JPH0464430A - 水蒸気処理に耐える発泡した熱可塑性ポリエステル系樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

水蒸気処理に耐える発泡した熱可塑性ポリエステル系樹脂成形体の製造方法

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JPH0464430A
JPH0464430A JP2175923A JP17592390A JPH0464430A JP H0464430 A JPH0464430 A JP H0464430A JP 2175923 A JP2175923 A JP 2175923A JP 17592390 A JP17592390 A JP 17592390A JP H0464430 A JPH0464430 A JP H0464430A
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fat
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thermoplastic polyester
molded
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Norio Amano
範夫 天野
Takeyuki Taki
多計之 滝
Takaaki Hirai
孝明 平井
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Sekisui Plastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、発泡した熱可塑性ポ゛リエステル系樹脂成
形体の製造方法に関するものである。とくに成形体に水
蒸気を接触させて、加熱し殺菌処理を施しても、変形し
ないような発泡成形体の製造方法に関するものである。
その成形体は、食品容器又は医療用品として用いるに適
している。
(従来の技術) 熱可塑性ポリエステル系樹脂(以下、これをFATとい
う)は、他の樹脂には見られない良好な特性を持ってい
る。例えば、FATは剛性が大きいので、大きな衝撃を
加えても破壊されにくく、200℃に耐えるほどのすぐ
れた耐熱性を持ち、また無毒なために食品に直接接触さ
せても安全である、などというすぐれた特性を持ってい
る。そコテ、PA’l’t−発泡させて発泡体とし、こ
の発泡体で容器を作り、軽量で丈夫な食品容器を作ろう
と計画された。
ところが、容器を食品用に使用しようとする場合には、
これを構成している樹脂が無毒であるというだけでは足
りない。とくに食品を入れて店頭販売Gこ供するような
容器としては、食品を永持ちさせるために、容器自体を
水蒸気消毒することが必要とされる。このため、食品容
器は水蒸気を直接接触させて行う殺菌消毒に耐える、と
いう性質が要求される。業界では、水蒸気を接触させて
殺菌消毒することをレトルト処理と呼んでいるので、水
蒸気による殺菌消毒に耐える性質を一般に耐レトルト性
と呼んでいる。
FATは上述のように200℃に耐えるほどのすぐれた
耐熱性を持っているので、FAT発泡体は充分な耐レト
ルト性を持つと考えられた。ところが、実際にFAT発
泡体をレトルト処理すると、FAT発泡体が変形するこ
ととなった。とくに、FAT発泡体は、レトルト処理に
よってさらに大きく発泡することとなり、そのために変
形を生じることとなった。そこで、レトルト処理に耐え
るように、FAT発泡体を改良することが必要とされた
他方、FATは発泡させにくい樹脂として知られている
。それだけに、FATを発泡させるために色々の試みが
なされた。例えば発泡剤だけを取り上げても、色々なも
のを発泡剤として使用することが提案された。例えば、
プロパンやブタンのような脂肪族炭化水素類を用いる方
法や、塩化メチレン、フレオン(登録商標)のようなハ
ロゲン化脂肪族炭化水素類を用いる方法や、アゾジカル
ボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミンのよ
うな分解してガスを発生する固体化合物を用いる方法や
、二酸化炭素、窒素などの無機ガスを用いる方法や、高
分子量の鎖状芳香族ポリカーボネートを用いる方法が紹
介されている。しかし、何を発泡剤として使用しても、
FATを簡単に高倍率に発泡させることはできなかった
これらの発泡剤のうちでは、脂肪族炭化水素類及び/又
はハロゲ〕・化脂肪族炭化水素類を用いるのが、手軽で
比較的高倍率に発泡させやすいとされ、また経済的でも
あるとされて来た。他方、無機ガスを用いる方法は、低
い発泡倍率にしか発泡させ得ないので、好ましい方法と
は考えられなかった。
(発明が解決しようとする課題) この発明は、比較的高倍率に発泡したFAT発泡体から
成り、しかもレトルト処理に耐える食品容器を提供する
ことを目的として、なされたものである。
(課題解決のための手段) この発明者は、FATそれ自体が200℃にも耐えるよ
うなすぐれた耐熱性を持っているのに、これを材料とし
て作ったFAT発泡体から成る食品容器が、レトルト処
理に耐えないのは、発泡剤の選択にあると考えた。そし
て、種々実験の結果、脂肪族炭化水素類や、ハロゲン化
脂肪族炭化水素類を発泡剤として使用した場合には、発
泡剤がFAT発泡体中に残留するために、これをレトル
ト処理すると、FAT発泡体がさらに大きく発泡し、そ
の結果FAT発泡体が変形し、レトルト処理に耐えない
という結果を招くものであることを突きとめた。
そこで、この発明者は、発泡剤として無機ガスを使用し
、これを押し出し発泡させて発泡シートとすることを試
みた。ところが、無機ガスを発泡剤として使用し、FA
Tを押し出し発泡させただけでは、低い倍率の発泡体し
か得られず、食品容器として実用上価値を発揮するよう
な、高倍率に発泡させることができなかった。
この発明者は、さらに研究を続けた結果、上述の無機ガ
スを用いて押し出し発泡させると、得られたFAT発泡
体は、低倍率に発泡しただけのものに過ぎないが、これ
に成る後処理を施すと、さらに発泡し高倍率の発泡体と
なることを見出した。後処理とは、FAT発泡体を水又
は水蒸気に接触させたのち、これをさらに高温度に加熱
するというだけの処理である。また、この後処理によっ
て得られた高倍率のFAT発泡シートは、冷却したのち
さらにこれをレトルト処理に付しても、もはやこれ以上
発泡せず、従ってレトルト処理に耐えるものとなってい
ることを見出した。この発明は、このような知見に基づ
いて完成されたものである。
(発明要旨) この発明は、発泡剤を含んだFATを溶融状態で低圧領
域に押し出して発泡体とし、その後これを加熱して成形
体とする方法において、発泡剤として無機ガスを使用し
、押し出しによって得られた発泡体を一旦冷却してのち
、60−100’Cの水又は100−120℃の水蒸気
に発泡体を接触させ、次いでFATの融点以下100 
’C以上の温度に発泡体を加熱して軟化させ、発泡体を
成形用型に押しつけて成形体とすることを特徴とする、
水蒸気による加熱殺菌処理に耐える発泡したFAT成形
体の製造方法を要旨とするものである。
(各要件の説明) この発明で用いられるFATは、芳香族のジカルボン酸
に二価のアルコールを反応させて得られた高分子量の鎖
状エステルである。ジカルボン酸としては、色々のもの
が使用される。その中ではテレフタル酸が最も多く用い
られるが、イソフタル酸、2.6−ナフタレンジカルボ
ン酸を用いることもできる。その他、ジフェニルエーテ
ルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジ
フエノキシジカルホ゛ン酸を用いることもできる。また
、FATを構成する二価のアルコールとしては、エチレ
ングリコールが主として用いられるが、トリメチレング
リコール、テトラメチレングリコール、ネオベンチレン
グリフール、ヘキサメチレングリコール、シクロヘキサ
ンジメチロール、トリシクロデカンジメチロール、2.
2−ビス−(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プ
ロパン、4、!’−ヒス=(β−ヒドキシエトキシ)ジ
フェニルスルホン、ジエチレングリコールなどを用いる
こともできる。
このようなFATのうち、成るものは市販されている。
この発明では、市販されているFATを用いることがで
きる。
上に述べたFATのうち、この発明で用いるのに適した
ものは、ホ゛リエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、非品性ポリエステル、ポリシクロヘキ
サンテレフタレートなどである。また、上述のFATは
、これに他の樹脂を混合して用いることもできる。他の
樹脂を混合する場合には、他の樹脂はFATよりも少な
くする必要がある。
FATは、一般に、高温で加水分解しやすい樹脂である
から、これを押し出し発泡させる場合には、予めこれ3
乾燥することが望ましい。乾燥には、例えば除湿乾燥機
を用いるのがよい。その場合の乾燥は、例えば露点が一
30℃の空気を160℃に加熱しておき、この空気中に
FATを約4時間露出するという程度で足りる。
前述のように、FAT用発泡剤としては、これまで脂肪
族炭化水素類や、ハロゲン化脂肪族炭化水素類や、分解
性の固体化合物などが多く用いられたが、この発明では
、これらの発泡剤を使用しないで、その代わりに今まで
余り用いられなかった無機ガスを用いる。用いることの
できる無機ガスは、二酸化炭素、窒素、空気、ネオン、
アルゴンヘリウムなどである。
FATに無機ガスを含ませるには、FATを溶融してお
いて、この溶融物中に無機ガスを圧入する。このために
は、押出機を用いてFATを押出機内で溶融しておき、
押出機のバレルの途中から発泡剤を圧入するのが有利で
ある。このように押出機を用いると、FATに発泡剤を
圧入すると同時に、そのまま押し出し成形することがで
きるから、−層有利である。こうして、押し出し発泡に
よって得られるのが押し出し発泡体であり、紛れのない
云い方をすれば1次発泡体である。
無機ガスを発泡剤として押し出し発泡させるにあたって
は、これまで知られているように、PAT中に種々の添
加剤を加えることができる。例えば、気泡調整剤として
少量のタルク粉末を加えたり、FATの溶融特性の改善
するために、無水ピロメリット酸のような一分子中に酸
無水物基を2個以上含んでいる化合物や、炭酸す) I
Jウムのような周期律表中の[11、■族の金属化合物
や、着色剤、帯電防止剤、難燃剤などを加えることがで
きる。
FATは、無機ガスを用いて押し出し発泡させたのでは
、低い倍率にしか発泡しない。その発泡倍率は、通常の
押し出し発泡では2倍程度であり、特別に高倍率に発泡
させたとしても 5 倍位にとどまる。そこで、さらに
高倍率に発泡させるために、この発明では2次発泡の手
段を講じるのである。
押し出し発泡によって得られる1次発泡体は、その中の
FATの結晶化度を30%以下に、とくに20%以下に
低く押さえることが望ましい。結晶化度を30%以下に
押さえるには、押し出し発泡させた直後の、まだ高温に
ある発泡体をFATのガラス転移点以下に急冷する。F
ATのガラス転移点は、FATを構成している芳香族ジ
カルボン酸と、二価アルコールの種類とによって異なる
が、おおよその範囲を云えば、30−100’Cである
。そこで、結晶化度を30%以下に押さえるために、3
0℃以下に急冷する。
1次発泡体は、急冷されると、結晶化するいとまがない
ままに固化するから、結晶化度が低いものとなる。結晶
化度は冷却の程度によって異なり、冷だ媒体の種類、冷
却媒体の温度、冷却媒体の接触状況などによって異なる
結果となる。1次発泡体に常温の水を直接接触させて冷
却したような場合には、発泡体は結晶化度が数%ないし
10数%となり、通常30%以下となる。しかし、1次
発泡体を金型上に導いて形を整えるだけとし、しかも金
型を強制的に冷却しないような場合には、発泡体が急冷
されないから、結晶化度は30%以上となる。だから、
1次発泡体は、これを自然放冷に任せないで、強制冷却
した金型に沿って進行させて冷却するようにする。
一般に、樹脂の結晶化度は、密度、X線回折像、核磁気
共鳴スペクトルなどによって測定することができる。と
ころが、樹脂発泡体は、その中に気泡を含んでいるため
に、これらの方法によって結晶化度を測定することがで
きない。ところが、好都合にも、FAT発泡体は融解熱
を測定するという熱的方法により、結晶化度を1%のオ
ーダーまでも正確に測定できることが確認された。その
原理は、FAT発泡体を定速で加熱して行くと、初めに
非結晶部分が結晶化して発熱し、その後に結晶が融解し
て融解熱を吸収するので、この発熱と吸熱とから結晶化
度を計算するのである。具体的には、結晶化に際して発
せられる冷結晶化熱量と、融解の際に吸収される融解熱
量とを測定し、これを完全結晶の標準品が示す熱量と対
比して結晶化度を算出する。
実際にFAT発泡体の冷結晶化熱量と融解熱量とを測定
するには、示差走査熱量測定法によることが望ましい。
示差走査熱量測定法では、測定試料と標準品とのヒータ
ーが独立に作動し、定速加熱の過程で両者間に温度差が
生じると、どちらかの熱量の増加又は抑制機構が自動的
に働いてこれを打ち消すので、この熱流速度差が直接記
録されるようになっている。結晶化度は理論的には次の
数式によって算出される。
(モル当りの融解熱量−モル当りの冷結晶fヒ熱量)÷
(完全結晶FATのモル当りの融解熱量)X100=結
晶化度(%) ここで、完全結晶FATのモル当りの融解熱量は、X分
子データハンドブック(培風館発行)によれば、26.
9KJとされているので、 これを使用することとする
この発明では、1次発泡体を一旦冷却したのち、60−
100℃の水又は100−120℃の水蒸気に接触させ
る。このときの加熱を2次加熱という。2次加熱の温度
が高いと、発泡体はさらに発泡するに至る。ところが、
2次加熱における水又は水蒸気の温度が高いほど、また
水又は水蒸気と接触する時間が長いほど、発泡体は結晶
化度を大きくするから、水又は水蒸気の温度及びこれの
接触時間は、結果から云えば、発泡体の結晶化が余り大
きくならないような範囲内で適当に調節する。
これを一般的に云えば、水又は水蒸気の温度が高いとき
には接触時間を短くし、逆に温度が低いときには長くす
る。また、このときの発泡体の結晶化度は30%以下、
好ましくは20%以下とする。
水又は水蒸気による2次加熱によって発泡した発泡体を
2次発泡体という。2次発泡体の結晶化度は、水又は水
蒸気に接触させたのち10秒以内に、発泡体を20℃の
水中に1分間浸漬して急冷し、その後この発泡体につい
て上述の方法に従い結晶化度を測定した値である。
FAT発泡体に水又は水蒸気を接触させる理由は、FA
T発泡体の気泡内に水分子を幾らか進入させるためであ
る。実験によれば、気泡内の水分率が3000 ppm
以上であるとき、この発泡体を高温に加熱すると、発泡
体はさらに大きく発泡することが確認されている。だか
ら、上述の接触は、気泡中の水分率を向上させるためで
ある。また、このときの水を60−100℃とした理由
は、高温はど水が気泡内に進入しやすいからである。ま
た、水蒸気を100−120℃とした理由は、120℃
以上の水蒸気は、必然的に加圧下で水蒸気を使用するこ
ととなるが、加圧下ではFATが発泡しにくくなるから
である。
この発明では、FAT発泡体を水又は水蒸気に接触させ
たあとで、2次発泡体をさらに加熱する。
この加熱を3次加熱という。2次加熱と3次加熱との間
に冷却を入れてもよいが、冷却を行わないで、2次加熱
に引き続いて3次加熱を行ってもよい。3次加熱は、発
泡体表面を水又は水蒸気に直接接触させないで行うとい
う点で、2次加熱と区別される。すなわち、3次加熱は
、熱輻射又は熱伝導によって行うことができるが、その
うち熱伝導は、固体、水以外の液体、又は水蒸気以外の
気体との接触によって行うこととする。例えば、発泡体
を赤外線で加熱したり、シリコンオイル又は鉱油中に浸
漬して加熱したりすることができる。
好ましい3次加熱は、熱空気による加熱である。
3次加熱によって、2次発泡体を100 ’C以上FA
Tの融点以下に加熱する。FATの融点は普通255−
265℃の範囲内にあるから、3次加熱は100−26
5℃の範囲内の加熱だということになる。3次加熱によ
って、2次発泡体はさらに発泡し、軟化して成形できる
状態となる。そこで、3次加熱したFAT発泡体を成形
用型に押しつけて成形する。このときの成形は、例えば
プレス成形、真空成形、圧空成形などの方法によること
ができる。こうして、所望の成形体が得られる。
得られたFAT成形体は、3次加熱によって結晶化度を
さらに大きくしており、通常結晶化度が20%以上とな
っている。このように結晶化度が大きくなっているから
、成形体は充分な耐熱性を持っている。また、成形体は
、押し出し発泡の後、水又は水蒸気との接触による2次
加熱によって発泡倍率を増し、さらに3次加熱によって
一層発泡倍率を増しているから、高度に発泡して低密度
となっており、従って軽量で断熱性のよい特色を持って
いる。さらに、成形体はFATで構成されているから、
強靭である。その上に、無機ガスを発泡剤として押し出
し発泡させ、2次加熱時には水又は水蒸気に接触させて
さらに高倍率に発泡させたが、その後100°0以上P
AT融点以下の温度に3次加熱したから、成形体中には
発泡剤として作用するものが全くなくなっている。従っ
て、これをレトルト処理しても、もはや成形体は発泡せ
ず、レトルト処理に耐えるものとなっている。従って、
この成形体は、レトルト処理を必要とされる食品容器、
医療用器具の材料とするに適している。
(発明の効果) この発明によれば、FATを材料としてこれを押し出し
発泡させるにあたり、発泡剤として無機ガスを使用した
ので、得られた発泡体中に発泡剤が残留せず、従ってこ
れから水蒸気による加熱殺菌処理に耐える発泡成形体を
作ることができる。
また、押し出しによって得られた発泡体は低倍率にしか
発泡していないが、これを−旦冷却したのち、60−1
00℃の水又は100−120 ’Cの水蒸気に接触さ
せるので、発泡体は2次加熱を受けてさらに発泡し、次
いでFATの融点以下100℃以上の温度に3次加熱を
行うので、発泡体はさらに高度に発泡して、発泡倍率の
高いものとなる。
また、3次加熱によって発泡体を軟化させ、発泡体を成
形用型に押しつけて成形するので、所望の形を持った成
形体とすることができる。このように、この発明方法は
、水蒸気により加熱殺菌処理に耐えるFAT発泡成形体
を与える、という点で、他に見られないすぐれた効果を
もたらすものである。
(実 施 例) 以下に実施例と比較例とを挙げて、この発明方法のすぐ
れている所以を説明する。以下で、単に部というのは、
重量部の意味である。
実施例I FATとしてポリエチレンテレフタレート(今人社製、
商品名TR8580)を用い、これを露点−30℃、温
度160℃の熱風で5時間乾・操したのち、下記の組成
物とした。
FAT      100部 タルク              0,6部無水ピロ
メリット酸       0.4部炭酸ナトリウム  
       0.1部上記の組成物を65Bψの押出
機に入れ、押出機の供給部を280℃1圧縮部を285
℃1溶融部を275℃1ヘツド部を275℃1金型部を
270℃とし、スクリュの回転数を4 Or pm%吐
出量を37Kg/hrで押し出した。また、押出機のバ
レルの途中から発泡剤として窒素を0.23重量%の割
合で圧入した。
口金には円環状のスリットを設け、スリットの直径を6
0厘、間隙を0.4罪とした。口金の先端には205朋
ψで長さが740mの冷却用マンドレルを設け、シート
を 30 ℃の水で急冷した。
こうして得た押し出し発泡シートを切り開いて平坦なシ
ートとし、これを1次発泡シートとした。
1次発泡シートは、厚みが0.9騙、坪量が3692/
靜、密度が0.4191/ad、結晶化度が7.4%で
あった。
次いで、1次発泡シートを80℃の温水中に3分間浸漬
して、2次加熱をした。その結果、シートは厚みが1.
3繭、結晶化度が8.1%の2次発泡シートとなった。
2次発泡シートを表面が140℃の熱板に6秒間接触さ
せ、これによって3次加熱してシートを軟化させ、次い
で表面温度が180℃の雌雄の成形型に16秒間挾んで
、第1図に示すような容器の形にプレス成形した。その
後前記成形型と同じ形状の冷却型へ速やかに移して、成
形体を冷却型に6秒間挾んで冷却した。得られた成形体
は、長さAが180厘、幅Bが122部、高さHが30
餌、結晶化度が22.8%で、底部の厚み七が3.1關
であった。
念のため、この成形体をレトルト処理した。レトルト処
理の条件は、成形体を圧力釜に入れ、130℃の水蒸気
を吹き込み、20分間その状態に保持することとした。
釜から取り出し、室温まで冷却し、各部の寸法を測定し
たところ、Aが179問、Bが123闘、Hが30a+
、tが8,2期で、その変形率は、Aが0.6%、Bが
08%、Hが0%、tが3.2%で、殆んど変わりがな
く、とくにHが全く変わらなかったので、レトルト処理
に充分耐えると認められた。なお、このときの変形率は
式 (レトルト前寸法) ×100で計算したものである。
また、成形体の長辺リブ間(幅Bを距でて向き合ってい
る辺間)に400fl/分のスピードで10%の圧縮歪
みを加えて強度を測定し、そのときの強度を腰強度とし
た。腰強度は432yであり、食品を容器に入れて手で
持つのに充分な強度を持つと認められた。
実施例2 実施例1で得た1次発泡シートを95℃の水蒸気に3分
間接触させて2次加熱をした。得られた2次発泡シート
は、厚みが12a+、結晶化度が21.4%となった。
この2次発泡シートを実施例1と全く同じ条件でプレス
成形した。成形品の結晶化度は24.6%で、底の厚み
は4.0鱈となった。
この成形体を実施例1と全く同様にしてレトルト処理し
た。レトルト処理後の寸法は、Aが179顧、Bが12
3期、Hが30a+、tが4.1鱈であって、そのとき
の変形率は、Aが0.6%、Bが0.8%、■が0%、
tが2,5%であって殆んど変わりがなく、とくにHが
全く変わらなかったので、レトルト処理に耐えると認め
られた。
また、成形体の腰強度は599yであって、充分な強度
を持っていた。
実施例3 FATとしてポリエチレンテレフタレート(今人社製、
商品名TR8510)を用い、これを実施例1と同様に
乾燥したのち、下記の組成物とした。
FAT      100部 タ  ル  り                  
     0,6部無水ピロメリット酸       
 0.3部炭酸ナトリウム        O71部発
泡剤として二酸化炭素を077重量%の割合で三人する
こととした以外は、実施例1と全く同様にして1次発泡
シートを作った。
1次発泡シートは、厚みがL1m+、坪量が359y/
扉、密度が0.342y/CrI、結晶化度が7.5%
であった。
1次発泡シートをso’cの温水中に3分間浸漬して2
次加熱を行った。その結果、得られた2次発泡シートは
、厚みが1.3關で、結晶化度が8.3%の発泡シート
となった。
この2次発泡シートを実施例1と全く同様にしてプレス
成形して容器形の成形体を得た。0の成形体の結晶化度
は23.0%で成形体の底の厚みは3.2厘であった。
この成形体を実施例1と全く同様にして、レトルト処理
した。処理後の成形体の寸法は、Aが179−1Bが1
23頭、■が30酊、tが3.25厘で、変形率はAが
0.6%、Bが0.8%、Hが0%、tが16%であり
、処理前と殆んど変わりがないので、レトルト処理に耐
えるものと認められた。また、実施例1と全く同様にし
て腰強度を測定したところ、腰強度は425yで充分な
強度であった。
実施例4 実施例3で得た1次発泡シートを95℃の水蒸気に3分
間接触させて2次加熱した。その結果、結晶化度が20
.5%で厚みが2.3Bの2次発泡ソートを得た。この
2次発泡シートを実施例1と全く同様にプレス成形して
、成形体とした。成形体は、結晶化度が24.3%で、
底の厚みが8.9麿であった。
この成形体を実施例1と全く同様にして、レトルト処理
した。処理後の成形体の寸法は、Aが179m、Bが1
23B、Hが30=、tが4.0馴で、変形率はAが0
.6%、Bが0.8%、■が0%、tが26%で、処理
前と殆んど変わりがないので、レトルト処理に耐えるも
のと認められた。
また、実施例1と全く同様にして腰強度を測定したとこ
ろ、腰強度は587yであって、充分と認められた。
比較例1 実施例1において得た1次発泡シートを、温水中で2次
加熱しないままに、実施例1と全く同様にしてプレス成
形し、容器状の成形体を得た。成形体は、結晶化度が2
2.3%で、厚みが1.3 mnであった。
この成形体を実施例1と全く同様にしてレトルト処理し
た。処理後の成形体は、Aが179w、Bが123ゴ、
■が29馴、tが1.4 vnであり、変形率はAが0
.6%、Bが0.8%、Hが−3,3%、tが7.7%
であり、とくにHの変形率が−3,3%という値であっ
たので、変形していると認められた。また、成形体の腰
強度を測定したところ、腰強度は318?で、これは容
器に食品を入れて、手で持つには弱いものと認められた
比較例2 実施例3において得た1次発泡シートを、温水中で2次
加熱しないままに、実施例1と全く同様にしてプレス成
形し、容器状の成形体を得た。成形体は、結晶化度が2
2.8%で厚みが1.4馴であつた。
この成形体を実施例1と全く同様にしてレトルト処理し
た。処理後の成形体は、Aが179鶏、Bが123馴、
■が29酊、tが15聾で、その変形率はAが0.6%
、Bが0.8%、Hが−3,3%であって、Hの変形率
が大きいので変形していると認められた。また、成形体
の腰強度を測定したところ、腰強度は3279であった
。この腰強度は容器に食品を入れて、手で持つには弱い
ものと認められた。
比較例3 この比較例は発泡剤としてブタンを用いたものである。
実施例1で用いたFATを用い、これを実施例1と同様
に乾燥したのち、下記の組成物とした。
PAT    No 0部 タ  ル  り                  
     0,6   部無水ピロメリット酸    
    0.37部炭酸ナトリウム        0
.1  部スクリュ回転数を25 rpmとし、吐出量
を27Kg/hr、発泡剤としてブタンを1.4重量%
とじた以外は、実施例1と全く同様にして、1次発泡シ
ートを得た。
1次発泡シートは、厚みが1.3鞄、坪量が350y/
i、密度が0.269.7/cfI、結晶化度カフ、8
%であった。
1次発泡シートを2次加熱することなく、実施例1と全
く同様にしてプレス成形した。得られた成形品は、底の
厚みが3.5頭、結晶化度が24.8%であった。
この成形品を実施例1と全く同様(こしてルトルト処理
した。処理後の成形品は、Aが177m、Bが125H
,Hが28m、tが8.8flで、その変形率はAが1
47%、Bが2.5%、Hが−6,6%、tが8.6%
であって、成形品の表面に凹凸が発生していた。この成
形品は、とくにHの変形率が大きいので、レトルト性が
ないものと認められた。
なお、成形品の腰強度を測定したところ、腰強度は45
0yであったので、腰強度は充分なものと認められた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、発泡シートをプレス成形して得た容器状成形
体の1部切欠劉面図であり、第2図は同平面図である。 第1図 第2図 手 続 補 正 書 平成 2年 7月厘日

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 発泡剤を含んだ熱可塑性ポリエステル系樹脂を溶融状態
    で低圧領域に押し出して発泡体とし、その後これを加熱
    して成形体とする方法において、発泡剤として無機ガス
    を使用し、押し出しによつて得られた発泡体を一旦冷却
    してのち、60−100℃の水又は100−120℃の
    水蒸気に発泡体を接触させ、次いで熱可塑性ポリエステ
    ル系樹脂の融点以下100℃以上の温度に発泡体を加熱
    して軟化させ、発泡体を成形用型に押しつけて成形する
    ことを特徴とする、水蒸気による加熱殺菌処理に耐える
    発泡した熱可塑性ポリエステル系樹脂成形体の製造方法
JP2175923A 1990-02-16 1990-07-03 水蒸気処理に耐える発泡した熱可塑性ポリエステル系樹脂成形体の製造方法 Expired - Lifetime JPH0759382B2 (ja)

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