JPH0452872B2 - - Google Patents

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JPH0452872B2
JPH0452872B2 JP61313040A JP31304086A JPH0452872B2 JP H0452872 B2 JPH0452872 B2 JP H0452872B2 JP 61313040 A JP61313040 A JP 61313040A JP 31304086 A JP31304086 A JP 31304086A JP H0452872 B2 JPH0452872 B2 JP H0452872B2
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JP
Japan
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pump
seal member
motor
housing
constant pressure
Prior art date
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JP61313040A
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JPS63154867A (ja
Inventor
Yoshiaki Ito
Koji Nagai
Akihiko Sawada
Hideyuki Koike
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
Application filed by NipponDenso Co Ltd filed Critical NipponDenso Co Ltd
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Priority to DE8787111051T priority patent/DE3780231T2/de
Priority to US07/080,764 priority patent/US4776768A/en
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Publication of JPH0452872B2 publication Critical patent/JPH0452872B2/ja
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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はモータ駆動によるラジアルプランジヤ
ポンプに関し、例えば、自動車ブレーキオイル用
のオイルポンプとして用いて有効である。
〔従来の技術〕
従来、モータハウジング内にモータを配設し、
このモータによつて回転駆動されるシヤフトをポ
ンプハウジング内に回転自在に配設し、このポン
プハウジング内に形成されたポンプ部により流体
の吸入圧縮吐出を行なう旨は知られていた。米国
特許第4201521号明細書にも記載されている。
しかしながら、この種のモータ駆動ポンプで
は、ポンプ部で圧縮吐出される流体がシヤフトに
沿つて、モータ側に漏洩することが問題となる。
そこで、通常はポンプ部を形成するポンプハウ
ジングと、モータを収納するモータハウジングと
の間にシールを行なうシール部材を配設する。
本発明者らがこの種のモータ駆動ラジアルプラ
ンジヤポンプにおいて、シール部材をモータハウ
ジングと、ポンプハウジングとの間に配設したと
ころ、シール部材のみでは充分なシール効果が達
成できない状態があることが確かめられた。すな
わち、シール部材を設けておいたにもかかわら
ず、ポンプハウジング側から流体が、シヤフトに
沿つてモータハウジング側にも漏洩する状態が生
じることが認められる。
本発明者らがこのシール不良が生じる状態につ
いて種々検討を行つたところ、シール部材の両側
面の圧力が常に一定ではなく、大きく変動するこ
とが原因であることが確かめられた。すなわち、
シール部材のポンプハウジング側ではポンプ室内
に吸入される流体が直接シール部材に当接するこ
とになる。そして、このシール部材に当接する流
体の圧力はポンプ非作動時と、ポンプ作動時とで
は大きく変動することが確かめられた。
すなわち、ポンプの非作動時においては、流体
の重量を受けて、シール部材のポンプハウジング
側圧力は大気圧以上となる。逆にポンプの作動時
では、ポンプの吸入作動を受けて、シール部材の
ポンプハウジング側圧力は大気圧以下となる。
一方、シール部材のうちモータハウジング側圧
力も変動が生ずることが認められる。すなわち、
モータの非作動時ではモータは回転せず、従つて
シール部材のうちモータハウジング側の圧力は大
気圧となる。しかし、モータが回転した状態で
は、モータの回転に伴う動圧が発生し、この動圧
を受けて、シール部材のうちモータハウジング側
の圧力は大気圧以上となつたり、もしくは大気圧
以下となつたりして変動を生ずることが認められ
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、上記本発明者らの検討結果に基づい
て案出されたものである。すなわち、本発明は、
シール部材よりモータハウジング側に漏洩する流
体の量を減少させることを目的とする。そのた
め、本発明ではシール部材の両面に生ずる圧力差
を減少させるようにすることを目的とする。さら
に、本発明はこのような圧力差を減少させるため
に両者間に定圧部を形成した時でも、当該定圧室
の機能が長期間円滑に発揮できるようにすること
を目的とする。
〔構 成〕
上記課題達成のため、本発明ではポンプ部とモ
ータハウジングとの間に定圧室を形成する。すな
わち、ポンプ部とモータ部とを結ぶシヤフトの外
周面上に第1シール部と、第2シール部とを配設
し、この第1シール部と第2シール部との間に定
圧室を形成するものである。
従つて、定圧室はポンプハウジング内面・シヤ
フト外面・第1シール部材側面及び第2シール部
材側面によつて区画形成される。そして、ポンプ
ハウジングに形成された定圧孔を介して常に大気
圧が定圧室に導入されるように構成する。さら
に、定圧室にはシヤフトと一体回転するプレート
を配置し、また定圧室の定圧孔の開口位置をこの
プレートの放射方向の概略延長上に形成する。
〔作 用〕
ポンプハウジング内の流体の圧力変動は、ポン
プハウジングの作動・非作動に応じて必然的に変
動するものである。これは、ポンプの作用を行な
う限り、ポンプハウジング内の圧力変動をなくす
ことはできないことを意味する。
同様に、モータハウジング内の圧力変動もモー
タの回転に応じて必然的に生ずるものである。す
なわち、モータが回転する限り、その回転に応じ
た動圧がモータハウジング内に発生するものであ
る。
そこで、本発明では、このモータハウジングと
ポンプハウジングとの中間部に定圧室を形成し
た。従つて、たとえモータハウジング内の圧力及
びポンプハウジング内の圧力が変動したとして
も、その両者の変動が重なり合つてシール部材の
両面の差圧が過大となることがない。
換言すれば、中間に定圧室が形成されているた
め、第1シール部材の両面に発生する差圧は、も
つぱらポンプ部材内の流体の圧力変動のみとな
る。同様に第2シール部材の両面に発生する差圧
も、もつぱらモータハウジング内の圧力変動のみ
となる。
本発明はさらに前記定圧室にプレートを配設し
ている。すなわち、プレートはシヤフトの回転と
共に、前記定圧室内を回転する。従つて、プレー
ト先端にはプレートの回転によつて生ずる圧力が
発生する。この圧力により、前記定圧室内のうち
特に定圧孔開口部の圧力を所定値高圧とする。そ
の結果、本発明では、定圧孔を介して外部の粉塵
等が定圧室内に流入することがない。
この本発明の作用を最も効果的に行なうために
は、定圧孔は、前記プレートの半径方向延長上に
開口させるようにすることが望ましい。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明では定圧室を形成
したため、シヤフトに沿つてポンプハウジング側
より漏洩する流体の量を大幅に減少させることが
できる。
さらに、本発明では、定圧室にプレートを形成
したため、定圧室内に外部より粉塵等が流入する
ことが効率的に防止される。
〔実施例〕
以下本発明ポンプの一実施例を図に基づいて説
明する。
第1図は本発明ポンプの一実施例の断面図を示
し、ポンプハウジング131はアルミニウム合金
より出来ており、内部に吸入室空間133を形成
する。この吸入室空間133には偏心リング15
1が配設されている。すなわち、偏心リング15
1のアウターレース153がポンプハウジング1
31内面にウエーブワツシヤ180を介して圧着
固定されている。また、ポンプハウジング131
の開口端にはOリングを介してピントルハウジン
グ111が配設されている。このピントルハウジ
ング111とポンプハウジング131とはボルト
211により固定される。
ピントルハウジング111はピントル部が吸入
室空間133側に突出形成されており、このピン
トル部に吸入連通通路123及び吐出連通通路1
15が形成されている。吸入連通通路123はそ
の開口端が吸入室空間133に連通している。ま
た、吐出連通通路115はピントルハウジング1
11に形成された吐出ポート113と連通してい
る。
ピントル部には第2図に示すように吸入溝12
5及び吐出溝121が形成されている。ピントル
部外周にはロータ135が回転自在に支持されて
いる。
ロータ135には半径方向にシリンダ孔141
が形成されている。図では、シリンダ孔141は
3ケ所形成され、従つて、各シリンダ孔141は
120゜ずつ離れている。
シリンダ孔141内には、ピストン143が摺
動自在に配設されている。ピストン143の先端
にはシユー145が配設され、さらにこのシユー
145の先端は、偏心リング151内面に当接し
ている。すなわち、シユー145先端は、偏心リ
ング151のインナーレース154内面に当接し
ている。なお、インナーレース154とアウター
レース153とはボール155を介し、回転自在
となつている。なお、シリンダ孔141内にはス
プリング170が配設されており、ピストン14
3はこのスプリング170によりシユー145側
に押圧されている。
なおシユー145は第4図および第5図に示す
ように、インナーレース154と係合する軸方向
ガイド149が形成されている。従つて、このシ
ユー145の軸方向ガイド149およびピストン
143を介してロータ135がピントルハウジン
グ111のピントルに沿つて、第1図中左方向に
変位するのが規制される。
もつとも、通常はシユー145の軸方向ガイド
149は、インナーレース154と摺接しないよ
うに配設される。すなわち軸方向ガイド149と
インナーレース154との間には、0.1mm程度の
微少間隙が介在する。
シユー145の中央部には、ピストン143先
端が嵌入する保持孔148が形成されている。そ
してこの保持孔148の円筒状部の孔深さpは、
ロータ135の偏心量εの2倍以上となつてい
る。また保持孔148の中央孔径Dは保持孔14
8内でピストン143先端が良好に揺動できるよ
うな大きさとなつている。すなわち D=Dp+2rε/R−S ここでDp…ピストン143外径、r…ピストン
143先端の曲率半径、R…インナーレース15
4内径、S…シユー154最小厚さ。
ロータ135は回転駆動部材215(第7,
8,9図図示)を介してシヤフト213の回転力
が伝達される。すなわち、シヤフト213の先端
部には断面矩形状の連結部2131が形成され、
この連結部に回転駆動部材215の連結溝219
が連結する。従つて、回転駆動部材215はシヤ
フト214と同時回転する。回転駆動部材215
の連結爪218先端は、ロータ135に連結して
いる。そのため回転駆動部材215の回転はロー
タ135に伝達される。さらに、回転駆動部材2
15には、ストツパー爪217が屈曲成形されて
おり、このストツパー爪217先端が、ロータ1
35に対向する。従つて、ロータ135が、ピン
トルハウジング111の軸線に沿つて、第1図中
右方向に変位した場合には、このストツパー爪2
17によりその変位が規制される。なお回転駆動
部材215はストツパー爪217および連結爪2
18と共に設計金属材料より一体的にプレス形成
される。また、回転連結部材215の側面には傾
斜壁216が形成されており、回転駆動部材21
5の回転時に、この傾斜壁216により吸入空間
133内の流体を拡販できるようになつている。
吸入室空間133はポンプハウジング131に
形成された吸入ポート221に連通している。従
つて、吸入ポート221を介し、リザーバ415
より作動流体が供給される。
モータハウジング315はポンプハウジング1
31にリベツト171又はネジにより連結固定さ
れる。モータハウジング315内にはモータ41
1が配設される。シヤフト213はモータ411
より突出している。そして、シヤフト213の一
端はモータハウジング315に配設された軸受2
55により回転自在に支持されている。また、シ
ヤフト213はポンプハウジング131に配設さ
れた軸受255によつても回転自在に支持されて
いる。モータハウジング315の開口端部にはベ
ークライト板172が配設されている。そして、
このベークライト板172には、ブラシ311が
固定されている。ブラシ311にはリード線を介
し、電圧が供給されるものである。またブラシ3
11はコンミテータ313に対向するものであ
る。
コンミテータ313の下方には大気孔321が
開口している。そしてこの大気孔321を覆うよ
うに水抜きパイプ323が配設されている。水抜
きパイプ323はゴム製材料により形成される。
また、ブラシ311のリード線は、ゴム製材料の
ブラケツト173によりモータハウジング315
とポンプハウジング131との間に挟持される。
ポンプハウジング131のうちモータ411側
開口端には、第2シール部材241が配設されて
いる。この第2シール部材241はポンプハウジ
ング131に形成された第2保持部225によつ
て保持されている。なお、第2シール部材241
は弾力性を有する樹脂もしくはゴム材料よりな
り、内部には鋼材性の固定片243が埋め込み形
成されている。この固定片243により第2シー
ル部材241はその強度が十分確保され、第2保
持部225に圧着している。
この第2保持部225よりポンプ413側のポ
ンプハウジング131内面には第1保持部223
が形成されている。この第1保持部223に第1
シール部材233が保持されている。第1シール
部材233は第2シール部材241と同様弾力性
を有する樹脂もしくはゴム製材料よりなり、内部
に固定片235が埋め込み形成されている。さら
に、第1シール部材233はスプリング231を
備えており、スプリング231により第1シール
部材233のシール面がシヤフト213側に圧着
される。
なお第1保持部223および第2保持部225
は、第1図に示すように、第2保持部225の径
の方が小さくなつている。これは、第1シール部
材223および第2シール部材241は、それぞ
れポンプハウジング131にポンプ部側より圧入
固定できるようにするためである。すなわち、ま
ず第2保持部225に第2シール部材241が圧
入固定され、次いで第1保持部223に第1シー
ル部材233が圧入されることになる。
またポンプハウジング131のうち、第1保持
部223開口端には傾斜壁291が形成されてお
り、シール部材233の挿入を容易に行なえるよ
うにしている。さらに、第1保持部223には第
1、第2の係止溝293,294が形成されてい
る。この係止溝293,294はその斜面が保持
部223に対し約45゜程度傾斜するようになつて
いる。従つて、シール部材233の挿入時には係
止溝293,294は挿入の妨げとはならない。
そして挿入後には、弾性材料よりなるシール部材
233が第1、第2の係止溝293,294側に
膨出する。この膨出により、シール部材233の
抜け止めがさらに良好に発揮される(第10図図
示)。第11図は、この係止溝293,294の
効果を示す説明図である。図中横軸は、第1シー
ル部材233の変形量を示し、縦軸は第1シール
ク部材233前後の圧力差を示す。
図中実線イは係止溝を有さない保持部で、かつ
シール部材233と保持部223との間に作動オ
イルが浸入した状態を示す。また実線ロは同じく
係止溝を有さないものにおいて、かつ第1シール
部材233と第1保持部223との間に作動流体
が浸入しない状態を示す。実線ハおよびニはそれ
ぞれ係止溝293,294を備える保持部につい
ての特性を示す。実線ハは第1シール部材233
と第1保持部223との間に作動流体が浸入した
状態、実線ニは作動流体が浸入しない状態を示
す。
この第11図より明らかなように、保持部22
3に係止溝293および294を形成すれば、第
1シール部材233の抜け止め効果が大幅に向上
することが認められる。
第2シール部材241と第1シール部材233
とは所定間隔、例えば5mm程度離れて配設されて
おり、従つて、第1シール部材233の図中左側
面・第2シール部材241の図中右側面・ポンプ
ハウジング131の内面およびシヤフト213の
外面の間に定圧室245が形成される。この定圧
室245はポンプハウジング131に形成された
定圧穴253を介して大気と導通している。従つ
て、定圧室245は常に大気圧下におかれること
になる。
定圧室245内にはさらにリング状をしたリン
グプレート251が配設されている。このリング
プレート251は弾力性を有するゴム材料もしく
は樹脂材料よりなる。もつともリングプレート2
51は他の材料例えばステンレス板等によつて形
成されてもよい。リングプレート251はシヤフ
ト213の外面に嵌着している。従つて、リング
プレート251は定圧室245内をシヤフト21
3と一体に回転することになる。なお、定圧室2
45はポンプハウジング131のうちリングプレ
ート251の半径方向先端と対向する部位に形成
されている。また、この定圧穴253の径は約2
mm程度となつている。さらに、定圧穴253はポ
ンプハウジング131のうち最下方部に開口して
いる。
上述したように、第1シール部材233は第2
シール部材241に比べて大型となつている。こ
れは第1シール部材233の両面に生ずる圧力差
の方が第2シール部材241の両面に生じる圧力
差より大きいことに起因する。
次に上記構成よりなるポンプの作動を説明す
る。上記構成よりなるポンプは第3図に示すよう
に、自動車用ブレーキオイルの供給ポンプとして
使用される。すなわち、リザーバ415内のブレ
ーキオイルが吸入通路421を介してポンプ41
3に供給される。すなわち、吸入通路421はポ
ンプハウジング131の吸入ポート221に連通
している。
ポンプ413はモータ411により回転される
ものである。このモータ411の回転は図示しな
い制御装置により制御される。ポンプ413より
吐出されたブレーキオイルは吐出通路423に流
出する。
吐出通路423は第1図中ピントルハウジング
111に形成された吐出ポート113と連通して
いる。吐出通路423の高圧オイルは次いでマス
ターシリンダ425に供給される。ここで、ブレ
ーキペダル433の移動に応じ、マスターシリン
ダ425から高圧のオイルが各ホイールシリンダ
431に供給される。使用されなかつたオイルは
還流通路435を介して再びリザーバ415に循
環される。
モータ411は上述のように図示しない制御装
置によりその回転が制御される。モータ411が
回転すると、シヤフト213はポンプハウジング
131内で同時に回転をすることになる。このシ
ヤフト213の回転は、回転駆動部材215を介
してロータ135に伝達される。そのため、ロー
タ135が吸入室空間133内を回転することに
なる。
第1図に示すようにシヤフト213の回転中心
とピントルハウジング111のピントル部軸中心
とは一致している。しかし、ピントルハウジング
111のピントル部中心軸と偏心リング151の
中心軸とは、第2図に示すように所定量ε偏心し
ている。
従つて、ロータ135の回転に伴い、ピストン
143はシリンダ孔141内を往復移動すること
になる。このピストン143の往復移動に伴い、
ピストン143とシリンダ孔141との間に形成
されたポンプ室178が容積変動することにな
る。
このロータ135回転時には、インナーレース
154のロータと一体回転することになる。すな
わちロータ135の回転はピストン143および
シユー145を介しインナーレース154に伝え
られる。しかしながら、ロータ135がインナー
レース154の回転中心から偏心していることに
起因し、シリンダ143先端とシユー145との
間ではロータ135の回転に応じた揺動運動が行
われることになる(第6図図示)。この際のピス
トン143、シユー145間の揺動運動は、シユ
ーの保持孔148に十分な内径を形成しておくこ
とにより良好に逃がすことが可能となる。
また通常の回転作動時にはスプリング170の
付勢力およびピストン143に加わる遠心力によ
りピストン143先端は常にシユー145に当接
することになる。しかしながらブレーキオイルの
温度が低くその粘性が高い状態で、ポンプが起動
した場合には、ポンプ室178の容積が増大不良
となり、ピストン143がロータ135より飛び
出ない状態が生ずる恐れがある(第12図図示)。
しかしながらこのような状態であつても、本例
のシユー145はその保持孔の最小深さpを偏心
量εの倍以上しているため、シユー145がピス
トン143先端より抜け出るという恐れはない。
なお第12図図示の状態は低温始動時に例外的
に生ずる可能性があるのみで、またいくら低温時
であつても定常回転域に達すれば、第6図に示す
ようにピストン143は良好にロータ135から
飛び出ることとなる。ポンプ室178の容積が増
大する位置では吸入室空間133内のブレーキオ
イルが吸入連通通路123及び吸入溝125を介
してポンプ室178に供給される。
ポンプ室178の容積が減少する吐出行程では
ポンプ室178内のオイルは吐出溝121より吐
出連通通路115へ流入し、次いで、吐出ポート
113より吐出通路423側に吐出される。
吸入室空間133内のブレーキオイルの圧力
は、ポンプ413の作動・非作動により大きく変
動することになる。
ポンプ413が作動していない状態では、吸入
室空間133内の圧力はすなわち、ブレーキオイ
ルの重量圧力となる。このブレーキオイルはリザ
ーバ415から供給されるものであり、リザーバ
415はポンプ413の上方に配設されているた
め、吸入室空間133内では所定量の圧力、例え
ば10〜20mmHg程度となつている。
しかし、ポンプ413が駆動している状態では
吸入室空間133内のブレーキオイル圧力は大気
圧以下となる。すなわち吸入室空間133内のブ
レーキオイルは吸入連通通路123よりポンプ室
178に吸入されるため、ポンプ室178の吸入
行程の圧力の影響を受けることになる。特に、作
動流体温度が低温で、作動流体の粘性が高い時
に、ポンプが始動した場合にあつては、この吸入
室空間133内圧力は−300から−400mmHg程度
まで負圧となることがある。
さらに、ポンプの作動時ではないが、ポンプを
使用開始する前に、ポンプ内に作動流体を封入す
べく、一端ポンプ内を真空引きする。すなわち、
ポンプ内に作動流体のみ封入し空気が残らないよ
うにする。特にこのような場合にあつては、吸入
室空間133内の圧力は高真空となる。
このように吸入室空間133内の圧力は変動す
るものであるが、本発明では第1シール部材23
3によりそのブレーキオイルの漏洩が良好に防止
される。すなわち、第1シール部材233の一方
面側は定圧室245となつているため、第1シー
ル部材233の両面に生ずる圧力差はもつぱら吸
入室空間133の圧力変動のみとなる。しかも、
本例のポンプでは、第1シール部材233が第1
保持部223に形成された第1、第2の係止溝2
93,294内に嵌まり込んでいるため、第1シ
ール部材233の保持は極めて強固なものとなつ
ている。
モータハウジング315内にはモータ411が
配設されており、このモータ411及びポンプ4
13は電圧が印加された状態では回転することと
なる。このモータ411及びコンミテータ313
の回転により発生する風の圧力が第2シール部材
241の一方面に影響することとなる。
しかし、モータ411及びコンミテータ313
の回転により生ずる動圧はこの第2シール部材2
41及び定圧室245により止められることにな
る。従つて、第1シール部材233側にモータ4
11及びコンミテータ313の回転により生ずる
圧力が加わることはない。
従つて、第1シール部材233の両側に生ずる
圧力差は緩和されることとなる。
もつとも、モータ411及びコンミテータ31
3の回転により生ずる圧力は、吸入室空間133
内の圧力変動に比べれば、かなり小さなものであ
る。従つて、第2シール部材241は第1シール
部材233に比べ簡便なものでもよい。そのた
め、本例では第2シール部材241にはスプリン
グ231を設けていない。
定圧室245は定圧穴253を介して大気に連
通しているため、逆に大気中の粉塵等が定圧室2
45内に流入すると、その粉塵等によりかえつて
第1シール部材233及び第2シール部材241
のシール性が損なわれることになる。しかしなが
ら、本例では定圧室245内にはリングプレート
251を配設しているため、定圧穴253より粉
塵等が定圧室245内に流入することはない。
リングプレート251はシヤフト213と一体
に回転するため、その半径方向外周側にはリング
プレート251の回転によつて生じる圧力が発生
する。そのため、この圧力を受ける部位において
は、大気圧以上となる。本例では、定圧穴253
がこのリングプレート251の回転により生ずる
圧力を受ける位置に開口しているため、定圧穴2
53の定圧室245側圧力の方が定圧穴253の
大気側圧力より高くなる。そのため、大気中の粉
塵が定圧室245内に流入する恐れはない。
さらに、定圧穴253はポンプハウジング13
1の下方部に開口しているため、シヤフト213
が回転していない状態であつても定圧穴253よ
り定圧室245内に粉塵等が流入する恐れは極め
て少ない。
また、上述の例では、リングプレート251を
定圧穴253と対向する面に形成したが、所定量
であればずらして配設してもよい。すなわち、定
圧穴253はリングプレート251の回転により
生ずる圧力を受ける位置に開口しておればよい。
なお上述したのは、本発明ポンプの望ましい例
ではあるが、本発明ポンプは上記例以外に他に
種々の態様がある。
例えば第13図および第14図に示すように、
シユー145の回転方向前端に切欠き部147を
形成するようにしてもよい。すなわち上述したよ
うに、このシユーのポンプではロータ135の回
転中心とインナーレース154の中心とが偏心し
ているため、ロータ135の回転に伴いシユー1
45とインナーカム154との間の相対位置が揺
動変動する。換言すれば、ロータ135の回転に
伴い、インナーレース154も一体回転するにも
かかわらず、シユー145はインナーレース15
4内面を微少量摺動することになる。この摺動に
伴うシユー145とインナーレース154との間
の摩擦により、ピストン143およびロータ13
5が振動を発生すれば、そのことが起因してポン
プ騒音の発生原因となる。
それに対し、第13図図示例のように、シユー
145先端に切欠き部147を形成すれば、この
切欠き部147の作用により吸入室空間133内
に充満しているブレーキオイルをシユー145と
インナーレース154との間の接触面に良好に導
入することができる。すなわちこの切欠き部14
7によりシユー145およびピストン143さら
にはロータ135の振動を低減することができ
る。
なお第15図は上記切欠き部の効果例を示すも
ので、図中実線トは切欠き部147を有さないシ
ユー145を用いた場合のポンプ騒音を示し、ま
た実線ニはシユー145に切欠き部147を形成
した場合におけるポンプ騒音を示す。この第15
図より明らかなように、切欠き部147のブレー
キオイル導入効果により、ポンプの騒音は大幅に
低減される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明ポンプの一例を示す断面図、第
2図は第1図の−矢視断面図、第3図は第1
図図示のポンプの使用例を示す構成図、第4図お
よび第5図はそれぞれ第1図図示シユーを示す断
面図、第6図は第1図図示ポンプの要部を示す説
明図、第7図は第1図図示回転駆動部材を示す正
面図、第8図は第7図の視側面図、第9図は第
7図の視側面図、第10図は第1図図示ポンプ
の第1シール部材部分を示す拡大断面図、第11
図はシール部材の打込代と抜け圧力との関係を示
す説明図、第12図は第1図図示ポンプの作動状
態を示す説明図、第13図は本発明の他の実施例
に係わるシール部分を示す断面図、第14図は第
13図図示シユーを示す正面図、第15図はシユ
ーの切欠き部と騒音との関係を示す説明図であ
る。 111…ピントルハウジング、131…ポンプ
ハウジング、223…第1保持部、225…第2
保持部、233…第1シール部材、241…第2
シール部材、245…定圧室、251…リングプ
レート、253…定圧穴、255…軸受、315
…モータハウジング、411…モータ、413…
ポンプ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 モータハウジングと、このモータハウジング
    内に収納され、電力を受けて回転するモータと、
    前記モータハウジングの一端に配設されたポンプ
    ハウジングと、このポンプハウジング内に回転自
    在に収納され前記モータの回転力を受けて回転す
    るシヤフトと、このシヤフトを回転支持する軸受
    と、前記ポンプハウジング内に配設され、前記シ
    ヤフトの回転を受けて流体の吸入吐出を行なうポ
    ンプ部と、前記ポンプハウジングのうち前記モー
    タハウジング側に配設され、前記ポンプ部より前
    記シヤフトに沿つて前記モータハウジング側へ漏
    洩する流体をシールする第1シール部材と、前記
    ポンプハウジングのうち第1シール部材より前記
    モータハウジング側に配設され、シヤフトに沿つ
    て前記モータハウジング側に漏洩する流体をシー
    ルする第2シール部材とを備え、前記第1シール
    部材と前記第2シール部材との間に定圧室を形成
    すると共に、前記シヤフト外周のうちこの定圧室
    に対向する面にプレートを形成し、かつ前記定圧
    室に大気圧を導入する定圧孔を前記ポンプハウジ
    ングに形成し、この定圧孔を前記プレートの放射
    方向の略延長上に開口させたことを特徴とするモ
    ータ駆動ラジアルプランジヤポンプ。 2 特許請求の範囲第1項記載のモータ駆動ラジ
    アルプランジヤポンプにおいて、前記第1シール
    部材は前記第2シール部材より前記シヤフトとの
    シール面が大きいことを特徴とする。
JP31304086A 1986-08-09 1986-12-26 モ−タ駆動ラジアルプランジヤポンプ Granted JPS63154867A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP87111051A EP0256389B1 (en) 1986-08-09 1987-07-30 Radial plunger pump driven by motor
DE8787111051T DE3780231T2 (de) 1986-08-09 1987-07-30 Motorangetriebene radialkolbenpumpe.
US07/080,764 US4776768A (en) 1986-08-09 1987-08-03 Radial plunger pump driven by a motor having seal members for protecting the motor from exposure to working fluid

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61-187161 1986-08-09
JP18716186 1986-08-09

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JPS63154867A JPS63154867A (ja) 1988-06-28
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JP31304086A Granted JPS63154867A (ja) 1986-08-09 1986-12-26 モ−タ駆動ラジアルプランジヤポンプ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11201033A (ja) * 1998-01-12 1999-07-27 Sanden Corp 斜板式圧縮機
DE102004031470A1 (de) * 2004-06-30 2006-01-26 Zf Friedrichshafen Ag Ölversorgungseinrichtung

Citations (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS523687U (ja) * 1975-06-24 1977-01-11

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