JPH047144Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、かつらの内側構造に係り、更に詳し
くは、薄毛・若禿等によりもたらされた禿部を被
覆する一方、当該禿部に発毛を図り得るようにし
た、かつらの内側構造に関する。

〔従来の技術〕

従来かつらは、頭部の形状に似せてほぼ半円球
状に形成されたキヤツプネツトと、ネーブ位置近
くに留め具等が設けられており、当該キヤツプネ
ツトに多数の毛髪を縫着させて、キヤツプネツト
本体を覆い隠すようにしたものが多く見受けられ
る。従つて、その機能は頭部における毛髪退化に
伴う薄毛・若禿等による禿部を、できる限り他所
と違和感を感じさせることなく被覆しようとする
ものであつた。これにより、従来見受けられるか
つらの内側構造は、キヤツプネツトによるネツト
構造であつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ここで、上記従来のかつらは、頭部に発生した
禿部を対外的に晒すことを嫌い、頭部の他所の毛
髪部分とできるだけ違和感なく被覆するという観
点に立つものであつたから、従来かつらは禿部を
被覆する以外に機能がないという欠点があつた。
そこで、本考案は上記欠点に鑑み成されたもので
あり、その目的とするところは、薄毛・若禿等に
よつてもたらされた禿部を被覆する一方、当該禿
部に発毛を促し得る、新規なかつらの内側構造を
提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案は以下の構
成によつた。ゴム等のような伸縮材により、ほぼ
半円球状に形成した形成物の半円球状外側面に毛
髪を縫着させたキヤツプネツトを接着させたかつ
らの、当該形成物の半円球状内側面の一面に突起
物及び小穿孔が多数配置されている、かつらの内
側構造であることを要旨とするものである。ま
た、上記半円球状内側面の一面に配置される突起
物の先端付近に永久磁石を埋設するようにしても
よい。

〔作用〕

上記のように構成されたかつらの内側構造にお
いては、ほぼ半円球状の形成物が伸縮材であつた
から、頭部に被着するとその形状に沿つて密着す
る。従つて、上記形成物の内側面に設けられた突
起物の先端は、頭部の密着部分に圧力を加えて押
圧するので、当該箇所の血行が促進するよう作用
する。また、突起物の先端附近に永久磁石が埋設
されることによつては、上記押圧に伴う血行の促
進に加え、広知の磁気治療器と同様に磁気による
血行促進が付加されるよう作用する。

〔実施例〕

以下、図面に基づきさらに詳しく説明するもの
とする。先ず、第１図は本考案に係る形成物の構
成を示す斜視図である。ここで、形成物５はゴム
材等のように伸縮性のある材料によつて形成され
ている。また図示のように、形成物５の片面には
突起物１と小穿孔２が一面に配置されている。次
に第２図は、本考案に係るかつらの内側構造を示
す断面図である。図示のように、本考案に係るか
つら本体は、毛髪６を縫着させたキヤツプネツト
４と、ほぼ半円球状に形成された形成物５の両者
を接着させたものである。更にここで、伸縮材よ
り成る形成物５は頭部の形状に密着するよう収縮
するので、突起物１の先端は頭部の地肌３に圧力
を加えたものである。これにより、当該地肌３部
分は適度に押圧され血行が促進される。また、小
穿孔２は頭部より発せられる熱を外部に逃がすこ
とや、通気を成して頭部地肌の洗浄をはたすもの
である。一方、薄毛等のように禿部に毛髪が残つ
ている場合や、局部的に禿部が存在する場合であ
つても、毛髪は逃げ部７に整えられるので、突起
物１による地肌３への押圧には支障をきたすこと
がない。続いて、図中の符号８は永久磁石８であ
るが、図示のように突起物１の先端附近に永久磁
石８を埋設するようにすれば、広知の磁気治療器
と同様に磁気による血行の改善も得られるので、
一層の血行促進が図られ発毛を促すことができ
る。更に第３図は、本考案に係るかつらの内側構
造をヘルメツトの内側面に採用した際の断面図で
ある。図示のように、突起物１は内側凹面におい
て垂直に起立している場合のみならず、斜めに起
立させて配置しても良いし、突起物１の長さにつ
いても一定にする必要はなく、図示のように長さ
を変化させても良い。このように種々配置すれ
ば、頭部の内で禿部に突起物１による押圧が強く
作用し、その他の部分については押圧が弱く作用
する等、禿部の状態に添つた血行促進を図ること
ができるものである。

〔考案の効果〕

本考案は以上のように構成されているので、以
下の効果を奏する。本考案に係るかつらの内側構
造によれば、かつらを頭部に装着している状態で
ありながら、当該かつらの内側凹面に配置されて
いる突起物によつて、頭部の地肌部分が押圧され
血行が促進し発毛を図ることができるという効果
がある。また、本考案に係るかつらの内側構造に
おいて、突起物の起立角度と長さを種々変化して
配置すれば、禿部に添つた局部的な発毛を図るこ
とができるという効果もある。更に、本考案に係
るかつらの内側構造は、ヘルメツトの内側面に良
好に採用し得て、突起物の押圧により眠け防止と
なると共に、当該ヘルメツトの装着中に発毛が図
られるという効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図…本考案に係る形成物の構成を示す斜視
図。第２図…本考案に係るかつらの内側構造を示
す断面図。第３図…本考案に係るかつらの内側構
造をヘルメツトの内側面に採用した際の断面図。 １……突起物、２……小穿孔、３……地肌、４
……キヤツプネツト、５……形成物、６……毛
髪、７……逃げ部、８……永久磁石。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ゴム材等のような伸縮材により、ほぼ半円球状
   に形成した形成物５の半円球状外側面に毛髪６を
   縫着させたキヤツプネツト４を接着させたかつら
   の、当該形成物５の半円球状内側面の一面に突起
   物１及び小穿孔２が多数配置されていることを特
   徴とする、かつらの内側構造。