害作用、血小板
凝集抑制作用、胃酸分泌抑制作用等を有するため
に、高血圧症、血栓症、喘息、胃腸の潰瘍の治
療、妊娠哺乳動物の分娩誘発及び中絶、動脈硬化
の予防または利尿剤として有用な脂溶性物質であ
る。 最近、ある種のPG類似化合物が今まで知られ
ていなかつた新しい作用、すなわち生体内の組織
の細胞を保護する作用を有していることが見い出
されてきた。例えば、T.Manabeらは、PGE2
食餌法によつて誘発されたマウスの急性膵炎に対
し効果があつたと報告しており[Gastroentro−
logy,78巻、777−781ページ(1980年)参照のこ
と]、同様にPGE2の構造類似体である16,16−ジ
メチル−PGE2がラツトのガラクトサミン誘発肝
障害及び四塩化炭素誘発の肝細胞壊死を防止した
ことが報告されている[各々Folia
Histochemica et Cytochemica,18巻,311−
318ページ(1980年)及びGastroenterology,81
巻,211−217ページ(1981年)参照のこと]。さ
らにPGI2にはネコの摘出肝臓の酸素欠乏症、イ
ヌのエンドトキシンシヨツク、ネコの心臓におけ
る虚血性心筋症及びヒツジのエンドトキシン誘発
による肺障害に対して予防及び治療効果があるこ
とが報告されている[各々Am.J.Physiol.238巻,
H176−H181(1980年)、Circulato−ry Shock,
7巻,299−308ページ(1980年)、Circulation
Research,47巻,No.5,757−763ページ(1980
年)及びSurgery,89巻,No.2,257−263ページ
(1981年)参照のこと]。このような作用のメカニ
ズムは未だ解明されていないが、今までに知られ
ていたPG類似化合物には知られなかつた作用で
あることは確かであり、このような保護作用は、
一括して細胞保護作用と呼ばれている。これらの
報告からも理解できるように、細胞保護作用を有
していることが確認できたPG類似化合物は現状
ではごくわずかであり、すべてのPG類似化合物
がこの作用を有しているかどうかは全く不明の状
態であつた。 本発明物らは、これらの知見に基づき、多数の
PG類似化合物について細胞保護作用を確認した
ところ、意外にもすべてのPG類似化合物につい
て該作用が認められるわけではなく、ごく少数の
限られた化合物について、特にPG骨格の15位に
ついているn−ペンチル基がシクロアルキル基で
置換された化合物に膵炎治療作用を認めるに至
り、本発明を完成した。 すなわち、本発明は一般式 または一般式 [式中、R1は水素原子または炭素数1から12の
直鎖または分枝鎖アルキル基を表わし、R2は水
素原子または炭素数1から6の直鎖または分枝鎖
アルキル基を表わし、一般式(B)中の−−−
X−Y−Zは、 【式】または (式中、()及び()の場合、5位及び6位
の配位はS−配位、R−配位またはそれらの混合
物であり、()及び()の場合、5位と6位
の二重結合はE−配位、Z−配位またはそれらの
混合物である。)を表わし、nは3から5の整数
を表わす。] で示されるPG類似化合物、またはR1が水素原子
を表わす場合にはその酸の非毒性塩、またはそれ
らのシクロデキストリン包接化合物を有効成分と
して含有する膵炎治療剤に関する。 一般式(A)で示される化合物は一般に15−
シクロアルキル−6−オキソ−PGE1で総称され
る化合物であり、化合物自体及びそれらの製造方
法については特開昭54−44639号明細書または米
国特許第4215142号に詳しく記載されている。−−
−X−Y−Zが()の場合である一般式(
B)で示される化合物は一般に15−シクロアルキ
ル6,9α−ニトリロ−PGI1で総称される化合物
であり、化合物自体及びそれらの製造方法につい
ては特開昭54−125653号明細書または米国特許第
4234597号明細書に詳しく記載されている。 −−−X−Y−Z−が()の場合である一般
式(B)で示される化合物は一般に15−シクロ
アルキル−PGI1で総称される化合物であり、化
合物自体及びそれらの製造方法については特開昭
53−95958号明細書及び英国特許第1598143号に詳
しく記載されている。 −−−X−Y−Z−が()の場合である一般
式(B)で示される化合物は一般に15−シクロ
アルキル−PGI2で総称される化合物であり、化
合物自体及びそれらの製造方法については特開昭
53−103464号及び同53−116365号明細書及び米国
特許第4178367号明細書に詳しく記載されている。 −−−X−Y−Z−が()の場合である一般
式(B)で示される化合物は一般に15−シクロ
アルキル−6,9α−チオ−PGI1で総称される化
合物であり、化合物自体及びそれらの製造方法に
ついては特開昭55−73678号明細書及び英国公開
特許第2038815号明細書に詳しく記載されている。 −−−X−Y−Z−が()の場合である一般
式(B)で示される化合物は一般に15−シクロ
アルキル−6,9α−チオ−PGI2で総称される化
合物であり、化合物自体及びそれらの製造方法に
ついては特開昭54−52069号明細書及び英国公開
特許第2007218号明細書に詳しく記載されている。 このように、本発明に含まれる一般式(A)
及び(B)で示される化合物自体は公知の化合
物ではあるが、これらの化合物が細胞保護作用を
有していることを前記公開明細書には全く記載さ
れていない事項であり、本発明で初めて明らかに
された作用である。 特許請求の範囲を含む本明細書の構造式におい
て、点線は、一般的に認められている命名法の規
則に従い、それについている基が平面のうしろ
側、すなわちα−配置であり、太線〓はそれにつ
いている基が平面の前側、すなわちβ−配置であ
り、波線は、それについている基がα−又はβ−
配置又はそれらの混合物であることを示す。 一般式(A)及び(B)において、R1
表わす炭素数1から2つの直鎖または分枝鎖アル
キル基として、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、
ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル及びそれ
らの異性体が挙げられ、好ましくは、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル及びtert−ブチル基が挙げら
れる。より好ましいR1は水素原子またはメチル
基である。 一般式(A)及び(B)において、
【式】が表わすシクロアルキル基とし ては、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロ
ヘキシル基が挙げられ、いずれも好ましいが、よ
り好ましいのはシクロペンチル基である。 一般式(A)及び(B)において、R2
表わす炭素数1から6の直鎖または分枝鎖アルキ
ル基としては、メチル、エチル、プルピル、イソ
プロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、
tert−ブチル基及びペンチル、ヘキシル基とそれ
らの異性体が挙げられ、好ましいR2は水素原子、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペ
ンチル基またはヘキシル基であり、より好ましい
のは水素原子、プロピル基またはブチル基であ
る。またR2の結合する位置はシクロアルキル環
のどの位置でもよいが、好ましくは3位または4
位である。 本発明に含まれる一般式(A)で示される化
合物としては、 15−シクロブチル−16,17,18,19,20−ペン
タノル−6−オキソ−PEG1、 15−(3−エチルシクロブチル)−16,17,18,
19,20−ペンタノル−6−オキソ−PGE1、 15−(3−プロピルシクロブチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6−オキソ−PGE1、 15−シクロペンチル−16,17,18,19,20−ペ
ンタノル−6−オキソ−PGE1、 15−(3−メチルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6−オキソ−PGE1、 15−(3−エチルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6−オキソ−PGE1、 15−(3−プロピルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6−オキソ−PGE1、 15−(3−ブチルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6−オキソ−PGE1、 15−(4−メチルシクロヘキシル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6−オキソ−PGE1、 15−(4−エチルシクロヘキシル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6−オキソ−PGE1
び15−(4−プロピルシクロヘキシル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6−オキソ−PGE1
及びそれらの相当するメチルエステル、及びそれ
らの非毒性塩及びそれらのシクロデキストリン包
接化合物が挙げられ、また一般式(B)で示さ
れる化合物としては、 15−シクロブチル−16,17,18,19,20−ペン
タノル−6,9α−ニトリロ−PGI1、 15−(3−プロピルシクロブチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6,9α−ニトリロ−
PGI1、 15−(3−ブチルシクロブチル)16,17,18,
19,20−ペンタノル−6,9α−ニトリロ−PGI1、 15−シクロペンチル−16,17,18,19,20−ペ
ンタノル−6,9α−ニトリロ−PGI1、 15−(3−メチルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6,9α−ニトリロ−
PGI1、 15−(3−エチルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6,9α−ニトリロ−
PGI1 15−(3−プロピルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6,9α−ニトリロ−
PGI1、 15−(3−ブチルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6,9α−ニトリロ−
PGI1、 15−シクロヘキシル−16,17,18,19,20−ペ
ンタノル−6,9α−ニトリロ−PGI1、 15−(4−プロピルシクロヘキシル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6,9α−ニトリロ−
PGI1、 15−(4−ブチルシクロヘキシル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6,9α−ニトリロ−
PGI1、 15−シクロブチル−16,17,18,19,20−ペン
タノル−PGI1、 15−(3−プルピルシクロブチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−PGI1、 15−(3−ブチルシクロブチル)−16,17,18,
19,20−ペンタノル−PGI1、 15−シクロペンチル−16,17,18,19,20−ペ
ンタノル−PGI1、 15−(3−プロピルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−PGI1、 15−(3−ブチルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−PGI1、 15−シクロヘキシル−16,17,18,19,20−ペ
ンタノル−PGI1、 15−(4−プロピルシクロヘキシル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−PGI1、 15−(4−ブチルシクロヘキシル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−PGI1、 15−シクロブチル−16,17,18,19,20−ペン
タノル−PGI2、 15−(3−プロピルシクロブチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−PGI2、 15−(3−ブチルシクロブチル)−16,17,18,
19,20−ペンタノル−PGI2、 15−シクロペンチル−16,17,18,19,20−ペ
ンタノル−PGI2、 15−(3−プロピルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−PGI2、 15−(3−ブチルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−PGI2、 15−シクロヘキシル−16,17,18,19,20−ペ
ンタノル−PGI2、 15−(4−プロピルシクロヘキシル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−PGI2、 15−(4−ブチルシクロヘキシル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−PGI2、 15−シクロブチル−16,17,18,19,20−ペン
タノル−6,9α−チオ−PGI1、 15−(3−プロピルシクロブチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6,9α−チオ−PGI1、 15−(3−ブチルシクロブチル)−16,17,18,
19,20−ペンタノル−6,9α−チオ−PGI1、 15−シクロペンチル−16,17,18,19,20−ペ
ンタノル−6,9α−チオ−PGI1、 15−(3−プロピルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6,9α−チオ−PGI1、 15−(3−ブチルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6,9α−チオ−PGI1、 15−シクロヘキシル−16,17,18,19,20−ペ
ンタノル−6,9α−チオ−PGI1、 15−(4−プロピルシクロヘキシル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6,9α−チオ−PGI1、 15−(4−ブチルシクロヘキシル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6,9α−チオ−PGI1、 15−シクロブチル−16,17,18,19,20−ペン
タノル−6,9α−チオ−PGI2、 15−(3−プロピルシクロブチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6,9α−チオ−PGI2、 15−(3−ブチルシクロブチル)−16,17,18,
19,20−ペンタノル−6,9α−チオ−PGI2、 15−シクロペンチル−16,17,18,19,20−ペ
ンタノル−6,9α−チオ−PGI2、 15−(3−プロピルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6,9α−チオ−PGI2、 15−(3−ブチルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6,9α−チオ−PGI2、 15−シクロヘキシル−16,17,18,19,20−ペ
ンタノル−6,9α−チオ−PGI2、 15−(4−プロピルシクロヘキシル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6,9α−チオ−PGI2、 15−(4−ブチルシクロヘキシル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6,9α−チオ−PGI2
及びそれらの相当するメチルエステル、及びそれ
らの非毒性塩及びそれらのシクロデキストリン包
接化合物が挙げられる。 本発明に含まれる一般式(A)及び(B)
で示される化合物は強力な細胞保護作用を有して
おり、かつ毒性が極めて少ないため、非常に有効
な膵炎治療剤として用いることができる。すなわ
ち一般式(A)及び(B)で示される化合物
は、膵炎などの膵臓疾患の予防及び/または治療
に有効である。 一般式(A)及び(B)で示される化合物
またはR1が水素原子を表わす場合にはその酸の
非毒性塩、またはそれらのシクロデキストリン包
接化合物を上記の目的で(膵炎治療剤として)用
いるには通常全身的あるいは局所的に、経口また
は非経口で投与される。投与量は年令、体重、症
状、治療効果、投与方法、処理時間等により異な
るが、通常成人ひとり当り、1回につき0.1μg〜
100μg、好ましくは1μg〜50μgの範囲で1日1
回から数回経口投与されるかまたは成人ひとり当
たり、1回につき0.01μg〜50μg好ましくは0.1μ
g〜20μgの範囲で1日1回から数回非経口投与
される。もちろん前記したように、投与量は種々
の条件で変動するので、上記投与量範囲より少な
い量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて必
要な場合もある。 本発明による経口投与のための固体組成物とし
ては、錠剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。このよ
うな固体組成物においては、ひとつまたはそれ以
上の活性物質が、少なくともひとつの不活性な希
釈剤、例えば乳糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロー
ス、デンプン、ポリビニルピロリドン、メタケイ
酸アルミン酸マグネシウムと混合される。組成物
は、常法に従つて、不活性な希釈剤以外の添加
剤、例えばステアリン酸マグネシウムのような潤
滑剤や繊維素グリコール酸カルシウムのような崩
壊剤を含有してもよい。錠剤または丸剤は必要に
より白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタ
レートなどの胃溶性あるいは腸溶性物質のフイル
ムで被膜してもよいし、また2以上の層で被膜し
てもよい。さらにゼラチンのような吸収されうる
物質のカプセルも包含される。 経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容
される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロツプ剤、エ
リキシル剤等を含み、一般的に用いられる不活性
な希釈剤、例えば精製水、エタノールを含む。こ
の組成物は不活性な希釈剤以外に湿潤剤、懸濁剤
のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐
剤を含有していてもよい。 経口投与のためのその他の組成物としては、ひ
とつまたはそれ以上の活性物質を含み、それ自体
公知の方法により処方されるスプレー剤が含まれ
る。 本発明による非経口投与のための注射剤として
は、無菌の水性または非水性の溶液剤、懸濁剤、
乳濁剤を包含する。水性の溶液剤、懸濁剤として
は例えば注射用蒸留水及び生理食塩水が含まれ
る。非水溶性の溶液剤、懸濁剤としては、例えば
プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、オリーブ油のような植物油、エタノールのよ
うなアルコール類、ポリソルベート80、アラビア
ゴム、アルギン酸ナトリウム等がある。このよう
な組成物は、さらに防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分
散剤のような補助剤を含んでもよい。これらは例
えばバクテリア保留フイルターを通す濾過、殺菌
剤の配合または照射によつて無菌化される。これ
らはまた無菌の固体組成物を製造し、使用前に無
菌水または無菌の注射用溶媒に溶解して使用する
こともできる。 非経口投与のためのその他の組成物としては、
ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、それ自
体公知の方法により処方される。外用液剤、軟コ
ウのような塗布剤、直腸内投与のための坐剤及び
腔内投与のためのペツサリー等が含まれる。 以下、実験例及び実施例により本発明をさらに
詳細に説明するが、本発明はこれらの実験例及び
実施例に限定されるものではない。 実験例 1 エチニオンにより誘発された急性膵炎に対する
効果 [実験方法] 4週令のTCL−ICR系雄性マウスを普通飼料に
て飼育後、2日間コリン欠乏食(CD食)を与え、
1日絶食させた後2日間はCD食に0.5%のDL−
エチニオンを添加した飼料(CDE食)を与え、
その後CD食を1日与えた後普通飼料にもどした。
CDE食を与えた2日間において、本発明化合物
(15−(3−プロピルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6−オキソ−PGE1
チルエステル(より極性の低い化合物))を1回、
5μg/Kg動物体重で1日2回皮下投与し、さら
にその後3日間は1日1回同様に投与した。そし
て9日目に本発明化合物投与による延命効果を調
べた。なお、実験方法の詳細については、
Gastroentology,78,777(1980)参照のこと。 [結果] CDE食開始後9日目の効果判定においては、
本発明化合物を投与しなかつたコントロール群の
死亡数が12/16であつたのに対し、投与群は3/16
であり、有意な延命効果を示した。 実験例 2 急性毒性実験 [実験方法] 7週令のJCL−ICR系雄性マウス(非SPFマウ
ス)に、5%エタノールと0.4%Tween80(登録商
標)に溶解した本発明化合物を径口投与し、その
後14日間観察を行つた。死亡例はすべて投与後72
時間以内であつた。 【表】 化合物名化合物番号 名 称 1 15−シクロペンチル−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6−オキソ
−PGE1メチルエステル 2 15−(3−プロピルシクロペン
チル)−16,17,18,19,20−ペンタ
ノル−6−オキソ−PGE1メチルエス
テル(より極性の低い化合物(1)) 3 15−(3−ブチルシクロペンチ
ル)−16,17,18,19,20−ペンタノ
ル−6−オキソ−PGE1メチルエステ
ル(より極性の低い化合物(2)) 4 15−(3−プロピルシクロペン
チル)−16,17,18,19,20−ペンタ
ノル−6,9α−ニトリロ−PGI1メチ
ルエステル(より極性の低い化合物
(3)) (1) 化合物2は15−(3−プロピルシクロペン
チル)−16,17−18,19,20−ペンタノル−
6−オキソ−PGE1メチルエステルを薄層ク
ロマトグラフイー(以下、TLCと略記す
る。)(展開溶媒;酢酸エチル:シクロヘキサ
ン=5:1)で分離した時のより極性の低い
化合物(Rf=0.18)な化合物である。この化
合物の旋光度は[α]20D=−76.6°(C=
0.438、クロロホルム中)であつた。 (2) 化合物3は15−(3−ブチルシクロペンチ
ル)−16,17,18,19,20−ペンタノル−6
−オキソ−PGE1メチルエステルをTLC(展
開溶媒;酢酸エチル:シクロヘキサン=4:
1)で分離した時のより極性の低い化合物
(Rf=0.26)な化合物である。この化合物の
旋光度は[α]20 D=−101.4°(c=0.434、クロ
ロホルム中)であつた。 (3) 化合物4は15−(3−プロピルシクロペン
チル)−16,17,18,19,20−ペンタノル−
6,9α−ニトリロ−PGI1メチルエステルを
TLC(展開溶媒;酢酸エチル:メタノール=
9:1)で分離した時のより極性の低い化合
物(Rf=0.12)な化合物である。この化合物
の旋光度は[α]20 D=−1.99°(c=1.00、クロ
ロホルム中)であつた。 上記表1からわかるように、本発明化合物の毒
性は非常に低いものであり、医薬品として十分安
全に使用することができる。 実施例 1 エタノール10mlに溶解した15−(3−プロピル
シクロペンチル)−16,17,18,19,20−ペンタ
ノル−6−オキソ−PGE1メチルエステル(より
極性の低い化合物)3mg、ステアリン酸マグネシ
ウム100mg、二酸化ケイ素20mg、タルク10mg、繊
維素グリコール酸カルシウム(ECG)200mg及び
微結晶セルロース5gを常法により混合乾燥後、
微結晶セルロースを加え10gとし、均一になるま
でよく混合したのち常法により打錠して、1錠中
に30μgの活性物質を含む錠剤100錠を得た。 実施例 2 15−(3−ブチルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6−オキソ−PGE1
チルエステル(より極性の低い化合物)3mgを用
いて、実施例1と同様にして1錠中に30μgの活
性物質を含む錠剤100錠を得た。 実施例 3 15−(3−プロピルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6,9α−ニトリロ−
PGI1メチルエステル(より極性の低い化合物)
5mgを用いて、実施例1と同様にして1錠中に
50μgの活性物質を含む錠剤100錠を得た。 実施例 4 15−(3−プロピルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6−オキソ−PGE1
チルエステル(より極性の低い化合物)のα−シ
クロデキストリン包接化合物42mg(活性成分の含
量としては3mg)、ステアリン酸マグネシウム100
mg、二酸化ケイ素20mg、タルク10mg、ECG200mg
及び微結晶セルロースを加え10gとし、均一にな
るまでよく混合した後常法により打錠して、1錠
中に30μgの活性物質を含む錠剤100錠を得た。 実施例 5 15−(3−プロピルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6−オキソ−PGE1
チルエステル(より極性の低い化合物)のα−シ
クロデキストリン包接化合物42mgに乳糖を加え全
量を21gとし、均一になるまでよく混合したのち
常法により3号ゼラチンカプセルに充填して1カ
プセル中に30μgの活性物質を含むカプセル100
個を得た。 実施例 6 15−(3−プロピルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6,9α−ニトリロ−
PGI1メチルエステル(より極性の低い化合物)
のα−シクロデキストリン包接化合物60mg(活性
成分の含量としては5mg)を用いて、実施例5と
同様にして1カプセル中に50μgの活性物質を含
むカプセル100個を得た。 実施例 7 クロロホルム10mlに溶かした15−(3−プロピ
ルシクロペンチル)−16,17,18,19,20−ペン
タノル−6−オキソ−PGE1メチルエステル(よ
り極性の低い化合物)30mgをMCT(炭素数8から
10の脂肪酸トリグリセライド)100mlに加えてよ
く混和した。減圧乾燥によりクロロホルムを除去
した後、ソフトカプセル成型機を用いて充填し、
1カプセル中に30μgの活性物質を含むソフトカ
プセル1000個を得た。 実施例 8 15−(3−プロピルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6−オキソ−PGE1
チルエステル(より極性の低い化合物)のα−シ
クロデキストリン包接化合物6mgを注射用蒸留水
300mlに溶解し、溶液を常法により殺菌消毒し、
5ml容量のアンプルに3mlずつ注入して、1アン
プル中に5μgの活性物質を含む注射剤100本を得
た。 実施例 9 15−(3−プロピルシクロペンチル)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−6,9α−ニトリロ−
PGI1−メチルエステル(より極性の低い化合物)
のα−シクロデキストリン包接化合物12mgを用い
て、実施例8と同様にして、1アンプル中に10μ
gの活性物質を含む注射剤100本を得た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 または一般式 [式中、R1は水素原子または炭素数1から12の
    直鎖または分枝鎖アルキル基を表わし、R2は水
    素原子または炭素数1から6の直鎖または分枝鎖
    アルキル基を表わし、一般式(B)中の−−−
    X−Y−Z−は、 【式】または (式中、()及び()の場合、5位及び6位
    の配位はS−配位、R−配位またはそれらの混合
    物であり、()及び()の場合、5位と6位
    の二重結合はE−配位、Z−配位またはそれらの
    混合物である。)を表わし、nは3から5の整数
    を表わす。] で示されるプロスタグランジン類似化合物、また
    はR1が水素原子を表わす場合にはその酸の非毒
    性塩、またはそれらのシクロデキストリン包接化
    合物を有効成分として含有する膵炎治療剤。 2 有効成分が、一般式 (式中、すべての記号は特許請求の範囲第1項記
    載と同じ意味を表わす。) で示されるプロスタグランジン類似化合物、また
    はR1が水素原子を表わす場合には、その酸の非
    毒性、またはそれらのシクロデキストリン包接化
    合物であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の膵炎治療剤。 3 一般式(A)において【式】が シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキ
    シル基である特許請求の範囲第2項記載の膵炎治
    療剤。 4 有効成分が15−(3−エチルシクロブチル)−
    16,17,18,19,20−ペンタノル−6−オキソ−
    PGE1またはそのメチルエステルであることを特
    徴とする特許請求の範囲第2項記載の膵炎治療
    剤。 5 有効成分が15−(3−プロピルシクロブチル)
    −16,17,18,19,20−ペンタノル−6−オキソ
    −PGE1またはそのメチルエステルであることを
    特徴とする特許請求の範囲第2項記載の膵炎治療
    剤。 6 有効成分が15−シクロペンチル−16,17,
    18,19,20−ペンタノル−6−オキソ−PGE1
    たはそのメチルエステルであることを特徴とする
    特許請求の範囲第2項記載の膵炎治療剤。 7 有効成分が15−(3−プロピルシクロペンチ
    ル)−16,17,18,19,20−ペンタノル−6−オ
    キソ−PGE1またはそのメチルエステルであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の膵炎
    治療剤。 8 有効成分が15−(3−ブチルシクロペンチル)
    −16,17,18,19,20−ペンタノル−6−オキソ
    −PGE1またはそのメチルエステルであることを
    特徴とする特許請求の範囲第2項記載の膵炎治療
    剤。 9 有効成分が15−(4−メチルシクロヘキシル)
    −16,17,18,19,20−ペンタノル−6−オキソ
    −PGE1またはそのメチルエステルであることを
    特徴とする特許請求の範囲第2項記載の膵炎治療
    剤。 10 有効成分が15−(4−エチルシクロヘキシ
    ル)−16,17,18,19,20−ペンタノル−6−オ
    キソ−PGE1またはそのメチルエステルであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の膵炎
    治療剤。 11 有効成分が15−(4−プロピルシクロヘキ
    シル)−16,17,18,19,20−ペンタノル−6−
    オキソ−PGE1またはそのメチルエステルである
    ことを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の膵
    炎治療剤。 12 有効成分が一般式 (式中、すべての記号は特許請求の範囲第1項記
    載と同じ意味を表わす。) で示されるプロスタグランジン類似化合物、また
    はR1が水素原子を表わす場合には、その酸の非
    毒性塩、またはそれらのシクロデキストリン包接
    化合物であることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の膵炎治療剤。 13 一般式(B)において【式】 がシクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘ
    キシル基である特許請求の範囲第12項記載の膵
    炎治療剤。 14 一般式(B)において−−−X−Y−Z
    −が であることを特徴とする特許請求の範囲第12項
    記載の膵炎治療剤。 15、 有効成分が15−(3−プロピルシクロペ
    ンチル)−16,17,18,19,20−ペンタノル−6,
    9α−ニトリロ−PGI1またはそのメチルエステル
    であることを特徴とする特許請求の範囲第14項
    記載の膵炎治療剤。 16 有効成分が15−(3−ブチルシクロペンチ
    ル)−16,17,18,19,20−ペンタノルー6,9α
    −ニトリロ−PGI1またはそのメチルエステルで
    あることを特徴とする特許請求の範囲第14項記
    載の膵炎治療剤。 17 一般式(B)において−−−X−Y−Z
    −が であることを特徴とする特許請求の範囲第12項
    記載の膵炎治療剤。 18 有効成分が15−(3−プロピルシクロペン
    チル)−16,17,18,19,20−ペンタノル−PGI1
    またはそのメチルエステルであることを特徴とす
    る特許請求の範囲第17項記載の膵炎治療剤。
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