JPH0476712B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、自動噴射装置の噴射量調節機構の分
野に関するものである。

［従来の技術］ 従来の香料、消臭剤等の少量を所定時間におい
て自動的に噴射せしめる装置の噴射量調節機構と
して、微量噴射を調節させながら噴射させるため
に、噴射口等にフエルトとか、メツシユ状の部材
を挿入して使用していた。

［発明が解決しようとする課題］ 従来の香料、消臭剤等の少量を所定時間におい
て自動的に噴射せしめる装置の噴射量調節機構と
して、微量噴射を調節させながら噴射させるため
に、噴射口等にフエルトとか、メツシユ状の部材
を挿入して使用していた。

しかし容器の上方のノズルから噴射される充填
中の香料、加圧ガス等に含有されている物質等
が、メツシユ等の微量噴射を調節する部材に付着
して目詰り現象を起し、自動噴射装置を正常に作
動しないことがあつた。

しかるに本発明は、香料プラス加圧ガス等に含
有されている物質等によつて、自動噴射装置を構
成する部材中、殊に噴射量の調節材が目詰りを起
すようなことがなく、充填されている香料等が、
所定の時間毎に確実に自動噴射がなされるように
したものである。

［課題を解決するための手段］ 本発明は、容器の上方部に嵌着し、中央部に段
部を設けた貫通孔とを有する固定部と、底部に若
干突設し前記貫通孔と連通する貫通孔付き有底状
の収納部を形成した噴射調節部とを別設し、固定
部の貫通孔内に噴射調節部の収納部を嵌挿し両部
材を固着させると共に、有底状収納部に嵌挿し、
且中央には小径の噴出孔を有する突出部と、前記
噴出孔を連通する大径の収納部と、噴射調節部に
嵌着する外側突出部と、前記収納部の上方には大
径の嵌挿部とを有するダイアフラム受けを形成
し、前記ダイアフラム受けの突出部にＯリングを
嵌込んで噴射調節部の有底状収納部にダイアフラ
ム受けの突出部を嵌着せしめ、ダイアフラム受け
の収納部内にスプリングとピンとを挿入し、前記
収納部内に嵌着可能なピンの頭部を若干飛出させ
た状態にしてカバーを前記収納部に嵌着し、大径
の嵌挿部に挿入し溶剤に強い特性と弾力性とを有
し、上部に貫通孔を有する突部を形成したダイア
フラムの貫通孔に前記ピンの頭部を嵌挿させ、中
央部に貫通孔を有し、底部にダイアフラムの突部
を嵌挿させ前記貫通孔と連通する凹部と上部にス
プリングを嵌挿するスプリング受けと、天壁部と
を有し、スプリング受けと天壁部との間にスプリ
ングを介在せしめたダイアフラム止めを形成し、
ダイアフラム止めをダイアフラム受けに嵌着した
香料、消臭剤等の自動噴射装置において、 噴射調節部を構成する有底状の収納部内に、孔
付きのワツシヤー、プレート、小孔を有しないプ
レートとを適宜組合わせ、組合わされたワツシヤ
ー、プレートを積層状に挿入せしめたことを特徴
とする自動噴射装置の噴射量調節機構である。

［作用］ 本発明の作用を説明すれば以下のとおりであ
る。

容器の上方部に本発明の自動噴射装置を嵌着す
ると、容器上方に装着されている噴射口が若干下
方に押圧される。そして充填中の例えば香料等が
自動噴射されるものである。

そのとき本発明の自動噴射装置を構成している
ピンは、ダイアフラム受けの収納部内に圧入中の
スプリングによつて下部方向に若干押圧されてい
る。他方ダイアフラム受けの上方の嵌挿部に挿入
中にダイアフラムの裏面に形成されている貫通孔
にピンの頭部が挿入されている。

自動噴射装置を構成している要部の構成部材が
上述のように組立てられているので、微量宛ノズ
ルから噴射した加圧ガスと混合している香料が貫
通孔を通つて、ダイアフラムの膨出部とダイアフ
ラム受けの嵌挿部との間に形成されている中空部
内に漸次貯溜する。そのときダイアフラムの外周
縁部がダイアフラム止めによつて押圧されてい
る。従つて押圧部分のダイアフラムが固定されて
いるので、ダイアフラムの膨出部だけが上方によ
り一層膨出される。そして膨出部が徐々に膨出さ
れて中央部の突部もスプリング受けを上方へ徐々
に押上げ、スプリングを圧縮する。そのとき貫通
孔に嵌挿されているピンもダイアフラムの上方へ
の押上げに比例して押上げられる。しかし押上げ
られたピンはスプリングの伸脹力によつて下方に
押下げられると同時に、ピンとダイアフラムとの
嵌挿状態が一時的に離脱し、、離脱と同時に中空
部内に充填されている微量の香料がスプリング受
けの貫通孔より外部へ噴射される。しかるに上述
の如く貯溜中の香料が噴射すると、スプリングに
よつてスプリング受けが降下し、底部の凹部に嵌
挿し接続状態にあるダイアフラムを下方に押下げ
る。この押下げによつてピンの頭部がダイアフラ
ムの貫通孔に嵌挿し復元する。このピンの頭部の
嵌挿によつて、容器から再度噴射している香料、
加圧ガスがスプリング受けの貫通孔より噴射する
ようなことがない。

以上の如き作用をする自動噴射装置において、
この装置を構成している有底状の収納部内には、
孔付きのワツシヤーと孔付きのプレートとを組合
せるか、あるいは前記ワツシヤーと小孔を有する
プレートと小孔のないプレートとを組合せるか、
さらに小孔を有するプレートと小孔のないプレー
トとを組合せる等、多数の組合わせが可能なワツ
シヤー、プレートが積層状に挿入されている。

上記のように挿入されているワツシヤーやプレ
ートの孔より香料や加圧ガスが流通する際、ワツ
シヤーやプレートの外側面が、メツシユ状ではな
く、滑らかで、しかもフラツト状となつているの
で、香料や加圧ガスの微粒子が付着しない。さら
にノズルから噴射される香料や加圧ガスは、積層
状のワツシヤーやプレートによつて噴流をストレ
ートに発射させることができず、抑圧された状態
で微量の噴射となる。またプレートに形成されて
いる小孔によつても、香料や加圧ガスの噴射時の
スピードがより一層抑制される。

上述の過程を経ながら容器内に充填されている
香料、加圧ガスが自動噴射装置を構成している各
構成部材内を通過して、ダイアフラムの膨出部へ
と噴射し貯溜され、一定量貯溜されると外部に噴
射されるものである。

［実施例］ 本発明の実施の一例を説明すると下記のとおり
である。

１は香料等が加圧ガス等と混合されている容器
であり、この容器１の上方部には自動噴射装置ａ
を嵌着する。この装置ａが嵌着されると、容器１
の上方に飛出している噴射ノズル２が常時押圧さ
れて容器１内の香料等が噴射し続けるようになつ
ている。

以下において自動噴射装置ａの構成を説明す
る。３は容器１の上方部６に嵌着し、中央に段部
４と貫通孔５とを有する固定部である。７は底部
８に若干突設し、しかも前記貫通孔５と連通する
貫通孔９と有底状の収納部１０とを形成した噴射
調節部である。そして収納部１０にパツキン１１
を挿入し、噴射調節部７の底部８に形成した収納
部１０を嵌挿させて固定部３と噴射調節部７とを
ビス１２を以て固着する。１３は収納部１０に挿
入する孔１４付きワツシヤーであり、このワツシ
ヤー１３の上方に小孔１５が形成されているプレ
ート１６、小孔がないプレート１６′…を積層状
に一枚乃至複数収納してやる。ワツシヤー１３と
プレート１６，１６′との使用としては、種々の
組合せがある。即ちワツシヤー１３とプレート１
６との２枚を以て組合せるか、ワツシヤー１３と
複数のプレート１６，１６′との組合せ、または
複数のプレート１６，１６′を以て組合せてもよ
い。１７はダイアフラム受けであり以下の構成か
らなつている。中央に前記の収納部１０に嵌挿
し、中央に小径の噴射孔１８を有する突出部１９
と、前記噴射孔１８と連通する大径の収納部２０
とを有する。２２は突出部１９の外側に位置し、
且噴射調節部７に嵌着する外側突出部、２１は上
側突出部である。２３は大径の前記収納部２０の
上方にして、しかも上側突出部２１によつて囲ま
れて形成の嵌挿部、２４は突出部１９の外側に嵌
め込んだＯリングである。以上の如き構成のダイ
アフラム受け１７と噴射調節部７とを組立てるに
は、図面図示の如く噴射調節部７の有底状の収納
部１０内に突出部１９を嵌挿させ、前記調節部７
内に外側突出部２２を螺着させる。収納部２０に
スプリング２５とスプリング２５内に挿入したピ
ン２６とを挿入すると共に、ピン２６の頭部が若
干カバー２７の孔２８より飛出しているようにし
てカバー２７を収納部２０の嵌着する。２９は中
央に貫通孔３０を有し、上面に貫通孔３０と連通
する突部３１を有し、材質として溶剤に耐する耐
久性と弾力性とを有するダイアフラムである。そ
して突部３１と外周縁部３２との間には若干外側
方向に膨出した形状となつている。以上の如き構
成のダイアフラム２９はダイアフラム受け１７の
嵌挿部２３に収納し、ピン２６の頭部をダイアフ
ラム２９の貫通孔３０に挿込んで組立てる。３３
は中央に貫通孔３４を有し、底部に凹部３４′を
有するスプリング受けである。このスプリング受
け３３の外側にスプリング３５を嵌挿する。３６
は天壁部３７と中空部３８とを有するダイアフラ
ム止めである。前記したスプリング３５が天壁部
３７により常時停止し、しかもダイアフラム２９
の外周縁部３２とを固定させるようにして、ダイ
アフラム受け１７と前記ダイアフラム止め３６と
を嵌着させてやる。

［効果］ 本発明は以下に示す効果を奏する。

(1) 本発明において、ノズルの上方部に嵌挿する
容器に充填されている香料、加圧ガス等を微量
宛噴出させるための噴射量調節機構として、ワ
ツシヤーと孔付きプレートまたは孔なしプレー
トとを適宜組合せたものを噴射調節部の収納部
に挿入したので、ノズルから噴射した香料や加
圧ガスの微粒子はワツシヤーやプレートの表面
がなめらかになつているがため、滑つてしまい
付着しない。そのため積層状に挿入されている
ワツシヤーやプレートが、目詰りを起すことな
く、常時香料等の噴射量を調節することができ
ると共に、従来の噴射装置に比し商品寿命をも
延命せしめることができる利点を有している。

(2) さらに本発明の噴射量調節機構は、構造が極
めて簡単であり、しかも容易に製作できる利点
を併有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明香料、消臭剤等の自動噴射装置
の縦断正面図、第２図は同装置の一部の構成部材
が変化した状態を示する縦断面図、第３図は同装
置を構成する噴射量調節部材の縦断面図、第４図
は噴射量調節部材の第２実施例を示す縦断面図、
第５図は同部材の第３実施例を示す縦断面図、第
６図は同部材の第４実施例を示す縦断面図、第７
図は同部材の第５実施例を示す縦断面図、第８図
は同部材の第６実施例を示す縦断面図、第９図は
第３図に示す噴射量調節部材の平面図、第１０図
は第２実施例の調節部材の平面図、第１１図は第
３実施例の調節部材の平面図、第１２図は第４実
施例の調節部材の平面図、第１３図は第５実施例
の調節部材の平面図、第１４図は第６実施例の調
節部材の平面図である。 ａ……自動噴射装置、１……容器、２……噴射
ノズル、３……固定部、４……段部、５，９，３
０，３４……貫通孔、６……上方部、７……噴射
調節部、８……底部、１０，２０……収納部、１
１……パツキン、１２……ビス、１３……ワツシ
ヤー、１４，２８……孔、１５……小孔、１６，
１６′……プレート、１７……ダイアフラム受け、
１８……噴射孔、１９……突出部、２１……上側
突出部、２２……外側突出部、２３……嵌挿部、
２４……Ｏリング、２５，３５……スプリング、
２６……ピン、２７……カバー、２９……ダイア
フラム、３１……突部、３２……外周縁部、３３
……スプリング受け、３４……凹部、３６……ダ
イアフラム止め、３７…天壁部、３８……中空
部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 容器の上方部に嵌着し、中央部に段部を設け
   た貫通孔とを有する固定部と、底部に若干突設し
   前記貫通孔と連通する貫通孔付き有底状の収納部
   を形成した噴射調節部とを別設し、固定部の貫通
   孔内に噴射調節部の収納部を嵌挿し両部材を固着
   させると共に、有底状収納部に嵌挿し、且中央に
   は小径の噴出孔を有する突出部と、前記噴出孔を
   連通する大径の収納部と、噴射調節部に嵌着する
   外側突出部と、前記収納部の上方には大径の嵌挿
   部とを有するダイアフラム受けを形成し、前記ダ
   イアフラム受けの突出部にＯリングを嵌込んで噴
   射調節部の有底状収納部にダイアフラム受けの突
   出部を嵌着せしめ、ダイアフラム受けの収納部内
   にスプリングとピンとを挿入し、前記収納部内に
   嵌着可能なピンの頭部を若干飛出させた状態にし
   てカバーを前記収納部に嵌着し、大径の嵌挿部に
   挿入し溶剤に強い特性と弾力性とを有し、上部に
   貫通孔を有する突部を形成したダイアフラムの貫
   通孔に前記ピンの頭部を嵌挿させ、中央部に貫通
   孔を有し、底部にダイアフラムの突部を嵌挿させ
   前記貫通孔と連通する凹部と上部にスプリングを
   嵌挿するスプリング受けと、天壁部とを有し、ス
   プリング受けと天壁部との間にスプリングを介在
   せしめたダイアフラム止めを形成し、ダイアフラ
   ム止めをダイアフラム受けに嵌着した香料、消臭
   剤等の自動噴射装置において、 噴射調節部を構成する有底状の収納部内に、孔
   付きのワツシヤー、プレート、小孔を有しないプ
   レートとを適宜組合わせ、組合わされたワツシヤ
   ー、プレートを積層状に挿入せしめたことを特徴
   とする自動噴射装置の噴射量調節機構。