JPH046542B2 - - Google Patents
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- JPH046542B2 JPH046542B2 JP9325685A JP9325685A JPH046542B2 JP H046542 B2 JPH046542 B2 JP H046542B2 JP 9325685 A JP9325685 A JP 9325685A JP 9325685 A JP9325685 A JP 9325685A JP H046542 B2 JPH046542 B2 JP H046542B2
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Description
【発明の詳細な説明】
（産業上の利用分野）
本発明は比較的低坪量の樹脂強化紙に関し、特
に建材用化粧原紙への利用を目的として、表面印
刷適性を有する強化紙を提供するものである。 （従来の技術） 従来、紙の欠点である紙間強度の弱さを改良す
る方法としての樹脂強化の方法は、大別すると、
抄紙時の樹脂の内添、および抄紙後の樹脂含浸の
２つの方法によつて行われている。 （発明が解決しようとする問題点） 樹脂内添の方法は紙の坪量によらず略均一な強
化が行なえ、強化の為の別工程を要しないという
特長を有するが、とくに抄紙時の樹脂の歩どまり
の悪さから紙間強化という目的を充分達成する事
は困難であつた。一方抄紙後の樹脂含浸の方法は
一般に含浸液へのどぶ漬け方式によるので適切な
樹脂を充分に含浸させれば紙間強化の目的は達成
できるが一般に表面への後加工、例えば印刷適
性、インキ密着性等に問題があるのみならず、工
程的にも含浸及び乾燥工程での生産性が抄紙等の
一般的な速度に比べて著しく劣り、実際上は価格
的に非常に制約されたものになつていた。 本発明は以上のような従来製品の問題点を解消
し、表面か印刷、トツプコート等の後加工に対し
て適切な平滑性、インキ密着性を有し、かつ物性
的にも従来製品に劣らず、かつ生産性の良好な樹
脂強化紙を提供するものである。 （問題点を解決するための手段） すなわち本発明の要旨は、比較的低坪量の顔料
を含まない浸透性の良い原紙に熱架橋性樹脂を原
紙の片面より塗布して裏面まで浸透させた後、さ
らに表面又は裏面に酸化チタン顔料を多量に含む
樹脂を塗布して紙の隠蔽力を上げ、さらに該樹脂
層の表面平滑性をカレンダープレスにより向上さ
せる事にある。 以下その内容を詳細に説明する。 本発明に用いられる原紙としては坪量50ｇ／m2
以下の無サイズ紙ないしは低サイズ紙で、顔料を
含まず、クレム吸水度（JIS.98141）が17mm／分
以上のものが浸透性等の面から好ましい。含浸さ
せる樹脂としては、一般に紙間強化に寄与する、
熱架橋性樹脂及びそれらを含有し、かつロールコ
ート、キスコート、グラビアコート、ナイフコー
ト、エアナイフコート等の通常用いられる塗布方
法で塗布可能なもの、例えば架橋可能な官能基を
有するアクリル、ゴムラテツクス、ポリアミド、
メラミン、尿素、フエノール樹脂やその変性体、
あるいはそれを含む熱可塑性重合体の水溶液分散
体等が使用できる。またその濃度は、浸透性の
点、および紙間強度保持の点から、25〜35重量％
の間が適切である。 原紙にこれらの樹脂を通常のどぶ漬け方式で含
浸した場合には前述の様に工程面での欠点を避け
ることが出来ず、また普通の原紙を用いて塗布方
法で樹脂を含浸した場合には充分な浸透を得るこ
とが困難である。また本発明に使用する原紙は浸
透性の関係で顔料が未添加であるから、樹脂含浸
紙としての隠蔽性がない。そこで、それを補う為
に、酸化チタンを多量に含む熱可塑性樹脂又は熱
可塑性樹脂を主成分とした熱架橋性樹脂との混合
物で、かつロールコート、キスコート、グラビア
コート、ナイフコート、エオナイフコート等の通
常用いられる塗布方法で塗布可能なものを塗布す
る。なお、種々実験を重ねた結果、添加する酸化
チタン量は、100〜300PHR（Pigmentper
Hundred Resin）必要であり、塗布量は７〜17
ｇ／m2dryが適当であるとの結論を得た。 熱可塑性樹脂を塗布した紙はカレンダー装置に
よつて該塗布表面を平滑に仕上げ、印刷適性の良
好な強化紙とする。 熱架橋性樹脂を含浸する工程と熱可塑性樹脂を
塗布する工程とは、その間に乾燥工程を挟んで連
続的に、あるいは別工程で行なつても良い。 （作用） 本発明は以上のような構成より成るので、樹脂
が原紙に非常に浸透し易く、通常の塗布方法でも
裏面にまで樹脂が到達する。また酸化チタンを多
量に含む熱可塑性樹脂を主体とする樹脂層は、隠
蔽力を上げるだけでなくカレンダープレスにより
表面平滑性が非常に良くなり、また印刷インキ受
理性も優れている。 （発明の効果） 熱架橋性樹脂が紙層全体に均一に、かつ大量
に含浸されており、紙間強度が優れている。 表面に酸化チタンを多量に含む熱可塑性樹脂
層が形成されており、隠蔽性、印刷適性、印刷
インキ受理性が優れている。 （実施例） 坪量40ｇ／m2の無サイズ紙（クレム吸水度23
mm／分）の表面よりポリアクリルエマルジヨン、
ポリ酢酸ビニルエマルジヨン、及びメラミンホル
ムアルデヒド樹脂とその硬化剤を固型分比45：
45：10：0.3の割合で含む樹脂組成物を濃度30％
に調整し、エアナイフコーターを用いて固型分で
16ｇ／m2塗布し、150℃で30秒乾燥した後、該塗
布面に更にポリアクリルエマルジヨン、酸化チタ
ン、及び体質顔料を固型分比50：100：70の割合
で含む樹脂組成物を、同じくエアナイフコーター
を用いて固型分で15ｇ／m2塗布し、160℃で更に
20秒乾燥し、次いでカレンダープレスによつて表
面を平滑化した後、セルロース系インキを用いて
グラビア印刷機を用いて木目柄を印刷し、アクリ
ルウレタン系トツプコート樹脂を同じくグラビア
印刷機を用いて印刷し170℃で30秒乾燥して化粧
シートを作製した。 この化粧シートを、尿素・ホルムアルデヒド系
の接着剤を用いてパーチクルボードにプレス貼り
し、化粧板を作製した。 この化粧板は、物性面ではセロテープでの剥離
試験においてトツプコート層、インキ層、紙層、
接着剤層の各々、及びそれらの界面で剥離せず、
きわめて耐セロテープ剥離性の良好な化粧板とな
り、意匠面においても、従来の樹脂含浸紙では表
現出来ない深みのある高級な感じの化粧板となつ
た。比較として各社のどぶ漬け方式による樹脂強
化紙と本発明の樹脂強化紙の表面平滑度と耐セロ
テープ性とを比較した結果を表１に示す。 【表】
に建材用化粧原紙への利用を目的として、表面印
刷適性を有する強化紙を提供するものである。 （従来の技術） 従来、紙の欠点である紙間強度の弱さを改良す
る方法としての樹脂強化の方法は、大別すると、
抄紙時の樹脂の内添、および抄紙後の樹脂含浸の
２つの方法によつて行われている。 （発明が解決しようとする問題点） 樹脂内添の方法は紙の坪量によらず略均一な強
化が行なえ、強化の為の別工程を要しないという
特長を有するが、とくに抄紙時の樹脂の歩どまり
の悪さから紙間強化という目的を充分達成する事
は困難であつた。一方抄紙後の樹脂含浸の方法は
一般に含浸液へのどぶ漬け方式によるので適切な
樹脂を充分に含浸させれば紙間強化の目的は達成
できるが一般に表面への後加工、例えば印刷適
性、インキ密着性等に問題があるのみならず、工
程的にも含浸及び乾燥工程での生産性が抄紙等の
一般的な速度に比べて著しく劣り、実際上は価格
的に非常に制約されたものになつていた。 本発明は以上のような従来製品の問題点を解消
し、表面か印刷、トツプコート等の後加工に対し
て適切な平滑性、インキ密着性を有し、かつ物性
的にも従来製品に劣らず、かつ生産性の良好な樹
脂強化紙を提供するものである。 （問題点を解決するための手段） すなわち本発明の要旨は、比較的低坪量の顔料
を含まない浸透性の良い原紙に熱架橋性樹脂を原
紙の片面より塗布して裏面まで浸透させた後、さ
らに表面又は裏面に酸化チタン顔料を多量に含む
樹脂を塗布して紙の隠蔽力を上げ、さらに該樹脂
層の表面平滑性をカレンダープレスにより向上さ
せる事にある。 以下その内容を詳細に説明する。 本発明に用いられる原紙としては坪量50ｇ／m2
以下の無サイズ紙ないしは低サイズ紙で、顔料を
含まず、クレム吸水度（JIS.98141）が17mm／分
以上のものが浸透性等の面から好ましい。含浸さ
せる樹脂としては、一般に紙間強化に寄与する、
熱架橋性樹脂及びそれらを含有し、かつロールコ
ート、キスコート、グラビアコート、ナイフコー
ト、エアナイフコート等の通常用いられる塗布方
法で塗布可能なもの、例えば架橋可能な官能基を
有するアクリル、ゴムラテツクス、ポリアミド、
メラミン、尿素、フエノール樹脂やその変性体、
あるいはそれを含む熱可塑性重合体の水溶液分散
体等が使用できる。またその濃度は、浸透性の
点、および紙間強度保持の点から、25〜35重量％
の間が適切である。 原紙にこれらの樹脂を通常のどぶ漬け方式で含
浸した場合には前述の様に工程面での欠点を避け
ることが出来ず、また普通の原紙を用いて塗布方
法で樹脂を含浸した場合には充分な浸透を得るこ
とが困難である。また本発明に使用する原紙は浸
透性の関係で顔料が未添加であるから、樹脂含浸
紙としての隠蔽性がない。そこで、それを補う為
に、酸化チタンを多量に含む熱可塑性樹脂又は熱
可塑性樹脂を主成分とした熱架橋性樹脂との混合
物で、かつロールコート、キスコート、グラビア
コート、ナイフコート、エオナイフコート等の通
常用いられる塗布方法で塗布可能なものを塗布す
る。なお、種々実験を重ねた結果、添加する酸化
チタン量は、100〜300PHR（Pigmentper
Hundred Resin）必要であり、塗布量は７〜17
ｇ／m2dryが適当であるとの結論を得た。 熱可塑性樹脂を塗布した紙はカレンダー装置に
よつて該塗布表面を平滑に仕上げ、印刷適性の良
好な強化紙とする。 熱架橋性樹脂を含浸する工程と熱可塑性樹脂を
塗布する工程とは、その間に乾燥工程を挟んで連
続的に、あるいは別工程で行なつても良い。 （作用） 本発明は以上のような構成より成るので、樹脂
が原紙に非常に浸透し易く、通常の塗布方法でも
裏面にまで樹脂が到達する。また酸化チタンを多
量に含む熱可塑性樹脂を主体とする樹脂層は、隠
蔽力を上げるだけでなくカレンダープレスにより
表面平滑性が非常に良くなり、また印刷インキ受
理性も優れている。 （発明の効果） 熱架橋性樹脂が紙層全体に均一に、かつ大量
に含浸されており、紙間強度が優れている。 表面に酸化チタンを多量に含む熱可塑性樹脂
層が形成されており、隠蔽性、印刷適性、印刷
インキ受理性が優れている。 （実施例） 坪量40ｇ／m2の無サイズ紙（クレム吸水度23
mm／分）の表面よりポリアクリルエマルジヨン、
ポリ酢酸ビニルエマルジヨン、及びメラミンホル
ムアルデヒド樹脂とその硬化剤を固型分比45：
45：10：0.3の割合で含む樹脂組成物を濃度30％
に調整し、エアナイフコーターを用いて固型分で
16ｇ／m2塗布し、150℃で30秒乾燥した後、該塗
布面に更にポリアクリルエマルジヨン、酸化チタ
ン、及び体質顔料を固型分比50：100：70の割合
で含む樹脂組成物を、同じくエアナイフコーター
を用いて固型分で15ｇ／m2塗布し、160℃で更に
20秒乾燥し、次いでカレンダープレスによつて表
面を平滑化した後、セルロース系インキを用いて
グラビア印刷機を用いて木目柄を印刷し、アクリ
ルウレタン系トツプコート樹脂を同じくグラビア
印刷機を用いて印刷し170℃で30秒乾燥して化粧
シートを作製した。 この化粧シートを、尿素・ホルムアルデヒド系
の接着剤を用いてパーチクルボードにプレス貼り
し、化粧板を作製した。 この化粧板は、物性面ではセロテープでの剥離
試験においてトツプコート層、インキ層、紙層、
接着剤層の各々、及びそれらの界面で剥離せず、
きわめて耐セロテープ剥離性の良好な化粧板とな
り、意匠面においても、従来の樹脂含浸紙では表
現出来ない深みのある高級な感じの化粧板となつ
た。比較として各社のどぶ漬け方式による樹脂強
化紙と本発明の樹脂強化紙の表面平滑度と耐セロ
テープ性とを比較した結果を表１に示す。 【表】
Claims (1)
- １ 坪量50ｇ／m2以下でクレム吸水度が17mm／分
以上の顔料を含まない原紙の片面より裏面にまで
熱架橋性樹脂が含浸され、かつどちらか一方の面
に、熱可塑性樹脂を主成分とし酸化チタンを樹脂
100重量部に対して100〜300重量部含む樹脂組成
物が固型分で７ｇ／m2以上塗布されて成る化粧紙
用強化紙。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9325685A JPS61249747A (ja) | 1985-04-30 | 1985-04-30 | 化粧紙用強化紙 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9325685A JPS61249747A (ja) | 1985-04-30 | 1985-04-30 | 化粧紙用強化紙 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61249747A JPS61249747A (ja) | 1986-11-06 |
| JPH046542B2 true JPH046542B2 (ja) | 1992-02-06 |
Family
ID=14077414
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9325685A Granted JPS61249747A (ja) | 1985-04-30 | 1985-04-30 | 化粧紙用強化紙 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61249747A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| ATE230048T1 (de) * | 1997-04-12 | 2003-01-15 | Ahlstrom Osnabrueck Gmbh | Einseitig imprägnierter papierdruckträger |
-
1985
- 1985-04-30 JP JP9325685A patent/JPS61249747A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61249747A (ja) | 1986-11-06 |
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