JPH0474430B2 - - Google Patents

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JPH0474430B2
JPH0474430B2 JP60228077A JP22807785A JPH0474430B2 JP H0474430 B2 JPH0474430 B2 JP H0474430B2 JP 60228077 A JP60228077 A JP 60228077A JP 22807785 A JP22807785 A JP 22807785A JP H0474430 B2 JPH0474430 B2 JP H0474430B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、サイクロトロン共鳴と光化学反応と
によつて得られるエネルギーを同時に用いること
により、膜を基板の表面に形成する薄膜形成方法
に関するものである。
〔従来の技術〕
気相反応による薄膜形成技術として、光エネル
ギーにより反応性気体を活性化させる光CVD法
は、既に知られている。
この光CVD法は、従来の熱CVD法またはプラ
ズマCVD法に比べ、低温での膜形成が可能であ
るのに加えて、被形成面に損傷を与えないという
点で優れたものである。
さらに、光CVD法により形成された被膜は、
光によつてエネルギーを得た分子が基板表面付近
で動揺する際に、一番安定した場所に付着するた
め、凹凸表面を有する被形成面に対し、きわめて
良好なステツプ・カバレージ特性を有する。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、かかる光CVD法、特に直接励起型の
光CVD法における膜の形成速度は、きわめて遅
く、実用上その10〜500倍にすることが要求され
ている。
上記光CVD法による欠点である成膜速度の遅
さを無くすものとして、サイクロトロン共鳴を用
いたCVD法が知られている。
このサイクロトロン共鳴を用いたCVD法は、
5000Å〜10μmの厚さの膜が10〜100Å/秒とい
う高速度で形成される。サイクロトロン共鳴によ
り活性化された不活性気体および/または非生成
物気体が基板表面と平行に移動するため、凹部を
有する面における膜の形成がほとんど不可能であ
つた。
また、上記サイクロトロン共鳴を用いたCVD
法は、たとえば共鳴原子としてアルゴンを用いて
サイクロトロン共鳴させるマイクロ波の周波数を
2.45GHzとすると、875ガウスの強磁場が必要と
なる。
したがつて、上記磁場をかけるための空心コイ
ルは、反応室の周囲に巻回されるため大きくな
る。
また、磁場をかける空心コイルを小さくするた
めには、反応室と分離された活性化室を設け、こ
の活性化室において生成物気体を活性化する。
その後、活性化された生成物気体は、活性化室
から導入管を通して反応室に供給される。
たとえば、活性化された生成物気体は、活性化
室から導入管を通して反応室に導入される際に、
その活性種が導入管の内壁に付着し、反応室へ十
分な活性エネルギーを持つた状態で送り込まれな
いという問題を有する。
また、反応室の周囲を巻回する大型の空心コイ
ルは、サイクロトロン共鳴を起こすための磁場を
反応室全体にわたつて均一に875ガウスとするこ
とが困難であり、サイクロトロン共鳴による励起
気体を大面積に広げることができない。この結果
として、上記方法による膜の形成は、たとえば3
インチウエハ上においてすら、その平均的な膜厚
の均一性を維持することができない。そして、上
記方法により形成された膜は、所定の厚さ±10%
を越えてしまうものが出るという問題を有する。
本発明は、以上のような課題を解決するための
もので、基板表面に凹部を有しても、その凹部内
に膜が容易に形成できる薄膜形成方法を提供する
ことを目的とする。
また、本発明は、磁場をかけるための空心コイ
ルを小さくすることができると共に、基板面の膜
厚を均一にできる薄膜形成方法を提供することを
目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成するために、本発明の薄膜形成
方法は、基板10表面に膜を形成する反応室1
と、前記基板10の表面に対して、垂直方向が長
くなるように反応室1から突出されたサイクロト
ロン共鳴空間2とを備え、前記反応室1において
サイクロトロン共鳴と光化学反応とによつて得ら
れるエネルギーを同時に用いることにより、膜を
基板10の表面に形成する薄膜形成方法であつ
て、上記サイクロトロン共鳴空間2によつて活性
化された不活性気体および/または非生成物気体
は、膜形成領域に対して垂直方向から供給され、
上記不活性気体および/または非生成物気体と膜
形成領域に対して垂直方向から供給された生成物
気体とを混合した反応性気体、および膜形成面に
紫外光を照射することにより、基板10表面に膜
を形成する。
また、本発明の薄膜形成方法において、活性化
される気体は、不活性気体、酸素または酸素化合
物気体、または窒素または窒素化合物気体の少な
くとも一つより選ばれる。
さらに、本発明の薄膜形成方法において、活性
化される生成物気体は、炭素、珪素、ゲルマニユ
ーム、アルミニユーム、ガリユームの水素化物、
弗化物または炭化水素化物の少なくとも一つより
選ばれる。
〔作用〕
不活性気体および/または非生成物気体(気体
又は電子の単独あるいは混合を含む)は、サイク
ロトロン共鳴空間となる筒状体の周囲に巻回され
た空心コイルによつて磁場が与えると共に、マイ
クロ波の供給により、サイクロトロン共鳴して活
性化される。サイクロトロン共鳴空間は、たとえ
ば反応室に保持されている基板の表面に対して、
垂直方向が長くなるように反応室から突出されて
いる。すなわち、サイクロトロン共鳴空間の周囲
に巻回されている空心コイルは、小型化されるた
め、安価な薄膜形成方法となる。
また、不活性気体および/または非生成物気体
の活性化は、膜を形成する基板に対して垂直方向
でかつ反応室に連設されたサイクロトロン共鳴空
間から供給されるため、きわめて効率よく行うこ
とができる。
そして、このサイクロトロン共鳴空間によつて
活性化された不活性気体および/または非生成物
気体と生成物気体とを混合した反応性気体、およ
び膜形成面に紫外光が照射される。
反応室において、膜形成面に対して垂直方向か
ら導かれた生成物気体およびサイクロトロン共鳴
空間によつて活性化された不活性気体および/ま
たは非生成物気体は、混合された状態で、光エネ
ルギーの照射によつてさらに活性化される。
このため、膜形成面に凹部があつても、反応性
生成物の被膜は、その内部に均一に成膜される。
すなわち、この活性状態の不活性気体および/
または非生成物気体は、膜の被形成面に導かれ、
この被形成面上で揺動する際に、一番安定した場
所に付着する。
そして、膜形成領域に供給された活性化された
不活性気体および/または非生成物気体は、紫外
光が加わると、この光励起の技術により、広い空
間に広げられる。
このため、本発明の薄膜形成方法は、広い膜形
成面上に膜が均一に形成されると共に、凹凸表面
を有する膜形成面上において、回り込みのよい
(ステツプ・カバレツジのよい)膜が形成される。
〔実施例〕
本発明を実施するための具体例を挙げて説明す
る。
たとえば、アモルフアスシリコン半導体は、直
接励起型の光CVD法のみで形成せんとする場合、
0.1Å/秒の成長速度しか得られない。
これに対して、本発明のサイクロトロン共鳴と
光CVD法とを併用した膜成長速度は、5〜20
Å/秒に高めることができる。
たとえば、基板表面上に、サイクロトロン共鳴
と光CVD法とを併用して0.5μmの膜を形成した
場合、1μmの幅の開穴部と4μmの深さを有する
凹部の内部には、0.3〜0.45μmの膜が形成され
た。
本発明における光源は、低圧水銀灯を用い、
185nmの波長の紫外線(強度は好ましくは
5mW/cm2以上)を放射せしめることにより、励
起した反応性気体の励起状態を持続できる。
さらに、サイクロトロン共鳴は、不活性気体お
よび/または非生成物気体(以下、本明細書にお
いて、非金属元素および/または非金属化合物の
気体を単に「非生成物気体」と記載する。)を用
いる。不活性気体としては、アルゴンが代表的な
ものである。しかし、ヘリユーム、ネオン、クリ
プトンを用いてもよい。
非生成物気体として、酸素または酸素化合物気
体の場合は、 酸素、酸素窒素(N2O、NO、NO2)、酸化炭
素(CO、CO2)、水(H2O)がある。
窒素または窒素化合物気体の場合は、窒素
(N2)、アンモニア(NH3)、ヒドラジン
(N2H4)、弗化窒素(NF3、N2F6)がある。
または、これらにキヤリアガスまたは水素を混
合した気体が代表的なものである。
また、反応性気体としては、生成物気体(以
下、本明細書において、分解または反応をして固
体を生成する気体を単に「生成物気体」と記載す
る。)を用いる。
生成物気体として、珪素化合物気体の場合は、
SinH2o+2(n≧1)、SiFn(n≧2)、SiHnF4-o
(1≦n≦4)がある。
ゲルマニユーム化合物の場合は、 GeH4、GeF4、GeHnF4-o(n=1、2、3)が
ある。
アルミニユーム化合物の場合は、 Al(CH33、Al(C2H53、AlCl3がある。
ガリユーム化合物の場合は、 Ga(CH33、Ga(C2H53がその代表的なもので
ある。
さらに、生成物気体は、添加物として他の生成
物気体であるB2H6、BF3、PH3、AsH3等のドー
ピング用気体を加えることも有効である。
サイクロトロン共鳴空間は、基板の表面に対し
て、垂直方向が長くなるように反応室から突設さ
れている。不活性気体および/または非生成物気
体は、サイクロトロン共鳴によつて活性化され
て、膜形成基板に対して垂直に供給される。そし
て、サイクロトロン共鳴によつて活性化された不
活性気体および/または非生成物気体は、上記反
応室で生成物気体と混合され、サイクロトロン共
鳴によつて得られた励起エネルギーを生成物気体
に移す。
その結果、生成物気体は、きわめて大きい電磁
エネルギーを受けるため、活性化される。
さらに、上記反応室に設けられた、たとえば低
圧水銀灯から膜形成基板に対して垂直に波長
185nm(300nm以下の波長の紫外光)の紫外線
が供給される。
この紫外線の照射は、反応室全体の生成物気体
に広げられる。
さらに、膜形成基板は、室温〜500℃の温度で
加熱されて、膜を形成することができる。
以下、実施例に従い本発明をさらに詳細に説明
する。
実施例 1 第1図は本発明のサイクロトロン共鳴型光
CVD装置の概要を示す。
第1図において、サイクロトロン共鳴型光
CVD装置は、反応室1内部の気圧を下げる排気
系11と、基板に膜を形成する本体12と、生成
物気体あるいは非生成物気体をドーピングするド
ーピング系13,13′とから構成されている。
本体12におけるステンレス容器1′の内部は、
反応空間となる反応室1が構成されている。この
ステンレス容器1′からなる反応室1には、その
一方(たとえば上部)に基板10の膜形成面を下
方に向けて保持する基板ホルダ10′が設けられ
ている。
また、基板10の膜形成面と反対側に、ハロゲ
ンランプヒータ7が設けられ、基板10は、石英
窓19を通してハロゲンランプヒータ7からの赤
外線が照射されて加熱される。
ステンレス容器1′からなる反応室1の他方
(たとえば下部)には、低圧水銀灯6が設けられ
ている。そして、低圧水銀灯6から照射される
185nmの紫外光は、前記基板10の膜形成面上
に、5mW/cm2以上(好ましくは10〜100mW/
cm2)の強度となるようにする。
このため、光源室6′の上部に、合成石英の窓
20が設けられ、前記紫外光は、効率よく反応室
1に放出されるようになつている。
また、非生成物気体は、ドーピング系13より
導入管18を経て石英管29で作られたサイクロ
トロン共鳴空間2に供給される。このサイクロト
ロン共鳴空間2の外側に空心コイル5,5′が巻
回され、空心コイル5,5′に電流を流すことに
より、サイクロトロン共鳴空間2の内部に、たと
えば875ガウスの磁場が発生する。
上記磁場は、反応室1に対して垂直方向に連設
した細管状の石英管29とすることによつて、均
一にすることができる。
同時に、マイクロ波発振器3によつて発生し
た、たとえば2.45GHzのマイクロ波は、アナライ
ザー4を経て、サイクロトロン共鳴空間2に供給
される。このサイクロトロン共鳴空間2では、サ
イクロトロン共鳴を起こすべく非生成物気体を、
たとえばアルゴンとすると、その質量、周波数に
より決められた磁場(例えば875ガウス)が空心
コイル5,5′により印加される。
このため、アルゴンガス21は、励起され、磁
場によりピンチングすると同時にサイクロトロン
共鳴し、さらに十分励起した後、反応室1内に保
持されている基板表面に対して垂直方向へ放出さ
れる。
生成物気体22は、ドーピング系13′の導入
管16を経てリング状ノズル17により反応室1
の内部に保持されている基板表面に対して垂直方
向に放出される。その結果、生成物気体は、サイ
クロトロン共鳴によつて活性化されている非生成
物気体により励起され、活性化する。
また、反応室1において、生成物気体と活性化
された非生成物気体とは、混合されると共に、低
圧水銀灯6からの紫外光により励起される。
その結果、膜を形成する基板の表面とサイクロ
トロン共鳴空間2とは、たとえ多少離れていても
(一般的には5〜20cm)非生成物気体の励起状態
を持続させることができる。
たとえば、サイクロトロン共鳴のみを用いて、
膜を形成する基板の表面とサイクロトロン共鳴空
間2の端部との距離が1〜4cmと短い場合はよい
が、この距離が長くなると、成膜の不均一性を誘
発する。
また、生成物気体とサイクロトロン共鳴空間2
によつて活性化された非生成物気体は、リング状
ノズル17によつて十分に広げられると共に、生
成物気体と混合されて反応性気体となる。そし
て、この時の反応室1およびサイクロトロン共鳴
空間2における圧力は、たとえば1〜10-4torr
(特に、0.03〜0.001torr)とした。
また、排気系11のコントロールバルブ14に
より図示されていないターボポンプと真空ポンプ
9とを併用することによつて、上記圧力は、調整
される。
さらに、第1図に示すリング状ノズル17と光
源室6′との間に、合成石英からなる網状のホモ
ジナイザ20′が設けられ、サイクロトロン共鳴
空間2によつて励起したアルゴンは、反応室1内
で十分に広げられて均一に分散される。
そして、このホモジナイザ20′の穴より放出
されるサイクロトロン共鳴空間2によつて励起さ
れた気体21とリング状ノズル17から放出され
る生成物気体22とは、基板表面に対応する広い
面積で混合させることができ、大きな面積にわた
り、膜を均一に得ることができた。
もちろん、かかるホモジナイザ20′を入れる
と、この面への電子及び活性気体の衝突は避けら
れず、結果として、そこでのエネルギー消費が起
きるため、成長速度の減少が見られる。そのた
め、成膜の高い成長速度を得ようとする場合に
は、成膜の均一性を犠牲にして、前記ホモジナイ
ザ20′の効果のない、大きい開口を有する網状
の電極とすれば良い。
基板10上に形成される膜に使用されなかつた
不要気体は、周辺部の排気口8から排気系11に
より排気される。
実験例 1 実験例1は、上記実施例1の装置を用い、アモ
ルフアスシリコン半導体膜を形成させたものであ
る。
すなわち、反応室1内の圧力が0.002torrで、
反応室1内には、導入管18より非生成物気体と
してアルゴンが50c.c./分で供給される。また、生
成物気体としてモノシランが導入管16より20
c.c./分で供給される。紫外光は、低圧水銀灯6を
用い、185nmの光を放出させた。サイクロトロ
ン共鳴空間2に供給するマイクロ波は、2.45GHz
の周波数を使用し、30〜500Wの出力、たとえば
200Wで調整した。
石英管29の周囲に巻回された空心コイル5,
5′は、サイクロトロン共鳴空間2内の磁場が875
ガウスになるようにした。
基板10は、たとえばガラス基板上に透明導電
膜が形成されたものを用いた。上記ガラス基板の
膜形成面上には、非単結晶半導体、たとえばアモ
ルフアスシリコン半導体膜が形成され、膜の形成
に使用されなかつた不要気体が排気系11より排
出される。
この場合、基板10上に形成されるアモルフア
スシリコン半導体膜は、基板の温度が250℃にお
いて、13Å/秒の速度で形成された。
この成膜速度は、光CVDのみで得られる0.3
Å/秒に比べて40倍の速さである。また、透明導
電膜がテクスチヤー構造(凹凸構造)を有してい
るが、この凹部にも凸部と同様の十分な回り込み
をさせることができた。
このような凹部にアモルフアスシリコン半導体
膜を形成する場合、サイクロトロン共鳴による気
体又は電子の活性化のみでは、全くできない特性
であつた。このアモルフアスシリコン半導体膜の
電気特性として暗伝導度3×10-10(Scm-1)、光
伝導度(AM1(100mW/cm2)の条件下)6×
10-5(Scm-1)を得ることができた。この値は、
これまで知られているプラズマCVD法における
アモルフアスシリコン半導体膜と同様の特性であ
り、PIN接合を有する光電変換装置に適用した際
に、同様の高い変換効率を得ることができ得た。
また、プラズマCVD法で、アモルフアスシリ
コン半導体膜を1μm形成した場合、その膜中に、
0.1〜0.01μmの大きさのピンホールが多数観察さ
れたが、本実施例のサイクロトロン共鳴型光
CVD装置では、このピンホール数が約1/10に減
少(×100の暗視野にて平均1〜3ケ/視野)さ
せることができた。
生成物気体をモノシランの代わりに、ジシラン
とすると、さらに、被膜成長速度は、向上する。
実験例 2 実験例2は、実施例1の装置を用いて窒化珪素
膜を作製した例である。
すなわち、実験例2において、非生成物気体で
あるアンモニアは、導入管16から導入する生成
物気体であるシランの5倍の量が導入管18から
加えられた。
アンモニアを導入管18より加える場合は、こ
のアンモニアを単独でサイクロトロン共鳴によつ
て励起された気体とする方法と、アンモニアと同
時にアルゴンを導入管18から混合して導入し、
サイクロトロン共鳴によつて励起された気体とす
る方法とがある。実用上、アルゴンをサイクロト
ロン共鳴によつて励起する気体とする場合が適当
である。
アンモニアと同時にアルゴンを導入管18から
混合して導入する場合、上記アルゴンは、サイク
ロトロン共鳴によつて励起され、同じサイクロト
ロン共鳴空間2中でアンニモアと衝突し、このア
ンモニアを十分に活性化させる。
このため、シランまたはジシランとアンモニ
ア、または弗化珪素および窒素に水素を混合させ
た気体を完全に活性化させることができる。
さらに、導入管16より導入される生成物気体
には、モノシラン(SiH4)、弗化珪素(Si2F6)、
またはジシラン(Si2H6)がある。それらの量そ
の他は、実験例1と同様である。その結果、基板
の膜形成面上には、窒化珪素膜がそれぞれ8Å/
秒、12Å/秒、18Å/秒の成長速度で形成され
た。
上記条件で、光CVD法のみとした場合の成膜
速度は、0.3Å/秒しか得られず、本実施例は、
その10倍以上の成長速度を得た。
基板10にシリコン基板(N型4×1015cm-3
を用いた場合、その界面準位は、それぞれ2×
1011cm-2、2.5×1011cm-2を得た。この界面準位
は、光CVD法のみの5×1010cm-2に比べて4倍程
度悪いが、従来より公知のプラズマCVD法のみ
の1.5×1012cm-1と比べると、1/7に減少している。
サイクロトロン共鳴のみを用いてアルゴンを励
起作製した時の界面準位である8×1011cm-1と比
べても1/4と少ない。これは同時に光CVD法の効
果が働いているものと推定される。
界面準位をより少なくするには、膜の形成面上
に予め光CVD法で窒素珪素膜を50〜200Å形成
し、連続してサイクロトロン共鳴空間2にマイク
ロ波を加えて、サイクロトロン共鳴型光CVDを
行う二段被膜形成方法としてもよい。
たとえば、シリコン半導体基板上の巾1.5μm、
深さ4μmの凹部に窒化珪素膜を形成するものと
する。上記場合、凹部の上表面上に0.4μmの窒化
珪素膜形成すると、その凹部の底部でも0.3μmの
厚さの窒化珪素膜が形成された。
従来より公知のサイクロトロン共鳴のみの方法
では、上記凹部内に、ほとんど膜が形成されてい
なかつた。この事実と比較すると、本発明の効果
は、きわめて著しいものであることがわかる。
実験例 3 実験例3は、酸化珪素膜の作製例である。
実験例2におけるアンモニアの代わりに一酸化
二窒素を窒素で希釈して用いた。
反応室1の圧力を1×10-3torrとして、基板が
酸化される程度を押さえるために低くした。
生成物気体としては、モノシラン、クロールシ
ラン(SiH2Cl2)を用いた。
上記条件で基板10上に形成された酸化珪素膜
の成膜速度は、20Å/秒とすることができた。
実験例3においても、基板10の凹部に回り込
む膜は、実験例2と同様に優れたものであつた。
実験例 4 実験例4は、窒化アルミニユーム膜の形成例で
ある。
実験例2と同様に、アンモニアと珪化物気体の
代わりに、生成物気体としてメチルアルミニユー
ム(Al(CH33)は、導入管16を経てリング状
ノズル17より反応室1へ供給される。また、ア
ンモニアは、導入管18よりアルゴンと共に、サ
イクロトロン共鳴空間2に供給される。
上記条件によつて、基板10上に形成された膜
は、700Åの膜厚を10分間で得ることができた。
この場合、窒化アルミニユームAlNのエネル
ギーバンド巾が6eVを有するため、たとえ光源室
6′の合成石英からなる窓20が形成されていて
も、紫外光のブロツキング層とならず、必要な膜
厚が光CVD法のみで形成される。
窒化アルミニユームAlNは、VLSIにおける最
終パツシベイシヨン膜として高い熱伝導度を有す
るため、有効であつた。また、上記窒化アルミニ
ユームAlN膜の一般的な特性は、窒化珪素膜と
殆ど同じ特性を得ることができた。
以上の説明より明らかなごとく、本実施例にお
ける薄膜形成方法は、大面積の基板上に膜を形成
するにあたり、膜形成面の損傷をきわめて少なく
して任意の厚さの膜作製を同じ反応室1を用いて
成就させることができた。
本実施例は、光CVDに加えて、サイクロトロ
ン共鳴を用いているため、大きい膜成長速度を得
ることができる。
また、本実施例において、第1図のリング状ノ
ズル17より膜形成の前工程としてNF3、H2
N2Oを導入し、半導体素子の表面をフオトクリ
ーニングを行つた場合には、バツチ処理間の再現
性が向上する。このフオトクリーニングに関し、
半導体の表面を活性水素のみでなく、弗素または
塩素によりクリーニングを行い、酸化物、汚物の
除去を行つてもよい。
そして、この清浄化した半導体に、非酸化物被
膜を光CVD法により形成し、この半導体上に酸
素、水等が付着することを除いた。
本実施例の成膜方法は、半導体装置として光電
変換装置、発光素子、MIS−FET(電界効果半導
体装置)、SL素子(スーパーラテイス素子)、
HEMT素子等を作製する際に適用できる。
さらに、本実施例は、その他半導体レーザまた
は光集積回路に対しても有効である。
また、光源として低圧水銀灯の代わりに、エキ
シマレーザ(波長100〜400nm)、アルゴンレー
ザ、窒素レーザ等を用いてもよいことはいうまで
もない。
本実施例において、基板としては、シリコン半
導体、ガラス基板、ステンレス基板とし、−
化合物、たとえばGaAs、GaAlAs、InP、GaN
等にも用いることができる。
本実施例において、反応生成物は、実験例に示
した以外に、金属Al、PSG(リンガラス)、BSG
(ホウ素ガラス)であつてもよい。
さらに、Ga(CH33とNH3によるGaN、Ga
(CH33とPH3とによるGaP、Al(CH33とPH3
によるAlPの如き半導体も同様に光CVD法によ
り作ることが可能である。
また、アモルフアス半導体は、Siのみならず
SiGe1-X(0<X<1)、SiO2-X(0<X<2)、
SixC1-X(0<X<1)、Si3N4-X(0<X<4)で
あつてもよい。
本実施例である第1図は、基板10の下側に被
膜形成を行つた。しかしこの図面を上下逆とし、
基板を下側とし、光源、共鳴装置を上側としても
よいことはいうまでもない。
〔発明の効果〕
本発明によれば、サイクロトロン共鳴空間は、
反応室に保持された膜を形成する基板の表面に対
して、垂直方向が長くなるように突出されている
ので、狭くすることができる。したがつて、サイ
クロトロン共鳴空間の周囲に巻回された空心コイ
ルは、小型にすることができ、安価な薄膜形成方
法を提供できる。
また、本発明によれば、反応室に保持された膜
を形成する基板に対して、サイクロトロン共鳴空
間によつて励起された不活性気体および/または
非生成物気体と生成物気体とが垂直方向から供給
されるため、基板に形成されている凹部の内部に
も均一に膜が形成される。
さらに、本発明によれば、反応室において、サ
イクロトロン共鳴によつて活性化された不活性気
体および/または非生成物気体と、生成物気体
と、膜を形成する基板表面とに紫外光を照射する
ことによつて、上記活性化を広い範囲にわたつて
持続させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のサイクロトロン共鳴型光
CVD装置の概要を示す。 1……反応室、2……サイクロトロン共鳴空
間、3……マイクロ波発振器、4……アナライザ
ー、5,5′……空心コイル、6……低圧水銀灯、
7……ハロゲンランプヒータ、8……排気口、1
0……基板、11……排気系、12……本体、1
3,13′……ドーピング系。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 基板表面に膜を形成する反応室と、前記基板
    の表面に対して、垂直方向が長くなるように反応
    室から突出されたサイクロトロン共鳴空間とを備
    え、前記反応室においてサイクロトロン共鳴と光
    化学反応とによつて得られるエネルギーを同時に
    用いることにより、膜を基板の表面に形成する薄
    膜形成方法であつて、 上記サイクロトロン共鳴空間によつて活性化さ
    れた不活性気体および/または非生成物気体は、
    膜形成領域に対して垂直方向から供給され、 上記不活性気体および/または非生成物気体と
    膜形成領域に対して垂直方向から供給された生成
    物気体とを混合した反応性気体、および膜形成面
    に紫外光を照射することにより、 基板表面に膜を形成することを特徴とする薄膜
    形成方法。 2 特許請求の範囲第1項において、活性化され
    る気体は、不活性気体、酸素または酸素化合物気
    体、または窒素または窒素化合物気体の少なくと
    も一つより選ばれたことを特徴とした薄膜形成方
    法。 3 特許請求の範囲第1項において、活性化され
    る生成物気体は、炭素、珪素、ゲルマニユーム、
    アルミニユーム、ガリユームの水素化物、弗化物
    または炭化水素化物の少なくとも一つより選ばれ
    たことを特徴とする薄膜形成方法。
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