JPH0564932B2 - - Google Patents

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JPH0564932B2
JPH0564932B2 JP16986986A JP16986986A JPH0564932B2 JP H0564932 B2 JPH0564932 B2 JP H0564932B2 JP 16986986 A JP16986986 A JP 16986986A JP 16986986 A JP16986986 A JP 16986986A JP H0564932 B2 JPH0564932 B2 JP H0564932B2
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fluoroprostacyclin
active ingredient
liver disease
therapeutic agent
above formula
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Hiroshi Uno
Kyoshi Sakauchi
Atsuo Hasato
Seiji Kurozumi
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Teijin Ltd
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

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【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野> 本発明は、下記式〔〕 〔式中、R1は水素原子、C1〜C10アルキル基ま
たは1当量のカチオンを表わし、R2は直鎖もし
くは分岐鎖C1〜C10アルキル基またはC3〜C8シク
ロアルキル基を表わす。〕 で表わされる7−フルオロプロスタサイクリン類
を活性成分として含有する肝疾患治療剤に関す
る。 <従来の技術> プロスタグランジン類は強い血小板凝集抑制作
用、血圧降下作用、胃酸分泌抑制作用、平滑筋内
縮作用、利尿作用等多彩な生理作用を有してお
り、末梢循環障害、心筋梗塞、狭心症、動脈硬
化、高血圧症、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、分娩誘
発、中絶等の治療または予防に有用な物質であ
る。 最近、これらのプロスタグランジン類のある種
のものは生体内組織の細胞を保護する、いわゆる
細胞保護作用を有することがわかつてきた。この
細胞保護作用は、生体内のすべての細胞に対して
存在し、例えば胃潰瘍に対する治療効果、心筋梗
塞巣の縮少効果、エンドトキシンシヨツクによる
肺損傷の予防効果等もこの細胞保護作用に由来し
ているといわれている(医学のあゆみ、125巻、
250ページ、1983年参照)。また肝細胞に対しても
プロスタグランジン類は細胞保護作用を示すこと
が知られている。例えばPGE2の構造修飾体であ
る16,16−ジメチル−PGE2はラツト四塩化炭素
誘発およびガラクトサミン誘発の肝細胞壊死を防
止することが報告され、〔フオリア・ヒトスケミ
カ・エト・サイトケミカ(Folia Histochemica
et Cytochemica)、18巻、311ページ、1980年;
およびガストロエンテロロジイー
(Gastroenterology),81巻、211ページ、1981年
参照〕、またPGE2およびその構造修飾体(15−メ
チルPGE2、16,16−ジメチル−PGE2等)の肝細
胞保護作用については、アメリカ合衆国特許
4374856号にも記載されている。また6−オキソ
−PGE1の構造修飾体の細胞保護作用についても
特開昭58年164512号、特開昭58年203911号に報告
されている。 さらにプロスタサイクリン(PGI2)はネコの
肝組織の乏酸素状態における保護作用を有するこ
とが報告されている〔アメリカン・ジヤーナル・
オブ・フイジオロジイー(Amer.J.Physiol.)、
238巻、176ページ、1980年参照〕。 ところで天然プロスタサイクリンは、生体にお
いて、主として動脈の血管内壁で産出される局所
ホルモンであり、その強力な生理活性、例えば血
小板凝集抑制活性、血管拡張活性等により生体の
細胞機能を調節する重要な因子であり、このもの
を直接医薬品として供する試みが行なわれている
〔ピー・ジエー・ルイス、ジエー・オー・グラデ
イー(P.J.Lewis,J.O.Grady)ら、“クリニカ
ル・フアーマコロジー・オブ・プロスタサイクリ
ン(Clinical Pharmacology of
Prostacyclin)”,Raven Press,N.Y.,1981)。
しかし天然プロスタサイクリンは分子内に非常に
加水分解されやすいエノールエーテル結合を有す
るため、中性又は酸性条件では容易に失活し、医
薬品としてはその化学的不安定のため好ましい化
合物とはいえない。このため天然プロスタサイク
リンと同様の生理活性を有する化学的に安定な合
成プロスタサイクリン誘導体が内外で鋭意検討さ
れている〔シンセシス(Synthesis)、1984年449
ページ参照〕。 我々は、プロスタサイクリンの7位フツ素原子
を導入することにより化学的安定性を充分に満足
するプロスタサイクリン類である7−フルオロプ
ロスタサイクリン類の合成に成功し報告している
(特開昭58年150583号、特開昭59年148761号等参
照)。 またプロスタサイクリンの5,6位の2重結合
を1重結合にしたPGI1類や6,9−位の酸素原
子ニトリロ基(−N=)で置換した6,9α−ニ
トリロ−PGI1類等(特開昭58年164512号、特開
昭58年203911号参照)にも肝細胞の保護作用が報
告されている。 <発明が解釈しようとする問題点> 本発明者らは、種々のプロスタグランジン類の
肝障害抑制作用を評価したところ、特に上記式
〔〕で表わされる7−フルオロプロスタサイク
リン類に高い活性を見い出し本発明に到達したも
のである。 <問題点を解決するための手段> すなわち本発明は下記式〔〕 〔式中、R1は水素原子、C1〜C10アルキル基ま
たは1当量のカチオンを表わし、R2は直鎖もし
くは分岐鎖C1〜C10アルキル基またはC3〜C8シク
ロアルキル基を表わす。〕 で表わされる7−フルオロプロスタサイクリン類
を活性成分として含有する肝疾患治療剤である。 上記式〔〕においてR1は水素原子、C1〜C10
のアルキル基、又は1当量のカチオンを表わす。
C1〜C10のアルキル基としては、例えば、メチル、
エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチ
ル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチ
ル、n−ノニル、n−デシル等の直鎖状又は分岐
鎖状のものを挙げることができる。1当量のカチ
オンとしては例えば、Na+,K+などのアルカリ
金属カチオン;1/2Ca2+,1/2Mg2+、1/
3Al3+などの2価もしくは3価の金属カチオン;
アンモニウムイオン、テトラメチルアンモニウム
イオンなどのアルモニウムカチオンなどが挙げら
れる。R1としては特にナトリウムカチオン、メ
チル基が好ましい。 上記式〔〕においてR2は直鎖または分岐鎖
C1〜C10アルキル基、またはC3〜C8シクロアルキ
ル基を表わす。直鎖または分岐鎖C1〜C10アルキ
ル基としてはエチル、n−プロピル、n−ブチ
ル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチ
ル、n−オクチル、n−デシル、1−メチル、1
−メチルヘキシル、1,1−ジメチルペンチル、
2−メチルペンチル、2−メチルヘキシル、5−
メチルヘキシル、2,5−ジメチルヘキシル基等
が挙げられ好ましくはn−ペンチル、n−ヘキシ
ル、(R)−もしくは(S)−もしくは(RS)−1
−メチルペンチル、(R)−もしくは(S)−もし
くは(RS)−2−メチルヘキシル基等が挙げられ
る。C3−C8シクロアルキル基としてはシクロプ
ロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル基が
挙げられる。なかでも好ましくはシクロペンチ
ル、シクロヘキシル基であり、特に好ましくはシ
クロペンチル基である。 上記式〔〕で表わされる7−フルオロプロス
タサイクリン類の7位(フツ素原子のついている
位置)の立体配置は(R)および(S)あるいは
それらの任意の割合の混合物を含むが、特に下記
式〔−1〕 〔式中、R1,R2の定義は前記式に同じ。〕 で表わされる7位の立体配置が(R)のものが好
ましい。 上記式〔〕で表わされる7−フルオロプロス
タサイクリン類の8位、9位、11位、12位、15位
の立体配置は天然プロスタサイクリン型であるた
めに特に有用な立体異性体であるが、本発明では
それぞれの位置の立体配置が異なることによる立
体異性体あるいはそれらの任意の割合の混合物を
も含むものである。 上記式〔〕で表わされる7−フルオロプロス
タサイクリン類の5位と6位の間の2種結合の立
体配置は天然プロスタサイクリン型の(Z)体で
あるため特に有用な立体異性体であるが、本発明
では(Z)体のみならず、(R)体及び(Z)体
と(R)体の任意の割合の混合物をも含むもので
ある。 本発明により提供される7−フルオロプロスタ
サイクリン類の好ましい具体例を挙げれば、例え
ば次のようなものがある。 (1) (7R)−16,17,18,19,20−ペンタノル−
15−シクロペンチル−7−フルオロプロスタグ
ランジン2 (2) (7R)−16,17,18,19,20−ペンタノル−
15−シクロヘキシル−7−フルオロプロスタグ
ランジン2 (3) (7R)−16,17,18,19,20−ペンタノル−
15−シクロヘプチル−7−フルオロプロスタグ
ランジン2 (4) (7R)−16,17,18,19,20−ペンタノル−
15−シクロオクチル−7−フルオロプロスタグ
ランジン2 (5) (7R)−16,17,18,19,20−ペンタノル−
15−シクロブチル−7−フルオロプロスタグラ
ンジン2 (6) (7R)−16,17,18,19,20−ペンタノル−
15−シクロプロピル−7−フルオロプロスタグ
ランジン2 (7) (7R)−7−フルオロプロスタグランジン
(8) (7R)−7−フロオロ−16−メチルプロスタ
グランジン2 (9) (7R)−7−フロオロ−20−メチルプロスタ
グランジン2 (10) (7R)−7−フロオロ−17,20−ジメチルプ
ロスタグランジン2 (11) (10)の(17R)体 (12) (10)の(17S)体 (13) (7R)−7−フロオロ−16,16−ジメチルプ
ロスタグランジン2 (14) (1)〜(13)のナトリウム塩 (15) (1)〜(13)のメチルエステル (16) (1)〜(13)のエチルエステル (17) (1)〜(16)の7位の立体配置が逆の(7S)−体 (18) (1)〜(16)の7位の立体配置が、(7R)体と
(7S)体の任意の割合になつている混合物。 上記式〔〕で表わされる7−フルオロプロス
タサイクリン類は、公知の方法により容易に製造
され、その製造方法は例えば、特開昭58年150583
号、特開昭59年148761号等に詳しく記載されてい
る。 このように本発明の上記式〔〕で表わされる
7−フルオロプロスタサイクリン類はそれ自体公
知の化合物ではあるが、これらの化合物が肝障害
抑制作用を有していることは本発明で初めて明ら
かにされた作用である。 本発明の上記式〔〕で表わされる7−フルオ
ロプロスタサイクリン類は驚くべきことに非常に
強い肝障害抑制作用を有している。例えばこれら
の化合物は四塩化炭素により誘起される肝細胞壊
死を強力に阻止し、またD−ガラクトサミンによ
り誘発される肝障害も強力に抑制することが本発
明で明らかにされた。 本発明の活性化合物は、肝疾患を有するかまた
は肝疾患を有するおそれのある人間以外の動物に
対し、治療または予防のために投与することがで
きる。 本発明の活性化合物は、患者に、中毒性肝障
害、脂肪肝、肝炎(特にアルコール性肝炎、ウイ
ルス性肝炎、)肝硬変、劇症肝炎、肝性昏睡、肝
臓肥大、閉塞性黄疸、寄生虫性肝疾患、肝腫瘍、
肝膿瘍、肝臓結核等の急性もしくは慢性の肝疾患
の治療もしくは予防のために投与することができ
る。本発明の活性化合物は肝臓移植の際の肝細胞
保護のために使用することもできる。 本発明の活性化合物は、上記目的のために、経
口的にあるいは直腸内、皮下、筋肉内、静脈内、
経皮等の非経口的に投与されうるが、好適には経
口投与または静脈内投与によるのがよい。 経口投与のためには、固形製剤あるいは液体製
剤とすることができる。固形製剤としては、例え
ば錠剤、丸剤、散剤、あるいは顆粒剤がある。こ
のような固形製剤においては1つまたはそれ以上
の活性物質が少なくとも1つの薬学的に許容しう
る担体、例えばよく用いられる重炭酸ナトリウ
ム、炭酸カルシウム、バレイシヨデンプン、シヨ
糖、マンニトール、カルボキシメチルセルロース
などと混合される。製剤操作は常法に従つて行な
われるが、上記以外の製剤化のための添加剤、例
えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグ
ネシウム、グリセリンのような潤滑剤を含有して
いてもよい。 経口投与のための液体製剤は、例えば乳濁剤、
溶液剤、懸濁剤、シロツプ剤あるいはキシル剤を
含む。これらの製剤は一般的に用いられる薬学的
に許容しうる担体、例えば水あるいは流動パラフ
インを含む。 ココナツツ油、分画ココナツツ油、大豆油、ト
ウモロコシ油等の油性基剤を担体として用いるこ
ともできる。 経口投与のための腸溶性製剤は、上記の如き固
形製剤に、例えばセルロースアセテートフタレー
ト、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレ
ート、ポリビニルアルコールフタレート、スチレ
ン無水マレイン酸共重合体あるいはメタクリル
酸、メタクリル酸メチル共重合体の如き腸溶性物
質の有機溶媒あるいは水中溶液を吹き付けて腸溶
性被覆をほどこして製造される。散剤、顆粒剤な
どの腸溶性固形製剤はカプセルで包むこともでき
る。 本明細書における薬学的に許容しうる担体に
は、その他通常必要により用いられる補助剤、芳
香剤、安定剤、あるいは防腐剤を含む。 また、この液体製剤はゼラチンのような吸収さ
れる物質でつくられたカプセルに入れて投与して
もよい。 本発明の7−フルオロプロスタサイクリン類は
鼻腔内投与用の点鼻液としては、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、結晶セルロース、ラクトースな
どの基剤と7−フルオロプロスタサイクリン類を
食塩水または等張ブドウ糖液に溶解もしくは乳濁
せしめたものなどが好ましく使用される。 直腸内投与のための固形製剤としては、1つま
たはそれ以上の活性物質を含み、それ自体公知の
方法により製造される坐薬が含まれる。 非経口投与の製剤は、無菌の水性あるいは非水
溶性液剤、懸濁剤、または乳濁剤として与えられ
る。非水性の溶液または懸濁剤は、例えばプロピ
ルグリコール、ポリエチレングリコールまたはオ
リーブ油のような植物油、オレイン酸エチルのよ
うな注射しうる有機エステルを薬学的に許容しう
る担体とする。このような製剤はまた、防腐剤、
湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定剤のような補助剤
を含むことができる。これらの溶液剤、懸濁剤お
よび乳濁剤は、例えばバクテリア保留フイルター
をとおす過、殺菌剤の配合、あるいは照射等の
処理を適宜行なうことによつて無菌化できる。ま
た無菌の固形製剤を製造し、使用直前に無菌水ま
たは無菌の注射用溶媒に溶解して使用することが
できる。 本発明の化合物は、α,β又はγ−サイクロデ
キストリンあるいはメチル化サイクロデキストリ
ン等の包接化合物を形成せしめて用いることもで
きる。 経皮投与の剤型としては、例えば軟膏剤、クリ
ーム剤などが挙げられる。これらは通常の方法に
よつて成形される。 本発明の7−フルオロプロスタサイクリン類を
肝疾患治療剤として用いる場合、患者の症状の程
度、年齢、性別、体重、投与経路等により異なる
が、通常成人1日あたり1μg〜100mg程度投与す
ることができる。かかる投与量は日に1回ないし
数回、例えば2〜6回に分けて投与することもで
きる。 以下本発明を実施例により更に詳細に説明す
る。 実施例 1 四塩化炭素により誘導される肝細胞壊死に対す
る効果(In Vitro) 肝細胞は、中村ら「蛋白質、核酸、酵素」24
巻、55−76頁(1981)の方法に従い調製した。す
なわちフエノバルビタール処理(80mg/1g/
日、3日間、腹腔内投与)したラツトの肝臓を
0.05%コラーゲナーゼで灌流後、遠心分離して肝
細胞を集めた 得られた肝細胞を10%脂児牛血
清、デキサメサゾン(10-6M)、インシユリン
(0.02unit/ml)および抗生物質を含むウイリア
ムE培養液に分散させ、5×105細胞/mlの細胞
浮遊液3mlを25mmのフアルコン皿に入れて、37
℃、5%CO2−95%空気下で3時間培養した。こ
の培養3時間目に肝細胞培養皿の生存細胞数を、
トリバンブルー排出試験により求め、その平均値
を以後に示す肝細胞生存率の対照とした。接着し
ない細胞を除いた後50%エタノール水溶液に溶か
した被験薬を含む培養液と置き換え、さらに1時
間培養した。被験薬の濃度は5×10-7、5×
10-9、5×10-11、5×10-13モルとし、対照は培
養液および0.08%エタノールを含む培養液で置き
かえた。次に四塩化炭素を0.25μ/mlの割合で
被験薬を含む各培養皿に添加し、さらに3時間培
養した。また四塩化炭素のみを添加した肝細胞培
養皿も加えた。培養3時間目にトリパンブルー排
出試験によつて生存肝実質細胞数を測定し、先に
示した3時間の前培養の後得た生存肝実質細胞数
に対する割合(パーセント)で肝実質細胞の生存
率を示した。 第1表は、肝細胞の4〜20個の培養皿の平均細
胞生存率および標準偏差、ならびに四塩化炭素群
に対してt−検定を実施した結果を示す。 なお被験薬としては、(7R)−16,17,18,19,
20−ペンタノル−15−シクロペンチル−7−フル
オロプロスタグランジン2ナトリウム塩 を用いた。
【表】 第1表より明らかなように、7−フルオロプロ
スタサイクリン類である(化合物i)は肝細胞壊
死を阻止する効果を有する。 実施例 2 四塩化炭素により誘導される肝細胞壊死に対す
る効果(In vivo) SD系雄ラツト(6週令、体重170〜200g)に
下記要領で四塩化炭素と被験薬を投与したのち、
肝障害の指標となるグルタミン酸ピルビン酸トラ
ンスアミナーゼ(GPT)活性を紫外部吸光度測
定法(Rate−至適標準法)によつて測定するこ
とにより効果を判定した。 ラツトは各群8〜36匹使用した。被験薬は生理
食塩水に、グルタチオン(GSH)は蒸留水に溶
解させ、被験薬は0.1および0.3mg/Kg体重の割合
で経口投与した、GSHは100mg/Kg体重の割合で
腹腔内投与した。いずれの被験薬も皿塩化炭素投
与前30分、皿塩化炭素投与後1,2,8および18
時間後の計5回投与した。四塩化炭素は50%オリ
ーブ油溶液として、0.84ml/100g体重(四塩化
炭素として6670mg/Kg体重)の割合で皮下投与し
た。四塩化炭素投与前約18時間の絶食を行なつ
た。 ラツトは四塩化炭素投与後24時間にエーテル麻
酔下に腹部大動脈より採血した血液は室温に1時
間放置後3000rpmで15分間遠心分離して上清を血
清サンプルとしGPTを測定した。 結果を第2表に示した。 なお、被験薬としては、(17R)−16,17,18,
19,20−ペンタノル−15−シクロペンチル−7−
フルオロプロスタグランジン2ナトリウム塩
(化合物i)を用いた。
【表】 第2表から明らかなように、7−フルオロプロ
スタサイクリン類である(化合物i)は、四塩化
炭素によるGPT活性の上昇を抑制することから、
四塩化炭素により誘発される肝障害を抑制するこ
とがわかる。 実施例 3 1錠が次の組成よりなる錠剤を製造した。 活性成分 20μgあるいは100μg 乳糖 280mg ジヤガイモデンプン 80mg ポリビニルピロリドン 11mg ステアリン酸マグネシウム 5mg 576mg 活性成分、乳糖およびジヤガイモデンプンを混
合し、これをポリビニルヒロリドンの20%エタノ
ール溶液で均等に湿潤させ、20mmメツシユのフル
イを通し、45℃にて乾燥させ、かつ再び15mmのメ
ツシユのフルイを通した。こうして得た顆粒をス
テアリン酸マグネシウムと混和し、錠剤に圧縮し
た。 活性成分として、代表的に、(17R)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−15−シクロペンチル−
7−フルオロプロスタグランジン2ナトリウム
塩(化合物i)を用いた。 実施例 4 1カプセルが次の組成を含有する硬質ゼラチン
カプセルを製造した。 活性成分 20μgあるいは100μg 微晶セルロース 195mg 無定形珪酸 5mg 400mg 細かく粉末化した形の活性成分、微晶セルロー
スおよび未プレスの無定形珪酸を十分に混合し、
硬質ゼラチンカプセルに詰めた。 活性成分として、代表的に(17R)−16,17,
18,19,20−ペンタノル−15−シクロペンチル−
7−フルオロプロスタグランジン2ナトリウム
塩(化合物i)を用いた。 実施例 5 (17R)−16,17,18,19,20−ペンタノル−
15−シクロペンチル−7−フルオロプロスタグラ
ンジン2メチルエステル(化合物)を分画コ
コナツツ油に溶解した。また下記処方による剤皮
成分を加温溶解し、1カプセル中に(化合物)
が500μg含有するように軟カプセル製造機を用
いて、常法により軟カプセル剤を製造した。 剤皮処方 ゼラチン 10重量部 グリセリン 5 〃 ソルビン酸 0.08 〃 精製水 14 〃

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記式〔〕 〔式中、R1は水素原子、C1〜C10アルキル基ま
    たは1当量のカチオンを表わし、R2は直鎖もし
    くは分岐鎖C1〜C10アルキル基またはC3〜C8シク
    ロアルキル基を表わす。〕 で表わされる7−フルオロプロスタサイクリン類
    を活性成分として含有する肝疾患治療剤。 2 上記式〔〕において7位の立体配置が
    (R)配置である7−フルオロプロスタサイクリ
    ン類を活性成分として含有する特許請求の範囲第
    1項記載の肝疾患治療剤。 3 上記式〔〕においてR1がナトリウムカチ
    オンである7−フルオロプロスタサイクリン類を
    活性成分として含有する特許請求の範囲第1項ま
    たは第2項記載の肝疾患治療剤。 4 上記式〔〕においてR1がメチル基である
    7−フルオロプロスタサイクリン類を活性成分と
    して含有する特許請求の範囲第1項または第2項
    記載の肝疾患治療剤。 5 上記式〔〕においてR2がシクロペンチル
    基である7−フルオロプロスタサイクリン類を活
    性成分として含有する特許請求の範囲第1項〜第
    4項のいずれか1項記載の肝疾患治療剤。 6 (7R)−16,17,18,19,20−ペンタノル−
    15−ミクロペンチル−7−フルオロプロスタグラ
    ンジン2ナトリウム塩を活性成分として含有す
    る特許請求の範囲第1項記載の肝疾患治療剤。
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AU4472701A (en) 2000-04-06 2001-10-23 Sucampo Ag Bile secretion promoting composition

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JPS6327433A (ja) 1988-02-05

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