JPH0455402B2

JPH0455402B2 -

Info

Publication number: JPH0455402B2
Application number: JP61193789A
Authority: JP
Inventors: Shizuo Watanabe; Shigenobu Fujimoto
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1986-08-19
Filing date: 1986-08-19
Publication date: 1992-09-03
Also published as: JPS6351309A

Description

【発明の詳細な説明】

〔産業上の利用分野〕本発明は、新規な化粧品の製造法に関し、特
に、界面活性剤を全く使用しない、ローシヨン
（化粧水）、乳液、クリーム等の化粧品の製造法に
関するものである。〔従来技術及びその問題点〕化粧品は、一般にローシヨン、乳液、クリーム
に大別される。そして、ローシヨンは主ら、水部
とアルコール部とからなり、このアルコール部に
は水分の発散防止等のために使用する油分を均一
に溶解するために界面活性剤が使用されている。
一方、乳液やクリームは、主ら水部と油部から形
成され、乳化するためにやはり、界面活性剤が必
ず使用されている。しかしながら、界面活性剤は化粧品に含まれて
人間の皮膚と接触すると、脱脂作用や、角質蛋白
の変化を起こしやすく、肌あれの原因となる。ま
た、皮膚、粘膜等に刺激性があつたり、場合によ
つては、使用部位に掻痒を伴う紅斑を生じるなど
化粧品にとつて重大な問題点の一つとなつてい
た。そのため、できるだけ、その使用量を低下さ
せ、できればその使用をなくす試みがなされてき
たが、化粧品を一定の均一溶液又は乳化状態に長
期に安定して保持するためには、界面活性剤の使
用はどうしても回避することはできなかつた。ところが、本発明者らは、この界面活性剤を全
く使用しない化粧品を開発すべく長年研究した結
果、化粧品の主成分である水部と、アルコール部
又は油部とに対し、予め各々に重畳電波を印加
し、更にそれらの混合物に対し、重畳電波を印加
することにより、界面活性剤を使用せずにローシ
ヨン、乳液等の化粧品の得られることが分つた。本発明は、上記の新たな知見に基づいてなされ
たものであり、その目的は界面活性剤を含まない
化粧品の製造法の提供にある。〔問題点を解決するための手段〕本発明は上記の目的を達成するために、化粧品
の主原料である水部と、アルコール部又は油部と
に対し、各々重畳電波を印加し、次にその水部
と、アルコール部又は油部との混合液に対し、再
度重畳電波を印加することにより、界面活性剤の
ない化粧品を製造するものである。〔発明の具体的な説明〕本発明で使用される水部は、一般に精製水であ
る。特に、特開昭58−185403号公報に開示されて
いる恒PH性酸素水が好ましい。アルコール部として使用されるアルコールには
一般にエタノールが使用される。本発明で使用する油部には化粧品基準に示され
るすべての油が使用でき、例えば、オリーブ油、
コーン油、サフラワー油、ホホバ油などの植物
油；鯨ロウ、ラノリン、ミツロウ、スクワランな
どの植物性油；流動パラフイン、ワセリン、マイ
クロクリスタリンワツクスなどの鉱物油、更に
は、ステアリン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸な
どの脂肪酸、等が挙げられる。一方、ローシヨンなどでアルコール部に均一に
混合される油分には上記の油部に使用されるもの
が使用できる。尚、本発明で使用する水部、アルコール部、又
は油部、もしくはこれらの混合物には、得られる
化粧品の特性を保持したり、改良したりするため
に種々の添加剤を添加してもよい。このような添
加剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸メチ
ル、ブチル、プロピルなどのパラベン等の防腐
剤、ビタミンＥなどの酸化防止剤、カルボキシビ
ニルポリマー、キサンテンガムなどの増粘剤又は
感触改良剤、肝臓エキス、グリチルリチン酸ジカ
リウムなどのアレルギー緩和剤、赤色２号、青色
１号などの染料、各種香料、１，３−ブチレング
リコール、PCAソーダ（ピロリドンカルボン酸
ナトリウム）、グリセリン、ヒアルロン酸ナトリ
ウム、プロデユー（商品名）、などの保湿剤、そ
の他、アロエ抽出液、胎盤エキス（プラセンター
エキス）、キユーカンパーエキス、人参エキス、
シコンエキス、卵黄レシチン、などの添加剤が挙
げられる。使用する水部、油部、アルコール部の割合につ
いては、一般に、ローシヨンの場合、全体に対し
てアルコール部は６〜20重量％であり、添加する
油分の割合は１〜10重量％である。クリームにつ
いては、一般に水部：油部＝50〜70：50〜30であ
り、乳液については、水部：油部＝80〜90：20〜
10である。本発明で使用する重畳電波は、800〜1000kHz
の中波と25〜30MHzの短波とが重畳されて振幅変
調されたものである。各電波は発振回路、例えば
コルピツツ回路、ハートレー回路、LC回路など
により発生させることができ、これらの発振回路
を結合することにより各電波を重畳電波とするこ
とができる。この重畳電波の印加の仕方は、水部と、油分を
含むアルコール部もしくは油部とについて各々印
加し、更にそれらを混合したものについても印加
することによつて、本発明の化粧品が得られる。
単に、混合物に印加したり、混合前の水部等のみ
に印加しても、本発明の化粧品は得られない。印加する重畳電波は、250〜3000Hzのものを使
用し、通常、１Kg当り、約５〜100分印加する。
尚、適用する化粧品材料の量が多くなると、印加
時間も長くなる。印加のために用いられる重畳電
波の発振装置は、下記の通りである。この装置
は、実施例１における以下の印加及び実施例２に
おいても同様に使用する。出力周波数 27MHz 定格電力 500W 重畳電波 100〜500KHz 出力インピーダンス 50Ω 出力接続器 NRタイプ冷却方法強制空冷入力電源 AC200V 50〜60Hz 〔実施例〕以下、実施例により本発明を更に詳述する。実施例１クリーム以下の配合割合からなる油成分(A)を形成した
（60〜80℃で加熱溶解）。

【表】

【表】この油成分に対して、約500Hzの重畳電波を37
分印加した。一方、以下の配合成分〓〜〓を恒PH性酸素水〓
に添加し、加熱溶解して水成分(B)とし、これに重
畳電波約500Hzを35分印加した。

【表】次に、水成分(B)に成分〓を配合した後、水成分
(B)と油成分(A)を加熱溶解しながら、攪拌下、重畳
電波約500Hzを40分印加した。混合液を冷却しな
がら、60℃で成分〓を加え、40℃で成分〓及び〓
を加えてクリームを調製した。安定性試験上記クリームの製品安定性をチエツクするため
高温及び低温アクセレート試験を行ない経時変化
を調べた。試験条件１高温経時試験電気定温乾燥器近藤科学器械製作所（100V 11KW 20℃〜200℃）試験条件 40℃±２℃ 60％RH×６ケ月間２低温経時試験ナシヨナル冷凍庫 NS170AB 144 （100V、2.2A）試験条件 −５℃±２℃×３ケ月間３試験項目１乳化判定（実験着時希釈法、経時判定分離
の有無）２ PH測定３外観判定（色相、粘度又は硬さ、粒度、光
沢、感触）４試験試料試験品クリーム（ガラス製容器瓶詰）高、低試
験各１以下に、試験結果を示す（表−１）。

【表】

【表】 △：やゝ変化
上記の結果から、高温経時試験においてのみPH
に若干の変動があり、また色相もやや黄変する
が、これらは化粧品としての重大な欠点となるも
のではない。しかも、その他の特性は何ら実質的
に変化せず、乳化剤を全く使用していないので、
長期の使用に当つて、肌あれや、刺激性がまつた
くなくすぐれた化粧クリームとなつている。なお、水成分(B)に配合される水酸化カリウムを
除いた場合でも全く同様の結果が得られた。実施例２ローシヨン以下の成分〜を混合溶解した混合物(A)に、
約400Hzの重畳電波を27分印加した。

【表】一方、以下の成分〜〓を混合溶解して混合物
(B)とし、これに重畳電波約250Hzを30分加した。

【表】次に、上記の混合物(A)及び(B)を攪拌下、重畳電
波約500Hzを30分印加してローシヨンとした。このローシヨンについて、実施例１と同様に安
定性試験を行い、下記の結果を得た（表−２）。

【表】実施例１と同様に、本発明のローシヨンはすぐ
れた化粧品であることが分つた。実施例３クリーム以下の配合割合からなる油成分(A)を形成した
（60〜80℃で加熱溶解）。

【表】

【表】この油成分に対して、約500Hzの重畳電波を37
分印加した。一方、以下の配合成分を恒PH性酸素水〓に添
加し、加熱溶解して、水成分(B)とし、次に、この
水成分(B)に成分を配合した後、60℃以下で成分
〓を加え、40℃で成分〓及び〓を加え完全に溶解
し、最後に重畳波約500Hzを35分印加した。

【表】上記油成分(A)と水成分(B)とから、実施例１と同
様にしてクリームを調製し、その特性について試
験を行つた。結果を以下の表−３に示す。

【表】 △：やや変化
表−３により、実施例１と同様に長期にわたつ
て、肌あれ、刺激性のない化粧クリームが得られ
たことが分かる。実施例４ローシヨン実施例２と同様にして、混合物(A)を調製した。
一方、以下の成分〜を混合し、溶解した後、
これに重畳電波約250Hzを30分印加して混合物(B)
を作製した。

【表】

【表】最後に、混合物(A)，(B)から実施例２と同様にし
てローシヨンを調製し、特性試験を行つた。その
結果は以下の表−４に示す通りである。

【表】

【表】表−４から、実施例２と同様にすぐれたローシ
ヨンが得られたことが分かる。尚、本発明で使用する重畳電波をフランス製香
水などの香りのややきついものに印加すれば、マ
イルドな香りに変えることができ、非常に有用で
ある。

Claims

【特許請求の範囲】

１界面活性剤を含有しない化粧品の製造方法で
あつて、水部と、アルコール部又は油部に各々、
800〜1000kHzと中波と25〜30MHzの短波とが重
畳されて振幅変調されたものであつて250〜3000
Hzの重畳電波を印加し、次にそれらの混合物に対
して再度前記重畳電波を印加することを特徴とす
る前記化粧品の製造方法。