JPH0459403A

JPH0459403A - ランフラット空気入りラジアルタイヤ

Info

Publication number: JPH0459403A
Application number: JP2168450A
Authority: JP
Inventors: Kazutomo Saneto; 実藤　和致; Akinori Tokieda; 時枝　明記; Kunihiko Kakigi; 垣木　邦彦; Hiroaki Matsuzaki; 洋明松崎
Original assignee: Yokohama Rubber Co Ltd
Current assignee: Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date: 1990-06-28
Filing date: 1990-06-28
Publication date: 1992-02-26
Also published as: DE4115874C2; AU633205B2; AU7532091A; DE4115874A1; US5158627A

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、偏平ランフラットタイヤにおけるインナーラ
イナー層の屈曲疲労によるクランクの発生及び摩損を防
止し、ランフラット走行耐久性を向上した空気入りラジ
アルタイヤに関する。

〔従来の技術〕

ランフラットタイヤは、バンクやバースト等によって内
圧が急激に低下しても一定の距離を継続走行することが
できるようにしたタイヤのことである。従来のランフラ
ットタイヤは、このようなランフラット性能を与えるた
め、主としてサイドウオール部の剛性をできるだけ高く
、撓み難くするように構成されている。

このようにサイドウオール部の剛性を撓み難くするには
、偏平率の低いタイヤはどやり易いとの観点から、特開
昭６４−３０８０９号公報には、偏平率を５５％以下に
したタイヤのサイドウオール部の内側に、上端がベルト
層と重複し、下端がビードフィラーと重複するように、
断面形状が三日月形の高硬度のゴムからなる補強ライナ
ー層を配置した偏平ランフラットタイヤが提案されてい
る。

しかしながら、このように偏平率の小さいラジアルタイ
ヤは、サイドウオール部の高さが低いため、リムフラン
ジ上端部付近から接地部ベルトエツジ端部付近における
局部的な屈曲歪が増大し、インナーライナー層にクラン
クが発生し易くなり、さらにはインナーライナー層同士
が擦れ合うことに伴う摩損によりランフラット走行耐久
性が低減するという問題があった。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明の目的は、断面形状が三日月形の補強ライナー層
を設けた偏平率の小さいランフラット空気入りラジアル
タイヤにおいて、ランフラフト走行耐久性を向上した空
気入りラジアルタイヤを提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

このような目的を達成する本発明のランフラ・ノド空気
入りラジアルタイヤは、偏平率が５０％以下で、サイド
ウオール部の内側に三日月形の断面形状をした高硬度の
ゴムからなる補強ライナー層を、その外端部がトレッド
部のベルト層端部とオーバーランプし、内端部がビード
部のビードフィラーとオーバーランプするように配置し
、かつタイヤ内側全面にブチルゴムを主成分とするゴム
組成物からなるインナーライナー層を設けたランフラッ
トラジアルタイヤにおいて、前記インナーライナー層内
面の少なくとも前記補強ライナー層に対応する領域を、
ポリブタジェンゴムを５０重量％以上含有するジエン系
ゴムを主成分とするゴム組成物からなるゴム層で被覆し
た構成を有する。

このように、インナーライナー層内面の少なくとも補強
ライナー層に対応する最も屈曲歪を受ける領域を、ポリ
ブタジェンゴムを主成分とするジエン系ゴム組成物から
なるゴム層で被覆したことにより、そのインナーライナ
ー層の耐屈曲疲労性に伴う、クラックの発生及び摩損を
防止して、ランフラット走行耐久性をより一層向上する
ことができる。

以下、図面を参照して本発明を具体的に説明する。

第１図に示すように本発明タイヤは、ビード部１と、こ
のビード部１に連なる左右両側一対のサイドウオール部
３と、このサイドウオール部３間に位置してタイヤ周方
向に延在するトレッド部４からなり、そのタイヤ最大断
面幅とタイヤ断面高さとの比で表される偏平率が５０％
以下の偏平タイヤである。

カーカス層５は、タイヤ周方向に対して実質的に直交す
るコードからなる内側カーカス層５−１と外側カーカス
層５−２との内外２層から構成されている。これらのう
ち、内側カーカス層５−１は、その両端末がビード部１
に設けたビードコア２の周りにそれぞれビードフィラー
９を巻き込むようにタイヤの内側から外側に向かって折
り返され、外側カーカス層５−２は、ビードコア２の外
側に巻き下ろされている。内側カーカス層５−１の折り
返し端末は、折り返される前２のカーカス層５−１の本
体と外側カーカス層５−２との間に挟持されている。ま
た、トレッド部４におけるカーカス層５上には、タイヤ
周方向に対するコード角度が１０″〜３０°で互いに交
差する２層のベルト層６が設けられ、このベルト層６上
にカバー層７が設けられている。

また、サイドウオール部３には、内側カーカス層５−１
の内側に、その半径方向外端がベルト層７の端部下端と
重なり合い、半径方向内端がビードフィラー９と重なり
合うように断面形状が三日月形の補強ライナー層８が配
置されている。さらに、このサイドウオール部の補強ラ
イナー層８とトレンド部の内側カーカス層５−１との内
側にわたるタイヤ内側全面にインナーライナー層１０が
配置され、このインナーライナー層１０の内側をポリブ
タジェンゴムを５０重量％以上含有するジエン系ゴムを
主成分とするゴム層１１が被覆している。

上述した本発明の偏平ランフラットラジアルタイヤにお
いて、インナーライナー層は、空気透過性の小さいブチ
ルゴムを特徴とする特許組成物からなっている。このイ
ンナーライナー層は、その内側の少なくとも補強ライナ
ー層と対応する領域を、ポリブタジェンゴムを主成分と
するゴム層で被覆し、より好ましくは異種ゴム間の剥離
破壊防止のため、第１図に示すようにインナーライナー
層全面が被覆されるようにする。これにより、インナー
ライナー層は耐屈曲疲労性に伴うクラックの発生を低減
することができると共に、インナーライナー層同士の擦
れによる摩損が防止される。

このようなインナーライナー層を被覆するゴム組成物は
、ポリブタジェンゴムを５０重量％以上含有する必要が
ある。ポリブタジェンゴムの量が５０重量２未満ではイ
ンナーライナー層の耐屈曲疲労性を十分に向上させるこ
とができない。

上述の被覆ゴム層を構成するゴム組成物の具体例として
は、ポリブタジェンゴム５０重量％、好ましくは５５〜
７０重量％、天然ゴム３０〜４５重量％からなるゴム組
成物が挙げられ、必要により、これにスチレン−ブタジ
ェン共重合体ゴム（以下、ＳＢＲと略す）１５重量％以
下を含有させることができる。

また、被覆ゴム層の厚さは０．３ｍｍ〜１．５ｍｍであ
ることが望ましい。０　、３ｍｍ以上にすることにより
、インナーライナー層の屈曲疲労によるクランクの発生
防止効果を高めることができる。

また、その厚さを１．５ｍｍ以下にすることによりタイ
ヤの発熱等による被覆ゴム層の剥離等の悪影響を少なく
することができる。

本発明において、サイドウオール部の内側に配置する補
強ライナー層は、その断面形状が中央部の厚みが最大で
、タイヤの半径方向上方および下方に向かって徐々に減
少する三日月形をしている。しかも、この三日月形の断
面は、方の端部がベルト層の端部とオーバーラツプする
と共に、他方の端部がビード部のビードフィラーとオー
バーラツプするようにする。

また、補強ライナー層は高硬度ゴムから構成されている
。そのゴムとしては、２０℃における動的弾性率Ｅ１□
０が１６　ＭＰａ以上であることが望ましい。また、上
記ゴムは２０℃の時のみならず、走行によって温度が上
昇したときにも上記水準を維持することが望ましいため
、好ましくは、Ｅ”□。に対する１００℃における動的
弾性率Ｅ′″１゜。の比Ｅ”＋ｏｏ／Ｅ“２゜が０．８
０以上である。

また、このゴムは１００ｚモジユラスが６０Ｋｇ／ｃｍ
”以上であることが必要である。６０Ｋｇ／ｃｍ”未満
では、ランフラット走行時にタイヤサイド部全体の歪み
が大きくなり、タイヤの破壊が早まる。

また、このゴム層蚤ま１００℃におけるｔａｎ　δが０
．３５以下であることが必要である。ｔａｎ　δが０．
３５を超えると屈曲時の発熱が大きくなるため好ましく
ない。

補強ライナー層が上述のような三日月形断面とゴム特性
とを備えることにより、サイドウオール部に高い剛性を
与えながら、ショックのない滑らかな変形を可能にする
。

なお、動的弾性率Ｅ１□。、Ｅ″１゜。、ｔａｎ　δは
、それぞれ東洋精機■製の「レオログラフソリッド」を
使用し、それぞれ２０℃と１００℃において、初期歪５
χ、動歪１χ、周波数２０１（ｚの条件で測定した値で
ある。

また、三日月形断面をした補強ライナー層の厚さは、車
両の重量が大きくなればなるほど厚くするのが普通であ
るが、この厚さゲージが厚くなり過ぎると剛性が高くな
りすぎて発熱が大きくなり、タイヤとしての一般的走行
特性が低下する。このため、補強ライナー層の最大厚さ
は３ｍｍ以上、８＋ｎｍ以下とするのがよい。

また、本発明タイヤにおいて、ビードフィラーの硬度は
、ＪＩＳ−Ａ硬度で６０〜８０とし、補強ライナー層よ
りも低硬度のゴムから構成し、かつそのリムベースＢか
らタイヤ回転軸に垂直な方向の高さｈが３５ｍｍ以下で
あるようにするのがよい。ビードフィラーの硬度をＪＩ
Ｓ−Ａ硬度で８０以下で、その高さｈを３５ｍｍ以下に
することにより、サイドウオール部の局部的歪を低減し
、滑らかに変形させることが可能になる。また、ヒ−）
’フィラーのＪＩＳ−Ａ硬度を６０以上にすることによ
り、操縦安定性等のラジアルタイヤの一般走行性能を向
上させることが可能である。

さらに本発明タイヤのカーカス層は、内外２層で構成し
、第１図に示すように、内側カーカス層５−１をビード
コア２の周りにタイヤの内側から外側に向かって折り返
し、その端末をビードフィラー９の高さｈより高い位置
までもたらすようにし、ビードコア２の外側に巻き下ろ
した外側カーカス層５−２により挟持するようにする。

あるいは第２図に示すように、２層のカーカス層５−１
ａ、　５−１ｂをいずれもビードコア２の周りにタイヤ
の内側から外側に折り返して巻き上げ、一方のカーカス
層５−１ｂの端末はビードコア２付近に配置すると共に
、他方のカーカス層５−１ａの端末はビードフィラー９
の上方端を超えて巻き上げるようにすることもできる。

しかし、ランフラット耐久性の上からは第１図に示した
構造のカーカス層を有するタイヤの方が優れている。ま
た、上記のように構成したカーカス層の構造は補強ライ
ナー層と組み合わされることにより、耐撓み性や局部的
量の抑制に相乗的に作用し、滑らかな変形を可能にし、
その結果としてランフラット耐久性を著しく向上する。

なお、本発明タイヤにおいて、タイヤの空気圧が低下し
てもリムからタイヤが脱落するのを防止するためのビー
ド部形状、リム構造等の公知の保持機構が講じられるこ
とは言うまでもない。

〔実施例〕

従来例、実施例１，２、比較例１，２．３第１図に示す
構造を有し、ゴム層１１で被覆しない従来例タイヤおよ
び第３表に示す各配合組成の組成物からなるゴム層１１
でそれぞれ被覆した実施例１．２および比較例１，２．
３からなるタイヤを製作した。これらのタイヤサイズは
いずれも同一の２５５／４０　Ｒ１７とした。

ここで、実施例１，２および比較例１．２３で使用した
被覆ゴム層１１の厚さを全て０．８＋ｎｍとした以外、
その他は従来例タイヤを含めて、次の通り同一のタイヤ
仕様とした。

これらのタイヤについて、下記のランフラット走行耐久
性を評価し、従来例タイヤの評価結果を１００とした指
数値で示した。結果を表に示した。

９４−１１Ｌ椹：ベルト層＝交差角度２４″のスチールコード層ベルトカ
バー層＝タイヤ周方向に対するコード角度が略０°のナ
イロンコードカーカス層−タイヤ周方向に対すコード角度が略９０°
のレーヨンコード補強ライナー層の配合組成−第１表、その最大厚さ＝５
１ビードフィラーの配合組成−第２表、その硬度＝７５°
、高さｈ＝３３ｍｍインナーライナー層の配合組成−主成分：フチルゴム、
厚さ＝１ｍｍ（本頁以下、余白）第１表第１表中、″：日日本ゼオン調製ボリブタジエンゴム、
′ゝ：メタクレゾールホルムアルデヒド樹脂、３）二油
展２ｏχ。

第２表第２表中の３）は、第１表と同じ。

（本頁以下、余白）第３表から、本発明に規定するゴム組成物からなるゴム
層でインナーライナー層を被覆することによりランフラ
ット走行耐久性が著しく向上することが判る。しかし、
インナーライナー層をゴム層で被覆しても、ポリブタジ
ェンゴムの量が５０重量％未満（比較例１及び３）であ
ったり、ポリブタジェンゴムを含有していない（比較例
２）場合は、いずれもランフラット走行耐久性の向上効
果がないことを示している。

〔発明の効果〕

本発明によれば、偏平率が５０％以下で、サイドウオー
ル部の内側に三日月形の断面形状をした高硬度のゴムか
らなる補強ライナー層を、その外端部がトレンド部のベ
ルト層端部とオーバーラツプし、内端部がビード部のビ
ードフィラーとオーバーラツプするように配置し、かつ
タイヤ内側全面にブチルゴムを主成分とするゴム組成物
からなるインナーライナー層を設けたランフラットラジ
アルタイヤにおいて、前記インナーライナー層内面の少
なくとも前記補強ライナー層に対応する領域を、ポリブ
タジェンゴムを５０重量２以上含有するジエン系ゴムを
主成分とするゴム組成物からなるゴム層で被覆したから
、ランフラット走行耐久性を著しく向上させることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明タイヤの１例を示す半断面図、第２図は
本発明タイヤの他のビード部の構造の例を示す模式断面
図である。２・・・ビードコア、３・・・サイドウオール部、５　
、５−１　、５−２・・・カーカス層、８・・・補強ラ
イナー層、９・・・ビードフィラー、１０・・・インナ
ーライナー層、１１・・・ゴム層。

Claims

【特許請求の範囲】

偏平率が５０％以下で、サイドウォール部の内側に三日
月形の断面形状をした高硬度のゴムからなる補強ライナ
ー層を、その外端部がトレッド部のベルト層端部とオー
バーラップし、内端部がビード部のビードフィラーとオ
ーバーラップするように配置し、かつタイヤ内側全面に
ブチルゴムを主成分とするゴム組成物からなるインナー
ライナー層を設けたランフラットラジアルタイヤにおい
て、前記インナーライナー層内面の少なくとも前記補強
ライナー層に対応する領域を、ポリブタジエンゴムを５
０重量％以上含有するジエン系ゴムを主成分とするゴム
組成物からなるゴム層で被覆したランフラット空気入り
ラジアルタイヤ。