JPH0465935B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、水栓エルボを収納したボツクスを壁
裏側に配置し、ボツクスの固定リング螺着部に壁
表側から固定リングを螺着することによつて、水
栓エルボを壁孔に臨ませた状態に設置するように
構成される水栓取付部の防水構造に関し、特に壁
表側から壁裏側への浸水を防ぐ水栓取付部の防水
構造に関する。

（従来の技術） 一般に水栓取付部は、第４図に示すように、水
栓エルボ３０を壁孔１３の壁裏側１２に設置する
ことにより構成されている。この水栓エルボ３０
の水栓取付口３１に、六角ナツト７０及び化粧カ
ツプ８０を螺着部６１に螺着した水栓６０を壁表
側１１から螺着し、水栓エルボ３０の鍔部３２と
六角ナツト７０とで壁１０を挟持し、水栓６０を
固定するようになつている。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、従来の水栓取付部にあつては、
壁表側１１から壁裏側１２への浸水を防止する工
夫はされておらず、壁表側１１に水がかかつた際
には、この水が六角ナツト７０と壁表側１１の〓
間より壁裏側１２に浸水してしまう。この壁裏側
１２は、直接水等がかかる心配がなく、かつ壁裏
側１２にまで耐水加工を施すと建築コストが高く
なるため、耐水加工は施されていない。したがつ
て、従来の水栓取付部にあつては、六角ナツト７
０と壁表側１１との〓間からの浸水により、壁裏
側１２が腐蝕するという問題点を有していた。

本発明は以上のような実状に鑑みなされたもの
であり、その目的は水栓エルボを収納したボツク
スを壁裏側に配置し、ボツクスの固定リング螺着
部に壁表側から固定リングを螺着することによつ
て、水栓エルボを壁孔に臨ませた状態に設置する
ように構成される水栓取付部の防水構造であつ
て、壁表側から壁裏側への浸水を防止することが
でき、同時に水栓エルボをボツクス内に固定する
ことができる水栓取付部の防水構造を簡単な構成
により提供することにある。

（問題点を解決するための手段） 以上のような問題点を解決するために、本発明
の採つた手段は、 壁裏側１２に配置され、壁孔１３に臨む固定リ
ング螺着部２１を有し、内部に水栓エルボ３０が
収納されるボツクス２０と、 ボツクス２０の固定リング螺着部２１に壁表側
１１から螺着され、ボツクス２０内に収納された
水栓エルボ３０を固定する固定リング４０と、 固定リング４０と壁表側１１の表面及び水栓エ
ルボ３０との間に介在する止水部材５０とからな
り、 ボツクス２０の固定リング螺着部２１に固定リ
ング４０を螺着することによつて、ボツクス２０
内に水栓エルボ３０を固定すると同時に、止水部
材５０を壁表側１１の表面及び水栓エルボ３０と
に密着させて成ることを特徴とする水栓取付部の
防水構造である。

（実施例） 以下、図面に示す一実施例に従つて本発明を詳
細に説明する。

第１図に示すように、水栓取付部は、水栓エル
ボ３０を収納したボツクス２０を壁裏側１２に配
置し、ボツクス２０の固定リング螺着部２１に壁
表側１１から固定リング４０を螺着することによ
つて、ボツクス２０内に収納された水栓エルぼ３
０を固定し、水栓エルボ３０を壁孔１３に臨ませ
た状態に設置するように構成されている。また、
水栓エルボ３０の水栓取付口３１には水栓６０が
螺着され、かつこの水栓６０の螺着部６１には、
水栓６０と水栓エルボ３０との螺着部分を補強す
る六角ナツト７０、及びこの六角ナツト７０を覆
い隠す化粧カツプ８０が螺着されている。本実施
例にあつては、固定リング４０の壁表側１１の表
面に当接する部分、及び水栓エルボ３０に当接す
る部分に止水部材嵌合溝４１が設けられており、
この止水部材嵌合溝４１にゴム等の弾性体からな
るリング状の止水部材５０を嵌合させた状態で、
ボツクス２０の固定リング螺着部２１に壁表側１
１から固定リング４０を螺着することによつて、
固定リング４０と壁表側１１の表面及び水栓エル
ボ３０との間にリング状の止水部材５０を介在さ
せる。このように、固定リング４０と壁表側１１
の表面との間に介在させた止水部材５０により、
固定リング４０と壁表側１１の表面との〓間から
の浸水が壁裏側１２にまで達するのを阻止し、固
定リング４０と水栓エルボ３０との間に介在させ
た止水部材５０により、固定リング４０と水栓エ
ルボ３０との〓間からの浸水が壁裏側１２にまで
達するのを阻止するようになつている。

なお、本実施例にあつては、固定リング４０と
壁表側１１の表面及び水栓エルボ３０との間に止
水部材５０を介在させる作業を容易にするため、
第２図及び第３図に示すように、固定リング４０
の壁表側１１の表面に当接する部分、及び水栓エ
ルボ３０に当接する部分に止水部材嵌合溝４１が
設けられ、この止水部材嵌合溝４１に止水部材５
０を嵌合することにより、固定リング４０と壁表
側１１の表面及び水栓エルボ３０との間に止水部
材５０を介在させているが、本発明にあつては固
定リング４０に止水部材嵌合溝４１を設けること
は特に必要とされず、固定リング４０と壁表側１
１の表面及び水栓エルボ３０との間に止水部材５
０を確実に介在させることがものであれば、どの
ような方法を用いてもよい。また、止水部材５０
の材質及び形状等は、特に限定されず、浸水を阻
止するものであればどのようなものでもよい。さ
らに、本実施例にあつては、ボツクス２０を使用
することにより、壁裏側１２の給水湯管９０を覆
う保護管１００を設けることができ、この保護管
１００により給水湯管９０の交換が容易となり、
かつ給水湯管９０からの漏水はボツクス２０及び
保護管１００内にたまり、壁裏側１２の漏水によ
る腐蝕が防止されるようになつているが、本発明
にあつては、この保護管１００は特に必要とされ
ない。

次に、本発明に係る水栓取付部の防水構造を構
成する一作業例を説明する。

まず、保護管１００を壁裏側１２で配管し、水
湯排出側の保護管１００の一端をボツクス２０の
挿入口２２に装着する。

次に、ボツクス２０の固定リング螺着部２１が
壁孔１３内に位置するよう、ボツクス２０を壁裏
側１２に配置する。この状態で、水湯供給側から
給水湯管９０を保護管１００内に挿通し、ボツク
ス２０内を通して給水湯管９０の一端を壁表側１
１に引き出す。引き出した給水湯管９０の一端に
水栓エルボ３０を接続し、この水栓エルボ３０と
ともに給水湯管９０をボツクス２０内に収め、固
定リング４０の止水部材嵌合溝４１に予め止水部
材５０を嵌合した状態でボツクス２０の固定リン
グ螺着部２１に壁表側１１から固定リング４０を
螺着する。このように、止水部材５０の嵌合され
た固定リング４０をボツクス２０の固定リング螺
着部２１に螺着させるのみの作業で、ボツクス２
０内に水栓エルボ３０を固定すると同時に、固定
リング４０と壁表側１１の表面及び水栓エルボ３
０との間に止水部材５０を介在させることができ
る。

最後に、予め六角ナツト７０及び化粧カツプ８
０を螺着部６１に仮着した水栓６０を水栓エルボ
３０の水栓取付口３１に螺着し、その後六角ナツ
ト７０を締め上げ、化粧カツプ８０を固定リング
４０に当接させる。

（発明の効果） 以上のように本発明に係る水栓取付部の防水構
造は、壁裏側に配置され、壁孔に臨む固定リング
螺着部を有し、内部に水栓エルボが収納されるボ
ツクスと、ボツクスの固定リング螺着部に壁表側
から螺着され、ボツクス内に収納された水栓エル
ボを固定する固定リングと、固定リングと壁表側
の表面及び水栓エルボとの間に介在する止水部材
とからなり、ボツクスの固定リング螺着部に固定
リングを螺着することによつて、ボツクス内に水
栓エルボを固定することができると同時に、止水
部材を壁表側の表面及び水栓エルボとに密着させ
て、壁表側から壁裏側への浸水を防止することが
できる。このため、防水と配管施工を効率よく行
うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る水栓取付部の防水構造の
一実施例を示す断面図、第２図は第１図の固定リ
ングを示す斜視図、第３図は第２図の固定リング
を示す部分切欠斜視図、第４図は従来の水栓取付
部を示す断面図である。 符号の説明、１０……壁、１１……壁表側、１
２……壁裏側、１３……壁孔、２０……ボツク
ス、２１……固定リング螺着部、２２……挿入
口、３０……水栓エルボ、３１……水栓取付口、
４０……固定リング、４１……止水部材嵌合溝、
５０……止水部材、６０……水栓、６１……螺着
部、７０……六角ナツト、８０……化粧カツプ、
９０……給水湯管、１００……保護管。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 壁裏側に配置され、壁孔に臨む固定リング螺
   着部を有し、内部に水栓エルボが収納されるボツ
   クスと、 ボツクスの固定リング螺着部に壁表側から螺着
   され、ボツクス内に収納された水栓エルボを固定
   する固定リングと、 固定リングと壁表側の表面及び水栓エルボとの
   間に介在する止水部材とからなり、 ボツクスの固定リング螺着部に固定リングを螺
   着することによつて、ボツクス内に水栓エルボを
   固定すると同時に、止水部材を壁表側の表面及び
   水栓エルボとに密着させて成ることを特徴とする
   水栓取付部の防水構造。