JPH0475755B2 - - Google Patents

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JPH0475755B2
JPH0475755B2 JP31983287A JP31983287A JPH0475755B2 JP H0475755 B2 JPH0475755 B2 JP H0475755B2 JP 31983287 A JP31983287 A JP 31983287A JP 31983287 A JP31983287 A JP 31983287A JP H0475755 B2 JPH0475755 B2 JP H0475755B2
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methane
bacterial cells
bacteria
minutes
methanol
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JP31983287A
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Genshi Suzuki
Daruton Hawaado
Oriirii Richaado Ansonii
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は失活菌体の再生方法に関し、詳しくは
メタン酸化能を部分的もしくは完全に失なつたメ
タン資化性菌を特定の物質を添加した再生液で再
生操作を行なうことによりメタン酸化能を回復さ
せる方法に関する。 〔従来の技術および発明が解決しようとする問題
点〕 メタン資化性菌の有するメタン酸化酵素(メタ
ンモノオキシゲナーゼ)は、メタンのほかアルカ
ン、アルケン、環状化合物、有機硫黄化合物、有
機窒素化合物をも酸化し、酸化物を与えること
(共酸化)から産業上の利用価値が高いが、酵素
の安定性が悪く、失活しやすいという欠点があ
る。もし、失活した菌体のメタン酸化能を回復さ
せることができれば、菌体を繰返し使用でき、生
産コストの低減を図ることができる。現在までに
失活した菌体のメタン酸化能の回復は炭素源と酸
素の供給により認められているものの、十分では
ない。(米国特許第4348476号明細書)。 〔問題点を解決するための手段〕 そこで本発明者らは、失活した菌体のメタン酸
化能を十分に回復させ、繰返し菌体を使用するこ
とを目的として鋭意検討した結果、失活した菌体
を特定の物質を添加した再生液で再生繰作を行な
うことにより、メタン酸化能を回復させる方法を
見出し、本発明を完成するに至つた。 すなわち本発明は、メタン酸化能を部分的また
は完全に失なつたメタン資化性菌のメタン酸化能
を回復させるにあたり、メタン、メタノールおよ
びホルムアルデヒドの中の少なくとも1種の物質
を含む再生液に窒素源、硫黄源および酸素を供給
しながら該メタン資化性菌を培養することを特徴
とする失活菌体の再生方法を提供するものであ
る。 メタン資化性菌を利用した酸化反応は、一般に
原料を電子供与体の存在下に、メタン資化性菌と
接触させることにより行なわれる。 本発明に使用できるメタン資化性菌としては、
たとえばメチロコツカス・カプスラツス
(Methylococcus capsulatus)NCIB 11132など
のメチロコツカス属細菌、メチロモナス・アジレ
(Methylomonas agile)NCIB 11124などのメチ
ロモナス属細菌、メチロシヌス・トリコスポリウ
ム(Methylosinus trichosporium)NCIB 11131
などのメチロシヌス属細菌、メチロシスチス・パ
ルバス(Methylocystis parvus)NCIB 11129
(FERM BP−3894)などのメチロシスチス属細
菌、メチロバクター・カプスラタ
(Methylobacter capsulata)NCIB 11128などの
メチロバクター属細菌などを挙げることができ
る。 上記メタン資化性菌を培養するために用いる培
地としては該細菌が十分に増殖しうるものであれ
ばよく、通常は炭素源としてメタン、メタノール
などを用いる。また、窒素源としては塩化アンモ
ニウム、硝酸カリウム、硝酸アンモニウムなど常
用のものを使用すればよい。その他にリン酸、カ
ルシウム塩、マグネシウム塩および微量の無機塩
(第2銅塩、第1鉄塩、コバルト塩など)等を適
宜加える。好適な培地としてホイツテンベリー等
の培地(J.Gen.Microbiol.,61,205〜208頁、
1970年)がある。培地を入れた培養容器の空間は
メタンと酸素含有ガス(空気など)との混合ガス
にて置換し、該ガスと接触している培地にメタン
資化性菌を接種する。 本発明に用いるメタン資化性菌は好気性細菌で
あり、その培養は20〜50℃にて好気的条件下に回
分培養もしくは連続培養を行なえばよい。 培養物はそのまま後記する原料の酸化反応に使
用することができるが、遠心分離等の操作により
固液分離して得た微生物菌体を用いることもでき
る。そのほか、微生物菌体を常法により固定化し
たもの等を使用することもできる。 上記メタン資化性菌を原料と接触させるにあた
り、電子供与体を存在させることが必要である。 ここで電子供与体としてはメチルアルコール、
エチルアルコールなどの低級アルコール;ホルム
アルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアル
デヒドなどの低級アルデヒド;ギ酸もしくはギ酸
ナトリウムなどのギ酸塩類;水素;NADH2
NADPH2、メタンなどがある。これらは単独で
あるいは組合せて用いる。 次に、原料としてはアルカン、アルケン、環状
化合物およびその誘導体(例えばハロゲン、ニト
ロ、アミノ置換体、アルコール、エーテル、エス
テル)などがあげられる。 上記原料と前記メタン資化性菌を接触させる酸
化反応は、電子供与体の存在下で行なえばよく、
反応温度や反応時間は原料やメタン資化性菌等の
種類を考慮して、目的とする酸化反応が十分に行
なわれるように設定すればよい。 この酸化反応によつて、エポキサイド、アルコ
ール、アルデヒド、S−オキサイド、N−オキサ
イドなどが生成する。 以上のような酸化反応に用いられたメタン資化
性菌は繰返し使用すると、メタン酸化能を部分的
または完全に失なつて失活菌体となる。そのた
め、このままでは該菌体を再度酸化反応に用いる
ことはできない。メタン酸化能失活菌体を再生す
るには、メタン酸化能を失活した菌体を炭素源、
窒素源、硫黄源および酸素を供給しながら再生操
作を行なえばよい。ここで用いる炭素源としては
メタン、メタノールおよびホルムアルデヒドがあ
り、これらの1種または2種以上を用いる。メタ
ノールまたはホルムアルデヒドの添加量は10〜
600n mol/分・mg菌体、好ましくは30〜400n
mol/分・mg菌体である。メタノールまたはホル
ムアルデヒドは一時的に加える方法と連続して供
給する方法があるが、一時的に多量加えると、メ
タノール、ホルムアルデヒドの毒性が現われて再
生しない場合があり、適当量を連続的に供給する
方法が好ましい。メタノールまたはホルムアルデ
ヒドを連続的に供給する場合、10n mol/分・mg
菌体以下でも再生されるが、再生に時間がかか
る。一方、600n mol/分・mg菌体以上供給する
と、メタノールまたはホルムアルデヒドが完全に
消費されず蓄積して再生が停止する場合がある。
また、メタン資化性菌は好気性細菌であるので、
メタン−空気混合ガスを用いる。この場合のメタ
ン供給量は10n mol/分・mg菌体以上、好ましく
は30n mol/分・mg菌体以上である。メタンと空
気の容量比について特に制限はないが、酸素が極
端に不足すると再生が遅れ、酸素が全くない状態
では再生しない。メタンを大過剰に供給しても、
再生を阻害することはないが、菌体は必要以上の
メタンを消費せず無駄となる。30n mol/分・mg
菌体のメタンが消費できるに充分なメタン供給速
度、メタン−空気混合比を用いればよい。次に、
窒素源としてはガス状窒素、硝酸、硝酸カリウ
ム、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウム、硫酸ア
ンモニウム、ペプトン、カザミノ酸、L−グルタ
ミン、L−アスパラギンなど無機、有機窒素源を
あげることができ、その添加量は1n mol/分・
mg菌体以上、好ましくは2〜500n mol/分・mg
菌体である。添加量が少ない場合には再生が遅れ
る。過剰に加えてもそれ以上の効果はなく、逆に
再生を阻害する場合もある。 硫黄源としては硫酸マグネシウム、硫酸カリウ
ム、硫酸ナトリウム、硫化ナトリウム、ハイドロ
サルフアイド、水硫化ソーダなどをあげることが
でき、その添加量は0.02n mol/分・mg菌体、好
ましくは0.1〜150n mol/分・mg菌体である。添
加量が少ない場合には再生が遅れ、過剰に加えて
もそれ以上の効果はない。これら成分の供給方法
は上記のように一定時間あたりに一定の割合で連
続供給することもできるが、数時間分を再生操作
開始時あるいは途中にまとめて一時的に添加して
もよい。一時的に添加する場合には、上記連続供
給する場合の添加量に見合つた量を加えればよ
い。再生操作はメタン資化性菌が好気性細菌であ
るので20〜50℃にて好気的条件で振とう培養すれ
ばよい。再生温度は菌株により異なるが、少なく
とも菌体が生育する温度範囲であれば充分に再生
することができる。再生に必要な時間は菌体の失
活程度、炭素源、窒素源、硫黄源、酸素の供給
量、温度、菌株により異なるが、通常20分以上、
好ましくは30〜720分間振とうすればよい。再生
操作を長時間行なつてもそれ以上の効果がない。
炭素源、窒素源、硫黄源を充分量以上に供給する
と再生と同時に菌体が増殖する。そのため、再生
と菌体増殖の二つの目的で本発明を用いることも
できる。このようにして再生したメタン資化性菌
は十分なメタン酸化能を有しているので、前記し
た酸化反応に再び用いることができる。 〔実施例〕 次に、本発明を実施例により説明する。 なお、メタン資化性菌の培養は、以下に示す方
法で行なつた。 第1表に示す培地8を10容のジヤーフアー
メンターに仕込み、120℃で20分間殺菌した後、
冷却した。ここに、第2表に示す培地85mlを120
℃で20分間殺菌したものを加えた。 第 1 表 硫酸マグネシウム・7水塩 1.0g 硫酸カリウム 1.0g 塩化カルシウム 50mg NaM0O4 1mg FeSO4・7H2O 500μg ZnSO4・7H2O 400μg H3BO4 15μg 第 1 表 (続き) CoCl2・6H2O 50μg MnCl2・4H2O 20μg NiCl2・6H2O 10μg CuSO4・5H2O 200μg EDTA 250μg 蒸留水 1 第 2 表 Na2HPO4・12H2O 43g KH2PO4 15.6g Fe−EDTA 240mg 蒸留水 1 (PH6.8) 次に、第1表に示す培地50mlを500ml容のマイ
ヤーフラスコに入れたものを8本用意し、120℃
で20分間殺菌した後、第2表に示す培地を120℃
で20分間殺菌したものを0.5ml加え、ここにメタ
ン資化性菌を1白金耳接種した。ここにメタン50
mlを加えた後、ゴム栓で密栓し、30〜45℃で3日
間振とう培養した。培養終了後のフラスコ培養液
8本分を種菌とし、これを前記ジヤーフアーメン
ターに無菌的に仕込み、メタン−空気混合ガス
(メタン:空気=1:4)を毎分4の割合で供
給し、3日間培養した。菌濃度が1.5mg/mlに達
した後、第1表および第2表に示した培地を
100:1.5の割合で混合した培地にさらにCuSO4
5H2Oを1mg/の割合で加えた培地を無菌フイ
ルターで除菌しながら1.6/時間の割合で供給
して連続的に培養した。 実施例1〜5および比較例1 メタン資化性菌の培養方法に従つて連続培養し
たメチロコツカス・カプスラツスNCIB 11132の
培養液2を遠心分離して菌体を集めた。 集めた菌体を第3表に示す反応再生液に菌濃度
3mg/mlとなるように懸濁し、この懸濁液400ml
を1容のジヤーフアーメンターに仕込んだ後、
45℃に昇温した。次いで、空気を毎分200mlの割
合で通気しながら、メタノールを10mMの濃度に
なるように一時添加した。さらに、メタン資化性
菌のメタン酸化酵素の自殺基質であるアセチレン
を2ml/毎分の速度で1分間供給し、メタン酸化
活性を失活せしめた。10分後に反応液中の菌体の
活性を測定した後、空気を毎分200ml割合で供給
しながらメタノールを第4表に示す速度で供給
し、毎分900回転で撹拌した。240分後にジヤーフ
アーメンター内の菌体の活性を測定した。なお、
再生操作中は1Mの硝酸および1Mの苛性カリで培
養液のPHを7に維持した。この結果を第4表に示
す。 第3表 (反応再生液) 硫酸マグネシウム・7水塩 1.0g 硝酸カリウム 1.0g 塩化カルシウム 100mg NaM0O4 1mg FeSO4・7H2O 500μg ZnSO4・7H2O 400μg H3BO4 15μg CoCl2・6H2O 50μg MnCl2・4H2O 20μg NiCl2・6H2O 10μg CuSO4・5H2O 1500μg EDTA 250μg Na2HPO4・12H2O 645mg KH2PO4 234mg Fe−EDTA 3.6mg 蒸留水 1 (PH6.8)
【表】 表より明らかなように、メタノールは10n
mol/分・mg菌体以上の割合で供給すればよい。
また、メタノールを400n mol/分・mg菌体を超
えて供給しても相応する効果が得られず、コスト
高となる。 なお、菌体の活性の測定は以下に示す方法で行
なつた。菌体を0.5mg/mlの濃度になるように
5mMパイプスバツフアーに懸濁したもの1mlを
7ml容のマイヤーフラスコに入れ、ここにプロピ
レン2mlを加えてゴム栓で密栓後、45℃で30秒間
培養した。次いで、メタノールを1mMとなるよ
うに加え、さらに3分間培養した後、ガスクロマ
トグラフイーにて生成したプロピレンオキサイド
の量を定量し、菌体1mgあたり1分間に生成した
プロピレンオキサイドの量で示した。 実施例6〜9および比較例2 メタン資化性菌の培養方法に従つて連続培養し
たメチロコツカス・カプスラツスNCIB 11132
を、菌濃度を0.5mg/mlとしたこと以外は実施例
1と同様の方法で培養した後、アセチレンでメタ
ン酸化活性を失活させた。10分後にジヤーフアー
メンター中の培養液10mlを100ml容のマイヤーフ
ラスコに移し、ここにメタノールを第5表に示す
濃度となるように添加して綿栓をし、45℃で毎分
200回転の割合で振とうした。240分後にこの菌体
の活性を測定した。この結果を第5表に示す。な
お、アセチレン添加前の活性は346n mol/分・
mg菌体、アセチレン添加10分後の活性は0n
mol/分・mg菌体であつた。
【表】 実施例10〜15および比較例3 実施例1において、アセチレンを0.5ml/分の
速度で1分間供給したことおよび10分後にメタノ
ールの代りにメタン−空気混合ガスを200ml/分
の割合で供給したこと以外は、同様の操作を行な
つた。この結果を第6表に示す。
【表】 なお、メタン−空気比について特に制限はない
が、表より明らかなように、酸素が極端に不足す
ると、メタン資化性菌の再生が遅れ、酸素が全く
ない状態では再生しない。 実施例 16〜20 実施例1において、メタノールの代りにホルム
アルデヒドを第7表に示す割合で供給したこと以
外は、実施例1と同様の操作を行ない140分後に
菌体の活性を測定した。この結果を第7表に示
す。
【表】 表から明らかなように、ホルムアルデヒドを
400n mol/分・mg菌体以上供給すると、ホルム
アルデヒドの毒性のためにメタン資化性菌は再生
しにくくなる。 比較例 4 実施例18において、ホルムアルデヒドの代りに
ギ酸カリウム100n mol/分・mg菌体を供給した
こと以外は、実施例18と同様の操作を行なつた。
その結果、アセチレン添加前の活性は387n
mol/分・mg菌体、アセチレン添加後10分の活性
は8n mol/分・mg菌体、ギ酸カリウム供給後140
分の活性は24n mol/分・mg菌体であつた。 実施例 21〜24 実施例3において、第3表に示した反応再生液
の硝酸カリウムの代りに第8表に示す窒素源を用
いたことおよび再生操作中のPH調整を1Mの塩酸
および1Mの苛性カリで行なつたこと以外は、実
施例3と同様の操作を行なつた。この結果を第8
表に示す。
【表】 比較例 5 実施例3において、第3表に示した反応再生液
の硝酸カリウムの代りに塩化カリウムを用いたこ
とおよび再生操作中のPH調整に水酸化カリウムを
用いたこと以外は、実施例3と同様の操作を行な
つた。その結果、アセチレン添加前の活性は
372n mol/分・mg菌体、アセチレン添加後10分
の活性は9n mol/分・mg菌体、メタノール供給
後240分の活性は24n mol/分・mg菌体であつた。 実施例25〜28および比較例6 メタン資化性菌の培養方法に従つて培養したメ
チロコツカス・カプスラツスNCIB 11132の培養
液を遠心分離し、第10表に示す塩類を含む第9表
の反応再生液で3回洗浄した後、同じ反応再生液
に菌濃度が3mg/mlとなるよう懸濁した。 第9表 (反応再生液) 硝酸カリウム 1.0g 塩化カルシウム 100mg 塩化マグネシウム 200mg Na2HPO4・12H2O 645mg KH2PO4 234mg 蒸留水 1 (PH6.8) この懸濁液400mlを400ml容のジヤーフアーメン
ターに仕込み、45℃に昇温した後、プロピレンオ
キサイド2n mol/400mlの割合で加え、空気を80
ml/min、メタノールを300n mol/分・mg菌体
の割合で30分間供給した。30分後に菌体を遠心分
離し、残存するプロピレンオキサイドを除き、再
度同じ反応再生液に懸濁し、50分後にメタノール
80n mol/分・mg菌体、空気40ml/分の割合で供
給すると同時に第10表に示す硫黄化合物を加え、
さらに240分間撹拌した。この結果を第10表に示
す。
【表】 実施例 29 メタン資化性菌の培養方法に従つて連続培養し
たメチロコツカス・カプスラツスNCIB 11132の
培養液を第3表に示した反応生成物で菌濃度3
mg/mlとなるように希釈した。この希釈液400ml
を1容のジヤーフアーメンターに仕込み、45℃
に昇温した後、毎分プロピレン150ml、空気50ml
の割合で通気しながら、毎分900回転の速度で撹
拌した。また、プロピレンの供給と同時に、メタ
ノールを毎分300n mol/分・mg菌体の割合で供
給した。90分後にプロピレンおよびメタノールの
供給を停止し、空気を毎分3.2の割合で供給し
て反応液中に蓄積したプロピレンオキサイドを追
い出した。20分後に空気の供給を停止し、メタ
ン:空気=4:1のメタン−空気混合ガスを毎分
200mlの割合で供給した。240分後にジヤーフアー
メンター内の菌体の活性を測定した。なお、再生
期間中、菌体は増殖しなかつた。この結果を第11
表に示す。
【表】 実施例 30 メタン資化性菌の培養方法に従つて連続培養し
たメチロコツカス・カプスラツスNCIB 11132の
培養液を第3表に示した反応再生液で菌濃度3
mg/mlとなるように希釈した。この希釈液400ml
を1容のジヤーフアーメンターに仕込み、37.5
℃に昇温した後、毎分1−ブテン320ml、空気80
mlの割合で通気しながら、毎分900回転の速度で
撹拌した。また、1−ブテンの供給と同時にメタ
ノールを毎分300n mol/mg菌体の割合で供給し
た。150分後に1−ブテンおよびメタノールの供
給を停止し、反応液を遠心分離して1,2−ブチ
レンオキサイドを除いた後、これを新しく用意し
た第3表に示した反応再生液400mlに再懸濁した。
この間、遠心分離および再懸濁に20分を要した。
次いで、毎分空気を40ml、メタンを160mlの割合
で供給しながら37.5℃に保つた。400分後にジヤ
ーフアーメンター内の菌体の活性を調べた。な
お、再生期間中、菌体は増殖しなかつた。この結
果を第12表に示す。
【表】 実施例 31〜34 ホイツテンベリー等の方法(J.Gen.
Microbiol.,61、205〜208、1970)により調製し
た培地50mlを、500ml容のマイヤーフラスコに入
れたものを4本用意し、120℃で15分間加圧殺菌
した。冷却後、気相部をメタン:空気=1:4の
メタン−空気混合ガスで置換し、次いでこれにメ
チロモナス・アジレNCIB 11124、メチロシスチ
ス・パルバスNCIB 11129(FERM BP−3894)、
メチロシヌス・トリコスポリウムNCIB 11131、
メチロバクター・カプスラタNCIB 11128の細菌
をそれぞれ接種し、30℃で32時間振とう培養し
た。 培養終了後、培養液を遠心分離して集菌し、第
13表に示す反応再生液に菌濃度1mg/mlとなるよ
うに懸濁した。この懸濁液10mlを250ml容のマイ
ヤーフラスコに入れ、メタノールを2mM加え、
さらにアセチレン100μを加えてゴム栓で密栓
し、30℃で10分間振とう撹拌した後、ゴム栓を取
り、空気を1/分の割合で10分間フラスコ内に
通気し、残存するアセチレンを除去した。ここに
メタン100mlを加えてゴム栓をし、30℃で220分間
振とうした後、菌体の活性を測定した。この結果
を第14表に示す。 第13表 (反応再生液) 硫酸マグネシウム・7水塩 1.0g 硝酸カリウム 1.0g 塩化カルシウム 100mg Na2HPO4・12H2O 645mg KH2PO4 234mg 蒸留水 1
【表】 実施例 35〜41 メタン資化性菌の培養方法に従つて31℃で連続
培養したメチロモナス・メタニカNCIB 11130、
メチロモナス・アジレNCIB 11124、メチロモナ
ス・アルバスNCIB 1112、メチロシヌス・トリ
コスポリウムNCIB 11131、メチロシヌス・スポ
リウムNCIB 11126、メチロシスチス・パルバス
NCIB 11129(FERM BP−3894)、メチロバクタ
ー・カプスラタNCIB 11128の培養液400mlを遠
心分離して菌体を集めた。集めた菌体を第15表に
示す反応再生液に菌濃度0.5mg/mlとなるように
懸濁し、この懸濁液400mlを1容のジヤーフア
ーメンターに仕込んだ後、31℃に昇温した。次い
で、毎分プロピレン150ml、空気150mlの割合で通
気しながら毎分900回転の速度で撹拌した。また、
プロピレンの供給と同時にメタノールを毎分
300n mol/mg・菌体の割合で供給した。30分後
にプロピレンおよびメタノールの供給を停止し、
空気を毎分5の割合で供給して反応液中に蓄積
したプロピレンオキサイドを追い出した。20分後
に空気の供給量を25mlまで下げ、さらにメタンを
110ml/分の割合で供給した。メタン−空気混合
ガス供給後180分、300分後にジヤーフアーメンタ
ー内の菌体の活性を測定した。この結果を第16表
に示す。 第15表 反応再生液) 硫酸マグネシウム・7水塩 1.0g 硝酸カリウム 1.0g 塩化カルシウム 50mg NaM0O4 1mg FeSO4・7H2O 500μg ZnSO4・7H2O 400μg H3BO4 15μg C0Cl2・6H2O 50μg MnCl2・4H2O 20μg NiCl2.6H2O 10μg CuSO4・5H2O 500μg EDTA 250μg Na2HPO4・12H2O 645mg KH2PO4 234mg Fe−EDTA 3.6mg 蒸留水 1 (PH6.8)
【表】 実施例42〜47、比較例7 メタン資化性菌の培養方法に従つて45℃で連続
培養したメチロコツカス・カプスラツスNCIB
11132の培養液に第15表に示す反応再生液を加え、
菌濃度を0.3mg/mlとしたのち、1容のジヤー
フアーメンターに500ml仕込んだ。45℃に昇温し
た後、メタン110ml/分、空気50mlを流しながら
1mlのアセチレンを一時添加し、メタン酸化能を
失活せしめた。 10分後に菌体を遠心分離し、第17表に示す反応
再生液で菌体を3回洗浄した。その後、同じ反応
再生液に菌体を懸濁し、菌濃度を1.45mg/mlとし
た後、各10mlを250ml容のマイヤーフラスコに入
れた。 次いで、種々の濃度となるように硝酸カリウム
を加え密栓後、メタン50mlを加え45℃、80回転/
分の割合で振とうした。 3時間後に菌体の活性を調べた。結果を第18表
に示す。 第 17 表 硫酸マグネシウム・7水塩 1g 塩化マグネシウム・6水塩 203mg 塩化カルシウム 50mg NaM0O4 1mg FeCl3・6H2O 500μg ZnCl2 200μg H3BO4 15μg C0Cl2・6H2O 50μg MnCl2・4H2O 20μg NiCl2・6H2O 10μg CuCl2・2H2O 340μg EDTA 250μg Na2HPO4・12H2O 645mg KH2PO4 234mg Fe−EDTA 3.6mg 蒸留水 1
【表】 なお、アセチレン添加前の菌体の活性は578n
mol/分・mg菌体であつた。 実施例48〜53、比較例8 実施例42〜47において、第17表中の硫酸マグネ
シウム・7水塩の代りに硝酸カリウム1g/を
加えたこと、第18表において硝酸カリウムの代り
に種々の濃度の硫酸マグネシウム・7水塩を加え
たこと以外は同様の方法で実験を行なつた。結果
を第19表に示す。
【表】 実施例54〜59、比較例9 メタン資化性菌の培養方法において、培地中の
硫酸マグネシウム・7水塩の濃度を7g/と
し、31℃でメチロシスチス・パルバスNCIB
11129(FERM BP−3894)を培養した。 菌体培養液500ml(菌濃度0.49mg/ml)を1
容のジヤーフアーメンターに入れ、33℃に昇温し
た後、毎分プロピレン150ml、空気150mlの割合で
毎分900回転の速度で撹拌した。また、プロピレ
ンの供給と同時にメタノールを毎分300n mol/
mg菌体の割合で供給した。30分後にプロピレンお
よびメタノールの供給を停止し、空気を毎分5
の割合で供給して反応液中に蓄積したプロピレン
オキサイドを追い出した。次いで、菌体を遠心分
離し、第17表に示した反応再生液から硫酸マグネ
シウム・7水塩を除いた液で4回洗浄した。その
後、菌体を同じ液に懸濁し、菌濃度を0.5mg/ml
とした後、20mlを250ml容のマイヤーフラスコに
入れた。このフラスコに種々の濃度となるように
硫酸マグネシウム・7水塩を加え、ゴム栓で密栓
後、メタン50mlを添加し、30℃、80回転/分の割
合で振とうした。 振とう開始300分後に菌体の活性を調べた。結
果を第20表に示す。
〔発明の効果〕
本発明によれば、メタン酸化酵素を失活した菌
体を再生させることができ、この菌体を繰り返し
生産工程に用いることができるため、安価に目的
とする酸化物を生産することができる。 従つて、本発明は化学工業、医薬、農薬、廃水
処理などの分野に有用なものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 メタン酸化能を部分的または完全に失なつた
    メタン資化性菌のメタン酸化能を回復させるにあ
    たり、メタン、メタノールおよびホルムアルデヒ
    ドの中の少なくとも1種の物質を含む再生液に窒
    素源、硫黄源および酸素を供給しながら該メタン
    資化性菌を再生することを特徴とする失活菌体の
    再生方法。 2 メタン資化性菌がメチロコツカス属、メチロ
    モナス属、メチロシヌス属、メチロシスチス属お
    よびメチロバクター属の中のいずれかに属するも
    のである特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 窒素源が窒素ガス、硝酸、硝酸塩、アンモニ
    ア、アンモニウム塩、ペプトン、カザミノ酸、L
    −グルタミンおよびL−アスパラギンの中のいず
    れかである特許請求の範囲第1項記載の方法。 4 硫黄源が硫酸、硫酸塩、硫化ナトリウム、ハ
    イドロサルフアイドおよび水硫化ソーダの中のい
    ずれかである特許請求の範囲第1項記載の方法。
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