JPH0478990B2 - - Google Patents

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JPH0478990B2
JPH0478990B2 JP7297988A JP7297988A JPH0478990B2 JP H0478990 B2 JPH0478990 B2 JP H0478990B2 JP 7297988 A JP7297988 A JP 7297988A JP 7297988 A JP7297988 A JP 7297988A JP H0478990 B2 JPH0478990 B2 JP H0478990B2
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Japan
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film
resin
belt
layer
heat
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JPS64570A (en
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Itsuo Tabayashi
Kyoshi Shibata
Takaaki Furuta
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Publication of JPS64570A publication Critical patent/JPS64570A/ja
Publication of JPH0478990B2 publication Critical patent/JPH0478990B2/ja
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/10Bases for charge-receiving or other layers

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Description

【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野> 本発明は、電子写真複写機に用いることができ
るシームレスの感光体に関するものである。 <従来技術とその問題点> 電子写真複写機の感光体には従来からフイルム
状の感光体が繰り返し使用できるものとして知ら
れている。さらにフイルム状の感光体をエンドレ
スベルト状にして装置の小型、軽量化がはかられ
ている。エンドレスベルト状感光体に使用されて
いる支持体は通常、特開昭56−154772や特開昭60
−101574にみられるように、寸法安定性・熱安定
性に優れた二軸延伸ポリエステルシートフイルム
(例えば東レ(株)製“ルミラー”)が使用されてい
る。この二軸延伸ポリエステルフイルムの製造方
法は、Tダイ法で製膜された後、縦延伸ならびに
テンター法で横延伸され、引続き熱処理を行なう
方法が一般的である。 しかしこの製造方法によるとシート状フイルム
しか得られないためTダイ法二軸延伸ポリエステ
ルフイルムからエンドレスベルトを得るためには
長方形に裁断されたシートの両端部を接着剤によ
る接着接合もしくは超音波振動子を押圧して融着
接合して作られる。 しかしこの継目部の段着のために、走行時にこ
の段差に引つかかり走行不安定になつたり、継目
部の接合強度が低いため破損しやすい欠点を有し
ていた。なお、この方法によるエンドレスベルト
は、短時間の間にテンターにおいて熱処理を行な
うTダイ法の二軸延伸ポリエチレンテレフタレー
トのシートフイルムを原料としているため、ベル
トとしたとき、長期走行中にベルトが伸びますく
感光層とベルト間の接着強度の低下や寸法精度に
問題がある。 さらにこの接合したエンドレスベルトを電子写
真複写機感光体に使用すると、継目部がコピー用
紙に黒いスジとして現われるとともにクリーニン
グ工程において除電を行なつても継目部における
除電が十分にできない欠点があるため、この継目
部を画像形成域として利用できないように感光体
の継目位置を検知して制御する必要がある。 感光体が継目部のないシームレスであるなら
ば、継目を検知する検知回路・装置が不要とな
り、電子写真複写機の機構の簡素化が可能になる
とともにベルト強度が向上し、エンドレスベルト
状感光体の寿命が伸びる利点がある。 すでにシームレスベルト状感光体の支持体とし
て、全芳香族ポリイミド溶液を回転ドラム上にキ
ヤスト成形ならびに300℃でポリイミドの環化反
応を行なつたシームレスベルトを得る方法や導電
性微粉末と全芳香族ポリイミド溶液からなる分散
液を遠心成形したシームレスの導電性ベルトを得
る方法が提案されている(特開昭61−144658)
が、これらの方法においては、電子写真感光体と
して使用する目的のためにこれらベルトの外面に
導電層や感光層を配設する場合において、ポリイ
ミド樹脂の性能に起因する密着性不良の問題およ
び製造コストが高い等の問題がある。 また、既存の二軸延伸円筒状フイルムはベルト
の寸法精度通りに製膜することが大変困難である
ことならびにフイルムの熱収縮率が高く、後工程
における表面処理における加熱によつて寸法が大
幅に変化するため、そのままシームレスベルト状
感光体の支持体として使用できない。 この対策として、インフレーシヨン法による同
時二軸延伸した円筒状フイルムを連続的に熱固定
することによつて、熱収縮率を低くすることが考
えられるが、この製造工程においては円筒状フイ
ルムを多段のニツプローラーによつて挾む必要が
あるため、必然的に円筒状フイルムの両端に折し
わが熱固定される。この折しわを有する円筒状フ
イルムから切断して得たシームレスベルトを電子
写真感光体の支持体に使用するとき、この折しわ
の箇所にトナーの溜りが発生し実用できないとい
う問題がある。 <発明が解決しようとする課題> 本発明は、かかる従来技術の諸欠点に鑑み創案
されたもので、その目的は寸法精度が高いととも
に使用寿命が長く、導電層との密着性の良いシー
ムレスベルトからなる支持体を備えた電子写真感
光体を提供することにある。 <課題を解決するため手段> 本発明は支持体上に、導電層と感光層が配設さ
れた電子写真感光体において、該支持体が二軸延
伸熱可塑性ポリエステル系樹脂からなるチユーブ
状フイルムを、該樹脂のガラス転移点より30℃以
上高く、かつ融点以下の温度で加熱処理して熱固
定することによつて、80℃における乾熱収縮率が
2%以下であり、且つ走行方向における破断伸度
が95%以下であるように構成されたシームレスベ
ルトであることを特徴とする電子写真感光体に関
する。 また支持体が好ましくは二軸延伸熱可塑性ポリ
エステル系樹脂からなるチユーブ状フイルムAの
外側に、二軸延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂か
らなるチユーブ状フイルムBを接着樹脂Cを介し
配列した積層シームレスベルトであつて、接着樹
脂Cの融点は、該積層シームレスベルトを構成す
る熱可塑性ポリエステル系樹脂AおよびBのガラ
ス転移点と融点の間の温度であり、しかも、前記
各チユーブ状フイルムは、該フイルムを構成する
樹脂のガラス転移点より30℃以上高く、かつ該フ
イルムを構成する樹脂の融点以下の温度で、加熱
処理して熱固定することによつて、80℃における
乾熱収縮率が2%以下であり、且つ走行方向にお
ける破断伸度が95%以下であるように構成された
シームレスベルトであることを特徴とする電子写
真感光体である。 本発明において使用される熱可塑性ポリエステ
ル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートなどがあげられ
る。 本発明におけるシームレスベルトの80℃におけ
る乾熱収縮率は、JIS C231−66により測定する。
また破断伸度はJIS K−6761により測定する。こ
の乾熱収縮率が2%以下であり、且つベルト走行
方向の破断伸度が95%以下であれば、電子写真複
写機のベルト状感光体として使用する場合には、
長期にわたり高い寸法精度と耐久性を呈すること
ができる。80℃における乾熱収縮率が2%より大
きいならば、複写機内で走行中に、機内の温度上
昇により該ベルトが収縮するとベルトの走行張力
が増大し、ベルトの長さ方向にシワ状の波が発生
し、複写性能がダウンしたり、また収縮によつて
表面に塗布された導電層、感光層のクラツクによ
る接着はがれが発生し、ベルト寿命の大幅な低下
をまねく等の問題が発生し、好ましくない。また
破断伸度が95%を越える場合にはベルト走行中の
ベルトの寸法精度ならびに感光層との密着性など
が低下するため好ましくない。破断伸度の下限と
しては特に限定されないが、耐久性の点から20%
以上であることが好ましい。 本発明でいう接着樹脂とは、共重合ポリエステ
ル樹脂、変性ポリオレフイン樹脂などがあげら
れ、この樹脂の融点が、二軸延伸熱可塑性ポリエ
ステル系樹脂の融点以下であり、且つガラス転移
点以上である樹脂を適切な溶媒に溶解させた溶液
タイプの接着剤、または上記樹脂をフイルム状に
製膜したフイルムタイプの接着剤が使用できる。 導電層としては、例えばAg、Cu、Au、Pt、
Pd、Ni、Cr、Taなどの金属またはGeおよび無
定型カーボン、グラフアイト、酸化スズ、酸化イ
ンジウム、TiN、TiC、TiW等の非金属材料等の
導電性微粉末を含有した無機または有機導電膜か
らなり表面抵抗値は1003Ω・cm以下のものが好ま
しい。 なお、本発明における表面固有抵抗PS(Ω・cm)
の測定は、測定用電極として、形状が接触面積35
mm2(1mm×35mm)である矩形状の2個の電極を膜
厚t(cm)の導電膜上に35mm間隔に配置し、LCR
メータ(ADEX社製AX−221)に接続した、抵
抗値Rs(Ω)を読みとり次式により求めたもので
ある。 PS(Ω・cm)=Rs(Ω)×t(cm) 本発明のシームレスベルトの製法の一例を次に
説明する。 感光層としては、例えば光導電性感光材料とし
てはSe、CdS、ZnO、アモルフアスシリコン等の
無機材料からなるもの、または有機光転導性材料
からなるもの、あるいは両者を組合せてもよい。
有機光導電性感光材料としては、例えばβ−銅フ
タロシアニンとポリメチルメタクリレートからな
る電荷発生層とp−ジエチルアミノベンズアルデ
ヒド−N,N−ジフエニルヒドラゾンとカーボネ
ートからなる電荷輸送層から構成し得るが、もち
ろんこれらに限定されるものではない。 導電層と感光層とは、一般的には接着性改良、
やキヤリア注入性改良等のため、バインダー層を
介して接着される。バインダーとしては、ポリウ
レタン、共重合ポリエステル、共重合ポリアミ
ド、酢酸セルロース、メチルセルロース、塩化ビ
ニール−酢酸ビニール、トリメチルシラン縮合物
等が好適である。 本発明の電子写真感光体の製法の一例について
説明する。 二軸延伸チユーブ状熱可塑性樹脂フイルムの製
造時には、第1図に示すように熱可塑性樹脂をチ
ユーブラダイを通じ、チユーブ状フイルム1に押
出して冷却した後、このフイルム上下に位置した
2対のニツプロール2,3間においてリング状シ
ーズヒーター4で配向可能な温度まで加熱し、チ
ユーブ状フイルム内に封入した空気による加圧
(インフレーシヨン法)と2対のニツプロールの
周速の差によつて該フイルムを縦横に同時に延伸
することにより二軸配向したチユーブ状フイルム
5を得ることができる。 フイルムの熱収縮率を低下させ、寸法精度の良
いベルト寿命が長く、導電層と密着性の良いベル
ト状物を得るためには、二軸延伸チユーブ状フイ
ルム5を必要長さに切断して得られた円筒状フイ
ルム6を第2図に示すように金属ドラム7にかぶ
せ、該フイルムのガラス転移点より30℃以上高い
温度、且つ融点以下の温度の雰囲気内で15分以上
加熱処理することによつて、チユーブ状フイルム
5の重ね合せた両端にあつた折れシワが消えて、
該フイルムは金属ドラムに密着し、金属ドラムの
外径と同一寸法の内径をもつシームレスベルトを
得ることができる。この加熱処理によつてフイル
ムは金属ドラムの形状に熱固定されるため、加熱
処理を行なつた円筒状フイルムはガラス転移温度
以下で再加熱しても、乾熱収縮率を2%以下に抑
えることが可能であるとともにベルト走行方向の
破断伸度を95%以下に抑えることが可能である。 なお金属ドラム7から加熱処理した円筒状フイ
ルムを容易に取り出すためには、金属ドラム表面
にグリースオイルその他の離型界面を形成してお
くことが望ましい。 加熱処理した円筒状フイルムは、シームレスベ
ルト状感光体として十分使用可能であるが、さら
にベルトの走行寿命を延長するには、第3図に示
すごとく二軸延伸チユーブ状円筒状フイルム6,
9の中間に非晶性で柔軟な接着樹脂層8を設ける
ことが望ましい。この接着樹脂層を二軸延伸チユ
ーブ状フイルムの中間に設ける方法として、円筒
状フイルム6を金属ドラム7にかぶせ加熱処理す
ることにより金属ラムに密着させた後、共重合ポ
リエステル樹脂(例えばテレフタル酸・イソフタ
ル酸エチレングリコール・ネオペンチルグリコー
ル共重合体、テレフタル酸エチレングリコール・
トリエチレングリコール共重合体など)などの接
着樹脂からなるフイルム8を金属ドラムに密着さ
せた円筒状フイルムの上に被覆した上に、さらに
円筒状フイルム9をかぶせ、該円筒状フイルムの
ガラス転移温度より30℃以上高い温度の雰囲気内
で15分以上加熱処理することにより、接着樹脂フ
イルム8を中間層として二層の円筒状フイルム6
および9が接着する。またはポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレートから選ば
れた熱可塑性樹脂と、その中間層として接着樹脂
を三層共押出法によつて作られた熱可塑性樹脂/
接着樹脂/熱可塑性樹脂の構造の二軸延伸チユー
ブ状フイルムを必要長さに切断して得られた三層
構造の円筒状フイルムを金属ドラム7にかぶせ、
該熱可塑性樹脂のガラス転移温度より30℃以上高
い温度、且つ融点以下の温度の雰囲気内で15分以
上加熱処理することによつて該フイルムは金属ド
ラムに密着し、金属ドラムの外径と同一寸法の内
径をもち熱可塑性樹脂/接着樹脂/熱可塑性樹脂
の三層構成のシームレスベルトを得ることができ
るとともに破断伸度を95%以下に抑えることがで
きる。このように非晶性接着樹脂を中間層に設け
ることによりベルトの耐屈曲波労性を向上させ、
単層の二軸延伸熱可塑性ポリエステル樹脂ベルト
に比較して走行寿命を約50%以上延長させること
ができる。 以上のようにして得た単層または三層のシーム
レスベルトの表面に導電層と感光層が形成され
る。第4図は3層のシームレスベルトの表面に導
電層10と感光層11を形成した例を示す概略断
面図である。 <実施例> 実施例 1 (1) 内径100mm、厚さ325μmのポリエチレンテレ
フタレートのチユーブ状フイルム1を第1図に
示したごとき装置に通し、チユーブ状フイルム
内に圧空を導入し、リング状シーズヒータ−か
らなる延伸ヒータ4で該チユーブを90℃に加熱
し、縦2.5倍、横2.0倍に延伸を行ない、内径
225mm、厚さ0.065mmの二軸延伸チユーブ状フイ
ルム6を得た。 ついで、このチユーブ状フイルムを長さ410
mmに切断して得た円筒状フイルムを第2図に示
す外径170mm、高さ340mmの金属ドラム7にかぶ
せ、170℃の温度の雰囲気下で30分間熱処理を
行なつた後、金属ドラム7から抜きだし、厚み
85μm、内径170mmの円筒状フイルムを得た。該
円筒状フイルムの80℃における乾熱収縮率は
0.07%、走行方向の破断伸度は78%であつた。 (2) この円筒状フイルムの表面に第5図に示すご
とき装置によつて5wt%の酸化スズを含む酸化
インジウムターゲツト12からスパツタリング
することによりインジウム−スズ酸化物
(ITO)膜を蒸着した。スパツタリングチヤン
バーは析出前にオイル拡散ポンブを用い1×
10-4Torrの真空度に保つた後、アルゴンと酸
素ガスをリークさせた雰囲気中で金属酸化物を
析出させた。該円筒状フイルム13は水冷した
円筒状ホルダー14にかぶせ回転させながら、
その表面に0.4μm厚のITO膜を形成させ表面固
有抵抗値は500Ω・cm、光線透過率70%の性能
をもつ透過導電膜を得ることができた。 (3) 上記透明導電膜の上にメチルセルロースから
なるバインダー層(厚み0.2μm)、β−銅フタ
ロシアニンとポリメチルメタクリレートを固形
分比9:5の比率で用いた電荷発生層(厚み
0.5μm)、P−ジエチルアミノベンズアルデヒ
ド−N,N−ジフエニルヒドラゾンとポリカー
ボネートが1:1の比率からなる電荷輸送層
(厚み10μm)を順次浸漬法で設け、シームレス
電子感光体を調製した。 比較例 1 上記サンプルと平行してTダイ法二軸延伸ポリ
エステルフイルム(厚み75μm)の表面に連続ス
パツタリング法でITO膜(0.5μm)を形成し、引
続きグラビアコーターで厚み0.2μmのメチルセル
ロースからなるバインダー層、厚み0.5μmの電荷
発生層(β−銅フタロシアニンとポリメチルメタ
クリレートの固形分比9:5)を順次形成させた
上に、リバースコーターで厚み12μmの電荷輸送
層(P−ジエチルアミノベンズアルデヒド−N,
Nジフエニルヒドラゾンとポリカーボネートの固
形分比1:1)をコーテイングしシート状の電子
写真感光体を調製した。所要寸法に切断したシー
ト状の該電子写真感光体の両端部をシアノアクリ
レート接着剤を用いて接合し、継目部のある内径
170mm、幅340mmのエンドレス感光体を得た。本ベ
ルトの乾熱収縮率は0.1%、走行方向の破断伸度
は145%であつた。 両者の比較試験結果を表1に示す。表1から明
らかなごとく、本発明のシートレスベルト方式の
感光体を使用した場合は、比較例1の場合に比べ
て、感光体の走行安定性が大幅に改善され、その
結果、感光面の摩耗損傷による耐久性低下が大幅
に改善でき、従来法に比べベルトの寿命が約2倍
に向上することがわかる。また、比較例1の方式
に比べて、静電電子写真複写機のベルトの継目位
置制御機能が不要化でき、装置の簡易化が達成で
きる利点がある。
【表】 比較例 2 実施例1で調製した内径220mmの二軸延伸チユ
ーブ6を長さ370mmに切断して円筒状フイルムを
調製し、金属ロールによる熱固定なしに感光体調
製工程に先立ち、該円筒状フイルムを洗浄ならび
に80℃で加熱燥を行なつたところ、この円筒状フ
イルムは径が3.0%収縮した。この不安定な熱的
性能のためシームレス感光体の支持体として該円
筒状フイルムを使用することはできなかつた。な
お上記円筒状フイルムの80℃における乾熱収縮率
は2.4%、走行方向の破断伸度は54%であつた。 実施例 2 ポリエチレンテレフタレート樹脂(IV=0.64)
をインフレーシヨンフイルム製膜機により、押出
し温度285℃、押出量810g/分で押出し、膜厚
305μm、直径100mmの未延伸フイルムをチユーブ
状に吐出ならびに冷却し、引き続いて、該未延伸
フイルムチユーブを第1図に示したごとき装置を
通し、熱延伸温度195℃の雰囲気下において、縦
3.5倍、横3.5倍に延伸を行ない、直径350mm、膜
厚25μmの二軸延伸フイルムを得た。 ついで、この二軸延伸状フイルムから膜厚
25μm、直径350mm、長さ400mmに裁断したチユー
ブ状のフイルムを2枚サンプリングし、この一方
のフイルムの表面に、ポリエステル系のホツトメ
ルト樹脂を膜厚20μmのフイルム状に製膜したも
のを貼り合せ、その上に、もう一方のフイルムを
カバーしたる後、外径235mm、長さ350mmの円筒型
金型にセツトし、これをオーブン中に投入し、
160℃×20分の熱処理を施こし、膜厚75μm、直径
235mm、長さ300mmのシームレスベルトを得た。こ
のベルトの80℃における乾熱収縮率は0.05%、走
行方向の破断伸度は93%であつた。 引き続いて、このシームレスベルトチの表面に
真空度10-5mm・Hg下で、アルミニウムの膜厚350
Åの薄膜を蒸着法により作成した。得られた導電
性シームレスベルトの表面固有抵抗値は2.7Ω・
cmであつた。 引き続いて、該導電性シームレスベルトの表面
に、機能分離型有機感光材の電荷発生層として、
ビスアゾ系の顔料および樹脂からなる塗料をカー
ボン膜と同様の方法により、膜厚2μmに塗布し
た。次いで、更にその上に電荷輸送層として、ポ
リ−n−ビニルカルバゾールとポリカーボネート
樹脂からなる塗料を同様の方法により、膜厚
15μmに塗布し、シームレス感光体を作成した。 実施例 3 実施例1と同様の方法により、同一サイズの内
径235mm、幅300mmの単層シームレスベルトを作
り、ついで実施例2と同一の導電層および感光層
を塗布し、単層のシームレスベルト感光体を作成
した。 実施例2、3のシームレスベルトの試験結果を
表2に示す。
【表】 * 走行寿命テストは実施例1と同一方法による。
実施例 4 ポリエチレンテレフタレートを押出機の円形口
金から押出温度255℃で押出し、内径530mm、厚さ
100μmのポリブチレンテレフタレートのチユーブ
状フイルムを得た。このチユーブ状フイルム内に
圧空を導入し、第1図に示したごとき装置によ
り、熱延伸温度180℃の雰囲気下において、縦2.5
倍、横2.0倍に延伸を行ない、内径265mm、厚さ
20μmの二軸延伸チユーブ状フイルムを得た。 ついで、このチユーブ状フイルムを長さ400mm
に切断して得た円筒状フイルムをサンプリング
し、この一方のフイルムの表面に共重合ポリエス
テル樹脂(テレフタル酸エチレングリコール・ネ
オペンチルグリコール)を押出キヤスト法で調整
した膜厚30μm、融点120℃のフイルムを貼合せ
た。さらにその上にもう一方の円筒状フイルムを
カバーした後、外径230mmの金属ドラムにこの3
層構造の円筒状フイルムをかぶせこれをオーブン
中で180℃で25分間熱処理を行なつたところ、内
層および外層の二軸延伸した円筒状フイルムが熱
収縮し金属ドラムに密着することにより、中間層
の共重合ポリエステル樹脂に存在していた空気は
この熱収縮によつて容易に抜けるともに、この中
間層が熱処理温度において溶融することにより、
円筒状フイルム間に充填され、円筒状フイルムの
厚みの誤差を吸収して厚み精度が、単一フイルム
は±5μmに対して三層構造のフイルムは±3μmに
向上した。 この積層フイルムの乾熱収縮率は0.07%、走行
方向における破断伸度は93%であつた。 引続き、金属ドラムから引抜いた3層構造の円
筒状フイルムの外側表面に、実施例1と同様の方
法で厚み6μm、表面固有抵抗値120Ωのカーボン
膜を形成した上に、メチルセルロースからなるバ
インダー層(厚み1μm)、β−銅フタロシアニン
とポリメチルメタクリレートを固形分比9:5の
比率からなる電荷発生層(厚み0.5μm)、P−ジ
エチルアミノベンズアルデヒド−N,Nジフエニ
ルヒドラゾンとポリカーボネートが1:1の比率
からなる電荷輸送層(厚み12μm)を順次浸漬法
で設けることによりシームレスベルト状電子感光
体を得た。 比較例 3 実施例4の方法で製造した内径265mm、厚さ
60μm、高さ400mmの二軸延伸した円筒状フイルム
を、金属ドラムによる熱処理をしなかつた以外
は、実施例1と同様な方法でフイルム外側表面に
厚み6μm、表面固有抵抗値120Ω・cmのカーボン
膜を形成した。しかし、円筒状フイルムの外面に
形成したカーボン膜を80℃、30分間の熱乾燥を行
なうことにより円筒状フイルムの径は、265mmか
ら259.2mmに収縮(2.2%)を起し、フイルム表面
が不規則なしわ状を呈し、実施例2と比較してカ
ーボン膜がフイルム表面から剥離しやすい現象を
示した。 このカーボン膜の上に、実施例4と同様にバイ
ンダー層、電荷発生層、電荷輸送層を順次設ける
ことにより、シームレスベルト感光体を得たが、
この感光体の表面は不規則なしわ状を呈してい
た。 なおここで使用した支持体用円筒状フイルムの
80℃における乾熱収縮率は2.4%、ベルト走行方
向の破断伸度は69%であつた。 実施例4および比較例3で得られた感光体の評
価結果を表3に示す。
【表】 <発明の効果> 本発明の電子写真感光体は上述のごとき構成を
有するため、感光ベルトの走行安定性が得られる
とともに、走行中の収縮に起因する破損や感光体
のクラツク発生による摩耗損傷による寿命低下が
大幅に改善でき、また従来の継目を有するベルト
方式の感光体を使用する場合のように、電子写真
複写装置の継目位置制御機能を不要化したことに
より、装置の簡略化および信頼性向上がはかれる
等のすぐれた実用効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はチユーブ状フイルムの製造方法の1例
を説明する概略図、第2図はシームレスベルトの
製造方法の1例を説明する概略斜視図、第3図は
積層シームレスベルトの製造方法の1例を説明す
る概略斜視図、第4図は本発明の感光体の1例を
示す概略断面図、第5図は導電層の蒸着装置を示
す概略図である。 1……チユーブ状フイルム、2,3……ニツプ
ロール、4……リング状シーズヒーター、5……
チユーブ状フイルム、6……円筒状フイルム、7
……金属ドラム、8……接着樹脂からなるフイル
ム、9……円筒状フイルム、10……導電層、1
1……感光層、12……ターゲツト、13……筒
状フイルム、14……円筒状ホルダー。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 支持体上に、導電層と感光層が配設された電
    子写真感光体において、該支持体が二軸延伸熱可
    塑性ポリエステル系樹脂からなるチユーブ状フイ
    ルムを、該樹脂のガラス転移点より30℃以上高
    く、かつ融点以下の温度で加熱処理して熱固定す
    ることによつて、80℃における乾燥収縮率が2%
    以下であり、且つ走行方向における破断伸度が95
    %以下であるように構成されたシームレスベルト
    であることを特徴とする電子写真感光体。 2 支持体上に、導電層と感光層が配設された電
    子写真感光体において、該支持体が二軸延伸熱可
    塑性ポリエステル系樹脂からなるチユーブ状フイ
    ルムAの外側に、二軸延伸熱可塑性ポリエステル
    系樹脂からなるチユーブ状フイルムBを接着樹脂
    Cを介して配列した積層シームレスベルトであつ
    て、接着樹脂Cの融点は該積層シームレスベルト
    を構成する熱可塑性ポリエステル系樹脂Aおよび
    Bのガラス転移点と融点の間の温度であり、しか
    も、前記各チユーブ状フイルムは、該フイルムを
    構成する樹脂のガラス転移点より30℃以上高く、
    かつ該フイルムを構成する樹脂の融点以下の温度
    で、加熱処理して熱固定することによつて、80℃
    における乾熱収縮率が2%以下であり、且つ走行
    方向における破断伸度が95%以下であるように構
    成されたシームレスベルトであることを特徴とす
    る電子写真感光体。 3 支持体の表面にさらに表面固有抵抗が
    1010Ω・cm以下の導電層を有する請求項1または
    2記載の電子写真感光体。
JP7297988A 1987-03-27 1988-03-25 Electrophotographic sensitive body Granted JPS64570A (en)

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