JPH0471551B2 - - Google Patents

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JPH0471551B2
JPH0471551B2 JP58187365A JP18736583A JPH0471551B2 JP H0471551 B2 JPH0471551 B2 JP H0471551B2 JP 58187365 A JP58187365 A JP 58187365A JP 18736583 A JP18736583 A JP 18736583A JP H0471551 B2 JPH0471551 B2 JP H0471551B2
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JP
Japan
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dextran sulfate
water
salt
porous material
insoluble porous
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JP58187365A
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Joko Tani
Tsuneo Hayashi
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は有害成分を除去した体液の製造法に関
する。さらに詳しくは、血液あるいは血漿、血清
などの体から取出した体液からリポ蛋白、とくに
極低密度リポ蛋白(VLDL)および(または)低
密度リポ蛋白(LDL)を選択的に吸着除去した
体液の製造法に関する。 [従来の技術・発明が解決しようとする課題] 血液中に存在するリポ蛋白のうちVLDL,
LDLはコレステロールを多く含み、動脈硬化の
原因となることが知られている。とりわけ家族性
高脂血症などの高脂血症、高コレステロール症に
おいては、正常値の数倍のVLDLおよび(また
は)LDL値を示し、冠動脈の硬化などをひきお
こす。 これらの疾患の治療には食事療法、薬物療法が
行なわれているが、効果に限度があり、副作用も
懸念されている。とくに家族性高脂血症に対して
はVLDL,LDLを多く含んだ患者の血漿を分離
したのち、正常血漿またはアルブミンなどを成分
とする補液と交換してVLDL値、LDL値を低下
させる、いわゆる血漿交換療法が現在のところほ
ぼ唯一の効果的な治療法である。 しかしながら、血漿交換療法は周知のごとく、
(1)高価な新鮮血漿あるいは血漿製剤を用いる必要
がある、(2)肝炎ウイルスなどの感染の惧れがあ
る、(3)有害成分のみでなく有用成分も同時に除去
してしまう、すなわち、リポ蛋白のばあい、有用
である高密度リポ蛋白(HDL)も同時に除去し
てしまう、などの欠点を有する。 叙上の欠点を解消する目的で膜による有害成分
の選択的除去が試みられているが、選択性の点で
満足できるものはいまだえられていない。 また、同じ目的で抗原、抗体などを固定した、
いわゆる免疫吸着体を用いる試みがなされてお
り、該方法は選択性の点ではほぼ満足できるもの
の、用いる抗原、抗体の入手が困難かつ高価であ
るという欠点を有する。 さらには、除去対象物質に特異的な親和性(ア
フイニテイー)を有する物質(以下、リガンドと
いう)を担体に固定した、いわゆるアフイニテイ
ークロマトグラフイーの原理による吸着体も試み
られている。該方法に用いられるリガンドは抗
原、抗体などに比べれば入手しやすい物質が多い
が、生体に由来する物質が多いため、体外循環治
療に用いるには滅菌操作などに対する安定性、価
格、安全性などの点で満足しうるものはあまりな
い。 この中でデキストラン硫酸および(または)こ
の塩はリガンドとして優れており、これを水不溶
性多孔体に共有結合を介して固定することによつ
て、高効率でかつ安全に、しかも選択性よくリポ
蛋白を吸着除去しうる体外循環治療用吸着体がえ
られる。しかしながら、デキストラン硫酸および
(または)その塩は、固定化反応に利用できる官
能基として反応性の低い水酸基しかなく、必要量
のデキストラン硫酸および(または)その塩を固
定するのが困難であつた。 [課題を解決するための手段] 本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、デキスト
ラン硫酸および(または)その塩も、担体によつ
ては効率よく固定できることを見出し、本発明を
完成するに至つた。 すなわち、本発明はデキストラン硫酸および
(または)その塩を共有結合を介して水不溶性多
孔体に固定せしめてなるリポ蛋白吸着体を、入口
と出口に体液成分は通過するが吸着体は通過しな
いフイルターまたはメツシユを装着したカラムに
充填してなるリポ蛋白吸着体カラムに、取出した
体液を通して有害成分を除去した体液の製造法に
関する。 [実施例] デキストラン硫酸および(または)その塩と
は、ロイコノストツク・メセンテロイデス
(Leuconostoc mesenteroides)などにより生産
される多糖であるデキストランの硫酸エステルお
よび(または)その塩であり、直鎖状でも分岐鎖
状でもよく、塩としてはナトリウム、カリウムな
どの水溶性塩が好ましい。 なお、本発明に使用するデキストラン硫酸およ
び(または)その塩は、リポ蛋白の吸着効率や安
全性の面から比較的低分子量でかつイオウ含量が
高いものが望ましい。目安としては、極限粘度が
0.12dl/g以下、イオウ含量が15重量%以上であ
る。 本明細書でいう極限粘度とは、デキストラン硫
酸および(または)その塩をナトリウム塩とし、
中性の1M食塩水溶液中、25℃で測定したもので
ある。 担体として用いる水不溶性多孔体としては、た
とえば多孔質セルロースゲルがあげられる。多孔
質セルロースゲルは、他の担体(とくに合成高分
子系担体)に比べ、担体上の単位活性基あたりの
デキストラン硫酸および(または)その塩の固定
量が多く、好都合であり、その他にもつぎのよう
な長所を有している。 (1) 機械的強度が高く、カラムなどに充填して、
血液、血漿などの体液を流したばあいの圧力損
失が小さく、目詰りなどをおこしにくい。 (2) 充分な大きさの細孔が多数存在し、吸着除去
対象物質が細孔内に侵入できるようにせしめう
る。なお、球状蛋白質およびウイルスを用いて
測定した排除限界分子量は100万〜1億の範囲
が適当である(ただし排除限界分子量とは細孔
内に侵入できない(排除される)分子のうち最
も小さい分子量をもつものの分子量をいう)。 (3) 同様の細孔径、空孔率を有する合成ポリマー
ハードゲルに比べ、強じんで、破砕の恐れが少
ない。 (4) 表面に固定化反応に用いうる官能基または容
易に活性化しうる官能基としてヒドロキシル基
が存在する。 (5) 高圧蒸気滅菌などの滅菌操作による変化が少
ない。 なお、(2)の球状蛋白質およびウイルスを用いて
測定した排除限界分子量(以下、排除限界分子量
という)に関しては、排除限界分子量100万未満
の担体を用いたばあいには、VLDL、LDLの除
去量が小さく実用に耐えないが、排除限界分子量
が100万〜数百万とVLDL、LDLの分子量に近い
担体でもある程度実用に供しうるものがえられ
る。一方、排除限界分子量が1億をこえると、リ
ガンドの固定量が減少して結果的に吸着量が減
り、またゲルの強度も低下するため好ましくな
い。かかる理由のため本発明に用いる水不溶性多
孔体は排除限界分子量が100万〜1億の範囲であ
るのが適当である。 また、水不溶性多孔体の表面は、合成高分子な
どでコーテイングされていてもよい。 水不溶性多孔体の粒子径は小さい方が吸着能力
の点で好ましいが、粒子径があまりに小さくなる
とカラムに充填したばあいの圧力損失が大きくな
り、好ましくなく、1〜5000μの範囲であること
が好ましい。 デキストラン硫酸および(または)その塩を水
不溶性多孔体に固定する方法には種々あるが、本
発明の方法に用いるにはリガンドが脱離しないこ
とが重要であるので、リガンドが結合の強固な共
有結合を介して水不溶性多孔体に固定されている
ことが必要である。 固定化方法の代表例としては、ハロゲン化シア
ン法、エピクロルヒドリン法、ビスエポキサイド
などのポリオキシラン化合物を用いる方法、ハロ
ゲン化トリアジン法などがあげられるが、結合が
強固でリガンドの脱離の危険性が少ないエピクロ
ルヒドリン法、またはビスエポキサイドなどのポ
リオキシラン化合物を用いる方法が本発明に適し
ている。 これらの方法によりデキストラン硫酸および
(または)その塩を固定するばあいには、リガン
ドの官能基が水酸基であるため、たとえばエポキ
シ基が導入された水不溶性多孔体とデキストラン
硫酸および(または)その塩を反応させる工程に
おいて、デキストラン硫酸および(または)その
塩の濃度(水不溶性多孔体(乾燥重量)を除く全
反応系重量に対する濃度、以下同様)を3重量%
以上、より好ましくは10重量%以上に保つことに
よつてデキストラン硫酸および(または)その塩
が効率よく固定される。 デキストラン硫酸および(または)その塩の固
定化量については、有意なリポ蛋白吸着量をうる
にはカラム体積1mlあたり0.2mg以上が好ましく、
また経済性を考慮すると100mg以下が望ましい。 なお、固定化反応終了後未反応のデキストラン
硫酸および(または)その塩は回収して精製など
の工程を経て再使用することもできる。 また、デキストラン硫酸および(または)その
塩を固定したゲルは、未反応の活性基をモノエタ
ノールアミンなどで不活性化しておくことが望ま
しい。 本発明に用いる吸着体を体液中の有害成分の除
去に用いるには種々の方法があるが、入口と出口
に体液成分(血球、蛋白質など)は通過するが吸
着体は通過できないフイルター、メツシユなどを
装着したカラムに充填し、該カラムに体から取出
した血液、血漿などの体液を通して有害成分を除
去する方法が代表的である。 つぎに実施例をあげて本発明の方法をさらに詳
しく説明するが、本発明はかかる実施例のみに限
定されるわけではない。 製造例 1 架橋ポリアクリレートであるトヨパールHW65
(東洋曹達(株)製、排除限界分子量5000000、粒子径
50〜100μm)10mlに飽和NaOH水溶液6ml、エ
ピクロルヒドリン15mlを加え、攪拌しながら50℃
で2時間反応させたのち、ゲルをアルコールおよ
び水の順で洗浄してエポキシ化されたゲルをえ
た。導入されたエポキシ基の量は、カラム体積1
mlあたり250μmolであつた。 えられたゲル2mlに、極限粘度(デキストラン
硫酸および(または)その塩をナトリウム塩と
し、中性の1M食塩水溶液中、25℃で測定したも
の、以下同様)0.027dl/g、イオウ含量17.7重量
%のデキストラン硫酸ナトリウム0.5gおよび水2
mlを加えた(デキストラン硫酸ナトリウムの濃度
は約13重量%)。ついでPH11に調整し、45℃で16
時間振とう後ゲルを濾別して2M食塩水、0.5M食
塩水および水の順で洗浄してデキストラン硫酸ナ
トリウムが固定されたゲルをえた。固定されたデ
キストラン硫酸ナトリウムの量は、カラム体積1
mlあたり0.4mgであり、エポキシ基1μmolあたり
の固定量は1.6μgであつた。 製造例 2 多孔質セルロースゲルであるCSKA−3(チツ
ソ(株)製、排除限界分子量50000000、粒子径45〜
105μm)10mlに、20%NaOH4g、ヘプタン12gお
よびノニオン系界面活性剤TWEEN20を1滴加
えた。40℃で2時間攪拌後、エピクロルヒドリン
5gを加えて2時間攪拌し、ゲルを水洗濾過して
エポキシ化セルロースゲルをえた。導入されたエ
ポキシ基の量はカラム体積1mlあたり30μmolで
あつた。 えられたゲル2mlに極限粘度0.027dl/g、イ
オウ含量17.7重量%のデキストラン硫酸ナトリウ
ム0.12gおよび水2mlを加え(デキストラン硫酸
ナトリウムの濃度は約2.5重量%)、PH11に調整し
て45℃で16時間振とうした。ゲルを濾別して、
2M食塩水、0.5M食塩水および水の順で洗浄し、
デキストラン硫酸ナトリウムが固定されたセルロ
ースゲルをえた。 固定されたデキストラン硫酸ナトリウムの量は
カラム体積1mlあたり0.15mgであり、エポキシ基
1μmolあたり5μgであつた。 製造例 3 固定化反応時のデキストラン硫酸ナトリウムの
濃度を13重量%にしたほかは、製造例2と同様に
して固定化反応を行なつた。固定されたデキスト
ラン硫酸ナトリウムの量はカラム体積1mlあたり
で2.3mgで、エポキシ基1μmolあたり76μgであつ
た。 実施例 1〜3 製造例1〜3でえられたゲルをモノエタノール
アミンを用いて未反応のエポキシ基を不活性化さ
せたのち、それぞれ1mlをカラムに充填し、該カ
ラムに高脂血症患者から取出した血漿(総コレス
テロール濃度308mg/dl)6mlを流し、流出した
血漿中のLDL濃度を総コレステロールを指標と
して測定した(用いた血漿中のコレステロールは
ほとんどがLDLに由来するため)。結果を第1表
に示す。 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 デキストラン硫酸および(または)その塩を
    共有結合を介して水不溶性多孔体に固定せしめて
    なるリポ蛋白吸着体を、入口と出口に体液成分は
    通過するが吸着体は通過しないフイルターまたは
    メツシユを装着したカラムに充填してなるリポ蛋
    白吸着体カラムに、取出した体液を通して有害成
    分を除去した体液の製造法。 2 デキストラン硫酸および(または)その塩を
    水不溶性多孔体に固定化するにあたり、水不溶性
    多孔体とエピクロルヒドリンおよび(または)ポ
    リオキシラン化合物とを反応させてエポキシ基を
    導入し、ついでデキストラン硫酸および(また
    は)その塩を反応させて固定する特許請求の範囲
    第1項記載の製造法。
JP58187365A 1982-12-02 1983-10-05 吸着体の製造法 Granted JPS6077769A (ja)

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EP83112042A EP0110409B2 (en) 1982-12-02 1983-12-01 Adsorbent and process for preparing the same
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