JPH0471842B2 - - Google Patents

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JPH0471842B2
JPH0471842B2 JP8720888A JP8720888A JPH0471842B2 JP H0471842 B2 JPH0471842 B2 JP H0471842B2 JP 8720888 A JP8720888 A JP 8720888A JP 8720888 A JP8720888 A JP 8720888A JP H0471842 B2 JPH0471842 B2 JP H0471842B2
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JP
Japan
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gas
nickel
container
fluoride
ventilation
Prior art date
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Application number
JP8720888A
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English (en)
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JPH01261206A (ja
Inventor
Isao Harada
Hisashi Hokogahara
Toshiaki Yamaguchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は三弗化窒素ガスの精製方法に関する。
更に詳しくは、三弗化窒素ガス中の特に二弗化二
窒素の除去方法に関する。 (従来技術及びその問題点) 三弗化窒素(NF3)ガスは、半導体のドライエ
ツチング剤やCVD装置のクリーニングガスとし
て近年注目されているが、これらの用途に使用さ
れる三弗化窒素ガスは、可及的高純度のものが要
求されている。 三弗化窒素(NF3)ガスは、種々の方法で製造
されるが何れの方法で得られたガスも殆どの場
合、亜酸化窒素(N2O)、二酸化炭素(CO2)、
二弗化二窒素(N2F2)などの不純物を比較的多
量に含んでいるので、上記用途としての高純度の
NF3ガスを得るためには精製が必要である。 NF3ガス中のこれらの不純物を除去する精製方
法としては、ゼオライトなどの吸着剤を用いて不
純物を吸着除去する方法が、最も効率がよく簡便
な方法の一つとしてよく知られている〔ケミカ
ル・エンジニアリング(Chem.Eng.)84,116,
(1977)等〕。しかしながら、この吸着による精製
方法では、NF3ガス中にN2F2が存在すると次の
ような弊害が生じる。すなわち、 1 N2F2が存在すると、他の不純物であるCO2
やN2Oなどの吸着能力が極端に小さくなる。 2 N2F2が存在すると、NF3も吸着剤に吸着さ
れ易くなり、従つてNF3ガスの損失を招く。 3 吸着剤に吸着し濃縮されたN2F2は、分解し
て熱を発し易く、著しい場合には爆発を引き起
こす。 従つて、ゼオライト等の吸着剤を使用してNF3
ガス中の不純物を吸着除去する方法を採用する場
合には、それに先立つて予めN2F2を除去してお
く必要がある。 NF3ガス中のN2F2の除去方法としては、KI、
HI、Na2S、Na2S2O4、Na2SO3等の水溶液とN2
F2とを反応槽において反応させて除去する方法
が従来知られている〔J.Massonne,ケミー・イ
ンジエニユール・テヒニーク(Chem.Ing.
Techn.)41,(12),695,(1969)〕しかしなが
ら、この方法では、N2F2を完全に除去するため
には比較的長時間を要するので、従つて反応槽が
かなり大きくなるだけではなく大量の薬剤も必要
とする。 また、N2F2を除去する別の方法として、N2F2
を含有するNF3ガスを、加熱したステンレススチ
ール、カーボンスチール、銅、アルミニウム、亜
鉛、鉛、ニツケル、鉄等の金属片やネツトを反応
容器内に充填して触媒充填層を形成し、NF3ガス
を該充填層を通気せしめて接触させ、該金属片や
ネツトを触媒として、その金属片やネツト表面で
反応分解せしめる方法も知られている(特公昭59
−15081号公報)。しかしながら、この方法は、
我々の検討によると、金属片とN2F2が反応して
金属片のやネツトの表面に金属弗化物を形成し易
い。そして、この生成した金属弗化物は多くの場
合、金属片の表面から剥離して粉化し、充填層内
部や精製装置の配管等を閉塞するという問題があ
る。 しかして、我々の検討によると、金属片にニツ
ケルを使用した場合は、ニツケル片はその表面に
弗化物の皮膜を形成するのみであり、該皮膜は比
較的剥離し難いので、配管の閉塞と云う上記問題
は一応防止できるが、表面を弗化物で覆われたニ
ツケル片はもはN2F2と反応せず、当然のことな
がら触媒としての活性は失われるので、定期的に
操作をストツプして新しいニツケル片と取り替
え、触媒層を充填しなおす必要があり、極めて煩
雑であるのみならず、ニツケルが高値でることと
相まつて相当のコストアツプを招くという問題が
ある。 更には、N2F2の除去効率を上げるために、該
金属片の充填層の加熱温度を上昇させると、200
℃以上の温度においては主成分であるNF3も該金
属片とかなり反応して分解が起こり、その分NF3
の収率が低下するという問題もあるのである。 (問題を解決する為の手段) 本発明者等はNF3ガス中に含まれるN2F2の除
去方法について鋭意検討を重ねた結果、以外なこ
とに、N2F2を含むNF3ガスを特定の温度に加熱
するのみで、N2F2が窒素(N2)ガスと弗素
(F2)ガスに効率よく分解するという知見を得
た。また上記加熱を特定の容器内で行えば、200
℃以上の温度に加熱しても主成分であるNF3が分
解することがないので好都合であつて、これによ
り効率よく安全にしかも経済的にNF3ガス中の
N2F2を除去することができる知見をも併せて得
た。本発明は、かかる我々が見出した新規な知見
に基づいてなされるに到つたものである。 すなわち、本発明は少なくとも不純物として二
弗化二窒素を含有する三弗化窒素ガスを、内壁を
弗化ニツケルでコーテイングされた容器中で150
℃〜600℃の温度に加熱することを特徴とする三
弗化窒素ガスの精製方法である。 「発明の詳細な開示」 以下本発明を詳細に説明する。 本発明を実施するための容器としては、少なく
とも内壁を弗化ニツケルでコーテイングされた容
器が必要であり、好ましくは、NF3ガスの入口管
と出口管を備えた、内壁を弗化ニツケルでコーテ
イングされた容器が望ましい。このような容器
は、我々の検討によると、ニツケル製の容器ある
いは例えば鉄製などの容器の内面をニツケル鍍金
したものを、30〜200℃程度で加熱した状態で、
10分〜10時間好ましくは30分〜5時間程度F2
スを通気することによりあるいは、N2ガス、ヘ
リウムガス(He)等の不活性ガスで希釈された
F2ガスを通気することにより、ニツケルとF2
スが反応し弗化ニツケルの皮膜を形成するので簡
単に得ることができる。この際ニツケルとF2
スの反応は、最初に不活性ガスで希釈された低濃
度のF2ガスで行い、ガスの濃度を次第に高くし
て最終的には100%のF2ガスとするのが好まし
い。尚、上記容器の形状は特に限定はなく、箱
形、円筒形等何れの形状でもよい。 本発明では、精製すべきNF3ガスを、かかる弗
化ニツケルでコーテイングされた内壁を有する容
器中で加熱し熱分解する。該加熱分解は、上記の
如くして内面を予め弗化ニツケルでコーテイング
した容器を準備し、これを加熱した状態としてお
き、N2F2を含有するNF3を該容器に通気する方
法が好ましい。該容器の加熱は、該容器の外部を
ギーター等で加熱する方法で簡単に実施すること
ができるのである。 本発明においては、此のN2F2を含むNF3ガス
の加熱温度は、150〜600℃、好ましくは、250〜
350℃で実施される。通気温度が150℃未満では
N2F2を殆ど分解除去できない。逆に600℃を越え
る温度ではN2F2はほぼ完全に除去できるものの、
コーテイング層が熱膨張率の差によつて剥離する
惧れがあるので不都合であり、また熱エネルギー
の損失にもつながる。なお、上記加熱温度におい
て、N2F2の分解速度は非常に速いので、通気さ
せるNF3ガスの容器内での滞留時間(反応器容積
とガス体積速度の比)はごく短くてかまわない
が、通常5〜1000秒程度の範囲で実施される。 本発明においては、上記容器に通気するNF3
スは、単独で供給してもかまわないが、N2、He
等の不活性ガス等で希釈したものでもかまわな
い。また、通気ガスの圧力については特に制限は
ないが、通常、0〜5Kg/cm2−Gの圧力が操作し
易いので好ましい。 本発明においては、上記容器の内壁のコーテイ
ングは弗化ニツケルで行うことが好ましい。ニツ
ケル以外の金属を弗素と反応せしめて金属弗化物
皮膜コーテイングを行つて場合は、屡々容器の内
壁に形成される金属弗化物のコーテイング皮膜が
加熱により剥離して金属面が露出し、この露出し
た金属面内壁部がNF3と反応して別の弗化物の皮
膜を形成し、該弗化物の皮膜はまた剥離するとい
うようにNF3の損失を繰返すと共に、上記剥離し
た弗化物が精製装置の配管等を閉塞するという不
都合も生ずるからである。 (発明の効果) 本発明は以上説明した如く、NF3ガス中のN2
F2を除去する方法として、内壁をフツ化ニツケ
ルでコーテイングされた容器中でNF3ガスを特定
の温度に加熱するという非常に簡単な方法である
ので、極めて経済的な方法である。また後記する
実施例が示す如く、N2F2の除去率が優れている
ので、本発明の方法で精製したNF3ガスを従来公
知の精製方法、例えば前記ゼオライトなどの吸着
剤を使用して再度精製すれば、参考例1が示す如
く、半導体ドライエツチング剤の原料等として好
適な高純度のNF3ガスを容易に得ることができる
と云う、顕著な作用効果を奏するのである。更
に、本発明の方法はNF3の損失も殆どなく高収率
にてNF3ガスが得られ、かつ安全な方法でもあ
る。 (実施例) 以下、実施例及び比較例により本発明を更に具
体的に説明する。尚、実施例、比較例及び参考例
中の%及びppmは容量基準を表す。 実施例 1〜3 内径6mm、長さ300mmのニツケル製容器(カラ
ム)を予め100℃に加熱しながら、これにN2ガス
で希釈された濃度25%のF2ガスを1時間通気し、
次いでF2ガスの濃度を50%に上昇して1時間通
気し、更に100%のF2ガスを1時間通気して、カ
ラムの内壁を弗素化処理し弗化ニツケルの皮膜を
形成せしめた。 このカラムに第1表に示す条件でN2F2含有す
るNF3ガスをほぼ同容積のHeガスで希釈して通
気した。通気後のガスは濃度1%のヨウ化カリウ
ム(KI)水溶液中にバブリングさせた後、液体
窒素で冷却された捕集ボンベに導きNF3を液化さ
せ捕集した。NF3ガスの通気停止後は上記のNF3
の捕集ボンベ内を真空排気しHeガスを除去した。 通気前のNF3ガスの組成及び通気後の捕集ボン
ベ内のNF3の組成をガスクロマトグラフイーによ
り分析した。結果は第1表に示す通りN2F2は高
い除去率であり、またNF3の消失も殆どなかつ
た。
【表】 尚、第1表においてN2ガスの含有量が通気後
の方が多いことは加熱によりN2F2がN2とF2に分
解したものと考えられる。 比較例 1〜3 第2表に示す材質の容器(カラム)(寸法は内
径6mm、長さ300mm)の内壁を弗素化処理するこ
となくそのまま使用し、このカラムに第2表に示
す条件で、N2F2を含有するNF3ガスを実施例1
〜3と同様にほぼ同容積のHeガスで希釈して通
気した。通気後のガスは実施例1〜3と同様に濃
度1%KI水溶液中にバブリングさせた後、実施
例1〜3と同様にして液体窒素で冷却した捕集ボ
ンベに導きNF3を液化させ捕集した。NF3ガスの
通気停止後は上記NF3の捕集ボンベ内を真空排気
しHeガスを除去した。 通気前のNF3ガスの組成及び通気後の捕集ボン
ベ内のNF3の組成をガスクロマトグラフイーによ
り分析した。その結果は第2表に示す通りであ
り、N2F2は一応除去されるものの肝心のNF3
収率が悪くなつて仕舞うことがわかる。
【表】 参考例 1 内径10mm、長さ300mmのステンレス製のカラム
に、市販のゼオライト(細孔径5Å)(24〜48メ
ツシユの粒状品)を充填(充填層250mm)した後、
このゼオライト層に実施例3で得たN2F2を除去
したNF3ガスを通気した。通気条件としては温度
は常温(約20℃)、NF3ガスの流量20Nml/min.、
通気圧力760Torrであつた。 通気後のNF3ガスの組成をガスクロマトグラフ
イーにより分析した。その結果は不純物の含有量
はN2F220ppm以下、N2O20ppm以下、CO2
20ppm以下と微量であり、本発明の方法により予
めN2F2を除去したNF3ガスを従来公知の吸着剤
で精製すれば、N2OやCO2等N2F2以外の不純物
が極めて高い除去率で除去された高純度のNF3
得られることが理解されるのである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 少なくとも不純物として二弗化二窒素を含有
    する三弗化窒素ガスを、内壁を弗化ニツケルでコ
    ーテイングされた容器中で150〜600℃の温度に加
    熱することを特徴とする三弗化窒素ガスの精製方
    法。
JP8720888A 1988-04-11 1988-04-11 三弗化窒素ガスの精製方法 Granted JPH01261206A (ja)

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