JPH0459300B2 - - Google Patents

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JPH0459300B2
JPH0459300B2 JP59135750A JP13575084A JPH0459300B2 JP H0459300 B2 JPH0459300 B2 JP H0459300B2 JP 59135750 A JP59135750 A JP 59135750A JP 13575084 A JP13575084 A JP 13575084A JP H0459300 B2 JPH0459300 B2 JP H0459300B2
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catalyst
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zeolite
calcium phosphate
zsm
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Yoshimichi Kyozumi
Kunio Suzuki
Shigemitsu Shin
Hideo Okado
Kazumi Noguchi
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Agency of Industrial Science and Technology
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J29/00Catalysts comprising molecular sieves
    • B01J29/04Catalysts comprising molecular sieves having base-exchange properties, e.g. crystalline zeolites
    • B01J29/06Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof
    • B01J29/40Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof of the pentasil type, e.g. types ZSM-5, ZSM-8 or ZSM-11, as exemplified by patent documents US3702886, GB1334243 and US3709979, respectively
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C1/00Preparation of hydrocarbons from one or more compounds, none of them being a hydrocarbon
    • C07C1/20Preparation of hydrocarbons from one or more compounds, none of them being a hydrocarbon starting from organic compounds containing only oxygen atoms as heteroatoms
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J29/00Catalysts comprising molecular sieves
    • B01J29/82Phosphates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2527/00Catalysts comprising the elements or compounds of halogens, sulfur, selenium, tellurium, phosphorus or nitrogen; Catalysts comprising carbon compounds
    • C07C2527/14Phosphorus; Compounds thereof
    • C07C2527/16Phosphorus; Compounds thereof containing oxygen
    • C07C2527/167Phosphates or other compounds comprising the anion (PnO3n+1)(n+2)-
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2529/00Catalysts comprising molecular sieves
    • C07C2529/04Catalysts comprising molecular sieves having base-exchange properties, e.g. crystalline zeolites, pillared clays
    • C07C2529/06Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はメタノール及び又はジメチルエーテル
から低級オレフインを製造する方法に関し、さら
に詳細には、カルシウム含有化合物及びリン含有
化合物を含有させたアルミノシリケートゼオライ
ト型触媒を用い、メタノール及び/又はジメチル
エーテルから低級オレフインを製造する方法に関
する。 本発明の低級オレフインの製法によれば、CO
およびCO2への分解が少なく低級オレフインが高
選択率で得られ、パラフイン、芳香族の副性が少
なく、触媒上へのカーボン析出が抑制され、高温
でも触媒活性の低下、触媒の劣化をもたらさな
い。 近年原油の安定供給に必配がもたれ、ことに我
国では海外に依存する率が99%を超える現状であ
つては、石炭、天然ガス等の有効利用が重要な課
題となつてており、メタン、CO等から得られる
メタノールからオレフイン、パラフイン、芳香族
等の有機化合物の工業的合成法の確立が求められ
ている。 従来、炭化水素の転化法において触媒としてシ
リカ・アルミナ、結晶性アルミノシリケートなど
が用いられてきたことは当業界において周知であ
る。結晶性アルミノシリケートは、その種類に応
じて特定の直径を有する細孔またはトンネルを多
数有し、そのために混在する各種分子のうちから
特定の条件を満足する分子のみを選択率に吸着し
うるという形状選択性を有するため一般に分子篩
も呼ばれている。 さて、1970年代にモービルオイル社はメタノー
ルやジメチルエーテルから高品質ガソリンを主成
分とする炭化水素を製造する形状選択性触媒とし
てZSM−5型ゼオライト触媒を開発した。この
ゼオライトは従来のゼオライトと異なり組成
SiO2/Al2O3比を自由に制御できることや、耐熱
性が極めて高いなどの優れた性質をもつており、
その特長を生かすことにより、メタノールやジメ
チルエーテル転化反応の主成物を低級オレフイン
とすることも可能である。たとえば、西独特許第
2935863号明細書によれば、SiO2/Al2O3=35〜
1600活性型ゼオライト(H−ZSM−5)は、350
℃から600℃までの温度範囲のメタノール転化反
応において最高収率70.1wt%で低級オレフイン
(炭素数2〜4)を与えることが知られている。
この場合のZSY−5型ゼオライト触媒の最適組
成ならびに反応温度はそれぞれSiO2/Al2O3
298〜500及び5500℃であることがその実施例で示
されている。従つて、メタノールやジメチルエー
テルから低級オレフインを主成分とする炭化水素
を製造するには、反応温度をできるだけ高くする
方が有利であることがわかるが、同時にこのよう
な高温下のメタノール転化反応においては、耐熱
性の高いZSM−5型ゼオライト触媒といえども、
反応温度550℃近傍を境にして急速な触媒劣化現
象がが見られる場合が多い。従つて500℃以上の
高温下でメタノールやジメチルエーテルを原料と
して低級オレフインを高収率でしかも急速な触媒
劣化を伴うことなく長時間にわたつて製造するた
めには、コーク前駆体であるB.T.X.の生成が少
なく、5500℃以上の温度で容易に活性低下を起こ
さないようなゼオライトを巧みに製造する必要が
ある。 このような観点から、本発明者らは、低級オレ
フインの生成が有利となる500℃以上の高温領域
で、メタノールおよび/またはジメチルエーテル
の転化反応において、高温劣化しがたい触媒の開
発に関して鋭意検討した結果、たとえばZSM−
5のようなペンタシル型ゼオライトにおいては、
結晶化時間、温度、H2O/SiO2比を厳密に制御
して合成したサブミクロンオーダー以下の結晶粒
子径を有する微結晶ZSM−5がこの目的に適合
し、低級オレフインの選択性ならびに収率に極め
て優れ、触媒寿命も長くなることを見出し、先に
出願した(特願昭59−105537号(特願昭60−
251121)及び特願昭59−105538号(特願昭60−
248630))。しかしながら、この触媒においてすら
も反応時間とともに活性劣化が起こり長時間の使
用には十分とは言い難い。 本発明者等は、コーク析出の抑制とゼオライト
触媒寿命の向上を目的としてさらに研究を重ねた
結果、カルシウム含有化合物及びリン含有化合物
を適量含有させたアルミノシリケートゼオライト
を触媒として用いることにより、上記目的が達成
せられ、しかも低級オレフインの選択性及び収率
が著しく高まることを見出し本発明を完成するに
到つた。 即ち、本発明によれば、メタノール及び/又は
ジメチルエーテルを、カルシウム含有化合物及び
リン含有化合物をCa及びPに換算してそれぞれ
0.7重量%以上含有させたアルミノンリケートゼ
オライト型触媒の存在下、温度300〜700℃、全圧
力0.1〜100気圧、重量時間空間速度0.01〜20hr-1
の条件下で反応させることを特徴とする低級オレ
フインの製造方法が提供される。後述するよう
に、結晶性リン酸カルシウム自身はメタノールか
ら低級オレフインへの転化活性をほとんど示さ
ず、却つて水素、一酸化炭素、二酸化炭素、メタ
ン等へのメタノール分解反応を促進するいわばゼ
オライト触媒にとつて触媒毒として作用する物質
である。それにも拘らず、リン酸カルシウムを含
有させたゼオライト触媒は、驚くべきことには、
変性前のゼオライトに比べて(エチレント+プロ
ピレン)収率が向上し、しかも寿命が2倍以上長
くなる。 以下、本発明方法で用いるゼオライト触媒の製
造方法及びそれを用いる本発明の低級オレフイン
の製造方法を詳述する。説明の便宜上カルシウム
化合物及びリン化合物を含有させるアルミノシリ
ケートゼオライトとしては、微結晶ZSM−5を
例にとり説明するが、本発明はこれに限るもので
はなく、任意の天然及び/又は合成アルミノシリ
ケートゼオライト(Alの位置をBe2+、Mg2+
B3+、Ga3+,Fe3+等第、、族元素で置換固
溶及び/又はSiの位置をGe4+、P5+、As5+等第
、族元素で置換固溶させたゼオライトを含
む)を用いることができる即ち、本明細書で使用
する「アルミノシリケートゼオライト型触媒」と
なる語は、下記組成式 M2/nO:aXOm/2:bYOl/2:zH2O (式中、Mはカチオン、nはカチオンMの原子
価、XはAl,Be,B,Ga,Fe等の周期律表第
,及び族元素の中から選ばれた少なくとも
1種の金属、mは金属Xの原子価、YはSi,Ge,
As等の周記律表第及び族元素の中から選ば
れた少なくとも1種の金属、lは金属Yの原子
価、a及びbは正数、及びzは0又は正数を表わ
す)で表わされる物質を意味するものである。 カルシウム含有化合物としては、カルシウムの
各種無機塩及び/又は有機塩が用いられるが、特
に酢酸塩等のカルボン酸塩、水酸化物、炭酸塩、
硝酸塩等が好ましく、リン酸塩、ホウ酸塩等も用
いうる。またリン含有化合物としては、リンの各
種無機塩及び又は有機塩が用いられるが、特にリ
ン酸、各種リン酸水素アンモニウム塩等が好まし
く、縮合リン酸塩等も用いうる。これらゼオライ
トに含有せしめるカルシウム含有化合物及びリン
含有化合物原料はそのまゝ固体として用いてもよ
いし、適当な溶媒に溶かしたりあるいはスラリー
状にして用いることもできる。 次に含有方法としては、溶液でこのゼオライト
と接触させたのち、溶液を蒸発乾固(含浸法)し
てもよく、接触後、溶液をロ過または遠心分離で
分離(分離法)してもよい。なお、このような溶
液による変性方法を行う場合、用いる溶媒は特に
制限は無いが、通常水が適当である。又、カルシ
ウム含有化合物及びリン含有化合物とゼオライト
を単に固体あるいはスラリーのまゝ混合しただけ
でもよい。(混合法)。この混合法による場合、上
記含浸法で用いる変性溶液から晶出する結晶性リ
ン酸カルシウム(たとえばCaHPO4・2H2O)を
母液より分別して変性原料固型物として用いるこ
とも可能であるし、市販のCaHPO4・2H2O,
CaHPO4,Ca2P2O7等の結晶性リン酸カルシウム
を変性原料固型物として用いることも可能であ
る。混合は固体粉末同志の混合でもよく、あるい
は水等の適当な分散媒を用いてスラリー状で混合
しても良い。本発明においては、ゼオライトにカ
ルシウム含有化合物及びリン含有化合物を含有さ
せる方法として、特に、カルシウム含有化合物及
び含有化合物を共に含む溶液をゼオライトに含浸
させてリン酸カルシウム結晶を担持させる方法、
及び固体状のリン酸カルシウム(例えば、
CaHPO4・2H2O)の粉末をゼオライトと混合さ
せる方法が好適である。このようなリン酸カルシ
ウムにより変性されたゼオライトは顕著な触媒性
能の向上を示す。 ゼオライト中に含有させるカルシウム含有化合
物及びリン含有化合物の量は、元素換算でそれぞ
れ少くとも0.7重量%であり、好ましくはそれぞ
れ少くとも1.0重量%である。又、カルシウム含
有化合物及びリン含有物のゼオライト中の含有割
合は、Ca/Pモル比に換算して、0.3〜1.7の割合
とするのがよい。カルシウム含有化合物及びリン
含有化合物を含有せしめるゼオライト触媒は、そ
のまゝ反応に用いてもよく。空気中またはN2
流中等で焼成後用いることもでき、さらに、必要
に応じ、適当な担体、例えば粘土、カオリン、ア
ルミナ等と混合して用いることもできる。 次に上記で得られた触媒を用いてメタノール及
び/又はジメチルエーテルから低級オレフインを
製造する方法を述べる。 メタノール及び/又はジメチルエーテルの転化
反応は、これら原料をガスして供給し、固体であ
る触媒と充分接触させ得るものであればどんな反
応形式でもよく、固定床反応式、流動床反応方
式、移動床反応方式等があげられる。 反応は、広い範囲の条件で行うことができる。
例えば反応温度300〜700℃、重量時間空間速度
0.1〜20hr-2、好ましくは1〜10hr-1、全圧力0.1
〜100気圧、好ましくは0.5〜10気圧の条件下で行
うことができる。原料は水蒸気あるいは不活性ガ
ス、例えば窒素、アルゴン等で希釈して触媒上に
供給することも可能である。 本発明の方法において、生成物の流れは水蒸
気、炭化水素、未反応原料から成り、反応条件を
適当に設定することにより炭化水素中のエチレ
ン、プロピレン等の低級オレフインの割合を高め
ることができる。水蒸気および炭化水素生成物は
公知の方法によつて互いに分離、精製される。 本発明の低級オレフインの製造方法において
は、メタノールもジメチルエーテルも共に出発原
料であるので選択率の計算にあたつてはメタノー
ルから生じたジメチルエーテルは未反応原料とみ
なして良い。 次に、本発明を実施例などにより具体的に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限りこれら
に限定されるものではない。 参考例 1 SiO2源として市販のシリカゾル〔Cataloid SI
−30触媒化成(株)製(SiO2:30wt、H2O:70wt
%)〕、Al2O3源として市販特級試薬Al(NO33
9H2O、アルカリ源として市販特級試薬NaOH、
有機結晶化剤として市販特級試薬臭化テトラーn
−プロピルアンモニウム(TPA)を用いた。テ
フロン製磁気撹拌子を入れ内容積1のポリプロ
ピレン三角フラスコに8gのCataloid Si−30を
秤取し、撹拌しながら、788gのH2O、00.857g
のAl(NO33・9H2O、H2O10.1gにNaOH5.152
gを溶解し水溶液、H2O10.1gのTPA5.455gを
溶解した水溶液を順に加えて行く。 このようにして得られる流動性のある均一ゲル
白濁溶液のPHは室温で12.9であり、この混合物の
組成は、モル比で示すと下記の通りある。 SiO2/Al2O3=350 OH-/SiO2=0.322 TPA/SiO2=0.0513 H2O/SiO2=120 次に、この出発混合物の入つた三角フラスコに
環流冷却器を取り付け、マグネチツク・スターラ
ーを取り付けた油浴(110℃にセツト)上で三角
フラスコ内の内容物を11日間還流撹拌加熱を行
う。得られた生成物は水洗を検り返しながら遠心
分離器(3000回転以上)で母液から分離し、
CuKα線を用いるX線回析測定(XRD)による
相の同定と走査型電子顕微鏡観察(SEM)で結
晶粒子の大きさを測定した。XRDの結果、得ら
れた生成物は典形的なNa−TPA−ZSA−5型ゼ
オライトの回析図形を示した。また、SEMから
求め平均結晶粒子径は3μm程度であつた。 このようにし得られたZSM−5型ゼオライト
触媒物性及びメタノール転化反応に関する触媒性
能を評価するために、以下の活性化処理を行つ
た。Na−TPA−ZSM−5型ゼオライトを空気中
500℃で20時間焼成し、TPAを熱分解してNa−
H−ZSM−5型ゼオライトを得た。ついで、こ
のNa−H−ZSM−5型ゼオライトを80℃におい
て、0.6NHClでイオン交換処理を行つた後、再
度50℃、20時間加熱処理してH−ZSA−5型ゼ
オライト(サンプルAl)を得た。このサンプル
Alについて、下記のような物性測定を行つた。 BET比表面積の測定: 500mgのサンプルA1(H−ZSM−5型ゼオライ
ト)を10-4Torr、150℃の条件下で30分間真空脱
気処理を行つた後、液体窒素温度下だN2ガスの
吸着平衡実験を行つて試料の比表面積を求め。 このような方法から求めたサンプルA1のBET
比表面積は、359.7m2/gであつた。 ヘキサン異性体吸着分離特性: 100mgのサンプルA1(H−ZSM−5型ゼオライ
ト)を内径3mmφのステンレス製カラムに詰め、
He気流中500℃で1時間脱気処理を行う。ついで
このカラムに分子径の異なる3種の(1:1:
1)ヘキサン異性体混合物〔2,2−ジメチルブ
タン(有効分子径7.0Å)、3−メチルペンタン
(5.6Å)、n−ヘキサン(3.1Å)を2μずつパル
ス法で注入し、試料カラムの流出成分をガスクロ
マトグラフにより分析し、各異性体の吸着容量を
パルス回数として測定した。このような方法から
求めたサンプルA1のヘキサン異性体吸着容量
(2,2−ジメチルブタン3−メチルペンタン/
n−ヘキサンの吸着パルス数)は0−9−25であ
つた。 酸性質測定: 1gのサンプルA1(H−ZSA−5型ゼオライ
ト)を10-4Torr、450℃の条件下で2時間真空排
気処理した後、100℃まで試料温度を下げ、続い
てNH3ガスを14〜16Torrで試料中に導入し1時
間保持した。ついで同一温度で1時間真空
(10-4Torr)排気した後、昇温速度5℃/分で
600℃までプログラム昇温し、各温度における
NH3脱離量を測定し、100〜600℃間のNH3脱離
量の差を全酸量とした。このような方法で求めら
れたサンプルA1の全酸量は0.26meq/gであつ
た。 参考例 2 参考例1において、出発混合物の仕込み
H2O/SiO2モル比10.6であることと結晶化時間
(環流撹拌加熱時間)が8日間であること以外は
同様にして0.3μm程度の微結晶ZSM−5型ゼオ
ライトを得、これを、同様に活性化処理して、H
−ZSM−5型ゼオライト(サンプルA2)を得。
サンプルA2のBET比表面積、ヘキサン異性体吸
着量、全酸量、実測SiO2/Al2O3比は、それぞれ
294.8m2/g、0−7−17、0.20meq/g、425.7
であつた。 参考例 3 参考例2において、出発混合物の仕込み
SiO2/Al2O3モル比と仕込みH2O/SiO2比をそれ
ぞれ800と8とした以外はゼオライトの合成条件
も活性化処理条件も同様にして、0.3μm程度の微
結晶ZSM−5型ゼオライト及びその活性化、H
−ZSM−5型ゼオライト(サンプルA3)を得
た。サンプルA3のBET比表面積、ヘキサン異性
体吸着容量、全酸量、実測SiO2/Al2O3比は、そ
れぞれ359.4m2/g、0−9−27、0.19meq/g、
779.5であつた。 参考例 4 参考例1で得たサンプルA1(H−ZSM−5型
ゼオライト)5gを、0.1M Ca(OCOCH32250
mlと0.1M NH4H2PO4250mlを湯浴(100℃)上で
混合した水溶液に加え、湯浴上で1時間漬浸後、
生成物を吸引濾過し、1のH2Oで洗浄した。
次いでこの白色固型物を110℃で乾燥した後、500
℃で20時間焼成することにより、リン酸カルシウ
ム変性ZSM−5型ゼオライト触媒(サンプルB1)
を得た。 参考例 5 参考例2で得たサンプルA2を7g用い、かつ
酢酸カルシウムとリン酸二水素アンモニウムの濃
度をそれぞれ0.0125Mとした以外は、参考例4と
同様な方法でリン酸カルシウム変性ZSM−5型
ゼオライト触媒(サンプルB2a)を調製した。こ
のようにして得られた触媒サンプルB2aのBET
比表面積、ヘキサン異性体吸着特性、全酸量は、
それぞれ292.5m2/g、0−7−17、0.20meq/g
であつた。またこのサンプルB2a中のCaとPの
含有量は重量X線分析を行つた結果、それぞれ
1.24および0.73重量%であり、Ca/Pモル比は
1.32であつた。 参考例 6 参考例5において、リン酸カルシウム変性
ZSM−5型ゼオライト触媒の調製時に、酢酸カ
ルシウムとリン酸二水素アンモニウムの濃度を
0.025Mとした以外はすべて、同様な方法でリン
酸カルシウム変性ZSM−5型ゼオライト触媒
(サンプルB2b)を得た。このようにして得られ
たサンプルB2bのBET比表面積、ヘキサン異性
体吸着容量、全酸量はそれぞれ274.1m2/g、0
−7−17、20meq/gであり、また本触媒中の
CaおよびPの含有量はそれぞれ2.70および1.26重
量%であつた。 参考例 7 参考例5において、リン酸カルシウム変性
ZSM−5型ゼオライトの調製時に、酢酸カルシ
ウムとリン酸二水素アンモニウムの濃度を0.05M
とした以外はすべて同様な方法でリン酸カルシウ
ム変性ZSM−5型ゼオライト触媒(サンプル
B2c)を調製した。このようにし得られたサンプ
ルB2cのBET比表面積、ヘキサン異性体吸着容
量、全酸量はそれぞれ263.8m2/g、0−7−17、
0.17meq/gであり、本触媒中のCaおよびPの含
有量はそれぞれ6.34および2.90重量%であつた。 参考例 8 参考例5において、リン酸カルシウム変性
ZSM−5型ゼオライトの調製時に、酢酸カルシ
ウムとリン酸二水素カルシウムの濃度を0.1Mと
した以外はすべて同様な方法でリン酸カルシウム
変性ZSM−5型ゼオライト触媒(サンプルB2d)
を調製した。このようにして得られたサンプル
B2dのBET比表面積、ヘキサン異性体吸着特性、
全酸量はそれぞれ234.8m2/g、0−5−15、
0.15meq/gであり、また本触媒中のCaおよびP
の含有量はそれぞれ11.23および5.69重量%であ
つた。 参考例 9 参考例3で得たサンプルA3の5gを用い、か
つ、酢酸カルシウムとリン酸二水素アンモニウム
の濃度をそれぞれ0.1Mとした以外は参考例4と
同様な方法でリン酸カルシウム変性ZSM−5型
ゼオライト触媒(サンプルB3a)を調製した。こ
のようにして得られたサンプルB3aのBET比表
面積、ヘキサン異性体吸着容量および実測
SiO2/Al2O3モル比は、それぞれ246.3m2/g、0
−7−19、0.14meq/gおよび1031であつた。ま
た本触媒中のCaおよびPの含有量はそれぞれ
19.42および14.79重量%であり、Ca/Pのモル比
は1.01であつた。 参考例 10 参考例9において、酢酸カルシウムとリン酸二
水素アンモニウムの濃度をそれぞれ1Mとした以
外はすべて同様な法でリン酸カルシウム変性
ZSM−5型ゼオライト触媒(サンプルB3b)を
調製した。このようにして得られたサンプルB3b
のX線回折図形(CuKα使用、Cu対極印加電圧・
電流40KV−30mA)を標準試料H−ZSM−5
(SiO2/Al2O3=800)ならびにJCPDS記載の
Ca2P2O7(CPDSNo.17−499)のX線回折図形(パ
ーグラフ)ち対比しながら図−2に示した。この
図から明なかなように、本触媒はH−ZSM−5
を母体としたリン酸カルシウム変性ゼオライトで
あることわかる。また、本触媒(500℃焼成品)
中に含まれるリン酸カルシウムの主成分は
Ca2P2O7であることがわかつた。 以上の如くして得られたH−ZSM−5型ゼオ
ライト(サンプルA1,A2,A3)及びそのリン酸
カルシウム変性(サンプルB1,B2a〜B2d,
B3a,B3b)を触媒とし用い低級オレフイン製造
を行つた。 比較例 1 参考例1で得サンプルA1(H−ZSM−5型ゼ
オライト)を触媒として用い、固定床常圧下流通
方式でメタノール転化反応試験を行つた。反応条
件は次のようである。メタノール分圧0.5気圧に
なるようにアルゴンで希釈した原料ガスをメタノ
ール換算LHS=2h-1で触媒層に通した。反応温
度は320℃から開始し、2時間おきに340℃、360
℃、400℃、440℃、500℃、560℃、600℃に設定
し、各温度下での生成物分布をガスクロマトグラ
フで分析した。表−1には低級オレフインの収率
が高くなり始める温度360℃近傍から600℃近傍ま
でのメタノール転化率、有効転化率、有効転化生
成物中の各生成物の選択率を炭素基準%で表わし
た。この結果から明らかなように、3μm程度の
比較的大きな粒子径もつサンプルA1は560℃近傍
で低級オレフイン収率が最高になり、それより反
応温度が高くなると若干活性劣化を引き起し低級
オレフイン収率が減少する傾向にある。しかしな
がら、以下の比較例に示される微結晶ZSM−5
型ゼオライト触媒に比べて、本触媒は形状選択効
果が顕著に現れ、エチレン収率極め高いことを特
徴とする。 なお、表−1及び以下において示した次の事項
の意味は下記の通りである。 有効転化率:メタノール転化物の中、ジメチル
エーテルを除く炭素質生成物の炭素
基準収率 選択率(%):有効転化生成物中の各生成物の
炭素基準選択率 C−%:炭素基準で表わした% C2′+C3′:エチレン+プロピレンの合計収率 C2′〜C4′:エチレン+プロピレン+ブテンの合
計収率 C2′:エチレン C2:エタン C3′:プロピレン C3:プロパン C4′:ブテン i−C4:イソブタン n−C4:n−ブタン C5′:ペンテン C5:ベンタン 比較例 2 参考例2で得たサンプルA2(微結晶H−ZSM
−5型ゼオライト)2mlを常圧流通式固定床メタ
ノール転化反応用石英製反応管(内径10mmφ)に
充填し、メタノール/アルゴン比=1:1、メタ
ノール換算LHSV=2h-1反応温度550℃の反応条
件下で触媒寿命試験を行つた。その結果、表−2
と図−1に示されるようにメタノールの炭化水素
への有効転化率はほぼ46時間98℃−%以上を維持
しており、それ以降は急激な活性劣化が始まるの
で触媒寿命はこの試料の場合約46時間とみること
ができる。一方、このサンプルA2の反応初期
(反応開始後1時間目)の(エチレン+プロピレ
ン)の選択率は59.51C−%と比較的高い値を示す
が、反応時間の進行と共に(エチレン+プロピレ
ン)の選択率は直線的に急激に低下し、有効転化
率98C−%以上を維持している測定点を最小自乗
法で処理して算出した(エチレン+プロピレン)
の選択率の経時変化率(以下単単に(C2′+C3′)
選択率の経時変化と呼ぶことにする)は−0.435C
−%/hという比較的大きな負の値を示した。 比較例 3 参考例3で得たサンプルA3(微結晶H−ZSM
−5型ゼオライト)を触媒して用い、メタノール
転化反応寿命試験を比較例2と同様な方法で行つ
た。その結果は表−3と図−1に示されている通
り触媒寿命は約160時間であり、また(C2′+C3′)
選択率の経時変化率は−0.091C−%/hであつ
た。 比較例2との比較から明らかなように、0.3μm
という同程度の微小粒子をもつ微結晶H−ZSM
−5型ゼオライト触媒にあつても、その仕込み
SiO2/Al2O3比が高く仕込みH2O/SiO2比が小さ
いものほど触媒寿命が長く(C2′+C3′)選択率の
経時変化率の絶対値が小さく、低級オレフイン合
成を目的としたメタノール転化反応触媒として優
れていることがわかる。 実施例 1 参考例4で得たサンプルB1(リン酸カルシウム
変性ZSM−5型ゼオライト)を触媒として用い
て、比較例1と同様なメタノール転化反応を行つ
た。その結果は表−4に示される通り、比較例1
の結果(表−1)に比べて、3μm程度の比較的
大きな結晶粒子径をもつH−ZSM−5触媒をさ
らにリン酸カルシウムで変性することにより、高
温での触媒劣化現象が見られなくなり、反応温度
600℃で(エチレン+プロピレン)の収率は約
20C−%向上し、67.63C−%という驚異的な値を
示した。また(エチレン+プロピレン+ブテル)
の収率は76.73C−%にも達し、本発明のリン酸カ
ルシウムの変性効果が極めて著しいものであるこ
と判明した。また60℃でのエチレンの収率は
27.13C−%もあつた。 実施例 2〜5 参考例5〜8で得られたサンプルB2a〜B2d
(リン酸カルシウム変性ZSM−5型ゼオライト)
を触媒として用いて、比較例2と同様なメタノー
ル転化反応寿命試験を行つた。それらの反応結果
は表−5a〜dおよび図−1に示される通り、比
較例2の結果(表−2および図−1)に比べて
て、母体のH−ZSM−5型ゼオライト触媒(サ
ンプルA2)をリン酸カルシウムで変性すること
により、触媒寿命が少くとも2倍以上延び、
(C2′+C3′)選択率の経時変化率の絶対値もリン
酸カルシウムの担持量の増大と共に激減すること
がわかつた。特にリン酸カルシウム担持量の最も
多いサンプルB2dの触媒寿命は母体H−ZSM−
5型ゼオライト触媒(サンプルA2)の触媒寿命
に比べて4.6倍も向上した。またこれらリン酸カ
ルシウム変性ZSM−5型ゼオライト触媒の低級
オレフイン生成能は母体ゼオライトに比べて数C
−%向上している点も注目される。 以上の反応結果から、母体ゼオライトをリン酸
カルシウムで変性することにより、リン酸カルシ
ウムの担持量増大すにしたがつて触媒寿命が少く
とも2倍以上に延び、また低級オレフイン収率も
格に向上することわかる。 実施例 6 参考例9で得られサンプルB3a(リン酸カルシ
ウム変性ZSM−5型ゼオライト)を触媒として
用いて、比較例3と同様なメタノール転化反応寿
命試験を行つた。その結果は表−6と図−1に示
される通り、比較例3の結果(表−3と図−1)
に比べて、母体の微結晶ZSM−5型ゼオライト
触媒(サンプルA3)をリン酸カルシウムで変性
することにより、触媒寿命が2倍以上延び約326
時間の驚異的な触媒寿命を示した。また低級オレ
フインの収率も母体ゼオライトに比べて数C−%
向上していることがわかり、本発明のリン酸カル
シウム変性効果が母体ゼオライトの触媒性能向上
に顕著な効果をもらすことが判明した。 実施例 7 実施例6において、メタノール転化反応過程で
都合4回の触媒再生(400℃から520℃まで所定の
プログラムに従つて昇温しながら空気/アルゴン
混合ガスを触媒層に導きCO,CO2,CH4等の析
出コーク分解生成ガスが認められなくなるまで触
媒を加熱再生)を行つた以外は同様にしてメタノ
ール転化反応寿命試験を行つた。結果を表−7と
図−3に示す。これらの図表から明らかなよう
に、再生を繰り返す毎に若干低級オレフインの収
率が低下するものの、有効転化率は約509時間後
においててもなおほぼ10C−%転化率を示し、通
算メタノール処理量は、触媒1ml当り1018ml(す
なわち触媒1g当り約1467g)にも達した。また
反応初期(1〜76時間)における(C2′+C3′)選
択率の経時変化率は−0.0077C−%/hという驚
異的な数値を示し、約17間隔もの間(エチレン+
プロピレン)の収率がほぼ60C−%以上を維持し
たことも特記すべき本発明の効果である。 実施例 8 参考例1で得られたサンプルB3b(この試料は
走査型電子微鏡写真で観察したところによれば、
リン酸カルシウムの結晶が主成分であり、この表
面にZSM−5が散在しているとみなされる組織
を示し、したがつてその意味からはZSM−5変
性リン酸カルシウム触媒と名付けた方が妥当と思
われるほどリン酸カルシウムの担持量が極め多い
特異な触媒系である)を触媒として用いて、実施
例1と同様なメタノール転化反応を行つた。その
反応結果は表−8に示される通り、母体ゼオライ
トに担持したリン酸カルシウムの量が母体ゼオラ
イトに比して極めて多いのにも拘らず、メタノー
ルの有効転化率は600℃の高温においてもほぼ100
%を維持しており、しかも(エチレン+プロピレ
ン)収率は61.03C−%、(エチレン+プロピレン
+ブテン)収率は76.10C−%という極めて高い低
級オレフイン収率を示したことは全く予想外の好
結果であつた。このような大量のリン酸カルシウ
ムによる母体ゼオライトの変性効果は次に記す比
較例4の結果からは真に予想し難い驚くべく効果
であり、本発明のリン酸カルシウム変性法による
効果が従来のゼオライト触媒変性法による効果と
は全く異質なものであることがわかる。すなわ
ち、触媒毒となるような物質(次に述べる比較例
4の反応結果(表−9)を参照)を大量に母体ゼ
オライト担持することにより、著しい触媒性能の
向上が見れらるという点において、触媒化学の常
識からは、全く予期せざるものである。 比較例 4 リン酸カルシウム結晶自体の化学組成ならびに
触媒性能を明らかにするために、0.1M Ca
(OCCOH3225mlと0.1M NH4H2PO4250mlの熱混
合液からリン酸カルシウムを沈殿せしめ、母液か
ら濾別した後1のH2Oで洗浄吸引乾燥した。
これを試料番号0aとする。 次にこのリン酸カルシウム結晶を150℃の乾燥
炉中で十分乾燥を行つた後、ただちにX線回析測
定を行つた(この試料番号を0bとする)。 さらにこの乾燥リン酸カルシウムを500℃で20
時間焼成を行つた(この試料番号を0cとする)。
またこの試料番号0cについてBET比表面積、ヘ
キサン異性体吸着容量、全酸量を測定した結果、
それぞれ15.1m2/g、0−0−0、0.07meq/g
であつた。 これら3種のリン酸カルシウム結果(As−
made,110℃乾燥品、500℃焼成品;試料番号0a
〜0c)についてX線回析測定(CuKα、Cu対陰極
印加電圧・電流50K−40mA)を行つた結果を図
−4a〜cに示す。図4a〜cに同時に比較プロ
ツトしJCPDSのX線回折パターンとの対比から、
これら3種のリン酸カルシウム結晶は、それぞれ
CaHPO4・2H2O、CaHPO4、およびCa2P2O7
あることが判明した。したがつて本発明の実施例
で用いリン酸カルシウム変性ZSM−5型ゼオラ
イト触媒の調製過程で得られる各試料に含有され
るリン酸カルシウムの主成分は少くとも
CaHPO4・2H2O、その部分脱水物、CaHPO4
るいはCa2P2O7のいずれかであるか、又はこれら
の誘導体であることが明らかになつた。 次いで、リン酸カルシウム結晶(試料番号0c)
を触媒として用いて実施例1と同様なメタノール
転化反応を行つた。その結果は、表−9に示され
る通り、反応温度全領域にわたつて少くともメタ
ノールのジメチルエーテルへの転化活性はかなり
あるが、炭化水素への転化率はZSM−5に比べ
かなり低く、しかも生炭化水素の主成分は高温に
おいては、CH4が主成分であり、この他に大量の
COが生成しており、いわゆるメタノールの分解
反応が顕著であること示唆され、低級オレフイン
の合成を目的としメタノール転化反応においては
通常触媒毒となるものであることが判明した。
【表】
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【表】
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【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は、触媒サンプルA2,A3,B2a〜B2d
及びB3aの反応温度550℃におけるメタノール転
化反応における(エチレン+プロピレン)の選択
率((C2′+C3′)選択率)及び有効転化率の経時
変化を示すグラフであり(図中、実線は(C2′+
C3′)選択率変化を、又、点線は有効転化率変化
を表わす)、第2図は、触媒サンプルB3bのX線
回折パターン(縦軸は回折強度を示す)を
Ca2P2O7及び準試験H−ZSM−5のX線回折バ
ーグラフ(縦軸は相対強度を示す)と対比して示
した図、第3図は、触媒サンプルB3aの反応温度
550℃におけるメタノール転化反応における
(C2′+C3′)選択率及び有効転化率を示す、第1
図と同様なグラフ、及び4a、4b及び4c図
は、それぞれリン酸カルシウムの調製直後(試料
0a)、乾燥品(試料0b)及び焼成品(試料0c)の
X線回折パターン(縦軸は回折強度を示す)を
CaHPO4・2H2O、CaHPO4及びCa2P2O7のX線
回折バーグラフ(縦軸は相対強度を示す)と対比
して示した図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 メタノール及び/又はジメチルエーテルを、
    カルシウム含有化合物及びリン含有化合物をCa
    及びPに換算してそれぞれ0.7重量%以上含有さ
    せたアルミノシリケートゼオライト型触媒の存在
    下、温度300〜700℃、全圧力0.1〜100気圧、重量
    時間空間速度0.01〜20hr-1の条件下で反応させる
    ことを特徴とする低級オレフインの製造方法。 2 前記触媒は、合成もしくは天然アルミノシリ
    ケートゼオライトにリン酸カルシウムを混合もし
    くは担持せしめた、リン酸カルシウム変性ゼオラ
    イト触媒である特許請求の範囲第1項の方法。
JP59135750A 1984-06-30 1984-06-30 リン酸カルシウム変性ゼオライト型触媒による低級オレフインの製造方法 Granted JPS6115848A (ja)

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