JPH0460846B2 - - Google Patents

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JPH0460846B2
JPH0460846B2 JP697687A JP697687A JPH0460846B2 JP H0460846 B2 JPH0460846 B2 JP H0460846B2 JP 697687 A JP697687 A JP 697687A JP 697687 A JP697687 A JP 697687A JP H0460846 B2 JPH0460846 B2 JP H0460846B2
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JP
Japan
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wheel drive
state
differential
axle
free
Prior art date
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Expired
Application number
JP697687A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63176730A (ja
Inventor
Takafumi Oshibuchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihatsu Motor Co Ltd filed Critical Daihatsu Motor Co Ltd
Priority to JP697687A priority Critical patent/JPS63176730A/ja
Publication of JPS63176730A publication Critical patent/JPS63176730A/ja
Publication of JPH0460846B2 publication Critical patent/JPH0460846B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
  • Retarders (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
こ切換え機構3の切換えホーク42に伝達する
ための連繋ホーク45が一体固着されており、こ
れは、上記揺動クランク44の一端アーム部44
aに結合している。したがつてこの連繋ホーク4
5は、スライド軸43と一体となつてその軸方向
に動き、揺動クランク44もまた、スライド軸4
3の動きにダイレクトに応動する。の発明は、四
輪駆動装置に関し、とくに、二輪駆動状態と四輪
駆動状態を切り換えることができ、かつ、四輪駆
動状態において前輪と後輪の回転数差を吸収する
センターデイフアレンシヤルを備えたものに関す
る。
【従来の技術】
四輪駆動車両において、旋回時でのブレーキン
グ現象を回避するとともに、ニユートラルステア
を達成して操向性能を高めるために、いわゆるセ
ンターデイフアレンシヤル(以下、デイフアレン
シヤルを単にデフという)が設けられる。このセ
ンタ−デフは、機能的にはフロントデフやリヤデ
フと同等であり、変速機からの回転出力をまずデ
フケースに伝達するとともに、このデフケースの
トラニオン軸に回転支持されるピニオンに同時噛
合する一対のサイドギヤのうち一方(前輪駆動用
デフサイドギヤ)を前輪駆動系に、他方(後輪駆
動用デフサイドギヤ)を後輪駆動系に連繋するよ
うにしている。このセンターデフにより、デフケ
ースの回転数が、前輪の平均回転数と後輪の平均
回転数をさらに平均した回転数となるように、駆
動力が前輪と後輪に振り分けられる。その結果、
全車輪から路面に駆動力を伝達しながら、旋回時
における前輪と後輪の回転数差を吸収してブレー
キング現象を回避することができる。また、全車
輪に適正に駆動力を分配することができることか
ら、ニユートラルステアにちかづけて操向性能を
飛躍的に向上させることができる。 さらに最近では、上記のようなセンターデフ付
きの四輪駆動車両でありながら、必要に応じて四
輪駆動状態(以下、単に四駆状態という)と二輪
駆動状態(以下、単に二駆状態という)とを選択
切換えできるように構成された四輪駆動車両も発
案されるにいたつている。たとえば後輪だけを駆
動する二駆状態と四輪すべてを駆動する四駆状態
とを切り換える場合、上記センサーデフの前輪駆
動用デフサイドギヤを前輪駆動系に対して継脱し
うる二駆・四駆切換え機構に加え、デフケースと
上記前輪駆動用デフサイドギヤとが相対回転しう
るデフ機能状態(センターデフフリー状態)と、
デフケースと上記前輪駆動用デフサイドギヤとの
相対回転を阻止するセンターデフロツク状態とを
切り換えるセンターデフロツク・フリー切換え機
構が付加される。二駆状態では、上記二駆・四駆
切換え機構は前輪駆動用デフサイドギヤと前輪駆
動系の連繋を断つとともにセンターデフロツク・
フリー切換え機構はセンターデフロツク状態を選
択する。四駆状態では、上記二駆・四駆切換え機
構は前輪駆動用デフサイドギヤと前輪駆動系を連
結するとともにセンターデフロツク・フリー切換
え機構はセンターデフフリー状態を選択する。セ
ンターデフロツク機構が付加される理由は、かり
にセンターデフロツクされないと、二駆状態のと
き前輪駆動用デフサイドギヤがフリー状態とな
り、この前輪駆動用デフサイドギヤのみが空転
し、エンジンが吹き上がる結果となるからであ
る。センターデフロツク機構がデフロツク状態に
あると、ピニオンが自転できなくなるから、デフ
ケースと一対のサイドギヤは一体回転する。二駆
状態のとき前輪駆動用デフサイドギヤは前輪駆動
系と連繋を断たれているから、エフケースに伝達
されるデンジン回転出力は、そのまま後輪駆動用
デフサイドギヤを介して後輪駆動系に伝達される
こととなる。なお、上記のような吹き上がりを回
避するために、二駆状態と四駆状態間の移行時に
は、二駆・四駆切換え機構が四駆状態をとつてセ
ンターデフロツク機構がセンターデフロツク状態
をとる状態を経由することが必要である。また、
上記センターデフロツク機構は、たとえばオフ・
ロードで前輪、後輪のいずれかが空転していると
き、スイツチ操作によつて前輪駆動系と後輪駆動
系を強制的に直結させてぬかるみから脱出する場
合などに機能させることができる。 さらにまた、二駆状態において、すなわち、た
とえば後輪のみ駆動する状態において、前輪駆動
系のプロペラシヤフトが従動回転することによる
メカロス、あるいは振動や騒音を防止するため
に、フロントデフの一方のサイドギヤと、これに
連繋すべきアクスルシヤフトとの間にフリーホイ
ールクラツチを介装し、このフリーホイールクラ
ツチを、車両が四駆状態のときにロツク(アクス
ルロツク状態)し、二駆状態のときにフリー状態
(アクスルフリー状態)とするということが考え
られる。二駆状態のときにこのフリーホイールク
ラツチをフリー状態とすると、車輪と直結してい
る側のサイドギヤが車輪に従動して回転しても、
フリーホイール側のサイドギヤは逆方向に空調す
るだけでデフケースは回転しない。したがつて、
二駆状態のときに比較的質量の大きいフロントプ
ロペラシフトが回転させられることがなく、それ
だけメカロスが低減されるとともに振動などが回
避される。
【発明が解決しようとする問題点】
ところで、上記フリーホイールクラツチは普
通、二駆・四駆切換え機構の動作に連動して作動
させられるようになされるため、その作動には、
二駆・四駆切換え機構の動作に対して若干遅れが
生じ、これがエンジンの吹き上げの原因となると
いう問題が懸念される。 すなわち、四駆状態から二駆状態に切り換える
場合には、先に二駆・四駆切換え機構が二駆状態
に切換わり、これより遅れて上記フリーホイール
クラツチがフリー状態となつても、すでにフロン
トプロペラシヤフトへの駆動力の伝達が遮断され
ているから問題はないのであるが、二駆状態から
四駆状態に切換わる場合には上記フリーホイール
クラツチのロツク作動が遅れすぎると、フロント
プロペラシヤフトに駆動力が伝達されてもフロン
トデフのフリーホイールクラツチ側サイドギヤが
空転するだけの無負荷状態が現出し、ここでエン
ジンの吹き上がりが起こつてしまうのである。こ
のように一旦エンジンに吹き上がりが起こると、
上記サイドギヤが高速空転している状態でフリー
ホイールクラツチがロツク状態に移行することと
なり、このクラツチの噛み合い時に駆動系に衝撃
トルクが作用するので好ましくない。 この発明は、以上の事情のもとで考え出された
もので、センターデフと、二駆・四駆切換え機構
と、二駆状態のとき従動する前後いずれかのアク
スルとそのアクスルが連繋されるデフとの間に二
駆・四駆切換え機構に連動して作動するフリーホ
イールクラツチが設けられた四輪駆動車輌につ
き、二駆状態から四駆状態に移行するときのエン
ジンの吹き上がりを防止することをその課題とす
る。
【問題を解決するための手段】
上記の問題を解決するため、この発明では、次
の技術的手段を講じている。 すなわち、本発明の四輪駆動車輌は、変速機の
出力軸の回転が伝達されるデフケース、このデフ
ケースのトラニオン軸に可回転に支持されるピニ
オン、ならびに、このピニオンに同時噛合する一
対のサイドギヤを備えるセンサーデフと、 上記サイドギヤのうち、第一のサイドギヤに連
繋される前輪または後輪のうちの一方の常時駆動
系と、 上記サイドギヤのうち、第二のサイドギヤに連
繋される前輪または後輪のうちの他方の二駆時従
動側駆動系と、 上記二駆時従動側駆動系とこれに連繋される第
二のサイドギヤとの間に介装され、二駆・四駆切
換えスイツチを操作することによつて、上記第二
のサイドギヤと二駆時従動側駆動系を遮断する二
輪駆動状態と、上記第二のサイドギヤと二駆時従
動側駆動系とを連結する四駆状態とを切り換える
ことができる二駆・四駆切換え機構と、 上記二駆・四駆切換え機構の作動と連動し、二
駆状態のとき上記デフケースと上記第二のサイド
ギヤとを相対回転不能とするセンターデフロツク
状態と、四駆状態のとき上記デフケースと上記第
二のサイドギヤとを相対回転可能とするセンター
デフフリー状態とを切換え作動するセンターデフ
ロツク・フリー切換え機構と、 上記二駆時従動側駆動系のデフとこれから延び
る一方のアクスルシヤフトの間に介装され、上記
二駆・四駆切換え機構の作動と連動して負圧をエ
ネルギ源として作動される複動式アクチユエータ
によつて、二駆状態のとき上記デフと上記アクス
ルシヤフト間を遮断するアクスルフリー状態と、
四駆状態のときデフと上記アクスルシヤフト間を
連結するアクスルロツク状態とを切り換えるフリ
ーホイールクラツチと、 を備える四輪駆動車両であつて、 上記二駆・四駆切換え機構が四駆状態に切換わ
つたことを検出する検出スイツチをさらに設ける
とともに、二駆・四駆切換えスイツチが二駆位置
から四駆位置に切換えられたとき上記フリーホイ
ールクラツチを駆動するアクチユエータのアクス
ルロツク作動側分室に負圧を作用させ、上記検出
スイツチが四駆状態を検知したとき上記アクチユ
エータのアクスルフリー作動側分室を大気に連通
させるように上記アクチユエータの作動空圧回路
を構成している。
【作用】
二駆・四駆切換え機構が四駆状態をとるときに
は、上記第二のサイドギヤと二駆時従動側駆動系
が連結され、センターデフロツク・フリー機構は
センターデフフリー状態を選択している。したが
つてセンターデフが機能するとともに、第一のサ
イドギヤから常時駆動系に、第二のサイドギヤか
ら二駆時従動側駆動系に変速機からの動力が分配
されて伝達される。このとき、上記フリーホイー
ルクラツチは、二駆時従動側駆動系をアクスルロ
ツクしているので、エンジンの吹き上がりを起こ
ることはない。 二駆・四駆切換え機構を四駆状態から二駆状態
に移行させようとすると、まず、センターデフロ
ツク・フリー機構がセンターデフロツク状態を選
択することにつづいて第二のサイドギヤと二駆時
従動側駆動系が遮断される二駆状態に移行する。
したがつてこの切換え時にセンターデフに吹き上
がりが起こることはない。そうして、これらの動
作に連動して、上記フリーホイールクラツチがア
クスルフリー状態に切換わる。したがつて二駆状
態のとき、従動側のプロペラシヤフトが車輪に従
動して空転することはない。なお、フリーホイー
ルクラツチがアクスルフリー状態に切換わる前
に、二駆・四駆切換え機構が従動側駆動系への動
力伝達を遮断しているから、エンジンの吹き上が
りが起こることはない。ここで、二駆・四駆切換
え機構の動作に連動してフリーホイールクラツチ
を作動させるきようにしている意味を補足説明す
ると次の通りである。たとえば、フイーホイール
クラツチを、室内の二駆・四駆切換えスイツチを
連動して作動するようにすると、実際に二駆・四
駆切換え機構が四駆状態から二駆状態へ移行する
前に、フリーホイールクラツチが先にアクスルロ
ツク状態からアクスルフリー状態へ移行していま
う懸念がある。かりにこのような懸念が現実のも
のとなると、二駆時従動側のフロントプロペラシ
ヤフトにセンターデフを経由した駆動力が伝達さ
れている間にアクスルフリー状態となり、フロン
トデフで無負荷状態となつてエンジンの吹き上が
りが起こつてしまう。このような事態を回避する
ため、基本的にアクスルフリーホイールは、二
駆・四駆切換え機構の動作と連動して作動するよ
うにするのである。 一方、二駆・四駆切換え機構を二駆状態から四
駆状態に移行させようとすると、まず、第二のサ
イドギヤと二駆時従動側駆動系が連結されること
につづいてセンターデフロツク・フリー機構がセ
ンターデフフリー状態を選択し、二駆・四駆切換
え機構の動作に連動してフリーホイールクラツチ
がアクスルフリー状態からアクスルロツク状態に
切換わる。ここで、二駆・四駆切換え機構が四駆
状態に切換わつてからフリホイールクラツチのア
クスルロツク状態への切り換わりまでのタイムラ
グがありすぎると、このフリーホイールクラツチ
のアクスルロツク状態への切換わりがセンターデ
フロツク・フリー切換え機構のセンターデフフリ
ー状態への切換わりに遅れてしまい、フロントデ
フで吹き上がりが起こる懸念があるが、本発明で
は、フリーホイールクラツチのアクスルロツク状
態からアクスルフリー状態への切換わり動作を次
のようにして速めてこのような事態を回避してい
る。 すなわち、室内の二駆・四駆切換え遠隔スイツ
チが二駆位置から四駆位置に切換えられたとき上
記フリーホイールクラツチを駆動するアクチユエ
ータのアクスルロツク作動側分室に負圧を作用さ
せ、二駆・四駆切換え機構が四駆状態に切換わつ
たことを検出する検出スイツチが四駆状態を検知
したとき上記アクチユエータのアクスルフリー作
動側分室を大気に連通させるようにしているので
ある。 二駆状態では、フリーホイールクラツチはアク
スルフリー状態にあるから、アクチユエータに
は、そのアクスルフリー側分室に負圧が作用して
いる。したがつて、二駆・四駆切換え遠隔スイツ
チが四駆位置へ投入されて上記アクチユエータの
アクスルロツク側分室に負圧が作用すると、この
アクチユエータには、その両分室に負圧が作用し
ている状態が現出する。しかしながら、フリーホ
イールクラツチ側には当然の前提としてデイテン
ト機構が設けられてアクスルフリー位置に保持さ
れる。そうして、二駆・四駆切換え機構が実際に
四駆状態に切換わつたことを検出スイツチが検知
した時点でアクスルフリー作動側分室を大気に開
放させるものである。このときはじめて、アクス
ルロツク作動側分室のみに負圧が作用することと
なり、アクチユエータは、フリーホイールクラツ
チをアクスルロツク側に切り換える。このよう
に、本発明では、アクチユエータの両分室に負圧
をかける準備段階を経てから一方の分室を大気に
開放するようにしているから、一方の分室に作用
している負圧を他方の分室にかけなおすという一
般的な手法にくらべ、切換わり時の空圧回路系の
管摩擦抵抗が圧倒的に少なく、したがつて、上記
検出スイツチが四駆状態を検出してからのフリー
ホイールクラツチのアクスルロツク状態への切換
わりが飛躍的に速まるのである。このようなこと
から、二駆状態から四駆状態への移行時に、セン
ターデフフリー・ロツク切換え機構がデフフリー
状態となる前に、確実にフリーホイールクラツチ
をアクスルロツク状態へ切換え、このときのエン
ジンの吹き上がりを確実に回避することができ
る。
【効果】
以上の結果、センターデフと、二駆・四駆切換
え機構と、二駆時に二駆時従動側駆動系のプロペ
ラシヤフトの従動回転を回避するフリーホイール
クラツチとを備え、しかも二駆状態から四駆状態
への切換え時、および四駆状態から二駆状態への
切換え時、および四駆状態から二駆状態への切換
え時のいずれの場合であつても、センターデフに
起因するエンジンの吹き上がり、および、二駆時
従動側駆動系のデフに起因するエンジンの吹き上
がりのいずれも確実に回避して、走行時メカロス
や振動、騒音を極限まで低減しながら、駆動力伝
達系の保全性を高度に確保した四輪駆動車両が達
成される。
【実施例の説明】
以下、本発明の実施例を図面を参照して具体的
に説明する。 第1図は、本発明の四輪駆動車両の全体構成を
示し、第2図ないし第6図は、センターデフ1、
二駆・四駆切換え機構2、センターデフロツク・
フリー切換え機構3が装備されたトランスフア5
の具体的構成を示す。なお、これらの図は、二駆
時に後輪を駆動する場合、すなわち、前輪駆動系
が二駆時従動側駆動系となる例を示している。し
たがつて、以下の説明において後輪駆動系6とい
うときは、「問題を解決するための手段」中に述
べた常時駆動系を意味し、前輪駆動系7というと
きは、二駆時従動側駆動系を意味する。また、こ
れら第1図ないし第6図の各図は、四駆状態、す
なわち、センターデフロツク・フリー切換え機構
3がセンターデフフリー状態をとり、前輪駆動系
7におけるデフ8近傍に付設されたフリーホイー
ルクラツチ9がアクスルロツク状態をとつている
場合を示している。 上記トランスフア5は、エンジン10、変速機
11につづいてこれらに付設されている。変速機
11の出力をトランスフア内に導入する出力軸1
2には、センターデフ1のデフケース13が相対
回転不能に支持される。このデフケース13の内
部には、トラニオン軸14に可回転に支持された
ピニオン15と、このピニオン15に同時噛合す
る第一のサイドギヤ16および第二のサイドギヤ
17とを備える。第一のサイドギヤ16は、上記
出力軸12の後方にこれと同軸上に可回転支持さ
れた後輪出力軸18の前端に固着され、第二のサ
イドギヤ17は、この後輪出力軸18の外周に相
対回転可能に支持されている。そうして、第二の
サイドギヤ17には、デフケース13と同外径の
スプラインホイール19が一体並設されるととも
に、デフケース13の後端部外周に形成されたス
プライン20と上記スプラインホイール19との
間には、第1図に示すようにデフケースのスプラ
イン20のみに係合するデフフリー位置と、デフ
ケースのスプライン20とスプラインホイール1
9の双方に係合するデフロツク位置間を往復移動
しうるフリー・ロツク切換えスリーブ21が設け
られる。この切換えスリーブ21は、後記する二
駆・四駆切換え機構2の作動用アクチユエータ2
2の動きに連動して作動されるシフトホーク23
によつて動かされるのであり、これらがセンター
デフロツク・フリー切換え機構3を構成してい
る。 後輪出力軸18上の上記スプラインホイール1
9の後方に隣接して、このスプラインホイール1
9と同径のスプラインホイール24が一体付設さ
れた前輪駆動ギヤ25が相対回転可能に支持され
る。一方、後輪出力軸19の側方には、これと平
行状に前輪出力軸26が可回転に支持されてお
り、これに固着された出力ギヤ27と、上記前輪
駆動ギヤ25間にチエン28を掛け回すことによ
り、上記前輪駆動ギヤ25の回転が前輪出力軸2
6に伝達されるようになつている。また、上記ス
プラインホイール19とスプラインホイール24
の間には、第1図および第3図に示すように双方
のスプラインホイール19,24に係合する四駆
位置と、スプラインホイール19のみに係合する
二駆位置間を往復移動しうる二駆・四駆切換えス
リーブ29がスライド可能に嵌合させられてい
る。この二駆・四駆切換えスリーブ29は、アク
チユエータ22によつて往復駆動させられるシフ
トホーク30で駆動させられるようにして、二
駆・四駆切換え機構2を構成している。なお、二
駆・四駆切換え機構2およびセンターデフロツ
ク・フリー切換え機構3の連動機構の詳細および
これらの動作は、後述する。 上記後輪出力軸18の後端は、リヤプロペラシ
ヤフト31、リヤデフ32、リヤアクスル33を
介して後輪34に連繋させられている。 上記前輪出力軸26の前端は、フロントプロペ
ラシヤフト35、フロントデフ8、フロントアク
スル36を介して前輪37に連繋させられるよう
になつているが、一方のアクスルはその中間部で
フロントデフ8の一方のサイドギヤにつながる部
分36aと、車輪37につながる部分36bに分
離され、これらの間にフリーホイールクラツチ機
構9が介在させられている。このフリーホイール
クラツチ機構9は、アクスルの各部分36a,3
6bの端部に同径のスプラインホイール38,3
9を固着するとともに、これらの間に、その双方
に係合するアクスルロツク位置と、一方にのみ係
合するアクスルフリー位置間を往復移動できる切
換えスリーブ40が嵌合させられて構成される。
切換えスリーブ40は、アクチユエータ41で駆
動される切換えホーク42によつて作動させられ
る。 次に、二駆・四駆切換え機構2とセンターデフ
ロツク・フリー機構3の連動機構の詳細を説明す
る。 第2図および第4図に良く表れているように、
後輪出力軸18と平行なスライド軸43がトラン
スフアハウジングの上部適部において支持されて
いる。このスライド軸43は、アクチユエータ2
2によつて軸方向に往復駆動させられる。このス
ライド軸43の中間部には、その動きを揺動クラ
ンク44を介して後記するセンターデフロツク・
フリーこの切換えスリーブ21は、後記する二
駆・四駆切換え機構2の作動用アクチユエータ2
2の動きに連動して作動されるシフトホーク23
によつて動かされるのであり、これらがセンター
デフロツク・フリー切換え機構3を構成してい
る。 後輪出力軸18上の上記スプラインホイール1
9の後方に隣接して、このスプラインホイール1
9と同径のスプラインホイール24が一体付設さ
れた前輪駆動ギヤ25が相対回転可能に支持され
る。一方、後輪出力軸19の側方には、これと平
行状に前輪出力軸26が可回転に支持されてお
り、これに固着された出力ギヤ27と、上記前輪
駆動ギヤ25間にチエン28を掛け回すことによ
り、上記前輪駆動ギヤ25の回転が前輪出力軸2
6に伝達されるようになつている。また、上記ス
プラインホイール19とスプラインホイール24
の間には、第1図および第3図に示すように双方
のスプラインホイール19,24に係合する四駆
位置と、スプラインホイール19のみに係合する
二駆位置間を往復移動しうる二駆・四駆切換えス
リーブ29がスライド可能に嵌合させられてい
る。この二駆・四駆切換えスリーブ29は、アク
チユエータ22によつて往復駆動させられるシフ
トホーク30で駆動さまず、四駆用開閉弁67と
二駆用開閉弁68のソレノイドが通電され、トラ
ンスフアアクチユエータ22の四駆側分室22a
のみに負圧が作用して、スライドシヤフト43が
後方の四駆位置側へ移動する。同時に、線74か
らのアクスルロツク用開閉弁69のソレノイドへ
の通電が遮断される。すなわち、上記スイツチ7
1が四駆側に切り換えられてから上記スライドシ
ヤフト43が完全に四駆位置へ移動するまでは、
アクスルロツク用開閉弁69とアクスルフリー用
開閉弁70の双方の吸入ポートに負圧が作用し、
フリーホイールアクチユエータ41の双方の分室
に負せられるようにして、二駆・四駆切換え機構
2を構成している。なお、二駆・四駆切換え機構
2およびセンターデフロツク・フリー切換え機構
3の連動機構の詳細およびこれらの動作は、後述
する。 上記後輪出力軸18の後端は、リヤプロペラシ
ヤフト31、リヤデフ32、リヤアクスル33を
介して後輪34に連繋させられている。 上記前輪出力軸26の前端は、フロントプロペ
ラシヤフト35、フロントデフ8、フロントアク
スル36を介して前輪37に連繋させられるよう
になつているが、一方のアクスルはその中間部で
フロントデフ8の一方のサイドギヤにつながる部
分36aと、車輪37につながる部分36bに分
離され、これらの間にフリーホイールクラツチ機
構9が介在させられている。このフリーホイール
クラツチ機構9は、アクスルの各部分36a,3
6bの端部に同径のスプラインホイール38,3
9を固着するとともに、これらの間に、その双方
に係合するアクスルロツク位置と、一方にのみ係
合するアクスルフリー位置間を往復移動できる切
換えスリーブ40が嵌合させられて構成される。
切換えスリーブ40は、アクチユエータ41で駆
動される切換えホーク42によつて作動させられ
る。 次に、二駆・四駆切換え機構2とセンターデフ
ロツク・フリー機構3の連動機構の詳細を説明す
る。 第2図および第4図に良く表れているように、
後輪出力軸18と平行なスライド軸43がトラン
スフアハウジングの上部適部において支持されて
いる。このスライド軸43は、アクチユエータ2
2によつて軸方向に往復駆動させられる。このス
ライド軸43の中間部には、その動きを揺動クラ
ンク44を介して後記するセンターデフロツク・
フリー切換え機構3の切換えホーク42に伝達す
るための連繋ホーク45が一体固着されており、
これは、上記揺動クランク44の一端アーム部4
4aに結合している。したがつてこの連繋ホーク
45は、スライド軸43と一体となつてその軸方
向に動き、揺動クランク44もまた、スライド軸
43の動きにダイレクトに応動する。そうして、
スライド軸43における上記連繋ホーク45の後
方側には、前述した二駆・四駆切換えスリーブ用
シフトホーク30の基端ボス部が軸方向スライド
自由に嵌合させられている。また、このシフトホ
ーク30は、このシフトホーク30の後方部と、
連繋ホーク45の前方部においてそれぞれスライ
ド軸43に相対スライド可能に嵌合された平面視
略コ字状板部材46を連繋ホーク45の前方部に
套挿した圧縮コイルバネ47により前方に付勢す
ることにより、常時前方に付勢されている。すな
わち、上記シフトホーク30は、スライド軸43
が後方にスライドするときは直接的に押動される
が、スライド軸43が前方に移動するときは、直
接的には押動されないこととなる。なお、図にお
いて、シフトホーク30は、後方に位置している
ときが四駆位置であり、前方に位置しているとき
が二駆位置である。 一方、上記シフトホーク30の基部ボス部30
aの側面には、ピン48を介して、前方に延びる
係止レバー49が回動可能に取付けられており、
この係止レバー49は、上記の圧縮コイルバネ4
7の一端を引つ掛けることにより、常時スライド
軸43上に重なる方向に付勢されている。そして
この係止レバー49は、シフトホーク30がスラ
イド軸43上の後方部、すなわち四駆位置にある
とき、先端がトランスフアハウジングの適部に設
けられた掛止段部52の後面に突つ張るように寸
法設定されている。また、この係止レバー49の
一側には、傾斜状のカム面50が形成されてお
り、このカム面50に、上記連繋ホーク45に突
設されたガイドピン51が係合させられている。
以上のことから、スライド軸43ないし連繋ホー
ク45が前方、すなわち、二駆位置方向に動く
と、ガイドピン51が係止レバー49のカム面5
0を側方に押してこの係止レバー49を矢印A方
向に回動させるが、係止レバー49の先端が上記
掛止段部52の後面に突つ張つている間、シフト
ホーク30の二駆位置側への移動が阻止されるこ
ととなる。この間、スライド軸43は依然として
アクチユエータ22の作用によつて二駆位置方向
に動かされているから、上記圧縮コイルバネ47
は蓄勢されていく。そうして、係止レバー49が
さらに回動させられてその先端と掛止段部52と
の突つ張り関係が解除されてはじめて、シフトホ
ーク30の二駆位置方向への動きが許容され、圧
縮コイルバネ47の蓄勢力によつて二駆位置へ移
動させられる。シフトホーク30が二駆位置へ移
動しているときは、第6図に仮想線で示すよう
に、上記係止レバー49の先端は掛止段部52の
側壁に引つ掛かる。上記とは逆に、スライドシヤ
フト43が二駆位置から四駆位置に移動する際に
は、前にも述べたように、シフトホーク30は直
接的に四駆位置方向へ移動させられる。このと
き、先端が掛止段部52の側壁に引つ掛かていた
係止レバー49は、上記バネ47の付勢力によつ
て第6図に示すように先端が上記掛止段部52の
後壁に突つ張る位置に戻り回動する。 一方、上記二駆・四駆切換え機構2のスライド
軸43の近傍には、このスライド軸43に対して
上記揺動クランク44を挟んで平行に支軸53が
固定されている。この支軸53には、前述のセン
ターデフロツク・フリー切換え機構3の切換えス
リーブ21を動かすためのシフトホーク23の基
部ボス部23aがスライド可能に套嵌されてい
る。そして、このシフトホーク23は、一端が支
軸53の後端に固定され、前端が上記ボス部23
aの先端部を内挿するように配置されたコ字状板
部材54の先端部との間に套挿状に介装された圧
縮コイルバネ55により、常時前方、すなわち、
フリー位置方向に付勢されている。 さらに、上記支軸53上には、上記シフトホー
ク23のボス部23aの後方に隣接して連係スリ
ーブ56がスライド可能に嵌挿されている。この
関係スリーブ56には、上述の揺動クランク44
の他端アーム部44bが結合しており、したがつ
て、二駆・四駆切換え機構のスライド軸43の動
きは、連繋ホーク45、揺動クランク44を介し
て、まず、この連係スリーブ56に伝達されて動
かされる。そうして、この関連スリーブ56に
は、シフトホーク23から一体延出する係合片5
7に前方から引つ掛かることができる当接部56
aが形成されており、この連係スリーブ56が前
方から後方、すなわち、フリー位置からロツク位
置方向へ動くと、上記当接部56aと上記係合片
57との係合により、前方のフリー位置にあるシ
フトホーク23が圧縮コイルバネ55の弾力に抗
して強制的に後方のロツク位置に移動させられる
ようになつている。 上記シフトホーク23の基部ボス部23aには
さらに、第5図に示されるように、テーパ状突端
部60をもつ係合体58が収容された筒部59が
形成され、この係合体58は、その突端部が常時
支軸53の周面に弾力的に押し付けられるように
バネ61によつて付勢されている。また、基端ボ
ス部23aの内周における少くとも上記係合体5
8より後方部は、上記連係スリーブ56の前端部
が進入しうるように拡径されていて、支軸53と
の間に筒状空間が形成されている。 一方、支軸53の周面には、上記シフトホーク
23が後方、すなわちロツク位置にスライド移動
したとき上記係合体58の突端部60が係入しう
るノツチ62が周設されている。したがつて、上
述のように圧縮コイルバネ55に抗して後方ロツ
ク位置にスライド移動させられたシフトホーク2
3は、上記係合体58の突端部60が上記ノツチ
62に自動係入することにより、ロツク位置に保
持される。逆に、連係スリーブ56がロツク位置
方向からフリー位置方向、すなわち、後方から前
方に移動するときには、その前端部がシフトホー
ク23の基端ボス部の拡径部内に進入して係合体
58とノツチ62との係合を解くまで、シフトホ
ーク23はロツク位置に保持されることとなる。
こうして係合体58とノツチ62との係合が解か
れたら、シフトホーク23は、圧縮コイルバネ5
5の蓄勢力によつてフリー位置に復帰する。 ここまでの二駆・四駆切換え機構2とセンター
デフロツク・フリー切換え機構3の連係を簡単に
まとめると、次の通りである。 いま、二駆・四駆切換え機構2が四駆状態にあ
るとする。このときセンターデフロツク・フリー
切換え機構3はフリー状態にある。すなわち、ス
ライド軸43ないし切換えホーク4二は後方四駆
位置にあり、支軸53上のシフトホーク23は前
方フリー位置にある。アクチユエータ22が作動
してスライド軸43が二駆位置方向に動くと、連
繋ホーク45、揺動クランク44ないしセンター
デフロツク・フリー切換え機構側の連繋スリーブ
56は直接連動して動くが、切換えホーク42は
係止レバー49が掛止段部52後面に突つ張つて
いるため、まだ動かない。一方、揺動クランク4
4の動きにより、センターデフロツク・フリー機
構側の連係スリーブ56は、その当設部56aが
シフトホーク23の係合片57を強制的に押すこ
とにより、直接的にシフトホーク23をデフロツ
ク位置まで動かせる。そして、センターデフ1が
ロツクされた時点で、二駆・四駆切換え機構側に
おいて掛止段部52後面に突つ張つていた係止レ
バー49がスライド軸43の移動に伴なうガイド
ピン51の移動によつてその突つ張り関係を解除
させられ、このとき圧縮コイルバネ47の蓄勢力
により切換えホーク42は前方二駆位置へスライ
ドさせられる。 逆に、上記アクチユエータ22が作動してスラ
イド軸43が前方二駆位置方向から後方四駆位置
方向に動くと、連繋ホーク45に直接押されて切
換えホーク42が四駆方向に移動させられる。こ
のとき、揺動クランク44と連繋スリーブ56は
直接連動して動くが、上述のようにセンターデフ
ロツク・フリー切換え機構側のシフトホーク23
は、係合体58とノツチ62との相互係合によ
り、依然としてデフロツク位置に保持されたまま
である。そして連繋スリーブ56がさらにフリー
位置方向に移動してその前端が係合体58とノツ
チ62との係合を強制解除した時点で、シフトホ
ーク23は圧縮コイルバネ55の蓄勢力によりデ
フフリー位置に移動させられる。 すなわち、四駆状態から二駆状態へ移行すると
きも、二駆状態から四駆状態へ移行するときに
も、かならず、四駆状態であつて、センターデフ
がロツクしている状態を経ることとなる。 さて、本例では、さらに、センターデフロツ
ク・フリー切換え機構におけるデフロツク状態か
らデフフリー状態への切換わり動作を遅延させる
遅延手段63が設けられる。すなわち、第2図な
いし第4図に表れているようにプツシユロツド6
4の退避動速度が抑制されるように成された、た
とえばオリフイス型のダンパ65を、上記プツシ
ユロツド64が上記センターデフロツク・フリー
切換え機構3のシフトホーク23の外表面を向い
て突出するように設け、一方、上記シフトホーク
23の適部に、前方を向くように傾き、上記プリ
シユロツド64の先端が摺動当接しるう斜面カム
66を形成している。このようにすると、シフト
ホーク23は、デフフリー位置からデフロツク位
置方向ヘはダンパ65と無関係に動くことができ
る一方、圧縮コイルバネ55の力でデフロツク位
置からデフフリー位置に動くときには、上記斜面
カム66が上記プツシユロツド64を押し縮めな
がら動くこととなるため、その動きは、減速され
ることとなる。 次に、二駆・四駆切換え機構2を作動させるた
めのトランスフアアクチユエータ22、および、
前輪駆動系7のアクスルロツク・フリー切換えの
ためのフリーホイールアクチユエータ41、なら
びに、これらに関する本発明独特の空圧回路につ
いて説明する。 本例においては、これらアクチユエータ22,
41をダイヤフラム式の複動式アクチユエータで
構成し、これをエンジンの負圧と大気圧との差圧
で駆動するようにしている。 第1図に示すように、トランスフアアクチユエ
ータ22は、エンジンの負圧に接続された、3ポ
ート2ポジシヨン電磁弁で構成される四駆用開閉
弁67および二駆用開閉弁68の組合せによつて
作動させられる。 四駆用開閉弁67の吸引ポートは、トタンスフ
アアクユエータ22の四駆側分室22aに連通さ
せられ、二駆用開閉弁68の吸引ポートはトラン
スフアアクチユエータ22の二駆側分室22bに
連通させられている。すなわち、四駆側分室22
aに負圧が作用すると上記スライドシヤフト43
を四駆位置側に移動させ、二駆側分室22bに負
圧が作用すると上記スライドシヤフト43を二駆
位置側に移動させるようになつている。また、上
記四駆用開閉弁67は、そのソレノイドに通電さ
れていないとき吸引ポートが大気に開放され、ソ
レノイドに通電されると吸引ポートに負圧が作用
するように切換わる。逆に、二駆用開閉弁68
は、そのソノイドに通電されていないとき吸引ポ
ートに負圧が作用し、ソレノイドに通電されると
吸引ポートが大気に開放されるように切換わる。 また、フリーホイールアクチユエータ41も同
様に、エンジンの負圧に接続された、3ポート2
ポジシヨンの電磁弁で構成される、アクスルロツ
ク用開閉弁69およびアクスルフリー用開閉弁7
0の組合せによつて作動させられる。 アクスルロツク用開閉弁69の吸引ポートは、
フリーホイールアクチユエータ41のロツク側分
室41aに連通させられ、アクスルフリー用開閉
弁70の吸引ポートはフリーホイールアクチユエ
ータ41のフリー側分室41bに連通させられて
いる。すなわち、ロツク側分室41aに負圧が作
用すると、このアクチユエータによつて切換えス
リーブ40がアクスルロツク側に移動させられ、
フリー側分室41bに負圧が作用すると切換えス
リーブ40がアクスルフリー側に移動させられる
ようになつている。また、上記アクスルロツク用
開閉弁69は、そのソレノイドに通電されていな
いときに吸引ポートに負圧が作用し、ソレノイド
に通電されると吸引ポートが大気に開放されるよ
うに切換わる。逆に、アクスルフリー用開閉弁7
0は、そのソレノイドに通電されていないとき吸
引ポートが大気に開放され、ソレノイドに通電さ
れると吸引ポートに負圧が作用するように切換わ
る。 上記四駆用開閉弁67および二駆用開閉弁68
のソレノイドは、ともに、線72を介してたとえ
ばコンソールボツクスなどに配置される二駆・四
駆遠隔切換えスイツチ71の四駆側接点73に接
続されている。また、上記アクスルロツク用開閉
弁69のソレノイドは、線74を介して上記切換
えスイツチ71の二駆側接点75に接続されてい
る。また、この切換えスイツチ71は、電源76
に至つている。 さらに、上記線72と線74をつなぐ線77の
中間部において一対対向配置されたダイオード7
8,79の間の部分には、二駆・四駆切換え機構
2が四駆状態に切換わつたことを検出するめにト
ランスフア5内に配置された二駆・四駆切換え検
出スイツチ80のプラス側端子が接続され、この
スイツチ80の四駆側マイナス接点81は、四駆
状態表示ランプ82を介してグランドに至つてい
る。 さらに、アクスルフリー用開閉弁70のソレノ
イドは、上記スイツチ80の四駆側マイナス接点
81と上記表示ランプ82間が通電されていると
きに開成されるようになされた常閉型リレー83
を介して電源76に接続されている。 なお、上記二駆・四駆切換え検出スイツチ80
は、たとえば、二駆・四駆切換え機構におけるス
ライド軸43の二駆位置側から四駆位置側への動
きによつて閉成されるスイツチで簡単に構成する
ことができる。 次に、以上の構成からなる本例の四輪駆動車両
の作動について、説明する。 A:二駆・四駆切換えスイツチ71が四駆側に投
入されている場合 この状態においては、第1図に示すように、四
駆用開閉弁67および二駆用開閉弁68のソレノ
イドが通電されているから、前述のとおり、前者
67の吸入ポートには負圧が作用し、後者68の
吸入ポートは大気圧に開放されている。したがつ
て、トランスフアアクチエータ22の四駆側分室
22aに負圧が作用して、二駆・四駆切換え機構
2のスライドシヤフト43は、後方、すなわち四
駆位置側に位置している。また、センターデフロ
ツク・フリー切換え機構3は、上記二駆・四駆切
換え機構2のスライドシヤフト43の位置に応じ
て、デフフリー位置に位置している。同時に、ス
ライドシヤフト43が四駆位置にあることを検知
して、上記二駆・四駆切換えを検出スイツチ80
は四駆側マイナス接点に投入されており、四駆状
態表示ランプ82が点灯している。さらに、上記
常閉型リレー83のコイルには上記検出スイツチ
80の四駆側マイナス接点81からの電流が流れ
るから、このリレー83は開成され、アクスルフ
リー用開閉弁70のソレノイドには通電されてい
ない。また、アクスルロツク用開閉弁69のソレ
ノイドにも通電されていない。上記アクスルロツ
ク用開閉弁69は、ソレノイド非通電時に吸引ポ
ートに負圧が作用し、上記アクスルフリー用開閉
弁70はソレノイド非通電時に吸引ポートが大気
開放されるようになつているから、フリーホイー
ルアクチユエータ41には、そのロツク側分室4
1aのみに負圧が作用し、これによりフリーホイ
ールクラツチ9の切換えスリーブ40はロツク位
置側にあつてフロントアクスル36とフロントデ
フ8とを連結する。 この状態において、センターデフ1が機能しな
がら、前輪駆動系6と後輪駆動系7の回転差が吸
収されうる四輪駆動状態が現出する。 B:二駆・四駆切換えスイツチ71が四駆側から
二駆側に切換えられた場合 二駆・四駆切換えをスイツチ71が四駆側から
二駆側へ切換えられると、まず、四駆用開閉弁6
7と二駆用開閉弁68のソレノイドへの通電が遮
断される。そうすると、四駆用開閉弁67の吸入
ポートが大気に開放され、二駆用開閉弁68の吸
入ポートに負圧が作用するから、トランスフアア
クチユエータ22の二駆側分室に負圧が作用して
スライドシヤフト43が前方、すなわち二駆側に
移動させられる。同時に、線74に通電されてア
クスルロツク用開閉弁69のソレノイドに通電さ
れて、その吸入ポートは大気に開放される。した
がつてこの状態では、フリーホイールアクチユエ
ータ41においては、その両分室41a,41b
に等しい大気圧が作用することとなるが、デイテ
ント機構などの保持機構により、切換えホーク4
2ないし切換えスリーブ40は依然としてロツク
位置に保持される。上記のようにスライドシヤフ
ト43が二駆側に移動させられるまでは、二駆・
四駆切換え検出スイツチ80はいまだ四駆側に閉
成されているからアクスルフリー用開閉弁70い
まだ非通電状態にあり、上述のようにアクチユエ
ータ41の双方の分室に等しい大気圧が作用する
こととなるが、スライドシヤフト43が二駆側に
動いて上記検出スイツチ80が開成されると、常
閉型リレー83のコイルへの通電が遮断されるか
ら、このリレー83は閉成され、アクスルフリー
用開閉弁70のソレノイドが通電する。したがつ
てこのとき開閉弁70の吸入ポートに負圧が作用
し、その結果、アクチユエータ41におけるフリ
ー側分室41bのみに負圧が作用することとなつ
て、フリーホイールクラツチ9がフリー状態に切
換えられる。 なお、トランスフア内における二駆・四駆切換
え機構2とセンターデフロツク・フリー機構3が
連繋しており、四駆一センターデフフリー状態か
ら、四駆−センターデフロツク状態を介して、二
駆−センターデフロツク状態へと移行し、センタ
ーデフにおける吹き上がりが回避されていること
は前述の通りである。 C:二駆・四駆切換えスイツチ71が二駆側から
二駆側に切換えられた場合 二駆・四駆切換えをスイツチ71が四駆側から
四駆側に切換えられると、圧が作用することとな
る。しかしながら、デイテント機構によつて切換
えスリーブ40はフリー側に保持される。そうし
て、上記スライドシヤフト43が完全に四駆側に
移動すると、二駆・四駆切換え検出スイツチ80
が閉成され、常閉型リレー83のコイルが通電さ
れてこのリレー83が開成し、アクスルフリー用
開閉弁70のソレノイドへの通電が遮断される。
この時点でこの開閉弁70の吸入ポートが大気に
開放され、アクチユエータ41には、そのロツク
側分室41aにのみ負圧が作用することとなつ
て、フリーホイールクラツチ9はロツク状態とな
る。この場合、フリーホイールアクチユエータ4
1は、まず、その双方の分室41a,41bに負
圧をかけた準備段階を経てから、アクチユエータ
フリー側分室41bを大気に開放するという独特
の手順を踏んで切り換えられるから、一方の分室
41bから他方の分室41aに負圧をかけなおす
ことに比して、切換わり時での空圧管路の管摩擦
損失が低減され、飛躍的にその作動時間が短縮さ
れるのである。 トランスフア5内において、連動機構により、
上記のスライドシヤフト43の二駆位置から四駆
位置へ完全に移動してから、センターデフロツ
ク・フリー切換え機構3のシフトホーク23は圧
縮コイルバネ55の力でデフロツク位置からデフ
フリー位置へ動かされるのであるが、前述のよう
に、フリーホイールクラツチ9は、そのアクチユ
エータ41の迅速な切換わりにより、そのアクス
ルフリー状態からアクスルロツク状態への切換わ
りがセンターデフロツク・フリー切換え機構3の
デフフリー位置への切換わりに遅れることがな
く、このときのエンジンの吹き上がりが防止され
る。 もちろん、この発明の範囲は上述の実施例に限
定されるものではない。各アクチユエータの形
式、あるいはこれを作動させるための空圧回路
は、実施例の他にも種々の変形が可能である。ま
た、実施例は、後輪を常時駆動し、前輪をパート
タイム駆動するようにした例であるが、前輪を常
時駆動し、後輪パートタイムで駆動するようにす
ることもできる。この場合、実施例の後輪出力軸
を前輪に連繋し、前輪出力軸を後輪に連繋する設
計変更を行なえばよい。 なお、実施例では、センターデフロツク・フリ
ー切換え機構のセンターデルロツク状態からセン
ターデフフリー状態への切換わり動作を遅延させ
る手段を設けているが、この手段を設けるかどう
かは選択事項である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の四輪駆動車両の一実施例の全
体構成図、第2図は上記実施例のトランスフアの
後方から見た断面図、第3図は第2図の−線
に沿う断面図、第4図は第2図の方向矢視図、
第5図は第2図のV−V線拡大断面図、第6図は
第2図の方向拡大矢視図である。 1……センターデイフアレンシヤル、2……二
駆・四駆切換え機構、3……センターデフロツ
ク・フリー切換え機構、5……トランスフア、6
……常時駆動系(後輪駆動系)、7……二駆時従
動側駆動系(前輪駆動系)、8……(二駆時従動
側駆動系の)デイフアレンシヤル、9……フリー
ホイールクラツチ、10……エンジン、11……
変速機、12……出力軸、13……デフケース、
14……トラニオン軸、15……ピニオン、16
……第一のサイドギヤ、17……第二のサイドギ
ヤ、36……アクスル、41……フリーホイール
アクチユエータ、41a……ロツク作動側分室、
41b……フリー作動側分室、71……二駆・四
駆遠隔切換え検出スイツチ、80……二駆・四駆
切換え検出スイツチ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 変速機の出力軸の回転が伝達されるデイフア
    レンシヤルケース、このデイフアレンシヤルケー
    スのトラニオン軸に可回転に支持されるピニオ
    ン、ならびに、このピニオンに同時噛合する一対
    のサイドギヤを備えるセンサーデイフアレンシヤ
    ルと、 上記サイドギヤのうち、第一のサイドギヤに連
    繋される前輪または後輪のうちの一方の常時駆動
    系と、 上記サイドギヤのうち、第二のサイドギヤに連
    繋される前輪または後輪のうちの他方の二輪駆動
    時従動側駆動系と、 上記二輪駆動時従動側駆動系とこれに連繋され
    る第二のサイドギヤとの間に介装され、二駆・四
    駆切換えスイツチを操作することによつて、上記
    第二のサイドギヤと二輪駆動時従動側駆動系を遮
    断する二輪駆動状態と、上記第二のサイドギヤと
    二輪駆動時従動側駆動系とを連結する四輪駆動状
    態とを切り換えることができる二駆・四駆切換え
    機構と、 上記二駆・四駆切換え機構の作動と連動し、二
    輪駆動状態のとき上記デイフアレンシヤルケース
    と上記第二のサイドギヤとを相対回転不能とする
    センターデフロツク状態と、四輪駆動状態のとき
    上記デフケースと上記第二のサイドギヤとを相対
    回転可能とするセンターデフフリー状態とを切換
    え作動するセンターデフロツク・フリー切換え機
    構と、 上記二輪駆動時従動側駆動系のデイフアレンシ
    ヤルとこれから延びる一方のアクスルシヤフトの
    間に介装され、上記二駆・四駆切換え機構の作動
    と連動して負圧をエネルギ源として作動される複
    動式アクチユエータによつて、二輪駆動状態のと
    き上記デイフアレンシヤルと上記アクスルシヤフ
    ト間を遮断するアクスルフリー状態と、四輪駆動
    状態のとき上記デイフアレンシヤルと上記アクス
    ルシヤフト間を連結するアクスルロツク状態とを
    切り換えるフリーホイールクラツチと、 を備える四輪駆動車両であつて、 上記二駆・四駆切換え機構が四輪駆動状態に切
    換わつたことを検出する検出スイツチをさらに設
    けるとともに、二駆・四駆切換えスイツチが二輪
    駆動位置から四輪駆動位置に切換えられたとき上
    記フリーホイールクラツチを駆動するアクチユエ
    ータのアクスルロツク作動側分室に負圧を作用さ
    せ、上記検出スイツチが四輪駆動状態を検知した
    とき上記アクチユエータのアクスルフリー作動側
    分室を大気に連通させるように上記アクチユエー
    タの作動空圧回路を構成したことを特徴とする、
    四輪駆動車両。
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