JPH0464332B2 - - Google Patents

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JPH0464332B2
JPH0464332B2 JP59102431A JP10243184A JPH0464332B2 JP H0464332 B2 JPH0464332 B2 JP H0464332B2 JP 59102431 A JP59102431 A JP 59102431A JP 10243184 A JP10243184 A JP 10243184A JP H0464332 B2 JPH0464332 B2 JP H0464332B2
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JP
Japan
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temperature
polypropylene resin
resin particles
foaming
crosslinked polypropylene
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Shohei Yoshimura
Hideki Kuwabara
Tooru Yamaguchi
Masato Kanbe
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JSP Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は無架橋ポリプロピレン系樹脂粒子の製
造方法に関する。 従来、揮発性有機発泡剤を含有する重合体粒子
を密閉容器内で水に分散さて、容器内の圧力を該
発泡剤の蒸気圧又はそれ以上の圧力に保持しなが
ら、重合体の軟化温度以上に加熱した後、加圧容
器内より低圧の雰囲気に放出し、発泡させる方法
は知られている。この場合、揮発性有機発泡剤と
しては、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、
トリクロロフロロメタン、ジクロロフロロメタン
等が一般に知られている。しかしながらこのよう
な揮発性有機発泡剤を使用することは、発泡剤に
よつては、毒性や可燃性のため危険性を有し、ま
た危険性という点ではさほど問題にならないもの
であつても、高価で、実用上の問題を含む上、さ
らには、オゾン層を破壊する等環境汚染の問題を
も有するものであつた。その上、これら揮発性有
機発泡剤は重合体粒子を膨潤させるために発泡時
の発泡適性温度範囲が狭く、発泡温度の発泡倍率
に及ぼす影響が大であり、発泡倍率のコントロー
ルが困難であるという問題があつた。 また、無架橋ポリプロピレン系樹脂と揮発性有
機発泡剤を用いて発泡させる場合、得られる発泡
粒子の成形性に難点がある。即ち、この発泡粒子
の成形体は、低密度で吸水率が小さく、しかも収
縮率の小さい安定性に優れた成形体が得られる場
合もある反面、収縮率の大きい成形体しか得られ
ない場合もあり、必ずしも安定して良好な成形体
が得難いという問題点を有している。 本発明者らは、これらの問題を解決すべく鋭意
研究した結果、無発泡重合体粒子用発泡剤として
は従来まつたく考慮されなかつた無機ガスを発泡
剤として用いることにより、重合体の予備発泡時
の発泡適正温度範囲が拡大されて、予備発泡操作
を容易かつ安定に行うことができ、その上独立気
泡率の高い成形性にもすぐれた発泡粒子が得ら
れ、しかも工程の安全性が増加されると共に環境
汚染の問題も防止される等の従来法では達成し得
なかつた種々の効果が達成されることを見出し
た。更に、無架橋ポリプロピレン系樹脂から得ら
れる予備発泡粒子を用いた場合の成形性に与える
影響が樹脂の二次結晶化と関係することを見出し
た。 本発明はこれらの知見に基づいて完成されたも
のである。 即ち、本発明によれば、無架橋ポリプロピレン
系樹脂を発泡させるに際し、 () 無架橋ポリプロピレン系樹脂粒子を液状分
散媒に分散させる工程、 () 無架橋ポリプロピレン系樹脂粒子を無機ガ
スにて加圧する工程、 () 無機ガスを含有し、二次結晶化した無架橋
ポリプロピレン系樹脂粒子を液状分散媒体と共
に二次結晶が存在する温度域で、かつ加圧帯域
から低圧帯域に放出させて発泡させる工程、か
らなることを特徴とする無架橋ポリプロピレン
系樹脂発泡粒子の製造方法が提供される。 本発明における無架橋ポリプロピレン系樹脂と
しては、プロピレン単独重合体、プロピレン−エ
チレンランダム共重合体、プロピレン−エチレン
ブロツク共重合体、プロピレン−ブテンランダム
共重合体、プロピレン−エチレン−ブテンランダ
ム共重合体等が挙げられるが、本発明の場合、殊
にプロピレン−エチレンランダム共重合体特にエ
チレン分が1重量%以上10重量%未満のものが好
適に用いられる。この様なポリプロピレン系樹脂
粒子の粒径は、一般に、0.3mm〜5mm、好ましく
は0.5mm〜3mm程度である。 なお、本発明においていう樹脂の融点とは、
DSC法にて約6mgのサンプルを10℃/分の速度
で220℃まで昇温し、その後10℃/分で約50℃ま
で降温し、再度220℃まで昇温した時に得られる
吸熱曲線のピークの温度である。また樹脂の融解
終了温度とは、二番目に得られた吸熱曲線のベー
スラインにもどつた温度をいう。 本発明においては、前記ポリプロピレン系樹脂
の加熱時における融着を防止するために、融着防
止剤を用いる。この融着防止剤は、実質的に非水
溶性でかつ加熱時において非溶融性のものであれ
ば、有機及び無機系を問わず使用可能であるが、
一般には無機系のものの使用が好ましい。代表的
な融着防止剤の例を示すと、例えば、酸化アルミ
ニウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、塩基
性炭酸マグネシウム、塩基性炭酸亜鉛、炭酸カル
シウム等が挙げられる。このような融着防止剤
は、通常、粒径0.001〜100μm、好ましくは0.001
〜30μmの微粒子で用いられる。この融着防止剤
の添加量は、樹脂粒子100重量部に対し、通常、
0.01〜10重量部の範囲である。 本発明の方法を実施するには、加圧容器内に、
前記したポリプロピレン系樹脂と融着防止剤と水
性媒体を配合すると共に、容器内容物(配合物)
を無機ガににより加圧すると共にまた加熱を行
う。この場合、無機ガスとしては、窒素ガス、空
気、炭酸ガス、アルゴン、酸化窒素等の種々のも
のが挙げられるが、本発明の場合、殊に、窒素ガ
スや空気等の窒素含有ガスの使用が好ましい。こ
の無機ガスによる容器内容物の加圧は任意の時期
に行うことができ、ポリプロピレン系樹脂、融着
防止剤及び水性媒体の配合直後や、昇温中、ある
いは発泡温度に達した時等に行うことができる。
また、本発明における加熱による容器内容物の昇
温速度は、通常1〜10℃/分、好ましくは2〜5
℃/分である。 本発明においては、容器内容物を加圧帯域から
低圧帯域に放出させて発泡させる場合、加圧内容
物はその中に含まれる樹脂に二次結晶が存在する
温度域に保持することが必要である。一般に、樹
脂の融点以上、融解終了温度未満の温度域では二
次結晶が存在し、この範囲の温度域において発泡
を行う場合には成形性の良好な発泡粒子を得るこ
とができる。樹脂の融解終了温度以上の温度域に
おいて発泡を行う場合、二次結晶が消失し、非結
晶状態になつてしまうと、成形性の良好な発泡粒
子を得ることができない。従つて、樹脂の融解終
了温度以上の温度域において発泡を行う場合、こ
のような二次結晶の消失を回避するために、容器
内容物を樹脂の融解終了温度未満の温度に充分保
持し、二次結晶化を充分起させた後、発泡温度に
昇温させ、発泡を行う。このような発泡方法によ
り、容器内容物に含まれる樹脂には、その発泡温
度が融解終了温度以上であつても、二次結晶が存
在し、成形性の良好な発泡粒子を得ることができ
る。 なお、樹脂中における二次結晶の存在は、樹脂
発泡粒子の示差走査熱量測定によつて得られる
DSC曲線によつて判定することができる。この
場合、樹脂発泡粒子の示差走査熱量測定によつて
得られるDSC曲線とは、ポリプロピレン系樹脂
発泡粒子1〜3mgを示差走査熱量計によつて10
℃/分の昇温速度で220℃まで昇温したときに得
られるDSC曲線であり、例えば、試料を室温か
ら220℃まで10℃/分の昇温速度で昇温した時に
得られるDSC曲線を第1回目のDSC曲線とし、
次いで220℃から10℃/分の降温速度で40℃付近
まで降温し、再度10℃/分の昇温速度で220℃ま
で昇温した時に得られるDSC曲線を第2回目の
DSC曲線とし、これらのDSC曲線から固定ピー
ク、高温ピークを求めることができる。また、こ
の場合、固有ピークとは、発泡粒子を構成するポ
リプロピレン系樹脂固有の吸熱ピークであり、ポ
リプロピレン系樹脂の、いわゆる融解時の吸熱に
よるものであると考えられる。この固有ピークは
第1回目のDSC曲線にも第2回目のDSC曲線に
も現われ、ピークの頂点の温度は第1回目と第2
回目で多少異なる場合があるが、その差は5℃未
満通常は2℃未満である。 一方、高温ピークとは、第1回目のDSC曲線
で上気固有ピークより高温側に現われる吸熱ピー
クである。樹脂中における二次結晶の存在は、
DSC曲線にこの高温ピークが現われるか否かで
判定され、実質的な高温ピークが現われない場合
には、樹脂中には二次結晶が存在しないものと判
定される。本発明の場合、前記第2回目のDSC
曲線に現われる固有ピークの温度と第1回目の
DSC曲線に現われる高温ピークの温度との差は
大きいことが望ましく、第2回目のDSC曲線の
固有ピークの頂点の温度と高温ピークの頂点の温
度との差は5℃以上、好ましくは10℃以上であ
る。 本発明において、無架橋ポリプロピレン系樹脂
と水性媒体と融着防止剤との配合物は、前記の加
圧及び加熱によつて、発泡性のものに変換され
る。そして、この発泡性配合物は、これを前記加
圧容器内よりも低い低圧帯域(通常は大気圧又は
大気圧未満)に放出することによつて、無架橋ポ
リプロピレン系樹脂の発泡粒子を与える。本発明
の場合、発泡剤としては加圧媒体として用いた無
機ガスが作用する。即ち、この無機ガスは、加圧
及び加熱工程において、樹脂粒子内に含浸され
る。この含浸量は加圧する圧力が高いほど多い
が、一般に100Kg/cm2G以下の圧力で加圧するの
が発泡時の粒子の変形などの面で好ましく、通常
は70Kg/cm2G以下の加圧で行われる。また、この
無機ガスによる加圧は、少なくとも15Kg/cm2G、
好ましくは20Kg/cm2G以上である。加圧する時間
は、加圧する圧力によつても変わるが、樹脂の融
点以上においては数秒〜1時間程度であり通常は
5〜30分間保持することによつて達成される。 以上説明した様に、本発明においては発泡剤と
して無機ガスを用いたことにより発泡適性温度範
囲が拡大される上、発泡のコントロールが容易と
なり、かつ無機ガスは安価であるため、取扱い易
く、且つ経済的に有利である。本発明により得ら
れる発泡粒子は、それ自体で緩衝材等として利用
されるが、通常、発泡成形用の予備発泡粒子とし
て用いられるのが好ましく、金型に充填し、加熱
発泡させることにより、発泡成形体を与える。 次に、本発明を実施例及び比較例にて詳細に説
明する。 実施例 5のオートクレーブに第1表に示すプロピレ
ン系樹脂粒子1000g、水3000g、融着防止剤とし
て微粉状の酸化アルミニウム3gを配合し、撹拌
しながら第1表に示す第1回目保持温度まで昇温
し、30分間保持した。その後昇温して発泡温度に
て無機ガスにて加圧し30分間保持した。その後容
器の一端を開放し発泡を行つた。その際に得られ
る発泡粒子の発泡倍率を第1表に示す。 次に、各々の発泡粒子に1.5Kg/cm2Gの粒子内
圧を空気で保持させ、300mm×300mm×50mmの金型
に充填し、3.5Kg/cm2Gの蒸気圧力にて成形を行
つた。得られた成形体の評価を第1表に示す。な
お、表−1に示したE/Pは、エチレン−プロピ
レンランダム共重合体を示し、その後のカツト内
の数字はエチレン含量(重量%)を示し、また
B/Pは1−ブテン−プロピレンランダム共重合
体を示し、その後のカツコ内の数字はブテン含量
(重量%)を示す。 比較例 実施例と同一の配合物を、撹拌しながら第1表
に示す容器内最高温度までいつたん昇温し、その
後、発泡温度にて無機ガスで加圧し30分間保持し
た。その後容器の一端を開放し発泡を行つた。そ
の際に得られる発泡粒子の発泡倍率を第1表に示
す。次に、この発泡粒子を実施例と同様にして成
形した。この場合の成形体の評価を第1表に合せ
て示す。
【表】 次に、発泡粒子に関し、示差走査熱量測定によ
つて得られるそのDSC曲線を図面に示す。第1
図は本発明によつて得られる発泡粒子(実施例
1)に関するもので、第2図は比較例の発泡粒子
(比較例1)に関するものである。第1図及び第
2図において、曲線1及び曲線2は、試料として
の発泡粒子を測定(第1回目の測定)することに
よつて得られたDSC曲線を示し、曲線1′及び
2′は第1回目の測定後の試料を再び測定(第2
回目の測定)することによつて得られるDSC曲
線を示す。第1図と第2図を対比してわかるよう
に、本発明の発泡粒子の場合、第1回目の測定結
果を示す曲線1においては、固有ピークBの他
に、高温ピークAが現われ、この高温ピークAの
存在により、発泡粒子には二次結晶が存在するこ
とが確認される。一方、比較例の発泡粒子の場
合、第1回目の測定結果を示す曲線2において
は、固有ピークbが現われるのみで、高温ピーク
は現われず、発泡粒子には二次結晶が含まれない
ことが確認される。比較例の発泡粒子に二次結晶
が存在しない理由は、原料未発泡粒子が、二次結
晶化促進温度(融点〜融解終了温度未満)におい
て十分な熱処理を受けずに、融解終了温度以上の
温度で発泡されたことによる。なお、2回目の測
定においては、本発明及び比較例の発泡粒子にも
に、高温ピークは現われず、固有ピークB′,b′の
みが現われる。 以上のことから、発泡粒子において、二次結晶
化した無架橋ポリプロピレン系樹脂を高圧帯域か
ら低圧帯域へ放出させて発泡させることによつ
て、成形性の良好な発泡粒子が得られることがわ
かる。
【図面の簡単な説明】
図面は発泡粒子の示差走査熱量測定によつて得
られるDSC曲線を示す。第1図は本発明品及び
第2図は比較品についてのDSC曲線である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 無架橋ポリプロピレン系樹脂粒子を発泡させ
    るに際し、 () 無架橋ポリプロピレン系樹脂粒子を液状分
    散媒に分散させる工程、 () 無架橋ポリプロピレン系樹脂粒子を無機ガ
    スにて加圧する工程、 () 無機ガスを含有し、二次結晶化した無架橋
    ポリプロピレン系樹脂粒子を液状分散媒と共に
    二次結晶が存在する温度域でかつ加圧帯域から
    低圧帯域に放出させて発泡させる工程からなる
    ことを特徴とする無架橋ポリプロピレン系樹脂
    発泡粒子の製造方法。 2 無架橋ポリプロピレン系樹脂粒子がプロピレ
    ン成分を50重量%以上含有するランダム共重合体
    である特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 無架橋ポリプロピレン系樹脂粒子がプロピレ
    ン−エチレンランダム共重合体である特許請求の
    範囲第1項又は第2項記載の方法。 4 無架橋ポリプロピレン系樹脂粒子がプロピレ
    ン−ブテンランダム共重合体である特許請求の範
    囲第1項又は第2項記載の方法。 5 無機ガスが空気である特許請求の範囲第1項
    〜第4項記載のいずれかの方法。 6 無機ガスが窒素である特許請求の範囲第1項
    〜第4項記載のいずれかの方法。 7 発泡時の加圧帯域の温度が該樹脂粒子の融点
    以上である特許請求の範囲第1項〜第6項記載の
    いずれかの方法。
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CA000480172A CA1244200A (en) 1984-04-28 1985-04-26 Process for the production of expanded particles of a polymeric material
EP85302980A EP0164855B2 (en) 1984-04-28 1985-04-26 Process for the production of expanded particles of a polymeric material
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