JPH0455432Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、本数及び／又は長さの異なる複数の
電線群の一端を分岐コネクタに接続すると共に、
他端を集束コネクタに接続し、該集束コネクタに
より前記電線群を一括してプリント配線板に接続
するマルチハーネス用集束コネクタに関する。

従来の技術 近年、各種電子機器の高級化、複雑化に伴つて
信号量が増大し、電子回路間を圧接コネクタに接
続された複数の電線群により接続する場合、前記
電線群の一端は一括して集束コネクタに接続し、
他端は本数及び／又は長さの異なるいくつかの電
線群に分けて、それぞれ分岐コネクタを接続した
いわゆるマルチハーネスの使用が多くなつてい
る。

従来、このようなマルチハーネスは手作業によ
り加工しているので、非常に手間がかかり作業能
率が低かつた。

なお、マルチハーネスの自動加工機も存在する
が、構造が複雑で高価であるばかりでなく、量産
性が低くてコスト高につく難点があつた。

一方、自動圧接機により高能率で量産可能なシ
ングルハーネス、すなわち複数の電線の一端また
は両端に圧接コネクタを接続したハーネスを組み
合わせてマルチハーネスに代用することも可能で
あるが、この場合には生産ラインにおける作業工
程が増えるばかりでなく、前記シングルハーネス
の接続ミスによる誤配線を生じるおそれがあり、
メンテナンスの手間が大変である。

考案が解決しようとする課題 本考案は、上記従来の問題点を解決することを
目的としてなされたものであり、前記シングルハ
ーネスを用いてマルチハーネスを容易に量産化で
きる集束コネクタを提供しようとするものであ
る。

課題を解決するための手段 本考案による集束コネクタは、多数のポスト端
子が絶縁ベースを貫通し、かつ所定間隔をおいて
複数列に突設しているコネクタ本体と、該コネク
タ本体の前記ポスト端子を囲繞する周壁によりコ
ネクタを収容する空所部が形成されているカバー
ハウジングとから成り、前記カバーハウジング
が、前記絶縁ベースに着脱自在に係合する係止手
段と、複数のシングルハーネスのコネクタを前記
空所部に複数列に組み込んで収容保持するコネク
タ保持手段とを有している点に特徴がある。

作 用 本数及び／又は長さの異なる複数の電線群の端
部に圧接コネクタを接続したシングルハーネスは
自動圧接機により高能率で安価に量産され、任意
所望の前記シングルハーネスの前記コネクタを前
記カバーハウジングの空所部に複数列に組み込ん
で収容保持するだけで、種々の形態のマルチハー
ネスが得られ、前記カバーハウジングをプリント
配線板に実装した前記コネクタ本体に嵌合するだ
けで、前記マルチハーネスの電線群は一括してプ
リント配線板に接続される。

考案の効果 本考案の集束コネクタを用いれば、自動圧接機
により高能率で量産可能なシングルハーネスを組
み合わせて種々の形態のマルチハーネスを容易
に、かつ安価に量産化することができる。しか
も、前記マルチハーネスの電線群は一括してプリ
ント配線板に接続でき、生産ラインにおける作業
時間の短縮と誤配線の防止が図れる。

実施例 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

本考案による集束コネクタ１は、第１図に示す
コネクタ本体２と、第３図に示すカバーハウジン
グ３とから成つている。

コネクタ本体２は、導電性金属材料で製作した
多数のポスト端子４がナイロン等のプラスチツク
材料で成形した絶縁ベース５を貫通し、かつ所定
間隔をおいて２列に突設した構造を有し、第７図
及び第８図に示すように、突出したポスト部分４
ａがプリント配線板４０の取付孔に挿通し、印刷
回路（図示せず）にはんだ付け４１して接続さ
れ、絶縁ベース５の上部に突出したポスト部分４
ｂがプリント配線板４０に対して直立状態に配設
される。図示の例では、ポスト端子４は１列10本
で２列、すなわち20本の多極に形成されている。

前記絶縁ベース５の前後両壁には、カバーハウ
ジング３を係止保持するための係止段部６，６が
一体的に形成されている。また、絶縁ベース５の
上部には２つの位置決め用突片７，７が中心線に
沿つて延び、かつ、適当間隔を隔てて一体的に突
設されている。

カバーハウジング３は、絶縁ベース５と同様に
ナイロン等のプラスチツク材料により成形され、
第４図ないし第５図に良く示されているように、
絶縁ベース５の上部に突出したポスト部分４ｂ全
体を囲繞する周壁８を底壁９を有する直方体の箱
形に形成されている。底壁９には各ポスト部分４
ｂが挿通する透孔１０が所定間隔をおいて２列に
設けられると共に、中心線に沿つて延びる隔壁１
１が一体的に立設され、該隔壁１１と周壁８との
間に後述する複数のコネクタを並列状態に組み込
んで収容する２つの空所部１２，１３が形成され
ている。また、隔壁１１には底壁９に開口する２
つの切欠き部１４，１４が設けられ、該切欠き部
１４，１４に絶縁ベース５の位置決め用突片７，
７が係合するうになつている。

一方、周壁８の前後両壁８ａ，８ｂの下端中央
部には保持脚１５，１５が連設され、その下端縁
に係止爪１６，１６が設けられている。また、前
後両壁８ａ，８ｂには適当数のランス１７が透孔
１０に対応する位置に設けられている。

上記構成の集束コネクタ１に組み付けてマルチ
ハーネスを形成するシングルハーネス２０は、第
７図に示すように、本数及び／又は長さの異なる
複数の電線群２１〜２６（図示の例では本数は３
本で長さがそれぞれ異なつている）の両端に圧接
コネクタ２７及び２８を接続したもので、自動圧
接機により高能率で量産できる。

圧接コネクタ２７及び２８は公知のもので、同
一構造を有し、第８図に示されているように、絶
縁ハウジング３０に一定間隔をおいて設けた複数
の空所部３１に導電性金属材料からなるコンタク
ト３３を個別的に隔離して収容した構造を有し、
コンタクト３３は電線の端部を圧接接続するＵス
ロツトを備えた一対の圧接片３４と、ポスト端子
４に嵌合接続する嵌合部３５とを有している。ま
た、絶縁ハウジング３０の背面側にはカバーハウ
ジング３のランス１７に係合する凹入段部３２が
設けられている。

前記シングルハーネス２０は、それぞれ一方の
圧接コネクタ２７をカバーハウジング３の空所部
１２又は１３に並列状態に組み込み、その凹入段
部３２をランス１７に係合させて不測に脱落しな
いよう収容保持する。このとき、圧接コネクタ２
７の各コンタクト３３の嵌合部３５が所定位置の
ポスト端子４に嵌合部し得るように位置せしめら
れる。そして、他方の圧接コネクタ２８が各電線
群２１〜２６の分岐コネクタとなる。かくして、
本数及び１又は長さの異なる複数の電線群２１〜
２６の一端を分岐コネクタ２８を接続すると共
に、他端を集束コネクタ１のカバーハウジング３
に接続したマルチハーネスが得られる。

このようにして組み立てられたマルチハーネス
は、そのカバーハウジング３を、予めプリント配
線板４０に実装されてたいるコネクタ本体２に嵌
合し、保持脚１５の係止爪１６を係止段部６に係
合してコネクタ本体２に係止保持させる（第９図
参照）。この係止保持によつて、各圧接コネクタ
２７のコンタクト３３が所定位置のポスト端子４
に嵌合接続し、前記マルチハーネスの電線群２１
〜２６が一括してプリント配線板４０に接続され
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はコネクタ本体の斜視図、第２図は第１
図の２−２線に沿う断面図、第３図はカバーハウ
ジングの斜視図、第４図は同平面図、第５図は同
一部切欠き正面図、第６図は第５図の６−６線に
沿う断面図、第７図は同使用状態を示す展開正面
図、第８図は同要部縦断側面図、第９図は同嵌合
接続状態を示す縦断側面図である。 １……集束コネクタ、２……コネクタ本体、３
……カバーハウジング、４……ポスト端子、５…
…絶縁ベース、６……係止段部、８……集壁、８
ａ，８ｂ……前後両壁、１１……隔壁、１２，１
３……空所部、１５……保持脚、１６……係止
爪、１７……ランス。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 多数のポスト端子が絶縁ベースを貫通し、か
   つ所定間隔をおいて複数列に突設しているコネ
   クタ本体と、 前記絶縁ベースの一方に突出した前記ポスト
   端子を囲繞する周壁によりコネクタを収容する
   空所部が形成されているカバーハウジングとか
   ら成り、 前記カバーハウジングが、 前記絶縁ベースに着脱自在に係合する係止手
   段と、 複数の電線群の端部に圧接コネクタを接続し
   たシングルハーネスを、所定位置の前記ポスト
   端子に嵌合し得るように前記空所部に複数列に
   組み込んで収容保持するコネクタ保持手段を有
   しているプリント配線板用収束コネクタ。 (2) 前記絶縁ベースの中央部に位置決め用突片が
   設けられ、 前記カバーハウジング内に設けた隔壁に前記
   突片が係合する切欠き部が設けられている請求
   項(1)記載のプリント配線板用集束コネクタ。 (3) 前記コネクタ保持手段が、前記カバーハウジ
   ングの周壁面に設けたランスである請求項(1)又
   は(2)記載のプリント配線板用集束コネクタ。