JPH045731B2 - - Google Patents

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JPH045731B2
JPH045731B2 JP57203774A JP20377482A JPH045731B2 JP H045731 B2 JPH045731 B2 JP H045731B2 JP 57203774 A JP57203774 A JP 57203774A JP 20377482 A JP20377482 A JP 20377482A JP H045731 B2 JPH045731 B2 JP H045731B2
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JP
Japan
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heating
block
roller bearing
linear motion
predetermined
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JP57203774A
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Yukio Muto
Yukyasu Utsunomya
Kimitoshi Mizukami
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Koshuha Netsuren KK
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Koshuha Netsuren KK
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C29/00Bearings for parts moving only linearly
    • F16C29/04Ball or roller bearings
    • F16C29/06Ball or roller bearings in which the rolling bodies circulate partly without carrying load
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D1/00General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering
    • C21D1/06Surface hardening
    • C21D1/09Surface hardening by direct application of electrical or wave energy; by particle radiation
    • C21D1/10Surface hardening by direct application of electrical or wave energy; by particle radiation by electric induction
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/58Raceways; Race rings
    • F16C33/64Special methods of manufacture
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
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  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は低合金鋼からなるリニアモーシヨン型
ローラーベアリングブロツクおよびそのボール軌
道表面焼入れ方法ならびに焼入装置に関する。
直線状のガイドレールに跨座し、当該ガイドレ
ールの所定面に対して内蔵するベアリングボール
を接触・転動させつつガイドレール上を滑動する
リニアモーシヨン型ローラーベアリングブロツク
は、従来高炭素クローム軸受鋼、例えばSuj2等の
高級鋼材をもつて作られている。また製造方法
は、上記鋼材を鍛造等により凹型ブロツクに成形
し、当該ブロツクを焼なまし後、焼入れ・焼戻し
熱処理を施して機械的強度をあげ、ついでボール
軌道を研摩して仕上げるという工程によつてい
る。
ところで、高炭素クローム軸受鋼は高価な鋼材
であるので原材料費が高くつく。そのうえ、製造
工程では熱処理が電気炉等による加熱であつて、
第1図の軸受鋼焼入温度時間曲線(30min/25mm
の場合)にみられる如く熱処理時間が長時間とな
るばかりでなく、特有の凹型形状材の全体加熱に
よる熱処理であるので、熱処理歪の少いとされて
いる軸受鋼を使用していても、凹型形状の開口脚
部間の間隔が熱処理によつて狭くなるのは避けら
れず、これを予め見越して成形をしておくという
面倒な点があり、しかも上記見越し成形を行つて
も、歪量は各ブロツク毎に異るので、結局研摩工
程でそれぞれ所定の精度寸法を出すということと
なつて極めて手数がかかるというのが現状で、完
成品の製造原価を高くしている。
本発明は従来リニアモーシヨン型ローラーベア
リングブロツクに存する上記問題点を解決するた
めになされたものであつて、比較的安価な鋼材を
使用し、短時間かつ低歪熱処理および低歪の結果
としてもたらされる研摩工程の時間短縮等が奏効
した、低廉なしかも従来品以上の機械的性質を保
証するリニアモーシヨン型ローラベアリングブロ
ツクの提供を目的とする。
本発明を以下に詳述する。
先ず、本発明では使用鋼材を従来の高炭素クロ
ーム軸受鋼に替えて、例えばSCM440または
SCr438等の比較的低廉な低合金鋼、さらには安
価なS50CまたはS55C等の機械構造用炭素鋼を使
用する。
上記鋼種の鋼材を用いて、例えば第2図aに示
す如き所定形状の凹型ブロツクBに成形して焼な
ましを施したうえ、当該ブロックBがボールベア
リングBBを介してガイドレールGLの所定面上を
滑動する際の上記ボールの軌道T1,T2,T3およ
びT4部分のみに後述する方法および装置によつ
て表面焼入れを施し、第2図bにhとして示す所
定深さの焼入れ硬化層を形成し、かつ所定硬化層
の背後部分に熱影響層を形成する。これによつて
ボール軌道に耐摩耗性を付与するとともに、ロー
ラーベアリングブロツクが受ける偏荷重に対する
機械的性質、即ちねじれ耐力を付与し、ローラー
ベアリングブロツクに具備すべき条件を満足せし
める。一方この熱処理は局部的なものであるの
で、熱処理歪の発生は殆んどなく、脚部Bf・Bf
間の間隔の縮少をもたらさない。
それでは、ブロツクの極めて小さい開口空間例
えば断面20〜25mm×50〜70mmを包む内周壁に複数
条あるボール軌道、この場合T1〜T4の4条…の
みに如何にして所定深さの表面焼入層を形成する
かを以下に説明する。
小空間かつ局部的な表面焼入れであるので高周
波誘導加熱手段によるのが勿論好ましい。そこで
本発明者は本発明に至る過程において、試みに第
3図aにC′として示す形状の加熱コイルを用い、
凹形ブロツクの端面方向から当該加熱コイルC′の
加熱導体C′rが内壁底面に平行状態で開口空間に
挿入し、まず第1工程として、第3図bに実線で
示す如く加熱導体C′rの延在部C′rlそれぞれをボ
ール軌道T1およびT4と所定間〓をへだてて対向
せしめ、当該ボール軌道T1およびT4の表層を所
定の焼入れ温度まで加熱のうえ、冷却ジヤケツト
Jから冷却流体を噴射して急冷焼入れし、ついで
第2工程として、加熱導体C′rの延在部C′rlそれ
ぞれを第3図bに破線で示す如く、ボール軌道
T、2およびT3と所定間〓をへだてて対向配置し、
当該ボール軌道T2およびT3の表層を上述と同様
の工程によつて焼入れした。
上記試験結果ではボール軌道T1,T2,T3およ
びT4それぞれにやゝ巾広の表面焼入れ条部分が
形成される。しかし軌道に対向する延在部分C′rl
およびC′rlをブロツクBの長さ方向長さより十分
長く設定したにも拘らず、第2工程において第2
図bにBLとして示す内周壁底面の焼入れ不要部
である開口端面縁BEが発熱し、急冷によつて焼
入れされてしまい好ましくない。この発熱現象は
軌道T2,T3それぞれを互いに逆行する誘導電流
が、上記軌道T2,T3それぞれに対向して延在し
たうえでループに形成される加熱導体C′rの閉成
部分C′rxに流れる電流に引寄せられて集中的に
上記端面縁BEに流れた結果と思われ、その防止
策が必要とされる。また、加熱導体C′rの延在部
分C′rl,C′rl間の間隔が当該延在部分から生ずる
極性の異る高周波磁束θ1,θ2それぞれを相寄る方
向に向わせる如き間隔になつているため、加熱通
電時に両延在部分C′rl,C′rlの中間に冷却ジヤケ
ツトJを配置しておくと冷却ジヤケツトJも加熱
される。これを避けるには、加熱通電時には冷却
ジヤケツトJをブロツクBの開口部上方に位置し
ておき、冷却時に開口部内へ変位せしめる構成と
しなければならず、かつその変位量も第1工程と
第2工程とでは異り、構造・操作が複雑となり好
ましくない。勿論焼入れの工程が2工程となるの
も好ましくない。
本発明者は上記試験結果を踏まえたうえで、焼
入工程で複数のボール軌道のみを同時焼入れ可能
な、しかも端縁に焼入れを生じさせない焼入方法
ならびに焼入装置を発明した。これを第4図a〜
dに示す実施例に従つて説明する。
第4図aにCとして示すのは本発明焼入装置に
おける加熱コイルである。当該加熱コイルCは図
示しない高周波電源に接続するリード部Rと加熱
導体部Crと自己冷却用冷却水供給ならびに排出
管P1,P2とから構成されている。リード部Rは
絶縁板Sを挟んで一方側のリードRAと他方側の
リードRBとからなることは通常のリード部と同
様であるが、材質からなる、本発明の加熱導体
Crは第3図にC′rとして示す如き通常の加熱導体
C′rとは異り、リード部Rの一方側のリードRAに
2本の加熱導体Cr1およびCr2それぞれの一方端を
接続し、当該加熱導体Cr1及びCr2はそれぞれ互い
に逆方へ畧直角に屈折して所定距離相離れたのち
再び相平行する方向へ畧直角に屈折して加熱対象
となるブロツクBのボール軌道Tに畧相当する長
さ延進し、それぞれ相寄る方向へ屈折し、ついで
U字型を画いて反転してループを閉成のうえ逆行
し、上記延進部分とボール軌道間の巾に相当する
所定間隔をへだてて例えば上下方向で平行する如
く屈折延進して、それぞれの他方端がリード部R
の他方側のリードRBへと接続するとともに、上
記U字型を画く反転が互いに逆方向へと反転する
如く構成される。即ち第4図aに示す如く、加熱
導体Cr1における下方延在部Cr1dがリードRAに
接続され上方延在部Cr1uガリードRBに接続さ
れているならば、加熱導体Cr2における上方延在
部Cr2uがリードRAに接続し下方延在部Cr2dが
リードRBに接続するように構成する。従つて当
該加熱導体部Crを流れる或る時点での高周波電
流は矢印の流れとなり、Cr1uの極性は相隣るCr1
dおよびCr2uのそれと異り、Cr1dの極性は相隣
Cr1uおよびCr2dのそれと異り、Cr2uの極性は
相隣るCr2dおよびCr1uのそれと異り、かつCr2
dの極性も相隣るCr2uおよびCr1dのそれとも異
ることとなる。
上記加熱導体Cr1およびCr2のリードRAに接続
する一方端それぞれは例えば自己冷却用冷却流体
供給用であるパイプP1に、またリードRBに接続
する他方端それぞれは例えば自己冷却用冷却流体
排出用であるパイプP2に連接され、管内を流通
する冷却流体により通電時に生ずる自己発熱が収
奪されるようになつている。
第4図bは本実施例で用いる冷却器Jを示す。
当該冷却器Jは第4図aに示される加熱導体4
Cr1,Cr2それぞれの4本の平行する延在部Cr1u,
Cr1d,Cr2uおよびCr2dで囲まれる方形空間内
に収容可能な畧相似の方形を呈しており、相対向
する側面Js,Jsそれぞれには、上記加熱導体Cr1
Cr2それぞれの所定長さからなる延在部の間〓に
畧相当する面積にわたり複数の冷却流体噴射孔e
が孔設されている。冷却流体は冷却器Jの上面に
設けられているホースHから当該冷却器Jの腔内
に供給され、両側面の上記噴射孔eから所定圧を
もつて噴射可能である。
上記加熱コイルCと冷却器Jとは第4図cに示
すように、加熱導体部Crの中央空間に冷却器J
が収容された状態で固定配置される。
上記構成からなる焼入装置を用いてリニアモー
シヨン型ローラーベアリングブロツクのボール軌
道のみを焼入れする場合について以下に説明す
る。
被熱処理材であるブロツクBを開口面を上に向
け、第4図cに矢印で示す如く一方の開口端面側
を先にして加熱コイルC方向へ前進せしめ、凹型
開口空間内に加熱コイルCの加熱導体部Crが収
容される状態とする。この状態において当該加熱
導体部Crは前述の如くそれぞれの加熱導体Cr1
よびCr2を所定の如く屈折形成してあるので、第
4図dに示すようにブロツクBにおけるそれぞれ
の軌道Tと加熱導体部Crにおけるそれぞれの延
在部とは、軌道T1は延在部Cr1uと、軌道T2は延
在部Cr1dと、軌道T3は延在部Cr2dと、また軌
道T4は延在部Cr2uというように、それぞれ所定
間〓をへだてて対向することとなる。ついで図示
しない高周波電源を投入して加熱コイルCへ所定
周波数・所定出力の高周波電流を通電する。当該
加熱コイルCの加熱導体Cr1およびCr2それぞれに
は高周波電流が分流して流れ、延在部が対向する
ブロックBの軌道を誘導加熱する。この場合上述
の如く加熱導体、Cr1の延在部Cr1uと、Cr1d、
加熱導体Cr2の延在部Cr2uとCr2dそれぞれは、
例えば10mm前後の間隔を保つ軌道に対向する如く
平行して延在しているので、当該延在部Cr1uと
Cr1dまたCr2uとCr2dそれぞれから発生する互
いに逆向きの磁束は相打ち消し合い、かつCr1
とCr2u間またCr1dとCr2d間にも同様の現象が
生じ延在部Cr1u,Cr1d、Cr2uおよびCr2dそれ
ぞれが対向する軌道T1,T2,T3およびT4のみを
誘導加熱し、軌道間は全く加熱されない。また加
熱導体部Crの中央空間に固定配置されている冷
却器Jは、前述試験時の加熱コイルC′におけるよ
うに加熱導体C′rの中間には位置しておらず、か
つ加熱導体Cr1およびCr2それぞれの外側に位置し
ているがため、磁束が相寄る方向ではないので、
発生する磁束の影響を受けることが極めて少く、
発熱は殆んどない。さらに軌道T2,T3それぞれ
の表層に誘起した互いに逆行する誘導電流はブロ
ツクの当該軌道T2,T3それぞれに対向する延在
部Cr1d,Cr2dが畧直角に屈折して逆方向に反転
しループを形成しているので、端面縁BEにそつ
て集中的に流れることがなく、発熱のおそれはな
い。
軌道表層が所定の焼入れ温度に昇温した時点で
通電を断とし、図示しない冷却流体供給源からの
冷却流体をホースHを介して冷却器Jへ供給す
る。冷却流体は冷却流体噴射孔eより所定圧で噴
射され、加熱導体Cr1の上方延在部Cr1uと下方延
在部Cr1dとの間〓、および加熱導体Cr2の上方延
在部Cr2uと下方延在Cr2dとの間〓それぞれを通
過してブロツクBの対向内壁に衝突のうえ、上下
方向へ分かれて壁面を流動してそれぞれ所定焼入
れ温度にまで加熱されている軌道T1,T2および
T3,T4へ達し、これを急冷焼入れする。焼入れ
が施されたブロツクBは焼入装置から搬出され焼
入れ工程を完了する。この間の所要時間は例えば
加熱通電時間5〜10sec、急冷焼入れ時間10〜
15secであるのでブロツクBの搬出入時間を入れ
ても60sec以内である。焼入れ工程後、ブロツク
Bは従来と同様焼戻しされ、研摩工程を経て完成
品とされる。
本発明者は本発明の効果を確認するための焼入
れ実験を多数行つた。その中の1例を次に示す。
焼入れ実験例 (1)供給体;鋼種S55C 上記鋼種を用い鍛造、焼なまし、切削工程を
経て第2図bに示すと同様の下記寸法からなる
ブロツクBに成形した。
外寸 120×110×60mm 内寸 50×20mm (2)焼入れ方法;第4図a〜dに示す本発明焼入装
置を用い、上記供試体の軌道のみを焼入れ条件
は下記のとおりである。
周波数 80KHZ 出力 150KW 通電時間 9sec 冷却時間 10sec 冷却液圧 3Kg/cm2 (0.5%ソリブル液使用) (3)実験結果;第5図aおよびbに示すとおりであ
つた。第5図aは焼入れ終了後の供試体の断面
を示すものであつて、軌道T1,T2,T3および
T4それぞれには斜線で表わされるとおり独立
した表面焼入れ層が形成されていることが確認
された。第5図bは各軌道について表面から矢
印に従つた方向へ向つて複数点の硬さ測定を行
つた結果を、横軸に表面からの距離(mm)を、
縦軸にビツカース硬さ(Hv)をとつた座標に
プロツトしたものである。各軌道は表面から畧
1.5mmの深さまでHv500以上の硬化層となつて
いることが確認されるとともに、特に注目する
ところとして、脚部先端近傍の軌道T1および
T4に畧3.5mm深さまでHv300以上の熱影響層の
形成がみられることが確認された。さらに焼入
れ前、後における脚部間の間隔の変化は全くな
く、かつ脚部間両端面縁には焼入れ層の形成は
なかつた。
ついで、軌道T4の表面から0.5mm深さ部分の焼
入れ硬化層、3.0mm深さ部分の熱影響層および6.5
mm深さ部分の素地の組織をそれぞれ顕微鏡写真と
して第6図a,bおよびcに示す。
上記実験結果および顕微鏡写真から本発明は極
めて小空間を囲む内壁の軌道のみに表面硬化層を
形成しうるとともに、特に偏荷重が負荷される脚
部近傍軌道T1およびT4の表面硬化層の後背部に
形成された顕著な熱影響層は急熱急冷により組織
が細粒化していて高い靱性を保有しているので脚
部先端部分にねじれ耐力を付与することが明らか
にされた。また本発明は熱処理歪の発生を皆無と
するものであることも確認できた。
上記実施例では軌道数が4本である場合につい
て説明したが、例えば軌道数が6本であるような
ブロツクの場合でも本発明を適用しうることは勿
論である。この場合一方側リードRAから他方側
リードRBへ連続する加熱導体Crは3本、冷却器
Jの噴射孔を有する側面も3面とすればよい。
本発明は高価な高炭素クローム軸受鋼を用い、
また熱処理工程と研摩工程に時間をかけるがため
に製造原価が高くならざるを得なかつたリニアモ
ーシヨン型ローラーベアリングブロツクを、安価
な低合金鋼を用い、かつ上記詳述した焼入れ方法
および焼入装置によつて無歪かつ短時間の局部表
面熱処理を施すことによつてボール軌道のみに所
定深さの、焼入れ硬化層を形成するとともに、所
定のボール軌道の後背部にねじれ耐力を付与して
ローラーベアリングブロツクに必要な条件を満足
させるとともに、当該熱処理が無歪であることか
ら伴らされる従来熱処理に必然的に付随した熱処
理時間の長さと熱処理歪を予想したブロツク成形
時の見込み寸法の繁雑さならびに研摩工程の複雑
さとを一気に解消して、短時間かつ簡易な製造工
程によつて製造することを可能とするので、製造
原価を大巾に引き下げることとなり、リニアモー
シヨン型ローラーベアリングの普及に極めて顕著
な効果をもたらすものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来リニアモーシヨン型ローラーベア
リングブロツクに使用されている高炭素クローム
軸受鋼を焼入れする場合の焼入れ温度時間曲線
図、第2図aはリニアモーシヨン型ローラーベア
リングブロツクの形状を説明するための斜視図、
第2図bは第2図aのブロツクのボール軌道に施
す焼入れ箇所とその焼入れ層とを示す一部切り欠
き斜視図、第3図aは本発明をなす過程の試験に
使用した高周波誘導加熱コイルの斜視図、第3図
bは第3図aに示す加熱コイルを使用した試験過
程を説明するための断面正面図、第4図aおよび
bはそれぞれ本発明の焼入れ装置の加熱コイルお
よび冷却器それぞれを示す斜視図、第4図cおよ
びdはそれぞれ第4図aおよびbに示す加熱コイ
ルおよび冷却器とを組合せ固定配置して、ボール
軌道を焼入れする場合を説明するための側面図お
よび断面正面図、第5図aは本発明焼入れ装置に
よつて供試体を焼入れした結果を示す当該供試体
の断面図、第5図bは第5図aに示されるそれぞ
れのボール軌道焼入層の硬さ測定結果を示す線
図、第6図a,bおよびcはそれぞれ焼入層、熱
影響層および素地の組織の、顕微鏡写真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 焼入れ可能な鋼材によつて形成された所定形
    状からなる凹型ブロツクの内周壁におけるボール
    軌道のみが所定深さの表面焼入層となつているこ
    とを特徴とする低合金鋼からなるリニアモーシヨ
    ン型ローラーベアリングブロツク。 2 凹型ブロツクの内周壁を長手方向にのびる少
    くとも4以上の複数の条部分を表面焼入れする場
    合において、高周波誘導加熱コイルの加熱導体を
    相隣るものどうしが互いに極性を異にして通電さ
    れるように、上記複数の条部分それぞれにそつて
    所定間〓をへだてて配置し、当該複数の条部分の
    みを同時に表面焼入れすることを特徴とする低合
    金鋼からなるリニアモーシヨン型ローラーベアリ
    ングブロツクのボール軌道表面焼入れ方法。 3 凹型ブロツクの内周壁を長手方向に平行して
    のびる少くとも4以上の複数の条部分を表面焼入
    れするものにおいて、高周波電源に接続するリー
    ド部の極性を異にする一方側リードから他方側リ
    ードへとループを形成して連続する加熱導体を複
    数具え、当該複数の加熱導体のループのそれぞれ
    が上記条部分の2条づつと所定間〓をへだてて対
    向して延在する如く形成するとともに、相隣る延
    在部が互いに極性を異にしたリードへ直接連続す
    る如く形成した加熱コイルと、多数の噴射孔が孔
    設された壁面を複数具え、それぞれの壁面の噴射
    孔から所定圧で噴射される冷却流体が上記複数の
    加熱導体の複数の延在部間に形成される複数の間
    〓中の所定間〓それぞれを通過して、上記ブロツ
    クの内周壁に衝突可能に構成された冷却器とから
    なることを特徴とする低合金鋼からなるリニアモ
    ーシヨン型ローラーベアリングブロツクのローラ
    軌道表面焼入装置。 4 ブロツクの条部分の2条づつと所定間〓をへ
    だてて対向して延在してループを形成するそれぞ
    れの加熱導体の、当該ループ閉成位置が上記条部
    分から畧直角方向に十分離れたところであること
    を特徴とする特許請求の範囲第3項記載のリニア
    モーシヨン型ローラーベアリングブロツクのボー
    ル軌道表面焼入装置。
JP57203774A 1982-11-22 1982-11-22 低合金鋼からなるリニアモ−シヨン型ロ−ラ−ベアリングブロツクおよびそのボ−ル軌道表面焼入れ方法ならびに焼入装置 Granted JPS5996226A (ja)

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JP57203774A JPS5996226A (ja) 1982-11-22 1982-11-22 低合金鋼からなるリニアモ−シヨン型ロ−ラ−ベアリングブロツクおよびそのボ−ル軌道表面焼入れ方法ならびに焼入装置

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JPS5996226A JPS5996226A (ja) 1984-06-02
JPH045731B2 true JPH045731B2 (ja) 1992-02-03

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