JPH0459098B2 - - Google Patents

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JPH0459098B2
JPH0459098B2 JP62196483A JP19648387A JPH0459098B2 JP H0459098 B2 JPH0459098 B2 JP H0459098B2 JP 62196483 A JP62196483 A JP 62196483A JP 19648387 A JP19648387 A JP 19648387A JP H0459098 B2 JPH0459098 B2 JP H0459098B2
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Shozo Kasai
Takeo Tanida
Jusaku Azuma
Toshihiro Yamamoto
Masateru Yasuhara
Ryohei Inaba
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Canon Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] この発明は、例えば、パレツト等のような収容
箱に収納した複数の物品を次々と被供給部に供給
するための物品供給装置に関し、特に、被供給部
への物品供給のために収容箱を複数収納する収納
手段と、新たな補給用の収容箱を複数貯蔵する一
時貯蔵手段とを備えた物品供給装置における、前
記一時貯蔵手段から収納手段への新たな収容箱の
補給の改良に関する。 [従来の技術] かかる物品供給装置は、非ライン方式を採用し
ており、ロボツトのような多機能作業機構と組み
合わせることにより、占有面積が小さくて済み、
多種類の物品に共用出来ると共に、多種物品の混
在収納が可能である等、使い勝手の良い装置とい
われる。 このような物品供給装置の従来のものとして、
例えば特開昭61−206709のトレー配送装置があ
る。このトレー配送装置は、複数の部品を収納し
たトレーの複数個を夫々分離して階層状に上下に
収納するためのトレー収納部と、この収納部から
所望のトレーを取出すための機構を備えると共に
昇降機能を併せもつ昇降装置(便宜上、「取出し
昇降装置」と呼ぶ)と、空のなつたトレー位置に
新たなトレーを補給するために、昇降機能と収納
部の棚内に新たなトレーを収納する機能とを併せ
もつ昇降装置(便宜上、補給昇降装置と呼ぶ)と
を備えている。組立装置方向へのトレーの取出し
は、取出し昇降装置が収納部の前方(組立装置側
方向)へトレーを取出し、そのトレー内の部品を
組立装置が把持したら、トレーを元の棚に収納す
るようにしている。他のトレー内の部品が必要な
ときは、取出し昇降装置がトレー収納部の上下方
向に沿つて移動し、所望のトレーを取出し、再
び、この昇降装置が組立装置の部品把持位置まで
戻るようになつている。 あるトレーの部品が全て無くなると、そのトレ
ーを取出し昇降装置が前方へ引出して、それを保
持したまま下降し、所定の空トレーの積み上げ台
上に置くようになつている。 このようにして空のトレーが抜き出されると、
供給昇降装置が起動され、この棚位置に新たなト
レーを補給するようになつている。複数の新たな
トレーはトレー収納部の後方の上記補給昇降装置
の直下に段積みされている。この昇降装置が起動
されると、段積みされた新たなトレーの最上位位
置まで移動して、最上位のトレーを把持し、再
び、空の棚位置まで移動まで上昇して、そのトレ
ーを棚に入れるというものである。 一方、本願出願の発明者等は、製品の部品ユニ
ツト等の物品を、組立ステーシヨンに自動的に供
給して、ここで、ロボツトにより自動的に製品に
組立られるようにした物品供給装置を、特願昭61
−200949号及び61−200950号において、既に提案
している。 [発明が解決しようとする問題点] この特開昭61−206709のトレー配送装置では、
部品が空となつたトレーを、取出し昇降装置がト
レー収納部から排出してから始めて、補給排出装
置が起動されて新たなトレーを配給するようにな
つている。換言すれば、あるトレー内に、部品が
空になると、その時点から取出し昇降装置はその
トレーの排出にビジーになり、そのために、組立
装置側は組立を停止を余儀なくされる。これは、
取出し昇降装置が、組立装置へ部品を供給するト
レーを把持する機能と、空トレーを放出する機能
とを兼ねているからであり、これら2つの機能を
同時に作動させることは特開昭61−206709のトレ
ー配送装置では不可能であるからである。 特開昭61−206709のトレー配送装置におけるト
レー入れ替えに起因する組立装置の停止、即ち、
物品供給の停止は、取出し昇降装置が空トレーを
排出し終ることにより終了するというものではな
い。場合によつては、更に長い時間の停止を余儀
なくされる場合がある。 即ち、その空となつたトレーと同じ部品が必要
となつた場合は、その棚位置に同じ部品のトレー
が補給されるまで組立は停止せざるを得ない。即
ち、この新たに停止を余儀なくされる時間は、補
給昇降装置が、段積みされたトレー位置まで移動
し、それを把持し、空いた収納部の棚位置まで上
昇して、そのトレーを棚に挿入するまでの時間で
ある。 さらに、特開昭61−206709のトレー配送装置に
おける停止時間となり得る要素は、段積みされた
トレーの最上位に必要とする部品を収納部したト
レーがない場合である。これは、異なる部品を必
要とする場合に、夫々の部品毎に別々のトレーを
割り当てる場合である。このような問題は、組立
における部品の消耗計画を詳細に立てて、その通
りに必要トレーを前もつて段積みしておけば解消
することではあるが、実際には、トレー内に不良
部品も混在する可能性も多く、実際には、どの順
序でトレーが必要となるかは予測が困難であり、
上記のような計画に基づいた新たなトレーの積み
上げ順序は結局役に立たないことが多いのであ
る。従つて、段積みされたトレーから必要なトレ
ーを特定的に分離し、その特定のトレーだけを収
納部に収納する手段が必要となる。 以上の検討から、空のトレー等の収容箱を棚か
ら排出するのに要する時間と、この空の棚に新た
な収容箱を挿入するのに要する時間と、必要な収
容箱を分離するのに要する時間とが、被供給部へ
の物品供給の停止時間要素となるわけで、この停
止時間を極小化するためには、特開昭61−206709
のトレー配送装置のように、単に収容箱を収納す
る収納手段だけに注目しただけでは解決できない
ことを意味している。 [問題点を解決するための手段及びその作用] この発明は上述の問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、時間を異にしても構わない、収
容箱入れ替えの準備動作と実際の入れ換え動作と
を分離して、真に物品の補給が必要になる前に、
この準備動作を終了させてしまうことにより、被
供給部側への物品供給停止を少なくすることの出
来る物品供給装置を提供することである。 本発明では、複数の収容箱を非分離の段積み状
態で一旦貯えておくための一時貯蔵手段と、前記
一時貯蔵手段から補給された前記収容箱を複数収
納する収納手段と、前記一時貯蔵手段から前記収
納手段に収容箱を補給する補給手段とを前提とす
る。従つて、「準備動作」とは、 :前記一次貯蔵手段における目的の収容箱の分
離動作を、収納手段への補給動作が必要となる
前までに終了するということを意味する場合
と、 :目的の収容箱を前記一次貯蔵手段で分離した
後に、前記収納手段側までその収容箱を運ぶと
いう動作を、収納手段への補給動作が必要とな
る前までに終了するということを意味する場合
とがある。 上述した問題点を解決し、上記目的を達成す
るため、この発明に係わる物品供給装置は、外部
装置に対して物品を供給する物品供給装置におい
て、 複数の収容箱を非分離の段積み状態で一旦貯え
ておくための一時貯蔵手段と、 この一時貯蔵手段内の収容箱を第1の指令に応
じて分離する分離手段と、 前記外部装置に所定の供給順に従つて物品を供
給するため、前記一時貯蔵手段から補給された前
記収容箱を複数収納する収納手段と、 前記一時貯蔵手段において分離された前記収容
箱を、第2の指令に応じて上記収納手段に補給す
る補給手段と、 前記収納手段内の複数の収容箱夫々の物品の残
個数を計数する計数手段と、 この計数手段が保持する特定の収容箱の計数値
が第1の所定数値に達したことに応答して、この
第1の所定数値に達した収容箱の代りの収容箱を
分離するように前記分離手段に前記第1の指令を
発する指令手段であつて、さらに、前記第1の所
定数値に達した前記特定の収容箱の計数値がその
後に第2の所定数値に達したことに応答して、前
記分離手段が分離した収容箱を前記収納手段に補
給するように、前記補給手段に前記第2の指令を
発する指令手段とを備えた事を特徴とする。 かかる物品供給装置によれば、一時貯蔵手段上
の目的の収容箱を分離手段により分離するという
分離動作を、収納手段において収容箱の物品の残
個数が第1の所定数値(例えば、1個)になつた
時点で第1の指令により開始しておき、即ち、収
納手段のある収容箱内の物品の残個数が上記第1
の所定数から第2の所定数、(通常は零個)に減
少するまでに、この分離動作を開始しておくこと
により、収納手段における物品の枯渇による供給
の停止を最小限にする。 上述した問題点を解決し、上記目的を達成す
るため、この発明に係わる物品供給装置は、外部
装置に対して物品を供給する物品供給装置におい
て、 複数の収容箱を非分離の段積み状態で一旦貯え
ておくための一時貯蔵手段と、 この一時貯蔵手段内の収容箱を第1の指令に応
じて所定の分離位置において分離する分離手段
と、 前記外部装置に所定の供給順に従つて物品を供
給するため、前記一時貯蔵手段から補給された前
記収容箱を所定の補給位置において複数収納する
収納手段と、 前記一時貯蔵手段と収納手段との間を往復移動
する補給手段であつて、第2の指令を受けると、
前記所定の分離位置に移動して前記分離手段によ
り分離された収容箱を受け、その後に、この受け
た収容箱を保持して前記所定の補給位置に移動す
る動作を行なつてから、第3の指令を待つ補給手
段と、 前記収納手段内の複数の収容箱夫々の物品の残
個数を計数する計数手段と、 前記第1、第2、第3の指令を発する指令手段
であつて、前記計数手段が保持する計数値が第1
の所定数値に達した時点で、この第1の所定数値
に達した収容箱の代りの収容箱を分離するように
前記第1の指令を前記分離手段に発するととも
に、この分離手段で分離された収容箱を前記補給
手段が受け取り保持するように前記第2の指令を
前記補給手段に発し、さらに、第1の所定数値に
達した収容箱の計数値がその後に前記第2の所定
数値に達したことに応答して、前記補給手段に対
して前記補給手段が保持している収容箱を前記収
納手段に補給するように、前記第3の指令を前記
補給手段に発する指令手段とを備えた事を特徴と
する。 この物品供給装置によれば、分離手段による収
容箱の分離動作と、分離された収容箱を前もつて
収納手段側に移動しておくという動作とを、準備
動作として前もつて実行しておく。そのために、
指令手段は、残個数が第1の所定数(例えば、1
個)になつた時点で、第1の指令により分離手段
に分離動作を開始せしめる。また、第2の指令を
補給手段に発して、この補給手段が一時貯蔵手段
側に移動し、分離された収容箱を受取り、そし
て、受け取つた収容箱を持つて収納手段側に移動
する動作を開始させる。そして、残個数が第2の
所定数値(例えば、零個)になつた時点で、第3
の指令を補給手段に発して、補給手段がこの収容
箱を補給する。このために、収納手段における物
品供給の停止時間が最小になる。 [実施例] 以下に、この発明に係わる一実施例の構成を添
付図面を参照して、詳細に説明する。 尚、以下の説明において、下記の目次に示す順
序により、説明するものである。 目 次 ≪概略構成≫ ≪パレツトの説明≫ パレツトの構成 パレツトの寸法 ≪バツフアの説明≫ バツフア台の構成 分離機構の構成 ≪バツフアの動作≫ 基本分離動作 位置修正動作 ≪エレベータの説明≫ エレベータ本体の構成 入れ換え機構の構成 入れ換え機構の動作 −バツフアからの取り込み動作− −空パレツトの引き込み動作− −パレツトの押し出し動作− −空パレツトの搬出動作− ≪ストツカの説明≫ ストツカの構成 引き出し部の構成 引き出し部の動作 ≪ロボツトの説明≫ ロボツトの構成 ロボツトの動作 ≪システムの動作≫ 〈制御ユニツトの構成〉 〈組立環境の入力〉 〈部品供給の効率化の変動要因〉 〈その他の表示要素〉 〈制御に使用される変数〉 〈各モジユールの上下動範囲〉 〈パレツト入れ換えの動作概略〉 〈各モジユール制御の詳細説明〉
【ロボツト及びストツカーの制御】
残個数が1になるまで 残個数が1になつたとき
【パレツト入れ換え】
*バツフアによるパレツト分離* *エレベータによるパレツト引出し* *エレベータ入れ換え待機位置* *待機位置への移動* *残個数0の検出* *パレツト入れ換え* *空パレツトの積み上げ* *最終棚の入れ換え*
【入れ換え準備指示のキユーイング】 【初期稼動状態設定】
《変形例の説明》 第1の変形例 *入れ換え機構の説明* *制御* 第2の変形例 [他の実施例] *構成* *制御* 他の実施例の変形例 [実施例の効果] 以上が、本発明の実施例の説明の順序である。
以下、順に説明する。 《概略構成》 先ず、この一実施例のフレキシブル・アツセン
ブリング・センタ(以下、FACと呼ぶ)10の
概要に関して、第1図及び第2図を参照して説明
する。 このFAC10は、複数の部品x1,x2,x3…か
ら所定の製品を自動的に組立るための自動組立装
置(以下、単にロボツトと呼ぶ。)12と、この
ロボツト12に、組立順序に応じて必要となる部
品x1,x2,x3…を自動的に供給する部品供給シス
テム14と、このロボツト12及び部品供給シス
テム14に接続され、ロボツト12における組立
動作を効率的に実行出来るよう、両者を駆動制御
するための制御ユニツト16と、この制御ユニツ
ト16に接続され、操作者により組立情報データ
が入力される入出力装置18とを概略備えてい
る。 この部品供給システム14は、図示しない自動
化倉庫に収納されていた種々の部品x1,x2,x3
を、複数の無人車20(第1図に示す。)を介し
て搬送を受けるように構成されている。即ち、こ
の部品供給システム14は、無人車20から部品
x1,x2,x3…を受け取り、一旦収容しておく一時
貯蔵手段としてのバツフア22と、ロボツト12
に隣接して設けられ、このロボツト12に組立に
必要な部品を組立順序に応じて順次供給する収納
手段としてのストツカ24と、このバツフア22
とストツカ24との間に配設され、ストツカ24
において不足状態となつた部品x1,x2,x3…をバ
ツフア22からストツカ24に移送する渡し手段
の一態様としてのエレベータ26とを基本的に備
えている。 《パレツトの説明》 パレツトの構成 ここで、各部品x1,x2,x3…は、夫々対応する
パレツトp1,p2,p3…内に収容されており、この
パレツトp1,p2,p3…内夫々収容された状態で、
無人車20に載置され、バツフア22に一旦収容
され、エレベータ26を介してストツカ24に収
容され、そして、ロボツト12に提供されるよう
構成されている。即ち、各パレツトp1,p2,p3
には、同一種類の部品x1,x2,x3…が夫々収容さ
れているものであり、第3図に示すように、対応
する部品x1,x2,x3…が上下方向に沿つて抜き差
し可能に収容され、上面が開放されたパレツト本
体36と、このパレツト本体36のパレツトp1
p2,p3…の少なくとも搬送方向dに沿う両側縁に
おいて、外方に張り出し成形されたフランジ部3
8とを一体に備えている。尚、図示する形状から
明白なように、このフランジ部38は、実際の形
状としては、パレツト本体36の全周に渡つて形
成されているものである。また、各パレツト本体
36には、これの上面を開放可能に閉塞するよ
う、蓋体40が載置されている。 各フランジ部38には、図示するように、両端
部に位置した状態で、第1及び第2の切り欠き部
38a,38bが、また、中央に位置した状態
で、第3の切り欠き部38cが夫々形成されてい
る。ここで、両側の第1及び第2の切り欠き部3
8a,38bは、後述するように、パレツトp1
p2,p3…をバツフア22からエレベータ26に取
り出す為に、また、ストツカ24からロボツト1
2又はエレベータ26に取り出し/引き込む為に
設けられている。一方、中央の第3の切り欠き部
38cは、蓋体40を上方に持ち上げて、ストツ
カ24に収納されているパレツト本体36を、こ
れの上面が開放された状態で側方のロボツト12
側に取り出すことが出来るように、後述する持ち
上げ体が挿通する為に設けられている。 尚、第1及び第2の各々の切り欠き部38a,
38bは、平面略等脚台形状に形成された凹部か
ら構成されており、短い方の底辺が凹部の底を規
定するように形成されている。 即ち、この蓋体40は、ロボツト12が部品
x1,x2,x3…を取り扱うことになる最終段階、換
言すれば、パレツトp1,p2,p3…がストツカ24
内の後述する引き出し待機位置に移動されるま
で、対応するパレツトp1,p2,p3…の上面開口部
を覆うように被せられており、部品x1,x2,x3
が埃等により汚されることを未然に防止されてい
る。 パレツトの寸法 尚、これらパレツトp1,p2,p3…は、第4図に
示すように、これに収容する部品の大きさに応じ
て、その厚さを、25mm、50mm、100mmの3種類に
設定されている。ここで、以下の説明において
は、簡略化のため、部品x1は25mmの厚さを有する
パレツトp1に最大個数を54個に設定された状態
で、部品x2は、厚さ50mmを有するパレツトp2に最
大個数を38個に設定された状態で、また、部品x3
は、厚さ100mmを有するパレツトp3に最大個数を
13個に設定された状態で、夫々収容されているも
のとする。 また、各パレツトp1,p2,p3…においては、フ
ランジ部38の厚さは、共通の12mmに設定されて
いる。尚、各パレツト本体36の内周縁には、第
5図に示すように、直上方に積み上げられるパレ
ツト本体36(図中破線で示す。)の下部が嵌合
されて、互いの横方向の位置ずれを防止するため
の凹部36aが、全周に渡つて形成されている。
ここで、この凹部36aの深さは、7mmに設定さ
れている。このようにして、例えば、3種類のパ
レツトp1,p2,p3が1個づつ積み上げられた状態
で、この積み上げ体の高さは、 25+50+100−7×2=161mm に設定されることになる。 尚、各パレツトp1,p2,p3…のフランジ部38
の側面には、第3図に示すように、夫々のパレツ
トp1,p2,p3…中に収容されている部品x1,x2
x3…の種類や個数の情報、及びパレツトの高さ情
報を示すバーコードBが描かれている。 《バツフアの説明》 次に、以上のように構成された無人車20のパ
レツト載置台32から部品x1,x2,x3…入りのパ
レツトp1,p2,p3…を受けて、一旦収納すると共
に、空パレツトp1′,p2′,p3′…を無人車20に
送り出すためのバツフア22を、第6図を参照し
て説明する。 バツフア台の構成 このバツフア22は、図示しない土台上に固定
される基台42と、この基台42の四隅に夫々起
立された支柱44a,44b,44c,44d
と、パレツトp1,p2,p3…の搬送方向dに沿う一
対の支柱44a,44b;44c,44dの夫々
の内面に起立した状態で掛け渡されたる起立板4
6a,46bとを備えている。各起立板46a,
46bの、互いに対向する面における各起立した
側縁に沿つて、ガイド部材48が固着されてい
る。そして、各ガイド部材48には、これに沿つ
て上下動可能に摺動部材50が取着されている。
これら4個の摺動部材50に4隅を夫々支持され
た状態で、バツフア台52が取り付けられてい
る。 このバツフア台52は、前述した無人車20か
らの部品x1,x2,x3…入りのパレツトp1,p2,p3
…が載置されるものであり、このバツフア台52
上には、ここに載置される部品x1,x2,x3…入り
パレツトp1,p2,p3…を無人車20から受けるた
めの搬入ローラ群54が両端をローラガイド56
に回転可能に支持された状態で配設されている。
尚、これら搬入ローラ54は、図示しない駆動モ
ータにより、回転駆動されるように構成されてい
る。 一方、第6図中における向う側の起立板46b
の、両ガイド部材48に挟まれた部分には、上下
方向に延出した状態で、スリツト58が形成され
ている。このスリツト58内に突出した状態で、
前述したバツフア台52には、突出片52aが一
体に形成されている。 ここで、このバツフア台52は、この上に載置
したパレツト群p1,p2,p3…の中から、後述する
ように、ストツカ24において部品xの残り個数
が1個となつたパレツトpを補充すべく、これと
入れ換えるために、所定のパレツトpを分離する
ために、上下動可能に構成されている。 即ち、向う側の起立片46bが取着された一対
の支柱44c,44dの上端の間には、上述した
バツフア台52をガイド部材48に沿つて上下動
させるためのサーボモータMBが配設されている。
このサーボモータMBは、上下方向に沿つて延出
した回転軸を備えており、この回転軸は、両支柱
44c,44d間に回転自在に配設され、上下方
向に沿つて延出したボールねじ60を回転駆動す
るように、接続されている。一方、このボールね
じ60の中途部は、前述した突出片52aに螺合
している。このようにして、サーボモータMB
回転軸の回転により、ボールねじ60が回転駆動
され、もつて、バツフア台52が上下動されるこ
とになる。 尚、このサーボモータMBには、これの回転位
置、即ち、バツフア台52の高さ位置を検出する
ための、エンコーダ62が取り付けられている。 分離機構の構成 以上の構成により、バツフア台52は、任意の
高さ位置に上下動することが出来るものである
が、前述したように、この上に載置されたパレツ
ト群p1,p2,p3…の中から特定のパレツトpを分
離するために、このバツフア22は、分離機構6
4を備えている。 この分離機構64は、各起立板46a,46b
の上端に設けられた一対の第1の分離爪66と、
これら第1の分離爪66より、所定距離だけ下方
に配設された一対の第2の分離爪68とを備えて
いる。尚、両起立板46a,46bにおける第1
及び第2の分離爪66,68は、同一高さ位置に
設定されている。 ここで、各々の第1及び第2の分離爪66,6
8は、バツフア台52上において積み上げられた
パレツト群p1,p2,p3…のフランジ部38に両側
から掛止可能に設けられている。換言すれば、各
起立板46a,46bに設けらた第1及び第2の
分離爪66,68は、バツフア台52上において
積み上げられたパレツト群p1,p2,p3…のフラン
ジ部38が下方から掛止される突出位置と、これ
らフランジ部38から離間した引き込み位置との
間で、往復動可能に設けられている。 即ち、各対の第1の分離爪66は、対応する起
立板46a,46bを突出して裏面に至支持ロツ
ド70を一体に備えている。両支持ロツド70
は、起立板46a,46bの裏面において、図示
するように、接続板72を介して一体に接続され
ている。そして、この接続板72には、第1の分
離爪66を往復駆動するための第1のエアーシリ
ンダCB1が接続されている。このようにして、こ
の第1のエアーシリンダCB1の駆動に応じて、第
1の分離爪66は、突出位置と引き込み位置との
間で往復駆動されることになる。 一方、第2の分離爪66に関しては、駆動源と
して第2のエアーシリンダCB2を備えている他は、
第1の分離爪66の駆動のための構成と同様であ
るので、その説明を省略する。 尚、上述した第1の分離爪66と第2の分離爪
68との間の距離は、パレツトp1,p2,p3の中の
最大の高さである100mmより僅かに長い110mmに設
定されている。 また、上述した第1の分離爪66に掛止された
状態のパレツトpの側方には、このパレツトpに
描かれたバーコードBを読み取るための、バーコ
ードリーダ74が配設されている。このバーコー
ドリーダ74は、周知の構成であるため、その説
明を省略する。 ここで、基台42上には、エレベータ26の下
方位置(即ち、ストツカ24に隣接する位置)ま
で延出した状態で、搬出機構76が設けられてい
る。この搬出機構76は、ストツカ24において
空になつたパレツトp1′,p2′,p3′…を、前述し
た無人車20の空パレツト載置台34まで搬出す
るために設けられており、複数の搬出ローラ78
から構成されている。これら搬出ローラ78は、
図示しない駆動モータにより回転駆動されるよう
に構成されている。 尚、この搬出機構76の高さ位置は、無人車2
0の空パレツト載置台34と同一高さ位置を取る
ように設定されており、また、バツフア台52の
待機位置は、無人車20のパレツト載置台32の
高さ位置と同一に設定されている。 (バツフアの動作) 基本分離動作 以上のような分離機構64を備えたバツフア2
2の構成において、バツフア台52上に載置され
たパレツト群p1,p2,p3…の中から、後述するロ
ボツト12からの要求に基づき、所定のパレツト
paを分離する場合の動作について、第7A図乃至
第7D図を参照して説明する。 先ず、第7A図に示すように、バツフア台52
上には、計12台のパレツトが、下からp1,p2
p3,p1,p2,p3,p1,p2,p3,p1,p2,p3の順序
で載置されているものと仮定する。尚、このバツ
フア台52上には、高さ800mmのパレツト群p1
p2,p3…が載置されるように設定されており、上
述の場合においては、12個のパレツト群は、 (25+50+100)×4−7×11=623mm と623mmの高さを有することになる。そして、こ
のような状態において、ロボツト12から、部品
x1が収容されたパレツトp1を分離するよう要求さ
れた場合には、先ず、バツフア台52上に載置さ
れた複数のパレツトp1の中から、先入れ・先出し
の原則の適用により、上から3番目に位置するパ
レツトp1を分離するよう指示が送られることとな
る。尚、以下の説明においては、上から3番目の
パレツトp1に、符号paを付し、これの直上側に位
置するパレツト、即ち、上から2番目のパレツト
に符号pbを付すことにする。 上述したように、ロボツト12からパレツトpa
を分離するよう要求が出された場合には、先ず、
この分離されるパレツトpaの直上方に載置されて
いるパレツトpbを、第7B図に示すように、第1
の分離爪66により、掛止される位置にもたらさ
れるまで、サーボモータMBを回転駆動してバツ
フア台52を移動(この場合には、下降)させ
る。尚、第1及び第2の分離爪66,68は、初
期状態において、共に、引き込み位置に移動され
ている。 この第7B図に示す状態において、第1のエア
ーシリンダCB1が起動して、第1の分離爪66を
引き込み位置から掛止位置に付勢して、押し出
す。これにより、パレツトpbのフランジ部38
は、第1の分離爪66に下方から掛止可能な状態
になる。 この後、第7C図に示すように、サーボモータ
MBは、第7B図に示す状態から、バツフア台5
2を94mmだけ下降するよう、回転駆動する。この
結果、パレツトpaが、第2の分離爪68に掛止さ
れる位置にもたらされることになると共に、パレ
ツトpbは、第1の分離爪66に掛止されることに
なる。即ち、パレツトpbより上方に位置するパレ
ツトは、この第1の分離爪66に掛止されること
になる。 この第7C図に示す状態において、第2のエア
ーシリンダCB2が起動して、第2の分離爪68を
引き込み位置から掛止位置に付勢して、押し出
す。これにより、パレツトpaのフランジ部38
は、第2の分離爪68に下方から掛止可能な状態
になる。 この後、第7D図に示すように、サーボモータ
MBは、第7C図に示す状態から、バツフア台5
2を15mmだけ下降するよう、回転駆動する。この
結果、パレツトpaのみが、第2の分離爪68に掛
止され、このパレツトpaより下方に位置するパレ
ツトは、パレツトpaから離間される位置にもたら
されることになる。このようにして、パレツトpa
のみが、他のパレツトから分離された状態で、第
2の分離爪68に掛止された位置(以下、単に、
分離位置と呼ぶ。)で、単独に取り出し可能な状
態に設定されることになる。 尚、このように分離されたパレツトpaが、後述
するエレベータ24に取り出された後において
は、次に、何のパレツトが分離されても良いよう
に、全てのパレツトはバツフア台52上に載置さ
れた初期状態に復帰動作されることになる。 即ち、この復帰動作に際して、先ず、第2のエ
アーシリンダCB2が前回とは逆に、第2の分離爪
68を掛止位置から引き込み位置へ引き込むよう
に動作する。この後、サーボモータMBが回転駆
動して、バツフア台52を134mm(即ち、バツフ
ア台52が下降したストロークである94+15=
109mmに、取り出したパレツトpaの厚さである25
mmを加えた値。)だけ上昇させる。この上昇によ
り、バツフア台52上のパレツト群の中の最上位
置にあるパレツトは、第1の分離爪66に掛止さ
れているパレツトpbを上に載せて持ち上げた状態
にもたらされることになる。 この状態において、第1のエアーシリンダCB1
が前回とは逆に、第1の分離爪66を掛止位置か
ら引き込み位置へ引き込むように動作する。この
結果、第1の分離爪66に掛止されていたパレツ
トpbより上方のパレツト群は、既にバツフア台5
2上に載置されていたパレツト群の上側に載置さ
れ、全体のパレツト群は、結局、バツフア台52
上に載置される状態にもたらされることになる。
そして、この位置で、待機状態となり、ロボツト
12からの次の分離指示を待つことになる。 分離動作におけるパレツトの位置修正動作 以上詳述したバツフア22の動作は、基本的な
ものであり、各パレツトの製造誤差を考慮してい
ないものである。即ち、各パレツトは、±0.3mmの
製造誤差を許容されているものである。従つて、
多数のパレツトがバツフア台52上に積み重ねら
れた状態でこの製造誤差が累積されると、上述し
た基本動作におけるパレツトpbの第1の分離爪6
6による掛止位置までの移動動作に誤差が生じ
て、パレツトpbが、正確に第1の分離爪66によ
る掛止位置に移動されない場合が生じる。 詳細には、最悪の場合を想定すると、載置され
た全てのパレツトが最小厚さである25mmを有する
パレツトp1であり、最大載置高さが前述したよう
に800mmであるので、 800÷(25−7)×0.3=13.3mm が最大累積誤差量となる。この最大累積誤差量
で、高さ位置が変化した場合には、サーボモータ
MBが、前述した基本動作に従つて、所定のパレ
ツトpbを第1の分離爪66の掛止位置まで移動さ
せるよう、回転駆動したとしても、実際には、上
述した誤差により、この掛止位置に位置すること
が出来ない場合が生じることになる。 このため、この一実施例においては、第6図に
示すように、第1の分離爪66による掛止位置に
実際に(計算上)もたらされたパレツト本体36
の側面に隣接して配設されたセンサ80が備えら
れている。このサンサ80は、周知の反射型のフ
オトカプラから構成されており、その詳細な説明
は省略するが、一対の発光素子と受光素子とから
構成され、パレツトのフランジ部38の周面に隣
接した際には発光素子からの光を受けてオンし、
パレツト本体36の側面に隣接した際には発光素
子からの光を受けることが出来ずにオフするよう
に構成されている。 尚、このサンサ80の配設位置は、詳細には、
第8A図に示すように、これがパレツトpaのフラ
ンジ部38の上端面を検出した状態で、このパレ
ツトpa上に載置されているパレツトpbが、第1の
分離爪66による掛止位置にもたらされるよう
に、設定されている。 上述のようなサンサ80を備えた状態におい
て、上述したパレツトの製造誤差を考慮した上で
の、パレツトpbの第1の分離爪66による掛止位
置への移動制御内容を、第8A図乃至第8E図を
参照して説明する。 ここで、パレツト本体36の側面が現れる範囲
は、第8A図に示すように、25mmの高さのパレツ
トp1の場合には、フランジ部38の厚さが12mmで
あり、下側に位置するパレツト本体36の嵌合用
の凹部36aへの嵌入代である7mmを考慮する
と、 25−12−7=6mm となる。従つて、上述した最大の製造誤差の累積
を考慮すると、サーボモータMBにより計算上も
たらされたパレツトpa,pbと、サンサ80との位
置の相対関係は、第8B図、第8C図、並びに、
第8D図に示すように、3通りの態様が想定され
る。 即ち、第8B図に示すように、分離されるべき
パレツトpa(換言すれば、第2の分離爪68に掛
止されるパレツトpa)のフランジ部38の周面
が、センサ80に対向する第1の態様と、第8C
図に示すように、第1の分離爪66に掛止される
べきパレツトpbのフランジ部38周面が、サンサ
80に対向する第2の態様と、そして、第8D図
に示すように、第1の分離爪66に掛止されるべ
きパレツトpbのパレツト本体36の側面が、セン
サ80に対向する第3の態様とが発生する。 ここで、センサ80は、これにパレツトのフラ
ンジ部38の周面が隣接した状態において、オン
動作するが、このオン状態においては、第8B図
に示す第1の態様と、第8C図に示す第2の態様
とが考えられる。このため、バツフア台52は、
第8E図に示すように、センサ80がフランジ部
38の上端面を検出するまで、換言すれば、セン
サ80がオフ動作するまで、下降される。 そして、このようにセンサ80がオフした時点
で、上端面を検出されたパレツトに描かれたバー
コードBをバーコードリーダ74を介して読み取
る。この結果、読み取つたバーコードBから、こ
のパレツトが分離されるべきパレツトpaであると
判別された場合には、前述したように、この分離
すべきパレツトpa上に載置されたパレツトpbが、
第1の分離爪66の掛止位置にもらされているこ
とになるので、前述した基本動作に従つて、第1
のエアーシリンダCB1が起動され、第1の分離爪
66が掛止位置に押し出されることになる。 一方、上端面を検出されたパレツトに描かれて
いたバーコードBを読み取つた結果、このパレツ
トが分離されるべきパレツトpaでは無いと判別さ
れた場合には、このバーコードBを読み取られた
パレツトは、自動的にパレツトpaの直上側のパレ
ツトpbであると判定されることになるので、この
パレツトpbの高さ分だけ、バツフア台52が上昇
動作するよう、サーボモータMbが回転駆動され
る。このようにして、センサ80は、第8E図に
示すように、再びフランジ部38の上端面を検出
することになるが、この上端面を検出されたフラ
ンジ部38を有するパレツトは、分離されるべき
パレツトpaであるはずであるので、この事をバー
コードリーダ74を介して確認した上で、前述し
た基本動作に従つて、第1のエアーシリンダCB1
が起動され、第1の分離爪66が掛止位置に押し
出されることになる。 尚、上昇されて検出されたパレツトのバーコー
ドBを読み取つた結果、分離すべきパレツトpa
は無いと判定された場合には、明かな制御ミス、
又は、要求されたパレツトと異なるパレツトが、
無人倉庫から無人車20により搬送されて来た場
合であるので、その時点で、制御動作が停止さ
れ、所定の警告動作が開始される。 また、センサ80は、これにパレツト本体36
の側面が隣接した状態において、即ち、計算値通
りにパレツトが移動動作された場合において、オ
フ動作するが、このオフ状態においては、第8C
図に示す第3の態様のみが考えられることにな
る。このため、バツフア台52は、第8E図に示
すように、センサ80がフランジ部38の上端面
を検出するまで、換言すれば、センサ80がオン
動作するまで、上昇される。 そして、このようにセンサ80がオンした時点
で、上端面を検出されたパレツトに描かれたバー
コードBをバーコードリーダ74を介して読み取
る。この結果、読み取つたバーコードBから、こ
のパレツトが分離されるべきパレツトpaであると
確認された場合には、前述したように、この分離
すべきパレツトpa上に載置されたパレツトpbが、
第1の分離爪66の掛止位置にもたらされている
ことになるので、前述した基本動作に従つて、第
1のエアーシリンダCB1が起動され、第1の分離
爪66が掛止位置に押し出されることになる。 以上詳述したパレツトの位置修正動作を実行す
ることにより、例え、パレツトの製造誤差が生じ
ていたとしても、この製造誤差に関係なく、分離
されるパレツトpaの上側に載置されているパレツ
トpbが、第1の分離爪66により確実に掛止され
る状態が達成されることになる。 《エレベータの説明》 次に、バツフア22とストツカ24との間に配
設され、ストツカ24において空となつたパレツ
トp′を、部品xが満杯に収納されたパレツトpと
入れ換えるためのエレベータ26の構成につい
て、第9図乃至第13G図を参照して説明する。 エレベータ本体の構成 第9図に示すように、このエレベータ26は、
後述するストツカ24と共通の基台142上に固
定されているものであり、この基台142のバツ
フア22側の部分上には、前述したバツフア22
におけるロボツト12側の支柱44a,44cに
隣接して起立した状態で、一対の支柱82a,8
2bと、ロボツト12側へ所定距離離間した状態
で起立して設けられた一対の支柱82c,82d
が備えられている。これら4本の支柱82a,8
2b,82c,82dの上端は、夫々連結部材8
4により互いに連結されている。このようにし
て、エレベータ26の基本枠体が構成されてい
る。尚、この連結部材84も、後述するストツカ
24と共通に構成されている。 ここで、搬送方向dに沿う一対の支柱82a,
82cと、一対の支柱82b,82dとの間に
は、エレベータ本体86が上下動可能に配設され
ている。 このエレベータ本体86は、パレツトp1,p2
p3…の搬送方向dと直交する一対の面が開放され
た箱体から構成されている。このエレベータ本体
86は、ロボツト12からの要求(所定のパレツ
ト内の部品の残り個数が「1」になつた場合に出
される要求)に基づいて、分離位置において分離
されたパレツトpaをバツフア22から受けて、エ
レベータ本体86の中に保持すると共に、次に、
ストツカ24からの要求(前述した残り個数1個
の部品が、組立に使用されて、部品が無い状態に
なつた場合に出される要求)に応じて、この保持
したパレツトpaをストツカ24に移し換えるよ
う、構成されている。ここで、パレツトp1,p2
p3…の搬送方向dに沿う各対の支柱82a,82
c,82b,82dの、互いに対向する面には、
夫々上下方向に沿つて、ガイド部材88が固着さ
れている。そして、各ガイド部材88には、これ
に沿つて上下動可能に、上下方向に所定距離離間
した状態で一対の摺動部材90が取着されてい
る。ここで、上方の水平面内にある4個の摺動部
材90に上方の4隅を夫々支持された状態で、ま
た、下方の水平面内にある4個の摺動部材90に
下方の4隅を夫々支持された状態で、上述したエ
レベータ本体86が取り付けられている。 一方、第9図中における向う側の一対の支柱8
2b,82dに挟まれた部分には、上下方向に延
出した状態で、空間が規定されている。この空間
内に突出した状態で、前述したエレベータ本体8
6には、図示しない突出片が一体に形成されてい
る。 また、向う側の一対の支柱82b,82dの上
端を互いに連結している連結部材84の部分に
は、上述したエレベータ本体86をガイド部材8
8に沿つて上下動させるためのサーボモータME1
が配設されている。このサーボモータME1は、上
下方向に沿つて延出した回転軸を備えており、こ
の回転軸は、両支柱82b,82d間に回転自在
に配設され、上下方向に沿つて延出したボールね
じ92を回転駆動するように、接続されている。
一方、このボールねじ92の中途部は、前述した
突出片に螺合している。このようにして、サーボ
モータME1の回転軸の回転により、ボールねじ9
2が回転駆動され、もつて、エレベータ本体86
が上下動されることになる。 尚、このサーボモータME1には、これの回転位
置、即ち、エレベータ本体86の高さ位置を検出
するための、エンコーダ94が取り付けられてい
る。以上の構成により、エレベータ本体86は、
任意の高さ位置に上下動することが出来るもので
ある。 入れ換え機構の構成 以上のように上下動可能に設けられたエレベー
タ本体86には、この中にバツフア22から、分
離された部品が満載されたパレツトpaを取り込む
と共に、このパレツトpaをこの中からストツカ2
4に押し出し、また、ストツカ24から空パレツ
トp′を引き込むための入れ換え機構96が備えら
れている。 この入れ換え機構96は、駆動源としてのサー
ボモータME2をエレベータ本体86の上面上にス
テイ98を介して固着された状態で備えている。
このサーボモータME2の駆動軸には、揺動アーム
100の一端が固定されており、駆動軸の回転に
応じて揺動駆動されるようになされている。この
揺動アーム100中程には、これの長手軸方向に
沿つて、長溝100aが形成されている。また、
この長溝100aの、揺動アーム100が揺動す
る際に行き渡る範囲のエレベータ本体86の上面
部分には、前述した搬送方向dに沿つて、ガイド
溝102が形成されている。このガイド溝102
は、エレベータ本体86の搬送方向dに沿うほぼ
全長に渡つて形成されている。 ここで、この長溝100a及びガイド溝102
に共通に上下方向に沿つて挿通された状態で、ガ
イドピン104が設けられている。このガイドピ
ン104の頭部は、径大に形成されており、これ
ら溝100a,102から抜け落ちることが防止
されている。このような構成により、サーボモー
タME2が往復回動駆動することにより、揺動アー
ム100は揺動駆動され、従つて、ガイドピン1
04は、ガイド溝102に沿つて、即ち、搬送方
向dに沿つて往復駆動されることになる。 また、第10図乃至第12図に示すように、こ
のガイドピン104の下端には、エレベータ本体
86内に位置した状態で、スライド板106が固
着されている。このスライド板106は、搬送方
向dに直交する方向に沿つて延出するように、ガ
イドピン104に取着されている。このスライド
板106のバツフア22側の側面の両端部には、
第1のフツク108が第1のフツクスライド部材
110を介して、スライド板106の長手軸方向
に沿つて、換言すれば、搬送方向dに直交する方
向に沿つてスライド可能に取り付けられている。
この一対の第1のフツク108は、前述した各パ
レツトp1,p2,p3…のフランジ部38に形成され
たエレベータ26側の第1の切り欠き部38a
に、両側から係合可能な形状に形成されている。
即ち、この第1のフツク108の先端部は、切り
欠き形状である等脚台形に相補的に一致する等脚
台形形状に形成されている。 一方、スライド板106の両端には、搬送方向
dに沿つて延出した状態で、エアーシリンダ支持
板112が夫々固着されている。このエアーシリ
ンダ支持板112のバツフア22側端部には、第
1のフツク108を往復駆動するための第1のエ
アーシリンダCE1が取り付けられている。この第
1のエアーシリンダCE1の第1のピストン114
の先端部に、前述した第1のフツク108が接続
されている。このようにして、第1のエアーシリ
ンダCE1の駆動に応じて、第1のフツク108は
フランジ部38の第1の切り欠き部38aに係脱
すべく往復駆動されることになる。 また、このスライド板106のストツカ24側
の側面の両端部には、第2のフツク116が第2
のフツクスライド部材118を介して、スライド
板106の長手軸方向に沿つて、換言すれば、搬
送方向dに直交する方向に沿つてスライド可能に
取り付けられている。この一対の第2のフツク1
16は、前述した各パレツトp1,p2,p3…のフラ
ンジ部38に形成された無人車20側の第2の切
り欠き部38bに、両側から係合可能な形状に形
成されている。 一方、スライド板106の両端に固着されたエ
アーシリンダ支持板112のストツカ24側端部
には、第2のフツク116を往復駆動するための
第2のエアーシリンダCE2が取り付けられている。
この第2のエアーシリンダCE2の第2のピストン
120の先端部に、前述した第2のフツク116
が接続されている。このようにして、第2のエア
ーシリンダCE2の駆動に応じて、第2のフツク1
16はフランジ部38の第2の切り欠き部38b
に係脱すべく往復駆動されることになる。 ここで、エレベータ本体86の下面上には、第
1又は第2のフツク108,116に係合され、
サーボモータME2の回動駆動に応じて引き込み/
押し出しされるパレツトpを摺動自在に支持する
一対の固定スライドガイド122が配設されてい
る。即ち、両固定スライドガイド122は、引き
込み/押し出しされるパレツトpの両側のフラン
ジ部38の下面に摺動自在に設定されている。 尚、両固定スライドガイド122の上端縁の高
さは、最大高さである100mmの高さを有するパレ
ツトp3を摺動自在に支持するに充分な高さに設定
されると共に、このエレベータ本体86の待機位
置は、両固定スライドガイド122の上端面が、
分離位置にあるパレツトpを、水平に受けること
が出来る高さ位置に設定されている。 また、上述した両エアーシリンダ支持板112
の夫々の下部には、スライド板106の延出方向
と同一方向に沿つて延出した状態で、第3のフツ
ク用取り付け板124が固着されている。ここ
で、この取り付け板124のストツカ24側の側
面の両端部には、第3のフツク126が第3のフ
ツクスライド部材128を介して、スライド板1
06の長手軸方向に沿つて、換言すれば、搬送方
向dに直交する方向に沿つてスライド可能に取り
付けられている。この一対の第3のフツク126
は、ストツカ24において空になされた各空パレ
ツトp1′,p2′,p3′…のフランジ部38に形成さ
れた第2の切り欠き部38bに、両側から係合可
能な形状に形成されている。 一方、スライド板106の両端に固着されたエ
アーシリンダ支持板112の下側端部には、第3
のフツク126を往復駆動するための第3のエア
ーシリンダCE3が取り付けられている。この第3
のエアーシリンダCE3の第3のピストン130の
先端部に、前述した第3のフツク126が接続さ
れている。このようにして、第3のエアーシリン
ダCE3の駆動に応じて、第3のフツク126はフ
ランジ部38の第2の切り欠き部38bに係脱す
べく往復駆動されることになる。 尚、両第3のフツク126は、エレベータ本体
86の下面に、搬送方向dに沿つて形成されたガ
イド溝132(第9図に示す。)を介して、エレ
ベータ本体86の下方に取り出されている。ここ
で、エレベータ本体86の下面下には、この第3
のフツク126によりストツカ24から取り出さ
れたパレツトp′を摺動自在に受けるための一対の
可動スライドガイド134が配設されている。 ここで、両可動スライドガイド134は、ここ
に受けた空パレツトp′を、前述した搬出機構76
の搬出ローラ78群上に載置するために、搬送方
向dに直交する方向に沿つて、換言すれば、ここ
に受けた空パレツトp′から離脱するように、摺動
可能に設定されている。即ち、第10図及び第1
1図に示すように、両可動スライドガイド134
は、スライド部材136を夫々介して、エレベー
タ本体86の下面下に、摺動可能に取り付けられ
ている。一方、エレベータ本体86の下面下の両
側には、エアーシリンダ用支持板138が夫々固
着されている。各エアーシリンダ支持板138に
は、可動スライドガイド134を往復駆動するた
めの第4のエアーシリンダCE4が取り付けられて
いる。この第4のエアーシリンダCE4の第4のピ
ストン140の先端部に、前述した可動スライド
ガイド134が接続されている。このようにし
て、第4のエアーシリンダCE4の駆動に応じて、
可動スライドガイド134は空パレツトp′のフラ
ンジ部38に係脱すべく往復駆動されることにな
る。 入れ換え機構の動作 以上のように構成される入れ換え機構96にお
いて、パレツトp及びパレツトp′の入れ換え動作
について、第13A図乃至第13G図を参照して
説明する。 まず、初期状態においては、エレベータ本体8
6は、これの高さ位置が、固定スライドガイド1
22の上端面と、バツフア22の第2の分離爪6
8の上端面とが同一高さを取るように設定されて
いる。また、入れ換え機構96においては、これ
の揺動アーム100が、第9図に示すように、ガ
イド溝102の中間位置にあるように、その初期
状態を設定されている。また、各エアーシリンダ
CE1,CE2,CE3,CE4には、高圧空気が供給されて
おらず、対応するフツク108,116,126
及び可動スライドガイド134は、夫々引き込み
位置に引き込まれた状態に設定されている。 −バツフアからの取り込み動作− このような初期状態が設定されている場合にお
いて、ロボツト12から、前述したように、ロボ
ツト12からの要求、即ち、ストツカ24内の所
定のパレツトpにおいて部品xの残り個数が1個
に至つた場合に、これの入れ換え準備の為の要求
に基づき、バツフア22において所定のパレツト
paを分離する動作が開始されると共に、このエレ
ベータ26においても、バツフア22において分
離されたパレツトpaをエレベータ本体86内に取
り込み動作が実行される。 即ち、上述した要求がロボツト12から出され
ると、このエレベータ26においては、先ず、第
13A図に示す状態から、サーボモータME2が、
第9図において矢印Aで示す方向に回転駆動し、
入れ換え機構96をバツフア22側へ移動させ
る。この移動により、第13B図に示すように、
入れ換え機構96のバツフア22側の第1のフツ
ク108は、バツフア22において分離位置にお
いて分離されるパレツトpaのフランジ部38に形
成されたエレベータ26側の第1の切り欠き部3
8aに、側方から係合可能な状態に設定されるこ
とになる。尚、この第1のフツク108の係合可
能な状態においては、この第1のフツク108が
バツフア22における分離動作を何等阻害しない
様に設定されている。 この状態で、エレベータ26の動作は取り込み
待機状態となり、バツフア22で分離動作が完了
するまで、この取り込み待機状態が継続される。
そして、分離動作の完了に伴ない、バツフア22
から分離完了信号が出されると、この分離完了信
号の出力に応じて、入れ換え機構96は、分離さ
れたパレツトpaの取り込み動作を開始する。 即ち、先ず、第1のエアーシリンダCE1に高圧
空気が供給され、第1のフツク108が分離され
たパレツトpaのフランジ部38に形成された第1
の切り欠き部38aに側方から係合する。この
後、サーボモータME2が、第9図に矢印Bで示す
ように回転駆動し、入れ換え機構96を、搬送方
向dに沿つえ、エレベータ本体86内に取り込
む。そして、第13C図に示すように、パレツト
paをエレベータ本体86内に完全に取り込んだ状
態において、サーボモータME2の駆動は停止さ
れ、この後、第1のエアーシリンダCE1は、第1
のフツク108がパレツトpaの第1の切り欠き部
38から離間するよう動作する。 このようにして、バツフア22で分離されたパ
レツトpaは、エレベータ26に取り込まれる。こ
の取り込み状態において、入れ換え機構96は、
その一部を、エレベータ本体86からストツカ2
4側に突出した状態にもたらされている。そこ
で、サーボモータME2が矢印Aで示す方向に回転
駆動して、第13D図に示すように、この入れ換
え機構96をエレベータ本体86内に完全に収容
するように動作される。 −空パレツトの引き込み動作− この後、サーボモータME1が回転駆動して、エ
レベータ本体86をストツカ24に収容されたパ
レツトpの中で、これに収納された部品xが無く
なつて空になるパレツトp′を引き込み位置まで、
下降させ、この引き込み位置で待機して、ストツ
カ24からの空パレツトp′の入れ換え要求を持つ
ことになる。 尚、この引き込み位置は、後述するストツカ2
4におけるパレツトpのロボツト12への供給位
置から、ロボツト12へ部品の供給を終えたパレ
ツト1箱分上方の位置で規定されている。ここ
で、前述したように、このパレツトpの高さは、
3種類設定されているので、この引き込み位置
も、この高さの違いに応じて、3種類存在するこ
とになる。 また、この引き込み位置に対向するエレベータ
本体86の待機位置は、引き込み位置にあるパレ
ツトp′のフランジ部38の第2の切り欠き部38
bに、入れ換え機構96の第3のフツク126が
係合可能な高さ位置を取るよう、設定されてい
る。このようにして、エレベータ26における空
パレツトp′の引き込み待機位置が規定される。 一方、この引き込み待機位置にもたらされたエ
レベータ本体86における入れ換え機構96にお
いては、上述したように、このエレベータ本体8
6内において部品xが満杯に収納されたパレツト
paが一対の固定スライドガイド122上に保持さ
れている。 このような引き込み待機位置において、ストツ
カ24における引き込み位置に、空パレツトp′が
移動されてくると、この引き込み位置への移動完
了に応じて、サーボモータME2が矢印Bで示す方
向に回転駆動されて、第13E図に示すように、
入れ換え機構96の第3のフツク126が、引き
込み位置の空パレツトp′のフランジ部38に形成
された第2の切り欠き部38bに係合可能な位置
に移動される。この後、第3及び第4のエアーシ
リンダCE3,CE4に夫々高圧空気が供給され、第3
のフツク126が空パレツトp′の第2の切り欠き
部38bに係合すると同時に、可能スライドガイ
ド134が、引き込まれた空パレツトp′をエレベ
ータ本体86の下方において支持可能な状態に押
し出される。 この後、サーボモータME2が矢印Aで示す方向
に回転駆動されて、空パレツトp′をエレベータ本
体86の下方に引き込む。このようにして、空パ
レツトp′は、可動スライドガイド134に支持さ
れた状態で、第13F図に示すように、エレベー
タ本体86の下方に保持され、空パレツトp′の引
き込み動作が完了する。そして、第3のエアーシ
リンダCE3が、第3のフツク126が空パレツト
p′の第2の切り欠き部38bから離間するように
動作される。 −パレツトの押し出し動作− ここで、この空パレツトp′の引き込み状態にお
いて、入れ換え機構96の第2のフツク116
は、固定スライドガイド122上に支持されたパ
レツトpaの第2の切り欠き部38bに係合可能な
状態にもたらされている。従つて、この状態か
ら、第2のシリンダCE2に高圧空気を供給して、
第2のフツク116がパレツトpaの第2の切り欠
き部38bに係合するように動作させる。 一方、上述した第2のフツクの係合動作と平行
して、エレベータ26においては、サーボモータ
ME1が回転駆動して、エレベータ本体86を下降
させ、この中のパレツトpaをストツカ24におけ
る引き出し位置に対向する位置にもたらす。そし
て、サーボモータME2が矢印Bで示す方向に回転
駆動して、第13G図に示すように、エレベータ
本体86内からパレツトpaをストツカ24の空に
なされた収容位置に押し出す。この後、第2のエ
アーシリンダCE2は、第2のフツク116がパレ
ツトpの第2の切り欠き部38bから離間するよ
うに動作される。そして、サーボモータME2が矢
印Aで示す方向に回転駆動されて、入れ換え機構
96をエレベータ本体86に引き込む。このよう
にして、パレツトpのストツカ24への押し出し
動作が終了する。 −空パレツトの搬出動作− 以上のようにして、空パレツトp′と、部品xが
満載されたパレツトpaとの入れ換え動作が完了し
た時点において、このエレベータ本体86の下方
には、引き込んだ空パレツトp′が支持されてい
る。従つて、この空パレツトp′を搬出機構76の
搬出ローラ78上に載置すべく、パルスモータ
ME1が回転駆動して、エレベータ本体86を下降
させ、この空パレツトp′を、搬出ローラ78上に
空パレツトp′が載置されていない場合には、この
搬出ローラ78の直上方に、また、搬出ローラ7
8上に既に空パレツトp′が載置されている場合に
は、この既に載置されている空パレツトp′の直上
方に移動させる。そして、この後、第4のエアー
シリンダCE4が、可動スライドガイド134を引
き込むように動作し、エレベータ本体86に支持
されていた空パレツトp′は、搬出ローラ78上に
積み上げられることになる。 このようにして、搬出ローラ78上に積み上げ
られた空パレツトp′が所定の個数に達した時点
で、各排出ローラ78は回転駆動され、これら空
パレツトp′の積層体は、バツフア台52の下方ま
で搬送され、その後、無人車20の空パレツト載
置台34上に搬出される。このようにして、一連
の空パレツト搬出動作が終了する。 一方、空パレツトp′を搬出機構76に放出した
後のエレベータ26においては、サーボモータ
ME1が回転駆動して、エレベータ本体86を上昇
させ、前述した初期位置、即ち、バツフア22に
おける分離位置に対向した位置まで、移動され、
ここで、待機されることになる。 《ストツカの説明》 次に、ロボツト12に隣接して設けられ、この
ロボツト12に組立に必要な部品x1,x2,x3…を
組立順序に応じて順次供給するストツカ24の構
成について、第14図乃至第16図を参照して説
明する。 ストツカの構成 このストツカ24は、第14図に示すように、
図示しない土台上に固定され、前述したエレベー
タ26と共通の基台142と、この基台142の
4隅に夫々起立された支柱144a,144b,
144c,144dと、これら支柱144a,1
44b,144c,144dの上端を互いに連結
する連結枠84とを備えている。ここで、エレベ
ータ26側及びロボツト12側の各対の支柱14
4a,144b,144c,144dにおける互
いに対向するためには、上下方向に沿つて延出し
た状態で、ガイド部材148が固着されている。
そして、各ガイド部材148には、これに沿つて
上下動可能に摺動部材150が取着されている。
これら4個の摺動部材150に4隅を支持された
状態で、略直方体状に構成された昇降枠152が
取り付けられている。 この昇降枠152は、前述したエレベータ26
から押し出されると共に、ロボツト12で組立ら
れるべく後述する引き出し部154に引き出され
るパレツトpを、複数段一括して収容し、また、
後述する引き出し待機位置から1個づつ引き出し
可能に構成されているものである。このため、昇
降枠152の、搬送方向bに沿う内側面には、パ
レツトpのフランジ部38が掛止される複数の棚
板156が夫々水平に延出した状態で、且つ、上
下方向に沿つて約30mm毎に等間隔で配設された状
態で固定されている。 ここで、各棚板156は、図示するように、そ
の中央部(換言すれば、各棚板156に載置され
たパレツトpのフランジ部38の中央に形成され
た第3の切り欠き部38Cに対向する部分)に、
切り欠き部158を形成されている。即ち、この
切り欠き部158は、引き出し部154に引き出
されるパレツトpの蓋体40の開放の為の後述す
る開放機構170(第15図に示す。)の持ち上
げアーム160が挿通されるために形成されてい
る。 一方、第14図における向う側の一対の支柱1
44b,144dに挟まれた部分には、上下方向
に沿つて延出した状態で、空間が規定されてい
る。この空間内に突出した状態で、前述した昇降
枠152には、突出片162が一体に形成されて
いる。 また、向う側の一対の支柱144c,144d
の上端を互いに連結している連結枠84の部分に
は、上述した昇降枠152をガイド部材148に
沿つて上下動させるためのサーボモータMS1が配
設されている。このサーボモータMS1は、上下方
向に沿つて延出した回転軸を備えており、この回
転軸は、両支柱144c,144d間に回転自在
に配設され、上下方向に沿つて延出したボールね
じ164を回転駆動するように、接続されてい
る。一方、このボールねじ160の中途部は、前
述した突出片162に螺合している。このように
して、サーボモータMS1の回転軸の回転により、
ボールねじ164が回転駆動され、もつて、昇降
枠152が上下動されることになる。尚、この昇
降台152の上下動は、前述した棚板156の配
設ピツチである30mmの整数倍で送り量を設定され
るように設定されている。 尚、このサーボモータMS1には、これの回転位
置、即ち、昇降枠152の高さ位置を検出するた
めの、エンコーダ94が取り付けられている。以
上の構成により昇降枠152は、任意の高さ位置
に上下動することが出来るものである。 引き出し部の構成 次に、第14図を参照して、前述した引き出し
部154の構成について説明する。 この引き出し部154は、ロボツト12で組立
に用いられる部品xを収納したパレツトpを、昇
降枠152から受けて保持する為に設けられてお
り、基本的に、図示しない土台から所定の高さ位
置に固定された引き出し台168と、この引き出
し台168上に、後述する蓋体開放機構170
(第15図に示す。)により蓋体40を取り外され
たパレツトpを昇降枠152から出し入れする出
し入れ機構172とを備えている。 この引き出し台168は、ロボツト12側の支
柱144a,144cに夫々固着された一対の支
持ステイ174を介して、水平状態に固定されて
いる。この引き出し台168の、ロボツト12側
の端部には、引き出されたパレツトpの先端部が
当接されて、このパレツトpの引き出し位置を規
定するストツパ176が取着されている。また、
この引き出し台168の両側には、搬送方向dに
沿つた状態で、一対のスライドガイド178が設
けられている。尚、これらスライドガイド178
の上端面、即ち、スライド支持面は、間欠送りに
おいて停止された状態の昇降枠152の夫々の棚
板156と、水平方向に整合されるように設定さ
れている。尚、このようにスライドガイド178
と水平方向に整合された状態の棚板156に支持
されたパレツトpが、引き出し待機位置にあるパ
レツトとして規定される。 また、前述した出し入れ機構172は、引き出
し台168の両側部に夫々対称的に配設されてお
り、引き出し台168の側縁上において、搬送方
向dに沿つて延出して設けられたガイド部材18
0と、各ガイド部材180に摺動自在に取り付け
られた摺動部材182と、各摺動部材182の上
面に固着された支持板184とを備えている。各
支持板184上には、昇降枠152の引き出し待
機位置にあるパレツトpのフランジ部38に形成
された第1の切り欠き部38aに係合可能になさ
れたフツク186が、搬送方向dに直交する方向
に沿つて進退自在に設けられている。 一方、この支持板184上には、フツク186
より外側に位置した状態で、フツク186を進退
駆動するためのエアーシリンダCS1が取り付けら
れている。このエアーシリンダCS1のピストンは、
対応するフツク186に接続されており、エアー
シリンダCS1への高圧空気の供給により、上述し
た切り欠き部38aに係合する位置に押し出され
るよう設定されている。 また、引き出し台168の各側縁のロボツト1
2側の端部には、駆動ローラ188が回転自在に
軸止されており、またエレベータ26側の端部に
は、アイドルローラ190が回転自在に軸止され
ている。各側縁における駆動ローラ188とアイ
ドルローラ190とには、エンドレスベルト19
2が捲回されており、駆動ローラ188の回転駆
動により、このエンドレスベルト192は走行駆
動されることになる。尚、両側縁における駆動ロ
ーラ188は、連結軸194を介して一体回転す
るように互いに連結されている。 ここで、各側縁における支持板184は、対応
するエンドレスベルト192に固着されており、
エンドレスベルト192の走行に応じて、引き出
し台168上を、搬送方向dに沿つて往復動され
ることになる。また、駆動ローラ188には、こ
れと同軸に従動ローラ196が固定されている。
一方、引き出し台168の側縁における中央部の
下方には、ステイ198を介してサーボモータ
MS2が取り付けられている。このサーボモータ
MS2の駆動軸には、駆動ローラ202が同軸に固
着されている。そして、この駆動ローラ202
と、前述した従動ローラ196とには、エンドレ
スベルト204が捲回されている。 以上のような構成により、このサーボモータ
MS2が回転駆動することにより、駆動ローラ18
8,202が回転駆動され、従つて、エンドレス
ベルト192が走行駆動され、もつて、フツク1
86が搬送方向dに沿つて往復動されることにな
る。 引き出し部の動作 パレツトpを引き出し待機位置から引き出し位
置に引き出し、元の引き出し待機位置に戻し入れ
るという、引き出し部154における出し入れ動
作を、以下に説明する。 先ず、初期状態においては、フツク186は、
サーボモータMS2の駆動により、搬送方向dとは
逆方向に移動されており、引き出し待機位置にあ
るパレツトpのフランジ部38の第1の切り欠き
部38aに係合可能な位置にもたらされている。
尚、この状態で、エアーシリンダCS1は、フツク
186を引き込んだ状態で設定されている。 このような初期状態から、蓋体40の押し上げ
動作が開始されると同時に、エアーシリンダCS1
が動作して、フツク186は引き出し待機位置に
あるパレツトpの第1の切り欠き部38aに係合
する。この後、蓋体40の押し上げ動作の完了に
伴ない、サーボモータMS2は、前回と逆方向に回
転駆動し、この結果、フツク185は、搬送方向
dに沿つて移動する。即ち、このフツク186が
係合している引き出し待機位置にあるパレツトp
は、昇降枠152から引き出し台168上に引き
出されることになる。尚、この引き出されたパレ
ツトpは、一対のスライドガイド178上を摺動
することになる。 このようにしてスライドガイド178上を摺動
しつつ、搬送方向dに沿つて引き出されてきたパ
レツトpは、ストツパ176に当接することによ
り停止し、サーボモータMS2の駆動も停止され
る。このようにして、パレツトpは、引き出し位
置に保持される。 この後、後述するロボツト12により、この引
き出し位置にもたらされたパレツトpから部品x
の取り出し作業を受け、この取り出し作業が終了
することに伴ない、サーボモータMS2は、再び逆
方向に回転駆動して、フツク186を搬送方向d
とは逆の方向に移動させる。このようにして、パ
レツトpは、再び、昇降枠152に向けて戻し入
れられることになる。そして、パレツトpが完全
に昇降枠152内に戻された時点で、サーボモー
タMS2の駆動は停止され、パレツトpは、昇降枠
152内に保持されることになる。 この後、一連の出し入れ動作が完了する。 《ロボツトの説明》 次に、第1図及び第2図を参照して、上述した
バツフア22、エレベータ26、ストツカ24を
備えた部品供給システム14から部品xの供給を
受けて、所定の製品を組立るロボツト12の構成
を概略的に説明する。 ロボツトの構成 第2図に示すように、このロボツト12は、ス
トツカ24の引き出し部154の下方に位置した
部分を含んだ状態で、水平に配設されて組立ステ
ージ210を備えている。この組立ステージ21
0の一側には、一対の架台212が立設されてお
り、両架台212上には、ロボツト12のX軸
(搬送方向dに沿う方向に延出する軸)を規定す
るX軸ロボツトアーム214が架け渡されてい
る。また、このX軸ロボツトアーム214上に
は、ロボツト12のY軸(搬送方向dに直交する
方向に延出する軸)を規定するY軸ロボツトアー
ム216の一端が、X軸方向に沿つて移動可能に
支持されている。 また、このY軸ロボツトアーム216の供給シ
ステム側の側面には、ロボツト12のZ軸(垂直
方向に沿つて延出する軸)を規定するロボツトア
ーム218が備えられている。このロボツトアー
ム218は、上下方向に沿つて移動可能に構成さ
れると共に、Y軸に沿つて移動可能及び回転可能
に構成されている。 即ち、X軸ロボツトアーム214上には、Y軸
ロボツトアーム216をX軸方向(搬送方向d)
に沿つて移動させるためのサーボモータMR1が配
設されている。また、Y軸ロボツトアーム216
上には、ロボツトハンド218をY軸方向(搬送
方向dに直交する方向)に沿つて移動させるため
のサーボモータMR2と、Z軸方向(上下方向)に
沿つて移動させるためのサーボモータMR3と、ロ
ボツトアーム218を回転させるためのサーボモ
ータMR4とが配設されている。 ここで、このロボツトハンド218の下面に
は、ここの部品x1,x2,x3…に対応したフインガ
220が着脱自在に取り付けられている。このフ
インガ220は、対応する部品xを把持するよう
に構成されており、残りの部品x1,x2,x3…に対
応した他のフインガ220は、X軸ロボツトアー
ム214に設けられたフインガステーシヨン22
2に取り出し自在に収容されている。尚、前述し
た組立ステージ210上には、フインガ220に
把持された部品xを組立るための組立台224が
設けられている。また、前述した入力装置18
は、一方の架台212の側方に隣接されている。 ロボツトの動作 以上のように構成されるロボツト12における
部品xを用いての製品のの組立動作について説明
する。 先ず、初期状態において、ロボツトハンド21
8は、引き出し部154の上方に位置決めされて
いる。この状態から、所定の組立順序に従い、必
要となる部品xが収納されたパレツトpがストツ
カ24から引き出し位置まで引き出されていくる
と、パレツトpが引き出し位置に位置決めされた
ことが検出された時点から、サーボモータMR3
回転駆動して、ロボツトハンド218を下降さ
せ、フインガ220による部品xの把持動作が実
行される。そして、部品xの把持動作が終了する
と、サーボモータMR3は、逆方向に回転駆動し
て、ロボツトハンド218を上昇させ、サーボモ
ータMR1,MR2を適宜回転駆動して、組立台22
4上に移動させる。 そして、再びサーボモータMR3を回転駆動させ
て、ロボツトハンド218を下降させ、組立台2
24上において、部品xの組立動作を実行する。
この組立動作が終了すると、ロボツトフインガ2
20による部品xの把持状態が解除され、サーボ
モータMR3が逆方向に回転駆動して、ロボツトハ
ンド218を上昇させる。この後、サーボモータ
MR1,MR2が回転駆動されて、前述した初期位置
に、ロボツトハンド218は復帰移動される。こ
のようにして、1個の部品xに注目した場合にお
ける一連の組立動作が完了する。 尚、このような一連の組立動作が実行されてい
る最中において、ロボツトハンド218による部
品xの把持を受けたパレツトp、即ち、部品xの
ロボツト12への供給を終了したパレツトpは、
ロボツトハンド218がパレツトpの上方位置か
ら組立位置に至り、再び、このパレツトpの上方
位置まで復帰するまでの間に、次の組立工程にお
いて必要となる部品xが収納されたパレツトpと
の出し入れ動作が実行される。 ここで、前述したロボツト12における1個の
部品xを組立るために必要な時間は、パレツトp
への下降動作に0.3秒、部品xの把持動作に0.2
秒、パレツトpからの上昇動作に0.3秒、組立台
224上方への移動動作に0.5秒、組立台224
への下降動作に0.3秒、組立台224での組立動
作に0.2秒、組立台224からの上昇動作に0.3
秒、そして、パレツトpの上方への移動動作に
0.5秒必要であるため、合計で、2.6秒に設定され
ている。 尚、パレツトpの出し入れ動作は、上述したロ
ボツト12の動作時間において、ロボツトハンド
218がパレツトpから上昇された後におけるパ
レツトpの上方位置から、再びこの上方位置に戻
されるまでに実行しなければならない。換言すれ
ば、ロボツトハンド218がパレツトpの上方に
ある待機位置から下降して、パレツトp上におい
て部品xを把持して、パレツトpの上方位置まで
上昇するまでの間は、パレツトpの出し入れ動作
は禁止され、これ以外の時間で、パレツトpの出
し入れ動作をしなければならない。このため、パ
レツトの出し入れ動作に許容される時間は、 0.5+0.3+0.2+0.3+0.5=1.8秒 が最大時間と規定されることになる。換言すれ
ば、この1.8秒内にパレツトpの出し入れ動作が
完了していれば、ロボツト12における組立動作
を停止することなく次の部品xの供給動作が達成
されることになる。このため、前述したストツカ
24においては、この1.8秒内にパレツトpの出
し入れ動作が実行されるように、その動作時間が
設定されている。 《システムの動作》 以下本実施例のFACシステムの動作を如何に
制御するかについて説明する。 〈制御ユニツトの構成〉 第16図に、実施例のFACシステムを制御す
る制御ユニツト16(第2図)のモジユール構成
を示す。前述したように、本FACシステムはロ
ボツトとストツカとエレベータとバツフア等を主
な構成要素とする。上記これらの構成要素は、前
述したように機構的にモジユール化されていると
共に、制御的にもモジユール化されている。即
ち、制御ユニツト16内には、ロボツトを制御す
るマイクロプロセサボード、ストツカを制御する
マイクロプロセサボード、エレベータを制御する
マイクロプロセサボード、バツフアを制御するマ
イクロプロセサボードという。4枚のマイクロプ
ロセサボードを有し、これらのマイクロプロセサ
ボードは周知のマルチバスインターフエースで結
合されている。4枚のマイクロプロセサボード
は、その上位に位置する管理用マイクロプロセサ
ボードにより、システム管理がなされる。上記管
理用マイクロプロセサには第2図に示した入出力
装置18が、RS232インターフエースで接続
されており、この一般的なパーソナルコンピユー
タを援用した入出力装置18から、本FACシス
テムの組立環境(例えば、パレツト内に含まれる
部品の指定、工程順等)を入力して指定する。 制御ユニツト16の内部が、第16図に示され
ているように制御対象毎にモジユール化されてい
ることは、本FACシステムがその設置先の諸条
件、例えば環境、制約等を考慮して、上記モジユ
ールをオプシヨン選択でき得るようにしたもので
あり、更に、上記組立環境を入出力装置18から
入力して、自由に工程等の設定を変更可能にした
ことも、本FACシステムがその名に示すように、
「柔軟性に富んだ」システム環境を再編成できる
ようにしたものである。これは、FACシステム
の前述の基本的構成についての制御ユニツトのプ
ログラムの説明、更に、この基本的構成から発展
した種々の機器構成の変形例、プログラムの変形
例についての説明から、自ずと明らかになるであ
ろう。 〈組立環境の入力〉 本FACシステムの技術思想は製造だけに限定
はされず、究極的には、あらかじめ用意されてい
る複数の物品群(各物品群は同一手段の物品のみ
を含む)の中から、前もつて決定されていた所定
の順に従つて、1つずつ物品を選択した上で、そ
の選択された1つの物品を、ある一点に向けて
『供給』するというものである。そして、上記あ
らかじめ用意されてある複数の物品群から、上記
一点に向けて物品を供給すると、物品群内の物品
自身が不足する。そこで、本FACシステムの技
術思想は、いかに、この物品群に対して、効率良
く、しかも、上記一点に向けての供給を止めるこ
となく、新たな物品を『補給』するという点に集
約される。本FACシステムの技術思想を製品組
立に適用したものが、以下詳述するところの
FACの狭義の意味でのロボツトによる自動組立
てであり、この狭義のFACシステムでは、『物品
の供給』がストツカによるロボツトへの『部品の
供給』に相当し、『物品の補給』が、バツフア、
エレベータ(更には、無人車、無人倉庫等も含め
て)によるストツカへの新たな部品の供給に相当
する。そこで、この狭義の意味のFACシステム
における『組立環境』について以下説明する。 第17A図〜第17C図に、入出力装置18の
表示画面を示す。この表示画面は、操作者が付属
のキーボードから種々の組立環境を入力し、変更
するための画面であると共に、制御の推移につれ
ての現在の制御状態を表示するための画面でもあ
る。 本FACシステムの組立環境とは、例えばパレ
ツト情報等であり、即ち、ある部品について、そ
の部品名、その部品を収容するパレツトのストツ
カ内の載置棚位置S、パレツトに収容できるその
部品の総個数T、そのパレツトの厚さH、その部
品をロボツトが組上げて製品に仕上げていくため
のプログラム番号P、パレツトの所定の場所に付
されたバーコードB、その部品に使われるために
ロボツトのハンドに取付けられるフインガーの番
号F等である。本FACシステムでは、第3図に
示したような規格サイズのパレツトを用いてい
る。従つて、部品が決まれば、その部品の組立プ
ログラムP(例えば、ネジ締め等)、その部品を収
容するパレツトの規格が決まつてしまう。パレツ
トが決まるとは、パレツト内の収容個数T、部品
の高さに依存するパレツトの厚さH等は決まるこ
とである。 第17A図の使用部品テーブルは、工程順とは
独立に、操作者が入出力装置18のCRT表示画
面を見ながら、部品名と、その部品を収容するパ
レツトの総個数T、そのパレツトの厚さH、その
部品のバーコードB、その部品の組立てに必要な
ロボツトのフインガーの番号F及びプログラムの
番号Pを入力したものである。その他の、工程順
番号G、ストツカ棚位置Sは、後述の工程順テー
ブル入力時点で、管理用モジユールのプログラム
(第16図)が自動的に操作者に替わつて入力表
示し、また残個数Zは、工程の進行に応じて変化
するものであるから、このZも上記管理モジユー
ルプログラムが、操作者に替つて最新の更新され
た残個数を表示するものである。部品テーブル入
力過程で、各部品にインデツクス番号IDXが割り
当てられる。IDXが割り当てられると、本FAC
システムの工程順入力過程(第17B図)で、こ
のIDX番号により部品を特定できるから、部品名
を直接入力するよりも楽になる。 第17A図に示した具体例では、部品インデツ
クスIDXが「1」のパレツトには、部品名が「ビ
ス」で、パレツト内の収納個数が38個、パレツト
厚50mm、プログラム番号が「100」と入力され、
部品インデツクスIDXが「2」のパレツトには、
部品名が「ナツト」で、パレツト内の収納個数が
13個、パレツト厚25mm、プログラム番号が「200」
と入力され、部品インデツクスIDXが「3」のパ
レツトには、部品名が「ワツシヤ」で、パレツト
内の収納個数が54個、パレツト厚100mm、プログ
ラム番号が「300」と入力……となつている。 尚、上記の操作者が入力する組立環境情報は、
部品が決まれば、全て一意的に決まつてしまうも
のである。ある製品の組立てに必要な部品は通常
前もつて分かつていることであるから、従つて、
それらの必要部品を収容するパレツトやプログラ
ム、フインガー等も一意的に決まる。従つて、本
FACシステムを複数台を同時に管理する中央の
生産管理用のコンピユータシステム(第16図)
から、これらの情報を与えても良い。 部品から製品に組立てるには部品に関する情報
だけでは足りず、どの部品をどの順で、組立てる
かが重要である。そこで、本FACシステムの操
作者は、色々な製品を組上げる上で、各工程で必
要な全部品をリストアツプして、CRT上の工程
順テーブル(第17B図)に入力していく。その
入力過程で、工程順は、入力順に先頭から1,
2,3……と割り当てられ、その番号は変数Gと
される。各工程でどの部品を使うかを指示するた
めの入力は、操作者が部品インデツクスIDXを入
力することによりなされる。更に、工程順テーブ
ルには、その部品を収容するパレツトをストツカ
のどの棚位置S[G]に載置するかを決めて入力
する。このS[G]を入力する必要性は次の点に
求められる。即ち、工程が異なつても、同一部品
を使う場合があり、しかも、この同一部品は同じ
パレツトに収容されているから、上記異なる工程
で、同じ棚のパレツトを要求する場合があるから
である。このようにして入力された工程順テーブ
ルの具体例を第17B図に示す。 第17B図は、複数の部品からある特定の製品
を組上げるのに必要な部品と、その工程順を入力
するために入力表示される。工程順は、1〜64ま
での64工程が本FACシステムで定義可能である。
操作者は、工程順に沿つて、第17A図の部品テ
ーブルの表示を見ながら、部品IDX及び棚位置S
[G]を次々に入力していく。工程順テーブル中
のプログラム番号P、部品名は、管理プログラム
が挿入していくものである。この工程順テーブル
で、工程番号Gと部品インデツクスIDXとが関連
付けられると、部品テーブル(第17A図)によ
り、工程番号Gとその工程に用いられるパレツト
が関連付けられる。 尚、工程順テーブル入力のS[G]の入力は、
1部品/1工程/1棚であれば、即ち、同一種類
の部品を異なる工程で使う場合は、パレツトを載
置する棚を異なるものとするという場合は、工程
順がパレツトの棚順S[G]となり、また部品が
決まれば、そのパレツト厚さHは管理プログラム
は部品テーブルから知れるので、操作者がS[G]
を入力しなくとも、管理プログラムが操作者に替
つて棚位置S[G]を計算してテーブルに入力す
ることができる。意図的に、同一部品を異なる工
程であつても同じ棚のパレツトから取り出すよう
に、工程順を組む場合に、操作者が、パレツト厚
Hを考慮しながら、S[G]を入力する必要がで
てくるのである。部品テーブルの入力の場合と同
じように、工程順は、ある製品については前もつ
て生産計画で決めるものであるから、その前もつ
て決めてある工程順を、中央の生産管理コンピユ
ータシステムから通信回線を介して本FACシス
テムに入力してもよい。 〈部品供給の効率化の変動要因〉 さて、FACシステムでは、『物品の供給』順
(即ち、組立て順である工程順)が『物品の補給』
の効率化に極めて大きな影響を与える。本FAC
システムの組立環境の前提は、1部品/1工程で
ある。部品の供給、部品の補給の効率化に影響を
与える要因は、パレツト厚さH[G]及び、どの
パレツトをどの棚位置S[G]に載置するかであ
る。パレツト厚Hは、ストツカ内に全部で何個の
パレツトを収納可能であるかを限定してしおま
う。本FACシステムは、ストツカの最大棚数に
収納可能なパレツト数の範囲以内で、部品から製
品を組立てる。従つて、パレツト厚Hによつて、
パレツト数に制限が発生することは、もし、1つ
の製品を組立てるのに、複数工程で同じ部品を使
うのであれば、その同一部品を同一パレツトから
取り出すようにして、総パレツト個数を抑制させ
る必要に迫られる。複数の異なる工程で同じパレ
ツト内の部品を取り出すようにすると、ストツカ
の上下移動がランダムになり、ストツカのロボツ
トへの供給速度の低下に連がる。このように、工
程順Gと、パレツト厚さHと、棚位置S[G]と
は、効率化と大いに関係するものであるので、工
程順テーブルの作成には、これらの諸用件を勘案
して、慎重に作成する必要がある。又、収容個数
T[G]にも部品毎に決まつているから、組立て
に従つて、空パレツトの発生頻度、発生順も影響
され、空パレツトの入れ換え、即ちエレベータと
バツフアの動作の効率化にも影響を与えるからで
ある。 第15A図〜第15E図は、パレツト厚さHを
同じと仮定して、収容総個数T[G]、棚位置S
[G]が効率にどのように影響するかを説明する
ものである。第15A図は、一番単純な例で、部
品が異なつても、各工程でのパレツトのT[G]
が同じであり、しかも、その各パレツトを工程順
に棚に載置した(即ち、S[G]が正順になつて
いる)場合である。この場合は、パレツトで部品
が空になるのが、工程シーケンス順であり、又、
ストツカの動きも上方に一様な動きをする。 次に、組立にA部品とB部品が必要で、その組
立て順もA→A→Bとする必要があり、A部品は
パレツトに100個収容可能であり、B部品は50個
収容可能である場合を想定する。 第15B図は、工程1→2→3で、順に各パレ
ツトから部品A→A→Bを取り出す場合である。
この場合は、ストツカの動きは、上方に整然とし
て動き、パレツト交換頻度も少ないが、多くのパ
レツトを必要とするという不都合が発生する。 第15C図は、工程1,2で、同一パレツトに
ある、A部品を使うというものである。この場合
は、ストツカの移動は整然としており、パレツト
交換頻度も少なく、かつ必要パレツトのムダがな
い。組立の特殊性、工程順G、パレツトの部品収
容量Tを良く考慮した理想的なものである。 組立て順が、A→B→Aの場合に、工程順、棚
位置を第15D図のようにしたときは、棚数にム
ダができるが、ストツカの動きは整然とする。第
15E図のようにしたときは、パレツトの個数に
ムダがなく、パレツト交換も連続的に発生する
が、ストツカの動きに激しい上下動が生じる。 以上、具体例を上げて、組立て順、工程順G、
部品個数T[G]、棚位置S[G]が、部品の供給、
補給の効率にどのように影響するかを説明した。
本FACシステムは、この上記要素が効率に影響
を与える要因を分析して、最適な組立て順、部品
供給計画を提供するものではないが、このような
組立て計画、工程順が一度、操作者若しくは生産
管理コンピユータによつて決定されると、どのよ
うな工程順、計画にも柔軟に適合でき、しかもそ
の範囲内で、最も効率良く部品をロボツトに供給
し、且つ、ストツカに部品を補給するためのもの
である。即ち、工程順G、棚位置S[G]等を第
19A図に示すように、変数化して、柔軟に対処
しようというものである。 尚、例えば第15A図のように、ストツカ内の
パレツト載置順を工程順とするように工程順テー
ブルを入力することの目的は、本FACシステム
が、変更に対する「柔軟性」と共に、ロボツトに
よる組上げ動作を如何に阻害しないようにして効
率良くロボツトに部品を供給するかを主眼にして
いるからである。即ち、ストツカ内のパレツトの
載置順は、工程順でなくとも、例えば、パレツト
内の部品が零となつて入れ換えが必要となる順に
並べても良い。しかし、本システムの主眼とする
ロボツトの動作を阻害しないでロボツトに部品を
供給するための制御は、パレツト内の収納部品個
数が部品によつて可変であり、従つて、パレツト
入れ換え時期が必ずしもストツカ内の載置順に従
わず予想が困難であること、ロボツトによる部品
ピツクミスによる部品残個数の変化に柔軟に対応
できること、また、第17B図に示したように工
程順の入力が人間工学的に適していること等から
鑑みて、本実施例では、パレツトの載置順を工程
順としたものである。従つて、ストツカ内のパレ
ツトの載置順が工程順に並んでいない場合をも予
想して、ロボツト、ストツカ、エレベータ等の制
御が適切に行なわれるように、プログラムを修正
容易にされていることが、基本構成実施例及びそ
の変形構成実施例の制御の説明により自ずと明ら
かとなるであろう。 本FACシステムの第14図に示したストツカ
の棚板156は、この実施例では、全部で20段用
意してあり、上から順に第1段、第2段……第20
段とする。第14図、第18図に示すように、各
棚板は等間隔(約30mm)で設けられている。従つ
て、3種類の厚さ(25mm、50mm、100mm)のパレ
ツトをストツカ内に収容する場合は、例えば100
mm厚のパレツトは4つの棚板を占有してしまう。
第19A図に示した具体例では、第1工程のIDX
「1」である「ビス」の入つたパレツトは、第1
番目の棚板上に載置され、第2工程のIDX「3」
である「ワツシヤ」の入つたパレツトは、第3番
目の棚板上に載置され、第3工程のIDX「2」で
ある「ナツト」の入つたパレツトは、第7番目の
棚板上に載置されことになる。あるパレツトが、
どの棚板上に(即ち、第19A図のストツカ位置
番号S)に載置されるかは、前述したように、
夫々のパレツトの厚さを管理プログラムが考慮し
て演算して決定するか、操作者が効率を考慮して
決定して入力し、第17A図のテーブルに順に表
示する。 このように、操作者が部品テーブル、工程順テ
ーブルに所定の最低限の情報を入力すると、管理
プログラムは、部品テーブル中に、工程順、スト
ツカ内載置番号S等を演算して表示してくれるの
で、複雑で膨大な組立環境を極めて操作性の良く
設定でき、しかも、その変更は前記入力情報を変
更するだけであるので、工程変更、部品変更に柔
軟に対応できる。 〈その他の表示要素〉 第17C図は、入出力装置の表示画面上にアイ
コン(絵文字キー)である。『連続』とは、通常
の連続組立/部品供給動作モードを指示するキー
であり、この『連続』キーが押されると、管理マ
イクロプロセサ(第16図)内の不図示のメモリ
内のSINGLEフラグが“0”にされる。連続動作
モードに設定されて、その後『スタート』キーが
押されると、『ストツプ』キーが押されるか、異
常が発生してシステムがストツプするまで、連続
的にシステムが動作する。『シングル』とは単一
動作モードであり、このキーが押されると、前記
SINGLEフラグが“1”にセツトされ、『スター
ト』キーを押す度に、単一の動作(各モジユール
によつて、その単一の動作の範囲が異なる)が実
行される。 〈制御に使用される変数〉 第19A図に、各モジユールのマイクロプロセ
サにより共通に使用される(アクセスできる)共
通変数(グローバル変数)を示す。これらの変数
は二次元のアレー状に配列されており、引数G
(工程番号)により索引される。入れ換えフラグ
I[G]は、工程順G(即ち、ストツカ内で上から
G番目の棚)のパレツトが空になつたことを示す
フラグである。その他の共通変数の多くは、第1
7A図、第17B図に示したものと同じなので説
明は省略する。 第19B図は、ロボツトからエレベータ及びバ
ツフアへ送られる入れ換パレツトの準備指示(パ
レツト内の残個数Zが1個になつた時点で、エレ
ベータ及びバツフアにだされる)を、キユーイン
グ(待行列化)するために、その工程番号(E1
E2,D1,D2)の退避エリアである。第21B図
から分るように、キユーの個数は2個である。2
個としたのは、本実施例に使われている各モジユ
ールの機械速度(例えば、モータ速度)等を考慮
すると、最悪でもキユーが3個以上発生しないか
らである。もちろん、使用するデバイスにより実
際にはその速度は変化するから、キユーの数の3
個以上に増やしてもよい。尚、このキユーが本実
施例ではどのように使われるかは、後述する。 〈各モジユールの上下動範囲〉 第20A図を用いて各モジユールが上下に移動
できる範囲を説明する。 バツフアについては、床上900mmの位置で無人
車から積み上げられたパレツトをバツフア台52
が受けとる。第1の分離爪が、分離対象パレツト
の1つ上のパレツトを掛止する位置(「一時預り
位置」と称する)は床上1410mm、分離対象のパレ
ツトを第2の分離爪が掛止する位置(「分離位置」
と称する)は床上1300mmである。但し、上記の一
時預り位置及び分離位置は公称位置であり、前述
したように、パレツトの厚さには許容誤差があ
り、その誤差を考慮したバツフアの上下移動量制
御が後述(第23B図)するようになされる。バ
ツフア台52の下方向の最大降下位置は床上500
mmであり、この位置をバツフア移動制御のテイー
チングの原点としている。バツフア台のパレツト
の最大積載個数は、複数個のパレツトが積み上げ
られた状態で、バツフア台52が一時預り位置ま
で上昇した時点で、最上段のパレツトが床上2225
mmを越えないように、各パレツト厚等を考慮して
設定される。 搬出機構76の設置位置は床上350mmである。
上述したように、バツフア台52は最下位位置で
床上500mmまで下降し得るが、このバツフアが、
搬送機構76に空パレツトが満載されている状態
での空パレツトの搬送を阻害しないように、搬送
時にバツフア台は上昇する。 エレベータの上下動範囲について説明する。エ
レベータの最高上昇位置は、分離位置で第2の分
離爪が分離対象の部品を満載したパレツトと、ス
ライドガイド122とが整合する位置(「パレツ
ト取り出し位置」)であり、このパレツト取り出
し位置をエレベータ制御のテイーチング原点とす
る。かかる設定で、エレベータのストローク範囲
は800mmである。 ストツカの移動範囲について説明する。ストツ
カは前述したように、30mm間隔の棚が20段あり、
従つて、ストツカの上下の幅は600(=30×20)mm
である。第1段目の棚上のパレツトが引き出し部
154に引き出されるときの、20段目の棚位置が
最下位下降位置であり、この位置をテイーチング
の原点として、床上300mmに設定する。 ロボツトテイーチングの上下方向移動の原点は
床上1225mm(900+175+150)mmであり、ロボツ
トハンドのフインガーが引き出し部154上のパ
レツトから、1つの部品を把持して、上方に移動
し、更に組立て位置まで水平に移動して、下降す
る。 〈パレツト入れ換えの動作概略〉 ここで、第20B図を用いて、部品を満載した
1つのパレツトが、エレベータにより、バツフア
から取り出され、更に、ストツカ内の空パレツト
と入れ換えされる様子を説明する。 パレツト内の部品が1つまで減ると、ロボツト
は、バツフアにパレツトと分離を準備させ、エレ
ベータには分離位置まで移動するように指示す
る。すると、バツフアにより分離位置(この位置
は固定である)で分離されたパレツトは、エレベ
ータにより取り出されるのを待つ。エレベータが
分離位置(取り出し位置)まで移動してきて、エ
レベータ本体内にパレツトをバツフアから取り込
むと、このエレベータは、そのスライドガイド1
34が、ストツカ内で空になるであろう(或るい
は、既に空になつた)パレツト(通常、ロボツト
への引き出し部154上に引き出されているパレ
ツトの1つ上に位置している)と整合する位置ま
で下降して待機する。この待機位置は、工程順、
棚位置S[G]によつて異なるが、パレツトを工
程順に上から並べた場合には、この待機位置は、
第20B図のように、実線230で表わされた位
置となる。かくして、エレベータの空パレツトの
入れ換え準備が終了する。 部品残個数が1のパレツトが再びストツカ本体
内から引き出し部154まで引き出され、この最
後の1個をロボツトが把持すると、パレツト内の
残個数“0”になる。すると、ストツカとエレベ
ータとの間のパレツトの入れ換えが開始する。即
ち、エレベータは前記待機位置230で先ず、空
パレツトをエレベータ下部内に引き込む。その
後、エレベータは1段下がつて、部品満載のパレ
ツトを空いたストツカ棚に押出す。この押出し状
態位置を第20B図の破線232で示す。その
後、エレベータは更に下降して、空パレツトを搬
送機構76上に積み上げる。こうして、空パレツ
トの入れ換えを終了する。 〈各モジユールの制御の詳細説明〉 かくして、FACシステムの各モジユールの概
略動作が把握できたところで、以下各モジユール
の詳細な制御動作を、第21A図以下により説明
する。尚、前述したように、本制御プログラム
は、第15A図〜第15E図のような場合にも柔
軟に対処できるような構造をしているので、複雑
である。そこで、以下説明する各モジユール動作
の説明においては、一般的な構成(組立て順、工
程順、パレツト載置順)を想定して説明し、必要
に応じて、各モジユールがある具体的な初期状態
から出発して、その初期状態が各モジユールによ
る制御により推移していく過程を追つて説明する
こととする。その初期状態とは、 :ストツカ24内の全面棚(即ち、20個の棚全
て)に、同一厚さ厚さのパレツトが載置されて
おり、パレツト内の部品個数はバラバラであ
る。 :工程もこの棚順に従つており、1つの工程は
1つのパレツト内の1つの部品のみをつかう。
即ち、全工程数Mはストツカの全棚数に等しい
20工程である。 :また、バツフア台52上にも必要な予備のパ
レツトが前もつて積み上げられている。 このような初期状態を擁する構成を、便宜上、
『簡略化構成例』と称することとする。この『簡
略化構成例』から出発して予想されるモジユール
の動作は、 :ロボツトは各パレツトから1個/1工程の部
品の組み付け作業を行ない、 :ストツカは第1番目の棚から第20番目の棚ま
で、順に上昇しつつ、引き出し部154までパ
レツトを引き出し、第20番目のパレツトを引き
出したら、ストツカ全体が下がつて、再び、第
1番目の棚パレツトを引き出す。 :エレベータ、バツフアについては、部品残個
数Zが1個若しくは0個になるのがパレツト毎
にマチマチであるために、必ずしも、ストツカ
の棚順に空パレツトの入れ換え要求が発生する
ものとはならない、等である。 さて、ロボツトが組立作業を開始するところか
ら、説明を開始する。
【ロボツト及びストツカの制御】
ロボツトの制御は第21A図,第21B図にフ
ローチヤートに示されたプログラムに従つてなさ
れる。又、ストツカの制御は第22A図,第22
B図のフローチヤートに示されたプログラムに従
つてなされる。これら2つのモジユールを一緒に
説明するのは、ストツカ内のいずれかのパレツト
部品の残個数Zが“1”になるまでは、エレベー
タ、バツフア等は動作しないからである。 前述したように、管理用マイクロプロセサのプ
ログラムは、入出力装置18の「スタート」が押
されると、各モジユールのプログラムを起動す
る。ロボツトモジユールのマイクロプロセサは、
ステツプS8で工程番号引数Gを“1”に初期化
する。この工程番号G“1”であるということは、
ロボツトが工程番号1の部品を要求することを意
味し、即ち、ストツカに対し、ストツカの第S
[1]番目の棚のパレツトを要求することを意味
する。ステツプS10で、前述のSINGLEフラグ
(第17C図)の状態を調べる。SINGLEモード
であれば、ステツプS10からステツプS12に進ん
で、「スタート」キーが押されたときのみ、以下
の制御を実行して、単一動作を行なうようにす
る。以下の説明においては、主に連続動作につい
て説明する。 ステツプS14でストツカを起動スタートさせ
る。このような他のモジユールに対する指令は、
前述のマルチバスを介して行なわれる。ロボツト
はストツカを起動させたら、ステツプS16にて、
ストツカがS[G]の番号のパレツトが引き出し
部154に引き出される(即ち、パレツト準備
完)のを持つ。 一方、ロボツトからの起動をステツプS60で待
つていたストツカでは、この起動があると、ステ
ツプS62に進んで、いずれかのパレツトが引き出
し部154上に既に引き出されていないかを確認
する。この確認は、引き出し部154上の不図示
のセンサによつて確認される。このような確認
は、何等からの原因でフトツカが停止した後の再
始動するときの確認のため、及び、SINGLEモー
ドのときのためである。従つて、パレツトが既に
引き出し部154に引き出されていたのならば、
ステツプS64に進んで、 この引き出されていたパレツト(どのパレツトか
は、変数Lにより知れる)がロボツトが要求して
いた工程G=1のパレツトであるかを判断する。
もし、ロボツト要求のパレツトであるのならば、
パレツトを引き出す必要はないので、ステツプて
S84に進んで、ロボツトに対して、パレツト準備
完了の通知をマルチバスを介して送る。ステツプ
S64で、既に引き出されていたパレツトがロボツ
ト要求の工程G(棚S[G]番面)のパレツトでな
かつたのならば、ステツプS66でそのパレツトを
ストツカ内に戻す。尚、このストツカ内への戻し
の為に、エアシリンダCs4及びモータMs2がどの
ように動作するかは前述してあるので、その説明
は省略する。 ステツプS62でパレツトが引き出されていない
と判断されたか、既に引き出されていたパレツト
がステツプS66で戻されたかすると、ステツプ
S68に進んで、ロボツトがどのパレツトを要求し
ているのかを変数Lに記憶する。ロボツトが要求
したパレツトを示す変数GをストツカがLに記憶
するのは、本FACシステムでロボツトとストツ
カとが、時々同期を取りつつも、基本的には独立
して並行動作ができるようにするためである。 ステツプS70に進んで、ストツカを上下移動さ
せて、ロボツトが要求したパレツトを引き出し部
154に整合させるために必要なモータMs1の回
転量を計算する。ストツカの各棚の原点(第22
A図より、床上300mm)からの位置は、第20図
に示したように、前もつてテイーチングさせてあ
る。従つて、ロボツトが要求した工程G(=L=
1)のパレツトは、Lの番号で索引したストツカ
棚番号S[L]に入つているから、第19A図に
示した変数S[L]から、L=1のS[L]を索引
して、その値を引数とするテイーチング位置TP
[S[L]]を第18図のテイーチングポイントか
ら探して、その値をサーボモータの移動量STP
とする。即ち、 STP=TP[S[L]] とする。そして、ステツプS72で、その移動量に
応じたストツカ移動を行なう。ATP位置までサ
ーボモータMs1が回転すると、ロボツトが要求し
たパレツトの入つた棚は引き出し位置に達する。
ステツプS74のCHフラグは、ロボツトからの入
れ換要求が既にあつたことを示すフラグであり、
G=L=1の場合は入れ換え必要状態が発生する
前であるためにリセツトしているから、ステツプ
S78に進む。ステツプS78、ステツプS80で、その
パレツトの蓋を開け、ステツプS82で、蓋を開け
られたパレツトを既述の制御により引き出し部1
54にまで引き出す。パレツトが引き出し部15
4のストツパ176に当接すると、ステツプS84
でロボツトに対して、パレツトが引き出し部15
4上で準備完了したことを通知する。そして、ス
トツカは、ロボツトによる所定の通知を待つ。 さて、ステツプS16(第21A部)でストツカ
からの準備完了を待つていたロボツトは、完了通
知を受けると、ステツプS18に進み、引き出し部
154上に載置されたパレツト内の部品をビツク
するためにその部品上空に移動して、次に下降し
て、部品をピツクしようとする。次に、ステツプ
S20で、当該工程番号Gの部品の残個数Z[G]
を1つ減らす。ステツプS22で、この残個数Zが
1になつたかを調べる。いまだ残個数Z[G]が
1以上のときは、ステツプS28で、ロボツトのフ
インガーが部品をピツクできたかを調べる。部品
が正常にピツクできなかつたとは、フインガーが
部品の把持に失敗した場合の他に、パレツト内の
当該場所に部品が挿入されていなかつた場合等で
ある。このような場合は、部品を正常に把持でき
るまで、又は残数個が1個になるまで、ステツプ
S18で、ピツクの再試行を行う。部品のピツクが
正常に行なわれたことが確認されると、ステツプ
S32で、ストツカに対し、ピツク完了の通知をス
トツカに返す。 ロボツト動作中及びピツク完了の通知を夫々受
けると、ストツカ側では、ステツプS86→ステツ
プS88→ステツプS90に進んで、引き出し部15
4上のパレツトをストツカ内に戻す。更に、ステ
ツプS92で前記CHフラグを調べる。いまだ、て
このフラグはリセツトしているから、ステツプ
S100に進む。ステツプS100でのI[L]は、前述
したところのロボツトに検知されたL番目のパレ
ツトの残個数Lが零個になつて入れ換え要求がロ
ボツトから出されたことを示すフラグであるか
ら、今は、このフラグはリセツトしている。従つ
て、ステツプS118に進み、Lを1つインクリメ
ントする、即ち、 L=L+1 である。 ステツプS118からステツプS126までは、ロボ
ツトがステツプS18(第21A図)でピツクした
部品を組付けている間に、ストツカが次のパレツ
ト(部品)を引き出し部154上に準備しておく
ためである。即ち、ステツプS120で、現工程が
最終工程であるかを調べ、最終工程(前記の『簡
略化構成例』では、総工程数が20工程であるか
ら、L=20のとき)ではないときは、ステツプ
S126に進み、ロボツトが部品をピツクしたパレ
ツトの次のパレツトの棚(LはステツプS118で
既に1インクリメントされている)を引き出し部
154位置まで移動させる量を計算する。ステツ
プS128,S130は、SINGLEモードのときに、『ス
タートキー』の押下毎にストツカを移動させるこ
とを行なう制御である。ステツプS130から、第
24A図のステツプS72に戻つて、ステツプS126
で計算したSTPモータMs1に送つて、次の棚を引
き出し部154位置に整合させる。以下の制御は
前述した制御を繰り返す。以上の制御を、いずれ
かのパレツトの残個数Z[G]が1個になるまで
繰り返す。尚、第22B図に示したストツカの制
御プログラムは、全ての工程で部品を必要とする
ような組立を想定したのものである。しかし、実
際には、例えば、フインガー交換等の如く、部品
を必要としない工程もあり得、そのような場合
は、ストツカの棚移動(ステツプS126)は必要
が無い。そこで、前述の制御変数(第19A図
等)に、当該工程が部品を必要とする工程か否か
を判別するフラグを設定(若しくは、部品インデ
ツクスをアルフアベツトにする)して、ステツプ
S126の前で、このフラグの値を調べ、部品を必
要としない工程であれば、ステツプS126に進ま
ないで、ステツプS118に戻つて工程を1つ進め
るようにしてもよい。 残個数が1つになつたとき やがて、棚S[G]のパレツトの残個数Z[G]
が、ある工程Gにおいて1になる。即ち、それま
での部品残個数が2個のパレツトから、ステツプ
S18で1つ部品をピツクすると、残個数は1個に
なるから、ステツプS22からステツプS24に進み、
当該工程番号Gを、エレベータ及びバツフアの制
御プログラムで使うことができるように、工程番
号変数E,Dに退避しておく。そしてステツプ
S26で、バツフア、エレベータに、もうすぐ空パ
レツトができるから、その替りのパレツトの準備
を開始するように指示する。この入れ換え準備指
示は、前述のキユーエリアに格納され、もし、エ
レベータ,バツフアが、前の入れ換え準備動作で
ビジーでなければ、エレベータ,バツフアが、こ
のキユーを取り出して、入れ換え準備動作を開始
する。 バツフア,エレベータへの入れ換え準備の指示
をした後も、ロボツトは、ステツプS16で、スト
ツカからパレツトを引き出し部154位置まで引
き出したことの通知がある限り、ピツク動作を続
ける。 一方、本実施例の制御において、ストツカがそ
の動きを停止するのは、ある工程G(=L)でパ
レツトの残個数Zが零になつたことをロボツトが
検知して、その旨が(I[L]により)ストツカ
に知らされ、ストツカが、次の工程G+1(=L
+1)のパレツトを引き出し部154に引き出し
て、そのG+1のパレツトの部品をロボツトがピ
ツクし、前工程Gで発見された残個数が零のパレ
ツトの入れ換作業が終了していないとき(ステツ
プS94)であるようにしている。即ち、入れ換動
作業が終了するまで、ストツカは待機するのであ
る。これら、残個数Z[G]が零になつた工程G
の次の工程G+1のパレツトには部品が残つてい
るから、その場合はロボツトによる工程(G+
1)の部品組立てと工程L(=G)の空パレツト
の入れ換えを並行して行なえるようにしたためで
ある。
【パレツト入れ換え】
*バツフアによるバレツト分離* 第23A図はバツフアの制御プログラムに用い
られる変数を示す。即ち、これらの変数は、現在
のバツフア台に載置されている最上位のパレツト
段の番号、バーコードリーダーによる読取りデー
タ格納領域B、そして、各段毎のバレツトの高さ
情報、その部品名称等である。最上位のパレツト
段の番号は、これらの変数が、パレツトがバツフ
アからエレベータによつて取りで出されるに従つ
て、当該取り出されたパレツトの情報は削除され
るので、これらの変数のどの部分が現在有効かを
示すためである。これらの情報は後述するよう
に、人手を介さないで、本FACシステムが生産
管理コンピユータを介して無人倉庫に必要パレツ
トを要求して、そのパレツトが無人車からバツフ
アに渡された場合は、システム(第16図の管理
用マイクロプロセサのプログラム)がバツフアに
与えるようにする。反対に人手によりバツフア台
52上に積み上げる場合は、入出力装置18から
上記情報を入力する。 さて、ロボツトが、ステツフA26(第21A図)
にて、キユーを介してバツフアに対し入れ換え準
備を指示している。この入れ換準備に必要なパレ
ツトに対応する工程番号は、ステツプS24でキユ
ー内の変数Dに退避されている。この入れ換準備
指示をバツフアがステツプS150で受けると、ス
テツプS152に進んで、入れ換が必要になるパレ
ツトの部品名(若しくは部品インデツクスIDX)
を、ロボツトから知らされた工程番号Dにより、
第19A図の変数テーブルから検索する。そし
て、この部品名(部品IDX)を第23A図のテー
ブル内にサーチすることにより、入れ換えられる
部品パレツトが何番目に詰まれたパレツトかを知
る。そして、ステツプS154で、このパレツトの
バツフア台52からの距離(とする)を求める。
これは、この段のパレツトまでの全てのパレツト
の厚さ(第23A図のテーブルより知る)を合計
して求め、バツフア台52の現在位置の下端の床
からの距離(mとする)を知り、これらのm,
から、入れ換えられるべきパレツトが分離位置に
移動されるまでの移動距離を、ステツプS156で、 {1410−(m+)}mm から求める。ステツプS158では、この求めた移
動距離だけバツフア台52を上下動する。この移
動距離は、第7A図を参照して、入れ換えパレツ
トを上から3番目のパレツトとしたとすると、よ
く理解される。 ステツプS160では、センサ80のセンス状態
を調べる。センサ80がオフしていれば、ステツ
プS162でこのセンサ80がオンするまで、バツ
フア台52を上昇させる。ステツプS160で、セ
ンサ80がオンしていれば、ステツプS164でこ
のセンサがオフするまで下降させる。このような
制御がパレツト厚さの公差に関連して何故行なわ
れるかは、既に第8A図〜第8E図に関連して詳
述したので、その再説明は省略する。 所望のパレツトが分離位置に達した段階で、確
認のために、バーコードリーダー74によりパレ
ツトに付されたバーコードを読取る。ステツプ
S168で、この読取データRと、変数テーブル
(第19A図)のB[D]とを比較する。この比較
が一致しない場合は、分離位置に移動してきたパ
レツトは入れ換え対象のパレツトの1つ上のパレ
ツトであるから、ステツプS170に進んで、その
1つ上のパレツトの厚さを第23A図のテーブル
から求め、ステツプS172でその分だけバツフア
台52を上昇させて、所望のパレツトを分離位置
に移動させる。ステツプS174,ステツプS176で、
バーコードリードを再試行して確認する。ステツ
プS168若しくはステツプS176から、ステツプ
S178に進んで、第1の分離爪66を付勢して、
ステツプS180で、所定距離L1(最大厚さのパレツ
ト厚以上の距離、第20A図の例では94mm)だけ
ブツフア台を下降させ、第7C図に示した状態に
し、ステツプS182で第2の分離爪68を付勢し、
ステツプS184で更に所定距離L2だけ下降させ、
第7D図に示した如くバツフアを分離する。そし
て、ステツプS186でエレベータに対しバツフア
分離が完了したことを通知して、ステツプS188
にてエレベータがこの分離されたパレツトをエレ
ベータ本体内に引き込むのを持つ。 *エレベータによるパレツト引き出し* エレベータは、ストツカ内の空パレツトを入れ
換えする必要がないときは、動作する必要がな
い。そして、この入れ換え動作は、必ずバツフア
によつて分離された部品を満載したパレツトを、
レエベータの昇降枠に取り込む作業が最初に必要
になる。従つて、エレベータの昇降枠の通常の待
機位置を、バツフアによる分離位置と整合する位
置(第20A図にも示すエレベータの原点位置)
とすると、いざ、新たなパレツトを準備せよとの
ロボツトからの指示が来て、しかも、バツフア側
で直ちに分離動作が完了したようにときは、移動
に要する時間無しで直ちに昇降枠内へのパレツト
の取り込みが開始できるというメリツトがある。
そこで、本実施例のエレベータ制御も、第24A
図のステツプS20に示すように、エレベータの昇
降枠待機位置をバツフアによる分離位置に一致さ
せている。 さて、バツフアの動きとは独立に、ロボツト
が、ステツプS26(第21A図)にて、エレベー
タにも対して、キユー(第19B図)を介して入
れ換え準備を指示している。この入れ換準備に必
要なパレツトに対応する工程番号Gは、ステツプ
S24で前記キユー内の変数Eに退避されている。
この入れ換準備指示をエレベータが受けると、ス
テツプS204からステツプS206に進み、バツフア
による分離位置でのパレツト分離完了の通知を待
つ。 前述したように、バツフア側では、ステツプ
S186で分離完了通知をエレベータ側に出して、
その通知を出したままステツプS188で、エレベ
ータがパレツトを取り込んでくれるのを待つてい
る。 そこで、この通知を受けたエレベータは、ステ
ツプS208でパレツト引き出し動作を行なう。こ
の引き出し動作は、第13A図〜第13D図に関
連して詳述したように、先ずエレベータのモータ
ME2をA方向に回転させて、第1のフツク108
をパレツトとの掛止位置まで移動して、次のエア
シリンダCE1を駆動して、パレツトに前記フツク
108を係合し、次に前記モータME2をB方向に
回転させて、パレツトをバツフア側からエレベー
タ昇降枠内に取り込むものである。バツフアから
のパレツトの引き出しが完了すると、ステツプ
S210でその旨の通知をバツフアに返す。そして、
ステツプS212以下に進む。 *バツフアによる上下パレツトの合体* 通知を受けたバツフアはステツプS188からス
テツプS190で第2の分離爪68を解除し、ステ
ツプS192で、 L1+L2+H[D] だけバツフア台52を上昇させて、上下分離され
ていたパレツト群を合体して、ステツプS196で
第1の分離爪66を戻し、ステツプS150に戻つ
て、ロボツトからの次のパレツト準備指示を持
つ。尚、このステツプS150でのロボツトからの
指示待機位置を、ステツプS192での(L1+L2
H[D])だけ上昇した位置ではなく、原点位置
(第20A図の床上500mm)とするようにしてもよ
い。これは、本実施例のようにパレツト内の部品
個数がパレツトによつてバラバラであると、残個
数が1個になる時期も(予測は可能であるにして
も)ランダムであるからである。 *エレベータの入れ換え待機位置* 入れ換え位置への移動制御の説明をする前に、
入れ換え位置はどのようにして決定されるべきか
を説明する。本FACシステムでは、如何ロボツ
トの動作を止めないように新たな部品を補強する
か、且つ組立て手順の変更に如何に容易に対処す
るかに主眼が置かれている。このような観点から
みた場合に、どのように入れ換え位置を決定する
かは大きな要素になる。 さて、前述した『簡素化構成例』においては、
ロボツトにより商品をピツクされたパレツトは上
方に移動する。ストツカの棚送りが常に上方に行
なわれることを考慮すると、他のパレツトをロボ
ツトが使用している最中に、残個数Zが零のパレ
ツトの入れ換えを行なつて、効率化を図ろうとす
ると、第25A図において、引き出し部154に
引き出されたときに、残個数が1個のときに、エ
レベータ,バツフアにパレツトが入り換え準備指
示を出しておき、その残1個のパレツトが0個に
なるのは、次に引き出し部154に引き出された
ときであるから、その0個になつたパレツトが上
方に移動されて、下方のパレツトが引き出し部1
54に引き出されている最中に、新たなパレツト
と空のパレツトの入れ換えを行なうのが一番効率
的である。即ち、第25A図では、残個数O個の
パレツトが図示の位置にあるうちに、エレベータ
がパレツトの入れ換えを行なつてくれればよい。
そこで、エレベータがどの程度の距離を移動下降
してくれば、図示の入れ換え位置に到達するかを
考察する。 第25A図において、バツフア側の第2の分離爪
68とエレベータのスライド122とはその高さ
位置が整合しており、スムースな引き出しを可能
にしている。134は、空になつたパレツトをス
トツカの棚から引き出してスライドさせるための
板であり、両スライド板間の距離は固定である。
従つて、エレベータが、分離されたパレツトを枠
内に引き込んだときの、スライド板134の位置
は床上から固定距離である(第20A図参照)。
そこで、エレベータが空になつたパレツトをスラ
イド板134に載せることができるように移動す
るには、入れ換え対象のパレツトが載置されてい
る棚の番号Sは容易に知れるから、その棚のテイ
ーチング位置に至る距離がエレベータの移動距離
である。尚、第25A図では、バツフアからエレ
ベータが引き出そうとしているパレツトと、残個
数O個のパレツトとが入れ換えられようとしてあ
るかのように描かれているが、これは説明の便宜
上そのようになつたままで、『簡略化構成例』で
は、パツフアからパレツトがエレベータに引き出
されようとしているときは、残個数O個のパレツ
トは通常、入れ換準備指示の原因になつた残個数
1のパレツトの筈である。 工程順と、パレツトの棚位置とが違つていたる
場合はどうか。このような場合は、工程がGが、
1,2,3……と推移すると、スタツカはS[G]
に従つて上下に移動する。第25B図において、
そのような一般例で、工程L(=G)のパレツト
がZ[G]=1となつた場合を示す。すると、エレ
ベータがバツフアと共に入れ換え準備を開始し
て、バツフアから分離位置で、新たなパレツトを
受け取り、エレベータの待機位置へ移動しようと
する。さてこのとき、ロボツトは既に次の工程
(L+1)のパレツトを要求しているから、スト
ツカの引き出し部位154には、工程L+1のパ
レツトが引き出されている。このときの工程Lだ
つたパレツトは第25C図に示した位置に移動し
てしまつている。ここで留意すべきは、工程G
は、1からその最大値まで一巡すると、再び同じ
順序で1から開始して同じ順序に従つて、変化す
る。即ち、あるサイクルの工程Lで残個数1個と
なつたパレツト(S[L])に記載される)が、次
の工程L+1でS[L+1]のパレツトが引き出
し部154に引き出されているときに、存在する
位置は、工程が一巡て次のサイクルとなつて、再
び工程Lが巡つてきて、残個数が1個だつたパレ
ツトの残個数が零個になり、更に、工程L+1で
S[L+1]のパレツトが引き出し部154に引
き出されているときの、工程Lのパレツトの位置
に等しい、従つて、残数個が1個になつたとき
に、残数個が零個になつたときの入れ換え待機位
置を予想することは、一向に矛盾しないのであ
る。 このような観点から、入れ換え待機位置の演算
を第25D図を用いて説明する。第25D図の左
側には、ストツカの初期位置を示す。即ち、第1
段目の棚が引き出し位置にあるときの、第20段目
の棚の床上からの距離toは第20A図からも300
mmである。ある工程Lで棚S[L]のパレツトが
残個数1個になつて、更に、工程L+1でS[L
+1]のパレツトが引き出し部154に引き出さ
れているときは、工程Lだつた棚のパレツトは第
25D図のような位置に移動をしている。この様
子をエレベータ側から見れば、第25D図に示す
ように、棚S[E+1]の棚が引き出し位置にあ
るときの、棚S[E]のパレツトの位置を演算す
ることに等価である。即ち、第25D図から、そ
の入れ換え待機位置は、棚間距離が30mm、総棚数
が20個であることを考慮すると、 30×{20+S[E+1]−S[E]}+t。 である。こうして、エレベータによる入れ換え待
機位置が決定される。 尚、第25C図で、工程L+1のパレツトが引
き出し部154に引き出されて、残個数Z[L+
1]が1個を検出されると、2つ目の入れ換え準
備指示がロボツト制御のステツプS26から出さ
れ、これがキユーイングされることは前述した通
りである。 *待機位置への移動* さて、エレベータ制御プログラムのステツプ
S212は、残個数が1個になつた工程Eのパレツ
トのストツカ内の棚位置S[E]が、ストツカ内
でパレツトが積まれている最終棚であるか否かを
判断する。本実施例の総棚数20段のストツカの全
棚に、パレツトが積まれていれば、その最終段は
第20段目である。この判断の必要性は、最終段以
下には、棚そのものがないか、棚があつても、パ
レツトが工程に編入されていない棚(従つて、パ
レツトが無い)であるか知れないからである。即
ち、本実施例では、最終段であるか否かにより、
パレツトの入れ換え位置決定のアルゴリズムを変
更している。この最終段か否かの判断は、前記S
[E]の値と、変数テーブル中の棚位置情報S(第
19A図)の全ての値とを比較して、S[E]が
最大であるか否かを判断することによつてなされ
る。 最終段になつたときの制御の説明は後に譲ると
して、今、S[E]が最終段でないと判断された
とすると、ステツプS214に進み、前述した入れ
換え位置、 30×{20+S[E+1]−S[E]}+t。 を計算する。上記のようにして、入れ換え位置が
決定すると、ステツプS216でエレベータを移動
する。そして、この入れ換え待機位置で、ストツ
カからの、入れ換指示を持つ。 つまり、ロボツトが残個数1個のパレツトを検
出して、その検出に従つて、パツフア,エレベー
タに入れ換え準備指示を出し、その指示に応じ
て、エレベータがバツフアから新たなパレツトを
受けとつて、その新たなパレツトを持つて、入れ
換え待機位置までエレベータが移動してきたので
ある。 《残個数Oの検出》 ロボツト側は、連続した工程のパレツトに残個
数1個を連続して発見したときは、2つまでの入
れ換準備指示を出せることは、第19B図に関連
して説明した通りである。即ち、それまでは、ロ
ボツトはバツフア,エレベータの動作とは独立し
て、ストツカから次々と部品を取り出しては組立
てる作業を継続する。換言すれば、新たに3つ目
の残個数1個のパレツトを発見するまでに、少な
くとも最初に残個数1となつたパレツトが先に零
になる筈であるということである。 残個数Oの発見はステツプS34(第21A図)
で行なわれる。この検出があると、ステツプS36
で、フラグI[G]を1にして、次の制御を続行
する。即ち、ロボツトは、全工程の1サイクルを
一巡して、空になつたパレツトと同じ部品を要求
する工程に進むまでには、そのパレツトがストツ
カでエレベータにより入れ換えられることを待機
している。そして、少なくとも入れ換えられてい
ないときは、ステツプS16で、ストツカからの準
備完了を待つて、ロボツトは停止することにな
る。 *パレツト入れ換え* ストツカ側で、ロボツトがセツトしたI[G]=
1を検知するのは、ステツプS100(第22B図)
に来たときである。このフラグを検知したとき
は、前述の『簡略化構成例』の場合において、ス
トツカはどのような状態にあるかを、第22C図
により説明する。 第22C図は、ストツカの5段の各パレツト内
に夫々、最初、上から3,2,3,4,4,5個
の部品が収容されていたとする。 《変形例の説明》 この発明は、上述た一実施例の構成に限定され
ることなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であることは言うまでもない。 以下に、上述した一実施例における一部を変形
した変形例について、2つの例を上げて詳細に説
明する。尚、以下の説明において、上述した一実
施例の構成と同一の部分に関しては、同一符号を
付して、その説明を省略する。 第1変形例の説明 次に上述した一実施例のエレベータ26におい
ては、入れ換え機構96に3つのフツク108,
116,126を設け、実パレツトpの取り込
み・押し出し用として、第1及び第2のフツク1
08,116を上段に配設し、空パレツトp′の引
き込み用として、第2のフツク126を下断に配
設するように説明したが、この発明は、このよう
な構成に限定されることなく、第28図及び第2
9図に変形例として示すように、この入れ換え機
構350は、第3のフツクを除去した状態で、第
1及び第2のフツク108,116のみを備える
ように構成しても良い。 *入れ換え機構の説明* 即ち、第28図に示すように、このエレベータ
26のエレベータ本体86は、これの下板86b
の中央部分が搬送方向dに沿つて切り取り部86
cが形成されており、この切り取り部86cを介
して、パレツトPが搬送方向に沿つて通過可能な
状態に形勢されている。 ここで、前述したスライド板106の両端に
は、搬送方向dに沿つて延出した状態で、エアー
シリンダ支持板112が夫々固着されている。こ
のエアーシリンダ支持板112のバツフア22側
端部には、第1のフツク108を往復駆動するた
めの第1のエアーシリンダCE1が取り付けられて
いる。この第1のエアーシリンダCE1の第1のピ
ストン114の先端部に、前述した第1のフツク
108が接続されている。このようにして、第1
のエアーシリンダCE1の駆動に応じて、第1のフ
ツク108はフランジ部38の第1の切り欠き部
38aに係脱すべく往復駆動されることになる。 また、このスライド板106のストツカ24側
の側面の両端部には、第2のフツク116が第2
のノフツクスライド部材118を介して、スライ
ド板106の長手軸方向に沿つて、換言すれば、
搬送方向dに直交する方向に沿つてスライド可能
に取り付けられている。この一対の第2のフツク
116は、前述した各パレツトp1,p2,p3……の
フランジ部38に形成された無人車20側の第2
の切り欠き部38bに、両側から係合可能な形状
に形成さている。 一方、スライド板106の両端に固着されたエ
アーシリンダ支持板112のストツカ24側端部
には、第2のフツク116を往復駆動するための
第2のエアーシリンダCE2が取り付けられている。
この第2のエアーシリンダCE2の第2ピストン1
20の先端部に、前述した第2のフツク116が
接続されている。このようにして、第2のエアー
シリンダCE2の駆動に応じて、第2のフツク11
6はフランジ部38の第2の切り欠き部38bに
係脱すべく往復駆動されることになる。 ここで、エレベータ本体86の下板86b上に
は、第1のフツク108によりバツフア22から
取り込まれた実パレツトp、及び、の第2のフツ
ク116によりストツカ24からの引き込まれた
空パレツトp′を摺動自在に受けるための一対の可
動スライドガイド352が配設されている。 ここで、両可動スライドガイド352は、ここ
に受けた空パレツトp′を、前述した搬出機構76
の搬出ローラ78群上に載置するために、搬送方
向dに直交する方向に沿つて、換言すれば、ここ
に受けた空パレツトp′から離脱するように、摺動
可能に設定されている。即ち、エレベータ本体8
6の下板86b上には、搬送方向dに直交する方
向に沿つて可動スライドガイド352を摺動支持
するために、スライド部材354が取り付けられ
ている。 また、下板86b上には、切り取り部86cの
搬送方向dに沿う両側縁の中央部に隣接した状態
で、可動スライドガイド352を往復駆動するた
めの第4のエアーシリンダCE4が取り付けられて
いる。この第4のエアーシリンダCE4の第4のピ
ストン256の先端部に、前述した可動スライド
ガイド352が接続されている。このようにし
て、第4のエアーシリンダCE4の駆動に応じて、
可動スライドガイド352は空パレツトp′のフラ
ンジ部38に係脱すべく往復駆動されることにな
る。 以上のように、変形例に係わる入れ換え機構3
50を構成することにより、この可動スライドガ
イド352上に、一旦空パレツトp′をストツカ2
4から引き込んだ後において、この空パレツト
p′を一旦、搬出機構76上に載置して、この入れ
換え機構350から取り外すべく、下降する。そ
して、このように、この入れ換え機構350から
空パレツトp′を離して、エレベータ本体86内が
再び空になされた状態で、今度は、パツフア22
において分離された実パレツトpを受け取るべ
く、上昇させて、分離位置に隣接する高さ位置ま
で移動させる。この分離位置において、バツフア
22から実パレツトpを受け取り、この実パレツ
トpを、今度は、空パレツトp′を引き込んで空に
なつたストツカ24の所定位置へ、押し出すこと
になる。 このようにして、一連のパレツトの入れ換え動
作が終了する。 *制御* 第30A図〜第30H図を用いて、この変形例
に係るエレベータの動作をストツカの動きと共に
説明する。この変形例の制御について、ロボツ
ト,ストツカ,バツフアに関しては、ロボツトが
ステツプS26で、前記基本実施例の制御は修正を
要しないので、ロボツトは第21A図、第23B
図を、ストツカは第22A図、第22B図を、ハ
ツフアは第23B図、第23C図を援用する。そ
して、エレベータについては、第30A図〜第3
0H図により、制御動作のシーケンスを説明す
る。この変形例のエレベータは、基本実施例にあ
つた下部の空パレツト引き出し機構が取り除かれ
ているので、そのために、先にストツカからの空
パレツトの引き出し空パレツトの段積み新パ
レツトの挿入というシーケンスをとる。 第30A図において、工程番号Lpのパレツト
(棚S[Lp]に載置)が残個数Z[Lp]=1になつた
とすると、ロボツトはこの時点で、パツフア,エ
レベータに対してパレツトを入れ換え準備の指示
を出す。この準備指示を受けたバツフアは、前述
の基本実施例のパツフア制御に従つて工程Lp(=
Dp)の部品名等から、その補給パレツトがバツ
フア台52の何段目に載っているかを調べ(第2
3A図参照)、そのパレツトを分離位置において
分離する。一方、入れ換え準備指示を受けた変形
型エレベータは、その入れ換え待機位置に移動す
る。その待機位置とは、工程Lpにおけるストツカ
S[Lp]の位置である。この待機位置にエレベー
タが到着したときは、第30B図に示す如く、ス
トツカの工程は別の工程L′に移行しているのであ
ろう。工程が一巡して、前記棚S[Lp]のパレツ
トがロボツトの引き出し台154位置に来たとき
は、残個数Z[Lp]は零になつている。すると、
ここで、空パレツトの、ストツカ側からエレベー
タ側への引き出しが行なわれる(第30C図〜第
30D図)。空パレツトをエレベータが取り込ん
だら、エレベータは下降して搬送機構76の上に
空パレツトを積み上げる(第30E図)。この状
態では、エレベータはいかなるパレツトも保持し
ていない。 その後、エレベータはバツフアの分離位置まで
上昇し、分離されている新たなパレツトを取り込
む。この取り込みを終了すると、エレベータは、
バツフアに対し、この取り込み終了の完了通知を
送り、更に動きを停止して待つているストツカ
の、S[Lp]の位置まで下降する(第30F図)。
このストツカの待機位置まで下降したエレベータ
は、新たなパレツトをストツカに押し込んで(第
30G図、第30H図)、ストツカに対して入れ
換え終了通知を送る。この通知を受けたストツカ
はロボツト側への部品供給を再開する。 上述したように、この変形例においては、空パ
レツトp′と実パレツトpとの入れ換え動作に、前
述した一実施例の場合と比較して多少の時間はか
かるものの、入れ換え機構350の構成が簡略化
され、コストの低減を図ることが可能となる。 第2の変形例の説明 *構成* また、上述した一実施例の搬出機構76におい
ては、下降したエレベータ26から離された空パ
レツトp′を段積みされた状態で保持しておき、こ
の段積みされた数が所定の値に至つた時点で、こ
の搬出機構76を駆動して、バツフア台52の下
方、即ち、無人車20の空パレツト載置台に隣接
位置まで搬出するように構成されており、特に、
この搬出機構76は、下方で固定された状態に
(上下動不能に)設定されるように説明したが、
この発明は、このような構成に限定されることな
く、第31図乃至第32図に第2の変形例として
示すように、エレベータ26の下方に位置する搬
出機構76の部分が、上下動可能に構成され、所
謂リフト機構を備えるように構成しても良い。 即ち、第31図に示すように、この第4の変形
例に係わる搬出機構76は、バツフア台52の下
方に位置する固定搬送機構400と、エレベータ
26の下方に位置するリフト機構402とを備え
ている。ここで、固定搬送機構400は、一実施
例において説明した搬送機構76と同様の構成で
あるため、その説明を省略する。 一方、リフト機構402は、図示するように、
エレベータ26を構成する支柱82a,82b,
28c,22dに取り付けられたガイド部材88
には、エレベータ本体86が取着される摺動部材
90より下方に位置した状態で、他の摺動部材4
04が摺動自在に取着されている。これら4個の
摺動部材404に四隅が取着された状態で、リフ
ト台406が上下動可能に配設されている。この
リフト台406上には、これが最下面置にもたら
された状態で、固定搬出機構400に設けられた
搬出ローラ78a群と水平状態に整合されて配設
される搬出ローラ78b群が設けられている。 また、図中、向う側の支柱82b,28dの間
の空間に入り込んだ状態で、このリフト台406
の側面には、突出片408が一体に取着されてい
る。そして、両支柱82b,82dに架け渡され
た状態で、エアーシリンダ取り付け部材410
が、水平に延出して、設けられている。このエア
ーシリンダ取り付け部材410の上面には、ピス
トン412を下方に突出した状態で、エアーシリ
ンダCLが取り付けられている。このピストン4
12の下端は、上述した突出片408の上面に固
着されている。 尚、このエアーシリンダCLは、これのピスト
ン412の突出量を任意に設定可能に、図示しな
いブレイキ機構を備えているものである。また、
このエアーシリンダCLは、通常状態において、
ピストン412を最大量突出した状態に保持され
ており、これに高圧空気が供給されることによ
り、ピストン412引き上げるように、換言すれ
ば、突出量を減じて、リフト台406を上昇駆動
させるように構成されている。 一方、上述したシリンダ取り付け部材410の
下面には、これから下方に延出した状態で、セン
サ取り付け部材414が取着されている。このセ
ンサ取り付け部材414には、上下動されるリフ
ト台406に対向可能な状態で、3個のセンサ
S1,S2,S3が、上下方向に沿つて並設されてい
る。 これらセンサS1,S2,S3は、このリフト台40
6に載置された空パレツト群p′の最上位置のリフ
ト位置(上昇待機位置)を以下に述べる理由によ
り3種類だけ変更制御するため、換言すれば、リ
フト台406上にエレベータ本体86から空パレ
ツトp′を放つ際に、このリフト台406を予め上
昇待機させておく位置を3種類に変更制御するた
めに配設されている。 即ち、第32図に示すように、最下位置にある
エレベータ本体86の下部に保持された空パレツ
トp1′,p2′,p3′の高さに応じて、基台からこの
空パレツトp1′,p2′,p3′の底面までの高さは、
変化することになる。このため、エレベータ本体
86の下部に保持された空パレツトp1′,p2′,
p3′が、リフト台406上の空パレツト群p′の上
に放たれる際におけるエレベータ本体86の下降
制御は、複雑になると共に、リフト台406をど
こまで上昇させればよいのかの判断が困難にな
る。 換言すれば、エレベータ26における空パレツ
トp1′,p2′,p3′の引き込み動作が行なわれてい
る間に、リフト台406を所定の上昇待機位置ま
で上昇させておけば、エレベータ本体86の下降
時間は、最短になされ、これ以降の動作が、迅速
に行なわれることになる。このようにして、これ
らセンサS1,S2,S3は、エレベータ本体86の下
降制御を簡略化すること、且つ、下降時間を短縮
化することを目的として、リフト台406を、リ
フト台406上に重ねられる空パレツトp1′,
p2′,p3′の高さに応じて、極力、上昇待機位置に
待機させておく為に設けられている。 たのため、最上位置のセンサS1は、エレベータ
本体86が、最下位置にある状態で、エレベータ
本体86の下部に保持した空パレツトp′の高さが
25mmである場合において、この空パレツトp1′の
下面の高さ位置から、所定距離Lだけ下方に位置
するように設定されている。 また、2番目の高さ位置にあるセンサS2は、セ
ンサ1より25mmだけ下方に位置するように設定さ
れている。即ち、2番目のセンサS2は、エレベー
タ本体86が、最下位置にある状態で、エレベー
タ本体86の下部に保持した空パレツトp′の高さ
が50mmである場合において、この空パレツトp2
の下面の高さ位置から前述した所定距離Lだけ下
方に位置するように設定されている。 更に、3番目の高さ位置にあるセンサS3は、セ
ンサS2より50mmだけ下方に位置するように設定さ
れている。即ち、3番目のセンサS3は、エレベー
タ本体86が、最下位置にある状態で、エレベー
タ本体86の下部に保持した空パレツトp′の高さ
が100mmである場合において、この空パレツト
p3′の下面の高さ位置から、前述した所定距離L
だけ下方に位置するように設定されている。 ここで、この所定距離Lは、この間隔を存した
状態で、エレベータ本体86から空パレツトp1′,
p2′,p3′がリフト台406上に載置された空パレ
ツトp′上に放たれた場合において、良好に、この
放たれた空パレツトp1′,p2′,p3′がリフト台4
06上の空のパレツトp′上に重ねられるに充分な
僅かな距離に設定されている。 このようにして、エレベータ本体86は、これ
に支持した空パレツトp1′,p2′,p3′を、リフト
台406上に載置された空パレツトp′上に移す際
においては、リフト台406が、予じめ、これに
載置された空パレツトp′の最上位置を、エレベー
タ本体86の最下位置及びこれに保持した空パレ
ツトp1′,p2′,p3′高さに対応した上昇待機位置
にもたらされている。この結果、エレベータ本体
86は、単に、これの最下位置まで、下降動作す
れば良くなり、下降制御が簡単になると共に、下
降時間が最短になされることになる。 *制御* 以上のように構成されたこの第2の変形例にお
いて、以下に、その動作制御の概略を第33図を
用いて説明する。この変形例の制御は第24A図
のステツプS226〜ステツプS236が変更されるも
のである。即ち、ストツカの制御のステツプS76
若しくはステツプS108において、空パレツトp′の
入れ換え要求がエレベータに出されると、エレベ
ータ本体の方は前述した所定の動作を行なつて、
ステツプS220(第24A図)で空パレツトp′と新
たなパレツトpとの入れ換えを行なう。 一方、リフト機構側も前記入れ換え要求をステ
ツプS420(第33図)で待つていて、この要求が
あると、ステツプS422でエベータに保持さてい
る空パレツトの厚さを知る。この厚さの種類が分
ると、ステツプS424で、エアシリンダCLを駆動
して、その厚さに対応した前述の3つのセンサS1
〜S3の位置のいずれかにまでリフト台406を上
昇させる。そして、ステツプ426で、待機位置到
着通知をエレベータ側に送りつつ、エレベータ側
からの空パレツトp′放出通知を待つ。 一方、パレツト入れ換えを終了したエレベータ
は、ステツプS222(第24A図)でこの通知をス
トツカに送つて、ステツプS400(第33図)で、
第31図に示した位置までエレベータ本体を下降
させる。そして、この位置で、リフト機構からの
待機位置到着通知を待つ。リフト機構側からの通
知があつた時点では、エレベータ下部に保持さた
空パレツトp′とリフト台406上の最上位空パレ
ツトp′との距離は略Lまで近接しているのは前述
した通りである。そこで、ステツプS404でエレ
ベータ下部に保持されている空パレツトを放出
し、ステツプS406でリフト機構側に放出通知を
送る。 放出通知を受けたリフト機構側は、ステツプ
S428からステツプS430に進んで、リフト台40
6を床位置まで下降させる。この時点で、今積み
上げられた空パレツトp′が最大高さセンサ位置に
達するかを調べる。最大位置高さに達していると
エレベータの上下動に支障をきたすから、ステツ
プS434で、固定搬送機構400を駆動して、段
積みされた空パレツトを搬出する。 このようなエレベータ及びリフト機構の制御に
より、エレベータ本体86は、単に、これの最下
位置まで、下降動作すれば良くなり、下降制御が
簡単になると共に、下降時間が最短になされるこ
とになる。 尚、前述の基本実施例のエレベータ制御におい
ては、空パレツトの厚さはH[L]として与えら
れるものであるが、この厚さを間違えると、エレ
ベータ本体の破損につながるために、空パレツト
厚さの確認手段として、次のような付属機構を設
けてもよい。即ち、エレベータ本体86の下部に
引き込まれた空パレツトp1′,p2′,P3′の夫々の
高さを検出するために、図示していないが、エレ
ベータ本体86の下部に、ここに引き込まれた空
パレツトp1′,p2′,P3′の高さを検出するための
センサ群を設けて、上記H[L]と、これら不図
示のセンサの検出による厚さ種類の判別とを照合
確認するのである。 また、前記3つのセンサS1〜S3を1つに省略す
ることも可能であり、そのような場合は、前記最
大高さセンサS4と兼用にしてもよい。但し、この
場合は、エレベータ本体下部に保持された空パレ
ツトと段積みされた空パレツトとは、パレツトの
厚さに応じて3通りの距離をとるために、エレベ
ータ本体が更に下降して、この距離を、空パレツ
トをエレベータ本体が放出しても問題無い距離に
まで短縮する必要がある。 [他の実施例] *構成* 上述した一実施例の説明においては、ロボツト
12に必要な部品xを供給するための部品供給シ
ステム14は、大別して、無人車20から部品を
受け取り、一端収容しておくバツフア22と、ロ
ボツト12に隣接して設けられ、このロボツト1
2に組立に必要な部品を組立順序に応じて順次供
給するストツカ24と、このブツフア22とスト
ツカ24との間に配設され、ストツカ24におい
て不足状態となつた部品をバツフア22からスト
ツカ24に移送するエレベータ26とを備えるよ
うに、構成されている。 特に、この一実施例においては、ストツカ24
において、部品の残り個数が無くなつて空になつ
たパレツトp′を、対応する部品が満載された実パ
レツトpと入れ換えるための入れ換え位置は、工
程Lでロボツト12への引き出し位置にあつた空
パレツトの工程L+1における位置である。換言
すれば、この入れ換え位置は、工程順Lとその工
程に対応するパレツトの棚位置S[L]によつて
規定されており、この入れ換え位置と、バツフア
22における分離位置とは、異なる高さになる場
合が多い。従つて、この間で、実パレツトpをバ
ツフア22からストツカ24まで移送するための
エレベータ26が必要となる。 しかしながら、この発明は、このような一実施
例の構成に限定されることなく、第34図乃至第
37図に他の実施例と示すように構成しても良
い。 即ち、他の実施例においては、バツフア22に
おける分離位置と、ストツカ24における入れ換
え位置とを、同一高さ位置に設定すると共に、バ
ツフア22における分離位置をバツフア台52の
直上側に設定することにより、前述した一実施例
において必要とされたエレベータ26を不要とす
ることができるものである。 以下に、他の実施例に係わるFAC10の構成を
詳細に説明する。尚、以下の説明において、上述
した一実施例の構成及び種々の変形例において用
いた部材と同一部材に関しては、同一符号を付し
て、その説明を省略する。 即ち、第34図に示すように、ロボツト12に
必要な部品を供給する部品供給システム14は、
大別して、無人車20から部品を受け取り、一
旦、収容しておくバツフア450と、このバツフ
ア450とロボツト12との間に設けられ、この
ロボツト12に組立に必要な部品を組立順序に応
じて順次供給するストツカ24とを備えている。 尚、このバツフア450は、上述した一実施例
のバツフア22と異なり、ストツカ24から空パ
レツトp′を一旦受け取り、ここで分離したパレツ
トpをストツカ24の入れ換え位置に押し出す機
能を有していると共に、バツフア台52上には、
ストツカ22において部品個数が零になる順序
で、下からパレツトpが積み上げられている。ま
た、このバツフア台52は、上下位置を固定され
た状態で取り付けられている。 詳細には、このバツフア450は、第35図に
示すように、両起立板46a,46bに挟まれた
状態で、スペーサブロツク452を介して、バツ
フア台52を、無人車20のパレツト載置台32
と同一高さに固定して備えている。換言すれば、
スペーサブロツク452が設けられた分だけ、バ
ツフア台52の側面は、対応する起立板46a,
46bから離間している。 このバツフア台52の上方に位置した状態で、
このバツフア台52上に直接載置されているパレ
ツトpを、これより上側に位置するパレツト群か
ら独立して分離するための分離機構454が設け
られている。 この分離機構454は、両起立板46a,46
bの上端に夫々固着された取り付け部材456を
備え、各取り付け部材456の搬送方向dに沿う
両端部には、ガイド軸458が互いに平行に立ち
下がつた状態で取り付けられている。そして、搬
送方向Dに沿う一対のガイド軸458の下端に
は、分離爪取付板460が取着されている。各分
離取付板460の下面には、パレツトpのフラン
ジ部38に下方から掛止可能に、一対の分離爪4
62が、夫々、搬送方向Dに直行する方向に沿つ
て進退自在に取り付けられている。 一方、各取り付け部材456の中央部には、上
下方向に沿つて延出した状態で、ボールねじ46
4が回転自在に軸支されている。このボールねじ
464の下端は、対応する起立板46a,46b
に固着された支持板466に回転自在に軸支され
ている。ここで、前述した分離爪取付以下460
の中央部には、このボールネねじ464の中間部
が螺合されるボールねじ受け部468が設けられ
ている。 また、図中、向う側の取り付け部材456の上
面には、ステイ470を介してサーボモータMT
が取り付けられている。このサーボモータMT
駆動軸には、上述のボールねじ464の上端が接
続されており、これの回転に応じて、ボールねじ
464は、回転駆動されるよう構成されている。 ここで、この駆動軸には、駆動プーリ472が
動軸に取着されている。一方、図中手前側のボー
ルねじ464の上端には、従動プーリ474が動
軸に取着されている。そして、これら駆動プーリ
472と従動プーリ474とには、タイミングベ
ルト476が捲回されている。このようにして、
一対のボールねじ464は、互いに同期して回転
駆動されることになる。即ち、両分離爪取付板4
60、従つて、両分離爪462は、互いに同一高
さを有して、上下動されることになる。 そして、前述した各分離爪462を、対応する
分離爪取付板460から進退駆動するために、こ
の分離爪取付板460の後面には、エアーシリン
ダCT1が夫々設けられている。このエアーシリン
ダCT1の図示しないピストンの先端は、対応する
分離爪462に接続されている。ここで、各分離
爪462は、一対のガイドピン478を介して進
退自在に支持されているものである。 尚、各エアーシリンダCT1は、これに高圧空気
が供給されていない状態において、対応する分離
爪462をフランジ部38から離間した引き込み
位置に偏倚し、高圧空気を供給された状態におい
て、フランジ部38に掛止可能な突出位置に偏倚
されるように構成されている。 以上のように分離機構454は構成されている
ので、バツフア台52上に段積みされた状態の複
数のパレツトp群から,最下位置のパレツトpa
即ち、バツフア台52上に直接載置されていて、
次にストツカ24に移送されることになされてい
るパレツトpaを分離する場合には、先ず、分離爪
462を引き込み位置に偏倚した状態で、この分
離爪462を下から2番目のパレツトpbのフラン
ジ部38より直下方に隣接する位置まで、サーボ
モータMTを介して、移動する。 この後、エアーシリンダCT1に高圧空気を供給
して、分離爪462を突出位置に偏倚する。これ
により、各分離爪462は、バツフア台52から
2番目に位置するパレツトpbノフランジ部38に
下方から掛止可能な状態となる。この状態から、
サーボモータMTが起動して、分離爪取付板46
0、即ち、分離爪462を上方へ移動する。 こ
のようにして、下から2番目のパレツトpbは、こ
の上に重ねられたパレツトp群と共に、上昇させ
られることになる。換言すれば、最下位置にある
パレツトpaをバツフア台52上に残した状態で、
下から2番目以上のパレツト群pは、持ち上げら
れ、最下位置のパレツトpaから分離さることにな
る。従つて、分離された最下位置のパレツトpa
換言すれば、次にストツカ24に移送されるべき
パレツトpaは、搬送方向dに沿つて、独立して引
き出し可能な状態に設定される。 一方、このバツフア450は、バツフア台52
の周囲に位置した状態で、パレツトpの入れ換え
機構480を備えている。この入れ換え機構48
0は、第36図及び第37図にも示すように、バ
ツフア台52の下方において、一対のガイド軸4
82a,482bを介して、搬送方向dに沿つて
往復動可能に設けられた水平なスライド板484
を備えている。前述したバツフア台52の下面の
中央部には、第36図に示すように、搬送方向d
に沿つて、ボールねじ486が両端を回転支持部
材488a,488bを介して回転自在に支持さ
れた状態で配設されている。ここで、このスライ
ド板484は、一対のローラ484a、484b
を介して、バツフア台52の下面に転接するよう
構成されている。 このボールねじ486は、スライド板484の
中央部に一体に形成された螺合部484cに螺合
している。尚、図示していないが、このボールね
じ486は、サーボモータにより回転駆動され、
この結果、ボールねじ486と螺合部484cと
の螺合を介して、スライド板484が搬送方向d
に沿つて往復駆動されるように構成されている。 このスライド板484の下面には、ストツカ2
4から空パレツトp′を引き込んで、バツフア台5
2の下部に支持するための一対の第1のフツク4
90a,490bが、搬送方向dに直交する方向
に沿つて進退自在に取り付けられている。また、
この下面には、第1のフツク490a,490b
を夫々往復駆動するためのエアーシリンダCT2
取着されている。各エアーシリンダCT2のピスト
ン492は、上述した第1のフツク490a,4
90bに接続されている。 ここで、このエアーシリンダCT2は、これに高
圧空気が供給されていない状態において、対応す
る第1のフツク490a,490bを、これがパ
レツトpのフランジ部38から側方に離間する位
置に偏倚するよう動作し、また、これに高圧空気
が供給された状態において、対応する第1のフツ
ク490a,490bを、これたパレツトpのフ
ランジ部38の第2の切り欠き部38bに係合す
るよう移動するように動作する。 一方、入れ換え機構480は、両第1のフツク
490a,490bにより、ストツカ24から引
き込まれてきた空パレツトp′を受けるための可動
スライドガイド494a,494b備えている。
両可動スライドガイド494a,494bは、対
応する起立板46a,46bに、ガイドピン49
6a,496bを介して、搬送方向dに直交する
方向に沿つて進退自在に設けられている。可動ス
ライドガイド494a,494bは、対応する起
立板46a,46bに固着されたエアーシリンダ
CT3のピストン498の先端に取着されている。 ここで、このエアーシリンダCT3は、これに高
圧空気が供給されていない状態において、対応す
る可動スライドガイド494a,494bを、引
き込まれた空パレツトp′のフランジ部38に下方
から掛止する突出位置に偏倚し、これに高圧空気
が供給された状態において、対応する可動スライ
ドガイド494a,494bを、引きこまれた空
パレツトp′のフランジ部38から側方に離間する
引き込み位置に偏倚するように構成されている。 また、上述した入れ換え機構480は、バツフ
ア台52の上部側方に位置した状態で、実パレツ
トpをストツカ24に押し込むための一対の第2
のフツク500a,500bを備えている。両第
2のフツク500a,500bは、両側から実パ
レツトpのフランジ部38の第2の切り欠き部3
8bに係合可能に設けられている。ここで、両第
2のフツク500a,500bは、スライド板4
84に一体に接続された支持ステイ502a,5
02bの上面に固着されたエアーシリンダCT4
ピストン504の先端に夫々取着されている。 このエアーシリンダCT4は、これに高圧空気が
供給されていない状態において、対応する第2の
フツク500a,500bを、フランジ部38か
ら側方に離間する引き込み位置に偏倚し、これに
高圧空気が供給された状態において、対応する第
2のフツク500a,500bを、フランジ部3
8の第2の切り欠き部38bに係合する突出位置
に偏倚するよう構成されている。 尚、上述したように、このようなバツフア45
0を備えた他の実施例におけるストツカ24は、
上述した一実施例の構成と同様であるが、その動
作において、多少異なるものである。即ち、一実
施例におけるストツカ24は、昇降枠152にお
ける各パレツトpの引き出し位置が、引き出し台
168に各々対向できる範囲で上下動するように
動作していたが、この他の実施例におけるストツ
カ24は、上述の動作を実行しつつ、更に、バツ
フア450の分離位置に、昇降枠152における
各パレツトpの引き出し位置が、各々対向できる
ように動作するものである。 ここで、このような他の実施例においては、バ
ツフア台52の下部に受けた空パレツトp′を搬出
機構76に載置させるために、この搬出機構76
は、上述した一実施例の第2の変形例において説
明したリフト機構と同一構成のリフト機構402
を、バツフア台52の下方部分に備えているもの
である。 *制御* 以上のように構成される他の実施例に係わるス
トツカ24及びバツフア450についての制御動
作を以下第38A図、第38B図に基づいて説明
する。尚、ロボツト側の制御は、その概略におい
て、第22A図、第22B図に示したプログラム
を援用する。これらの制御の特徴は、前記一実施
例の如きエレベータがないために、パレツト入れ
換え準備の要求がロボツトから出ても、バツフア
のみがその準備動作を行ない、ストツカ24側
は、パレツト内の部品個数が零になつたことをロ
ボツトから知らされた(入れ換え要求フラグI
[L]=1)時点で、ロボツトへの部品供給を一時
停止して(即ち、次の工程に進まないで)、前述
したバツフアによるパレツトの分離位置までスト
ツカの昇降枠152を移動する。そして、この分
離位置で、空パレツトと実パレツトとの入れ換え
を行なう。その後、再び、元の工程順に従つて、
その工程の棚位置にあるパレツトを引き出し部1
54の引き出し位置に整合するようになるまで移
動して、ロボツトへの部品供給を再開するもので
ある。 第38A図は、この他の実施例に係るストツカ
の制御プログラムのフローチヤートである。ステ
ツプS600ステツプS608までは、ロボツトから
受けた工程番号G(=L)に従つて、その番号に
対応する棚位置にあるパレツトを引き出し台15
4の引き出し位置まで、ストツカ24の昇降枠1
52を上下移動し、その引き出し部154位置に
おいて、求められているパレツトを引き出すまで
の制御を示す。ロボツトにはステツプS610で、
パレツト引き出しの準備完了を通知して、ステツ
プS611で、ロボツトからの部品ピツク完了を待
つ。ピツク完了があると、ステツプS611からス
テツプS612に進み、引き出し部154上のパレ
ツトを昇降枠152内に戻し、ステツプS614で、
ロボツトにより入れ換え要求フラグI[L]が
“1”にセツトされていないかを調べる。 このフラグをがセツトされていない場合は、ス
テツプS628〜ステツプS634を実行し、更にステ
ツプS606に戻つて、上記制御を、ステツプS614
で、入れ換え要求フラグI[L]が“1”になる
まで繰り替えす。 もし上記の繰り返し程度で、ロボツト側で、パ
レツトの部品の残個数が1個になつたパレツトが
発見された(第21A図のステツプS22)なら
ば、ステツプS26(第21A図)にて、バツフア
側に入れ換え準備動作の指示がなされている筈で
ある。 即ち、このような入れ換え準備指示があると、
第38図のバツフアの制御プログラムのステツプ
S650から、ステツプS652に進んで、工程番号D
(第21A図のステツプS24で、D=Gである)
から、その新たなパレツトの圧さH[D]を、変
数テーブル(第21A図)をサーチすることによ
り求め、ステツプS654でこの最下位置ににある
パレツトを分離する。即ち、H[D]までモータ
MTを回転させて分離爪462を上昇し、その時
点で、分離しようとする実パレツトの一段上以上
の段のパレツトを前記分離爪462により掛止す
るために、エアシリンダCT1を駆動する。この掛
止後に、更に前記モータMT1を回転させて、分離
対象のパレツトの一段上以上のパレツトを上昇さ
せて、分離対象のパレツトを分離する。こうし
て、実パレツトを他のパレツトから分離した上
で、ステツプS655でストツカに対して分離完了
通知を送出し、ステツプS656で、ストツカから
の入れ換え要求指示を待つ。 一方、ロボツトがフラグI[L]が“1”にセ
ツトしたことを、ストツカがステツプS614で発
見すると、ステツプS616に進んで、S[L]の棚
にある工程Lの空パレツトを、第38C図に示した
ような空引き出し位置まで上昇させる。即ち、上
昇した時点での空パレツトのある棚の床上からの
位置は、スライドガイド494a(494b)に
整合する位置である。そこで、ステツプS618で
バツフアに対し、空パレツトの入れ換え要求を通
知する。そして、ステツプS620で、バツフア下
部の引き出し機構が空パレツトを引き出すまで待
つ。 この入れ換え要求を受けたバツフア側では、ス
テツプS658で、空パレツトの引き込み動作を行
なう。即ち、エアシリンダCT3を駆動して、スラ
イドガイド494aを偏倚させる。そして不図示
のモータを回転させて、第1のフツク490a,
490bを偏倚させていない状態で、このフツク
をストツカ内に摺動させる。そして、エアシリン
ダCT2を駆動して、前記フツク490a,490
bを偏倚させて空パレツトをこのフツクに掛止
し、不図示の前記モータを逆転させて、空パレツ
トをバツフア下部に引き込む。ステツプS660に
進み、ストツカに対して、空パレツトの引き出し
が完了したことを通知して、実パレツトの押し込
み位置に移動するようにストツカを促す。 この時点で、バツフアの制御は、2つの並行制
御になる。即ち、ステツプS662aでの、ストツカ
からの上記押出し位置移動完了通知を待つこと
と、ステツプS662bで、リフト機構が、バツフア
が空パレツトを放出しても差し支えない位置まで
上昇してきたことを待つことである。 ここで、リフト機構402側の制御について説
明する。このリフト機構402は、前述した第2
の変形例に等価な構成を有する。これは、この他
の実施例のバツフアの空パレツト引き出し機構が
固定式であるために、第31図、第32図に示し
た如く、正確にリフト位置の検出が必要になるか
らである。従つて、第38B図に示したリフト機
構側の制御は、第33図のそれにほとんど等し
い。即ち、ストツカからの入れ換え要求通知をス
テツプS700で受けたリフト機構402は、ステ
ツプS702に進み、現在ストツカ内の空パレツト
の厚さを調べて、ステツプS704でその厚さに応
じたセンサ位置(第31図のS1,S2,S3)までリ
フト台406を上昇させる。この待機位置に到着
すると、ステツプS706で、その旨をバツフアに
通知して、ステツプS708でバツフアからの空パ
レツト放出通知を待つ。 リフト機構402の待機位置到着と、ストツカ
の実パレツトの押し入れ位置到着が、いずれが先
に起こつても、また、同時に起こつても構わな
い。 今、リトフ機構402の待機位置到着が先に起
こつたとして、バツフアはステツプS662bからス
テツプS662cに進み、空パレツトを放出する。即
ち、エアシリンダCT3を復帰させて、空パレツト
の掛止を解く。ステツプS662dでその旨をリフト
機構402に通知する。この通知を受けたリフト
機構402はステツプS710に進んで、リフト台
406を床位置まで下降させて、ステツプS712,
ステツプS714での、空パレツトがリフト台上に
最大高さ位置まで積み上げられたかを調べる動作
を行なう。 一方、ステツプS620でバツフアからの空パレ
ツト引き出し通知を待つていたストツカは、この
通知があると、第38D図に示す如く、空になつ
た棚を実パレツトの押し入れ位置まで上昇させ
る。そして、この位置に到着すると、ステツプ
S624で移動完了通知をバツフアに通知し、バツ
フアからの新パレツトのストツカ内への押し入れ
完了通知を待つ。 移動完了通知をステツプS662aで受けたバツフ
アは、ステツプS664で実パレツトのストツカ内
への押出し動作を開始する。即ち、エアシリンダ
CT4を偏倚させて、フツク500a,500bを
パレツトのフランジに係合させ、そこで、不図示
のモータを回転させて、この実パレツトをストツ
カの棚内に押し入れる(第38図D図)。更に、
エアシリンダCT4を復帰させ、前記モータを逆転
させて、押し入機構をバツフア内に戻す。ステツ
プS666では、ストツカに対し、入れ換え終了通
知を送る。更に、ステツプS668で,モータMT
逆転させて、ガイド460,462により持ち上
げられていたパレツトをローラ54上に戻し、エ
アシリンダCTを復帰させて、分離爪462との
係合を解く。 このようにして、固定位置での空パレツトの引
き出し、固定分離位置での実パレツトの押し入制
御が完了する。 尚、第38B図の制御プログラムではリフト機
構402側の上昇開始は入れ換え要求(残個数零
個)であつたが、パレツト内の残個数が1個にな
つた時点で、行なうようにしてもよい。 他の実施例の変形例 上述した他の実施例の構成においては、バツフ
ア台52上に載置されるパレツトp群は、ストツ
カ24において入れ換え要求される順序に下から
順次重ねられるよう設定されている。このように
して、バツフア台52上においてストツカ24に
移送すべく分離されるパレツトは、バツフア台5
2上に直接載置されるパレツトp、即ち、最下位
置にあるパレツトpに必ず規定されることにな
る。この為、一実施例において説明したようなエ
レベータ26は必要で無くなり、バツフア台52
の近傍に、分離機構454と入れ換え機構480
を備えるように構成すれば良いことになる。 しかしながら、この発明は、上述した他の実施
例の構成に限定されることなく、第39図に他の
実施例の変形例として示すように、バツフア台5
2上には、任意の順番で種々のパレツトpを載置
するように構成しても良い。 即ち、第39図に示すように、他の実施例の変
形例においては、上述した一実施例において説明
したと同一構成のバツフア22を備えている。従
つて、この変形例においては、バツフア台52上
に任意に段積みされた複数のパレツトpから、バ
ツフア22の第2の分離爪68において、所定の
パレツトpが分離さることになる。 一方、この変形例においては、このバツフア2
2の分離位置に隣接した状態で、このバツフア2
2おいて分離されたパレツトpを、分離位置と同
高さまで上昇されてきたストツカ24に移送させ
るための、渡し手段の他の様態としてのトランス
フア550が備えられている。 ここで、このトランスフア550は、上述した
一実施例の構成におけるレエベータ機構におい
て、エレベータ本体86を、バツフア22の分離
位置に隣接した状態で、且つ、その位置を固定さ
れと同じ状態で、備えている。即ち、このトラン
スフア550においては、エレベータ本体86が
トランスフア本体552として、4本の支柱82
a〜82dに固定された状態で備えられている。
また、このトランスフア本体552には、上述し
た一実施例における入れ換え機構と同一の構成の
入れ換え機構96を備えている。 換言すれば、この変形例においては、上述した
他の実施例において、バツフア450が入れ換え
機構480を備えていたことと相違して、バツフ
ア22から独立して、トランスフア550に入れ
換え機構96を備えるように構成したものである
と言うことが出来る。 以上のように、この変形例を構成することによ
り、バツフア台52上には、任意の順番でパレツ
トpが載置されていようとも、ストツカ24の要
求に従つて、バツフア22から要求されたパレツ
トpを分離した上で、トランスフア550を介し
て、分離位置と同一高さまで上昇されてきたスト
ツカ24の所定の入れ換え位置に、部品を満載し
たパレツトpを補給することが出来るようにな
る。 尚、このトランスフア550の下部にストツカ
24から引き込んだ空パレツトp′を、搬出機構7
6上に載置させるために、この搬出機構76は、
上述した一実施例の第2の変形例で説明したリフ
ト機構402を備えているものである。 この他の実施例の変形例に係る制御は、空パレ
ツトの入れ換え位置は固定であり、その位置まで
の移動は、エレベータが無いために、ストツカ側
によつてなされるものであるから、その基本動作
は前述の、第38A図に示した制御と類似してい
る。また、バツフアは、第6図に示したバツフア
と同じものであるために、そのバツフア側の動作
制御は第23A図〜第23C図に示した制御プロ
グラムを援用できる。 尚、上述した2つの実施例及び種々の変形例
(以下、単に実施例等と呼ぶ。)において、上下動
可能に設けられたエレベータ本体86及び昇降枠
152は4隅を摺動可能に支持されるように、換
言すれば、両側から支持された状態で、摺動可能
に配設されるように説明した。しかしながら、こ
の発明は、このような構成に限定されること無
く、例えば夫々エレベータ本体86及び昇降枠1
52に対応する一対の支柱に摺動可能に支持、換
言すれば、所謂片持ち支持で摺動自在に配設され
るように構成しても良いことは、言うまでも無
い。 また、上述した実施例等においては、1つのパ
レツトpに対して、共通の部品xが複数収容され
るように説明したが、この発明は、このような構
成に限定されること無く、例えば、1つのパレツ
トpに、複数種類の部品x1,x2が夫々複数個収容
されるように構成しても良いことは、言うまでの
無い。 更に、上述した実施例等においては、バツフア
22におけるバツフア台52上に、複数のパレツ
トpが段積み状態に保持されるように説明した
が、この発明は、このような構成に限定されるこ
と無く、例えば、各パレツトpを起立した状態
で、横方向に複数並べて保持するように構成して
も良いことは言うまでも無い。 また、上述した実施例等においては、バツフア
台52上に段積みされたパレツトを分離爪により
1つだけ分離する際において、製造誤差を吸収す
るために、分離位置の調節を行なう場合には、分
離爪の配設位置を固定し、バツフア台52を上下
動するように説明したが、この発明は、このよう
な構成に限定されることなく、例えば、バツフア
台52を固定し、分離爪を上下動する構成にして
も良いことは、言うまでも無い。また、バツフア
上に、同じ部品を収容するパレツトが複数個積載
されている場合は、先に積載された方のパレツト
(若しくは、より上位にある方のパレツト)を優
先して分離するようにしてもよい。 以上、第1図乃至第39図を用いて説明してき
た部品組立装置は、ロボツト12などの外部装置
に部品などの部品を供給する部品供給装置として
みることができる。この部品供給装置としての自
動部品組立装置は、複数の収容箱を非分離の段積
み状態で一旦貯えておくための一時貯蔵手段とし
てのバツフア22と、バツフア22から補給され
たパレツトを複数収納する収納手段としてのスト
ツカ24と、バツフア22からストツカ24に収
容箱を補給する補給手段としてのエレベータ26
を前提とする。そして、一時貯蔵手段としてのバ
ツフア22から収納手段としてのストツカ24へ
のパレツト補給のための準備動作を効率的に行な
うには、「準備動作」とは、 i:バツフア22におけるにおける目的の収容箱
の分離動作を、ストツカ24への補給動作が必
要となる前までに終了するということを意味す
る場合と、 :目的のパレツトをバツフア22で分離した後
に、ストツカ24側までそのパレツトを運ぶと
いう動作を、ストツカ24への補給動作が必要
となる前までに終了するということを意味する
場合とがある。 従つて、上記iの場合に対処するためには、こ
の部品組立装置は、外部装置(ロボツト12)に
物品を供給するために、収容箱賭してのパレツト
を非分離の段積み状態で一旦貯えておくための一
時蔵手段としてのバツフア22と、この一時貯蔵
手段(バツフア22)内のパレツトを第1の指令
に応じて分離する分離手段(バツフア22の分離
機構64)と、収納手段(ストツカ24)内の複
数のパレツト夫々の物品の残個数を計数する計数
手段としてのカウンタZ(第19A図)を有し、
前記第1,第2の指令を発する指令手段としての
コントローラ16(第1図、第16図)とを具備
している。 そして、指令手段としてのコントローラ16
は、カンウタZが保持する特定のパレツトの計数
値が第1の所定数値(例えば1個)に達したこと
に応答して(第21A図のステツプS22)、代り
のパレツトを分離するように分離手段(バツフア
22の分離機構64)に第1の指令を発し(ステ
ツプS26)、さらに、前記第1の所定数値に達し
たパレツトの計数値がその後に第2の所定数値
(例えば、0個)に達したことに応答(ステツプ
S34)して、分離手段(バツフア22の分離機構
64)が分離したパレツトを収納手段(ストツカ
24)に補給手段(エレベータ26)に補給させ
るように、補給手段(エレベータ26)に第2の
指令を発する(第22A図のステツプS76、第2
2B図のステツプS108)する。 また、上記のiiの場合においては、上記分離手
段としての分離機構64は所定の分離位置(第2
0A図)においてパレツトを分離する。また、補
給手段としてのエレベータ22は、一時貯蔵手段
(バツフア24)と収納手段(ストツカ24)と
の間を往復移動し、第2の指令を受けると、上記
分離位置に移動して分離手段(バツフア22の分
離機構64)により分離されたパレツトを受け、
その後に、この受けたパレツトを保持して所定の
補給位置(第25C図)に移動する動作を行なつ
てから、第3の指令を待つ。そして、第1,第
2、第3の指令を発する指令手段としてのコント
ローラ16は、カウンタZが保持する計数値が第
1の所定数値に達した時点(第21A図のステツ
プS22)で、この第1の所定数値に達した収容
箱の代りの収容箱を分離するように第1の指令を
分離手段(バツフア22の分離機構64)に発す
る(ステツプS26)とともに、この分離手段(バ
ツフア22の分離機構64)で分離された収容箱
を補給手段(エレベータ26)が受け取り保持す
るように第2の指令を補給手段(エレベータ2
6)に発し(第24A図のステツプS204)、さら
に、第1の所定数値に達した収容箱の計数値がそ
の後に第2の所定数置に達した(第21B図のス
テツプS34)ことに応答して、エレベータが保持
している収容箱を収納手段(ストツカ24)に補
給するように、第3の指令を補給手段(エレベー
タ26)に発する(第22B図のステツプ
S108)。 [発明の効果] 以上詳述したように、この発明によれば、収納
手段で収納箱の入れ替えが必要になつた場合に、
この入れ換えを効率的にやるために、入れ替えの
準備動作を行なうようになつている。 特に、第1項に係る物品供給装置は、非分離で
複数の収容箱を貯蔵している一時貯蔵手段におい
て、その非分離状態の収容箱から目的の収容箱を
分離するという動作を準備動作として前もつて実
行しておく。即ち、この分離動作を、収納手段に
おいて収容箱の物品の残個数が第1の所定数値
(例えば、1個)になつた時点で第1の指令によ
り開始しておき、即ち、収納手段のある収納箱内
の物品の残個数が上記第1の所定数から第2の所
定数(通常は零個)に減少するまでに、その分離
動作を開始しておくことにより、収納手段におけ
る物品の枯渇による供給の停止を最小限にする。 また、特に、第2項に係る物品供給装置は、前
述の分離動作と、分離された収納箱を前もつて収
納手段に移動しておくという動作とを、準備動作
として前もつて実行しておく。そのために、指令
手段は、残個数が第1の所定数(例えば、1個)
になつた時点で、第1の指令により分離手段に分
離動作を開始せしめる。また、第2の指令を補給
手段に発して、この補給手段が一時貯蔵手段側に
移動し、分離された収納箱を受取り、そして、受
け取つた収容箱を持つて収納手段側に移動する動
作を開始させる。そして、残個数が第2の所定数
値(例えば、零個)になつた時点で、第3の指令
を補給手段に発して、補給手段がこの収容箱を補
給する。このために、収納手段における物品供給
の停止時間が減少になる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係わる一実施例のFACシ
ステムの全体構成を概略的に示す正面図、第2図
は第1図に示すFACシステムの全体構成を概略
的に示す斜視図、第3図は部品が収納されるパレ
ツトの構成を示す斜視図、第4図は3種類の高さ
を有するパレツトの形状を示す正面図、第5図は
パレツトの段積み状態を示す断面図、第6図はバ
ツフアの構成を示す斜視図、第7A図乃至第7D
図は、バツフアにおける所定のパレツトpaの分離
動作を順次示す正面図、第8A図乃至第8E図
は、バツフアの分離動作における位置修正動作を
順次示す正面図、第9図はエレベータの構成を示
す斜視図、第10図はエレベータにおけるエレベ
ータ本体を、入れ換え機構と共に示す側面図、第
11図はエレベータ本体を一部破断した状態で、
入れ換え機構の構成を示す正面図、第12図は入
れ換え機構を取り出した状態で示す斜視図、第1
3A図乃至第13G図は、エレベータにおける入
れ換え動作を順次示す正面図、第14図はストツ
カの構成を示す斜視図、第15A図乃至第15E
図は、工程順及び棚の載置順によつて、ストツカ
ーなどの動きが変化することを説明する図、第1
6図は、実施例の制御部の構成及び、それと生産
管理コンピユータ等との接続関係を示した図、第
17A図乃至第17C図は、入力装置への入力メ
ニユー及びその表示状態を示す図、第18図は、
ストツカーの各棚位置のテイーチングを説明する
図、第19A図は、各制御モジユールで共通に使
われる変数を説明する図、第19B図は、キユー
の構成を説明する図、第20A図及び第20B図
は、FACシステムシステムにおける各モジユー
ル動作の上下位置関係を説明する図、第21A図
及び第21B図は、ロボツト制御プログラムのフ
ローチヤート、第22A図及び第22B図は、ス
トツカー制御プログラムのフローチヤート、第2
2C図は、ストツカー制御において、工程番号が
変遷する様子を説明する図、第23A図は、バツ
フアの制御に使われる変数の構成を説明する図、
第23B図及び第23C図はバツフア制御プログ
ラムにのフローチヤート、第24A図及び第24
B図は、エレベータ制御プログラムのフローチヤ
ート、第25A図乃至第25G図は、パレツト入
れ換え動作をエレベータ中心にして順次説明する
図、第26図は、搬送機構への空パレツトの積み
上げを説明する図、第27図は、システムを初期
稼動状態に設定する制御のフローチヤート、第2
8図は第1の変形例における入れ換え機構の構成
を示す側面図、第29図は第28図に示す入れ換
え機構を、部分的に破断して示す正面図、第30
A図乃至第30H図は、第1の変形例の動作を簡
略化した状態で、順次示す正面図、第31図は第
2の変形例におけるリフト機構を備えたバツフア
を示す斜視図、第32図は第31図に示すセンサ
の配設位置を示す側面図、第33図は第2の変形
例におけるエレベータ及びリフト機構の制御フロ
ーチヤート、第34図は、この発明に係わる他の
実施例の概略構成を示す斜視図、第35図はバツ
フアにおけるバツフア台回りの構成を示す斜視
図、第36図は第35図に示すバツフア台の下面
の状態を示す底面図、第37図はバツフア台に設
けられた入れ換え機構の構成を示す側面図、第3
8A図及び第38B図は、共に、他の実施例に係
る制御プログラムのフローチヤート、第38C図
及び第38D図は、共に、他の実施例におけるパ
レツトの入れ換え動作のシーケンスを示す図、第
39図は他の実施例の変形例の構成を概略的に示
す斜視図である。 図中、10……フレキシブル・アツセンブリン
グ・センタ(FACシステム)、12……ロボツ
ト、14……部品供給システム、16……制御ユ
ニツト、18……入力装置、20……無人車、2
2……バツフア、24……ストツカ、26……エ
レベータ、d……搬送方向、 無人車20関係 28……筺体、30……車輪、32……パレツ
ト載置台、32a……搬出ローラ、34……空パ
レツト載置台、34a……搬入ローラ、 パレツトp(p1,p2,p3) 36……パレツト本体、38……フランジ部、
38a……第1の切り欠き部、38b……第2切
り欠き部、38c……第2の切り欠き部、40…
…蓋体、x(x1,x2,x3……)……部品、B……
バーコード、 バツフア22関係 42……基台、44a〜44d……支柱、46
a;46b……起立板、48……ガイド部材、5
0……摺動部材、52……バツフア台、52a…
…突出片、54……搬入ローラ群、56……ロー
ラガイド、58……スリツト、60……ボールね
じ、62……エンコーダ、64……分離機構、6
6……第1の分離爪、68……第1の分離爪、7
0……支持ロツド、72……接続板、74……バ
ーコードリーダ、76……搬出機構、78……搬
出ローラ、80……センサ、B……バーコード、
CB1;CB2……エアーシリンダ、MB……サーボモ
ータ、 エレベータ26関係 82a〜82d……支柱、84……連結部材、
86……エレベータ本体、88……ガイド部材、
90……摺動部材、92……ボールねじ、94…
…エンコーダ、96……入れ換え機構、98……
ステイ、100……揺動アーム、100a……長
溝、102……ガイド溝、10……ガイドピン、
160……スライド板、108……第1のフツ
ク、110……第1のフツクスライド部材、11
2……エアーシリンダ用支持板、114……第1
のピストン、116……第2のフツク、118…
…第2のフツクスライド部材、120……第2の
ピストン、122……固定スライドガイド、12
4……取り付け板、126……第3のフツク、1
28……第3のフツクスライド部材、130……
第3のピストン、132……ガイド溝、134…
…可動スライドガイド、136……スライド部
材、138……エアーシリンダ用支持板、140
……第4のピストン、230……空パレツト引き
出し位置にあるエレベータ本体、232……実パ
レツト押し出し位置にあるエレベータ本体、A,
B……サーボモータの回転方向、CE1,CE2,CE3
CE4……エアーシリンダ、ME1……サーボモータ、
ME2……サーボモータ、 ストツカ24関係 142……基台、144a〜144d……支
柱、146……連結枠、148……ガイド部材、
150……摺動部材、152……昇降枠、154
……引き出し部、156……棚板、158……切
り欠き部、160……持ち上げアーム、160a
……本体部、160b……上面、160c……突
起部、162……突出片、164……ボールね
じ、166……エンコーダ、168……引き出し
台、170……蓋体開放機構、172……出し入
れ機構、174……支持ステイ、176……スト
ツパ、178……スライドガイド、180……ガ
イド部材、182……摺動部材、184……支持
板、186……フツク、188……駆動ローラ、
190……アイドルローラ、192……エンドレ
スベルト、194……連結軸、196……従動ロ
ーラ、198……ステイ、200……駆動軸、2
02……駆動ローラ、204……エンドレスベル
ト、206……ピストン、208a:208b…
…入力端。 ロボツト12関係 210……組立ステージ、212……架台、2
14……X軸ロボツトアーム、216……Y軸ロ
ボツトアーム、218……ロボツトハンド、22
0……フインガ、222……フインガステーシヨ
ン、224……組立台、CS1,CS2……エアーシリ
ンダ、MS1……サーボモータ、MS2……サーボモ
ータ、 他の実施例関係 450……バツフア、452……スペーサブロ
ツク、454……分離機構、456……取り付け
部材、458……ガイド軸、460……分離爪取
付板、462……分離爪、464……ボールね
じ、468……ボールねじ受け部、470……ス
テイ、472……駆動プーリ、474……従動プ
ーリ、476……タイミングベルト、480……
入れ換え機構、482a,482b……ガイド
軸、484……スライド板、484a,484b
……ローラ、484c……螺合部、486……ボ
ールねじ、488a,488b……回転支持部
材、490a,490b……第1のフツク、49
2……ピストン、492a,494b……可動ス
ライドガイド、496a,496b……ガイドピ
ン、498……ピストン、500a,500b…
…第2のフツク、502a,502b……支持ス
テイ、504……ピストン、 他の実施例の第1の変形例関係 550……トランスフア、552……トランス
フア本体、 他の実施例の第2の変形例関係 506……ガイド部材、508……摺動ブロツ
ク、510……突出片、512……ボールねじ、
514……エンコーダ、516……スペーサ、 その他関係 38d……パレツトのフランジ部38の下面に
形成された係止用穴部、600……ロツク機構、
602……ロツクロツド、604a,604b…
…ガイド部材、606……エアーシリンダ取付
板、608……ピストン、610……ロツク部
材、610a……取付片、610b……ロツクピ
ン、CR……エアーシリンダである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 外部装置に対して物品を供給する物品供給装
    置において、 複数の収容箱を非分離の段積み状態で一旦貯え
    ておくための一時貯蔵手段と、 この一時貯蔵手段内の収容箱を第1の指令に応
    じて分離する分離手段と、 前記外部装置に所定の供給順に従つて物品を供
    給するため、前記一時貯蔵手段から補給された前
    記収容箱を複数収納する収納手段と、 前記一時貯蔵手段において分離された前記収容
    箱を、第2の指令に応じて上記収納手段に補給す
    る補給手段と、 前記収納手段内の複数の収容箱夫々の物品の残
    個数を計数する計数手段と、 この計数手段が保持する特定の収容箱の計数値
    が第1の所定数値に達したことに応答して、この
    第1の所定数値に達した収容箱の代りの収容箱を
    分離するように前記分離手段に前記第1の指令を
    発する指令手段であつて、さらに、前記第1の所
    定数値に達した前記特定の収容箱の計数値がその
    後に第2の所定数値に達したことに応答して、前
    記分離手段が分離した収容箱を前記収納手段に補
    給するように、前記補給手段に前記第2の指令を
    発する指令手段とを備えた事を特徴とする物品供
    給装置。 2 前記第1の所定数値は0以外の小さな数であ
    り、前記第2の所定数値は0であることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項に記載の物品供給装
    置。 3 外部装置に対して物品を供給する物品供給装
    置において、 複数の収容箱を非分離の段積み状態で一旦貯え
    ておくための一時貯蔵手段と、 この一時貯蔵手段内の収容箱を第1の指令に応
    じて所定の分離位置において分離する分離手段
    と、 前記外部装置に所定の供給順に従つて物品を供
    給するため、前記一時貯蔵手段から補給された前
    記収容箱を所定の補給位置において複数収納する
    収納手段と、 前記一時貯蔵手段と収納手段との間を往復移動
    する補給手段であつて、第2の指令を受けると、
    前記所定の分離位置に移動して前記分離手段によ
    り分離された収容箱を受け、その後に、この受け
    た収容箱を保持して前記所定の補給位置に移動す
    る動作を行なつてから、第3の指令を待つ補給手
    段と、 前記収納手段内の複数の収容箱夫々の物品の残
    個数を計数する計数手段と、 前記第1、第2、第3の指令を発する指令手段
    であつて、前記計数手段が保持する計数値が第1
    の所定数値に達した時点で、この第1の所定数値
    に達した収容箱の代りの収容箱を分離するように
    前記第1の指令を前記分離手段に発するととも
    に、この分離手段で分離された収容箱を前記補給
    手段が受け取り保持するように前記第2の指令を
    前記補給手段に発し、さらに、第1の所定数値に
    達した収容箱の計数値がその後に前記第2の所定
    数値に達したことに応答して、前記補給手段に対
    して前記補給手段が保持している収容箱を前記収
    納手段に補給するように、前記第3の指令を前記
    補給手段に発する指令手段とを備えた事を特徴と
    する物品供給装置。 4 前記第1の所定数値は0以外の小さな数であ
    り、前記第2の所定数値は0であることを特徴と
    する特許請求の範囲第3項に記載の物品供給装
    置。
JP19648387A 1987-08-07 1987-08-07 Article feeding device Granted JPS6440239A (en)

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US07/668,912 US5232331A (en) 1987-08-07 1991-03-13 Automatic article feeding system
US08/140,964 US5380138A (en) 1987-08-07 1993-10-25 Automatic article feeding system
US08/276,755 US5503516A (en) 1987-08-07 1994-07-18 Automatic article feeding system
US08/657,500 US5868545A (en) 1987-08-07 1996-06-04 Automatic article feeding system

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6133423A (ja) * 1984-07-19 1986-02-17 Oki Electric Ind Co Ltd 部品自動ハンドリング装置
JPS6257828A (ja) * 1985-09-04 1987-03-13 Canon Inc 物品自動供給装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6133423A (ja) * 1984-07-19 1986-02-17 Oki Electric Ind Co Ltd 部品自動ハンドリング装置
JPS6257828A (ja) * 1985-09-04 1987-03-13 Canon Inc 物品自動供給装置

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