JPH0474999B2 - - Google Patents

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JPH0474999B2
JPH0474999B2 JP59166022A JP16602284A JPH0474999B2 JP H0474999 B2 JPH0474999 B2 JP H0474999B2 JP 59166022 A JP59166022 A JP 59166022A JP 16602284 A JP16602284 A JP 16602284A JP H0474999 B2 JPH0474999 B2 JP H0474999B2
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uricase
yeast
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明はカンジダ属酵母によるウリカーゼの生
産方法に関し、更に詳細には該酵素を酵母菌体外
に生産させる方法に関する。 従来の技術 ウリカーゼは、尿酸をアラントインと過酸化水
素に酸化する酵素で、種々の動物組織中や微生物
組織中に広く存在する。現在、ウリカーゼは人体
内の尿酸蓄積に起因する種々の疾患の診断のた
め、血液または尿中に存在する尿酸の測定用酵素
として使用されている。種々の抽出起源からのウ
リカーゼの中で、カンジダ・ウテイルス
(Candida utilis)の生産する酵素ウリカーゼは
尿酸に対するKm値が最も小さく、水に対する溶
解性が大きい理由から実用性が最も高いものであ
る。 従来、カンジダ属酵母のウリカーゼの生産には
三段法が使用されてきた。すなわち、酵素生産に
は菌体の培養集菌、酵素の誘導的生成、そして菌
体内酵素の分離抽出の三工程を要し、非常に煩雑
で時間を要し、労働集約的な作業を必要とするも
のであつた。 この状況の解決を目指すものとしては、バクテ
リアを用いて酵素を菌体外生産する方法〔特公昭
49−4385号、特公昭48−40756号、アナリテイカ
ル・バイオケミストリー(Analytical
Biochemistry)第38巻、第65頁(1970年)」があ
る。しかしながら、前述した如く、カンジダ属酵
母のウリカーゼが最小のKm値(5.9×10-6M)を
有するところからカンジダ・ウテイリスの酵素ウ
リカーゼが血中または尿中の尿酸の分析に最も多
く使用されている。 ウリカーゼのカンジダ・ウテイリスからの上述
した分離抽出操作は、海砂と共存させての磨砕、
超音波、浸透圧シヨツク(特公昭43−24451号)、
凍結融解(特公昭42−5192号)、有機溶媒処理
(特公昭53−14636号)等の方法が知られている。
しかしながら、これらの方法による抽出液中には
ウリカーゼ以外の夾雑たんぱくが多く、精製工程
を煩雑にする原因となつている。 発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は上記問題点にかんがみて、カン
ジダ属酵母の生産するウリカーゼの工業的生産に
適した迅速にして容易な生産方法の開発にある。 問題点を解決するための手段 本発明を概説すれば、本発明は酵母によるウリ
カーゼの生産方法に関し、ウリカーゼ生産能を有
するカンジダ属酵母によるウリカーゼの生産にお
いて、培養液中または培養して得た菌体の懸濁液
中に還元剤と非イオン系界面活性剤またはカチオ
ン系界面活性剤とを添加し、酵母菌体外へ該酵素
を蓄積させることを特徴とする。 本発明の上記方法によれば菌体外へ蓄積された
ウリカーゼは菌体を遠心分離することで簡単に粗
酵素液を得ることが出来る。この粗酵素液は界面
活性剤を透析で除いた後、硫安塩析、限外過、
イオン交換クロマトグラフイー等の通常の精製手
段を用いて精製することが出来る。 本発明で用いるカンジダ属酵母はウリカーゼ生
産能を有する菌株であればよく、例えばカンジ
ダ・ウテイリス(IFO−0396、IFO−0626、IFO
−0639)を使用できる。本発明方法を実施するに
当つては例えば、グルコース、コーン・ステイー
ブ・リカー、尿素、リン酸アンモニウム、硫酸ア
ンモニウム、硫酸マグネシウム、塩化カリウムを
含む培地(pH6.2)で上記菌株を用い27℃、22時
間培養し、その培養液から酵母菌体を遠心分離に
よつて集め、よく水洗して培地成分を除去する。 次いで、尿酸を唯一の窒素源とする、例えば、
尿酸、グルコース、リン酸ナトリウム、塩化カリ
ウム、硫酸マグネシウムを含む培地(pH7.2)に
その菌体を懸濁して、25℃で3時間好気的に振と
う培養する。 この時点で、菌体内ウリカーゼの蓄積量は最大
となる。活性値は、培養液当たりに換算すると1
ml当たり0.4単位〔1単位は硼酸緩衝液(pH8.5)
中で25℃で1分間に1μモルの尿酸をアラントイ
ンに変化さす酵素量〕である。 次いで培養液のpHを中性からアルカリ性に調
整したのち、非イオン系またはカチオン系界面活
性剤と還元剤を添加して更に好気的振とうを続け
ることによりウリカーゼは培養液中に溶出されて
くる。 本発明で用いる界面活性剤としては非イオン系
界面活性剤およびカチオン系界面活性剤があり、
たとえば非イオン系界面活性剤としてはトライト
ンN−101、トライトンX−100(ローム・アン
ド・ハース社製)、カチオン系界面活性剤として
は塩化ラウリルピリジニウム、塩化セチルピリジ
ニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウムおよ
び塩化ステアリルトリメチルアンモニウムがあげ
られる。添加量は酵母菌体濃度等処理条件により
異なるが、通常0.01〜5%(トライトンの場合
v/v、その他はw/v)、好ましくは0.02〜1
%が使用される。また還元剤としては、たとえば
β−メルカプトエタノール、システイン、ハイド
ロサルフアイト、亜硫酸ナトリウムおよび硫酸鉄
があげられる。添加量は酵母菌体量等処理条件に
より異なるが、通常0.005〜5%(β−メルカプ
トエタノールの場合v/v、その他はw/v)、
好ましくは0.01〜1%が使用される。 例えば、誘導培養液に途中で非イオン系界面活
性剤トライトンN−101(ローム・アンド・ハース
社製)を0.1%(v/v)量と、それと共に種々
の還元剤を0.1%量添加した場合の実験結果を表
−1に示した。
【表】
【表】 表−1から明らかなごとくトライトンN−101
とβ−メルカプトエタノールを添加した場合が最
も効果的で添加後2.5時間で培養液1ml当たりの
活性は0.4単位に達した。 最も効果の強かつたβ−メルカプトエタノール
について、添加量を変えて実験を行なつた(表−
2)。表−2より明らかな如く、0.05%(v/v)
以上の添加が効果的である。
【表】 β−メルカプトエタノールを0.1%(v/v)
添加するとともに種々の界面活性剤を0.1%添加
した場合の結果を表−3に示した。
【表】
【表】 間
非イオン系界面活性剤では、トライトンN−
101、トライトンX−100が効果的である。カチオ
ン系界面活性剤では、塩化ラウリルピリジニウ
ム、塩化セチルピリジニウム、臭化セチルトリメ
チルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルア
ンモニウムが有効である。アニオン系界面活性剤
は調べた範囲では効果がみられなかつた。 効果の高かつたトライトンN−101について、
添加濃度の影響を調べたのが表−4である。
【表】 トライトンN−101は0.1%(v/v)以上の添
加で非常に効果を示した。ウリカーゼ生産に対す
る培養液pHの影響を調べた(表−5)。pH11の
場合にウリカーゼ生産量が低いのはウリカーゼの
安定pH領域(pH7〜10)からはずれることに因
ると推定される。
【表】
【表】 誘導培養して得た菌体を緩衝液中に懸濁させ、
これに還元剤および界面活性剤を添加した場合も
同様の効果を奏する。 実施例 以下、本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。 実施例 1 酵母カンジダ・ウテイリスIFO−0396をグルコ
ース5%、コーン・ステイープ・リカー3%、尿
素0.33%、リン酸二アンモニウム0.025%、硫酸
アンモニウム0.025%、硫酸マグネシウム0.1%、
塩化カリウム0.1%からなる培地(pH6.2)で27℃
にて22時間培養した。培養は500ml三角フラスコ
に培地100mlを入れて、回転振とう機(220rpm)
で、好気条件下で行なつた。培養終了後、菌体を
遠心分離によつて集め、冷却した蒸留水で2回洗
浄し、湿菌体8gを得た。 この洗浄菌体をグルコース5%、リン酸二ナト
リウム0.3%、塩化カリウム0.1%、硫酸マグネシ
ウム0.05%、尿酸0.03%からなる培地100ml
(pH7.2)に再度懸濁し、好気条件下で誘導培養
を行なつた。 25℃にて3時間回転振とう機(200rpm)で培
養し、ついで培養液pHを水酸化ナトリウム溶液
でpH9に調整したのち、β−メルカプトエタノー
ルとトライトンN−101を共に0.1%添加した。 更に4時間、回転数を下げて振とうを続けると
ウリカーゼは培地中に生産された。培養液1ml当
たりのウリカーゼ活性は0.4単位であり、比活性
は280nmの吸光度当たり0.066単位であつた。 透析で界面活性剤を除いたのち、通常の硫安塩
析、限外過、イオン交換クロマトグラフイーに
よつて、ウリカーゼを精製した。活性回収率は55
%であり、比活性は280nmの吸光度当たり6単位
であつた。 得られたウリカーゼの酵素化学的性質(pH・
熱安定性、最適pH、最適温度)は従来の自己消
化法で得られたウリカーゼと同じであつた。 実施例 2 酵母カンジダ・ウテイリスIFO−0626を実施例
1と同一の培地20で30容ジヤーフアーメンタ
ーを用いて培養した。28℃で1VVM、300rpmで
12時間培養後、集菌、洗浄し、ついで実施例1と
同一の誘導培地20で誘導培養を行なつた。培養
条件は25℃、1VVM、300rpmとした。なお、ジ
ヤー培養の場合には発泡を抑えるため消泡剤とし
てKM−70(信越化学社製)を0.05%添加した。 誘導培養3時間の時点で培養液のpHを9.0に調
整し、更に、β−メルカプトエタノールとトライ
トンN−101を共に0.1%添加した。 更に、通気を止め、25℃、200rpmで3時間か
くはんを続けるとウリカーゼが培地中に生産され
た。 培養液1ml当たりのウリカーゼ活性は0.5単位
であつた。 限外過機によつて界面活性剤を除いたのち、
ウリカーゼは通常の硫安塩析、イオン交換クロマ
トグラフイーによつて精製した。活性回収率は50
%であり、比活性は280nmの吸光度当たり5単位
であつた。 発明の効果 以上、詳細に説明したとおり、本発明によって
カンジダ・ウテイリスのウリカーゼの迅速、容易
な生産方法を確立することができた。本発明は従
来法と比較して工業的に優れたウリカーゼの生産
技術を開発した点で効果を有する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ウリカーゼ生産能を有するカンジダ属酵母に
    よるウリカーゼの生産において、培養液中または
    培養して得た菌体の懸濁液中に還元剤と非イオン
    系界面活性剤またはカチオン系界面活性剤とを添
    加し、酵母菌体外へ該酵素を蓄積させることを特
    徴とする酵母ウリカーゼの生産方法。
JP59166022A 1984-08-08 1984-08-08 酵母ウリカ−ゼの生産方法 Granted JPS6143986A (ja)

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JP59166022A JPS6143986A (ja) 1984-08-08 1984-08-08 酵母ウリカ−ゼの生産方法

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