JPH0461626B2 - - Google Patents

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JPH0461626B2
JPH0461626B2 JP58198082A JP19808283A JPH0461626B2 JP H0461626 B2 JPH0461626 B2 JP H0461626B2 JP 58198082 A JP58198082 A JP 58198082A JP 19808283 A JP19808283 A JP 19808283A JP H0461626 B2 JPH0461626 B2 JP H0461626B2
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JP
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calcium
soy sauce
cation exchange
potassium
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JP58198082A
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JPS6098961A (ja
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Goro Motoki
Sadayasu Saito
Hiroshi Yoshino
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Yamasa Shoyu KK
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Yamasa Shoyu KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、カルシウムを強化した醤油の新規な
製造法に関するものである。
カルシウムは、人体にきわめて重要な無機質で
あつて、骨格や歯の形成、細胞活力の維持、神経
の刺激感受性、筋肉収縮作用、血液の凝固などの
作用に関与している。日本人の1日のカルシウム
所要量は、成人男子0.7g、成人女子0.6g、幼児
0.4〜0.5g、青少年0.7〜1.0g、妊婦0.7〜1.4g、
授乳婦1.7gとされているが、日本人のカルシウ
ム摂取量の不足が指摘されている。特に近年、児
童における虫歯や骨折の増加がカルシウム摂取量
の不足と関係づけられ、問題にされている。
このような栄養学的観点から、食品添加物とし
て認可されたカルシウム塩類を添加した種々のカ
ルシウム強化食品(たとえば、牛乳、ビスケツ
ト、味噌、パンなど)やカルシウム錠剤が市販さ
れている。しかしながら、単にカルシウム摂取の
ために健康人が日常の食生活において特別な強化
食品や栄養剤を摂取することを習慣化することは
きわめて困難である。したがつて、日常の食生活
において常用される食品であつてカルシウム強化
されているものが望まれる。
醤油は日本人の食生活には欠かせない調味料で
あり、醤油がカルシウム強化されれば日本人は自
然にカルシウム摂取が可能となると考えられる。
しかしながら、カルシウム強化醤油は現在市販さ
れていない。その理由としては、醤油にカルシウ
ム塩を添加すると、経日的に〓が発生析出するば
かりでなく、醤油の味が異質になり商品価値が低
下することが挙げられている。
このような問題を解決するカルシウム強化醤油
の製造法としては、生醤油のPHを4.3〜4.6に調整
し、そのPH調整前後に乳酸カルシウム、クエン酸
カルシウム、グルコン酸カルシウムおよびグリセ
ロリン酸カルシウムからなる群から選ばれるカル
シウム塩を一種以上添加し、次いで火入、〓下げ
する方法が知られている(特開昭58−101661号公
報参照)。しかしながらこの方法では、PH調整お
よび有機酸塩の呈味性による醤油の香味への影響
を無視することはできない。
本発明者らは、このような技術背景のもとに、
高品質のカルシウム強化醤油を製造する方法を開
発する目的で種々研究を重ねた結果、醤油をカル
シウム型強酸性カチオン交換樹脂と接触させるこ
とにより、醤油中のナトリウムイオンなどのカチ
オンとカルシウムイオンをイオン交換させてカル
シウムイオンを醤油中に溶離させることができる
こと、さらに醤油をカルシウム型酸性カチオン交
換樹脂と接触させるに際してカリウム型強酸性カ
チオン交換樹脂と同時に接触させると、カルシウ
ム型強酸性カチオン交換樹脂と単独に接触した場
合における醤油のPHの酸性側への変動を防止で
き、しかもナトリウムイオンをより効果的に除去
できることを知見し、本発明を完成するに至つ
た。
本発明によれば、カルシウム塩を添加する方法
に比べて、醤油の香味に影響を与えるアニオン成
分の増加を伴なうことなくカルシウム強化するこ
とが可能となつたばかりか、イオン交換により醤
油中のナトリウム含量を低減させる副次的効果も
得られ、より健康食品もしくは栄養補助食品とし
て適したカルシウム強化醤油の調製が可能となつ
た。また、イオン交換樹脂処理による香味に影響
を与える有用成分の損失や、香味の劣化はほとん
どなく、すぐれた品質のカルシウム強化醤油を製
造することができる。
本発明方法に供される醤油は、特にその製造方
法に限定されず、天然醸造醤油、速醸醤油、蛋白
質原料または蛋白質原料と澱粉質原料を化学的ま
たは酵素的に加水分解して得られるアミノ酸液、
含糖アミノ酸液、麹消化液など、あるいはそれら
を酵母発酵または乳酸菌−酵母発酵させて得られ
る半化学半醸造醤油、低塩醤油、減塩醤油など、
さらに土佐醤油、さしみ醤油、めんつゆ、ぽん酢
などの醤油の二次製品も包含する。また、生醤
油、火入醤油の如何も問わない。ただ強酸性カチ
オン交換樹脂処理をカラム方式で行う場合には、
樹脂層の目詰りを避けるために被処理醤油中に微
細なコロイド状物質や浮遊固形物を含まないよう
にする配慮が必要である。また、処理後のカルシ
ウム濃度が高いと、特に生醤油の場合は、濁りが
発生する場合があるが、この濁りは火入れ後、〓
引きすることにより除去することができる。
本発明方法において使用される強酸性カチオン
交換樹脂としては、本発明の目的を達成しうるも
のであれば、特にその種類に限定されない。イオ
ン交換効率からいえば、交換容量の大きなものを
選定することが有利である。また、醤油中の有用
成分の物理吸着による損失防止を考慮すれば、ポ
ーラス型よりもゲル型のものが好ましい。本発明
方法において使用しうる樹脂の代表的なものを例
示すれば、ダウエツクス50W−X1、ダウエツク
ス50W−X2、ダウエツクス50W−X4、ダウエツ
クス50W−X8、ダウエツクス50W−X12、デユ
オライトC−20、デユオライトC−204F、デユ
オライトC−255、デユオライトC−250、デユオ
ライトC−26、デユオライトC−262、デユオラ
イトC−264、デユオライトC−265、ダイヤイオ
ンSK106、ダイヤイオンSK110、ダイヤイオン
SK112、ダイヤイオンSK116、ダイヤイオン
SK1B、ダイヤイオンPK212、ダイヤイオン
PK216、ダイヤイオンPK220、ダイヤイオン
PK228、アンバーライトIR−120B、アンバ−ラ
イトIR−121、アンバ−ライトIR−122、アンバ
−ライトIR−124、アンバ−ライトIR−252など
の強酸性カチオン交換樹脂が挙げられる。
カルシウム型の強酸性カチオン交換樹脂の調製
は常法によつて行うことができる。すなわち、遊
離型(H+型)の強酸性カチオン交換樹脂を水酸
化カルシウム、塩化カルシウムなどの水溶液で処
理すればよい。また、カリウム型の強酸性カチオ
ン交換樹脂の調製も同様に遊離型の強酸性カチオ
ン交換樹脂を水酸化カリウム、塩化カリウム、硫
酸カリウム、酢酸カリウムなどの水溶液で処理す
るか、ナトリウム型の強酸性カチオン交換樹脂を
水酸化カリウム水溶液で処理する方法によればよ
い。カルシウム型強酸性カチオン交換樹脂とカリ
ウム型強酸性カチオン交換樹脂を併用する場合に
おいては、両者による処理をそれぞれ別々に行つ
てもよいが、好ましくは両者の樹脂処理を同時に
行う。このようなカルシウム型とカリウム型強酸
性カチオン交換樹脂の同時処理にあたつては、両
者の樹脂を混合して用いてもよいし、カルシウム
型とカリウム型の混合型に樹脂を調製して用いて
もよい。混合型の樹脂の調製は、目的とする混合
比率に応じて理論量のカリウムイオンを含む水溶
液で遊離型のイオン交換樹脂を処理し、その後に
残余のカルシウムイオンを含む水溶液で処理する
方法が適用される。
被処理対象の醤油と強酸性カチオン交換樹脂と
を接触させる方法としては、バツチ法、連続法、
カラム法等のいずれの方法も適用することができ
る。作業効率の点ではカラム法が有利であるが、
製品の品質の均一性の点では連続法が有利であ
る。接触速度ないし時間は、カラム法の場合でも
SV=10以下、バツチ法の場合で1時間以内でよ
い。
醤油のカルシウム型強酸性カチオン交換樹脂の
単位量あたりの処理量は、目的とする最終カルシ
ウム濃度、使用する樹脂のイオン交換容量等に応
じて適宜に設定される。また、カリウム型強酸性
カチオン交換樹脂の混合ないし存在比率も、カル
シウム型強酸性カチオン交換樹脂量、最終ナトリ
ウム濃度等に応じて適宜に決定すればよい。
使用樹脂は、容易に再生でき、反復使用が可能
である。再生は、前述の調製法と同様の方法で行
うことができる。
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の具体的
態様を例示、説明する。しかし、これらは本発明
の範囲を何ら限定するものではない。
実施例 1 カルシウム型強酸性カチオン交換樹脂、ダイヤ
イオンPK228(三菱化成工業社製)の200ml(内径
3cm)に、火入醤油(ナトリウム含量6.68g/
dl)、カルシウム含量42mg/dl)1000mlをSV=2
(400ml/時間)の流速で通過させた後、少量の水
で洗い、カルシウム強化醤油1170mlを得た。この
醤油中のカルシウム含量は684mg/dlであり、ナ
トリウム含量は5.34g/dlであつた。すなわち、
総カルシウム量は19倍でとり、総ナトリウム量は
6.4%減少した。
このカウシウム強化醤油について当社の熟練し
たパネル15名により官能検査を行つた結果、香味
のバランスもよく通常の醤油と遜色のない品質を
有していることが判明した。
実施例 2 カルシウム型強酸性カチオン交換樹脂、ダイヤ
イオンSK1B(三菱化成工業社製)200mlを火入醤
油(ナトリウム含量6.68g/dl、カルシウム含量
42mg/dl)1000ml中に加え、ゆるやかに1時間撹
拌した後、樹脂を吸収濾過により除去して醤油分
を集め、少量の水で樹脂を洗い、洗液をあわせて
カルシウム強化醤油1080mlを得た。この醤油中の
カルシウム含量は721mg/dlであり、ナトリウム
含量は5.85g/dlであつた。すなわち、総カルシ
ウム量は18.5倍となり、総ナトリウム量は5.3%
減少した。
実施例 3 カルシウム型強酸性カチオン交換樹脂(ダイヤ
イオンPK228)100mlとカリウム型強酸性カチオ
ン交換樹脂(ダイヤイオンPK228)100mlを混合
し、内径3cmのカラムに充填した。このカラムに
火入醤油(ナトリウム含量6.68g/dl、カルシウ
ム含量44mg/dl、カリウム含量525mg/dl)1000
mlをSV=2(400ml/時間)の流速で通液し、通
液終了後カラム上部から空気圧によつて樹脂層内
部に残存した醤油分を押し出して合わせ、カルシ
ウム強化醤油1070mlを得た。この醤油中のカルシ
ウム含量は419mg/dl、ナトリウム含量は5.75
g/dl、カリウム含量は998mg/dlであつた。す
なわち、総カルシウム含量は10.9倍、総カリウム
含量は2倍に増加し、総ナトリウム含量は7.8%
減少した。
実施例 4 カルシウム型強酸カチオン交換樹脂(ダイヤイ
オンK228)150mlとカリウム型強酸性カチオン交
換樹脂(ダイヤイオンPK228)50mlの混合カラム
で、火入醤油(ナトリウム含量6.21g/dl、カル
シウム含量51mg/dl、カリウム含量548mg/dl)
250mlを実施例3と同様に処理してカルシウム強
化醤油を得た。この醤油中のカルシウム含量は
1.59g/dl、ナトリウム含量は3.28g/dl、カリ
ウム含量は1.33g/dlであつた。すなわち、総カ
ルシウム含量は34.1倍、総カリウム含量は2.7倍
に増加し、総ナトリウム含量は42%減少した。
実施例 5 カルシウム型強酸性カチオン交換樹脂性、ダウ
エツクス50W−X8(ダウケミカル社製)200mlを
生醤油(ナトリウム含量7.02g/dl、カルシウム
含量45mg/dl)500mlに加え、ゆるやかに1時間
撹拌した後、遠心分離にて樹脂を除去して醤油分
を集め、樹脂を少量の水で洗い、洗液を合わせて
カルシウム強化生醤油565mlを得た。これに生醤
油500mlを加えて、常法どおり火入、〓引きして
カルシウム強化醤油1000mlを得た。この醤油中の
カルシウム含量は1.13mg/dl、ナトリウム含量は
6.46g/dlであつた。すなわち、未処理の醤油に
比べて、総カルシウム含量は25倍となり、総ナト
リウム含量は8%減少した。
このカルシウム強化醤油を5℃で20日間保存し
て、濁り(二次〓)の発生の有無を調べたが、濁
りの発生は認められなかつた。
対照として、無処理の生醤油を同様に火入、〓
引き処理したものを用いて、当社のパネル15名に
より官能検査した結果、香味において有意差は認
められなかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 醤油をカルシウム型強酸性カチオン交換樹脂
    と接触させて醤油中にカルシウムイオンを溶離さ
    せることを特徴とするカルシウム強化醤油の製造
    法。 2 醤油をカルシウム型およびカリウム型強酸性
    カチオン交換樹脂と接触させて醤油中にカルシウ
    ムイオンおよびカリウムイオンを溶離させること
    を特徴とするカルシウム強化醤油の製造法。
JP58198082A 1983-10-22 1983-10-22 カルシウム強化醤油の製造法 Granted JPS6098961A (ja)

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JP58198082A JPS6098961A (ja) 1983-10-22 1983-10-22 カルシウム強化醤油の製造法

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JPS6098961A JPS6098961A (ja) 1985-06-01
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