JPH047789Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は、システムキツチンのカウンターに
吊持状に埋め込まれた状態に設置されて利用され
るビルトイン型電気コンロに関する。

〈従来の技術〉 一般に、此種の電気コンロは電気グリル（フイ
シユロースター）等を組み込み内蔵せる箱体の前
面に取付けられる前板及び幕板に多数の通気孔を
開設して、電気グリルのグリル庫壁やトツプヒー
ターを受ける汁受等から放射された熱が前面箱体
内等に籠ることなく外部に流出（排出）する様に
し、放熱効果を図つているものである。

しかし乍ら、前板や幕板に開設されている通気
孔は箱体内、即ち電気グリルのグリル庫壁から放
熱される熱を外部に確実に流出せしめて箱体内に
おける放熱効果を図る上においては効果がある
が、カウンター前端のワークトツプを基準とする
そのトツプの後方及びトツププレートの下面空間
部に放射された熱は前記通気孔から外部に流出さ
れずに該空間部に停滞してしまうといつた同空間
部の放熱効果を図ることはできないものであつ
た。

その結果、木材等からなるカウンター前端のワ
ークトツプが停滞する熱によつて焦げてしまう。
最悪の場合は炭化されてしまう危険があつた。

〈考案が解決しようとする問題点〉 本考案が解決しようとする問題点は、電気グリ
ルを内蔵せる箱体内はより一層効果的に、トツプ
プレートの下面空間部に放射された熱を外部に確
実に流出させて該空間部に熱が停滞しない様にす
ることである。

〈問題点を解決するための手段〉 上記問題を解決するために本考案が講じる技術
的手段は、カウンター上に載承される電気コンロ
のトツププレート周壁に通気孔を開設し、且つ該
通気孔の開口下端縁を内方に折り込んだことであ
る。

〈作用〉 而して、上記構成によれば、電気グリルのグリ
ル庫壁及びトツプヒーターを受ける汁受等から放
射される熱はトツププレートの下面空間部に停滞
することなく箱体内側から舞い上がる熱と共に、
トツププレートの周壁に開設された通気孔から外
部に流出する。

然るに、トツププレートの周壁に開設した通気
孔を箱体内の熱とトツププレートの下面空間部の
熱とを共に外部に流出させる流出口とする一方、
カウンター前端のワークトツプ下面下に位置する
前板及び幕板に開設されている既存の通気孔を外
気の流入口として、電気コンロの内部全体に下部
から上部への空気の流れを起こさせて放射熱を外
部に流出させる。

〈実施例〉 本考案の実施例を図面に基づいて説明すると、
電気コンロはトツプヒーター１と、このトツプヒ
ーター１をトツプリング２と擂鉢状の汁受（図示
セズ）を介して配置保持させるトツププレート３
と、このトツププレート３の下面に吊り下げる箱
体４及びこの箱体４内に組み込み内蔵させた電気
グリル５とから構成してなる周知のビルトインタ
イプの電気コンロであり、オープン電子レンジ等
のオープン調理器６が組み合せ設置されるその上
部カウンター７に吊持状に埋め込み設置されるも
のである。

図中８はトツププレート３の周壁３ａに開設し
た通気孔であり、この通気孔８は周壁３ａの周方
向に適宜の間隔をおいて複数開設すると共に、そ
の開口下端縁８ａを内方に折り込んで該縁８ａか
ら周壁３ａ下端に至る同壁３ａ部を弯曲状とする
水返し部９を形成する。

而して、本考案はトツププレート３の周壁３ａ
に開設した各通気孔８を電気グリル５のグリル庫
（図示セズ）壁から放射される箱体４内と熱とト
ツプヒーター１を受ける汁受から放射されるトツ
ププレート３の下面空間部１０の熱とを共に外部
に流出させる流出口とする一方、カウンター７前
端のワークトツプ７ａ下面下に位置する電気コン
ロの前板１１及び幕板１２に開設されている既存
の通気孔１３，１４を外気の流入口として（第３
図）、電気コンロの内部全体に下部から上部への
空気の流れを起こさせて箱体４内はより一層効果
的に、トツププレート３の下面空間部１０に放射
及び箱体４内側から舞い上がつた熱を外部に確実
に流出させて該空間部１０に熱が停滞しない様に
したものである。

そして更に、各通気孔８の開口下端縁８ａを内
方に折り込むことで、該下端縁８から周壁３ａの
下端に至る同壁３ａ部に水返し部９を設け、煮込
み等の鍋物料理中に煮零れた汁などが電気コンロ
の内部に入らない様にしたものである（第４図）。

〈考案の効果〉 本考案のビルトイン型電気コンロは以上詳述し
た如く、トツププレートの周壁に通気孔を開設す
ると共に、その通気孔の開口下端縁を内方に折り
込んだものであるから、冷気（外気）がカウンタ
ー前端のワークトツプ下面に位置する前板及び幕
板等に開設されている即存の通気孔から流入して
トツププレート側から流出する際、トツププレー
トに開設されている通気孔が上向きカツトベンド
の構造であるため、冷気はストレートに流出され
ずに対流を生じその結果冷気と熱気が対流を起こ
してトツププレート周辺全体をバランスよく効果
的に冷却することが出来る。

しかも、トツププレートの周壁に開設した通気
孔の開口下端縁を内方に折り込んでなるから、煮
込み等の鍋物料理中に煮零れた汁などが電気コン
ロの内部に入ることはない。

依つて、所期の目的を達成し得る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案電気コンロの実施例を示し、第１
図はカウンターに埋め込み設置した状態を示す一
部切欠側面図、第２図は同正面図、第３図は部分
拡大図、第４図は使用状態を説明する部分拡大図
である。 尚、図中、３……トツププレート、４……箱
体、５……電気グリル、７……カウンター、７ａ
……ワークトツプ、８……通気孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. キヤビネツトのカウンターに吊持状に埋め込み
   設置して成るビルトイン型電気コンロに於いて、
   カウンター上に載承されるトツププレートの周壁
   に通気孔を開設し、該通気孔の開口下端縁を内方
   に折り込んで成るビルトイン型電気コンロ。