JPH0814080B2 - 化粧紙用強化紙 - Google Patents
化粧紙用強化紙Info
- Publication number
- JPH0814080B2 JPH0814080B2 JP3363486A JP3363486A JPH0814080B2 JP H0814080 B2 JPH0814080 B2 JP H0814080B2 JP 3363486 A JP3363486 A JP 3363486A JP 3363486 A JP3363486 A JP 3363486A JP H0814080 B2 JPH0814080 B2 JP H0814080B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- paper
- resin
- decorative
- impregnated
- coating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Paper (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、比較的低坪量の建材用化粧紙に使用される
もので、表面のインキ受理性および裏面の接着剤貼り適
性を有する化粧紙を効率よく製造する方法に関するもの
である。
もので、表面のインキ受理性および裏面の接着剤貼り適
性を有する化粧紙を効率よく製造する方法に関するもの
である。
（従来の技術） 紙の欠点である紙間強度の弱さを改良した樹脂強化化
粧用紙としては、大別するとチタンおよび着色顔料を含
む原紙に樹脂が含浸されたもの、そしてチタンと着色顔
料のいずれをも含まない原紙に樹脂が含浸又は抄紙時に
内添されたものがある。前者の場合には原紙中の顔料含
有量と含浸させる樹脂の含浸性が相反するという理由の
為に、得られる強化紙は不透明性（隠蔽性）および紙間
強度のいずれをも満足させる事は難しく、原紙表面自体
も顔料の為に荒れたものとなっている。後者は紙間強度
は十分なものも有るが、不透明性（隠蔽性）という点で
は全く不満足で、基材となるパーチクルボードや合板の
色の違いによって貼り合わせた化粧紙自体も違って見え
てしまうという問題がある。また後者の抄紙時に樹脂を
内添するという方法は部止まりも悪く、紙間強度の十分
なものは得られない。また両者ともに、含浸の場合には
含浸樹脂中に原紙をどぶづけする方法がとられており、
装置的には含浸専用機が必要で、乾燥機もロールに接触
しないエアーサポートにする必要があり、大がかりなも
のとなっている。また、工程的には、含浸及び乾燥工程
での生産性が抄紙等の一般的な工程に比べて速度等の点
において著しく劣り、実際上は価格的に非常に制約され
たものになっていた。そして処方的には、後工程で表面
又は裏面に特別な樹脂コートをしない限りは表面の印刷
インキ受理性および裏面の接着剤貼適性の両方を満足す
る様な含浸樹脂を選定しなければならず、その選択範囲
が非常に狭いものとなっていた。
粧用紙としては、大別するとチタンおよび着色顔料を含
む原紙に樹脂が含浸されたもの、そしてチタンと着色顔
料のいずれをも含まない原紙に樹脂が含浸又は抄紙時に
内添されたものがある。前者の場合には原紙中の顔料含
有量と含浸させる樹脂の含浸性が相反するという理由の
為に、得られる強化紙は不透明性（隠蔽性）および紙間
強度のいずれをも満足させる事は難しく、原紙表面自体
も顔料の為に荒れたものとなっている。後者は紙間強度
は十分なものも有るが、不透明性（隠蔽性）という点で
は全く不満足で、基材となるパーチクルボードや合板の
色の違いによって貼り合わせた化粧紙自体も違って見え
てしまうという問題がある。また後者の抄紙時に樹脂を
内添するという方法は部止まりも悪く、紙間強度の十分
なものは得られない。また両者ともに、含浸の場合には
含浸樹脂中に原紙をどぶづけする方法がとられており、
装置的には含浸専用機が必要で、乾燥機もロールに接触
しないエアーサポートにする必要があり、大がかりなも
のとなっている。また、工程的には、含浸及び乾燥工程
での生産性が抄紙等の一般的な工程に比べて速度等の点
において著しく劣り、実際上は価格的に非常に制約され
たものになっていた。そして処方的には、後工程で表面
又は裏面に特別な樹脂コートをしない限りは表面の印刷
インキ受理性および裏面の接着剤貼適性の両方を満足す
る様な含浸樹脂を選定しなければならず、その選択範囲
が非常に狭いものとなっていた。
（発明が解決しようとする問題点） 本発明は上記の問題点を解決し、表面が印刷インキ受
理性を有し、かつ裏面が通常用いられる接着剤に対して
選択範囲が広い、物性的に優れた紙間強化紙を特別な含
浸機を用いないで効率よく製造する方法を提供しようと
するものである。
理性を有し、かつ裏面が通常用いられる接着剤に対して
選択範囲が広い、物性的に優れた紙間強化紙を特別な含
浸機を用いないで効率よく製造する方法を提供しようと
するものである。
（問題点を解決する為の手段） 本発明の要旨は、比較的低坪量の原紙に、裏面よりチ
タンおよび着色顔料を多量に含む熱可塑性樹脂を塗布浸
透させた後、さらに表面からポリアミド・エピクロルヒ
ドリン系樹脂を主成分とする樹脂を塗布浸透させること
により、目的とする強化紙を製造する事である。
タンおよび着色顔料を多量に含む熱可塑性樹脂を塗布浸
透させた後、さらに表面からポリアミド・エピクロルヒ
ドリン系樹脂を主成分とする樹脂を塗布浸透させること
により、目的とする強化紙を製造する事である。
以下、その内容を詳細に説明する。
本発明に用いられる原紙は坪量60g/m2以下の無サイズ
紙が浸透性の点から望ましく、クレム吸水度（JIS.P814
1）が15mm/分以上のものなら特に良い。最初に裏面より
塗布浸透させる樹脂はアクリル、酢酸ビニル、ラテック
ス等の水性熱可塑性の樹脂に隠蔽性を上げる為に酸化チ
タンのみ、あるいは酸化チタンと着色顔料の混合物を重
量比で樹脂の２倍以上添加したものを使用する。次に表
面より塗布浸透させる樹脂は非常に浸透性の良いもので
ある必要がある。なぜならば前記の顔料を多量に含む樹
脂の浸透は多くを期待できず浸透しても紙の表層だけで
ある。しかも原紙自体の通気性も樹脂の為に著しく損わ
れおり、ますます浸透しにくい状態となっているからで
ある。また紙の表面側に来る為に通常の熱硬化性樹脂で
はインキ受理性は悪く、熱可塑性樹脂では紙間強化は望
めない。そこで本発明者等が鋭意検討した結果、ポリア
ミド・エピクロルヒドリン系の樹脂を主成分として有す
る樹脂を使用して、浸透性とインキ受理性を満足させる
に至った。
紙が浸透性の点から望ましく、クレム吸水度（JIS.P814
1）が15mm/分以上のものなら特に良い。最初に裏面より
塗布浸透させる樹脂はアクリル、酢酸ビニル、ラテック
ス等の水性熱可塑性の樹脂に隠蔽性を上げる為に酸化チ
タンのみ、あるいは酸化チタンと着色顔料の混合物を重
量比で樹脂の２倍以上添加したものを使用する。次に表
面より塗布浸透させる樹脂は非常に浸透性の良いもので
ある必要がある。なぜならば前記の顔料を多量に含む樹
脂の浸透は多くを期待できず浸透しても紙の表層だけで
ある。しかも原紙自体の通気性も樹脂の為に著しく損わ
れおり、ますます浸透しにくい状態となっているからで
ある。また紙の表面側に来る為に通常の熱硬化性樹脂で
はインキ受理性は悪く、熱可塑性樹脂では紙間強化は望
めない。そこで本発明者等が鋭意検討した結果、ポリア
ミド・エピクロルヒドリン系の樹脂を主成分として有す
る樹脂を使用して、浸透性とインキ受理性を満足させる
に至った。
本発明の化粧紙用強化紙を製造するには、前記した工
程と構成に基いてロールコート、キスコート、エアナイ
フコート等の通常用いられる塗布方法で塗布浸透させれ
ば良い。
程と構成に基いてロールコート、キスコート、エアナイ
フコート等の通常用いられる塗布方法で塗布浸透させれ
ば良い。
（作用） 本発明において原紙の裏面より塗布浸透させる酸化チ
タン又は酸化チタンと着色顔料を100〜300重量部含む熱
可塑性樹脂は、酸化チタン等の顔料により隠蔽性が非常
に優れ、又熱可塑性であるので熱間で柔軟性を保ち、印
刷時のインキ乾燥時の紙切れを防止する効果があり、ま
た接着剤貼り適性を有するものが多く選択範囲がかなり
広い。塗布量は13〜20g/m2程度が良好である。
タン又は酸化チタンと着色顔料を100〜300重量部含む熱
可塑性樹脂は、酸化チタン等の顔料により隠蔽性が非常
に優れ、又熱可塑性であるので熱間で柔軟性を保ち、印
刷時のインキ乾燥時の紙切れを防止する効果があり、ま
た接着剤貼り適性を有するものが多く選択範囲がかなり
広い。塗布量は13〜20g/m2程度が良好である。
また原紙表面より塗布浸透させるポリアミド・エピク
ロルヒドリン系樹脂を主成分とする樹脂は、分子量が小
さく、造膜性が無い事から、原紙に非常に浸透し易く、
しかも熱硬化性であるので紙間強度も十分な強さにする
事ができる。またメラミン等の熱硬化性樹脂を使用した
場合には、浸透性の向上と紙間強度の向上は十分に期待
できるが、印刷インキ受理性は著しく落ちてしまう。そ
れに対して本発明のようにポリアミド・エピクロルヒド
リン系の樹脂を使用した場合には、表面に印刷インキ等
が非常に浸透し易く、印刷インキ受理性が非常に優れた
ものとなっている。
ロルヒドリン系樹脂を主成分とする樹脂は、分子量が小
さく、造膜性が無い事から、原紙に非常に浸透し易く、
しかも熱硬化性であるので紙間強度も十分な強さにする
事ができる。またメラミン等の熱硬化性樹脂を使用した
場合には、浸透性の向上と紙間強度の向上は十分に期待
できるが、印刷インキ受理性は著しく落ちてしまう。そ
れに対して本発明のようにポリアミド・エピクロルヒド
リン系の樹脂を使用した場合には、表面に印刷インキ等
が非常に浸透し易く、印刷インキ受理性が非常に優れた
ものとなっている。
また本発明の強化紙は塗布浸透という方法で製造でき
るので原紙の両面から異なる樹脂を塗布浸透させること
ができ、表面の印刷インキ受理性と裏面の接着剤貼り適
性の両方を満足させるだけでなく、装置的にも通常用い
られる塗布機を適用でき、乾燥炉においても紙の塗布面
がガイドロールに接着しても樹脂の付着がないのでエア
ーサポーの必要がなく、生産速度も著しく向上し、価格
的にも有利なものとなっている。
るので原紙の両面から異なる樹脂を塗布浸透させること
ができ、表面の印刷インキ受理性と裏面の接着剤貼り適
性の両方を満足させるだけでなく、装置的にも通常用い
られる塗布機を適用でき、乾燥炉においても紙の塗布面
がガイドロールに接着しても樹脂の付着がないのでエア
ーサポーの必要がなく、生産速度も著しく向上し、価格
的にも有利なものとなっている。
（発明の効果） 本発明による化粧紙用強化紙の製造方法の効果は、
紙間強度が大きい。
紙間強度が大きい。
隠蔽性が優れている。
印刷インキ受理性と接着剤貼り適性の両方を満足して
いる。
いる。
生産性に優れている。
以上４つの大きな点を満足する化粧紙用紙間強化紙を
製造できるという事がある。
製造できるという事がある。
（実施例） 坪量40g/m2の無サイズ紙の裏面に、酸化チタン、酸化
鉄系着色顔料、ポリ酢酸ビニルエマルジョン、ポリアク
リルエマルジョンを、固型分比で85:15:10:10の割合で
含む樹脂を、エアーナイフコーターにて固型分で15g/m2
塗布し、150℃で30秒乾燥した後に、紙の表面にポリア
ミド・エピクロルヒドリン樹脂とエポキシ樹脂を固型分
比で70:30の割合で含む樹脂を、同じくエアーナイフコ
ーターにて固型分で10g/m2塗布浸透させ、150℃で20秒
乾燥し、次いで表面をカレンダープレスにより平滑化し
た後にセルローズ系インキを用いてグラビア印刷機にて
木目柄を印刷し、アクリルウレタン系トップコート樹脂
を同じくグラビア印刷機にて塗布し、170℃で30秒乾燥
して化粧シートを作製した。
鉄系着色顔料、ポリ酢酸ビニルエマルジョン、ポリアク
リルエマルジョンを、固型分比で85:15:10:10の割合で
含む樹脂を、エアーナイフコーターにて固型分で15g/m2
塗布し、150℃で30秒乾燥した後に、紙の表面にポリア
ミド・エピクロルヒドリン樹脂とエポキシ樹脂を固型分
比で70:30の割合で含む樹脂を、同じくエアーナイフコ
ーターにて固型分で10g/m2塗布浸透させ、150℃で20秒
乾燥し、次いで表面をカレンダープレスにより平滑化し
た後にセルローズ系インキを用いてグラビア印刷機にて
木目柄を印刷し、アクリルウレタン系トップコート樹脂
を同じくグラビア印刷機にて塗布し、170℃で30秒乾燥
して化粧シートを作製した。
この化粧シートを酢酸ビニル系の接着剤を用いてパー
チクルボードにプレス貼りし、化粧板を作製した。
チクルボードにプレス貼りし、化粧板を作製した。
この化粧板は、物性面ではセロハンテープの剥離試験
においてトップコート層、印刷インキ層、紙層、接着剤
層の各々、及びそれらの界面で剥離せず、きわめて耐セ
ロハンテープ剥離性の良好な化粧板となり、意匠面でも
基板の色むらの影響を全く受けない良好なものが得られ
た。
においてトップコート層、印刷インキ層、紙層、接着剤
層の各々、及びそれらの界面で剥離せず、きわめて耐セ
ロハンテープ剥離性の良好な化粧板となり、意匠面でも
基板の色むらの影響を全く受けない良好なものが得られ
た。
比較として、実施例によって得られた化粧シートと従
来より市場にある紙間強化紙との物性をテストした結果
を下に表す。
来より市場にある紙間強化紙との物性をテストした結果
を下に表す。
接着剤の酢酸ビニル、尿素は通常使用される低コスト
のものである。
のものである。
インキの通常インキとは通常紙用に使われているセル
ローズ系の低コストインキである。
ローズ系の低コストインキである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｄ２１Ｈ 5/00 Ｚ
Claims (1)
- 【請求項１】坪量50g/m2以下で顔料を含まない無サイズ
紙の、表面より紙層の途中までポリアミド・エピクロル
ヒドリン系樹脂を主成分とする樹脂組成物が塗布かつ含
浸され、かつ裏面から紙層の前記樹脂が含浸されている
個所まで、熱可塑性樹脂に酸化チタンのみ、あるいは酸
化チタンと着色顔料を重量比で樹脂の２倍以上を含む樹
脂組成物が塗布かつ含浸されて成る化粧紙用強化紙。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3363486A JPH0814080B2 (ja) | 1986-02-18 | 1986-02-18 | 化粧紙用強化紙 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3363486A JPH0814080B2 (ja) | 1986-02-18 | 1986-02-18 | 化粧紙用強化紙 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62191143A JPS62191143A (ja) | 1987-08-21 |
| JPH0814080B2 true JPH0814080B2 (ja) | 1996-02-14 |
Family
ID=12391882
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3363486A Expired - Lifetime JPH0814080B2 (ja) | 1986-02-18 | 1986-02-18 | 化粧紙用強化紙 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0814080B2 (ja) |
-
1986
- 1986-02-18 JP JP3363486A patent/JPH0814080B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62191143A (ja) | 1987-08-21 |
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