JPH0479761B2 - - Google Patents

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JPH0479761B2
JPH0479761B2 JP14141086A JP14141086A JPH0479761B2 JP H0479761 B2 JPH0479761 B2 JP H0479761B2 JP 14141086 A JP14141086 A JP 14141086A JP 14141086 A JP14141086 A JP 14141086A JP H0479761 B2 JPH0479761 B2 JP H0479761B2
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JP
Japan
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spindle
tool spindle
tool
boring
thermal expansion
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JP14141086A
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JPS632644A (ja
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Isamu Koike
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Makino Milling Machine Co Ltd
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Makino Milling Machine Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、工具主軸の先端に工具を把持し、回
転しながらワークとの間で相対運動を行い、加工
を行う工作機械の主軸装置であつて、前記工具主
軸が軸線方向にも往復動可能に構成された中ぐり
主軸装置に関し、特にワーク加工中に該中ぐり主
軸装置内に発生する熱によつて工具主軸が膨張
し、軸線方向に伸長して加工精度を低下させるこ
とを防止する工作機械の中ぐり主軸装置の熱膨張
補正装置に関する。
〔従来技術とその問題点〕
中ぐり盤、フライス盤、マシニングセンタ等の
主軸頭に中ぐり主軸装置が使われているが、これ
らの工機械においては、工具主軸は狭い個所での
深掘り加工に適するように細長い形状に形成さ
れ、主軸頭のハウジング内に回転自在に支持され
た中ぐり主軸の中空部に軸線方向に装入されて、
所定のストロークで往復動するように構成されて
いる。この往復動を得るために、ハウジングの内
部には、工具主軸の後端に接続して工具主軸往復
動手段が設けられている。このような中ぐり主軸
装置においては、作動時に各ベアリング部から発
する熱によつて工具主軸が膨張することは不可避
であるが、この熱膨張による工具主軸の軸線方向
の伸長は前記工具主軸往復動手段を基点として専
ら前方に向かつて集中される。何故ならば、前記
往復動手段はNC指令によつて駆動されるサーボ
モータ等の駆動源によつて確実に所定量だけ移動
し、且つ停止せしめられるように構成されている
ので、後方への伸長はこの往復動手段によつて阻
止されるからである。従つて、工具主軸の先端に
装着された工具は、この熱伸長分だけ前方に突出
することになり、その結果、過剰な切削が行われ
て加工精度が低下する。例えば、同一工具を用い
て、長時間の底面切削を行う金型加工の場合に
は、工具主軸の伸長の経時変化によつて段差が生
じる等の欠点があつた。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、上述の従来技術の欠点を解決するこ
とを目的とし、即ち、加工作業中に工具主軸が熱
膨張によつて伸長しても、これが主軸の先端方向
に向かうことを極力阻止し、以て加工精度の低下
を防止するものである。
又第2の目的は、継続してワークの加工を続行
する場合に、前記工具主軸往復動手段を制御する
NC装置に、この工具主軸の熱伸長に関する信号
を与えて予定されたNC指令信号を補正し、加工
精度の低下を防止するものである。
上述の目的は、先端に加工工具を把持し回転し
ながら軸線方向に移動しワークを加工する工作機
械の中ぐり主軸装置であつて、ハウジングと、該
ハウジング内に軸線方向には固定され半径方向に
は回転自在に軸架された中ぐり主軸と、該中ぐり
主軸内にこれと同軸に装入され回転方向にはこれ
と一体的に回転し軸線方向には前記中ぐり主軸に
対して往復運動可能に構成され先端に加工工具を
装着する工具主軸とを備え、該工具主軸の熱膨張
による軸線方向の伸びを補正する工作機械の中ぐ
り主軸装置の熱膨張補正装置において、前記ハウ
ジングに送りねじ機構を前記工具主軸と平行に設
け該送りねじ機構を駆動して前記工具主軸を軸線
方向に往復運動させる工具主軸往復動手段と、前
記中ぐり主軸の前端に近い領域で前記中ぐり主軸
と前記工具主軸との間に薄肉円筒形状をし外周部
分を加圧すると内側半径方向に弾性的に収縮し前
記工具主軸を締め付けるクランプ部材と、該クラ
ンプ部材を加圧する加圧流体を該クランプ部材の
外周部分に供給する加圧流体供給手段と、前記ク
ランプ部材に加圧流体を供給している時前記工具
主軸往復動手段を自由状態に解放する切換え制御
装置とを具備したことを特徴とする工作機械の中
ぐり主軸装置の熱膨張補正装置によつて達成され
る。
また、本発明の第2態様、すなわち先端に加工
工具を把持し回転しながら軸線方向に移動しワー
クを加工する工作機械の中ぐり主軸装置であつ
て、ハウジングと、該ハウジング内に軸線方向に
は固定され半径方向には回転自在に軸架された中
ぐり主軸と、該中ぐり主軸内にこれと同軸に装入
され回転方向にはこれと一体的に回転し軸線方向
には前記中ぐり主軸に対して往復運動可能に構成
され先端に加工工具を装着する工具主軸とを備
え、該工具主軸の熱膨張による軸線方向の伸びを
補正する工作機械の中ぐり主軸装置の熱膨張補正
装置において、前記ハウジングに送りねじ機構を
前記工具主軸と平行に設け該送りねじ機構をサー
ボモータを駆動して前記工具主軸を軸線方向に往
復運動させる工具主軸往復動手段と、前記中ぐり
主軸の前端に近い領域で前記中ぐり主軸と前記工
具主軸との間に薄肉円筒形状をし外周部分を加圧
すると内側半径方向に弾性的に収縮し前記工具主
軸を締め付けるクランプ部材と、該クランプ部材
を加圧する加圧流体を該クランプ部材の外周部分
に供給する加圧流体供給手段と、前記クランプ部
材に加圧流体を供給している時前記工具主軸往復
動手段を自由状態に解放する切換え制御装置と、
前記工具主軸往復動手段が自由状態に解放されて
いる時前記工工具主軸の軸線方向の熱膨張伸びに
よる前記工具主軸往復動手段の送りねじの移動量
を検出する移動量検出手段と、前記工具主軸往復
動手段のサーボモータを予め与えられた指令に基
づいて制御するとともに前記クランプ部材への加
圧流体の供給をやめた時前記移動量検出手段で検
出した値に基づいて前記工具主軸往復動手段の移
動量を補正する数値制御装置とを具備して、前記
工具主軸の熱膨張による軸線方向の伸びを補正す
ることを特徴とする工具機械の中ぐり主軸装置の
熱膨張補正装置によつて達成される。
〔実施例〕
本発明を更に詳細に説明するために、図面に示
す好適実施例に基づいてその構成と作用を述べ
る。
第1図には、本発明にかかる中ぐり主軸装置の
側断面図が示されている。
第2図は第1図の−線に沿う断面図、第3
図は第1図の−線に沿う断面図である。
工作機械の主軸頭Aの中空状のハウジング1の
前半部分には、中ぐり主軸2が装入され、前後2
箇所のベアリング3,3によつて、前記ハウジン
グ1に対して回転自在にかつ半径方向及び軸線方
向には移動しないように取り付けられている。
この中ぐり主軸2の中空部を貫通してこれと同
軸に工具主軸4が装入され、ブツシユ30,30
によつて支持されている。該工具主軸4の後半部
分の外周面に、軸線方向にキー溝6を刻設し、前
記中ぐり主軸2の後端にボルト止めされたキー5
を係合させている。後述の工具主軸往復動手段と
協働して、工具主軸4は中ぐり主軸2に対して回
転方向には一体的に回転し、軸線方向には往復運
動が可能に構成されている。工具主軸4の前端に
は工具ホルダ7が着脱自在に設けられ、種々の工
具が保持される。
かかる構成の中ぐり主軸装置においては、前記
中ぐり主軸2の外周に固定された歯車8を介し
て、図示しない駆動系によつてて中ぐり主軸2が
回転駆動されると、これに伴つて工具主軸4も回
転駆動される。以上の構成は従来型の中ぐり主軸
装置と実質的に同じものである。
本発明の特徴の一つは、中ぐり主軸2の内周面
の一部に工具主軸4の外周面を囲繞する環状のク
ランプシユー9を固設したことにある。該クラン
プシユー9の外周面には、中ぐり主軸2の内周面
との間に環状の加圧室10が形成されるように環
状凹部が設けられ、そのため工具主軸4に対面す
る壁面は薄肉部11を有する。クランプシユー9
はこの様な形状に形成されているので半径方向に
は弾性変形しやすく、軸線方向には高い剛性を有
している。クランプシユー9の不作動時には本実
施例の場合、工具主軸4との間に約20μm程度の
クリアランスが存在し、又作動時には前記薄肉部
11が半経方向に弾性的に収縮して工具主軸を締
め付け、任意の位置で工具主軸を中ぐり主軸2に
対してクランプすることができる。この加圧室1
0に対応する中ぐり主軸2の外周面に、これを囲
繞して圧油供給リング12が挿嵌されている。該
圧油供給リング12は、中ぐり主軸2と対面する
内周部分14が砲金などの軸受材であり、外周の
鋼材と一体成形されるのが好ましい。ハウジング
1に貫通して固定されているパイプ13の先端
は、圧油供給リング12の半径方向に穿設された
貫通孔12aにはめ込まれ、圧油供給リング12
は回転方何と軸線方向に固定されている。圧油供
給リング12の内周面には環状の油溜り15が形
成され、該油溜り15に対面した中ぐり主軸2に
は少なくとも1箇所、半径方向に貫通孔31が穿
設されている。そして圧油を圧油供給装置29か
ら矢印32で示した様に供給すると、中ぐり主軸
2が静止していても、回転していても、パイプ1
3及び貫通孔12a,31を通つて、圧油クラン
プシユー9の加圧室10へ到達する。圧油供給リ
ング12の内周部分14と中ぐり主軸2の外周部
分とのクリアランスは、本実施例の場合、約
20μmあるが実質上ここからの圧油のもれはほと
んどなく、従つて加工室10における圧力ダウン
もほとんどない。なお本実施例における圧油の圧
力は70Kg/cm2である。一方、油圧を解除すると、
薄肉部11は元の状態に弾性復帰し、中ぐり主軸
2と工具主軸4との間に所定のクリアランスが再
現するので、工具主軸4の軸線方向の動きが可能
となる。このように本発明のクランプシユーによ
れば、環状の加圧室による主軸外周からの均一な
加圧による把持が行われるので、工具主軸の偏心
が避けられ、精度の良い加工が保証される。
次に、工具主軸4を中ぐり主軸2に対して軸線
方向に往復運動させる工具主軸往復動手段の構造
について説明する。この工具主軸往復動手段はハ
ウジング1の後半部分に設けられ、工具主軸4の
軸線を挟んで互いに対称的に且つ平行に配置され
た2本の送りねじ機構16を含んでいる。この送
りねじ機構16は、両端をベアリング17によつ
てハウジング1に対して回転自在に支持されたボ
ールねじ18と、該ボールねじ18に螺合するナ
ツト19とを具えている。各送りねじ機構16の
ナツト19は、第1図及び第3図に示すように、
工具主軸4の後端にベアリング20を介して回転
自在に取り付けられた共通のブラケツト21の両
端部領域に固定して支持されている。前記ベアリ
ング17を通過して更に後方に延びた前記ボール
ねじ18の後端には、それぞれタイミングプーリ
22がキーで固定されている。これらのプーリ2
2の間にはタイミングベルト23が張設され、こ
のベルト23は、ハウジング1の後壁に取り付け
られたサーボモータ24からモータプーリ25を
介して駆動されるように構成されている。これに
より両ボールねじ18はNC指令を受けてサーボ
モータ24によつて互いに同期して回転すること
が理解できるであろう。
上述の工具主軸往復動手段の作用について述べ
る。工具主軸4を中ぐり主軸2に対して所定距離
だけ相対移動する場合には、前記クランプシユー
9の把持を緩めた状態でサーボモータ24に所望
の回転を与える信号を入力する。これに応じて、
この回転はプーリ25,22及びベルト23を通
じてボールねじ18に伝達され、各ボールねじ1
8は同期して同方向に回転する。これによつてナ
ツト19はボールねじ18上を前進又は後退方向
に移動する。このナツト19の運動は、ブラケツ
ト21を介して工具主軸4に伝達され、これを同
じように前進又は後退させる。一方、中ぐり主軸
2は、軸線方向に関しては、ハウジング1に対し
て固定されているので、結局工具主軸4は中ぐり
主軸2に対して往復運動することができる。なお
本実施例で300mmの往復運動が可能に構成されて
いる。この往復運動は、前述のように、工具主軸
の軸線に対して対称位置に配置された2本の送り
ねじ機構によつて同時且つ均等に行われるので、
あたかも工具主軸の軸心を駆動しているのと同じ
効果となり、従来、問題となつていた中ぐり主軸
と工具主軸間のこじれは解消する。
さて、上述の構成の中ぐり主軸装置において、
金型加工のように工具主軸を軸線方向のある位置
に位置決めして長時間に亘る加工を行う場合は、
切換制御装置28の作用によつて、圧油供給装置
29から前記加圧室10内に圧油が供給され、ク
ランプシユー9が作動して工具主軸4と中ぐり主
軸2とは一体的に固定される。切換制御装置28
はそれと同時に、NC装置26を通じて前記サー
ボモータ24の駆動系統を解除して、サーボモー
タ24を外力によつて自由に動き得る状態に保持
する。この状態で工具主軸4が熱膨張すると、そ
れによる軸線方向の伸長はクランプシユー9で把
持された部位を基点としてその前後領域の長さに
対応して配分される。即ちサーボモータ24が自
由回転状態にあるので、後部領域での工具主軸4
の伸長は、ブラケツト21を介してナツト19に
後方(第1図において右方)に向かう押圧力を与
え、これによつてボールねじ18が回転して、結
局サーボモータ24が出力側から回わされる。な
おボールねじナツト機構は効率が高いので、ナツ
トの直動によりボールねじは容易に回転できる。
一方前部領域での伸長はそのまま工具主軸先端を
前進させるが、図からも明らかなように、クラン
プシユーの位置はハウジング1の前端近傍に設け
られているので、工具主軸4の前部領域は後部領
域より短く、従つてこの領域での熱伸長の絶対値
は全体のそれに比べて小さなものとなる。
ここで一旦工具主軸4と中ぐり主軸2とのクラ
ンプを解除して次工程の加工を行う場合は、既知
の自動心出し装置(図示せず)で原点補正すれ
ば、クランプシユー9を解除したときに発生する
工具主軸4の前方への復元伸長量を補正して、所
望の加工精度が得られる。
この自動心出し装置が付属していない工具機械
の場合には、次のように制御すればよい。その第
一の方法は、工具主軸4と中ぐり主軸2とがクラ
ンプされて、工具主軸4の後方への熱伸長により
サーボモータ24が出力側から回され、その後ク
ランプシユー9を解除して次工程の加工のための
NC指令を与える時、サーボモータ24が出力側
から回された最終的な位置を起点して、NC指令
をインクリメンタル方式で与えるようにすれば、
工具主軸4の後方への熱伸長量は実質上キヤンセ
ルされたことになり、高い加工精度が得られる。
第二の方法は、前記工具主軸4の熱伸長による
ボールねじ18の回転は、プーリ22、ベルト2
3及びモータプーリ25を介してサーボモータ2
4に伝達されて、これを回転させるが、この回転
量は、該サーボモータ24に内蔵されたロータリ
エンコーダ27によつて計数され、対応する信号
ΔθとしてNC装置26に入力されて記憶される。
この状態で所定の加工段階を終了し、次の段階
の加工に移行するためには、クランプシユー9を
緩めて両主軸2,4の係合を解除し、あらためて
NC装置26から所定量のNC指令θがサーボモ
ータ24に与えられる。アブソリユート方式で
NC指令を与えるとサーボモータの特性として位
置原点は不変なので、このままではサーボモータ
は今まで後方に自由伸長した工具主軸4の長さを
補償して原点に復した後、更にΔθ分だけ工具主
軸4を前進させるように回転してしまい、加工精
度に悪影響を与えることとなる。これを解決する
ために、本発明においてはクランプシユー9の解
除の際に、予め外部から与える移動量θのNC指
令信号から前回の加工の間に測定された工具主軸
4の後方伸長に対応する値Δθを減じたものをサ
ーボモータ24に入力するように構成されてい
る。
これらの制御動作は第1図に示されたブロツク
ダイヤグラムに従つて実行される。即ち、クラン
プシユー9の解除は切換え制御装置28によつて
油圧供給装置29の圧油の供給を遮断するように
指令される。そして同時にNC装置26にも、自
由状態に保持されていたサーボモータ24を再作
動させるよう指令がなされる。その際、NC装置
26内ではNCテープなどにより外部から入力さ
れた所定量θのNC指令信号を、前回検出された
熱伸長に相当するΔθによつて補正し、小さい値
の指令信号θ−Δθとしてサーボモータ24に入
力するようになされる。これによつて工具主軸4
の先端に保持された工具は、工具主軸4の熱伸長
分を差し引いて所望の位置まで移動することが可
能となる。
一方、両主軸2,4を一体的に固定する場合
は、切換え制御装置28からの指令によつて油圧
供給装置29が作動して、圧油を加圧室10内に
送り込み、クランプシユー9を作動せしめる。
又、同時にNC装置26には、サーボモータ24
に対してサーボモータ解除指令が発せられ、これ
を自由状態に保持する。従つて、前述のように工
具主軸4の熱膨張による伸長はサーボモータ24
を出力側から回転させながら主として後方領域に
負担される。
〔発明の効果〕
以上詳述したように、本発明によれば、ワーク
加工時の発熱による工具主軸の伸長は、クランプ
シユーの位置を基準として、主として工具主軸の
後方領域に負担され、工具を担持した前方領域で
は伸長が極力抑えられるので、軸線方向の加工精
度が向上する。具体例としては、同一工具を用い
て長時間の底面切削を行う金型加工の場合に、工
具主軸と中ぐり主軸とをクランプした状態で工具
主軸往復動手段のサーボモータを自由状態に解放
しておくので、従来工具主軸の伸長の経時変化に
よつて生じた段差が、発生しなくなつた。
又、このように伸長を制御された工具主軸に対
するクランプシユーの把持を一旦解除すると、従
来の装置においては、工具主軸の後端部を基準に
その時点のNC指令信号に基づいて、熱伸長分を
全て付加して前方に延びてしまうが、本発明にお
いては、クランプ解除直前のサーボモータの位置
を起点にしてNC指令をインクリメンタル方式で
与えるか、又はクランプ解除直前の熱伸長による
サーボモータの逆方向回転量を記憶しておき、こ
れを次に与えられるNC指令信号から差し引いて
原点を補正した後、サーボモータに入力するよう
になしたので、工具主軸の先端位置は熱伸長分だ
け補正された所望の位置を占めることが可能にな
り、これまた軸線方向の加工精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の中ぐり主軸装置の概略を示
す側断面図、第2図は、工具主軸と中ぐり主軸と
の結合状態を示す第1図の−線に沿う断面
図、第3図は、工具主軸往復動手段の駆動を示す
第1図の−線に沿う断面図である。 1……ハウジング、2……中ぐり主軸、3……
ベアリング、4……工具主軸、5……キー、6…
…キー溝、7……工具ホルダ、8……歯車、9…
…クランプシユー、10……加圧室、11……薄
肉部、12……圧油供給リング、12a……貫通
孔、13……パイプ、14……圧油供給リングの
内周部分、15……油溜り、16……送りねじ機
構、17……ベアリング、18……ボールねじ、
19……ナツト、20……ベアリング、21……
ブラケツト、22……タイミングプーリ、23…
…タイミングベルト、24……サーボモータ、2
5……モータプーリ、26……NC装置、27…
…ロータリエンコーダ、28……切換え制御装
置、29……圧油供給装置、30……ブツシユ、
31……貫通孔、32……矢印、A……主軸頭。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 先端に加工工具を把持し回転しながら軸線方
    向に移動しワークを加工する工作機械の中ぐり主
    軸装置であつて、ハウジングと、該ハウジング内
    に軸線方向には固定され半径方向には回転自在に
    軸架された中ぐり主軸と、該中ぐり主軸内にこれ
    と同軸に装入され回転方向にはこれと一体的に回
    転し軸線方向には前記中ぐり主軸に対して往復運
    動可能に構成され先端に加工工具を装着する工具
    主軸とを備え、該工具主軸の熱膨張による軸線方
    向の伸びを補正する工作機械の中ぐり主軸装置の
    熱膨張補正装置において、前記ハウジングに送り
    ねじ機構を前記工具主軸と平行に設け該送りねじ
    機構を駆動して前記工具主軸を軸線方向に往復運
    動させる工具主軸往復動手段と、前記中ぐり主軸
    の前端に近い領域で前記中ぐり主軸と前記工具主
    軸との間に薄肉円筒形状をし外周部分を加圧する
    と内側半径方向に弾性的に収縮し前記工具主軸を
    締め付けるクランプ部材と、該クランプ部材を加
    圧する加圧流体を該クランプ部材の外周部分に供
    給する加圧流体供給手段と、前記クランプ部材に
    加圧流体を供給している時前記工具主軸往復動手
    段を自由状態に解放する切換え制御装置とを具備
    したことを特徴とする工作機械の中ぐり主軸装置
    の熱膨張補正装置。 2 前記工具主軸往復動手段は、前記工具主軸の
    後端にベアリングを介して取り付けられたブラケ
    ツトの両端にそれぞれ固定された2個のナツト
    と、該各ナツトと螺合し前記工具主軸に対して平
    行に且つ前記工具主軸の軸線を中心として対称的
    に前記ハウジングに回転自在に支持された2本の
    ボールねじと、該各ボールねじの後端に固定され
    たプーリの間に張設されたベルトを介して前記ボ
    ールねじを回転駆動するモータとからなる特許請
    求の範囲第1項に記載の工作機械の中ぐり主軸装
    置の熱膨張補正装置。 3 前記モータが、NC指令に応じて位置決め制
    御が可能なサーボモータである特許請求の範囲第
    2項に記載の工作機械の中ぐり主軸装置の熱膨張
    補正装置。 4 先端に加工工具を把持し回転しながら軸線方
    向に移動しワークを加工する工作機械の中ぐり主
    軸装置であつて、ハウジングと、該ハウジング内
    に軸線方向には固定され半径方向には回転自在に
    軸架された中ぐり主軸と、該中ぐり主軸内にこれ
    と同軸に装入され回転方向にはこれと一体的に回
    転し軸線方向には前記中ぐり主軸に対して往復運
    動可能に構成され先端に加工工具を装着する工具
    主軸とを備え、該工具主軸の熱膨張による軸線方
    向の伸びを補正する工作機械の中ぐり主軸装置の
    熱膨張補正装置において、前記ハウジングに送り
    ねじ機構を前記工具主軸と平行に設け該送りねじ
    機構をサーボモータで駆動して前記工具主軸を軸
    線方向に往復運動させる工具主軸往復動手段と、
    前記中ぐり主軸の前端に近い領域で前記中ぐり主
    軸と前記工具主軸との間に薄肉円筒形状をし外周
    部分を加圧すると内側半径方向に弾性的に収縮し
    前記工具主軸を締め付けるクランプ部材と、該ク
    ランプ部材を加圧する加圧流体を該クランプ部材
    の外周部分に供給する加圧流体供給手段と、前記
    クランプ部材に加圧流体を供給している時前記工
    具主軸往復動手段を自由状態に解放する切換え制
    御装置と、前記工具主軸往復動手段が自由状態に
    解放されている時前記工具主軸の軸線方向の熱膨
    張伸びによる前記工具主軸往復動手段の送りねじ
    の移動量を検出する移動量検出手段と、前記工具
    主軸往復動手段のサーボモータを予め与えられた
    指令に基づいて制御するとともに前記クランプ部
    材への加圧流体の供給をやめた時前記移動量検出
    手段で検出した値に基づいて前記工具主軸往復動
    手段の移動量を補正する数値制御装置とを具備し
    て、前記工具主軸の熱膨張による軸線方向の伸び
    を補正することを特徴とする工具機械の中ぐり主
    軸装置の熱膨張補正装置。 5 前記工具主軸往復動手段は、前記工具主軸の
    後端にベアリングを介して取り付けられたブラケ
    ツトの両端にそれぞれ固定された2個のナツト
    と、該各ナツトと螺合し前記工具主軸に対して平
    行に且つ前記工具主軸の軸線を中心として対称的
    に前記ハウジングに回転自在に支持された2本の
    ボールねじと、該各ボールねじの後端に固定され
    たプーリの間に張設されたベルトを介して前記ボ
    ールねじを前記数値制御装置の指令に基づいて回
    転駆動するサーボモータとからなる特許請求の範
    囲第4項に記載の工作機械の中ぐり主軸装置の熱
    膨張補正装置。 6 前記移動量検出手段が、前記サーボモータの
    回転量を検出するロータリエンコーダである特許
    請求の範囲第5項に記載の工作機械の中ぐり主軸
    装置の熱膨張補正装置。
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