JPH0453683B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、平板状の木工用加工材など、種々
の平板形状を成すパネル材のエツジにテープ材を
連続的に貼り付ける場合に用いるエツジバンデイ
ングマシン（Edge banding machine）に関する
ものである。

〔従来の技術〕

家具などの組立て用化粧板や金属板など、パネ
ル材を加工した場合、切落し端面に材料面が露出
し、露出した材料面を放置すると、組立て後の化
粧性や強度が損なわれるので、その保護や装飾の
ためのテープ材を貼り付けることが行われてい
る。

〔発明が解決しようとする問題点〕

従来、パネル材の端面にテープ材を貼り付ける
作業は、手作業によつて行われているが、パネル
材の特定幅の端面に連続したテープ材を張り付け
る場合、それらの位置合わせ、接着剤の塗布、接
着時間との関係など、多くのフアクターについて
配慮しなければならず、極めて面倒な作業である
とともに、作業能率が低く、製品を高価にする欠
点があつた。

そこで、この発明は、パネル材の端面に対する
テープ材の連続的な自動接着を実現したものであ
る。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明のエツジバンデイングマシンは、第１
図に例示するように、パネル材端面の接着面４に
テープ材６をホツトメルト溶融液４０とともに供
給するエツジバンデイングヘツド１６と、前記パ
ネル材を、所定一軸方向に移動させるパネル材移
動手段（パネル材移動機構１０）と、前記所定一
軸方向と直交する他の一軸方向に前記エツジバン
デイングヘツドを移動させるヘツド移動手段（ヘ
ツド移動機構１８）と、前記所定一軸および前記
他の一軸を含む平面に直交する回転支持軸回りに
前記エツジバンデイングヘツドを回転させるヘツ
ド回転手段（ヘツド回転支持体３０）とを備えた
ことを特徴とする。

〔作用〕

エツジバンデイングヘツド１６からパネル材２
の接着面４テープ材６とともにホツトメルト溶融
液４０を供給し、エツジバンデイングヘツド１６
とパネル材２の端面との相対的な位置関係を制御
することにより、連続的にパネル材２の端面にテ
ープ材６を張り付けるのである。

そして、この発明のエツジバンデイングマシン
において、たとえば、パネル材２を一軸方向に移
動させるパネル材移動手段（パネル材移動機構１
０）と、このパネル材移動手段によるパネル材２
の移動方向と直交する一軸方向にエツジバンデイ
ングヘツド１６を移動させるヘツド移動手段（ヘ
ツド移動機構１８）と、エツジバンデイングヘツ
ド１６をθ回転させるヘツド回転手段（ヘツド回
転支持体３０）とを備えれば、エツジバンデイン
グヘツド１６とパネル材２の端面との相対的な位
置関係の制御、すなわち、パネル材２の端面形態
に応じてエツジバンデイングヘツド１６の移動が
可能になり、パネル材２の端面にテープ材６を連
続して張り付けることができる。

〔実施例〕

第１図ないし第３図は、この発明のエツジバン
デイングマシンの実施例を示す。

このエツジバンデイングマシンは、パネル材２
の端面の接着面４にテープ材６を接着剤を用いて
自動張付けを行うものであり、そのパネル材２
は、たとえば、木工用加工材など、角部、円部、
直線部などの種々の形状形態を持つ平板状材であ
る。

このパネル材２を固定するための固定手段とし
て吸着チヤツク８が設けられ、吸着チヤツク８に
吸着されたパネル材２を矢印Ｘで示す一軸方向
（Ｘ軸）に移動させるために、パネル材移動手段
としてパネル材移動機構１０が設けられている。
このパネル材移動機構１０は、第２図に示すよう
に、Ｘ軸方向に敷かれたレール１２上に台車１４
を設置しており、その台車１４上に吸着チヤツク
８を取り付けてある。したがつて、パネル材２
は、吸着チヤツク８によつて一軸方向に位置決め
されて、Ｘ軸上の正、負方向に移動し、図中、Ｐ
は、パネル材２を吸着するための負圧を表してい
る。

このように移動するパネル材２に対して、その
端面である接着面４にテープ材６を張り付けるた
めに、パネル材移動機構１０とは独立して移動す
るエツジバンデイングヘツド１６が設置されてい
る。このエツジバンデイングヘツド１６をパネル
材２の移動方向と直交する方向（Ｙ軸）に移動さ
せるために、ヘツド移動手段としてヘツド移動機
構１８が設置されている。このヘツド移動機構１
８は、レール１２に直交する方向（Ｙ軸）に設置
したフレーム２０，２２に複数のローラ２４，２
６を取り付け、各ローラ２４，２６を通して移動
可能に支持されたアーム２８に、エツジバンデイ
ングヘツド１６を回転させるヘツド回転手段とし
てヘツド回転支持体３０を取り付けており、この
ヘツド回転支持体３０にエツジバンデイグヘツド
１６が固定されている。すなわち、エツジバンデ
イングヘツド１６には、その側部に回転支持軸３
２が設けられ、この回転支持軸３２を以て360゜方
向の回転（θ回転）が可能である。

そして、エツジバンデイングヘツド１６は、そ
の側面部に、渦巻状に巻かれたテープ材６を支持
板３４上に支持させ、送出しローラ３６によつて
送り出し、送り出されたテープ材６に接着剤付着
ローラ３８でホツトメルト溶融液４０を付着させ
た後、圧接ローラ４２側に送る。その場合、テー
プ材６は、切断部４４によつて切断される。

このエツジバンデイングヘツド１６において、
送出しローラ３６は、ローラ面をローレツト加工
し、軸受４６，４８に支持された回転軸５０に取
り付けられており、回転軸５０に設けられたベル
トプーリ５２にベルト５４を通してモータ５６の
駆動プーリ５７から回転力が伝達される。そし
て、第３図に示すように、その背面側にシリンダ
機構５８を以て進退する圧接ローラ６０が設置さ
れており、圧接ローラ６０の圧接によつてテープ
材６の送出し量が制御される。

また、接着剤付着ローラ３８は、ローラ面をロ
ーレツト加工し、送出しローラ３６と平行して軸
受６２，６４に支持された回転軸６６に取り付け
られており、回転軸６６に設けられたベルトプー
リ６８にベルト５４を通してモータ５６の駆動プ
ーリ５７から回転力が伝達される。この場合、第
３図に示すように、その背面側にシリンダ機構５
９を以て進退する圧接ローラ６１が設置されてお
り、圧接ローラ６１の圧接によつてテープ材６の
表面に必要なホツトメルト溶融液４０が接着剤付
着ローラ３８から付着される。

送出しローラ３６および接着材付着ローラ３８
において、各ベルトプーリ５２，６８はモータ５
６によつて回転する駆動プーリ５７とテンシヨン
プーリ７０とによつて１つのベルト５４を通して
常時回転が維持される。

そして、接着剤付着ローラ３８の先端部側は、
接着剤タンク７２内のホツトメルト溶融液４０の
内部に浸けられており、その回転によつてローレ
ツト表面にホツトメルト溶融液４０が引き上げら
れる。その場合、第４図に示すように、接着剤付
着ローラ３８に対してホツトメルト溶融液４０の
付着量を調整するための調整片７４が、一定の角
度を成して設置されて、接着剤付着ローラ３８に
対するホツトメルト溶融液４０の付着量が均一化
される。矢印ｍは、接着剤付着ローラ３８の回転
を表す。

また、接着剤タンク７２は、エツジバンデイン
グヘツド１６に一体的に固定されており、内部に
発熱抵抗体などからなる加熱部７６を備え、端子
７８，８０間に電源８２を接続して加熱し、一定
の粘性を持つホツトメルト溶融液４０に維持させ
る。

そして、テープ材６は、第５図に示すように、
ガイドパネル材８４，８６の間に設けられたスリ
ツト８８に対して切断刃９０をシリンダ機構９２
を以て矢印ｎで示す方向に進退させることによつ
て切断され、送出しを行いつつ、必要な長さに設
定される。

このように必要な長さに設定されてホツトメル
ト溶融液４０が表面に付着されたテープ材６は、
圧接ローラ４２のローラ面上に送られ、圧接ロー
ラ４２の突出しによつてテープ材６がパネル材２
の接着面４に押し付けられて張り付けられるので
ある。

このように、エツジバンデイングヘツド１６
が、Ｙ軸方向への移動、回転支持軸３２を中心と
するθ回転、テープ材６の保持および必要量の送
出、その切断およびテープ材６に対するホツトメ
ルト溶融液４０の付着などを行い、一方、パネル
材２が、パネル材移動機構１０を以てＸ軸方向に
必要な区間で移送されることによつて、エツジバ
ンデイングヘツド１６とパネル材２の接着面４と
の相対的な位置制御が行われ、パネル材２の接着
面４にテープ材６が自動的に張り付けられるので
ある。

その動作を、角部に円形にしたパネル材２に対
してテープ材６を張り付ける場合を例に取つて説
明すると、第６図のＡに示すように、パネル材２
の一端にエツジバンデイングヘツド１６を置いて
テープ材６の先端を張り付ける。

次に、第６図のＢに示すように、パネル材２Ｘ
軸方向およびエツジバンデイングヘツド１６のＹ
軸方向の微動を伴いながら、エツジバンデイング
ヘツド１６を矢印ｂの方向に90゜回転させ、Ｒ部
にテープ材６を張り付ける。

次に、第６図のＣに示すように、エツジバンデ
イングヘツド１６をパネル材２の端面に沿つて矢
印ｃで示すようにＹ軸方向に移動させ、パネル材
２の左側端面にテープ材６を張り付ける。

次に、第６図のＤに示すように、パネル材２の
Ｘ軸方向およびエツジバンデイングヘツド１６の
Ｙ軸方向の微動を伴いながら、エツジバンデイン
グヘツド１６を矢印ｄの方向に90゜回転させて、
Ｒ部にテープ材６を張り付ける。

次に、第６図のＥに示すように、エツジバンデ
イングヘツド１６を停止させ、パネル材２を矢印
ｅで示す方向にＸ軸上を移動させて、パネル材２
の上側端面にテープ材６を張り付ける。なお、一
点鎖線で示したパネル材２は、その移動前の位置
を表す。

次に、第７図のＦに示すように、パネル材２の
Ｘ軸方向およびエツジバンデイングヘツド１６の
Ｙ軸方向の微動を伴いながら、エツジバンデイン
グヘツド１６を矢印ｆの方向に90゜回転させて、
Ｒ部にテープ材６を張り付ける。

次に、第７図のＧに示すように、パネル材２を
停止させてエツジバンデイングヘツド１６を矢印
ｇで示す方向にＹ軸上を移動させて、パネル材２
の右側端面にテープ材６を張り付ける。

次に、第７図のＨに示すように、パネル材２の
Ｘ軸方向およびエツジバンデイングヘツド１６の
Ｙ軸方向の微動を伴いながら、エツジバンデイン
グヘツド１６を矢印ｈの方向に90゜回転させて、
Ｒ部にテープ材６を張り付ける。

次に、第７図のＩに示すように、エツジバンデ
イングヘツド１６を停止させてパネル材２を矢印
ｉで示す方向にＸ軸上を移動させて、パネル材２
の下側端面にテープ材６を張り付ける。

このような一連の動作によつて、角部を円形に
した矩形のパネル材２の他、任意形状を持つパネ
ル材２の端面の接着面４にテープ材６を張り付け
ることができるのである。

なお、パネル材２の端面に張り付けるテープ材
６の長さは、予めパネル材２の端面の沿面長さを
測定しておき、送出しローラ３６の回転をエンコ
ーダなどの計測手段を用いて計測してテープ材６
の送出し量を制御し、必要な送出し量を切断部４
４で切断するようにすればよい。

〔発明の効果〕

この発明によれば、平板状で任意形状を成すパ
ネル材端面の接着面とエツジバンデイングヘツド
との相対的な位置関係を制御することで、パネル
材端面の接着面にテープ材をホツトメルト溶融液
とともに供給して、テープ材を連続的に張り付け
ることができ、パネル材の端面に対するテープ材
の張り付けを効率的かつ高精度に行うことができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明のエツジバンデイングマシン
の実施例を示す斜視図、第２図はこの発明のエツ
ジバンデイングマシンの全体的な構成を示す図、
第３図は第１図に示したエツジバンデイングマシ
ンのエツジバンデイングヘツドの内部構造を示す
斜視図、第４図は接着剤付着ローラを示す図、第
５図は切断部の構成を示す図、第６図および第７
図は第１図に示したエツジバンデイングマシンに
よるパネル材に対するテープの張付け動作を示す
図である。 ２……パネル材、４……接着面、６……テープ
材、１０……パネル材移動機構（パネル材移動手
段）、１６……エツジバンデイングヘツド、１８
……ヘツド移動機構（ヘツド移動手段）、３０…
…ヘツド回転支持体（ヘツド回転手段）、４０…
…ホツトメルト溶融液。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ パネル材端面の接着剤にテープ材をホツトメ
   ルト溶融液とともに供給するエツジバンデイング
   ヘツドと、 前記パネル材を、所定一軸方向に移動させるパ
   ネル材移動手段と、 前記所定一軸方向と直交する他の一軸方向に前
   記エツジバンデイングヘツドを移動させるヘツド
   移動手段と、 前記所定一軸および前記他の一軸を含む平面に
   直交する回転支持軸回りに前記エツジバンデイン
   グヘツドを回転させるヘツド回転手段と、 を備えたことを特徴とするエツジバンデイングマ
   シン。