JPH0474846A - 鉄骨建築用高一様伸び超高強度鋼とその製法 - Google Patents

鉄骨建築用高一様伸び超高強度鋼とその製法

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JPH0474846A
JPH0474846A JP18889690A JP18889690A JPH0474846A JP H0474846 A JPH0474846 A JP H0474846A JP 18889690 A JP18889690 A JP 18889690A JP 18889690 A JP18889690 A JP 18889690A JP H0474846 A JPH0474846 A JP H0474846A
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steel
uniform elongation
strength
temperature range
high strength
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JP18889690A
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Yoshihiko Kamata
芳彦 鎌田
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、95kgf/mm2以上の高降伏強度と8
%以上の高い一様伸びを示す鉄骨建築用針、並びにその
製造方法に関するものである。
〈従来技術とその課題〉 現在、建築鉄骨の主要構造部材として使用される材料と
その基準強度は、建設省告示で第1表に示すように定め
られている。即ち、基準強度が定められているのは5S
55までで、5M58やそれ以上の高強度鋼については
この中で定められてはいない。
このため、5M58やそれ以上の高強度鋼を柱や梁のよ
うな主要構造部材として使用する場合には学識経験者に
よる審査を経て建設大臣の特認を得る必要があるが、こ
のためには相当な時間や手間かかかることから一般の物
件では敬遠されているのが実情である。
一方、近年、ビルの超高層化傾向は非常に著しく、建設
省告示で定められている強度基準で設計すると極めて極
厚の柱や梁を使用しなければならない場合が生じつつあ
る。即ち、超高層ビルを現行の基準で設計すると、低層
部分の柱、梁は高層部分の重量を支えなければならない
ため使用鋼材が著しく肉厚のものとなり、低層部分で居
住空間を確保することができなくなる。そこで、高強度
鋼を適用することにより柱、梁に使用される鋼材の薄肉
化を図り、これによって居住空間の拡大を推進しようと
する動きも出ているが、その具体策としては高々5M5
8の適用が挙げられているに過ぎず、上記思想の推進に
は更に信頼性の高い降伏強度: 95kgf/mm2以
上を有する超高強度鋼の開発が必要であると考えられた
なお、上記超高強度鋼の開発は、超高強度化による居住
空間の拡大と使用鋼材の軽減によるコスト低減に加え、
構造物そのものの軽量化により地震時に建築物に吸収さ
れるエネルギーを軽減して構造物の耐振性向上に著しく
寄与することにもつながる。
もっとも、強度面のみを捕らえれば、上記数値を示す超
高強度鋼は異なる用途分野において既に開発済みである
が、これらは前記第1表に示される高張力鋼に比較して
延性が劣るとされ、建築構造部材としての適用を考慮し
た場合には延性改善が不可欠の課題として残されていた
このようなことから、本発明が目的としたのは、要望の
強かった“降伏強度: 95kgf/mm2以上”の超
高強度を有し、しかも耐震性等を考慮した場合にも十分
に満足できる“一様伸び28%以上”を示す鉄骨建築用
の高一様伸び超高強度針を工業的に安定して提供するこ
とであった。
く課題を解決するための手段〉 本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ね、次
のような結論に到達するに至った。
即ち、鋼に降伏強度が95kgf/mm2以上の性能を
付与させる手法としては、鋼を a)変態強化鋼 b)残留T型筒張力鋼 C)時効析出強化網 とする各方法を挙げることができるが、このうち“変態
強化鋼”では高強度化が容易ではあるが一様伸びを安定
して8%以上確保することに難点があった。また、“残
留γ型鋼張かrは高強度と高一様伸びを兼備させること
は可能であるが、残留Tの現出には0.15%(以降、
成分割合を示す%は重量%とする〉を超えるC・含有量
とする必要があり、溶接割れ感受性指数(PcH)を低
く抑えることができないために溶接性の観点から課題が
残るものであった。
そこで、“時効析出強化網”を実現する手法を中心に検
討を重ねた結果、以下に示す事実を確認することができ
た。
fa)  鉄骨建築用鋼材として使用されるためには溶
接性が同様用途の従来鋼と同等以上である必要があり、
そのためには綱のPCイを0.32%以下に抑える必要
がある。
(bl  時効強化型添加元素にはNb、 V、 Ti
、 Mo。
Cu等があり、これら元素の多量添加は溶接部の継手性
能を損なうことが多いが、この中でCuは時効析出によ
る強化の程度に比して溶接継手性能に及ぼす悪影響が比
較的少ない元素である。
(C)  Cu添加時効鋼では、時効前の組織がベイナ
イト組織のときに時効強化の程度は最高となるが、降伏
強度: 95kgf/mm2以上を確保し、かつ一様伸
びを8%以上と言う狙いの場合には時効前の組織がベイ
ナイト組織のみであるのは好ましくなく、所定の組1t
lJ整を行って“ベイナイトとマルテンサイトの複合組
織化をしておくことが重要である。そして、特定組成に
成分調整され、かつ組織調整によって前組織をベイナイ
トとマルテンサイトの複合組織とされたCu添加鋼に所
定の時効処理を施した場合には、上記所望の高一様伸び
及び超高強度を備えた綱の安定した製造が可能となる。
本発明は、上記知見事項等に基づいてなされたもので、 「鉄骨建築用鋼を、 C: 0.03〜0.15%、   Si : 0.0
5〜0.90%Mn : 0.30〜0.90%、  
 Cr : 0.10〜1.00%。
Mo : 0.05〜0.70%、    Cu : 
0.50〜2.5%、Ni : 0.25〜2.5%、
   soL Af : 0.005〜1.50%を含
有するか、或いは更に Nb : 0.005〜0.080%、   V : 
0.005〜0.15%、B : 0.00015〜0
.0030%、  Ti : 0.005〜0.06%
をも含むと共に、残部がFe及び不可避的不純物から成
り、かつ式 %式% で表わされるPCMが0.32%以下の化学成分組成に
構成することにより、降伏強度が95kgf/and以
上の超高強度と8%以上の一様伸びとを兼備せしめた点
」 に特徴を有し、更には 「上記化学成分組成の綱を950〜1250℃の温度域
に加熱してから、熱間加工により所定の板厚とし、更に
AC3変態点以上1000°C以下の温度域に加熱して
空冷以上の冷却速度で冷却した後、A c 1変態点以
下の温度域で時効させるか、或いは上記温度域に加熱し
た前記化学成分組成の綱を式 %式%() で表わされるAr3変態点以上の温度域で熱間加工する
ことにより所定の板厚twに仕上げ、続いて直ちに40
0℃以下の温度にまで空冷以上の冷却速度で冷却した後
、Ac、変態点以下の温度域で時効させることにより、
超高強度と高い一様伸びとを兼備した鉄骨建築用網を安
定して製造し得るようにした点」 をも特徴とするものである。
以下、本発明において、鋼の化学成分組成並びに加工・
熱処理条件を前記の如くに限定した理由を説明する。
く作用〉 A) @の化学成分組成 Cは強度確保に必要な成分であり、その含有量が0.0
3%未満では所望の強度を確保することができない。し
かし、0.15%を超えて含有させると溶接硬化性、溶
接割れ感受性の高まりが顕著化する。
従って、C含を量は0.03〜0.15%と定めた。
Si Siは製鋼時の脱酸剤として使用されるだけでなく、鋼
の強度を確保するのに必要な成分であって、そのために
は0.05%以上の添加が必要である。しかし、0.9
0%を超えて含有させると溶接性の大幅な劣化を招く。
従って、Si含有量は0.05〜0.90%と定めた。
Mn Mnは、鋼の強度、靭性を高めるために必要な元素であ
り、そのためには0.30%以上の添加が必要である。
しかし、0.90%を超えて含有させても強度、靭性の
向上効果は飽和してしまうばかりか、溶接割れ感受性を
著しく高める結果をもたらす。
従って、Mn含有量は0.30〜0.90%と定めた。
Crは、鋼の強度向上に有効な成分であるが、その含有
量が0.10%未満では所望の強度を確保することがで
きず、一方、1.50%を超えて含有させてもその効果
が飽和するばかりか、製造コストの上昇につながること
から、Cr含有量は0.10〜0.90%と定めた。
O MoもCrと同様に鋼の強度向上に有効な成分であり、
そのためには0.05%以上の含有量を確保する必要が
あるが、0.70%を超えて含有量させても強度上昇効
果が飽和して無闇な製造コストの上昇を招くばかりか、
溶接性を損なうようにもなることから、Mo含有量は0
.05〜0.70%と定めた。
Cu Cuは、綱の溶接性を損なわずに強度と一様伸びを向上
させる作用を有していることから本発明鋼において非常
に重要な成分であるが、その含有量が0.50%未満で
は前記作用による所望の効果を得ることができない。一
方、2.5%を超えて含有させでも前記効果は飽和して
しまう。従って、Cu含有量は0650〜2.5%と限
定した。
Ni Niには、Cuと共に添加するとCuの融点を高めて熱
間延性を向上させる作用があるが、その含有量が0.2
5%未満では前記作用による所望の効果が得られず、一
方、2.50%を超えて含有させても上記効果が飽和し
てしまい、製造コストの上昇を招くだけであることから
、Ni含有量は0.25〜2.50%と定めた。
sof八4へ AIVは製鋼時の脱酸剤として必要な元素である上、N
i含有鋼に添加するとN1Aj’の金属間化合物を形成
して溶接性を損なわずに強度を上昇させる有効な成分で
あるが、その含有量がsof、Afとして0.005%
未満であると脱酸剤としての効果が十分でない。
一方、金属間加工物を形成して鋼の強化に寄与する程度
はその添加量に比例するが、sof、Afとして1.5
0%を超える含有量になるとコストアンプが目立つばか
りか、著しい脆化が認められるようになる。従って、s
ol、Ai’含有量は0.005〜1.50%と定めた
Nb、 V、 Ti、  びB これらの成分は何れも鱈の靭性又は強度を改善する作用
を有していることから、更なる高靭性。
高強度が要求される場合に1種又は2種以上が添加・含
有せしめられるが、各々について含有量を特定範囲に限
定したのは次の理由による。
イ)  Nb Nbは、400℃を超える温度域での時効処理が行われ
ると網中に炭窒化物として析出し、様伸びを低下させず
に強度を上昇させる作用を有するが、その含有量が0.
005%未満であると前記作用による所望の効果が得ら
れず、一方、0.08%を超えて含有させると溶接性に
悪影響が出てくることから、Nb含有量は0.005〜
0.08%と定めた。
D)  V ■は、Nbと同様に、400℃を超える温度域での時効
処理が行われると網中て炭窒化物を形成し、一様伸びを
低下させずに強度を上昇させる作用を有する。しかし、
その含有量が0.005%未満では前記作用による所望
の効果が得られず、一方、0.15%を超えて含有させ
てもその効果は飽和傾向を示して製造コストの上昇を招
くだけになることから、■含有量は0.005〜0.1
5%と定めた。
ハ) B 適用板厚が厚くなると、必要強度を満足させるためにC
rやMo等の合金元素を多量に添加する必要を生じ、こ
れが溶接性を阻害する一大要因となる。ところが、Bは
溶接性を大きく劣化させることなく、焼入れ性向上効果
を通じて鋼の強度を上昇させる作用を有しているので、
溶接性劣化を伴う合金元素の多量添加によることなく綱
の強化を図ることを可能とする。しかし、B含有量が0
.00015%未満では上記作用による所望の効果が得
られず、一方、0.0030%を超えて含有させると、
このような極微量添加の領域でも炭硼化物を形成し、特
に熱影響部の一様伸びの低下が著しくなることから、B
含有量については0.00015〜0.0030%と限
定した。
二)Ti Tiには、フリーNをTiNとして捕らえる作用があり
、例えばB添加鋼の場合には固溶BがBNとしてロスさ
れるのを防いで所望の焼入れ性を確保するなど、適用板
厚が厚くなったときの強度補償に効果的な成分であるが
、その含有量が0.002%未満では上記効果が十分で
な(、方、0.06%を超えて含有させると母材の一様
伸びを著しく害するようになることから、Ti含有量は
0.002〜0.06%と限定した。
旦■ なる式で表わされるPCMは溶接割れ感受性を示す指数
であるが、この値が低いほど、予熱温度を低くした溶接
によっても割れを生しることがなくなる。このように、
溶接性の点からはPCMは低いほど良く、PC)’Iが
特に0.32(%)以下であれば予熱処理を省くことが
可能となる。そして、鉄骨建築構造物の現場での溶接に
よる組立てでは溶接時に予熱処理を行うことは事実上不
可能であることから、PCKを0.32(%)以下とす
ることと定めた。
B) filの一様伸び並びに降伏強度最近の建築構造
物の耐震設計は、比較的小規模の地震に対しては構造物
が弾性範囲内に留まるようにする設計(使用限界状態設
計)と、大地震に対しては部材の塑性域での工2、ルギ
ー吸収能力によって構造物が倒壊しないようにする設計
(終局限界状態設計)との2段構えの設計思想から成り
立っている。そこで、前者では構造物を弾性範囲内に留
めるべく高い降伏強度が要求される。一方、後者では大
地震により構造物が受けるエネルギを針材の塑性変形に
より吸収することを意味しており、構造物は鋼材の塑性
変形により変形するが人命救助の観点より構造物の倒壊
を防ごうとするものであって、鋼材に高い一様伸びを要
求することとなる。つまり、針材の塑性変形に要する工
ふルギーは第1図における斜線部分で示されるが、この
領域を拡大するためには一様伸びを大きくする必要があ
ることは明瞭である。そして、鉄骨建築物用として開発
が望まれている降伏強度=95kgf/mm2以上級の
超高強度鋼においては、一様伸び=8%以上を確保でき
れば上記設計思想に合致し、耐震性に優れる構造物を作
ることができることから、綱の一様伸びを8%以上と定
めた。
なお、この条件を満足する綱は、本発明で規定する成分
組成及び処理条件にて実現されることは言うまでもない
C)加工・熱処理条件 凱  工に しての 執 熱間加工(圧延等)に先立つ加熱温度が950″C未満
であるとNb、  V、 Ti、 Cu等の時効析出元
素の均質な固溶が図れず、そのためこれら元素の時効析
出強化を利用することができなくなる。一方、1250
℃を超える温度域に加熱することは熱間加工初期1粒の
粗大化につながり、母材の延性を損なうことになる。従
って、熱間加工に際しての加熱温度は950〜1250
℃と定めた。
を九ヨ   エ′ の  女九・′日庁降伏強度: 9
5kgf/mn1以上をCu添加時効鋼で得るためには
、時効前の組織を焼入れ組織としておく必要がある。時
効の前組織がベイナイト組織であることが最も時効強化
を効果的に発揮すると言う報告があるが、高強度と高一
様伸びを兼備させるためには、時効前の組織をマルテン
サイトとへイナイトとの混合組織としておく必要がある
。そのためには、U織調整として「熱間加工後にAc3
変態点以上1000℃以下の温度域へ昇温しでがら空冷
以上の冷却速度で冷却する処理Jが必要となる。なお、
上記加熱温度をAc3変態点以上の温度としたのは相変
態させるためにはT化が必要だからであり、また加熱温
度の上限を1000 ’Cとしたのは、得られるマルテ
ンサイト ヘイナイト混合Mi織の細粒化を図るためで
ある。
熱間加工後に加熱処理しない場合の イ)熱間加工温度域 Ar3変態点を下回る温度域で熱間加工、例えば圧延を
施すことは、フェライトが生成した温度域でも圧延する
ことを意味している。このような場合は、圧延集合組織
が形成されて圧延異方性が著しくなり、“圧延方向”と
“圧延方向と直角な方向”の機械的性質に差を生しる。
更に、圧延材の板面に垂直方向の機械的性質も劣化する
ことになる。建築用の構造部材として使用される場合、
単に圧延方向のみが機械的性質に優れていれば良いので
はなく、機械的性質に異方性のないものが好ましいこと
は言うまでもない。従って、熱間加工はAr、変態点以
上の温度域で実施し、所定の板厚に仕上げることと定め
た。
なお、Ar、変態点は次の式で求めることができる。
Ar:+(”C)=910−310G (り −80M
n(り20Cu (χ) −55Ni(χ)+0.35
  (t −8)  。
U)熱間加工後の冷却条件 熱間加工(圧延等)後の冷却速度及び冷却停止温度の制
御は、得られる組織の調整に重要な影響を及ぼす。従っ
て、その冷却速度及び冷却停止温度は重要な意味を持つ
。即ち、空冷以上の冷却速度でかつ400℃以下にまで
強制的に冷却しなければフェライトの生成を抑制するこ
とができないか、或いは上部へイナイトの粗い組織を導
入することになり、時効による強度上昇は得られても同
時に高一様伸びを達成させることはできない。このため
、熱間加工後の冷却速度は空冷以上とし、冷却停止温度
は400 ”C以下と定めた。
豊抜i皮 時効析出強化を図るにはフェライト地にε−Cuを析出
させる必要があるが、そのためにはAc、変態点以下の
温度域で時効処理が必要である。そして、時効温度の上
昇と共に ε−Cuの析出は促進されるが、Ac、変態
点を上回る時効温度とするとTが形成されてT中にCu
が逆に固溶するので、強化に対しては逆の結果となる。
従って、時効温度をAc+変態点以下の温度と定めたが
、中でも450〜650℃の範囲が好ましい。
続いて、実施例により本発明を更Qこ具体的に説明する
〈実施例〉 まず、第2表に示す化学成分組成の名調を熔製し、これ
に第3表で示す条件の熱間圧延及び熱処理を施して銅板
を製造した。
次に、得られた各銅板から試験片を採取して機械的性質
並びに溶接性を調査し、その結果を第3表に併せて示し
た。
なお、引張試験は、鋼板の板厚中心部から圧延方向に採
取した引張試験片(平行部直径:8.5m。
平行部長さ:50m、評点間距M:30mmの丸棒試験
片)により実施した。
また、溶接性の評価は“斜めy開先拘束割れ試験”によ
って行ったが、溶接時の割れは概ね鯖の成分で評価する
ことができることがら、試験片の板厚については25■
に揃えたものを準備して試験を実施した関係上、最終製
品の鋼板とは板厚が異なる場合もある。
ここで、“斜めy開先拘束割れ試験”とは、斜めy開先
拘束割れ試験片を大熱量:17kJ/alで手溶接(電
流:170A、電圧二25V、速度:15cm/m1n
) L、表面割れ、ルート割れの有無を調べる試験法で
ある。この時の判定は、予熱無しで前記割れを抑えるこ
とができる場合を○とし、予熱温度を100℃以上とし
なければ割れの発生が抑えられない場合を×とした。
第3表に示される結果からも明らかなように、本発明に
係る鋼材(試験番号1〜8)では目標とする降伏強度(
95kgf/mm2以上)と一様伸び(8%以上)の性
能を満足し、かつ斜めy開先拘束割れ試験によっても割
れが認められず、母材性能及び溶接性が共に鉄骨建築用
として非常に優れていることが分かる。
しかし、化学成分組成が本発明で規定する条件を満足し
てはいても、製造条件を誤ると目標性能を必ずしも満足
するとは限らない。例えば、試験番号9〜14は本発明
で規定する条件を満たした鋼材であるが、それぞれ圧延
後の再加熱温度が本発明規定範囲を外れたもの(試験番
号9及び10)、圧延後の冷却停止温度及び時効温度が
本発明規定範囲より高いもの(試験番号11)、仕上げ
温度がAr3を下回ったもの(試験番号12及び13)
、加熱温度が著しく低かったもの(試験番号11)、圧
延後の冷却速度が本発明で規定する条件よりも緩やかだ
ったもの(試験番号14)で、何れも目標性能を満足し
ていない。
一方、製造条件が本発明の規定を満たしている場合であ
っても、化学成分組成が本発明で規定する条件から外れ
ている場合には、試験番号15〜19に示すように、目
標性能を満足させることはできない。例えば、試験番号
15はCuの添加無しにCとMnとで高強度化を図った
鋼種であるが、目標強度を満足させることができないば
かりか、著しい高PcMのために溶接性も目標性能を満
足していない。
また、CとCuの含有量が低く、PCM≦0.32であ
る試験番号16では、溶接性は良好であるものの目標強
度が確保できない。
2%M添加による高強度化を図った試験番号17では、
強度的な性能は満足するものの過剰なM添加のために一
様伸びの低下が著しく、しかもPCM>0.32のため
に溶接性も劣化している。
試験番号18はCu添加時効鋼に関するものであるが、
Ni無添加綱であるため熱間延性の低下が著しく、圧延
材の表面割れだけでなくて内部欠陥も生じており、引張
試験時における降伏後の最高荷重に至る前に脆性破壊を
生じ、著しい一様伸び低下現象を呈している。
試験番号19はSi含有量のみが本発明で規定する成分
範囲から外れているものであるが、Siの溶接性に及ぼ
す悪影響は非常に大きく、PCM≦0.32であっても
y開先側れ試験で割れを生じており、溶接性の目標性能
を満足していない。
〈効果の総括〉 以上に説明した如く、この発明によれば、鉄骨建築用と
して十分に満足できるところの、降伏強度が95kgf
/mm2以上で一様伸びが8%以上を示す高一様伸び超
高強度鋼材を安定して供給できるようになるなど、産業
上極めて有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】 第1図は、鋼材の塑性変形に要するエネルギの説明図で
ある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量割合にて C:0.03〜0.15%、Si:0.05〜0.90
    %、Mn:0.30〜2.00%、Cr:0.10〜1
    .00%、Mo:0.05〜0.70%、Cu:0.5
    0〜2.5%、Ni:0.25〜2.5%、 sol.Al:0.005〜1.50% を含むと共に、残部がFe及び不可避的不純物から成り
    、かつ下記の式で表わされるP_C_Mが0.32%以
    下で、しかも降伏強度:95kgf/mm^2以上、一
    様伸び:8%以上を示すことを特徴とする、鉄骨建築用
    高一様伸び超高強度鋼。 P_C_M(%)=C(%)+1/30Si(%)+1
    /20Mn(%)+1/20Cu(%)+1/60Ni
    (%)+1/20Cr(%)+1/15Mo(%)+1
    /10V(%)+5B(%)。
  2. (2)重量割合にて C:0.03〜0.15%、Si:0.05〜0.90
    %、Mn:0.30〜2.00%、Cr:0.10〜1
    .00%、Mo:0.05〜0.70%、Cu:0.5
    0〜2.5%、Ni:0.25〜2.5%、sol.A
    l:0.005〜1.50%を含有し、更にNb:0.
    005〜0.080%、V:0.005〜0.15%、
    B:0.00015〜0.0030%、Ti:0.00
    5〜0.06%をも含むと共に、残部がFe及び不可避
    的不純物から成り、かつ下記の式で表わされるP_C_
    Mが0.32%以下で、しかも降伏強度:95kgf/
    mm^2以上、一様伸び:8%以上を示すことを特徴徴
    とする、鉄骨建築用高一様伸び超高強度鋼。 P_C_M(%)=C(%)+1/30Si(%)+1
    /20Mn(%)+1/20Cu(%)+1/60Ni
    (%)+1/20Cr(%)+1/15Mo(%)+1
    /10V(%)+5B(%)。
  3. (3)請求項1又は2に記載した化学成分組成の鋼を9
    50〜1250℃の温度域に加熱してから熱間加工によ
    り所定の板厚とし、更にAc_3変態点以上1000℃
    以下の温度域に加熱して空冷以上の冷却速度で冷却した
    後、Ac_1変態点以下の温度域で時効させることを特
    徴とする、鉄骨建築用高一様伸び超高強度鋼の製造方法
  4. (4)請求項1又は2に記載した化学成分組成の鋼を9
    50〜1250℃の温度域に加熱してから下記の式で表
    わされるAr_3変態点以上の温度域で熱間加工するこ
    とにより所定の板厚tmmに仕上げ、続いて直ちに40
    0℃以下の温度にまで空冷以上の冷却速度で冷却した後
    、Ac_1変態点以下の温度域で時効させることを特徴
    とする、鉄骨建築用高一様伸び超高強度鋼の製造方法。 Ar_3(℃)=910−310C(%)−80Mn(
    %)
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