JPH03293110A - 熱可塑性ポリエステル樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents

熱可塑性ポリエステル樹脂発泡体の製造方法

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JPH03293110A
JPH03293110A JP2097023A JP9702390A JPH03293110A JP H03293110 A JPH03293110 A JP H03293110A JP 2097023 A JP2097023 A JP 2097023A JP 9702390 A JP9702390 A JP 9702390A JP H03293110 A JPH03293110 A JP H03293110A
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extruded
fat
foam
nozzles
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Tomoshige Hayashi
基滋 林
Norio Amano
範夫 天野
Takaaki Hirai
孝明 平井
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Sekisui Kasei Co Ltd
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Sekisui Plastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、熱可塑性ポリエステル樹脂発泡体の製造方
法に関するものである。さらに詳しく言えば、この発明
は、1つの口金に多数の小孔が穿設されているマルチノ
ズル口金を用い、押出発泡によって、熱可塑性ポリエス
テル樹脂発泡体を製造する方法に関するものである。
(従来の技術) 熱可塑性ポリエステル樹脂(以下、これをFATという
)は、ポリスチレンやポリエチレンには見られない優れ
た性質を持っている。例えば、PATは、剛性が大きく
形状安定性がよくて、200℃に耐えるほどの優れた耐
熱性を持っている。そこで、FATを発泡させて耐熱性
の良好な強靭な断熱材や、緩衝材や、構造材などを作ろ
うと企図された。
FATは熱可塑性樹脂の一種である。熱可塑性樹脂を材
料とする場合には、マルチノズル口金を用いて発泡体を
作ることが知られている。それは、例えば、特公昭35
−10518号公報、特公昭53−30744号公報、
特公昭56−12499号公報及び特公昭61−176
46号公報に記載されている。
これらの公報では、熱可塑性樹脂であれば、すべてマル
チノズル口金によって押出発泡させることができるよう
に説明されているが、マルチノズル口金から押し出して
、実際に満足な発泡体を作り得るのは、樹脂としてスチ
レン系、メタクリル系、オレフィン系、ポリアミド系及
び塩化ビニル系樹脂を用いた場合に限られている。言い
かえると、熱可塑性樹脂としてFATを使用した場合に
は、マルチノズル口金から押し出して発泡させ、押し出
したものを互いに融着させて発泡体を作ることができな
かった。それは、FATがスチレン系樹脂と違って発泡
させにくい樹脂だからである。
FATの発泡させにくいことは、よく知られている。そ
れは、PATが結晶性の樹脂であって、加熱して行くと
象、激に粘度の低い液体に変わるからである。すなわち
、一般に口金から押し出して発泡させ、発泡体を作るに
は押し出された樹脂が発泡に適した粘度を持ち、発泡剤
を樹脂中で気化させて気泡を生成することが必要とされ
る。ところが、FATは、このような粘度を示すもので
はなくて、温度の上昇に伴い急激に粘度を減少させるの
で、発泡に適した粘度を保持させることが困難であり、
また粘度が低下すると発泡剤として働く゛ ガスをすぐ
に放出してしまうからである。
そこで、FATに何等かの改良を加え、また押出操作を
変更して、FATをマルチノズル口金から押し出して発
泡させ、押し出された発泡体を互いに融着させて、一体
の発泡体を作ることが要望された。
(発明が解決しようとする課題) この発明は、上述の要望に応じようとしてなされたもの
である。すなわち、この発明は、マルチノズル口金を用
いてFATを押出発泡させ、各ノズルから押し出された
FAT紐状体を発泡させるとともに互いに融着させて、
一体となったFAT発泡体を得ようとしてなされたもの
である。
(課題解決のための手段) この発明者は、マルチノズル口金を用い、FATを押出
発泡させて良好な発泡体を作るには、マルチノズル口金
におけるノズルの配列と、FATにおけるダイスウェル
比とを適当に調整することが必要であることを見出した
。すなわち、口金としては、ノズルが、成る程度の大き
さをもって成る程度互いに接近して設けられていること
が必要であり、またFATとしては、押し出し条件下で
、ダイスウェル比が成る値以上のものであることが、必
要であることを見出した。この発明は、このような知見
に基づいてなされたものである。
ダイスウェル比とは、一般に樹脂を溶融状態で大気中へ
押し出した時、押し出された樹脂が、口金を出た直後に
、押出方向と直角方向に膨れる割合を言うのである。ダ
イスウェル比は、これを表す基準が定められていない。
そこで、この発明ではこれを定める方法を便宜的に定め
た。この方法は、FATの結晶融点より30℃だけ高い
温度にFATを加熱して溶融し、口径が5mmで長さが
40薗の円形孔から、5.0 kg/hrの割合で大気
中に押し出した時、押し出された樹脂が押出方向と直角
な方向に膨れる割合をもってダイスウェル比と定義した
のである。
マルチノズル口金は、ノズルの配列に成る条件が必要と
される。その条件とは、ノズルの開口面積比と、ノズル
の分散状態とである。そのうち、ノズルの開口面積比と
は、口金正面におけるノズル断面積の総和と、ノズル分
散面積との比である。
ここで、ノズル分散面積を第1図について説明する。こ
のマルチノズル口金は、多数のノズル32のあけられて
いる口金板3を口金外周部2に嵌めることによって構成
されている。この場合、ノズル分散面積は、ノズル32
に近接してこれを包囲する一点鎖線Aの面積を言うので
ある。このようにノズル分散面積を定義した場合、この
発明は、ノズル断面積の総和と、ノズル分散面積との比
が6分の1ないし36分の1の範囲内にあることを必要
としている。
また、ノズルの分散状態について言えば、ノズル間の中
心距離がノズルの平均直径の2〜15倍の範囲内にある
ことが必要とされる。その理由は次のとおりである。ま
ず、ノズル間の中心距離がノズルの平均直径の2倍より
小さいと、断面積の大きな製品が得られないばかりでな
く、発泡倍率の大きいものが得られにくい。発泡倍率を
大きくするために、一方向の距離を2倍以下、他方向の
距離を大きくすると、ノズルから出てきた発泡体は偏平
に融着した製品となり、方向による強度差が大ぎくなる
。また、ノズル間の中心距離がノズルの平均直径の15
倍より大きいと、製品に大きな空隙が生じ、強度の弱い
製品となる。
(発明要旨) この発明は、発泡剤を含んだFATを溶融してマルチノ
ズル口金から押し出し、各ノズルから押し出された紐状
発泡体を集束し互いに融着させて一体の発泡体とする方
法において、樹脂に発泡剤と架橋剤とを加えて発泡性P
ATのダイスウェル比を増大させ、樹脂の結晶融点より
30℃だけ高い温度に加熱して溶融し、口径が5mmで
長さが40胴の円形孔から、5.0kg/hrの割合で
押し出した時のダイスウェル比を3以上とした樹脂を用
い、マルチノズル口金として口金の正面におけるノズル
断面積の総和がノズル分散面積の6分の1ないし36分
の1を占め、かつノズル間の中心距離がノズルの平均直
径の2ないし15倍の範囲内にある口金を用い、この口
金から上記発泡性樹脂を結晶融点より5℃ないし30℃
だけ高い温度で押し出して、発泡させるとともに互いに
融着させることを特徴とする、FAT発泡体の製造方法
を提供するものである。
(要件の説明) この発明で用いることのできるPATは、芳香族のジカ
ルボン酸に、二価アルコールを反応させて得られた高分
子量の鎖状ポリエステルである。
ジカルボン酸としては、テレフタール酸が最も多く用い
られているが、イソフタール酸、2.6ナフタレンジカ
ルポン酸を用いることもできる。
その他、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニル
スルホンジカルボン酸、ジフェノキシジカルボン酸を用
いることもできる。また、二価アルコールとしては、エ
チレングリコールが主として用いられるが、トリメチレ
ングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチ
レンゲリコール、ヘキサメチレングリコール、シクロヘ
キサンジメチロール、トリシクロデカンジメチロール、
2.2−ビス−(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル
)プロパン、4.4′−ビス−(β−ヒドロキシエトキ
シ)ジフェニルスルホン、ジエチレングリコールを用い
ることもできる。このようなFATは、市販されている
。この発明では、市販されているFATを用いることが
できる。
上記FATのうち、この発明で用いるのに適したものは
、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレートエラストマー、非
結晶性ポリエステル、ポリシクロヘキサンテレフタレー
トなどである。また、上述のPATは、単独で又は混合
して用いることができる。上述のFATは、これに他の
樹脂を混合して用いることもできる。他の樹脂を混合し
て用いる場合には、他の樹脂はFATよりも少なくする
必要がある。
FATは結晶性の樹脂であるから、結晶融点を持ってい
る。結晶融点はFATを組成している芳香族ジカルボン
酸と、二価アルコールとの種類によって異なる。しかし
、FATの結晶融点は、大約220〜300℃の範囲内
である。
この発明では、FATの中からダイスウェル比の大きい
ものを選んで用いることが必要である。
その場合、ダイスウェル比が大きいものとは、PATに
発泡剤と架橋剤とを加えてなる発泡性FATを、その結
晶融点より30℃だけ高い温度に加熱して溶融し、口径
が5mで長さが40胴の円形孔から5.0kg/hrの
割合で押し出した時、直径が3倍以上となるものを指し
ている。上で定めたFATの加熱温度、円形孔の大きさ
及び押出割合から成る押出条件は、既に述べたように、
この発明者が任意に定めたものである。それは、前述の
ように、ダイスウェル比を定めるに基準とするに相応し
い一般的な条件が、見当たらなかったからである。
ダイスウェル比は、これをわかりやすく言えば、上述の
ような条件下にFATを大気中へ押し出した時、押し出
されたFATが圧力を開放されて、膨れる割合を言うの
である。例えばノズルを円形孔としてその直径をdとし
、押し出されて作られた紐状PATが冷却されて持つに
至った最大直径をDとすると、ダイスウェル比はDをd
で割った商である。
ダイスウェル比は、FATに他の添加剤を添加すること
によって変化する。
発泡剤を含まないPATのダイスウェル比を実際に測定
するには、第2図に断面を示したような円形孔を持った
口金Cを用い、この口金を第2図に示したように押出機
の先端に付設して、FATの結晶融点より30℃だけ高
い温度で、5.0 kg/hrノ割合で押し出しFAT
を1000m100O高さのところから25℃の水槽E
内へ押し出し、押し出されたFAT紐状体が水槽Eの底
に達した時、紐状体を切断し、得られた紐状体の最大横
断面積を測定し、これからその直径を算出して、これを
pmmとする。こうして得られたPの値を口金の正面に
おけるノズルの直径5mmの値で割って得られた商をも
ってダイスウェル比とする。
発泡剤を含まないFAT、すなわちFATそのもののダ
イスウェル比は、上述のようにして測定すると通常は1
.5以下の値であって、2を越えるモノハ全くない。こ
れに発泡剤を加えるとダイスウェル比は幾分増すように
見えるが、それでも2を越えるものは殆どない。この発
明では、これに発泡剤と架橋剤とを加えて、ダイスウェ
ル比を3以上とするのである。
架橋剤としては、色々のものを用いることができる。例
えば、無水ピロメリット酸、ヘンシフエノンテトラカル
ボン酸二無水物のような、−分子中に酸無水物基を2個
以上持っている化合物や、ジグリシジルテレフタレート
、ジグリシジルヘキサフタレートのような多官能性エポ
キシ化合物を加えたり、2.4−トリレンジイソシアネ
ートのようなジイソシアネート化合物を用いることがで
きる。これらの化合物は、FATの末端にあるカルボン
酸又は水酸基と反応してFATに分岐を生じさせる結果
、ダイスウェル比を太き(するものと考えられる。
PATに架橋剤を含ませるには、FATを溶融しておい
て、これに架橋剤を混合して混練する方法によるのがよ
い。
発泡剤としては色々なものを用いることができる。大別
すると、発泡剤は、FATの軟化点以上の温度で分解し
てガスを発生する固体化合物や、加熱するとPAT内で
気化する液体や、加圧下でFATに溶解させ得る不活性
な気体などに分けられるが、この発明ではその何れをも
用いることができる。固体化合物は、例えばアゾジカル
ボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、ヒ
ドラゾカルボンアミド、重炭酸ナトリウムなどである。
気化する液体は、例えばヘキサン、ペンタン、ブタンの
ような飽和脂肪族炭化水素、ベンゼン、キシレンのよう
な芳香族炭化水素、塩化メチレン、フレオン(登録面g
)のようなハロゲン化炭化水素である。不活性な気体は
、例えば二酸化炭素、窒素などである。その他、発泡剤
としては特開昭51−135237号公報が教えるよう
に、高分子量の鎖状芳香族ポリカーボネートを用いるこ
ともできる。
PATに発泡剤を含ませるには、色々な方法を用いるこ
とができる。発泡剤が液状であるときは、FATを常圧
下で発泡剤中に浸漬するだけで足りる場合もあるが、含
浸を容易にするためには、発泡剤の蒸発を防ぎつつ加温
して浸漬させることが必要とされ、従って加温加圧下で
浸漬を行わなければならないこととなる。加温加圧下で
含浸させるには、予めFATを溶融しておいて、この溶
融物中に発泡剤を圧入するのが好ましい。このためには
、押出機を用いてFATを溶融しておき、押出機の途中
から発泡剤を圧入するのが有利である。
また、押出機を用いると、PATに架橋剤を混入すると
同時に発泡剤を圧入することができ、さらにそのまま押
出成形することができ、また同時に発泡させることがで
きるので、便利である。
発泡剤を含んだPATのダイスウェル比は、前述の発泡
剤を含まないPATのダイスウェル比と全く同じ方法で
測定することができない。それは、発泡剤を含んだFA
Tは、密度が小さいために水上に浮くからである。そこ
で、発泡剤を含んだPATは水中へ沈めないで空気中で
冷却するようにして紐状体を作り、その最大直径を測定
してダイスウェル比を算出するようにする。この発明で
は、こうして測定したダイスウェル比を3以上としたも
のを用いる。
この発明では、上述のようなダイスウェル比の大きい発
泡剤含有のFATをマルチノズル口金から押し出す。押
し出す時の条件は、FATの結晶融点より5℃ないし3
0℃だけ高い温度で押し出す。
FATは、結晶融点以上の温度では、高温はどダイスウ
ェル比を小さくするから、FATを結晶融点より5℃か
ら30℃までの温度だけ高い温度で押し出すときは、F
ATは常に3以上のダイスウェル比を保っている。そこ
で、この発明では結晶融点より5〜30℃だけ高い温度
で押し出すこととする。
マルチノズル口金は、多数のノズルが分散して設けられ
たものである。各ノズルは直径31m11以下とするこ
とが望ましい。また各ノズルは等しい大きさのものであ
ることが望ましいが、異なった大きさのものであっても
よい。ノズル間の間隔はノズルの直径中心から直径中心
までの距離を指し、その距離はノズルの平均直径の2な
いし15倍の範囲内とされる。ノズル間の間隔は、その
中でもノズルの平均直径の2.5ないし12倍の範囲内
にすることが好ましい。
マルチノズルの口金は、ノズル断面積の総和がノズル分
散面積の6分の1ないし36分の1を占めることとされ
ている。ダイスウェル比が3以上とされているから、押
し出されたFAT紐状体は、少なくともダイスウェル比
の自乗にまで断面積を指すこととなり、従って隣接する
紐状体は隙間なく表面を接し合って一体の発泡体を構成
する。
このとき、各ノズルから押し出された紐状発泡体は、表
面に低発泡の表皮層を形成するので、これが融着された
結果、得られた一体の発泡体内には、各組状体表面の融
着部分に低発泡層が形成されることとなる。このために
、得られた発泡体は、内部に長手方向に貫通する低発泡
層を含むこととなり、その結果、長平方向に撓みにくい
ものとなり、曲げ強度の強いものとなる。従って、この
発泡体は構造用材料として使用するに適したものである
この発明を実施するにあたっては、FAT中に種々の添
加剤を入れることができる。例えば、気泡調整剤として
少量のタルク粉末を加えたり、周期律表中のI、■、■
族の金属化合物や、着色剤、帯電防止剤、難燃剤などを
加えることができる。
また、FATは、一般に高温で加水分解しやすい樹脂で
あるから、これを発泡させる場合には、予めこれを乾燥
することが望ましい。乾燥には、例えば除湿乾燥機を用
いるのがよい。その場合の乾燥条件は、例えば露点が一
30℃の空気を160℃に加熱しておき、この空気中に
FATを約4時間露出するという程度で足りる。
また、マルチノズル口金から押し出された紐状発泡体は
、その直後に、口金に近接して設けられた型枠を通り、
ここで周囲方向の形を整えられてから大気中に露出され
て、さらに発泡を続けるようにすることが望ましい。ま
た、紐状発泡体は、次いで成形枠を通り、成形枠によっ
て周囲方向から押圧されて、相互の融着をさらに完全な
ものにされることが望ましい。こうして相互に融着され
た紐状発泡体は、その後冷却槽に入るとき、さらに周囲
方向から押圧されて断面形状を整えられ、冷却槽内で水
冷されるとともに、井桁状に組まれたロール間を通って
断面形状を整えられることが望ましい。
こうして、紐状発泡体が互いに融着されるとともに冷却
されることによって形成された一体の成形体は、その後
その表面を加熱板に接して押圧され、表面を一部溶融さ
れて断面を縮小され、次いで冷却板に接してその状態で
冷却されて、硬くて光沢のよい表面を付与されることが
望ましい。
(発明の効果) この発明によれば、FATに発泡剤と架橋剤とを混合し
てFATの結晶融点より30℃だけ高い温度に加熱して
溶融し、口径が5mff1で長さが40朧の円形孔から
、5.0kg/hrの割合で押し出した時、ダイスウェ
ル比が3以上となるFATを用いることとしたので、結
晶融点より30℃だけ高い温度以下で押し出すと、口金
から出たあとでFATが押出方向に垂直な方向に少なく
とも3倍以上に直径を拡大することとなる。このような
PATをPATの結晶融点よりも5−30℃だけ高い温
度で、口金から押し出すこととしたので、押し出された
樹脂は押出方向に垂直な方向に3倍以上直径を拡大する
こととなる。他方、口金としてマルチノズル口金を用い
、そこでは口金正面におけるノズル断面積の総和がノズ
ル分散面積の6分の1ないし36分の1を占めるように
され、かつノズル間の中心距離がノズルの平均直径の2
ないし15倍の範囲内にあるようにされているので、各
ノズルから押し出された紐状発泡体は互いに近接するこ
ととなり、しかも上述のように押出方向に垂直な方向に
大きく膨れるので、隣接する紐状発泡体同志は互いによ
く融着し合い、ここに一体となったFAT発泡体を得る
ことができる。しかも、こうして得られたFAT発泡体
は、上述のようにその中に低発泡層を含んでいるために
、曲シデ強度の強いものとなっている。その上に、この
発泡体はFATで構成されているから、耐熱性が大きく
、剛性が大きくて形状安定性のよい特性を持っている。
従って、この発泡体は構造材としてとくに適したものと
なる。
(実 施 例) 以下に、実施例と比較例とを挙げて、この発明方法のす
ぐれている所以を具体的に明らかにする。
以下で、単に部というのは重量部の意味である。
実施例I PATとしては、イーストマンコダック社製のポリエチ
レンテレフタレート(PET  9902)を用いた。
この樹脂の結晶融点は255 ’Cであった。
上記のFATを熱風除湿乾燥機に入れ、露点30℃の空
気を160 ℃に加熱して循環させて、この空気に4時
間露出して乾燥した。こうして乾燥したPAT100部
に、無水ピロメリット酸0.5部、クルク粉末2部、茶
色顔料0.2部を加え、よく混合したのち、この混合物
を押出機に入れた。
この混合物は、架橋剤としてピロメリット酸を含んでい
るのでダイスウェル比が大きくなっており、樹脂の結晶
融点より30℃だけ高い温度で口径が5mmで長さが4
0鵬の円形孔から、5.0 kg/hrの割合で押し出
した時のダイスウェル比が2.3であった。
押出機は、供給部を280℃、圧縮部を2853先端部
を275℃1ロ金を275℃に維持し、押出機のバレル
途中から発泡剤のブタンを圧入した。ブタンは、上記混
合物中で1.6重量%を占めるように圧入した。ブタン
を圧入された発泡性樹脂は、上述の条件下でダイスウェ
ル比を測定すると、ダイスウェル比が3.6であった。
押出機から押し出されるFATは、第3図に示すように
処理された。第3図では押出機の先端部1にマルチノズ
ル口金が付設されるが、マルチノズル口金は、口金外周
部2に口金板3を嵌め込むことによって構成されている
。口金外周部2は、その中に樹脂通路22を備え、樹脂
通路22は口金板3に設けられた多数の小孔32に連な
っている。口金板3は、第4図に示したように、直線上
に配列された小孔32が上下1列をなして配置されてい
た。
さらに詳しく小孔32の配置状況を述べると次の通りで
ある。口金板3は縦が22mm、横が152朧の矩形板
で、その中央に縦方向に4 mmの間隔をおいて、小孔
32が上下二本の直線に沿って穿設されていた。小孔3
2は、何れも直径が1.6 mmの大きさのもので横方
向に4胴の間隔をおいて一列に20個、合計40個設け
られていた。
ヤルチノズルロ金から押し出された各組状体は、発泡す
るととも互いに表面を接して引き取られた。
その途中で、280℃に保持された加熱板81と、30
℃に保持された冷却板82とから成る表面加工装置8内
を通り、その後に引取り機9によって引き取られた。
こうして製造されたPET発泡体は、厚さ4.5陥、幅
1.5mの紐状体が上下二段に配列され、互いに強固に
融着されて、厚さ9mm、幅90mmの7.5倍に発泡
された平板となついた。この発泡体は、曲げ強度が大き
く、内部には融着面に空隙が全く認められなかった。ま
た、この発泡体は、表面に紐状体の融着面が直線状に現
れて、天然木材の木目のような外観を呈するものであっ
た。
なお、ノズル断面積の総和は、発泡体の断面積の10分
の1に相当していた。
実施例2 実施例1で用いたのと同じ組成のFAT混合物を別の押
出機に入れ、実施例1と同じ温度条件下に同様に発泡剤
を圧入して同じ発泡性FATとした。但し、マルチノズ
ル口金とその先に位置する装置を変更して、第5図及び
第6図に示したようにして実施した。すなわち、マルチ
ノズル口金の先端に偏向板4を付設し、その先に成形枠
5を設置し、さらにその先に水槽7を設けて実施した。
マルチノズル口金は、口金外周部2に第6図に示したよ
うな口金板3を嵌め込んだものを用いた。
口金板3は、縦22+nm、横152mmの矩形板に多
数のオリフィス32を穿設したものであって、各オリフ
ィス32は直径を何れも1.6鵬とされた。
オリフィス32は上下二段に分けられ、各段のオリフイ
スは横方向に3Mの間隙をおいて一直線に沿って33個
が並び、その直線は13胴の間隔をおいて互いに平行に
延びるものとされた。従って、口金板3上には、合計6
6個のオリフィスが穿設されていた。
偏向板4は、長さ300 mm、幅600胴の板が上下
に対向して並ぶだけのもので、互いに平行に延び;その
間に13胴の間隔が置かれていた。偏向板4は、100
−110’Cに調節された。
成形枠5は、14mmX160mmの矩形の開口を持ち
、水槽7の入口近くに設けられた。水槽7は、入口にプ
レート6を備え、内部に冷却水を収容し、冷却水内に井
桁状に組まれたロール群71を埋没させていた。
マルチノズル口金から押し出されたF A T =、紐
状に成形されて発泡し、偏向機4の間を通って融着され
るとともに形を整えられ、偏向板4を出てから大きく発
泡してさらに融着を進め、次いで成形枠5内を通って互
いに強固に融着せしめられるとともに形を整えられ、さ
らにプレート6を通り、水槽7内で水により冷却される
とともにロール群71により形を整えられて、一体の成
形体となる。
こうして得られた成形体は、次いで表面加工装置8を通
り、その後引取ロール9によって引き取られた。表面加
工装置8は、実施例1の場合と同様に加熱押圧板81と
冷却板82とから成り、加熱押圧板81は180℃に加
熱されていて、成形体の横断面積を10%縮小するよう
に働き、冷却板は30℃に維持されて、成形体を冷却す
るように働いた。これによって、紐状発泡体が互いに強
固に融着された表面の美麗なFAT発泡体を得ることが
できた。
得られたFAT発泡体は、厚さ12mm、幅110on
の約7.5倍に発泡された平板であって、その中では厚
さ6 mm、幅3.3柵の断面を持った紐状発泡体が隙
間なく強固二こ融着されていた。この発泡体は、曲げ強
度が強く、表面で2よ組状物の融着部分が天然木材の柾
目のように見えるので、軽量であることと併せて高級木
材の惑じを与える美麗なものであった。
この発泡体の平均結晶化度は20%であり、表皮部分の
それは30%であった。
なお、このとき用いたFAT発泡時のダイスウェル比は
13.0であり、ノズル断面積の総和はノズル分散面積
の10分の1であった。
比較例1 ピロメリット酸の量を0.02部とした以外は、実施例
1と全く同し原料と、装置とを用いて、全く同じ方法で
押し出したが、発泡体は密度が0.72g / cc程
度の高密度のものとなり、各組状発泡体は細くなったり
切断したりして、一体となった成形体は得られなかった
。このときのダイスウェル比は2.8であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明で用いるマルチノズル口金の正面図
である。第2図は、PATのダイスウェル比測定装置の
縦断面図である。第3図は、この発明方法の1実施態様
を示した断面図である。第4図は、第3図で用いられた
口金板3の正面図である。第5図は、この発明方法の別
の実施態様を示した断面図である。第6図は、第5図で
用し1られた口金板3の正面図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 発泡剤を含んだ熱可塑性ポリエステル樹脂を溶融してマ
    ルチノズル口金から押し出し、各ノズルから押し出され
    た紐状発泡体を集束し、互いに融着させて一体の発泡成
    形体とする方法において、樹脂に発泡剤と架橋剤とを添
    加して発泡性樹脂のダイスウェル比を増大させ、樹脂の
    結晶融点より30℃だけ高い温度で、口径が5mmで長
    さが40mmの円形孔から、5.0kg/hrの割合で
    押し出した時のダイスウェル比を3以上とした樹脂を用
    い、マルチノズル口金として、口金正面におけるノズル
    断面積の総和がノズル分散面積の6分の1ないし36分
    の1を占め、かつノズル間の中心距離がノズルの平均直
    径の2ないし15倍の範囲内にある口金を用い、この口
    金から上記発泡性樹脂を結晶融点より5℃ないし30℃
    だけ高い温度で押し出して発泡させるとともに互いに融
    着させることを特徴とする、熱可塑性ポリエステル樹脂
    発泡体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0922554A1 (en) * 1997-12-08 1999-06-16 Dow Deutschland Inc. Multilayer foams
JP2016069473A (ja) * 2014-09-29 2016-05-09 古河電気工業株式会社 ポリエステル樹脂発泡成形体

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