JPH046744B2 - - Google Patents

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JPH046744B2
JPH046744B2 JP62194318A JP19431887A JPH046744B2 JP H046744 B2 JPH046744 B2 JP H046744B2 JP 62194318 A JP62194318 A JP 62194318A JP 19431887 A JP19431887 A JP 19431887A JP H046744 B2 JPH046744 B2 JP H046744B2
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unsaturated carboxylic
copolymer
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JP62194318A
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Masami Matsuoka
Tadashi Takeda
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Showa Denko KK
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は耐衝撃性が極めてすぐれ、かつ良好な
曲げ弾性率(剛性)を有するポリアミド樹脂組成
物に関する。 〔従来の技術〕 ポリアミド樹脂は耐摩耗性、耐熱性、機械的特
性、電気的特性などの特性を活かしてエンジニヤ
リングプラスチツクとして種々の電子・電気部
品、自動車部品、機械部品などに広く利用される
ようになつているが、ポリアミド樹脂は前記のご
とき良好な特性を有する反面、特に成形部品とし
て使用する場合、耐衝撃性の点で劣るため、従来
からこの特性を改良する手段が多く提案されてい
る。 しかしながら、最近これらの耐衝撃ナイロンが
より苛酷な条件下で使用されるようになつてきて
おり、より高い耐衝撃性に併せて曲げ弾性率(剛
性)の点でも良好であることが要求されるように
なつた。 たとえば不飽和カルボン酸誘導体としての無水
マレイン酸などをグラフトしたエチレン−α−オ
レフイン系の共重合体(エチレン−プロピレン共
重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン多元共
重合ゴム)はポリアミド樹脂の耐衝撃性を向上さ
せるという点で著しい効果を有しているが、その
反面、曲げ弾性率などの機械的強度が大きく低下
してしまうことは一般的によく知られており、性
能バランス的にかならずしも満足すべきものでは
ない。そのため、成形材料としての市場が限定さ
れる場合もみられ、さらに耐衝撃性が高く、しか
も良好な曲げ弾性率を有するポリアミドの出現が
要望されている。 〔発明が解決しようとする課題〕 以上のことから、本発明は、ポリアミド樹脂が
本来有するすぐれた諸特性をそこなうことなく、
前記の組成物に比べてさらにすぐれた耐衝撃性を
有し、かつ良好な曲げ弾性率を有する組成物を得
ることである。 〔課題を解決するための手段および作用〕 本発明にしたがえば、これらの課題はポリアミ
ド樹脂50〜95重量%および変性オレフイン系重合
体混合物50〜5重量%からなる組成物であり、変
性オレフイン系重合体混合物は()α,β−エ
チレン型不飽和カルボン酸エステル0.1〜50重量
%、二塩基性不飽和カルボン酸またはその誘導体
0.05〜20重量%、残部がオレフインであるオレフ
イン系多元共重合体と()少なくともエチレン
と炭素数が3個以上であるα−オレフインとの共
重合体のエチレン系共重合体のそれぞれをあらか
じめラジカル開始剤の存在下で不飽和カルボン酸
またはその誘導体によつて処理させることによつ
て得られる変性オレフイン系多元共重合体1〜99
重量%と変性エチレン系共重合体99〜1重量%と
からなるポリアミド樹脂組成物によつて解決する
ことができる。以下、本発明を具体的に説明す
る。 (A) ポリアミド樹脂 本発明において使われるポリアミド樹脂は、酸
アミド結合(−CONH−)を有する線状高分子
化合物であり、大別して二塩基酸とジアミンとを
縮重合させることによつて得られるポリアミドお
よび環状ラクタムやアミノ酸を自己縮重合させる
ことによつて得られるポリアミドが知られてい
る。前者の代表例としては、ヘキサメチレンジア
ミンとアジピン酸との縮重合物(ナイロン6−
6)、ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸との
縮重合物(ナイロン6−10)、ヘキサメチレンジ
アミンとドデカン酸との縮重合物(ナイロン6−
12)、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸と
の縮重合物(ナイロン6T)、キシリレンジアミン
とアジピン酸との縮重合物(XD−6ナイロン)
およびキシリレンジアミンとセバシン酸との縮重
合物(XD−10ナイロン)があげられる。また、
後者の代表例としては、ε−カプロラクタムの自
己縮重合物(ナイロン6)、10−アミノウンデカ
ン酸の自己縮重合物(ナイロン11)およびラウリ
ンラクタムの自己縮重合物(ナイロン12)があげ
られる。なお、これら縮重合物および混合ポリア
ミド樹脂の重合度は特に限定されるものではない
が、一般には相対粘度は2.0〜5.0であり、特に2.5
〜4.5が好ましい。 (B) 変性オレフイン系重合体混合物 本発明において使用される変性オレフイン系重
合体混合物は後記の特定のα,β−エチレン型不
飽和カルボン酸エステル、二塩基性不飽和カルボ
ン酸または誘導体およびオレフインをそれぞれ共
重合用モノマー単位として含むオレフイン系多元
共重合体ならびに少なくともエチレンとα−オレ
フインとの共重合体であるエチレン系共重合体の
それぞれに別個に不飽和カルボン酸またはその誘
導体をラジカル開始剤の存在下で処理させること
によつて得られる変性オレフイン系多元共重合体
と変性エチレン系共重合体とからなる混合物であ
り、組成割合は前者が1〜99重量%、後者が99〜
1重量%である。 (1) オレフイン系多元共重合体 本発明における変性オレフイン系重合体混合物
の製造に用いられるオレフイン系多元共重合体は
アクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸
アルキルエステルからなる群からえらばれた少な
くとも一種のα,β−エチレン型不飽和カルボン
酸エステル、二塩基性不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体およびオレフインをそれぞれ共重合用モ
ノマー単位として含む多元共重合体である。 α,β−エチレン型不飽和カルボン酸エステル
のアルキル基の炭素数は通常1〜10個(好ましく
は、1〜8個)であり、このα,β−エチレン型
不飽和カルボン酸エステルのうち、アクリル酸ア
ルキルエステルの代表例としては、アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、ア
クリル酸−2エチルヘキシルなどがあげられる。
また、メタクリル酸アルキルエステルの代表例と
しては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸ブチルなどがあげられる。これ
らのα,β−エチレン型不飽和カルボン酸エステ
ルのうち、とりわけアクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸ブチルおよびメタクリル酸
メチルが好適である。二塩基性不飽和カルボン酸
またはその誘導体のうち、二塩基性不飽和カルボ
ン酸の炭素数は通常多くとも40個であり、35個以
下のものが好ましい。該二塩基性不飽和カルボン
酸の代表例としては、マレイン酸、イタコン酸、
3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−テト
ラヒドロ−シス−フタル酸(ナデイツク酸)およ
びフマル酸があげられる。また、二塩基性不飽和
カルボン酸の誘導体の代表例としては該二塩基性
不飽和酸の酸無水物、エステル、アミド化合物お
よびその金属(金属としては、通常アルカリ金属
ならびに周期律表第Aおよび第B族の金属、
たとえばナトリウム、マグネシウム、カルシウ
ム、亜鉛)塩があげられる。これらの二塩基性不
飽和カルボン酸およびその誘導体の好適なものと
しては、マレイン酸、無水マレイン酸、ナデイツ
ク酸および無水ナデイツク酸があげられ、経済的
な観点から、無水マレイン酸が好適である。 共重合用モノマーとしてのオレフインの炭素数
は一般的には多くとも12個であり、炭素数が8個
以下のものが望ましい。望ましいオレフインの代
表例としては、エチレン、プロピレンおよびブテ
ン−1があげられ、とりわけエチレンが最適であ
る。 このオレフイン系多元共重合体のオレフインの
共重合割合は上記他の2種類のモノマーの共重合
量の残部として把持されるが、通常30〜99.85重
量%で用いられ、特に40〜98.5重量%が好まし
い。また、α,β−エチレン型不飽和カルボン酸
エステルの共重合割合は0.1〜50重量%であり、
とりわけ1.0〜50重量%が望ましい。さらに、二
塩基性不飽和カルボン酸またはその誘導体の共重
合割合は0.05〜20重量%であり、特に0.5〜10重
量%が好ましい。この多元共重合体中のα,β−
エチレン型不飽和カルボン酸エステルおよび二塩
基性不飽和カルボン酸またはその誘導体の共重合
割合がそれぞれ下限未満では、得られるポリアミ
ド樹脂組成物の耐衝撃性および弾性率がかならず
しも満足すべきものではない。一方、上限を越え
ると、この多元共重合体の軟化点が高くなり、流
動性が低下し、後記の不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体を用いた変性(処理)を行なうことが困
難となるばかりでなく、経済的にも好ましくな
い。 このオレフイン系多元共重合体のメルトフロー
インデツクス(JIS K7210にしたがい、条件が4
で測定、以下「MFR」と云う)は通常0.01〜100
g/10分であり、0.05〜100g/10分が望ましく、
とりわけ0.1〜50g/10分が好適である。MFRが
0.01g/10分未満の多元共重合体を用いると、加
工性がよくない。一方、100g/10分を越えると、
成形性がよくない。 このオレフイン系多元共重合体は一般的に良く
知られているラジカル高圧重合法、たとえば各単
量体を高圧下(一般には、500〜2500Kg/cm2)、高
温(通常、120〜260℃)において必要に応じて連
鎖移動剤を使つてラジカル重合法で容易に製造す
ることができる。 (2) エチレン系共重合体 また、本発明における変性オレフイン系重合体
混合物の製造に使われるエチレン系共重合体は少
なくともエチレンと炭素数が3個以上であるα−
オレフインとの共重合体であり、たとえばチーグ
ラー・ナツタ触媒、なかでもオキシ三塩化バナジ
ウム、四塩化バナジウムのようなバナジウム化合
物と有機アルミニウム化合物などからなる触媒を
用い、エチレンが50モル%以上とα−オレフイン
が50モル%以下、好ましくはエチレン75〜95モル
%とα−オレフインを25〜5モル%とを共重合さ
せることによつて得られる。また、このエチレン
とα−オレフインとのモル比を保ちさらに後記の
第三成分を5モル%以下共重合させることによつ
て得られる多元共重合体も使用することができ
る。 α−オレフインの炭素数は通常12個以下であ
り、その代表例として、プロピレン、ブテン−
1、ヘキセン−1、デセン−1および4−メチル
ペンテン−1があげられ、なかでもプロピレンお
よびブテン−1が望ましく、とりわけプロピレン
が好適である。また、上記第三成分としては、
1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエンお
よび3,3−ジメチル1,5−ヘキサジエンのご
とき2個の二重結合を末端に含有する直鎖もしく
は分岐鎖のジオレフイン、1,4−ヘキサジエン
および6−メチル−1,5−ヘプタジエンのごと
き二重結合を1つだけ末端に含む直鎖もしくは分
岐鎖ジオレフインまたはビシクロ〔2,2,1〕
−ヘプテン−2(ノルボルネン)およびその誘導
体(たとえば、エチリデンノルボルネン、メチレ
ンノルボルネン、ビニルノルボルネン)のごとき
環状ジエン炭化水素のような二重結合を有するも
のがあげられる。 このエチレン系共重合体のMFRは通常0.005〜
10.0g/10分であり、0.01〜5.0g/10分が望まし
く、とりわけ0.05〜5.0g/10分が好適である。 (3) 不飽和カルボン酸またはその誘導体 前記オレフイン系多元共重合体およびエチレン
系共重合体のそれぞれをグラフト処理(変性)さ
せるために使われる不飽和カルボン酸またはその
誘導体としては一塩基性不飽和カルボン酸、前記
二塩基性不飽和カルボン酸、これらの不飽和カル
ボン酸の金属塩、アミド、イミド、エステル、無
水物等があげられる。これらのうち、一塩基性不
飽和カルボン酸の炭素数は通常多くとも30個であ
り、特に25個以下が好ましい。一塩基性不飽和カ
ルボン酸の代表例としては、アクリル酸、メタク
リル酸およびクロトン酸があげられる。また、二
塩基性不飽和カルボン酸およびその誘導体の代表
例としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、ナデイツク酸、無水マレイン酸、ナデイツク
酸無水物およびテトラヒドロ無水フタル酸、マレ
イン酸モノエチルまたはジエチルおよびグリシジ
ルメタクリレート、マレイミドがあげられる。こ
れらの不飽和カルボン酸またはその誘導体のう
ち、二塩基性不飽和カルボン酸の無水物が好まし
く、特に無水マレイン酸が好適である。 (4) オレフイン系多元共重合体およびエチレン系
共重合体の変性 (i) ラジカル開始剤 変性オレフイン系多元共重合体および変性エチ
レン系共重合体を製造するために用いられるラジ
カル開始剤の1分半減期の分解温度は通常100℃
以上であり、105℃以上のものが好ましく、特に
120℃以上のものが好適である。好適なラジカル
開始剤の代表例としては、ジクミルパーオキサイ
ド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチル
パーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチル−パーオキシ)ヘキサン、2,5−
ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)
ヘキサン−3、ラウロイルパーオキサイド、t−
ブチルパーオキシベンゾエートなどの有機過酸化
物があげられる。 (ii) 使用割合 前記オレフイン系多元共重合体およびエチレン
系共重合体のそれぞれの重合体100重量部に対す
る不飽和カルボン酸またはその誘導体ならびにラ
ジカル開始剤の使用割合は通常下記の通りであ
る。 不飽和カルボン酸またはその誘導体は、それら
の合計量として好ましくは0.01〜5.0重量部であ
り、0.05〜3.0重量部が好ましく、特に0.1〜2.0重
量部が好適である。不飽和カルボン酸またはその
誘導体の使用割合が0.01重量部未満では、変性さ
れた各共重合体のポリアミド樹脂組成物中への均
一分散性が不充分である。一方、5.0重量部を越
えると、変性オレフイン系重合体混合物を製造す
るさいに分解または架橋反応が併発する恐れがあ
る。 また、ラジカル開始剤では、好ましくは0.001
〜1.0重量部であり、0.005〜1.0重量部が望まし
く、とりわけ0.005〜0.5重量部である。ラジカル
開始剤の使用割合が0.001重量部未満では、変性
効果の発揮が乏しく、変性を完全にするには長時
間を要するばかりでなく、未反応物が多く混在す
る結果となる。一方、1.0重量部を越えるならば、
過度の分解または架橋反応を起こすために好まし
くない。 (iii) 変性された各共重合体の製造 本発明に用いられる変性オレフイン系多元共重
合体および変性エチレン系共重合体を製造するに
はこの種の一般のオレフイン系重合体の変性のた
めの公知の手段によつて行なわれる。 代表的な製造方法としては、キシレン、トルエ
ンなどの芳香族炭化水素化合物、ヘキサン、ヘプ
タンなどの脂肪族炭化水素化合物などの溶媒中で
前記のオレフイン系多元共重合体およびエチレン
系共重合体のそれぞれに不飽和カルボン酸または
その誘導体およびラジカル開始剤を加熱混合させ
て製造する方法の他これらのオレフイン系多元共
重合体およびエチレン系共重合体のそれぞれに不
飽和カルボン酸またはその誘導体およびラジカル
開始剤をあらかじめ本質的に反応しない条件で混
合し、得られる混合物をスクリユー式押出機、バ
ンバリーミキサー、ニーダーなどの一般の合成樹
脂の分野において使われている混練機を使用して
溶融混合させることによる製造方法があげられる
が、操作法、経済性の点から後者の方法が好んで
採用される。 後者の場合、変性の温度条件については、いず
れの場合でも前記オレフイン系多元共重合体また
はエチレン系共重合体の劣化、不飽和カルボン酸
またはその誘導体の分解、有機過酸化物の分解温
度などを考慮して適宜選定されるが、一般には
100〜350℃であり、150〜350℃が望ましく、とり
わけ150〜300℃が好適である。 (5) 変性オレフイン系重合体混合物の製造 本発明において用いられる変性オレフイン系重
合体混合物を得るには合成樹脂の混合技術の分野
において一般に行なわれている方法を採用するこ
とができる。 代表的な方法としては前記のようにして得られ
た変性オレフイン系多元共重合体と変性エチレン
系共重合体をヘンシエルミキサー、タンブラーお
よびリボンミキサーのごとき混合機を用いてドラ
イブレンドする方法でもよく、スクリユー式押出
機、ニーダーおよびバンバリーミキサーのごとき
混練機を使用して溶融状態で少なくとも1回混練
させる方法があげられる。これらの方法のうち後
者の方がより均一な組成物を得る点で好ましい。
また、あらかじめドライブレンドし、得られる混
合物をさらに溶融混練を1回以上行なうことによ
つて一層均一な組成物を得ることができるために
好適である。 本発明に用いられる変性オレフイン系重合体混
合物中に占める変性オレフイン系多元共重合体の
組成割合は1〜99重量%であり、5〜95重量%が
好ましく、特に5〜90重量%が好適である。組成
割合が1重量%未満では、均一な組成物を得るこ
とが難しい上に、得られる組成物の剛性(曲げ弾
性率)が不充分である。一方、99重量%を超える
と、得られる組成物の耐衝撃性が満足すべきもの
とは云えない。 本発明の変性オレフイン系重合体混合物を製造
するにあたり、該変性オレフイン系重合体混合物
が有する性能を損わない範囲で酸素、熱および光
(紫外線)に対する安定剤、難燃化剤、滑剤、可
塑剤、帯電防止剤、補強剤、着色剤(顔料など)
ならびにその他の添加剤のごとき添加剤を添加
(配合)させてもよい。 (C) ポリアミド樹脂組成物の製造、成形方法など (1) 組成割合 本発明の組成物中に占める前記ポリアミド樹脂
の組成割合は50〜95重量%(すなわち、変性オレ
フイン系重合体混合物の組成割合は50〜5重量
%)であり、55〜95重量%が望ましく、殊に60〜
90重量%が好適である。ポリアミド樹脂が50重量
%未満では、得られる組成物の機械的強度の低下
が著しく好ましくない。一方、95重量%を越える
と、耐衝撃性、弾性率の改良効果が乏しい。 (2) 組成物の製造 本発明の組成物を製造するにあたり、合成樹脂
の混合技術の分野において一般に行なわれている
方法を採用すればよい。混合方法としては、ヘン
シエルミキサー、タンブラーおよびリボンブレン
ダーのごとき混合機を使つてドライブレンドした
樹脂混合物をスクリユー式押出機、ニーダーおよ
びバンバリーミキサーのごとき混練機を用いて溶
融状態で混練させる方法、定量フイダーを少なく
とも2個装備したスクリユー式押出機を用い、一
方のフイダーからポリアミド樹脂を、また他方の
フイダーから変性オレフイン系重合体混合物をそ
れぞれ所定量供給しながら該押出機で混練させる
方法などがあげられる。なお、これらの混合方法
を2回以上実施することによつて一層均一な組成
物を得ることができる。 本発明の組成物を製造するにあたり、前記の添
加剤を本発明のポリアミド樹脂組成物の性能を損
わない範囲で配合させることができる。 この組成物を溶融混練によつて製造するさい、
および後記の成形するさい、配合されるポリアミ
ド樹脂および変性オレフイン系重合体混合物が溶
融されるが、これらが熱によつて劣化しない温度
範囲で実施しなければならない。これらのことか
ら、一般には150〜350℃であり、とりわけ200〜
320℃が望ましい。 本発明の組成物は通常の熱可塑性樹脂の分野に
おいて実施されている押出成形法、射出成形法、
プレス成形法のごとき成形法によつて種々の形状
を有する成形物を製造することができる。 〔実施例および比較例〕 以下、実施例によつて本発明をさらにくわしく
説明する。 なお、実施例および比較例において、アイゾツ
ト衝撃強度はASTM D−638にしたがい、1/8イ
ンチ×1/2インチ×2.5インチの試験片にノツチを
つけ、温度が23℃および−30℃で測定した。ま
た、曲げ弾性率はASTMD−790にしたがい、1/
4インチ×1/2インチ×5インチの矩形試験片で測
定した。 実施例および比較例において、変性オレフイン
系重合体混合物はあらかじめ下記のようにして製
造したものを使つた。 メチルメタクリレートの共重合割合が7.6重量
%であり、かつ無水マレイン酸の共重合割合が
3.0重量%であり、しかもMFRが4.1g/10分であ
るエチレン−メチルメタクリレート−無水マレイ
ン酸三元共重合体〔以下「重合体(1)」と云う〕
100重量部、0.011重量部の2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチル−パーオキシ)ヘキサン
および0.375重量部の無水マレイン酸をヘンシエ
ルミキサーに添加し、5分間ドライブレンドを行
なつた。 得られた混合物をフルフライト型スクリユーを
装備したノンベント式押出機(径40mm)に供給
し、220〜240℃の温度範囲で溶融させながら混練
反応を行ない、変性オレフイン系多元共重合体
〔以下「変性重合体(A)」と云う〕を製造した。得
られた変性重合体(A)を赤外吸収スペクトル法によ
つて測定したところ、変性処理時に反応した無水
マレイン酸の量は0.34重量%であつた。 前記重合体(1)のかわりに、プロピレンの共重合
割合が26.5重量%であり、MFRが0.38g/10分で
あり、かつX線回折法で測定した結晶化度が0.85
%であるエチレン−プロピレン共重合体〔以下
「重合体(2)」と云う〕を用いたほかは、変性重合
体(A)の製造の場合と同様にドライブレンドおよび
混練反応を行ない、変性エチレン系重合体〔以下
「変性重合体(B)」と云う〕を製造した。得られた
変性重合体(B)中の変性処理時に反応した無水マレ
イン酸の量は0.33重量%であつた。 このようにして得られた変性重合体(A)および変
性重合体(B)のそれぞれの配合量が第1表に示され
る割合でタンブラーを使つてそれぞれ30分間均一
にドライブレンドを行ない、各混合物を製造し
た。このようにして得られた各混合物をダルメー
ジ型スクリユーを装備したノンベント式押出機
(径40mm)を用いて210℃の温度において溶融しな
がら混練を行ない、ペレツト状の変性オレフイン
系重合体混合物(略称を第1表に示す)を製造し
た。
【表】 実施例 1〜11、比較例 1〜2 前記のようにして得られた「変性オレフイン系
重合体混合物」〔以下「組成成分()と云う〕
と、相対粘度〔ηr〕が2.6である、ヘキサメチレ
ンジアミンとアジピン酸との縮重合物(ナイロン
6,6)または〔ηr〕が2.7である、ポリカプロ
ラクタム(ナイロン6)であるポルアミド樹脂
〔以下「組成成分()と云う〕を第2表に「配
合量」で示される混合割合であらかじめタンブラ
ーを使つてドライブレンドを行なつた。得られた
各混合物を二軸押出機(径30mm)を用いて280℃
の温度で溶融しながら混練を行ない、ペレツト状
の各ポリアミド樹脂組成物を製造した。 このようにして得られた各ポリアミド樹脂組成
物を射出成形機を使用して性能評価用の試験片を
作成し、アイゾツト衝撃強度(23℃、−30℃)お
よび曲げ弾性率の測定を行なつた。それらの結果
を第2表に示す。
〔発明の効果〕
本発明のポリアミド樹脂組成物に使われる変性
オレフイン系重合体混合物は従来のゴム(たとえ
ば、本発明にいうエチレン系共重合体のごときエ
チレンとプロピレンを主成分とする共重合ゴム)
にグラフトさせたものよりも常温におけるポリア
ミド樹脂組成物の耐衝撃性も−30℃のように苛酷
な条件での耐衝撃性も向上させ、さらに、剛性
(曲げ弾性率)も良好な組成物の提供に効果的で
あることがわかる。したがつて、本発明のポリア
ミド樹脂組成物は自動車部品、電気機器部品、電
子機器部品、その他の工業部品の分野において将
来有望であることは明らかである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ポリアミド樹脂50〜95重量%および変性オレ
    フイン系重合体混合物50〜5重量%からなる組成
    物であり、変性オレフイン系重合体混合物は
    ()α,β−エチレン型不飽和カルボン酸エス
    テル0.1〜50重量%、二塩基性不飽和カルボン酸
    またはその誘導体0.05〜20重量%、残部がオレフ
    インであるオレフイン系多元共重合体と()少
    なくともエチレンと炭素数が3個以上であるα−
    オレフインとの共重合体のエチレン系共重合体の
    それぞれをあらかじめラジカル開始剤の存在下で
    不飽和カルボン酸またはその誘導体によつて処理
    させることによつて得られる変性オレフイン系多
    元共重合体1〜99重量%と変性エチレン系共重合
    体99〜1重量%とからなるポリアミド樹脂組成
    物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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