JPH047027A - 多孔膜 - Google Patents

多孔膜

Info

Publication number
JPH047027A
JPH047027A JP10982690A JP10982690A JPH047027A JP H047027 A JPH047027 A JP H047027A JP 10982690 A JP10982690 A JP 10982690A JP 10982690 A JP10982690 A JP 10982690A JP H047027 A JPH047027 A JP H047027A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
porous membrane
membrane
acrylonitrile
polymer
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10982690A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3099342B2 (ja
Inventor
Hideaki Tanisugi
英昭 谷杉
Yoshinari Fujii
能成 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP02109826A priority Critical patent/JP3099342B2/ja
Publication of JPH047027A publication Critical patent/JPH047027A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3099342B2 publication Critical patent/JP3099342B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は精密濾過膜、限外濾過膜、逆浸透膜などに用い
られ、蛋白質の非特異的吸着による性能変化の少ないア
クリロニトリル系重合体からなる多孔膜に関するもので
ある。
[従来の技術] 従来より限外濾過にはポリアクリロニトリルを素材とす
る多孔膜か用いられてきた。アクリロニトリル系重合体
からなる多孔膜は製膜性、耐薬品性が優れている上に、
透水速度、濾過速度の大きな多孔膜が得やすい特徴をも
っている。しかしながら、血液、培養液など蛋白質を含
んだ流体の限外濾過に際しては、蛋白質の非特異的吸着
が原因と推定される細孔の目詰まりを起こしやすく、そ
れに起因する阻止率や濾過速度の変化を生じやすいなど
の欠点をもっている。したがって、近年注目されるよう
になってきているアフィニティメンブレン等の多孔膜の
新規な用途のような場合には特に問題となるところであ
る。
かかる欠点を克服するためアクリロニトリル系重合体か
らなる多孔膜の化学的処理を行い、多孔膜表面の親水性
を向上させ蛋白質の非特異的吸着による性能変化を防ぐ
試みが成されている。国際公開番号WO3810568
8号には、アクリロニトリル系重合体からなる多孔膜を
アルデヒドとプロトン酸類からなる混合液中に浸漬する
ことにより、ニトリル基の一部をメチロールアミド基に
変換せしめ、蛋白質の非特異的吸着を低減する方法か示
されている。
また、目的は異なるが多孔膜の濾過速度を向上するため
に多孔膜表面の親水性を高めたものとして、特開昭54
−90081号公報にはアクリロニトリル系重合体から
なる多孔膜を無水硫酸と気相中で接触せしめ、スルホン
化を行う方法が開示されている。
同様な目的で、特開昭57−136903号公報にはア
クリロニトリル系重合体からなる多孔膜をアルカリ溶液
中に浸漬することによって、カルボキシル基またはアミ
ド基を導入する方法が開示されている。さらに特開昭5
8−139703号公報には、ジメチルスルホキシド等
の極性溶媒に溶解したアクリロニトリル系重合体に、ア
ミン類、あるいはアルカリを添加することにより製膜溶
液を作成し、親水性を高めた多孔膜を湿式製膜より得る
方法が開示されている。
表面の親水性を向上せしめる一つの手段として、プラズ
マ処理が挙げられる。特開昭54−130482号公報
にはプラズマ処理を行ったアクリロニトリル系重合体か
らなる多孔膜を硫酸等のプロトン酸溶液中に浸漬する方
法か開示されている。
また、特開昭58−137405号公報にはアクノロニ
トリル系重合体からなる多孔膜をアミン類あるいはアル
カリ溶液に浸漬した後、プラズマ処理を行う方法か開示
されている。さらに、特開昭58−210804号公報
にはアクリロニトリル系重合体からなる多孔膜を水蒸気
の存在下でプラズマ処理を行う方法が開示されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしなから、従来のアクリロニトリル系重合体からな
る多孔膜の親水化処理方法の多くは、多孔膜の濾過速度
を向上せしめる目的で行うものであった。そのため、蛋
白質の非特異的吸着を低減するには親水化か不十分であ
ったり、アクリロニトリル系重合体本来の耐薬品性、製
膜性、機械的強度か損なわれる恐れかあった。また、種
々の方法で親水化した場合に蛋白質の非特異的吸着を低
減する効率か同程度になるか否か不明でもある。
国際公開番号WO38105688号に示される方法に
従えば、アクリロニトリル系重合体からなる多孔膜へメ
チロールアミド基の導入により蛋白質の非特異的吸着を
低減せしめるには、接触角が30°以下であることが必
要となる。また、該方法では化学的処理により導入され
たメチロールアミド基の架橋反応が生じるが、架橋反応
により多孔膜細孔径の変化か生じるため、濾過速度、阻
止率等の性能変化を伴うことが問題となる。
また、特開昭54−90081号公報に示される方法で
は、スルホン化により多孔膜が脆化され強度面で問題が
生じると共に、過酷な処理条件てスルホン化を行うため
、クラックの発生等、多孔膜の構造を損なう恐れがある
。さらにスルホン酸基等の強電解質を多孔膜に付与する
と、分離対象物のpH等の影響を受けて、蛋白質等の荷
電性物質の分離特性か変化する。
特開昭57−136903号公報に示される方法では、
アルカリによる加水分解が過度に進行すると、多孔膜の
耐薬品性や機械的強度が著しく損なわれるという問題が
ある。また、多孔膜の機械的強度を十分保った状態での
親水化条件では蛋白質の非特異的吸着を低減せしめるに
十分な効果が得られ難い。
特開昭58−139703号公報に示される方法は、多
孔膜を処理するものではなく、製膜溶液を処理するもの
であるため、アクリロニトリル系重合体本来の製膜性を
阻害する恐れがあり、とくにゲル化の発生などによって
多孔膜の形成に支障を来す恐れかある。さらに、多孔膜
の状態で変性処理する上述の例と処理と比べると、多孔
膜の耐薬品性や機械的強度か低くなり易い等の問題があ
る。
特開昭54−130482号、特開昭58−13740
5号、特開昭58−210804号各公報に示される方
法は、プラズマ処理装置を必要きする特殊な方法であり
、生産性・経済性の面から有利な方法ではない。また、
プラズマ処理は真空下で行うため、多孔膜を乾燥する必
要があり、乾燥による多孔膜の構造変化に基づく、制御
し難い膜性能の変化か起こる。さらに、プラズマ処理は
多孔膜の外部表面層のみに有効な手段であり、細孔内部
表面の親水化処理に対してはその効果が及び難い。
本発明はかかる従来技術の欠点を解決しようとするもの
であり、アクリロニトリル系重合体本来の耐薬品性を損
なわずに蛋白質の非特異的吸着を低減せしめ、しかも濾
過速度、阻止率などの性能変化か少ない、高度精密分離
用途に好適な多孔膜を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため本発明は下記の構成からなる。
「アクリロニトリル系重合体からなる多孔膜において、
多孔膜の表面層の重合体主鎖にアミノ基を導入したこと
を特徴とする多孔膜。」 本発明においては、多孔膜として、−級アミン基を有す
るアクリロニトリル系重合体を主成分とする事を特徴と
する。−級アミノ基は親水性であるため、多孔膜表面層
の蛋白質の非特異的吸着を低減せしめるに適している。
かかる−級アミノ基をアクリロニトリル系重合体の側鎖
に有することか好ましい。
本発明において、アクリロニトリル系重合体とはポリア
クリロニトリル重合体またはアクリロニトリルを60モ
ル%以上含む共重合体であり、コモノマーとしてはポリ
アクリロニトリルと共重合可能な公知なものを使用する
ことができる。例えは、アクリル酸、メタクリル酸、ア
クリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリルア
ミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、ヒドロキシスチ
レン、p−ビニルベンゼンスルホン酸、p−ビニルベン
ゼンカルボン酸、p−ビニルベンゼンホウ酸、p−ビニ
ルベンゼンホウ酸、マレイン酸、フマル酸、マレイン酸
エステル、フマル酸エステル、マレイン酸無水物、塩化
ビニル、N−ビニルピロッドン、メチルビニルケトン、
ビニルスルホン酸系モノマー ヒニルシラン系モノマー
などが挙げられる。本発明においてアクリロニトリル系
重合体とは、これらのコモノマーの一種あるいは二種類
以上の共重合体、またはポリアクリロニトリルもしくは
これらの共重合体から選ばれた二種類以上の重合体の混
合物を用いることが可能である。
これら共重合体、または混合物の組成は、アクリロニト
リルの量が60モル%未満になると、アクリロニトリル
系重合体からなる多孔膜の物理的、化学的特徴が失われ
ることになる。よって、アクリロニトリルの量は60モ
ル%以上100モル%以下の範囲で含有するものか好ま
しい。
本発明において多孔膜の製造方法は、通常の溶媒蒸発工
程、凝固工程からなる公知の製膜法によって得られる多
孔膜か好ましく用いられる。該多孔膜の形状については
、平膜状の他にも種々あり、中空糸状、管状、円筒状さ
らに他の多孔性支持膜との複合体であっても良い。例え
ば、5〜30重量%のアクリロニトリル系重合体を含ん
だジメチルスルホキシド溶液を支持体上に平膜状に流延
し、凝固剤溶液に浸漬する。十分に凝固させた後、溶媒
を水に置換し、本発明の化学的変性処理を施す。
凝固剤としては、水、あるいは水とジメチルスルホキシ
ドの混合物を用いることか好ましい。また該重合体溶液
を支持体上に流延後、しばらく溶液表面の溶媒を蒸発さ
せてから凝固剤溶液に浸漬してもよい。一般には溶媒を
蒸発させる時間は0〜60分、温度は0°C〜溶媒の沸
点の範囲で行われることか好ましい。また、該重合体溶
液を中空糸成形ノズルを経て紡糸することにより中空糸
膜の製造が可能である。
これらの多孔膜を製作するときの種々の条件、すなわち
重合体分子量、溶媒の種類、重合体濃度、製膜温度、溶
媒蒸発時間、凝固温度等は本発明の化学的変性多孔膜の
性能に影響を与えるので、目的と目標性能を考慮して適
当な条件を選択することができる。
また、該多孔膜は機械的強度を考慮すると、0゜001
〜100μmの孔径を有し、0.02〜1mmの膜厚を
有するものか好ましい。機械的強度とは、通常の使用条
件、すなわち30kg/co?未満の加圧下の耐久性を
指す。
アクリロニトリル系重合体からなる多孔膜への一級アミ
ノ基の導入方法として、アクリロニトリルを化学的に変
性して導入する方法か挙げられる。
化学的な変性とは、アクリロニトリル系重合体のニトリ
ル部位を化学的に変化せしめることを意味する。このよ
うな化学的に変性した多孔膜は、該多孔膜をアルカリ類
で加水分解した後、次亜ハロゲン酸塩で処理することに
よって製造することができる。
アクリロニトリル系重合体からなる多孔膜のニトリル基
部位の加水分解は公知の方法で行うことが可能であり、
アルカリ溶液に浸漬することによりカルボン酸アミド基
を含んだ多孔膜が得られる。
アルカリ類としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムなどの金属水酸化物が好ましく用いられる。ただし、
本発明に使用するアルカリ処理多孔膜としては以下の条
件で行うことが好ましい。すなわち、アルカリ類の処理
濃度としては、0. 5〜3モル/lの濃度範囲である
ことが好ましい。
0.5モル/1未満では効果が乏しく、3モル/lを越
えると多孔膜を損傷する恐れがある。
カルボン酸アミド基をニトリル基に変性する方法は、通
常次亜ハロゲン酸塩を用いるが、本発明ではアクリロニ
トリル系重合体から誘導したカルボン酸アミド基を含有
する重合体から、亜臭素酸ナトリウムにより一級アミノ
基を温和な条件で効率的に誘導することができることを
見出だした。
亜臭素酸ナトリウムは次亜臭素酸ナトリウムと比較して
安定性に優れており、取扱いか容易であるという特徴を
有する。
亜臭素酸ナトリウムの処理濃度としては、1〜20重量
%の濃度範囲であることが好ましい。1重量%未満では
効果が乏しく、20重量%を越えると多孔膜を損傷する
恐れがある。
反応にはアルカリ類を添加するが、好ましい態様を例示
すれば、水酸化ナトリウムを0. 5〜3モルフ/1の
濃度範囲で添加し、10〜60’Cの温度範囲で反応さ
せる。水酸化ナトリウム濃度か0゜5モル/1未満では
、効果か乏しく、3モル/lを越えると多孔膜を損傷す
る恐れかあり、反応温度が10’C未満では効果が乏し
く、60°Cをこえると多孔膜を損傷することがある。
処理時間については上記処理条件においては3時間未満
が好ましい。処理時間が3時間以上となる上面臭素酸ナ
トリウムの濃度、および温度条件によっては一級アミノ
基の導入が過度に進行し、該多孔膜の強度低下を引き起
こし、著しい場合には該多孔膜を損傷する恐れがある。
かかる化学的変性は、製膜した状態の多孔膜でのアクリ
ロニトリル系重合体に対して行うことによって、該多孔
膜の内部表面、すなわち、多孔膜の細孔表面を含む表面
層のみを親水化することができる。製膜前のアクリロニ
トリル系重合体原料に対して化学的変性を行う場合、−
級アミノ基の導入の割合、または親水性の程度に対して
、該重合体本来の耐熱性、耐薬品性、製膜性が劣る結果
を与える。本発明において、表面層とは外観上の表面の
みならず、使用中に流体に接触する多孔膜の内部表面を
も含むものである。
本発明において、多孔膜表面に分布する一級アミノ基を
厳密に定量することは困難であるため、接触角を用いて
化学的変性効果を評価することが簡便である。
本発明に従って変性した多孔膜においては、蛋白質の非
特異的吸着を防止するのに十分な接触角は4〜50’の
範囲である。本発明の場合には、接触角30°以上にお
いても蛋白質の非特異的吸着防止に十分な効力が認めら
れ、公知例(国際公開番号WO3810566号)より
効果の優れていることが認められる。接触角が50°を
越えると効果が乏しく、4°未満になるまで変性すると
アクリロニトリル系重合体多孔膜の耐薬品性、耐圧性、
および機械的強度なとの特徴が損なわれる恐れかある。
上述したような本発明で好適と考えられる化学的変性条
件で処理すると、はぼ4〜50°の接触角を有する変性
多孔膜が得られる。
また、吸着による蛋白質の損失率は、10%以下である
ことか好ましい。10%を越えると蛋白質の回収で問題
となる。ウシ血清アルブミン(BSA)を使用した浸漬
蛋白質結合法による評価法では、蛋白質の吸着量は30
μg/cd以下である事が好ましい。30μg/cdを
越えると蛋白質の回収を目的とする場合には問題である
。蛋白質の吸着量が100μg / cn?以上である
と濾過速度、阻止率等の多孔膜の濾過性能に支障を来す
。本発明によれば、かかる特性を満足する親水化、蛋白
質低吸着性多孔膜を提供することかできる。
[実施例] 次に実施例により本発明を具体的に説明する。
接触角の測定は乾燥多孔膜の外表面に水を滴下し、形成
された水滴の多孔膜表面との接触角度を市販の接触角計
を用いて、水滴滴下後30秒後に測定した。その際、温
度は25°Cで測定した。
また、吸着による蛋白質の損失率は、10部の牛胎児血
清溶液(F CS)と90部のリン酸生理食塩緩衝液(
P B S)からなる試験溶液を用いて多孔膜の濾過試
験を行い、その物質収支から蛋白質の多孔膜への非特異
的吸着分の比較を下式により算出した。
吸着による蛋白質の損失率(%) 濾過試験は、有効膜面積38cnfの多孔膜を容量20
0田1の限外濾過セル(アトパンチツク製・UHP−7
6K)に装着し、蛋白質溶液200 mlの限外濾過を
攪拌下、操作圧力1kg、、/cnfのもとで行った。
100 mlの濾液を採取後、濃縮液を限外濾過セルよ
り取り除き、200m1のPBSにて洗浄を2回実施し
た。
また浸漬蛋白質結合法による蛋白質の吸着量は、1−0
 μg、/ml〜1mg、/mlの濃度範囲のBSAを
含んだ5mlのPBS溶液に室温で3日間多孔膜を浸漬
し、浸漬液の濃度変化から該多孔膜へのBSA吸着吸着
束めた。その際、試験管へのBSA吸着量を補正するた
めブランクのBSA溶液を用い、カラスへのBSA吸着
量を求めた。
本発明において、蛋白質溶液の濃度はバイオラット社の
プロティンアッセイ液を用い、波長595nmにおける
紫外吸収スペクトルを測定し、定量した。
実施例1〜12 アクリロニトリル重合体12部とジメチルスルホキシド
88部からなる製膜溶液を作成し、水を凝固液とする湿
式製膜によって多孔膜を得た。該多孔膜を1モル/lの
水酸化ナトリウム水溶液中に室温で24時間浸漬処理を
行い、0.1モル/l塩酸中に1時間浸漬して中和を行
った。水洗後、該多孔膜を3.5および7重量%の亜臭
素酸ナトリウムを含んだ0.5および1モル/lの水酸
化ナトリウム水溶液中に25°C1および60’Cて1
〜3時間浸漬を行い、該多孔膜の接触角を測定した。
第1表に各実施例の接触角と吸着による蛋白質の損失率
を示す。接触角が4°以上50°以下の範囲においては
、蛋白質の損失率はすべて10%以下である多孔膜を得
た。
また、実施例3に用いた多孔膜を真空乾燥後、該多孔膜
表面のATR法による赤外吸収スペクトルを測定した。
結果を第1図に示す。アクリロニトリル重合体からなる
多孔膜をアリカリ浸漬処理を行った試料の赤外吸収スペ
クトルは、1668an−1付近にアミド結合由来の特
性吸収帯(アミド■)か観測される。多孔膜の亜臭素酸
ナトリウム処理を行うとアミド結合由来の特性吸収帯は
消失し、亜臭素酸ナトリウム処理前後の差スペクトルか
ら1668cm’の吸収帯の消失と1590cm’付近
のアミノ基の変角振動に基く吸収帯の出現か観測された
さらに、実施例5により得た多孔膜を300μg 、/
 mlのBSA溶液(pH=7.4)を用いて、圧力1
kg/an?、25°Cの条件で濾過試験を行ったとこ
ろ、阻1F率85%、濾過速度1.4m3./m2日の
性能てあった。この多孔膜を300μg′mlのBSA
溶液Cp )I = 7 、 4 ) 5 mlに25
℃で24時間浸漬を行い、再度上記条件で分離性能を評
価したところ、阻止率85%、濾過速度は1゜3m3/
m2日の性能を示したつ 実施例13 アクリロニトリル94モル%、メタクリル酸エチル6モ
ル%からなる共重合体の18重量%ジメチルスルホキシ
ド溶液から製膜した外径1200μm、内径900μm
の中空糸膜を実施例3と同様な方法で亜臭素酸ナトリウ
ム浸漬処理をした。
この中空糸膜を5cmに切断したちの20本をそれぞれ
5mlのUSA溶液(BSAa度:10μg、/ml 
〜i mg/ [111)に25°Cで3日間浸漬し、
浸漬液中のBSA濃度変化を実施例1の定量法により測
定した。結果を第2表に示す。
BSA濃度か1mg/m1以下の範囲においては、BS
A吸着量は30μg / cnf以下であった。
実施例14 実施例3と同様な方法により亜臭素酸ナトリウム浸漬処
理を行った多孔膜を300μg / mlのBSA溶液
(pH=7.4)を用いて、圧力1kg/8125℃の
条件で濾過試験を行ったところ、阻止率83%、濾過速
度1.8m3./m2日の性能であった。該多丸膜を2
5°Cて24時間ジオキサンに浸漬処理を行った後、P
BS溶液(pH=7゜4)で十分に洗浄を行いジオキサ
ンを排液した。
該多孔膜を300μg/mlのBSA溶液(p T47
.4)を用いて、圧力1 kg / car、25℃の
条件で再度、濾過試験を行ったところ、阻止率83%、
濾過速度1. 6m37m”日の性能であった。
比較例1− アクリロニトリル94モル%、メタクリル酸エチル6モ
ル%からなる共重合体の18重量%ジメチルスルホキシ
ド溶液から製膜した外径1200μm、内径900μm
の中空糸膜を5aIlに切断した。該中空糸膜20本を
それぞれ5mlのBSA溶液(BSA濃度: LOμg
/a+l 〜4mg/ml)に25°Cで3日間浸漬し
、浸漬液中のBSA濃度変化を実施例1の定量法により
測定した。結果を第2表に示す。
実施例13と比較してBSAか吸着されやすい中空糸膜
であり、1000μg/mlのBSAfi度においては
、101μg/ciのBSAが該中空糸膜に吸着された
[発明の効果] 直接的効果として、 (1)本発明により、アクリロニトリル系多孔膜におい
て、多孔膜の表面層の重合体主鎖にアミノ基を導入した
ことを特徴とする多孔膜を提供することができる。
(2)本発明に従えば、接触角4〜50°のアクリロ二
h l)ル系多孔膜か得られる。
(3)蛋白質の非特異的吸着が少ないアクリロニトリル
系多孔膜が得られる。
間接的効果としては、 (4)蛋白質を含む溶液に対して、濾過速度の低下が少
ないアクリロニトリル系多孔膜が得られる。
(5)蛋白質を含む溶液に対して、阻止率の変化か少な
いアクリロニトリル系多孔膜が得られる。
(6)本来の耐薬品性を損なわず、改善された性能を有
するアクリロニトリル系多孔膜が得られる。
(7)改善された性能を有するアクリロ二にリル系多孔
膜を、生産性、経済性に有利な条件で提供することかで
きる。
(8)アフィニティメンブレン等の高度精密分離用途に
対しては、本発明のアクリロニトリル系多孔膜が特に有
効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本願発明の実施例3で得られた多孔膜の表面
のATR法による赤外線吸収スペクトラムの測定結果を
示す。 第2表 波 数/l−1 彌 圓

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)アクリロニトリル系重合体からなる多孔膜におい
    て、多孔膜の表面層の重合体主鎖にアミノ基を導入した
    ことを特徴とする多孔膜。
  2. (2)水に対する接触角が4°以上50°以下であるこ
    とを特徴とする、請求項(1)記載の多孔膜。
JP02109826A 1990-04-24 1990-04-24 多孔膜 Expired - Fee Related JP3099342B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02109826A JP3099342B2 (ja) 1990-04-24 1990-04-24 多孔膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02109826A JP3099342B2 (ja) 1990-04-24 1990-04-24 多孔膜

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH047027A true JPH047027A (ja) 1992-01-10
JP3099342B2 JP3099342B2 (ja) 2000-10-16

Family

ID=14520192

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02109826A Expired - Fee Related JP3099342B2 (ja) 1990-04-24 1990-04-24 多孔膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3099342B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012130916A (ja) * 2002-05-17 2012-07-12 Emd Millipore Corp 高スループットの非対称メンブレン

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012130916A (ja) * 2002-05-17 2012-07-12 Emd Millipore Corp 高スループットの非対称メンブレン

Also Published As

Publication number Publication date
JP3099342B2 (ja) 2000-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4765897A (en) Polyamide membranes useful for water softening
US4812270A (en) Novel water softening membranes
US4262041A (en) Process for preparing a composite amphoteric ion exchange membrane
JP2506611B2 (ja) 被覆多孔質膜の形成方法
US5312873A (en) Surface treatments to impart hydrophilicity
JP2677360B2 (ja) 親水特性を有する透過性の多孔質膜およびその製造方法
US4824574A (en) Novel water softening process using membranes
JPH038423A (ja) 被覆複合膜
JP2762358B2 (ja) 水の軟化に有効なポリアミド膜の製造方法及び使用
JP2004314073A (ja) 架橋セルロース膜
JP2837167B2 (ja) ポリアルデビトで活性化した膜
WO2023116287A1 (zh) 复合纳滤膜的制备方法和由此制备的复合纳滤膜
JP3274844B2 (ja) アクリロニトリルとコーモノマーとの共重合体を基礎とする溶媒および酸に安定な膜
JPH047027A (ja) 多孔膜
EP0240586A1 (en) Post-cross-linked polymeric gels
EP0476875A2 (en) Process for the purification and concentration of biologically active materials
EP0574957B1 (en) Acrylonitrile- and polyvinylidene fluoride-derived membranes
Ahmadi et al. A novel multilayer thin-film membrane with high durability: preparation, characterization, performance investigation
JPH01242106A (ja) 複合半透膜
JPH05293345A (ja) 半透性複合膜
JPS60216803A (ja) 表面スルホン化ポリエ−テルイミド選択透過膜
WO2018209331A1 (en) Copolymers and terpolymers based on chlorotrifluoroethylene and vinyl chloride and uses thereof
EP3621997A1 (en) Copolymers and terpolymers based on chlorotrifluoroethylene and vinyl chloride and uses thereof
SU1248629A1 (ru) Способ получени полупроницаемых полимерных мембран
JPH0729034B2 (ja) 有機物分離用中空糸複合膜

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees