JPH0454473Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は、シンチレーシヨンカメラの分野で利
用される。

本考案は、RI（放射性同位元素）を被検者に投
与し被検者から放出されるγ線を検出器により受
けそのRI分布像を得ることができるシンチレー
シヨンカメラに関し、とくに被検者の周囲を移動
する検出器の適正軌動制御に関する。

(ロ) 従来技術 このようなシンチレーシヨンカメラを使つた
ECT（エミシツヨンCT）を行なう時には、一般
的に検出器の軌道半径を決定する必要がある。そ
して、この軌道半径の決定に際しては、被検者と
密接近した軌道により高分解度像を得るため、被
検者の体型、つまり体厚、体幅を測定する必要が
ある。その測定方法には、スケールにより実測す
ることと、ECTしながら測定し軌道決定するこ
との主に２つがある。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 前記したうちの実測法は、測定と測定データの
投入に時間がかかる。また、後者によれば、測定
しながら測定データを投入し軌道決定をするが、
測定と軌道決定との間に時間的なずれがあり、検
出器にスムーズな動きが得られないという問題が
存在する。

本考案の目的は、体型の測定と同時にまた自動
的に検出器の軌道が決定されるようにしたシンチ
レーシヨンカメラを提供することである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 前記問題点の解決は、ベツドの定位置に横たわ
つた被検者の体厚及び体幅を自動測定する各セン
サと、体厚及び体幅の各検出値を入力しその組に
対して１つの代表値が選ばれ、これに対する検出
器の適正軌道データとしての出力値が予め用意さ
れているモデルデータバンクを含んだ比較選定器
とを具有することにより、達成できる。

(ホ) 作用 ECT時における円又は楕円軌道半径の設定を
行なうに当り、被検者の体型（最大体厚、最大体
幅）をセンサにより測定し、その測定データをコ
ントローラに入力し、予め入力された何種類かの
データからその測定データに最も近い軌道を選定
し、体型測定から軌道半径測定までを自動的に行
なうことにより、分解能の高い検出が効川率よく
行なえる。

(ヘ) 実施例 本考案の好適な実施例は、図面に基づいて説明
される。

第１図は、本考案による作用説明ブロツク図で
ある。この図面における、被検者体型のうち体厚
データＡと体幅データＢとの測定例は、第３図に
示される。第２図は、シンチレーシヨンカメラを
使つたECT装置の要部を示す側面図である。

この第２図によれば、レール１とレール２とが
床面に平行に設置されており、これらのレール
１，２上を走行するころ３によつて支えられ直線
移動するガントリ４は、その内部にローテーシヨ
ン、スキヤン等の駆動部を有し、また検出器５を
支える腕６を保持している。

一方、被検者７を支持してECT目的位置まで
移動するベツド８は、床面に設置されたレール９
に案内され、そのレール上をころ１０が走行して
直線移動する。なお、ベツドは上下方向に可動す
るための駆動部も有している。

第３図において、ベツドの天板１１上に横たわ
つた被検者は、頭基準線に位置づけられている。
この時、ベツドは体型測定位置（基準位置）にセ
ツテイングされており、そのセツテング信号の確
認により、体幅測定用センサ１２と体厚測定用セ
ンサ１３が各作動し、被検者体型を検出する。こ
の場合、高さ方向の測定範囲については、被検部
位に対応して任意に選定することも可能である。

第３図に図示例では、センサはいずれも光セン
サを用いており、反射板による反射光の範囲によ
つて測定が行なわれている。

そこで各々得られたデータＡ，Ｂが、第１図に
示すように、モデルデータバンクが内蔵された比
較選定器へ入力され、その出力値が適正軌道デー
タとして軌道指令を構成し検出器５へ入力され
る。

本考案による比較選定器の回路例が第４図に示
されている。ここで、ROMがモデルデータバン
クを構成している。RAMでROMのアドレスを
指定するため計算が行なわれる。その場合、デー
タＡ、Ｂの、組を取り込み、比較計算の結果、適
正アドレスを出力する。CPUはデータの入出力
のタイミングなどを制御する。

図示実施例では、被検者の体型測定に固定セン
サを設けたが、移動型にしてポテンシヨメータと
連動させて測定してもよい。また、TVカメラを
通してモニタ上で体型を測定してもよい。

(ト) 効果 本考案は、被検者をベツドにセツテイングする
だけでECT時の軌道半径が決定できて技師の手
間が省け作業効率が高まり、また予め軌道モデル
がデータ投入されており、実測データから最も高
い分解能を得る軌道半径が容易に選定できるとい
う効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の作用説明ブロツク図、第２図
は本考案によるECT配置例図、第３図は本考案
による測定例説明図、第４図は本考案による比較
選定器の回路例図である。 ４はガントリ、５は検出器、１２と１３がセン
サである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ベツドの定位置に横たわつた被検者の体厚及び
   体幅を自動測定する各センサと、体厚及び体幅の
   各検出値を入力しその組に対して１つの代表値が
   選ばれ、これに対する検出器の適正軌道データと
   しての出力値が予め用意されているモデルデータ
   バンクを含んだ比較選定器とを具有し、検出器の
   軌道が自動決定されるようにしていることを特徴
   とする、シンチレーシヨンカメラ。