JPH0474358B2 - - Google Patents

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JPH0474358B2
JPH0474358B2 JP62234904A JP23490487A JPH0474358B2 JP H0474358 B2 JPH0474358 B2 JP H0474358B2 JP 62234904 A JP62234904 A JP 62234904A JP 23490487 A JP23490487 A JP 23490487A JP H0474358 B2 JPH0474358 B2 JP H0474358B2
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chitosan oligosaccharide
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chitosanase
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    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、キトサンオリゴ糖の還元生成物に関
し、詳しくは、キトサンオリゴ糖の本来の特性を
失なうことなく、安定性、特に水溶液における安
定性の向上した還元キトサンオリゴ糖およびその
製造法に関する。 本発明の還元キトサンオリゴ糖は、キトサンオ
リゴ糖の有するほとんどすべての特性を失なつて
おらず、界面活性および溶液状態における安定性
が向上しており、それによつてキトサンオリゴ糖
と同様に広く利用することができ、食品、食品添
加物、化粧品成分、医薬品、医用材料および農業
用資材などの用途に広く利用することができる。 〔技術の背景および従来技術の説明〕 キトサンオリゴ糖は、キチンの脱アセチル化生
成物のキトサンを分解することによつて得られた
オリゴ糖である。キトサンは、エビやカニなどの
甲殻類の殻に含まれるキチンを脱アセチル化して
得られる多糖類である。キトサンは典型的にはD
−グリコサミンのβ−1、4重合体であるが、普
通多少のN−アセチル−D−グルコサミン残基を
含んでいる。原料のキトサンオリゴ糖の製造にお
けるキトサンは、キトサナーゼによつて分解され
るものであれば、いかなるものであつてもこれを
使用することができるが、脱アセチル化度50〜
100%のキトサンを使用するのが好ましい。キト
サンを分解する方法には、亜硝酸による酸化分解
法〔エフ・ヤク他:セルロース・ケミストリ・ア
ンド・テクノロジー(F.Yaku et al:Cellulose
Chemistry and Technology)第11巻第421〜430
頁(1977年)〕、塩酸による加水分解法〔エス・テ
イー・ホロウイツツ他:ジヤーナル・オブ・アメ
リカン・ケミカル・ソサイエテイ(S.T.
Horowitz et al:J.A.C.S)第79巻第5046〜5049
頁(1957年)〕、塩素による酸化分解法(平野茂博
ら:日本農芸化学会、昭和59年度大会「講演要旨
集」第330頁)、酵素による分解法(堀内:日本農
芸化学会、昭和59年度大会「講演要旨集」第550
頁他)など種々の方法が提案されているが、本発
明者の一人は、パチルスNo.7−M(微工研菌寄第
8139号)により生産されたキトサナーゼによりキ
トサンオリゴ糖を生産する方法を提案した。(特
開昭62−30103号公報) 一方キトサンを構成する単糖類のD−グルコサ
ミンをNi触媒により水素還元して、D−グルコ
サミニトールを生産する方法〔ピー・カラー・ア
ンド・ジエイ・メイヤー:ヘルベチカ(P.
Karrer and J.Meyer:Helvetica)第20巻第626
頁(1937年)〕、ヨシオ・マツシマ:ブレチン・オ
ブ・ケミカル・ソサイエテイ・オブ・ジヤパン
(Yoshio Matsushima:Bulletin of Chemical
Society of Japan)第24巻第144〜147頁(1950
年)〕が知られ、また中性糖およびアミノ糖を水
素化ホウ素ナトリウムで還元した後、ホウ酸塩や
夾雑物を除去して、糖アルコールを定量的に精製
する方法〔中川:佐賀大学農学彙報第48号第79−
86頁(1980年)〕が知られている。 本発明者はキチンの脱アセチル化物のキトサン
について研究を続けているが、キトサンを、バチ
ルスNo.7−Mにより生産されたキトサナーゼによ
り分解して得たキトサンオリゴ糖は、溶液状態で
は、経時変化により着色し、また熱や光によつて
も着色し、不安定であることを見出し、さらに研
究を続けて、キトサンオリゴ糖を、ルテニウム触
媒を用いて水素還元すると、その末端還元基が還
元された還元キトサンオリゴ糖が得られること、
還元キトサンオリゴ糖は、キトサンオリゴ糖の特
性のほとんどのものを保持するが、物質的に安定
であることを見出し、これらの知見に基づいて本
発明に到達した。 〔発明の目的および発明の要約〕 本発明の目的は、キトサンオリゴ糖の新規な還
元生成物を提供することにあり、詳しくは、キト
サンオリゴ糖の特性を失なうことなく、保持する
が、安定性、特に溶液状態における安定性、およ
び界面活性の向上したキトサンオリゴ糖の還元生
成物を提供することにある。 本発明は、式(): 〔式中、Rは−NH2、−NH2HX(Xは無機酸ま
たは有機酸の残基)または−NHCOCH3であり、
nは0〜5の整数である〕 に示される還元キトサンオリゴ糖である。 本発明の還元キトサンオリゴ糖は、遊離のもの
の外に、酢酸塩または乳酸塩などの有機酸の塩、
あるいは塩酸塩または硝酸塩などの無機酸の塩、
さらに還元キトサンオリゴ糖の塩を中和もしくは
脱酸した生成物を含むことができる。 本発明は、またキトサンオリゴ糖〔式()〕
を水素還元することを特徴とする式()に示さ
れる還元キトサンオリゴ糖の製造法である。 特許請求の範囲中、式(2)の説明にRとしてアセ
チルアミノ基を挙げたがこれは、原料となるキト
サンにN−アセチル−D−グルコサミン残基が一
部含まれるためその分解物を還元したオリゴ糖に
もアセチルアミノ基を含む残基が一部存在すると
いうことを意味するものである。 本発明の還元キトサンオリゴ糖の製造法におい
て、原料物質のキトサンオリゴ糖は、キトサン
を、キトサナーゼにより分解して得られたキトサ
ンオリゴ糖であつて、D−グルコサミンの単糖類
を含むことなく、主として2〜8の重合度のキト
サンオリゴ糖を使用することができる。 原料のキトサンオリゴ糖の製造におけるキトサ
ナーゼは、バチルス属に属する微生物により生産
され、5〜11のPH領域において安定なキトサナー
ゼを使用することができ、またバチルスNo.7−M
〔微工研菌寄第(FERM−P)8139号〕により生
産されたキトサナーゼを使用することができる。 本発明の還元キトサンオリゴ糖の製造法におい
て、キトサンオリゴ糖の水素還元は、ラネー・ニ
ツケル触媒またはルテニウム触媒の存在の下に行
なうことができる。 本発明のキトサンオリゴ糖の還元生成物は、キ
トサンオリゴ糖の末端還元基が還元されて−OH
基になつているが、キトサンオリゴ糖の有する特
性のほとんどのものを保持しており、安定性、特
に溶液状態における安定性が向上しており、さら
に良好な界面活性を保持している。 〔発明の具体的な説明〕 本発明の還元キトサンオリゴ糖は式()に示
される物質であつて、キトサンオリゴ糖の還元末
端のD−グルコサミンがD−グルコサミニトール
に還元された物質であつて、単糖類モノマーの重
合度が2〜8のものを主としていて、D−グルコ
サミンおよびD−グルコサミニトールを含まない
物質である。 還元キトサンオリゴ糖は、その末端還元基が還
元されていて、キトサンオリゴ糖に比べると、熱
および光に対する安定性が向上し、特に溶液状態
における安定性がさらに向上している。また還元
キトサンオリゴ糖は、キトサンオリゴ糖の特性の
大部分を残していて、抗菌性を有するが、毒性は
なく、また副作用もなく、さらに充分な保湿性を
有していて、食品、食品添加物、化粧品成分、医
薬品、医用材料および農業用資材などの広範な用
途に安全に利用することができる。 本発明の還元キトサンオリゴ糖は、式()に
示されるキトサンオリゴ糖の溶液をオートクレー
ブに装入し、これに加圧した水素を導入し、その
末端還元基を還元することによつて製造される。
この水素による還元反応に、ラネー・ニツケル触
媒またはルテニウム触媒を使用するのが好まし
い。 本発明の式()に示される還元キトサンオリ
ゴ糖の製造における原料物質の式()に示され
るキトサンオリゴ糖は、その重合度が主として2
〜8のものであつて、D−グルコサミンの単糖類
を含まないものであつて、キトサンを分解するこ
とによつて製造される。キトサンの分解は、これ
までに知られている加水分解法、酸化分解法また
は酵素分解法のいずれによつても、行なうことが
できるが、キトサナーゼを使用する酵素分解法に
よるのが好ましく、キトサナーゼは、バチルス属
に属する微生物により生産され、5〜11のPH領域
において安定なキトサナーゼを使用するのが好ま
しく、またバチルスNo.7−M(微工研菌寄第8139
号)により生産されたキトサナーゼを使用するの
がさらに好ましい。 バチルスNo.7−Mは、長崎県南高来郡小浜町雲
仙の原生沼の土壌よりキチンまたはキトサンを唯
一の炭素源とする培地に生育しうる細菌として分
離されたバチルス(Bacillus sp.)No.7株を親株
として、この親株をN−メチル−N′−ニトロソ
ーN−ニトロソグアニジン(NTG)で処理して
突然変異を誘発させ、得られたストレプトマイシ
ン耐性の変異株の中から、高活性のキトサナーゼ
を生産しうるものとして分離された変異株であつ
て、微工研菌寄第8139号(FERM P−8139)と
して通商産業省微生物工業技術研究所に寄託され
ている。 バチルスNo.7−Mの菌学的性質は以下に示され
る。 A 細胞の形態 (1) 細胞の形および大きさ:短桿菌、 (肉汁および肉汁寒天斜面培養、37℃、24〜
72時間の培養) (2) 細胞の多形性の有無:無し、 (3) 運動性の有無:有り、 (肉汁寒天半流動高層穿刺培養) (4) 胞子の有無:有り、内生胞子および裸の胞
子、球状、 〔ドーナー(Dorner)の染色法およびウイ
ツツ(Witz)変法〕 (5) グラム染色性:陽性、 〔肉汁寒天斜面培養、37℃、18時間、ヒユツ
カー(Hucker)の変法により染色〕 B 各培地における生育状態 (1) 肉汁寒天平板培養(37℃、24〜168時間): 糸状の周縁を有する円形で、隆起した乳白色
のコロニーを形成する。コロニーの表面は凹凸
でやや光沢があり、半透明である。時間の経過
とともに盛上つてくる。色素は生産しない。 (2) 肉汁寒天斜面培養(37℃、24〜168時間): 拡布状に盛上つた乳白色のコロニーを形成す
る。コロニーは凸円形の隆起があり、光沢があ
る。生育は良好で、時間とともに拡がつてく
る。色素は生産しない。 (3) 肉汁液体培養(37℃、24〜168時間): 表面に膜を形成しない。時間とともに全体的
に濁つてくる。底部に絮状に(顆粒状)の沈デ
ンが形成され、徐々に多くなつてくる。 (4) 肉汁ゼラチン穿刺培養(25℃、24〜168時
間): 穿刺線に沿つて生育し、液化する。表面およ
び内部は漏斗状に生育し、液化する。液化部分
は白濁する。 (5) リトマスミルク(37℃、24〜168時間): 2日後から上部が少しずつ液化、4日目には
色は完全に変色し、酸性となつた。凝固はしな
い。時間の経過とともに、液化は進み、半透明
になつた。 C 生理学的性質 (1) 硝酸塩の還元:− (硝酸塩肉汁培地、37℃、24〜120時間) (2) 脱窒反応:− (駒形らの方法、発酵管を使用、37℃、24〜
120時間) (3) MRテスト:+ (37℃、24〜168時間) (4) VPテスト(アセチルメチルカルビノール)
生成試験:+ (37℃、24〜168時間) (5) インドールの生成:− (37℃、24〜168時間) (6) 硫化水素の生成:− (TSI寒天法、37℃、24〜168時間) (7) デン粉の加水分解:+ (37℃、24〜168時間) (8) クエン酸の利用 (コーザーの培地、37℃、24〜168時間) :− (クリステンセンの培地、37℃、24〜168時
間) :+ (9) 無機窒素源の利用(37℃、24〜168時間) 硝酸塩:未定、 アンモニウム塩:未定、 (10) 色素の生成 (マンニツト・酵母エキス寒天斜面培地):− 〔キング(King〕A寒天斜面培地):− (11) 蛍光の有無:無し (12) ウレアーゼ:+ (クリステンセン−ウレア寒天培地、37℃、
24〜168時間) (13) オキシダーゼ:+ (肉汁寒天培地、37℃、24〜48時間) (14) カタラーゼ:+ (肉汁寒天培地、37℃、24〜48時間) (15) 生育の範囲:(肉汁寒天培地) 温度:未定、 PH:5〜10、 添加食塩濃度:未定、 (16) 酸素に対する態度:好気性 (1%グリコース肉汁高層寒天培地、37℃、
24〜72時間) (17) O−Fテスト〔ヒユー−ライフソン
(Hugh−Leifson)法、37℃、D−グルコー
ス〕:発酵的に酸を生成する。 (fermentative) (18) 糖類からの酸およびガスの生成の有無(37
℃、24〜168時間):
【表】 以上の菌学的性質について、バージエイス・マ
ニユアル・オブ・デターミネイテイブ・バクテリ
オロジー(Bergey's Manual of Determinative
Bacteriology)の第8版(1974年)を検索した
ところ、No.7−M株はバチルス(Bacillus)属に
属するのが相当であることがわかつた。 バチルスNo.7−Mにより生産されたキトサナー
ゼの酵素化学的性質は以下に示すとおりである。 (1) 作用: キトサンに作用し、分子の内部鎖から任意に
β−1,4結合を分解して、主としてキトサン
オリゴ糖(GlcN)o(n=2〜8)(2量体〜8
量体)を生成する。キトサンオリゴ糖は高速液
体クロマトグラフイーを用いてキトサン分解液
から分離することができる。この分解液におけ
るキトサンの分解度は約45%である。カルボキ
シメチルセルロース(CMC)にも作用し、あ
る程度はこれを分解するが、キチンには全く作
用しない。 (2) 作用温度範囲および最適作用温度: 可溶性キトサンを基質とした場合、80℃まで
作用し、最適作用温度は50℃である。 PH6.0において10分間反応させた場合の温度
と比活性の関係を第1図に示す。 (3) 作用PH範囲および最適PH: PH3〜9の範囲において作用し、最適PHはPH
6である。 1%可溶性キトサン1mlに各PHの緩衝液2ml
および酵素液1mlを加えた反応液を37℃におい
て10分間反応させた場合のPHと酵素の比活性の
関係を第2図に示す。 (4) 熱安定性: 50℃における15分間の保温まで、ほぼ安定
で、60℃における15分間の加熱により、酵素の
約40%が失活し、70℃における15分間の加熱に
より、完全に失活した。 温度と比活性の関係を第3図に示す。 (5) PH安定性: 0.1M緩衝液中で30℃において2時間放置し
た後、残存する酵素活性を測定したが、PH5〜
11の範囲において安定であつた。PH10〜11にお
いて安定であることは、バチルスNo.7−Mによ
り生産されたキトサナーゼの大きな特徴の一つ
である。PHと比活性の関係を第4図に示す。 (6) 阻害剤: バチルスNo.7−Mにより生産されたキトサナ
ーゼは、1×10-3Mの終濃度のHgCl2,PbCl2
AgNO3,およびPCMBの存在によりほぼ100
%が阻害された。 (7) 基質特異性: 種々の基質を使用し、基質の終濃度を0.25%
とした時に、酵素反応液4ml当り酵素蛋白質1
mgによつて1時間後に遊離する全還元糖とヘキ
ソサミンの量(mg/mg蛋白質/時)を測定し
た。その結果が第1表に示される。
〔W−7ラネー・ニツケル(Raney Ni)触媒の調製〕
100ml容の三角フラスコに、NaOH6.5gを蒸留
水25mlに溶解した溶液を入れ、50℃の湯浴中に浸
し、攪拌しながら、Ni−Al合金粉末5gを三角
フラスコに加えた。その液を、さらに50分間、50
℃において穏やかに攪拌した後、蒸留水およびエ
タノールを用い、デカンテーシヨンにより、触媒
を洗浄し、W−7ラネー・ニツケル触媒を調製し
た。 〔還元キトサンオリゴ糖の調製〕 参考例2で得たキトサンオリゴ糖(塩酸塩)粉
末7.5gを蒸留水40mlに溶解し、容量100c.c.のオー
トクレーブに入れ、これに先に調製したW−7ラ
ネー・ニツケル触媒1.5gを加えた。オートクレ
ーブを密閉した後、80気圧(室温)の水素をオー
トクレーブに導入し、80気圧の水素圧の下に、攪
拌しながら反応液の温度を60℃より110℃までゆ
つくり昇温し、110℃に6時間保持した。 反応液をオートクレーブから取り出し、室温に
放冷した後、反応液を濾過して触媒を除去した。
ロンドルーモルガン(Rondle−Morgan)法によ
り反応液の還元率を測定し、93.9%の還元率の結
果を得た。 この反応液を、30℃のインキユベーターに入
れ、1週間放置したが、色の変化は見られなかつ
た。 高速液体クロマトグラフイー(HPLC)を用い
て還元キトサンオリゴ糖の同定を行つた。還元キ
トサンオリゴ糖はそのままではHPLCで分離する
ことが不可能であるため、還元したサンプルを予
めアセチル化し分離可能としたものをHPLCにか
け同定を行つた。 HPLCの条件 カラム:東ソ−NH2−60 溶離液:アセトニトリル/水=65:35 流 速:1.0ml/分 圧 力:52Kg/cm2 検出器:UV210nm 結果は図8のクロマトグラムに示すとおりであ
つた。 実施例 2 (ルテニウム黒触媒の調製) 塩化ルテニウム(RuCl3・3H2O)の1%水溶
液を90〜95℃に加熱し、攪拌しながら、これに5
%LiOH水溶液を、上澄液のPHが7.5になるまで滴
下した。その混合液を濾過した後、残つた沈澱を
熱蒸留水により、アルカリの流出が認められなく
なるまで洗浄し、その後乾燥した。その1gを取
り、蒸留水100mlに懸濁し、室温において常圧の
水素により還元した。この還元によつて生じたル
テニウム黒の沈澱を蒸留水で洗浄した後、乾燥し
てルテニウム黒触媒を調製した。 (還元キトサンオリゴ糖の調製) 30ml容の試験管に、参考例2で調製したキトサ
ンオリゴ糖(塩酸塩)粉末1.5gを取り、蒸留水
7mlを加えて溶解した。この試験管をオートクレ
ーブに収容し、試験管に、先に調製したルテニウ
ム黒触媒50mgを加え、オートクレーブを密閉した
後、60気圧(常温)の水素をオートクレーブに導
入し、60気圧の水素圧の下に試験管内の反応液を
攪拌しながら、室温より100℃までゆつくり昇温
し、100℃に5時間保持した。 試験管をオートクレーブより取り出し、室温に
放冷した後、反応液を濾過して触媒を除去した。
ロンドル−モルガン(Rondle−Morgan)法によ
り反応液の還元率を測定し、100%の還元率の結
果を得た。 この反応液を30℃のインキユベーターに入れ、
1週間放置したが、色の変化は見られなかつた。 実施例 3 (ルテニウム黒触媒による還元キトサンオリゴ
糖の調製) 30ml容の試験管に、参考例2で調製したキトサ
ンオリゴ糖(塩酸塩)粉末1.5gを取り、蒸留水
7mlを加えて溶解した。この試験管をオートクレ
ーブに収容し、試験管に、実施例2で調製したル
テニウム黒触媒100mgを加え、オートクレーブを
密閉した後、60気圧(常温)の水素をオートクレ
ーブに導入し、60気圧の水素圧の下に、試験管内
の反応液を攪拌しながら、室温より100℃までゆ
つくり昇温し、100℃に3時間保持し、さらに温
度を123℃まで上昇させ、123℃に2時間保持し
た。 試験管をオートクレーブより取り出し、室温に
放冷した後、反応液を濾過して触媒を除去した。
ロンドル−モルガン(Rondle−Morgan)法によ
り反応液の還元率を測定し、100%の還元率の結
果を得た。 この反応液を30℃のインキユベーターに入れ、
1週間放置したが、色の変化は見られなかつた。 〔発明の効果〕 キトサンオリゴ糖を水素還元して、還元キトサ
ンオリゴ糖にすることによつてキトサンオリゴ糖
本来の性質を失なうことなく、熱および光に対し
て安定にすることができ、さらに経時変化による
着色を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はバチルスNo.7−Mにより生産されたキ
トサナーゼの温度と比活性の関係を示す図表であ
り、第2図はバチルスNo.7−Mにより生産された
キトサナーゼのPHと比活性の関係を示す図表であ
り、第3図はバチルスNo.7−Mにより生産された
キトサナーゼの熱安定性における温度と比活性の
関係を示す図表であり、第4図はバチルスNo.7−
Mにより生産されたキトサナーゼのPH安定性にお
けるPHと比活性の関係を示す図表であり、第5図
のバチルスNo.7−Mにより生産されたキトサナー
ゼのSDS−ポリアクリルアミド電気泳動法による
分子量測定の結果を示す図表であり、第6図はバ
チルスNo.7−Mにより生産されたキトサナーゼの
セフアデツクスG−50を用いたゲル濾過法による
分子量測定の結果を示す図表であり、そして第7
図は参考例2において調製されたキトサンオリゴ
糖の重合度分布を示す図表であり、第8図は実施
例1で得られた還元キトサンオリゴ糖の高速液体
クロマトグラムを示す図表である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式(): 〔式中、Rは−NH2、−NH2HX(Xは無機酸ま
    たは有機酸の残基)または−NHCOCH3であり、
    nは0〜5の整数である〕 に示される還元キトサンオリゴ糖。 2 式(): 〔式中、Rは−NH2、−NH2HX(Xは無機酸ま
    たは有機酸の残基)または−NHCOCH3であり、
    nは0〜5の整数である〕 に示される還元キトサンオリゴ糖を水素還元する
    ことを特徴とする 式(): 〔式中、Rは−NH2、−NH2HX(Xは無機酸ま
    たは有機酸の残基)または−NHCOCH3であり、
    nは0〜5の整数である〕 に示される還元キトサンオリゴ糖の製造法。 3 水素還元が、ラネー・ニツケル触媒またはル
    テニウム触媒の存在の下に行なわれることを特徴
    とする特許請求の範囲第2項に記載の還元キトサ
    ンオリゴ糖の製造法。 4 キトサンオリゴ糖が、キトサンを、バチルス
    属に属する微生物により生産される酵素であつ
    て、5〜11のPH領域において安定なキトサナーゼ
    によつて、分解して得られるものであつて、D−
    グリコサミンの単糖類を含むことなく、主として
    2〜8の重合度を有するキトサンオリゴ糖である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第2項または第
    3項に記載の還元キトサンオリゴ糖の製造法。 5 キトサナーゼが、バチルスNo.7−M(微工研
    菌寄第8139号)により生産されたキトサナーゼで
    あることを特徴とする特許請求の範囲第4項に記
    載の還元キトサンオリゴ糖の製造法。
JP62234904A 1987-09-21 1987-09-21 Novel reducing chitosan oligosaccharide and production thereof Granted JPS6479194A (en)

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