JP2020123683A - 静止誘導電器 - Google Patents

静止誘導電器 Download PDF

Info

Publication number
JP2020123683A
JP2020123683A JP2019015132A JP2019015132A JP2020123683A JP 2020123683 A JP2020123683 A JP 2020123683A JP 2019015132 A JP2019015132 A JP 2019015132A JP 2019015132 A JP2019015132 A JP 2019015132A JP 2020123683 A JP2020123683 A JP 2020123683A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iron core
static induction
partition member
flow path
coolant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019015132A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7224941B2 (ja
Inventor
直哉 宮本
Naoya Miyamoto
直哉 宮本
千絵 小林
Chie Kobayashi
千絵 小林
明 山岸
Akira Yamagishi
明 山岸
伸也 大原
Shinya Ohara
伸也 大原
瑞 小木
Mizuki OGI
瑞 小木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2019015132A priority Critical patent/JP7224941B2/ja
Publication of JP2020123683A publication Critical patent/JP2020123683A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7224941B2 publication Critical patent/JP7224941B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Coils Of Transformers For General Uses (AREA)
  • Transformer Cooling (AREA)

Abstract

【課題】鉄心の上部及び下部表面での発熱が効率的に冷却され、熱的な信頼性が保たれつつ経済的で、かつ、合理的な静止誘導電器を提供する。【解決手段】静止誘導電器は、鉄心と、鉄心の周りに巻回された巻線と、巻線が巻回された鉄心を収納する鉄心保護ケースとを備える。鉄心保護ケースは、鉄心の外周を覆うよう配置された外部保護部材18と、鉄心の断面を分割する仕切り部材19とから成り、外部保護部材18内の鉄心の表面に冷媒が流れる第1の冷媒流路5a及び仕切り部材19に鉄心の下から冷媒を取り込む第2の冷媒流路5bが設けられる。第2の冷媒流路5bは、鉄心の上部表面の第1の冷媒流路5aの下部に接続されている。【選択図】図3(c)

Description

本発明は静止誘導電器に係り、特に、変圧器やリアクトルなどの鉄心の冷却構造を改良した静止誘導電器に関する。
一般に、変圧器やリアクトル等の静止誘導電器は、多くは磁性体で構成される鉄心を有しており、鉄心は電磁鋼板若しくはアモルファス材を積層して構成することが多い。
アモルファス材を用いたアモルファス鉄心は、磁束を流す際に生じる損失が電磁鋼板より低いため、それを適用することにより静止誘導電器の効率向上が可能である。そのため、COの削減や運用コスト低減の観点から、アモルファス鉄心の適用が進められてきた。
一方、アモルファス鉄心は、特徴である低損失性能を出すために焼鈍が必要であるが、焼鈍すると脆くなる。また、アモルファス材の厚さは25μm程度である。そのため、取り扱いが難しいし変形しやすいといったという特徴があり、アモルファス鉄心の適用先は、数MVA以下の容量帯の静止誘導電器に限られてきた。
数MVA以上の、より大容量帯の静止誘導電器に対しては、近年、国内外で技術開発が進み適用が実現されつつある。大容量の静止誘導電器、例えば変圧器において、アモルファス鉄心は自重による応力で損失が増加するため、低損失という特性維持のためには、複数の鉄心ブロックの組み合わせとして構成し、各鉄心ブロックの自重を低減するのが望ましい。
従って、大容量帯の静止誘導電器に用いるアモルファス鉄心においては、巻線内に設けた鉄心保護ケースの中に複数の鉄心ブロックを挿入して形成することで脆いアモルファス鉄心を保護しつつ、各鉄心ブロックを個別に支持する構造をとって自重による応力で損失増加するのを抑える構成とすることで、低損失と鉄心の構造維持が両立できる。
更に、鉄心に巻き回された巻線においては、特に変圧器の場合、巻線上下の中心付近で巻線の半径方向内側の電磁力が掛かるため、系統事故等の短絡電流が流れた際の巻線にかかる大きな電磁力を鉄心で支持する必要がある。
そこで、鉄心保護ケースの強度向上の一手段として、鉄心保護ケースの内部に仕切り部材を設けて補強することが行われている。この仕切り部材は、鉄心ブロック挿入時の作業性向上や鉄心ブロック同士の擦れ、衝突を保護する機能も兼ねることができる。
このような構成においても、大容量帯の静止誘導電器は、これまでの適用容量帯の静止誘導電器より容量が大きい分損失が大きくなる。特に、鉄心の損失に関しては、鉄損増加の他、大容量化により漏れ磁束量が増え、鉄心の上部、下部の表面で渦電流による損失が大きくなる場合がある。
これらの損失の増加は、容量が大きくなる分機器の効率としては良好であっても、局所加熱により、冷媒によく用いられる絶縁油や電器本体の構成物である絶縁紙の劣化を生じたり、鉄心そのものの焼損を招く可能性があり、信頼性の確保のためアモルファス鉄心の新たな冷却手段が必要となってきている。
例えば、特許文献1では、上記の望ましい構成において、仕切り部材に溝を設け、この溝を鉄心内部の仕切り部材に触れる面に冷媒が通る流路とすることで、対流により鉄心の下部から上部へ冷媒を流して冷却するようにしている。鉄心材がアモルファス材でない場合でも、巻鉄心をもつ大容量の静止誘導電器を構成する場合は、巻鉄心を納める鉄心保護ケースと仕切り部材を設けることで、鉄心を形成する際の作業性が向上し、鉄心の冷却にも同様の構成を取り得る。
特開2017−183556号公報
静止誘導電器は、熱的な信頼性の観点から、構造物の局所過熱、焼損を防ぐため、静止誘導電器の巻線、鉄心、タンクや金具類の発熱が適切に冷却されるのが望ましい。特に、容量が数MVA以上の大容量で、アモルファス鉄心のように鉄心を構成する材料が脆い静止誘導電器においては、鉄心を保護しつつ、寸法を抑えて効率的に冷却することが望ましい。
上述した特許文献1は、鉄心を鉄心保護ケースに納入することで機械的な力から保護し、鉄心保護ケース内に仕切り部材を設けることで鉄心ブロック挿入時の作業性向上や鉄心ブロック同士の擦れ、衝突からの保護を可能とし、更に、仕切り部材に冷媒の流路を設けることで、新たな構造追加に伴う寸法増加なしに鉄心内を冷却する手段を実現している。
一方、鉄心保護ケース内においては、鉄心の内部よりも発熱して冷却上の課題となりうるが、漏れ磁束による鉄心の上部、下部表面の発熱に関しての冷却構造については記載されていない。
単純には、特許文献1の発明で仕切り部材に冷媒流路を設けたのと同様に、鉄心保護ケースと鉄心の表面間に鉄心当て板を設け、この鉄心当て板に冷媒流路を設けて、鉄心の表面の下から上に冷媒を対流させて冷却する方法が考えられる。
しかし、この構成によると、鉄心の下部表面の高温部で加熱された冷媒が鉄心の上部表面に供給されるため、鉄心の上部表面で冷却されづらいことから、より効率的な冷却を実現できれば、冷媒流路の寸法を低減して小型化したり、漏れ磁束による発熱そのものを低減するために追加されるシールド等の部材を省略したりできる。
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、鉄心の上部及び下部表面での発熱が効率的に冷却され、熱的な信頼性が保たれつつ経済的で、かつ、合理的な静止誘導電器を提供することにある。
本発明の静止誘導電器は、上記目的を達成するために、鉄心と、該鉄心の周りに巻回された巻線と、該巻線が巻回された前記鉄心を収納する鉄心保護ケースとを備え、前記鉄心保護ケースは、前記鉄心の外周を覆うよう配置された外部保護部材と、前記鉄心の断面を分割する仕切り部材とから成る静止誘導電器であって、前記外部保護部材内の前記鉄心の表面に冷媒が流れる第1の冷媒流路及び前記仕切り部材に前記鉄心の下から冷媒を取り込む第2の冷媒流路が設けられ、前記第2の冷媒流路は、前記鉄心の上部表面の前記第1の冷媒流路の下部に接続されていることを特徴とする。
本発明によれば、鉄心の上部及び下部表面での発熱が効率的に冷却され、熱的な信頼性が保たれつつ経済的で、かつ、合理的な静止誘導電器を得ることができる。
本発明の静止誘導電器の実施例1である変圧器の全体構成を示す斜視図である。 図1のF−F線に沿った鉄心の側脚を除いた断面図である。 本発明の静止誘導電器の実施例1である変圧器の全体構成を示す斜視図である。 図3(a)のA−A線に沿った断面であり、鉄心及び鉄心保護ケースの断面の4分の1の構造を示す断面図である。 図3(a)のB−BA線に沿った断面であり、鉄心及び鉄心保護ケースの断面の4分の1の構造を示す断面図である。 図3(a)のC−C線に沿った断面であり、鉄心及び鉄心保護ケースの断面の4分の1の構造を示す断面図である。 図3(a)のD−D線に沿った断面であり、鉄心及び鉄心保護ケースの断面の4分の1の構造を示す断面図である。 図3(a)のE−E線に沿った断面であり、鉄心及び鉄心保護ケースの断面の4分の1の構造を示す断面図である。 図3(b)のG−G線に沿った断面図である。 本発明の静止誘導電器の実施例1である変圧器における冷媒流路の構成の他の例を示し、図3(b)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例1である変圧器における冷媒流路の構成の他の例を示し、図3(c)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例1である変圧器における冷媒流路の構成の他の例を示し、図3(d)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例1である変圧器における冷媒流路の構成の他の例を示し、図3(e)に相当する図である 本発明の静止誘導電器の実施例1である変圧器における冷媒流路の構成の他の例を示し、図3(f)に相当する図である 本発明の静止誘導電器の実施例1である変圧器における冷媒流路の構成の更に他の例を示し、図3(b)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例1である変圧器における冷媒流路の構成の更に他の例を示し、図3(c)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例1である変圧器における冷媒流路の構成の更に他の例を示し、図3(d)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例1である変圧器における冷媒流路の構成の更に他の例を示し、図3(e)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例1である変圧器における冷媒流路の構成の更に他の例を示し、図3(f)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例1である変圧器における冷媒流路において、鉄心の上部周辺の冷媒流路の構成を示す部分斜視図である。 本発明の静止誘導電器の実施例1である変圧器における冷媒流路において、鉄心の上部周辺の冷媒流路の図7とは別の構成を示す部分斜視図である。 本発明の静止誘導電器の実施例2である変圧器における冷媒流路の構成を示し、図3(b)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例2である変圧器における冷媒流路の構成を示し、図3(c)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例2である変圧器における冷媒流路の構成を示し、図3(d)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例2である変圧器における冷媒流路の構成を示し、図3(e)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例2である変圧器における冷媒流路の構成を示し、図3(f)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例2である変圧器における冷媒流路の構成の他の例を示し、図3(b)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例2である変圧器における冷媒流路の構成の他の例を示し、図3(c)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例2である変圧器における冷媒流路の構成の他の例を示し、図3(d)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例2である変圧器における冷媒流路の構成の他の例を示し、図3(e)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例2である変圧器における冷媒流路の構成の他の例を示し、図3(f)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例2である変圧器における冷媒流路の構成の更に他の例を示し、図3(b)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例2である変圧器における冷媒流路の構成の更に他の例を示し、図3(c)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例2である変圧器における冷媒流路の構成の更に他の例を示し、図3(d)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例2である変圧器における冷媒流路の構成の更に他の例を示し、図3(e)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例2である変圧器における冷媒流路の構成の更に他の例を示し、図3(f)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例3である変圧器における冷媒流路の構成を示し、図3(b)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例3である変圧器における冷媒流路の構成を示し、図3(c)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例3である変圧器における冷媒流路の構成を示し、図3(d)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例3である変圧器における冷媒流路の構成を示し、図3(e)に相当する図である。 本発明の静止誘導電器の実施例2である変圧器における冷媒流路の構成を示し、図3(f)に相当する図である。
以下、図示した実施例に基づいて本発明の静止誘導電器を説明する。なお、各図において、同一構成部品には同符号を使用する。また、下記はあくまでも実施の例に過ぎず、発明の実施態様を限定する趣旨ではない。
図1に、本発明の静止誘導電器の実施例1である変圧器の全体構成を示し、図2に、図1のF−F線に沿った断面(但し、鉄心1の側脚を除く)を示す。
図1及び図2に示すように、本実施例の静止誘導電器である変圧器30は、複数の鉄心ブロック10、11、12、13、14、15、16及び17を組み合わせてなる鉄心1と、鉄心1の周りに巻き回した巻線3とで構成され、鉄心ブロック10、11、12、13、14、15、16及び17は、磁性体薄帯(例えば、アモルファス材や珪素鋼板)を積層したもので構成され、鉄心1が鉄心保護ケース2内に納められている。
鉄心保護ケース2は、鉄心1の外周を覆う外部保護部材18と、外部保護部材18内にあって鉄心1を電器長さ方向(図1及び図2のX方向)に分割する第1の仕切り部材19及び電器幅方向(図1及び図2のY方向)に分割する第2の仕切り部材20とで構成され、鉄心保護ケース2は、その外周からバインドテープ(例えば、ガラス繊維が入ったテープ)4によって締付固定されている。
一方、鉄心1は、主脚1aと側脚1b及び上部継鉄1cと下部継鉄1dから成り、主脚1aと側脚1bは上部継鉄1cと下部継鉄1dで電気的に接続され、上部継鉄1cは上部締金具31aで、下部継鉄1dは下部締金具31bでそれぞれ締付固定されている。また、上部締金具31aと下部締金具31bは、4本の支柱32で連結されている。
図3(a)に、本発明の静止誘導電器の実施例1である変圧器の全体構成を示し、図3(b)に図3(a)のA−A線に沿った断面、図3(c)に図3(a)のB−B線に沿った断面、図3(d)に図3(a)のC−C線に沿った断面、図3(e)に図3(a)のD−D線に沿った断面、図3(f)に図3(a)のE−E線に沿った断面をそれぞれ示し、鉄心1及び鉄心保護ケース2の断面の4分の1の構造(図2の第1の仕切り部材19と第2の仕切り部材20で仕切られた1つの構造)を示し、図4に、図3(b)のG−G線に沿った断面を示す。
そして、本実施例では、図3(b)、図3(c)、図3(d)、図3(e)及び図3(f)に示すように、鉄心保護ケース2の外部保護部材18、第1の仕切り部材19及び第2の仕切り部材20で囲まれた鉄心ブロック10の表面に鉄心当て板8が2枚設けられ(本実施例では、鉄心当て板8が2枚設けられているが、少なくとも1枚あればよい)、鉄心1の上部表面及び下部表面に、鉄心当て板8に溝を設けることでそれぞれ冷媒が流れる第1の冷媒流路5aが形成され、鉄心1の上部表面と下部表面それぞれの第1の冷媒流路5aは、鉄心1の上下中心付近(図3(a)のC−C断面の位置)で分断されて個別の流路とされる。
図4に示すように、第1の仕切り部材19と鉄心ブロック11との電器長さ方向(図3(c)のX方向)の間には、鉄心1の下から冷媒を取り込む第2の冷媒流路5bが設けられ、第1の仕切り部材19の第2の冷媒流路5bは鉄心1の上部表面の第1の冷媒流路5aの下部に接続され、鉄心1の上部表面の第1の冷媒流路5aの上部は電器本体の上部空間21に接続され、鉄心1の下部表面の第1の冷媒流路5aの下部は鉄心1の下部空間22に接続され、鉄心1の下部表面の第1の冷媒流路5aの上部は外部保護部材18に設けた開口部6を介して鉄心保護ケース2と巻線3間の空間23に接続されている。
なお、鉄心当て板8に形成された第1の冷媒流路5a及び第1の仕切り部材19と鉄心ブロック11との電器長さ方向の間に設けられた第2の冷媒流路5bは、本実施例では、板状の部材を貼り合わせて構成しているが、本実施例はこれに限定されず、板状の部材を切り欠いたり、溝を掘ったりして構成してよい。また、鉄心保護ケース2と鉄心当て板8は、アルミや鉄鋼、SUSといった金属やプレスボード或いは樹脂、又はそれらの組み合わせで構成してよい。
このような本実施例の構成によれば、鉄心1において、漏れ磁束に起因して、特に発熱が大きくなる鉄心1の上部表面、下部表面の冷却手段として、鉄心1の下部表面は鉄心1の下部空間22から取り入れた低温な冷媒で冷却され、鉄心1の上部表面は、鉄心1の下部空間22から取り入れた冷媒を、第1の仕切り部材19と鉄心ブロック11との電器長さ方向(図3のX方向)の間に設けられた第2の冷媒流路5bを通して鉄心1の上部表面へ供給することで、鉄心1の表面より低温な鉄心1の内部を通って比較的低温な冷媒により鉄心1の上部表面が冷却されることから、鉄心1の上部表面、下部表面がともに効果的に冷却される。
従って、鉄心1の効率的な冷却が可能となるので、冷却流路の寸法を最小化して装置の小型化が図れ、しかも、漏れ磁束による鉄心1の表面での発熱を抑えるために設けられるシールド等の部材を省略でき、熱的な信頼性が保たれつつ経済的で、かつ、合理的な静止誘導電器である変圧器を提供できる。
また、本実施例では、鉄心1の上部表面に冷媒を供給する第2の冷媒流路5bを第1の仕切り部材19と鉄心ブロック11との電器長さ方向(図3(c)のX方向)の間に設けた例を示しているが、第2の冷媒流路5bは、図5(b)に示すように、第2の仕切り部材20と鉄心ブロック10及び11との電器幅方向(図5(b)のY方向)の間に設けてもよいし、図6(b)に示すように、第1の仕切り部材19と鉄心ブロック11との電器長さ方向(図6(b)のX方向)の間及び第2の仕切り部材20と鉄心ブロック10及び11との電器幅方向(図6(b)のY方向)の間の両方に設けてよい。
なお、第2の仕切り部材20と鉄心ブロック10及び11との電器幅方向の間に設けられた第2の冷媒流路5bも、上述したように、板状の部材を切り欠いたり、貼り合わせたり、或いは溝を設けたりして実現される。
また、本実施例の図3(a)のB−B線に沿った断面である図3(C)は、第1の仕切り部材19と鉄心ブロック11との電器長さ方向の間及び第2の仕切り部材20と鉄心ブロック10及び11との電器幅方向の間に設けられた第2の冷媒流路5bと鉄心1の上部表面の第1の冷媒流路5aを接続する冷媒流路を示しており、単純には、図7に示すように、水平方向と垂直方向(上下方向)に第1の冷媒流路5aが設けられ、この水平方向の第1の冷媒流路5aと第2の冷媒流路5bが接続されている。
それ以外にも、図8に示すように、第1の仕切り部材19と鉄心ブロック11との電器長さ方向の間に設けられた第2の冷媒流路5bから鉄心1の上部表面の冷媒流路5aへ向かって斜めに上がるように第2の冷媒流路5bを構成して接続してよく、この場合には、冷媒が対流しやすくなり、更なる冷却効果の向上が期待できる。
なお、図7及び図8において、符号7は、第1の冷媒流路5aと第2の冷媒流路5bを流れる冷媒の流れを示す。
以上のように、本実施例によれば、鉄心1の上部及び下部表面での発熱が効率的に冷却され、熱的な信頼性が保たれつつ経済的で、かつ、合理的な静止誘導電器である変圧器を得ることができる。
図9(a)、図9(b)、図9(c)、図9(d)及び図9(e)に、本発明の実施例2を示す。図9(a)は図3(a)のA−A線に沿った断面、図9(b)は図3(a)のB−B線に沿った断面、図9(c)は図3(a)のC−C線に沿った断面、図3(d)は図3(a)のD−D線に沿った断面、図3(e)は図3(a)のE−E線に沿った断面をそれぞれ示し、鉄心1及び鉄心保護ケース2の断面の4分の1の構造(図2の第1の仕切り部材19と第2の仕切り部材20で仕切られた1つの構造)を示す。
該図に示す本実施例は、実施例1の図3(a)、図3(b)、図3(c)、図3(d)、図3(e)及び図3(f)及び図4に対し、B−B断面である図9(b)より上の鉄心1の上部においても、第1の仕切り部材19と鉄心ブロック11との電器長さ方向(図9(a)のX方向)の間には第2の冷媒流路5bが設けられており、また、鉄心1の上部の第1の仕切り部材19と鉄心ブロック11との電器長さ方向(図9(a)のX方向)の間に形成された第2の冷媒流路5bは、断面B−Bである図9(b)よりも下部の第1の仕切り部材19と鉄心ブロック11との電器長さ方向(図9(b)のX方向)の間に形成された第2の冷媒流路5bより狭くされ、更に、鉄心1の上部表面の第1の冷媒流路5aよりも狭く形成して流路抵抗を大きくすることで、鉄心1の上部の第1の仕切り部材19と鉄心ブロック11との電器長さ方向(図9(a)のX方向)の間に形成された第2の冷媒流路5bより鉄心1の上部表面の第1の冷媒流路5aの方が冷媒の流量が多くなるように形成されている。
このような本実施例の構成によれば、例えば、小型化し高エネルギー密度化した静止誘導電器である変圧器において、鉄心1の内部の冷却が必要になる場合、鉄心1の内部の冷却構造を設けつつ、鉄心1の上部表面、下部表面が効果的に冷却され、冷却流路の寸法を最小化して装置の小型化が図れ、しかも、漏れ磁束による鉄心1の表面での発熱を抑えるために設けられるシールド等の部材を省略でき、熱的な信頼性が保たれつつ経済的、かつ、合理的な静止誘導電器である変圧器を提供できる。
なお、本実施例においても、実施例1で示した図5(a)、図5(b)、図5(c)、図5(d)及び図5(e)、図6(a)、図6(b)、図6(c)、図6(d)及び図6(e)と同様、図10(a)、図10(b)、図10(c)、図10(d)及び図10(e)、図11(a)、図11(b)、図11(c)、図11(d)及び図11(e)に示すように、第2の仕切り部材20と鉄心ブロック11との電器幅方向(図10(a)及び図11(a)のY方向)の間にも第2の冷媒流路5bを設けてよい。
また、実施例1の図8と同様、第1の仕切り部材19や第2の仕切り部材20の第2の冷媒流路5bから鉄心1の上部表面の第1の冷媒流路5aに向かって斜めに上がる第2の冷媒流路5bを構成してよい。
図12(a)、図12(b)、図12(c)、図12(d)及び図12(e)に、本発明の実施例3を示す。図12(a)は図3(a)のA−A線に沿った断面、図12(b)は図3(a)のB−B線に沿った断面、図12(c)は図3(a)のC−C線に沿った断面、図12(d)は図3(a)のD−D線に沿った断面、図12(e)は図3(a)のE−E線に沿った断面をそれぞれ示し、鉄心1及び鉄心保護ケース2の断面の4分の1の構造(図2の第1の仕切り部材19と第2の仕切り部材20で仕切られた1つの構造)を示す。
該図に示す本実施例は、特に、外部保護部材18と鉄心当て板8が金属で構成される場合に適用され、本実施例では、実施例1の図3(a)、図3(b)、図3(c)、図3(d)、図3(e)及び図3(f)及び図4に対し、鉄心1の上部表面、下部表面の第1の冷媒流路5aに沿って、外部保護部材18と鉄心当て板8にスリット9が設けている。
このような実施例の構成によれば、実施例1の機能(実施例1と同様な効果)を保持しつつ、金属製の外部保護部材18と鉄心当て板8に、鉄心1の上部表面、下部表面の第1の冷媒流路5aに沿ってスリット9を設けたので、外部保護部材18と鉄心当て板8の上部、下部で特に生じる渦電流損が低減され、損失低減やこの位置での局所加熱を防ぐことができる。
なお、図12(a)、図12(b)、図12(c)、図12(d)及び図12(e)は、図3(a)、図3(b)、図3(c)、図3(d)、図3(e)及び図3(f)及び図4に対する実施例3の構成を示したものであるが、同様の構成を図5(a)、図5(b)、図5(c)、図5(d)及び図5(e)、図6(a)、図6(b)、図6(c)、図6(d)及び図6(e)、図7、図8、図9(a)、図9(b)、図9(c)、図9(d)及び図9(e)、図10(a)、図10(b)、図10(c)、図10(d)及び図10(e)、図11(a)、図11(b)、図11(c)、図11(d)及び図11(e)に対しても適用してよい。
本実施例では、鉄心1の上部表面、下部表面の第1の冷媒流路5aとスリット9の幅が異なるが、本実施例は、これに限定されず、同じ幅でもよいし、幅の大小関係が逆でもよい。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれている。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…鉄心、1a…主脚、1b…側脚、1c…上部継鉄、1d…下部継鉄、2…鉄心保護ケース、3…巻線、4…バインドテープ、5a…第1の冷媒流路、5b…第2の冷媒流路、6…開口部、7…冷媒の流れ、8…鉄心当て板、9…スリット、10、11、12、13、14、15、16、17…鉄心ブロック、18…外部保護部材、19…第1の仕切り部材、20…第2の仕切り部材、21…電器本体の上部空間、22…鉄心の下部空間、23…鉄心保護ケースと巻線間の空間、30…変圧器、31a…上部締金具、31b…下部締金具、32…支柱。

Claims (10)

  1. 鉄心と、該鉄心の周りに巻回された巻線と、該巻線が巻回された前記鉄心を収納する鉄心保護ケースとを備え、前記鉄心保護ケースは、前記鉄心の外周を覆うよう配置された外部保護部材と、前記鉄心の断面を分割する仕切り部材とから成る静止誘導電器であって、
    前記外部保護部材内の前記鉄心の表面に冷媒が流れる第1の冷媒流路及び前記仕切り部材に前記鉄心の下から冷媒を取り込む第2の冷媒流路が設けられ、前記第2の冷媒流路は、前記鉄心の上部表面の前記第1の冷媒流路の下部に接続されていることを特徴とする静止誘導電器。
  2. 請求項1に記載の静止誘導電器であって、
    前記鉄心保護ケースは、前記鉄心の外周を覆う外部保護部材と、該外部保護部材内にあって前記鉄心を電器長さ方向に分割する第1の仕切り部材及び電器幅方向に分割する第2の仕切り部材とで構成されていると共に、前記鉄心保護ケースは、その外周がバインドテープによって締付固定されていることを特徴とする静止誘導電器。
  3. 請求項2に記載の静止誘導電器であって、
    前記鉄心保護ケースの前記外部保護部材、前記第1の仕切り部材及び前記第2の仕切り部材で囲まれた鉄心ブロックの表面に鉄心当て板が少なくとも1枚設けられ、前記鉄心の上部表面及び下部表面に、前記鉄心当て板に溝を設けることでそれぞれ冷媒が流れる前記第1の冷媒流路が形成され、前記鉄心の上部表面と下部表面それぞれの前記第1の冷媒流路は、前記鉄心の上下中心付近で分断されて個別の流路とされていることを特徴とする静止誘導電器。
  4. 請求項3に記載の静止誘導電器であって、
    前記第1の仕切り部材と前記鉄心ブロックとの電器長さ方向の間には、前記鉄心の下から冷媒を取り込む前記第2の冷媒流路が設けられ、前記第1の仕切り部材の前記第2の冷媒流路は前記鉄心の上部表面の前記第1の冷媒流路の下部に接続され、前記鉄心の上部表面の前記第1の冷媒流路の上部は電器本体の上部空間に接続され、前記鉄心の下部表面の前記第1の冷媒流路の下部は前記鉄心の下部空間に接続され、前記鉄心の下部表面の前記第1の冷媒流路の上部は前記外部保護部材に設けた開口部を介して前記鉄心保護ケースと前記巻線間の空間に接続されていることを特徴とする静止誘導電器。
  5. 請求項4に記載の静止誘導電器であって、
    前記第2の冷媒流路は、前記第2の仕切り部材と前記鉄心ブロックとの電器幅方向の間に設けられていることを特徴とする静止誘導電器。
  6. 請求項5に記載の静止誘導電器であって、
    前記鉄心の上部の前記第1の仕切り部材と前記鉄心ブロックとの電器長さ方向の間には前記第2の冷媒流路が設けられていると共に、前記鉄心の上部の前記第1の仕切り部材と前記鉄心ブロックとの電器長さ方向の間に形成された前記第2の冷媒流路は、前記鉄心の下部の前記第1の仕切り部材と前記鉄心ブロックとの電器長さ方向の間に形成された前記第2の冷媒流路より狭く形成され、かつ、前記鉄心の上部表面の前記第1の冷媒流路よりも狭く形成されていることを特徴とする静止誘導電器。
  7. 請求項3乃至6のいずれか1項に記載の静止誘導電器であって、
    前記鉄心保護ケースと前記鉄心当て板は、金属、プレスボード或いは樹脂又はそれらの組み合わせで構成されていることを特徴とする静止誘導電器。
  8. 請求項3に記載の静止誘導電器であって、
    前記外部保護部材と前記鉄心当て板が金属で構成されると共に、前記外部保護部材と前記鉄心当て板に、前記鉄心の上部表面及び下部表面の前記第1の冷媒流路に沿ってスリットが設けていることを特徴とする静止誘導電器。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の静止誘導電器であって、
    前記鉄心は、磁性体薄帯が積層されて構成されていることを特徴とする静止誘導電器。
  10. 請求項9に記載の静止誘導電器であって、
    前記磁性体薄帯は、アモルファス材或いは珪素鋼板から成ることを特徴とする静止誘導電器。
JP2019015132A 2019-01-31 2019-01-31 静止誘導電器 Active JP7224941B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019015132A JP7224941B2 (ja) 2019-01-31 2019-01-31 静止誘導電器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019015132A JP7224941B2 (ja) 2019-01-31 2019-01-31 静止誘導電器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020123683A true JP2020123683A (ja) 2020-08-13
JP7224941B2 JP7224941B2 (ja) 2023-02-20

Family

ID=71993640

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019015132A Active JP7224941B2 (ja) 2019-01-31 2019-01-31 静止誘導電器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7224941B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022012757A (ja) * 2020-07-02 2022-01-17 株式会社東芝 静止誘導電器

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04323811A (ja) * 1991-04-23 1992-11-13 Toshiba Corp ギャップ付鉄心形ガス絶縁リアクトル
JP2016174113A (ja) * 2015-03-18 2016-09-29 株式会社日立製作所 変圧器
WO2016189767A1 (ja) * 2015-05-27 2016-12-01 株式会社日立産機システム 積鉄心構造体、及びこれを備えた変圧器
JP2017183556A (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 株式会社日立製作所 変圧器

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04323811A (ja) * 1991-04-23 1992-11-13 Toshiba Corp ギャップ付鉄心形ガス絶縁リアクトル
JP2016174113A (ja) * 2015-03-18 2016-09-29 株式会社日立製作所 変圧器
WO2016189767A1 (ja) * 2015-05-27 2016-12-01 株式会社日立産機システム 積鉄心構造体、及びこれを備えた変圧器
JP2017183556A (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 株式会社日立製作所 変圧器

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022012757A (ja) * 2020-07-02 2022-01-17 株式会社東芝 静止誘導電器
JP7479966B2 (ja) 2020-07-02 2024-05-09 株式会社東芝 静止誘導電器

Also Published As

Publication number Publication date
JP7224941B2 (ja) 2023-02-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6750749B2 (en) Amorphous metal core transformer
JP6463985B2 (ja) 静止誘導電器
US20160027568A1 (en) Air-cooled reactor
JP2016174113A (ja) 変圧器
JP2020123683A (ja) 静止誘導電器
JP6158579B2 (ja) 静止誘導電器
TWI675384B (zh) 靜態感應器
JP2018117061A (ja) 静止誘導電器用鉄心
JP2010171313A (ja) 静止誘導電器
JP2013172568A (ja) 回転電機
JP2008177325A (ja) 静止誘導電器
JP2017183556A (ja) 変圧器
JP7204954B2 (ja) 静止誘導器
JP2018107224A (ja) 静止誘導電器
JP6429815B2 (ja) 静止誘導器
JP2016157915A (ja) 巻線の渦電流損失が低減される変圧器
JP5842788B2 (ja) 静止誘導器
JP2022152034A (ja) 油入変圧器
JP2008258339A (ja) 静止誘導電器
JP2016146414A (ja) 変圧器
JP5709623B2 (ja) 静止誘導器
JP2022118358A (ja) 変圧器
JP7235448B2 (ja) 静止誘導機器
JP2016111216A (ja) 静止誘導電器およびその製造方法
JP2017117920A (ja) モールド変圧器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211021

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220808

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220809

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220926

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230131

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230208

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7224941

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150