JP4173824B2 - フルオロオキシ化合物の精製法 - Google Patents

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Description

当初、ビスフルオロオキシジフルオロメタン(BDM)は、有機化合物の直接フッ素化を達成するための、例えば、芳香族化合物のベンゼン核にフッ素を付加させるための試薬として用いられた。フルオロオキシトリフルオロメタン(FTM)は、又は時に次亜フッ素酸トリフルオロメチルと称されるが、同様にフッ素源として用いられてきた別のフッ素化剤である。近年、上記2つの化合物は誘電材料、ドーパントのエッチングのような半導体エレクトロニクスの用途、及びチャンバーの洗浄用途に用いられている。
BDM及びFTMは多くの場合、それぞれ式1、2a及び2bにおいて表されるように、フッ素(F2)とCO2又はCOとのCsF−触媒反応によって生成される。
Figure 0004173824
以下の特許及び論文は、フルオロオキシ化合物を生成するための他の方法及び変形態様を説明している。
Hohorstらによる、Bis(fluoroxy)difluoromethane,CF2(OF)2,JACS(1967),89,1809では、多量の過剰モルCsFの存在下におけるCO2と305%過剰モルF2との静的室温反応によって、99.7%の収率でBDMを調製することが開示されている。
Caubleらによる、Preparation of Bis(fluoroxy)difluoromethane,CF2(OF),JACS(1967),89,1962では、CsFの存在下で次亜フッ素酸フルオロカルボニルを過剰F2と反応させることによって、室温で99.1%の収率においてBDMを調製することが開示されている。
Lustigらによる、Preparation Of Fluoroxy Compounds,JACS(1967),89,2841では、フッ化セシウムの存在下でフッ素を二酸化炭素と反応させることによって、98.0%の収率でBDMを調製する方法が開示されている。
Kelloggらによる、Trifluoromethyl Hypofluorite,JACS(1948),70,3986では、フッ化銀で被覆された銅リボンの加熱触媒の存在下で、メタノール蒸気を接触フッ素化することによってFTMを合成することが開示されている。続いて、同種の触媒が一酸化炭素(CO)又はフッ化カルボニルのCOF2とF2との反応に用いられると、何れの場合にも主生成物はFTMであった。
米国特許第4,499,024号明細書では、フッ化セシウム触媒の存在下で二酸化炭素をフッ素と連続的に反応させることによって、ビスフルオロオキシジフルオロメタンを調製することが開示されている。反応生成物はメタノールトラップで捕捉され、ドライアイス及びエタノールで冷却される。その物質は蒸留され、別のシリンダーに貯蔵される。
しかしながら、これらの種類の求電子性フッ素化剤(以下“F+”剤と称される)を生成することができ、本質的に純粋な形でかつ高い選択性において十分な“F+”特性あるいはまた“F+”能力を有する、規模が変更可能な方法が産業において必要である。さらに重要な基準は、該方法が安全でかつフルオロオキシ化合物の経済的な生成を考慮しているということである。
全般的には、本発明は炭素酸化物のフッ素化によって生成されるBDM、即ちCF2(OF)2及びFTM、即ちCF3OFなどのフルオロオキシ化合物を精製する方法の改良に関する。未反応のフッ素及び炭素酸化物で汚染されたガス流からフルオロオキシ化合物の精製を達成することにおける改良は、結晶質ゼオライトをガス状反応生成物と接触させることによってガス状反応生成物からフッ素を選択的に除去すること、及び逐次的又は同時に炭素酸化物を除去することによって達成される。好ましいゼオライトはフッ素が細孔に浸透でき、その中で反応できるほど十分大きいが、フッ素生成物、例えばBDM又はFTMを実質的に排除するほど十分小さい細孔サイズを有する。加えて、好ましいゼオライトは反応生成物中の二酸化炭素などの炭素酸化物を吸着できるべきである。
炭素酸化物のフッ素化から得られる反応混合物を精製する上記方法において、いくつかの利点は次の通り、即ち、
本質的に純粋なフルオロオキシ化合物、例えばBDM及びFTMを生成できること、
フルオロオキシ化合物を含有するガスが収集され(低温で捕捉され)、残留F2から分離されなければならないフローシステムを削除できること、並びに、
(a)高エネルギーでかつ不安定なフルオロオキシ化合物合成反応の副生成物、例えばFC(O)OFを共縮合させる不確定な低温と、(b)凝縮相のBDM及びFTMをスパークで点火して分解爆発させるための電位とによって非常に危険な反応生成物流の取り扱いを最小限に抑えることができることである。
本発明は、求電子性フッ素化剤として、酸化剤として及びエッチング剤として有用なBDM、CF2(OF)2及びFTM、CF3OFなどのフルオロオキシ化合物を精製する方法の改良に関する。フルオロオキシ化合物はフッ素を炭素酸化物、例えば二酸化炭素、一酸化炭素及びCOF2と触媒反応させることによって調製される。(本明細書で用いられる炭素酸化物という語はまた、本来は有機物であるが反応プロセスで炭素酸化物に転化されることのできる化合物、例えばメタノールなどのアルコールを含むことも意図している。)製造プロセスからの反応生成物は、フルオロオキシ化合物、例えばBDM又はFTM、並びに未反応F2、未反応炭素酸化物、例えばCO、CO2及び他のフルオロオキシ化合物、例えばCOF2から構成されるガス状混合物である。
先行技術において説明されている通り、フルオロオキシ化合物で構成されるガス状反応生成物を精製する共通の手順は、ガス流をコールドトラップ、典型的にはドライアイスとエタノールの混合物又は液体窒素に通過させることであり、該混合物を分別蒸留して、フルオロオキシ化合物を回収する。記載したように、低温トラップに続いて分別蒸留を使用することにその不利がある。
炭素酸化物のフッ素化で形成され、フルオロオキシ化合物並びに未反応F2及び未反応炭素酸化物から構成される、フルオロオキシ化合物を含有するガス状反応生成物の精製法における改良は、(a)選択反応によってガス状混合物からフッ素を除去するための条件下で、ガス状反応生成物を接触させること、及び(b)炭素酸化物を除去し、それによって本質的に純粋なフルオロオキシ化合物をプロセスの生成物として回収することにある。
フッ素の選択反応は、フッ素分子がゼオライトの細孔に浸透でき、その中で反応できるほど十分大きいが、フルオロオキシ化合物、例えばBDM又はFTMを排除するほど十分小さい細孔サイズを有する結晶質ゼオライト(モレキュラーシーブ)と、ガス状反応生成物を接触させることによって達成される。炭素酸化物の選択吸着も同様に、該炭素酸化物を吸着できるゼオライトとガス状反応生成物を接触させることによって達成できる。
未反応フッ素及び炭素酸化物の除去は、実質的に同時又は逐次的に達成することができる。小直径の結晶質ゼオライトが用いられる場合、フッ素は細孔に浸透して、その中で反応することができる。細孔のサイズが小さ過ぎる場合には、炭素酸化物が細孔に侵入できず、炭素酸化物はフルオロオキシ化合物とともに通り過ぎてしまう。その流出は、炭素酸化物を侵入させるのに十分であるが、フルオロオキシ化合物を侵入させるには不十分な細孔サイズを有する、別の結晶質ゼオライト床に通してもよい。典型的なゼオライトの細孔サイズは3〜4Åに及ぶ。
結晶質ゼオライト(モレキュラーシーブ)の例は天然及び合成ゼオライトを含む。本発明のモレキュラーシーブは、4.6Å未満の効果的な細孔開口を有する、脱水に対して安定なメタロシリケート及びリン酸塩である。これらは一般に小細孔シーブと称され、多くの脱水操作に用いられる標準的な3A及び4A型を含む。それらはまた、例えば菱沸石、ギスモンド沸石、ZK−5等の好適な細孔サイズを有することが公知の他のアルミノケイ酸塩(即ちゼオライト)も含む。公知の8員環メタロシリケート構造の完全なリストは、骨格への分子のアクセスを可能にする窓開口のサイズとともに、C. Baerlocher, W. M. Meier, D. Olson編“Atlas of Zeolite Framework Types”(第5版)エルゼビア(2001)14−15頁に見出すことができる。すべての8員環構造が精製法の実施に有効であるわけではないことに注意すべきである。分子のアクセスに効果的な細孔サイズを支配するのは、骨格環の開口と格子外カチオンの位置との組合せである。例えば、4AゼオライトのNa型と主に3AゼオライトのK型の両方はフッ素を収着させるバルク部分を効果的に排除するが、5AゼオライトのCa型は非常に大きく、バルク部分を排除しない。本発明の吸着剤はアルミノケイ酸塩に限定されないが、その骨格に他の金属を有することができる。例えばアルミノリン酸塩のAIPO−18は、3.8Aの窓を通してアクセス可能であるのみの有意なミクロ細孔体積を有する。
好ましい実施態様においては、フッ素と反応性のある結晶質アルミノケイ酸塩が選択される。フルオロオキシ化合物もまた結晶質アルミノケイ酸塩と反応性があるが、その反応は結晶質アルミノケイ酸塩の外表面に限定される。結晶質アルミノケイ酸塩内部でのフルオロオキシ化合物の反応は、フルオロオキシ化合物による浸透を妨げる小細孔サイズを有する結晶質アルミノケイ酸塩を選択したことによって制限される。フルオロオキシ化合物の選択的除去のための最も好ましい実施においては、フッ素との反応を達成することに加えて、実質的に同時に炭素酸化物を吸着できる結晶質アルミノケイ酸塩が選択される。あるいはまた、例えば3Aゼオライトと同様にフッ素が選択的に反応する場合には、炭素酸化物は、例えば4Aゼオライトの場合と同様に分離工程において吸着でき、又は他の手段によって除去できる。
要約すると、フルオロオキシ生成物であるBDM又はFTMの精製法を実施するのに好適な結晶質ゼオライトは、3A又は4Aモレキュラーシーブである。3Aモレキュラーシーブが用いられるときには、まさにF2が選択的に除去されて無くされ、即ち精製法において反応する。4Aモレキュラーシーブが用いられるときには、F2はゼオライトの細孔内部で反応し、炭素酸化物のCO2又はCO及び残留COF2が吸着される。BDM又はFTMは結晶質ゼオライトの床を通過する。しかしながら、大きな細孔のゼオライト、例えば5A及び13Xモレキュラーシーブが用いられるときには、F2とフルオロオキシ化合物のBDM又はFTMの両方が反応し、結果として生成物の収率が減少する。
フルオロオキシ化合物を含有するガス状反応混合物とゼオライトを接触させる前に、結晶質ゼオライトは、好ましくは熱活性化工程を用いて活性化されなければならない。このような熱活性化工程は、ゼオライト水及び格子外カチオンと関連した水和層が注意深く除去され、この工程の間、ゼオライトと接触しているガス環境中の水分量が最小限に抑えられる、いくつかの異なる方法によって達成することができる。即ち、このような接触を行う水の分圧は約0.4気圧未満、好ましくは約150℃よりも高い温度で約0.1気圧以下であるべきである。
活性化を達成する1つの方法は、十分なモル質量速度と非反応性パージガス流の滞留時間、即ち約0.5〜100kgmol/m2・hのモル質量速度と約2.5分以下の滞留時間を維持すると同時に、約30wt%までの水を含む少なくとも2成分を交換したX−ゼオライト組成物を約0.1〜10気圧の範囲の圧力にさらすこと、次いで該組成物を0.1℃〜40℃/minの温度勾配で、少なくとも約300℃及び約650℃以下の温度まで加熱することである。滞留時間は、ゼオライトを熱活性化させるのに用いられるカラム体積又は他の単位量を、標準温度及び圧力でのパージガス体積流量で除したものと規定される。モル質量速度は、パージガス流量を熱活性化に用いられるカラムの断面積で除したものである。パージガスの目的は、吸着剤床を出るパージガス中の水分を所望の下限値に制限するための滞留時間で、吸着剤表面からの効率的な熱及び物質移動のために十分な質量を与えることである。0.0025分未満の時間は全く利点を与えないようであるが、最小の滞留時間が経済的及びプロセスの制約によって決定される。
熱活性化の別の方法は、パージガスを用いずに約0.1気圧未満の真空下で活性化を実施すること、並びに所望の活性化温度及び0.1℃〜40℃/minの温度勾配に材料を加熱することである。
ゼオライト吸着剤の熱活性化に利用可能なさらに別の方法は、マイクロ波放射、米国特許第4,322,394号明細書に説明されている条件の使用であり、該特許のゼオライトを熱活性化するマイクロ波の手順の説明は、その参照により本明細書に含まれる。
要約すると、結晶質アルミノケイ酸塩は、好ましくはそれが未反応フッ素と反応性があり、かつ炭素酸化物のCO2又はCO及びCOF2に吸着性があるように選択される。このようにして、フッ素が除去され、炭素酸化物が吸着されて、純粋なフルオロオキシ化合物の生成物、例えばBDM又はFTMのみを生成物流中に残す。いくつかの大きな細孔の反応性吸着剤は、例えば多量のフルオロオキシ化合物を細孔構造の中に入れることができる。反応がフルオロオキシ化合物と結晶質ゼオライトの間で起こる。結果として、生成物の収率が低下する。活性炭がBDMの精製に用いられると、F2及びフッ素化物のBDMが吸着及び/又は反応して、それゆえフッ素及びフッ素化物が分離されない。
精製法は任意の達成可能な温度、好ましくは−78〜50℃、最も好ましくは周囲温度、及び周囲圧力で操作することができる。
この改良された精製法は、商業的な容量に規模を変更可能で、実行するのに実際的で、(材料が商業的にかつ容易に入手できるので)コスト効率が良く、精製が周囲温度で行うことができ、これらの生成ガスを危険なほどに凝縮させる必要がないので、実施するのに安全であるという利点を提供する。
以下の例は本発明のさまざまな実施態様を説明しようとするものであり、その範囲を限定しようとするものではない。
[例1]
[BDMの生成及び低圧製造、並びに4Aモレキュラーシーブを用いた精製]
17%CO2/17%F2/N2バランスの混合ガスを、60標準立法センチメートル(sccm)の合計流量において、ペレット化されたCeF4/CsFの触媒床に30psigの床圧で通過させた。ガス状反応生成物中の残留F2は、紫外分光法(UV)によって1.2%と測定された。生成ガス混合物のガス相の赤外(IR)スペクトルはBDMとCO2のみを示した。
活性化された4Aモレキュラーシーブ、即ち結晶質アルミノケイ酸塩(4Aモレキュラーシーブは窒素流を用いた熱活性化によって活性化される)で満たされたカラムにガス状反応生成ガスを流した。床を出たガス混合物のF2濃度は1.7%から(検出可能な下限付近の)0.7%まで直ちに低下し、BDMのIRスペクトルが消滅した。5分連続して流した後、BDMのスペクトルがIRスペクトルに再び現れた。(恐らく最初のうちは、BDMとF2が4Aモレキュラーシーブの外表面と反応していた。)いったん外表面が完全に反応(不動態化)してしまうと、次いでF2だけが細孔の内部に奪われた。BDMは明らかに4Aモレキュラーシーブの細孔から排除されている。さらに分析は、生成ガス混合物が床を通過した後、CO2スペクトルが消滅したことを示した。CO2は4A結晶質アルミノケイ酸塩によって物理吸着される。加えて、SiF4又は他の揮発性フッ化物は、4Aモレキュラーシーブによって精製されたBDMの生成ガス混合物中に全く観測されなかった。カラムを出るガス流中のフッ素又は炭素酸化物濃度が増加し始めると、反応が終了される。
生成物の収率を増加させるためには、ガス状反応生成物をカラムに通過させる前に、フッ素含有ガス流を結晶質アルミノケイ酸塩に通過させ、それによってモレキュラーシーブの表面サイトを予備反応させることが好ましい場合がある。その方法では、生成物としてのフルオロオキシ化合物が該表面サイトによって消費されない。
[例2]
[BDMの生成及び低圧製造、並びに3Aモレキュラーシーブを用いた精製]
50%CO2/10%F2/N2バランスの混合ガスを、100sccmの合計流量において、ペレット化されたCeF4/CsFの床に30psigで通過させた。生成ガス中の残留F2は、紫外分光法(UV)によって0.8%と測定された。ガス状反応生成物の赤外(IR)スペクトルはBDMとCO2のみを示した。
活性化された3Aモレキュラーシーブ(3Aモレキュラーシーブは公知の方法を用いて乾燥させることにより活性化される)で満たされたカラムにガス状反応生成ガスを流した。床を出た生成ガス混合物のF2濃度は直ちに低下し、BDMのIRスペクトルが消滅した。数分連続して流した後、BDMのスペクトルがIRスペクトルに再び現れ、F2濃度の指示値は、BDMからの妨害のために検出可能な下限に近い0.5%で安定した。この例において、CO2は吸着されないが、F2は依然として内部の細孔構造にアクセスを有し、奪われる。加えて、SiF4又は他の揮発性フッ化物は、3Aモレキュラーシーブによって精製されたBDMの生成ガス混合物中に全く観測されなかった。
[例3]
[3Aモレキュラーシーブを用いたBDMの精製(高流量/高圧力の製造及び精製)]
200sccmのCO2と200sccmの10%F2/N2バランスとの混合ガスを、粉末状のCsF床に100psigの床圧で通過させた。生成ガス中の残留F2は、紫外分光法(UV)によって0.6%と測定された。生成ガス混合物のガス相の赤外(IR)スペクトルはBDMとCO2のみを示した。
活性化された3Aモレキュラーシーブ(3Aモレキュラーシーブは公知の方法を用いて乾燥させることにより活性化される)で満たされたカラムに生成ガス混合物を流した。床を出た生成ガス混合物のF2濃度は直ちに低下し、BDMのIRスペクトルが消滅した。短時間連続して流した後、BDMのスペクトルがIRスペクトルに再び現れ、F2濃度の指示値は0.3%で安定した。加えて、SiF4又は他の揮発性フッ化物は、3Aモレキュラーシーブによって精製されたBDMの生成ガス混合物中に全く観測されなかった。
[例4]
[BDMの生成]
[高流量/中圧力の製造及び3Aモレキュラーシーブを用いた精製]
145sccmのCO2と200sccmの10%F2/N2バランスとの混合ガスを、粉末状のCsF床に50psigの床圧で通過させた。生成ガス中の残留F2は、紫外分光法(UV)によって1.2%と測定された。生成ガス混合物のガス状反応生成物の赤外(IR)スペクトルはBDMとCO2のみを示した。
活性化された3Aモレキュラーシーブ(3Aモレキュラーシーブは公知の方法を用いて乾燥させることにより活性化される)で満たされたカラムに生成ガス混合物を流した。床を出た生成ガス混合物のF2濃度は直ちに低下し、BDMのIRスペクトルが消滅した。短時間連続して流した後、BDMのスペクトルがIRスペクトルに再び現れ、F2濃度の指示値は0.5%で安定した。加えて、SiF4又は他の揮発性フッ化物は、3Aモレキュラーシーブによって精製されたBDMの生成ガス混合物中に全く観測されなかった。
[例5]
[FTMの生成]
[高流量/中圧力の製造及び3Aモレキュラーシーブを用いた精製]
およそ12sccmのCOと200sccmの10%F2/N2バランスとの混合ガスを、(ジルコニア上に担持された)CsF触媒の床に一定の床圧100psigで通過させた。ガス状反応生成物中の残留F2は、紫外分光法(UV)によって4.6%と測定された。生成ガス混合物のガス相の赤外(IR)スペクトルはFTMのみを示した。
次いで、活性化された3Aモレキュラーシーブ(3Aモレキュラーシーブは公知の方法を用いて乾燥させることにより活性化される)で満たされたカラムにガス状反応生成物を流した。床を出た生成ガス混合物のF2濃度は直ちに低下したが、生成ガスのIRスペクトルはFTM生成物がそのままであることを示した。短時間連続して流した後、F2濃度の指示値は0.4%で安定した。加えて、SiF4又は中間体COF2を含む他の揮発性フッ化物は、3Aモレキュラーシーブによって精製されたFTM生成ガス混合物中に全く観測されなかった。明らかに、モレキュラーシーブはほとんどの残留F2を吸収して、それと反応したが、FTM生成物にはほとんど又は全く影響を及ぼさなかった。
[比較例A]
[5Aモレキュラーシーブを用いたBDM精製の試み]
例1及び2で説明したものと同様の実験において、BDM並びに残留CO2及びF2を含有する生成ガス混合物を、活性化された5Aモレキュラーシーブ、即ち結晶質アルミノケイ酸塩のカラムに通過させた。例1及び2の手順とは違って、モレキュラーシーブの床を出たガスはBDM、CO2又はF2を含有していなかった。恐らくこの例においては、CO2はモレキュラーシーブの床によって吸収され、BDMとF2は完全に反応した。恐らくこの場合、細孔はBDMが侵入でき、モレキュラーシーブ材料と反応できるほど十分大きかった。
[比較例B]
[ココナッツ炭を用いたBDM精製の試み]
比較例Aで説明したものと同様の実験において、BDM並びに残留CO2及びF2を含有するガス状反応生成物を、活性化されたココナッツ炭のカラムに通過させた。ココナッツ炭の床を出たガスはCO2のみを含有し、BDM又はF2を含有していなかった。恐らくこの例においては、CO2はココナッツ炭によって吸収されず、一方でBDMとF2は完全に反応したか、又は恐らくは吸着されたかの何れである。
[比較例C]
[5Aモレキュラーシーブを用いたBDM精製の試み]
比較例Aで説明したものと同様の実験において、BDM並びに残留CO2及びF2を含有するガス状反応生成物を、活性化された5Aモレキュラーシーブのカラムに通過させた。例1及び2とは違って、5Aモレキュラーシーブの床を出たガスはBDM、CO2又はF2を含有していなかった。加えて、5Aモレキュラーシーブの床温度は劇的に上昇した。恐らくこの例においては、すべての化学種がモレキュラーシーブの床によって吸収され、BDMとF2が完全に反応して温度が上昇した。
[比較例D]
[13Xモレキュラーシーブを用いたBDM精製の試み]
比較例Cで説明したものと同様の実験において、BDM並びに残留CO2及びF2を含有するガス状反応生成物を、活性化された13Xモレキュラーシーブのカラムに通過させた。13Xモレキュラーシーブの床を出たガスはBDM、CO2又はF2を含有していなかった。加えて、13Xモレキュラーシーブの床温度は劇的に、比較例Cで観測したものよりもさらに劇的に上昇した。恐らくこの例においては、すべての化学種がモレキュラーシーブの床によって先と同様に吸収され、BDMとF2が完全に反応して温度が劇的に上昇した。
[比較例E]
[13Xモレキュラーシーブを用いたFTM精製の試み]
例5で説明したものと同様の実験において、FTM、残留COF2及びF2を含有するガス状反応生成物を、活性化された13Xモレキュラーシーブのカラムに通過させた。該モレキュラーシーブの床を出たガスはFTM、COF2又はF2を含有していなかった。加えて、13Xモレキュラーシーブの床温度は非常に劇的に上昇した。恐らくこの例においては、すべての化学種がモレキュラーシーブの床によって吸収/反応され、その結果、温度が非常に劇的に上昇した。
[比較例F]
[5Aモレキュラーシーブを用いたFTM精製の試み]
例5及び比較例Eで説明したものと同様の実験において、FTM、残留COF2及びF2を含有するガス状反応生成物を、活性化された5Aモレキュラーシーブのカラムに通過させた。該モレキュラーシーブの床を出たガスはFTM、COF2又はF2を含有していなかった。加えて、5Aモレキュラーシーブの床温度は非常に劇的に上昇した。恐らくこの例においては、すべての化学種がモレキュラーシーブの床によって吸収/反応され、その結果、温度が非常に劇的に上昇した。

Claims (3)

  1. 炭素酸化物のフッ素化によって生成されるガス状反応生成物中に存在するフルオロオキシ化合物の精製法において、該ガス状反応生成物がフッ素、フルオロオキシ化合物及び炭素酸化物を含有し、
    (a)該ガス状反応生成物から該フッ素を選択的に除去するための条件下で、該ガス状反応生成物を結晶質ゼオライトと接触させること、及び、
    (b)該炭素酸化物を除去し、それによって本質的に純粋なフルオロオキシ化合物がプロセスの生成物として回収されること
    を含んで成り、
    該フッ素が、3A結晶質アルミノケイ酸塩との該ガス状反応生成物の接触を達成することによって除去され、それによって本質的にフッ素のない流出物を生成し、次いで4A結晶質アルミノケイ酸塩との該流出物の接触を達成することによって該炭素酸化物を除去する、フルオロオキシ化合物の精製
  2. 炭素酸化物のフッ素化によって生成されるガス状反応生成物中に存在するビス(フルオロオキシ)ジフルオロメタンの精製法において、該ガス状反応生成物がフッ素、ビス(フルオロオキシ)ジフルオロメタン及び炭素酸化物を含有し、
    (a)該ガス状反応生成物から該フッ素を選択的に除去するための条件下で、該ガス状反応生成物を結晶質ゼオライトと接触させること、及び、
    (b)該炭素酸化物を除去し、それによって本質的に純粋なビス(フルオロオキシ)ジフルオロメタン化合物がプロセスの生成物として回収されること
    を含んで成る、ビス(フルオロオキシ)ジフルオロメタンの精製
  3. 炭素酸化物のフッ素化によって生成されるガス状反応生成物中に存在するフルオロオキシトリフルオロメタンの精製法において、該ガス状反応生成物がフッ素、フルオロオキシトリフルオロメタン及び炭素酸化物を含有し、
    (a)該ガス状反応生成物から該フッ素を選択的に除去するための条件下で、該ガス状反応生成物を3Aモレキュラーシーブと接触させること、及び、
    (b)該炭素酸化物を除去し、それによって本質的に純粋なフルオロオキシトリフルオロメタン化合物がプロセスの生成物として回収されること
    を含んで成る、フルオロオキシトリフルオロメタンの精製
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