JPH0455468A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH0455468A
JPH0455468A JP16489590A JP16489590A JPH0455468A JP H0455468 A JPH0455468 A JP H0455468A JP 16489590 A JP16489590 A JP 16489590A JP 16489590 A JP16489590 A JP 16489590A JP H0455468 A JPH0455468 A JP H0455468A
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JP
Japan
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group
polyarylate
resin composition
thermoplastic resin
weight
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Application number
JP16489590A
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English (en)
Inventor
Tatsushi Yoshida
龍史 吉田
Shigemi Matsumoto
繁美 松本
Masahiro Asada
浅田 正博
Haruo Tomita
冨田 春生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野〕 本発明は特定の官能基を有するポリアリレートおよびコ
アシェル型グラフト共重合体からなる熱可塑性樹脂組成
物に関する。さらに詳しくは、優れた耐熱変形性、耐衝
撃性、耐薬品性を有する成形品を与え、かつ、成形加工
性にも優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。
[従来の技術J ポリアリレートは従来より知られており、優れた耐熱変
形性、耐薬品性などを有する成形品かえられるという特
徴を有している。しかしながら、耐衝撃性に関しては満
足できるものではない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、ポリアリレートの優れた耐熱変形性、
耐薬品性などを保持し、耐衝撃性を向上させた成形品を
製造しうる樹脂組成物をうろことにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らはかかる目的を達成すべ(鋭意検討を重ねた
結果、従来のポリアリレートとコアシェル型グラフト共
重合体とのブレンドでは、耐衝撃性向上効果が充分でな
く、耐熱変形性や引張強度、曲げ強度も低下するが、エ
ポキシ基を有するポリアリレートをコアシェル型グラフ
ト共重合体にブレンドしたばあいには、前記目的が達成
されることを見出し、本発明を完成するに至った。
このようなエポキシ基を有するポリアリレートを用いる
ことによる効果は予想しえないことであった。この効果
の発現理由は明らかでないが、エポキシ基とコアシェル
型グラフト共重合体のグラフト成分との相互作用あるい
は反応によるものと考えられる。
すなわち、本発明は、エポキシ基を有するポリアリレー
ト99〜60%(重量%、以下同様)およびコアシェル
型グラフト共重合体1〜40%からなる熱可塑性樹脂組
成物に関する。
[実施例] 本発明に使用されるポリアリレートはエポキシ基を有す
るポリアリレートであり、そのエポキシ基の含有量はエ
ポキシ価(樹脂1g中に含まれるエポキシ基の当量)で
表わしたばあい5×101〜500x11)−s当量/
gの範囲が好ましく、5 X 10−6〜too X 
10’当量/gの範囲であるのがさらに好ましい。前記
エポキシ価)’I< 5 X 10’当量/g未満では
耐衝撃性が低下したり、耐薬品性が低下したりする傾向
が生じ、エポキシ価が500X10’当量/gをこえる
と耐衝撃性が低下したり、成形加工性が低下したりする
傾向が生じる。
なお、前記エポキシ価は +5o−aoot法(エポキ
シ樹脂のエポキシ価の測定法)にしたがい、次式により
算出される。
(式中、Tsは試料の滴定に要したO、lN HC#O
+の酢酸溶液の量(ml)、Tbは空試験の滴定に要し
た0、1N HCIrkの酢酸溶液の量(ml)、Pは
0.INHC#Oaの酢酸溶液のファクター、曾は試料
の重量(g)を示す。) 本発明に使用されるポリアリレートの分子量にはとくに
限定はないが、重量平均分子量(ボリスチレン換算)で
10000〜150000の範囲のものが好ましい。前
記重量平均分子量が10000未満では耐衝撃性、剛性
、耐薬品性などが低下する傾向が生じ、150000を
こえると成形加工性などが低下する傾向が生じる。
本発明に使用されるエポキシ基を有するポリアリレート
は、たとえば特願平2−107075号明細書に記載さ
れているように酸クロライド基を有するポリアリレート
とヒドロキシル基およびエポキシ基を同一分子内に有す
る化合物とを反応させることによりえられる。
前記酸クロライド基を有するポリアリレートは、特願平
1−228951号明細書に記載されているとおり、芳
香族ジカルボン酸クロライドをビスフェノール類および
必要に応じて用いるフェノール系化合物の総量に対して
、官能基量基準で理論当量よりも過剰に仕込むことによ
りえられるものである。このようにしてえられる酸クロ
ライド基を有するポリアリレートは、本発明に用いるエ
ポキシ基を有するポリアリレートのエポキシ価および重
量平均分子量を規定する。したがって、酸クロライド基
を有するポリアリレートの酸クロライド基含有量は、酸
クロライド価(樹脂1g中に含まれる酸クロライド基の
当量)で表わしたばあい5X10−6〜500×10”
当量/gであることが好ましい。酸クロライド価が5X
10−6当量/g未満のばあい、えられるエポキシ基を
有するポリアリレートの反応性ポリマーとしての反応性
が低くなり、また500×104当量/gをこえるばあ
い、うろことのできるポリマーの分子量が低過ぎて、ポ
リマーとしての物性が発現し難くなる傾向がある。
前記芳香族ジカルボン酸クロライドとしては、たとえば
テレフタル酸クロライド、イソフタル酸クロライド、フ
タル酸クロライドが例示され、これらは単独で用いても
よく、2種以上併用してもよい。
また、前記ビスフェノール類としては、たとえば一般式
: (式中、−X−はアルキレン基、アルキリデン基(アル
キル基、アルキリデン基の水素原子の1個以上が炭化水
素基、ハロゲン原子、ハロゲン化炭化水素基で置換され
ていてもよい) 、−0−−8O−1−302−および
−〇〇−よりなる群から選ばれた2価の基または直接結
合、R1−R8はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン
原子または炭化水素基を表わす)で表わされるビスフェ
ノールがあげられる。これらは単独で用いてもよく、2
種以上併用してもよい。
かかるビスフェノール類の具体例としては、たとえばビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、1.1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、2.2−ビス(
4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、1.1−ビス(
4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1.
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン
、2.2−ビス(8,5−ジメチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)−プロパン、2.2−ビス(3,5−ジー5e
C−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2
.2−ビス(3,5−ジーtert−ブチルー4−ヒド
ロキシフェニル)−プロパン、ビス(3,5−ジメチル
−4−ヒドロキシフェニル)−メタン、1.1−ビス(
3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−エタン
、4.4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビス(
4−ヒドロキシフェニル)−サルファイド、ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−スルホン、ビス(3,5−ジメ
チル−4−ヒドロキシフェニル)−スルホン、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)−ケトン、4.4゛−ビスヒド
ロキシビフェニルなどがあげられる。
さらに、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシアント
ラセンなどの縮合多環ビスフェノール類、フェノールフ
タレイン、フルオレセインなどのビスフェノール性色素
類、2.2−ジヒドロキシ−1,l−ジナフチルメタン
、4.4°−ジヒドロキシジナフチルなどのジナフチル
化合物などを、ビスフェノール成分の一部として用いる
こともできる。さらにまた、必要に応じて分子量調節剤
として、フェノール、p−(tert−ブチル)フェノ
ールなどの一官能性フエノールを用いることもできる。
前記酸クロライド基を有するポリアリレートのうちでは
、1.1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−フェニル
エタンおよび(または)2.2−ビス(4ヒドロキシフ
エニル)−プロパンとイソフタル酸クロライドおよび(
または)テレフタル酸クロライドとからえられるポリア
リレートが、とくに耐熱性、耐衝撃性の高い成形品を与
える樹脂組成物をうることかできるので好ましい。
前記酸クロライド基を有するポリアリレートと反応させ
るヒドロキシル基およびエポキシ基を同一分子内に有す
る化合物の具体例としては、たとえば2.3−エポキシ
−1−プロパツール、8.4−エポキシ−1−ブタノー
ル、3.4−エポキシ−シクロヘキサノール、エチレン
グリコール モノグリシジルエーテル、テトラメチレン
グリコールモノグリシジルエーテルなどの脂肪族や脂環
式の化合物、4−(L’ 、 2−エポキシエチル)−
フェノール、p−ヒドロキシ安息香酸グリシジル、2゜
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−プロノずンモノ
グリシジルエーテルなどの芳香族系化合物があげられる
前記ポリアリレートの酸クロライド基とヒドロキシル基
およびエポキシ基を同一分子内に有する化合物との反応
は、低分子化合物の酸クロライド基と水酸基との反応と
同様な方法、たとえば両者の反応によって脱離する塩化
水素をトラップする酸受容体の存在下で反応させること
によって行なうことができる。具体的には、酸クロライ
ド基を有するポリアリレートを実質的に水と相溶しない
有機溶媒に溶解した状態で、酸受容体の存在下、ヒドロ
キシル基およびエポキシ基を有する化合物を添加して反
応させる方法である。
前記有機溶媒としては、塩化メチレン、■、2−ジクロ
ロエタン、クロロホルム、1.1.2−)リクロロエタ
ン、1,1.2.2−テトラクロロエタン、クロロベン
ゼン、0−ジクロロベンゼンなどが例示される。
また、前記酸受容体としては、アルカリ水溶液ないしは
第3級アミン類などが用いられる。
前記アルカリ水溶液の具体例としては、アルカリ金属や
アルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、リン
酸塩の中から選ばれた少なくとも1種を含む水溶液が例
示される。
また、前記第3級アミン類の具体例としては、トリメチ
ルアミン、トリエチルアミン、トリーローブチルアミン
、1.4−ジアザビシクロ−[2,2,2]−オクタン
などの脂肪族第3級アミン類、ピリジン、2.6−ルチ
ジン、キノリンなどの含チツ素複素環化合物などがあげ
られる。
これら酸受容体の使用量は、反応によって生成する塩酸
をトラップする目的から、酸クロライド基を有するポリ
アリレートの酸クロライド基の量に対して等モル以上使
用すればよい。なお、第3級アミン類を用いたばあい、
反応後に未反応の酸受容体が残りやすいため、精製工程
、乾燥工程またはそのあとに続くアロイ化や共重合反応
時に悪影響を及ぼさないように、1〜3倍モル使用する
ことが好ましく、1.1〜2倍モル使用することがさら
に好ましい。
また、これらの酸受容体は、ポリアリレートを有機溶媒
に溶解させたのちに添加するか、酸クロライドの加水分
解を抑制するために、あらかじめポリアリレート溶液お
よび酸受容体を5〜30℃に冷却しておくことが望まし
い。酸受容体として第3級アミン類を用いるばあい、そ
のまま用いてもよいし、ポリアリレートを溶解する有機
溶媒に溶かして用いてもよい。
また、ヒドロキシル基およびエポキシ基を有する化合物
の使用量としては、充分に反応させるために、ポリアリ
レートの酸クロライド基に対して1〜20倍モル使用す
ることが好ましいが、後工程での未反応物の除去を考え
ると1〜lO倍モルがさらに好ましい。
ヒドロキシル基およびエポキシ基を有する化合物は、ポ
リアリレートを有機溶媒に溶解させ、酸受容体を加えた
のちに添加されるが、酸クロライド基の加水分解を抑制
するために、ポリアリレート溶成とヒドロキシル基およ
びエポキシ基を有する化合物とをあらかじめ5〜30℃
に冷却しておくことが好ましい。
添加に要する時間はとくに規定されないが、撹拌下、速
やかに添加してもよく、数分間かけて添加してもよい。
また、ヒドロキシル基およびエポキシ基を有する化合物
は、そのまま用いてもよいし、ポリアリレートを溶解す
る有機溶媒に溶かして用いてもよい。
反応時間は、酸クロライド基の量、ヒドロキシル基およ
びエポキシ基を有する化合物の種類、量、重量平均分子
量、反応温度などにより異なるが、通常、数分ないし数
時間である。
反応温度は60℃以下が好ましく、5〜30’Cがとく
に好ましい。
反応終了後は、アルカリ水溶液を酸受容体に用いたばあ
いには、そのまま放置するか機械的分離手段を用いるか
して、水相とポリマーを含む有機相とに分離したのち、
水相をデカントする。そののちは、第3級アミン類を用
いたときも同様であるか、必要に応じて、中和、濾過、
抽出、洗浄などの操作を加えたのち、これをアセトン、
メタノールなどの貧溶媒に加えたり、薄膜蒸発機にて溶
媒を蒸発させたり、ポリビニルアルコールなどの分散剤
水溶液を加えて分散濃縮したりすることにより、目的と
するポリアリレートが単離される。
本発明に用いられるコアシェル型共重合体は、ゴム状弾
性体に特定の成分をグラフト重合させたものである。
前記ゴム状弾性体はガラス転移温度が0℃以下のものが
耐衝撃性を向上させる効果の点から好ましく 、−40
℃以下のものがさらに好ましい。
前記ゴム状弾性体の具体例としては、たとえばポリブタ
ジェン、ブタジエン−スチレン共重合体、ブタジェン−
アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−アクリル酸ブ
チル共重合体などのジエン系ゴム、ポリアクリル酸ブチ
ル、ポリアクリル酸2−エチルヘキシルなどのアクリル
系ゴム、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プ
ロピレン−ジエン共重合体などのオレフィン系ゴムが例
示される。
前記ゴム状弾性体のうちでは、ポリブタジェン、ブタジ
エン−スチレン共重合体、ブタジエン−アクリル酸ブチ
ル共重合体、ポリアクリル酸ブチルおよびエチレン−プ
ロピレン−ジエン共重合体よりなる群から選ばれた少な
くとも1種が、とくに低温時の耐衝撃性を向上させる効
果の点から好ましい。
該ゴム状弾性体のゲル含有量はとくに限定されないが、
耐衝撃性の向上効果の点から10%(重量%、以下同様
)以上のものが好ましい。
また、該ゴム状弾性体の形状はパウダー、ペレット、ラ
テックス状態などいずれの形状であってもよく、とくに
限定されないが、ラテックス状のものは平均粒子径が0
.05〜2加の範囲のものが好ましい。
コアシェル型グラフト共重合体の製造に用いられる特定
の成分とは、ビニル系単量体の少なくとも1種とカルボ
ン酸基、カルボン酸エステル基、カルボン酸金属塩基、
酸無水物基、イミド基および酸アミド基よりなる群から
選ばれた少なくとも1種の官能基を有する単量体(以下
、特定官能基含有単量体という)の少なくとも1種とか
らなる成分であり、このような成分をグラフト成分とし
て用いることにより、ポリアリレートとの混線時に、ポ
リアリレート中のエポキシ基と反応し、コアシェル型グ
ラフト共重合体がポリアリレート中に容易に微分散し、
耐衝撃性が他の機械的物性を下げずに向上する。
前記ビニル系単量体はポリアリレートとの相溶性の調整
および特定の官能基含有単量体を共重合させるために使
用される成分であり、その具体例としては、たとえばス
チレン、メチルスチレン、クロロスチレン、α−メチル
スチレンなどの芳香族ビニル単量体、アクリロニトリル
、メタクリルニトリルなどのシアン化ビニル単量体など
が例示される。
該ビニル系単量体中の組成にもとくに限定はないが、成
形品の耐衝撃性と、成形時の熱安定性の点から芳香族ビ
ニル単量体40〜100%およびシアン化ビニル単量体
が0〜60%であるのが好ましい。
また、前記特定官能基含有単量体はポリアリレート中の
エポキシ基と反応する官能基をコアシェル型グラフト共
重合体に導入するために使用される成分であり、その具
体例としては、たとえばアクリル酸、メタクリル酸、マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−
エチルヘキシル、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸
ナトリウム、無水マレイン酸、無水イタコン酸、アクリ
ルアミド、メタクリルアミド、マレイミド、フェニルマ
レイミドなどがあげられる。
該特定官能基含有単量体のうちでも、アクリル酸、メタ
クリル酸、メタクリル酸メチルおよび無水マレイン酸よ
りなる群から選ばれた少なくとも1種が、ポリアリレー
ト中のエポキシ基との反応性の点から好ましい。
前記特定の成分の組成にはとくに限定はないが、特定の
成分中にしめるビニル系単量体の割合が50〜99.9
%、さらには60〜95%、特定官能基含有単量体の割
合が0.1〜50%、さらには5〜40%あるのが好ま
しい。ビニル系単量体の割合が50%未満では成形加工
性が低下し、99.9%をこえると耐衝撃性が低下する
コアシェル型グラフト共重合体におけるゴム状弾性体と
特定の成分の割合としては、ゴム状弾性体30〜95%
、さらには50〜30%、特定の成分5〜70%、さら
には20〜50%の範囲であるのが好ましい。ゴム状弾
性体の割合が30%未満では耐衝撃性が低下し、95%
をこえると剛性が低下したり成形品表面に不良が生じた
りしやすくなる。
コアシェル型グラフト共重合体の製造方法はとくに限定
されるものではなく、溶液重合法、懸濁重合法、塊状重
合法、乳化重合法などの任意の方法が採用されうる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、前述のごときエポキシ
基を有するポリアリレートとコアシェル型グラフト共重
合体とを、エポキシ基を有するポリアリレートが99〜
Bo%、好ましくは95〜70%、コアシェル型グラフ
ト共重合体が1〜40%、好ましくは5〜30%の割合
になるように配合することにより調製される。前記ポリ
アリレートの配合割合が99%をこえると耐衝撃性を向
上させる効果が不充分になったり、耐薬品性が低下した
りし、60%未満になると耐熱変形性、剛性、表面硬度
、成形加工性などが低下したりする。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には必要に応じて、さらに
ワックス、金属石ケン、エチレンビスステアリルアミド
などの滑剤、ホスファイト系、フェノール系などの安定
剤、紫外線吸収剤、顔料、難燃剤、可塑剤、ガラス繊維
やタルクなどの充填剤などを添加してもよい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の調製方法にはとくに限定
はなく、たとえばエポキシ基を有するポリアリレートと
コアシェル型グラフト共重合体とを予備混合し、1軸ま
たは多軸の押出機に供給し、溶融混練するなどの方法に
より調製することができる。
このようにして調製される本発明の熱可塑性樹脂組成物
は、射出成形法、押出成形法、吹込成形法、圧縮成形法
などの熱可塑性樹脂に通常用いられる成形法により、引
張強度、曲げ強度耐衝撃性などの機械的性質のバランス
が良好で、耐熱変形性および耐薬品性に優れた成形品に
することができ、えられる成形品は各種自動車部品、電
気・電子部品、一般雑貨などとして有用である。
以下実施例に基づき、本発明の組成物をさらに具体的に
説明する。
製造例1(ポリアリレートの製造) 2.2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン6
78.0g (2,97モル)、p−(t−ブチル)フ
エノ−ル9.0g (0,06モル)、ナトリウムハイ
ドロサルファイド5.28g、  4N水酸化ナトリウ
ム1920m1および水3320 mlをチッ素雰囲気
中にて61フラスコに仕込み、混合したのち、5℃に冷
却して、ビスフェノールのアルカリ水溶液を調製した。
一方、別の6gフラスコ中でテレフタル酸クロライド1
25.5g(0,618モル)およびイソフタル酸クロ
ライド501.9g(2,472モル)を塩化メチレン
5000 mlに溶解し、5℃に冷却した。
ついで、さらに別の15flセパラブルフラスコ中に、
水2000 mlおよび触媒としてベンジルトリブチル
アンモニウムクロライド0゜94g (0,0℃モル)
をチッ素雰囲気下で仕込んでおき、5℃に冷却した。こ
の冷却液を激しく撹拌しながら、あらかじめ調製してお
いた前記2液を同時に15分間かけてポンプを用いて連
続的に添加した。
添加が終了後、60分経過したのちに撹拌を停止したと
ころ、塩化メチレン相と水相の2相に分かれた。水相を
デカントしたのち、塩化メチレン相と同量の水を加え、
撹拌しながら、少量の塩酸で中和した。さらに、水洗に
よる脱塩を繰返し行なったのち、塩化メチレン相に同量
のアセトンを徐々に加えて、ポリアリレート粉末を析出
させ、濾過後、前記塩化メチレン相と同量のアセトンお
よび水で該粉末を洗浄し、再び同様に濾過した。乾燥し
たポリアリレートの酸クロライド価を測定したところ、
71XLO−6当量/gであった。また、GPC(ゲル
パーミェーションクロマトグラフィー)法による重量平
均分子量は、ポリスチレン換算で82,000であった
えられたポリアリレートtooogを1547セバラブ
ルフラスコ中に仕込み、さらに塩化メチレン5000 
mlを加え、撹拌、還流下、ポリマーを溶解した。完全
にポリアリレート溶液が透明になったのち、5℃に冷却
した。そののち、あらかじめ5℃に冷却しておいた4N
水酸化ナトリウム855 ml (1,42モル)と水
5000mlを加え、激しく撹拌しつつ、2.8−エポ
キシ−1−プロパツール52.5g(0,71モル)の
塩化メチレン溶液500m1を速やかに添加した。
添加終了後、60分経過したのちに撹拌を停止したとこ
ろ、塩化メチレン相と水相の2相に分かれた。水相をデ
カントしたのち、前記した操作と同様に中和、洗浄、ア
セトン再沈、洗浄、濾過、乾燥を行ない、白色の粉末を
えた。
えられたポリアリレート粉末のエポキシ価をつぎのよう
にして測定したところ、133X 10−’当量/gで
あった。また、重量平均分子量は(12,000であっ
た。以下、えられたポリアリレートをA−1という。
(エポキシ価の測定) ポリアリレート粉末的0.2gを精秤し、これに20m
1のクロロホルムを加えて溶かした。溶解後、テトラエ
チルアンモニウムブロマイドの25%酢酸溶液10m1
およびクリスタルバイオレットの0−11%酢酸溶液を
指示薬として少量加えた。この紫色の試料溶液を速やか
にO,1NのIC+04の酢酸溶液により指示薬の色が
青緑色に変色する点を終点として滴定した。なお、別途
、空試験を行なった。つぎにエポキシ価を前記の式によ
り算出した。
製造例2(ポリアリレートの製造) ビスフェノールとして2.2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−プロパン839.Og(1,485モル)お
よび1.1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−フェニ
ルエタン431.1g(1,485モル)を用い、また
酸クロライドとしてイソフタル酸クロライド627.8
g(LO9モル)を用いたほかは、製造例1と同様にし
て酸クロライド価70X10’当量1g1重量平均分子
量eo、oooのポリアリレートをえた。
えらえた酸クロライド基を有するボリアリレー ) 1
000gを製造例1と同様にして塩化メチレン溶液とし
、5℃まで冷却した。そののち、撹拌下に2.3−エポ
キシ−1−プロパツール51.8g(0,70モル)の
塩化メチレン溶液500 mlおよびトリエチルアミン
 7.79g(0,077モル)の塩化メチレン溶液5
0m1を添加した。
添加終了後、60分経過したのち、塩化メチレンと同量
のアセトンを徐々に加えて、ポリアリレート粉末を析出
させ、濾過したのち、同量のアセトンでポリアリレート
粉末を洗浄し、再び同様に濾過した。
えられたポリアリレート粉末のエポキシ価は69X10
−6当量/g、重量平均分子量は61.000であった
。以下、えられたポリアリレートを^−2という。
製造例3(ポリアリレートの製造) ビスフェノールとして2.2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−プロパン 667.7g (2,925モル
)およびp−(t−ブチル)フェノール22.5g (
0,15モル)を用い、酸クロライドとしてテレフタル
酸クロライド121.8g(0,6モル)およびイソフ
タル酸クロライド487.2g(2,4モル)を用いた
ほかは、製造例1と同様にして酸クロライド価O当量/
g、重量平均分子量84,000のポリアリレートをえ
た。
以下、えられたポリアリレートをA−3という。
製造例4(グラフト共重合体の製造) 平均粒子径0.30m1.ゲル含有量83%、ガラス転
移温度−90℃のラテックス状のポリブタジェン70部
(重量部、以下同様)(固形分換算)に、メタクリル酸
2部、アクリロニトリル7部およびスチレン21部から
なる混合物を乳化重合法によりグラフト共重合させたの
ち、塩化カルシウムで塩析し、水洗、濾過し、乾燥した
。えられたグラフト共重合体をB−1という。
製造例5(グラフト共重合体の製造) 平均粒子径0.40I、ゲル含有量35%、ガラス転移
温度−58℃のラテックス状のエチレン−プロピレン−
ジエン共重合体60部(固形分換算)に、無水マレイン
酸1部、メタクリル酸メチル15部、スチレン21部お
よびアクリロニトリル3部からなる混合物を乳化重合法
によりグラフト共重合させたほかは製造例4と同様にし
てグラフト共重合体を製造した。えられたグラフト共重
合体をB−2という。
製造例6(グラフト共重合体の製造) 平均粒子径0.31JJm、ゲル含有量85%、ガラス
転移温度−54℃のラテックス状のポリブチルアクリレ
ート70部(固形分換算)に、メタクリル酸2部、アク
リロニトリル7部およびスチレン21部からなる混合物
を乳化重合法によりグラフト共重合させたほかは製造例
4と同様にしてグラフト共重合体を製造した。えられた
グラフト共重合体をB−3という。
実施例1 前記製造例1〜3てえられたポリアリレート、製造例4
〜6でえられたコアシェル型グラフト共重合体を第1表
に示す割合で予備混合したのち、30℃で真空乾燥を1
0時間行ない、320℃で2軸押出機を用いて、溶融混
練してペレットを製造した。
えられたペレットを用いて射出成形法により試験片を作
製し、下記のようにして特性評価を行なった。結果を第
1表に示す。
(アイゾツト衝撃値) ASTM D−256(1部8インチ、ノツチつき、単
位kg■/ am )により評価。
(抗張力) ASTM D−638(23℃、kg / cJ )に
より評価。
(熱変形温度) ASTM D−648(4,6kg / cJ荷重、℃
)により評価。
(落球強度) 試験片として150mm X  150mm X 3醜
璽の平板を用い、測定温度−30℃で測定し、 (半数破壊高さ)×(球の重量)(kgm)で評価。
(成形品外観) 5オンス射出成形機を用い、シリンダー温度350℃で
成形した重量部100gの箱型の成形品の外観を肉眼で
観察し、つぎのように評価した。
O:焼け、フローマーク、表面の不均一性がほとんど認
められないもの △:焼け、フローマーク、表面の不均一性が認められる
もの X:焼け、フローマーク、表面の不均一性が著しいもの [発明の効果] 本発明の樹脂組成物は成形加工性に優れており、これを
用いることにより耐熱変形性、耐衝撃性および耐薬品性
に優れた成形品を製造することができる。
特 許 出 願 人 鐘淵化学工業株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エポキシ基を有するポリアリレート99〜60重量
    %およびコアシェル型グラフト共重合体1〜40重量%
    からなる熱可塑性樹脂組成物。 2 ポリアリレートのエポキシ価が5×10^−^6〜
    500×10^−^6当量/gである請求項1記載の熱
    可塑性樹脂組成物。 3 エポキシ基を有するポリアリレートの重量平均分子
    量がポリスチレン換算で10000〜150000であ
    る請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。 4 エポキシ基を有するポリアリレートが1,1−ビス
    (4−ヒドロキシフェニル)−フェニルエタンおよび(
    または)2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−プ
    ロパンに由来する単位とイソフタル酸および(または)
    テレフタル酸に由来する単位とを主鎖とするポリアリレ
    ートである請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。 5 コアシェル型グラフト共重合体が、ガラス転移温度
    0℃以下のゴム状弾性体30〜95重量%に、ビニル系
    単量体の少なくとも1種とカルボン酸基、カルボン酸エ
    ステル基、カルボン酸金属塩基、酸無水物基、イミド基
    および酸アミド基よりなる群から選ばれた少なくとも1
    種の官能基を有する単量体の少なくとも1種とを合計で
    70〜5重量%グラフト共重合させたものである請求項
    1記載の熱可塑性樹脂組成物。 6 前記ゴム状弾性体がポリブタジエン、ブタジエン−
    スチレン共重合体、ブタジエン−アクリル酸ブチル共重
    合体、ポリアクリル酸ブチルおよびエチレン−プロピレ
    ン−ジエン共重合体よりなる群から選ばれた少なくとも
    1種である請求項5記載の熱可塑性樹脂組成物。 7 前記ビニル系単量体がアクリロニトリル、メタクリ
    ロニトリル、スチレン、メチルスチレン、クロロスチレ
    ンおよびα−メチルスチレンよりなる群から選ばれた少
    なくとも1種である請求項5記載の熱可塑性樹脂組成物
    。 8 前記官能基を有する単量体がアクリル酸、メタクリ
    ル酸、メタクリル酸メチルおよび無水マレイン酸よりな
    る群から選ばれた少なくとも1種である請求項5記載の
    熱可塑性樹脂組成物。 9 コアシェル型グラフト共重合体のグラフト成分がビ
    ニル系単量体50〜99.9重量%および官能基を有す
    る単量体0.1〜50重量%からなる成分である請求項
    5記載の熱可塑性樹脂組成物。
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