JPH0465809A - 静止誘導電器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は巻線からの漏れ磁束を収束するために磁気シ
ールドを設けた変圧器やリアクトルなどの静止誘導電器
に関するものである。

〔従来の技術〕

周知のようにこの種の静止誘導電器の容量が大きくなる
と、巻線からの漏れ磁束も増大し、この漏れ磁束がタン
クや鉄心部分を構成する金属構造物に侵入して漂遊損失
を増大させ、漂遊損失により局部的な温度上昇をもたら
し、品質、性能および信頼性を低下させることとなる。

この問題点を軽減または除去するために巻線の上下端に
磁性鋼板からなる磁気シールドを設け、巻線からの漏れ
磁束を磁気シールドに導き、この磁気シールド内で３相
分の漏れ磁束を相殺させるようにしている。

しかしながら、磁気シールドは巻線の上下端に設置され
るために巻線を冷却するための冷却媒体である油または
ガスの通路が制約され、巻線の冷却が阻害されたりある
いは磁気シールドの性能が低下したりするという問題点
があった。

第４図は従来の静止誘導電器の一例を示す縦断面図、第
５図は同じ（第４図の一部を示す部分平面図であり、図
において、１はタンク、２は鉄心脚部、３は各相の鉄心
脚部２間を磁気的に結合する鉄心継鉄部で、この鉄心継
鉄部３の両側には支持金具４が当接されて鉄心継鉄部３
を締め付けている。そして、支持金具４には冷媒を導く
ための冷媒通路孔４ａが形成されている。５は鉄心脚部
２の外周を囲繞する巻芯、６は巻芯５の外周に冷却流路
７をそれぞれ間に介装させて巻回された２重の巻線で、
外側の巻線６の外周には冷却流路７を介して絶縁筒８が
巻回されている。そして、鉄心脚部２の外周に巻回され
た巻線６は支持金具４により上下から押圧支持されてい
る。９は鉄心継鉄部３と支持金具４との間に所定の間隔
で挿入された間隔片、１０は巻線６と支持金具４との間
に挿入された絶縁板で、この絶縁板１０には冷却流路７
に連通ずる冷媒通路孔１０ａが形成されている。１１は
絶縁板１０に等ピッチで複数個接着された絶縁スペーサ
、１２は支持金具４と絶縁板１０との間に挿着された磁
気シールドで、この磁気シールド１２は磁性鋼板を積層
して形成し、七の長さは各相の巻線に亘って設けられて
℃・る（３相誘導電器の場合は３相分の巻線に亘って設
けられる）。また、上記磁気シールド１２にも冷媒通路
孔１２ａが形成され、上記冷媒通路孔４ａ、１０ａ、１
２ａは全てが連通ずるように形成されている。１３は下
側の鉄心継鉄部３と支持金具４とを支持する足金で、こ
の足金１３の両端は支持金具４に固着されている。

次に動作について説明スル。

このように構成された静止誘導電器において、内側の巻
線６と外側の巻線６との間の漏れ磁束は巻線６の垂直方
向に流れ、巻線６の上下端に配置された磁気シールド１
２に吸収された後、磁気シールド１２の鉄心継鉄部３に
沿った長さ方向に流れて各相の漏れ磁束が合成される。

３相誘導電器では各相の漏れ磁束の位相差は１２ｏ０で
あるので、合成されてベクトル和が零となる。このため
、磁気シールド１２０巻線６と反対側に位置する支持金
具４に侵入する漏れ磁束が減少するので、漂遊損失を減
少できると共に局部加熱の発生も防止できる。

一方、巻線６の冷却は第４図の矢印に示すように支持金
具４、絶縁板１ｏおよび磁気シールド１２のそれぞれの
冷媒通路孔４ａ　、　１０ａ　、−１２ａを通って冷却
流路７の上方に冷媒が流れて巻線６が冷却されることに
なる。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来の静止誘導電器は以上のように構成されているので
、磁気シールド１２に設けた冷媒通路孔１２ａにより磁
気シールド１２の一部が長さ方向に分断されることにな
る。このため、冷媒通路孔１２ａから多量の漏れ磁束が
発生し、この漏れ磁束が下側の支持金具４や磁気シール
ド１２を貫通するように侵入するので、損失が増大する
と共に、局部的な加熱が生じるという問題点があった。

尚近似技術として、特公昭６３−２０００９号に記載さ
れたものがある。

この発明は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、磁気シールドの機能を低下させることなく、
しかも冷媒通路を確保するようにした静止誘導電器を得
ることを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この発明に係る静止誘導電器は磁気回路を形成する鉄心
脚部および鉄心継鉄部よりなる鉄心と、上記鉄心脚部に
巻回され、内部に冷却流路が挿通している巻線と、この
巻線の上下に配置されて上記巻線および鉄心を支持する
支持金具と、この支持金具と上記巻線との間に配置され
た磁気シールドと、この磁気シールドと上記巻線との間
に配置された絶縁板とを備え、上記磁気シールドを上記
鉄心継鉄部の幅方向に複数に分割し、隣り合う上記磁気
シールド間にダクトを配置すると共に、上記磁気シール
ドと上記支持金具の間および上記磁気シールドと上記絶
縁板との間にそれぞれ水平ダクトを介挿させ、かっこの
水平ダクトと上記冷媒流路とを連通させた構成である。

〔作　用〕

この発明における静止誘導電器は幅方向に複数個に分割
され、かつ隣り合う磁気シールド間、磁気シールドと支
持金具との間および磁気シールドと絶縁板との間にそれ
ぞれダクトを設けて上記磁気シールドを長さ方向に分断
することなく巻線の内部に設けられた冷媒流路とダクト
とを連通ずる通路を確保するようにしたことにより、磁
気シールドの機能低下を防止することができる。

〔実施例〕

以下、この発明の一実施例を図について説明する。

第１図はこの発明の一実施例を示す縦断面図、第２図は
同じく第１図の一部を示す部分平面図、第３図はこの発
明の絶縁板を示す平面図であり、第１図乃至第３図にお
いて第４図および第５図と同一または均等な構成部分に
は同一符号を付して重複説明を省略する。図において、
１５は下側の支持金具４と絶縁板１０との間に介挿され
、鉄心継鉄部３０幅方向に複数個（この実施例では３個
）に分割配置された磁気シールドで、この磁気シールド
１５は鉄心継鉄部３に沿って長さ方向（位相の異なる各
相巻線間に亘る長さ）に一連に形成されている。１６は
磁気シールド１５と支持金具４との間に設けられた水平
ダクト、１７は＄気シールド１５と絶縁板１０との間に
設けられた水平ダクト、１８は下側の支持金具４に一端
が固着された防止板で、この防止板１８の他端は水平ダ
クト１６．１７を流れる冷媒が巻線６．６の下部より漏
出しないように絶縁板１０に当接して℃・る。１９は隣
り合う磁気シールド１５間に設けられたダクト、２０は
磁気シールド１５と防止板１８との間に設けられたダク
トで、分割配置された各磁気シールド１５の周囲はダク
トにより囲まれて冷媒の通路が形成されることになる。

次に動作について説明する。

タンク１内を循環して巻線６．６の下部へ流入する冷媒
の流路は第１図に矢印で示すように支持金具４の冷媒通
路孔４ａを通過したのち、一部はダクト１９を通過して
絶縁板１０の冷媒通路孔１０ａに入る。また、他の一部
は水平ダクト１６を通って水平方向に流れ、ダクト２０
および水平ダクト１７を通過した後、絶縁板１０の冷媒
通路孔１０ａに入る。

したがって、磁気シールド１５は鉄心継鉄部３０幅方向
に複数個に分割配置されたもので、従来のように磁気シ
ールドに冷媒通路孔を設けなくとも冷媒の通路は確保で
き、よって磁気シールド１５が冷媒通路孔によって分断
されることがなくなるので、磁気シールド１５により各
相巻線の漏れ磁束のベクトル和を零にすることができる
と共に、支持金具４に漏れ磁束が侵入して損失が増大し
たり支持金具４を局部加熱することもなくなる。また、
冷媒通路孔４ａを通過した冷媒は水平ダクト１６．１７
の部分で磁気シールド１５の鉄心継鉄部３に沿った長さ
方向およびその幅方向のいずれにも自由に冷媒が流れる
ので、磁気シールド１５の位置とは無関係に、しかも磁
気シールド１５を長さ方向に分断することなく支持金具
４や絶縁板１０の冷媒通路孔４ａ、１０ａの数を増やす
ことができるので、設計の自由度が大幅に増し、漏れ磁
束による損失が少なく、局部加熱のない、しかも巻線６
の冷却性能の優れたものが得られ、磁気シールド１５の
性能を低下させることのないものを製作することが可能
となる。また、冷媒通路孔４ａ、１０ａを巻線６．６０
周方向に移動したりすることができ、このことにより巻
線６，６０周方向流速分布が従来のものに比べ改善され
るので、巻線６，６の冷却性能を向上させると共に、均
一化させることができる。

〔発明の効果〕

以上のようにこの発明によれば幅方向に複数個に分割さ
れ、かつ隣り合う磁気シールド間、磁気シールドと支持
金具との間および磁気シールドと絶縁板との間にそれぞ
れダクトを設けて上記磁気シールドを長さ方向に分断す
ることなく巻線の内部に設けられた冷媒流路とダクトと
を連通ずる通路を確保するように構成したので、磁気シ
ールドの機能低下を防止することができるという効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例による静止誘導電器を示す
縦断面図、第２図は同じく第１図の一部を示す部分平面
図、第３図はこの発明に係る絶縁板を抽出して示す平面
図、第４図は従来′の静止誘導電器の一例を示す縦断面
図、第５図は同じ（第４図の一部を示す部分平面図であ
る。 ２・・・鉄心脚部、３・・・鉄心継鉄部、４・・・支持
金具、６・・・巻線、７・・・冷却流路、１０・・・絶
縁板、１５・−・磁気シールド、１６．１７・・・水平
ダクト、１９゜２０・・・ダクト。 なお、図中、同一符号は同一または相当部分を示す。 特許出願人　　　三菱電機株式会社 代理人　弁理士　　　１）澤　博　昭 （外２名） １７゜

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　磁気回路を形成する鉄心脚部および鉄心継鉄部よりな
   る鉄心と、上記鉄心脚部に巻回され、内部に冷却流路が
   挿通している巻線と、この巻線の上下に配置されて上記
   巻線および鉄心を支持する支持金具と、この支持金具と
   上記巻線との間に配置され、上記鉄心継鉄部の幅方向に
   複数に分割された磁気シールドと、この磁気シールドと
   上記巻線との間に配置された絶縁板と、隣り合う上記磁
   気シールド間に配置されたダクトと、上記磁気シールド
   と上記支持金具との間および上記磁気シールドと上記絶
   縁板との間にそれぞれを介挿され、上記ダクトと上記冷
   却流路とを連通させた水平ダクトとを備えた静止誘導電
   器。