JP3859874B2 - 液体噴出容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液体噴出容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体噴出容器として、胴部より口頚部を起立した容器体と、容器体口頚部に嵌合させた装着キャップにより容器体に着脱自在に固定した液体噴出ポンプとを備えたものが知られている。これらのポンプは、装着キャップ上方に上方付勢状態で上下動可能に噴出ヘッドを突出させ、この噴出ヘッドを上下動させることにより、内蔵ポンプ機構の作用で容器体内の液を吸い上げてヘッドの噴出口より噴出する如く構成したものである。
【0003】
従来のこの種容器には、例えば、シャンプーやリンス、或いは液状洗剤等種々の分野の液を収納している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のこの種の容器に収納されている収納液は、一般に、その用途に合わせて香料等により種々の香りが施されている。
【0005】
しかしながら、近年の嗜好の多様化或いは製品種類の多様化により、単一製品に於ける香りにも多種の要望があり、これらの要望を満足するには種々の香りのものを買い揃えておかなければならないという不都合があった。例えば、シャンプーやリンスに於いては男性用や女性用により香りが異なり、或いは同じ男性用,女性用の中でも多数の香りの需要がある。
【0006】
本発明はこの様な点に鑑みなされたもので、主液を収納する容器体の他に、香料等の複数の着香剤を収納することができる小容器を、容器体とともにしかもコンパクトに付設しておくことができ、例えば、主液を原料臭のみのものにしておいて、使用のつど好みの香りを付着させることができる液体噴出容器を提案するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本請求項1発明の液体噴出容器は、上記課題を解決するため、胴部2より口頚部3を起立した容器体Aと、口頚部3に装着キャップ4を嵌合させて着脱自在に容器体に装着するとともに、装着キャップ上方に突出させた噴出ヘッド5の上下動により容器体内の液を吸い上げてヘッドの噴出口6より噴出する如く構成した液体噴出ポンプBとからなる液体噴出容器に於いて、容器体胴部2の周囲に周方向間隔をあけて、上端面及び側面開放で且つ下端面閉塞の複数の縦長凹部7…を形成し、各凹部7下部側面を被覆してその内方に嵌合部9…を画成したカバー板10を胴部2外面に固定するとともに、各嵌合部9…内にそれぞれ着脱自在に下部を嵌合させて各凹部内にそれぞれ複数のキャップ付き小容器12…を収納させてなることを特徴とする液体噴出容器として構成した。
【0008】
また、請求項2発明の容器は、上記各凹部7…が、容器体胴部2の四隅に設けた凹部7…であり、上記カバー板10が、基板10a 両側より各々側板10b を延設するとともに、各側板内面先端縁部及び側板内面下端縁部及び基板内面下端縁部に係合突条11を突設し、凹部7下部周縁部の胴部2に凹設した係合凹溝8に係合突条11を嵌着固定させた前後一対のカバー板10である請求項1記載の液体噴出容器として構成した。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例の形態を図面を参照して説明する。
本発明の容器1は、胴部2より口頚部3を起立した容器体Aと、口頚部3に装着キャップ4を嵌合させて着脱自在に容器体に装着するとともに、装着キャップ上方に突出させた噴出ヘッド5の上下動により、内蔵ポンプ機構の作用で、容器体内の液を吸い上げてヘッドの噴出口6より噴出する如く構成した液体噴出ポンプBとを備えている。
【0010】
上記ポンプ機構の一例を図示しないで説明すれば、容器体内へ下端を垂下させたシリンダの上端部を装着キャップにより容器体口頚部に固定させ、上端に噴出ヘッドを嵌着固定したステムの下端をシリンダ内に上下動可能に垂下させるとともに、ステムの外周下部より突設した環状ピストンをシリンダ内周に摺動可能に嵌合させ、このステムをコイルスプリングにより上方付勢させる。また、シリンダ内下部に吸い込み弁を設けるとともに、ステム内に吐出弁を設けた構造のものが採用できる。その他にも従来のこの種ポンプに使用されている様々なポンプ機構を採用できる。
【0011】
本発明では、この種液体噴出容器に於いて、胴部2の周囲に周方向間隔をあけて、上端面及び側面開放で且つ下端面閉塞の複数の縦長凹部7…をそれぞれ形成している。凹部7…の形成位置は、胴部周囲であればどの位置でも良く、また、その数も、図示例の如き4か所に限らず2乃至3か所或いは5か所以上設けても良く、容器体の大きさ等に照らして適宜選択すれば良い。
【0012】
図示例では、容器体の胴部2を、各角部を円弧状に面取りした前後方向に長い矩形筒状に形成しており、胴部の上面より上下方向2/3程度の位置までそれぞれ凹ませた凹部7…を四隅に設けている。また、容器体Aには、その胴部2の凹部7下部周縁部に、係合凹溝8を凹設している。即ち、前部左の凹部7直後の上下方向中央部から下方へ延び、前部左右の凹部7,7直下を水平に延び、次いで、前部右の凹部7直後下部を上方に延びて上下方向中央部に至る係合凹溝8を凹設している。同様に、胴部後部にもこの係合凹溝8と対称の係合凹溝8を凹設している。
【0013】
また、本発明では、各凹部7下部を被覆してその内方に嵌合部9…を画成したカバー板10を胴部外面に固定している。
【0014】
図示例のカバー板10は、二箇所の凹部下部を一遍に被覆するもので、矩形状の基板10a 両側からそれぞれ一対の側板10b ,10b を延設した平面視コ字状をなし、側板内面先端縁及び側板内面下端縁及び基板内面下端縁に係合突条11を突設している。そして、係合突条11を容器体の上記係合凹溝8に嵌着させて、各カバー板10により前部後部それぞれ二箇所づつの凹部7下部を被覆して、その内面に嵌合部9をそれぞれ形成している。
【0015】
本発明では更に、各嵌合部9…内にそれぞれ着脱自在に下部を嵌合させて各凹部内にそれぞれ複数のキャップ付き小容器12…を収納させている。
【0016】
各小容器12…は、例えば、容器体A内の収納液に香りを付与するための着香剤を収納しておくもので、所要量の容器体収納液を噴出した都度、いずれかを選択して所望の香りを液に付与するためのものである。
【0017】
各小容器12…は、本体12a と、該本体に着脱自在に装着したキャップ12b とからなる。本体の形態としては、例えば、筒状胴部上端より口頚部を起立したものが極一般的な形態として採用できる。また、胴部を圧搾可能として収納液を容易に注出することができるものとしても良い。キャップ12b も、例えば、口頚部に螺着或いは突条相互の乗り越え係合により係止した周壁上端縁より頂壁を延設した極一般的な形態のもの、或いは口頚部に螺着等した嵌合筒を頂壁裏面より垂設するとともに、頂壁周縁部より周壁を垂設した形態のものが採用できる。また、その他に、本体をエアゾールタイプに形成した小噴霧器タイプとすることも可能である。
【0018】
図示例では、上記嵌合部9内に円筒状の本体12a 下部を嵌合して上部を凹部7内上部に突出させており、本体12a の口頚部にはキャップ12b を螺着させて、全体として縦長円筒状に形成している。小容器12の形状も上記円筒状のものに限らず、適宜採用できるものである。
【0019】
また、容器体A及びカバー板10及び各小容器12は収納液を使い切った際にそれぞれ別々に交換する如く構成することも可能であり、例えば、ポンプB以外の容器体A及びカバー板10及び小容器12をセットとして、容器体口頚部にはポンプに代えて通常のキャップを嵌着させた状態で、流通,販売することも可能である。
【0020】
上記の如く構成した容器を使用する場合には、例えば、容器体内に原料臭だけの微臭或いは無臭の液を収納しておき、各小容器12内にはそれぞれ異なる着香剤を収納しておく、そして、使用時に、ポンプBにより汲み上げ噴出した主液に、小容器12から好みの着香剤を添加して使用する。
尚、上記各部材は全て合成樹脂により形成することができる。
【0021】
【発明の効果】
以上説明した如く本発明容器は、複数のキャップ付き小容器を備えているため、例えば、それらにそれぞれ別の着香剤を収納しておき、また容器体内の主液を原料臭だけの微臭や略無臭状態としておけば、容器体内の主液を使用する際に、その都度その用途に合わせて別々の香りを付与することができるという使用上の便利がある。また、小容器は容器体胴部に設けた凹部内に収納させているため、全体をコンパクトに構成することができるとともに、カバー板を容器体に固定するだけで嵌合部を形成でき、製造も極めて容易である。
【0022】
また、請求項2に記載の容器では、カバー板を容器体に嵌着するだけで形成することができるため、その組み立てが極めて容易であり、しかも、その係合突条及び係合凹溝の構造上、一旦嵌着したカバー板は外力により容易に外れる等の不都合がなく、使用中にカバー板が外れて小容器が落ちる等の不都合を生じる虞はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】同実施例のポンプ付き容器体及びカバー板を示す分解斜視図である。
【図3】同実施例の横断面図である。
【符号の説明】
2…胴部,3…口頚部,4…装着キャップ,5…噴出ヘッド,6…噴出口,
7…凹部,8…係合凹溝,9…嵌合部,10…カバー板,10a …基板,
10b …側板,11…係合突条,12…小容器,A…容器体,B…液体噴出ポンプ

Claims (2)

  1. 胴部2より口頚部3を起立した容器体Aと、口頚部3に装着キャップ4を嵌合させて着脱自在に容器体に装着するとともに、装着キャップ上方に突出させた噴出ヘッド5の上下動により容器体内の液を吸い上げてヘッドの噴出口6より噴出する如く構成した液体噴出ポンプBとからなる液体噴出容器に於いて、容器体胴部2の周囲に周方向間隔をあけて、上端面及び側面開放で且つ下端面閉塞の複数の縦長凹部7…を形成し、各凹部7下部側面を被覆してその内方に嵌合部9…を画成したカバー板10を胴部2外面に固定するとともに、各嵌合部9…内にそれぞれ着脱自在に下部を嵌合させて各凹部内にそれぞれ複数のキャップ付き小容器12…を収納させてなることを特徴とする液体噴出容器。
  2. 上記各凹部7…が、容器体胴部2の四隅に設けた凹部7…であり、上記カバー板10が、基板10a 両側より各々側板10b を延設するとともに、各側板内面先端縁部及び側板内面下端縁部及び基板内面下端縁部に係合突条11を突設し、凹部7下部周縁部の胴部2に凹設した係合凹溝8に係合突条11を嵌着固定させた前後一対のカバー板10である請求項1記載の液体噴出容器。
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