JPH0452587Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は空気調和機等の電気部品の取付装置に
関するものである。

(ロ) 従来の技術 従来、空気調和機等の電気部品の取付装置の構
造例としては実公昭61−30101号公報に示された
ようなものが開示されている。

この内容によれば、空気調和機内の垂直板に電
気部品を取り付け、これら部品を保護カバーで覆
い、これら部品にドレン水や雨水が伝わらないよ
うにしていた。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 このように電気部品が垂直板に取り付けられこ
れら部品を保護カバーでおおう場合には、保護カ
バーに付着したドレン水や雨水はおおむね滴下
し、電気部品に伝わるおそれは少ない。しかしな
がら例えば天井埋込型空気調和機の吸込パネルの
ように水平に配置される板に電気部品を取り付
け、この部品を保護カバーで覆つたとしてもドレ
ン水はこのパネルに溜るため電気部品にドレン水
が伝わりやすくなることが考えられる。

本考案は略水平状態の取付板へ固定された電気
部品にドレン水が付着しないようにすることを目
的としたものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 この目的を達成するために、本考案は、取付板
に上向き開口の中空体を設け、この中空体内に電
気部品を挿入すると共に、この電気部品の防水カ
バーをこの中空体の外側面に沿つて嵌合させるよ
うにしたものである。

(ホ) 作用 中空体に電気部品を挿入することにより、取付
板にドレン水が溜つたとしても、この中空体が堰
となつて電気部品にドレン水が付着するおそれは
ない。

(ヘ) 実施例 図面において、１は天井に据付けられる空気調
和機で、天井内に埋め込まれる本体２と、この本
体２に装着される取付板（以下パネルと言う）３
とから構成されている。この本体２は天井の開口
４より挿入され、その下部がこの開口４から見え
るよう天井裏に取り付けられている。５は長辺６
と短辺７とからなる枠状のドレンパン、８はこの
ドレンパンの長辺６の上に斜めに配置さた熱交換
器、９，１０はこのドレンパン５の長辺６側に設
けられた吐出口、１１はドレンパン５で囲まれた
吸込口である。そして、室内空気をこの吸込口１
１から吸い込んで熱交換器８で調温した後２つの
吐出口９，１０から同時に吹き出せるようになつ
ている。１２は電装箱、１３は取付板、１４は取
付具でこの電装箱１２並びに取付板１３の下面に
設けられている。そして、この取付具１４にパネ
ル３が取り付けられる。このパネル３において、
１５は吸込グリルで、パネル３の中央の開口４０
（第１図参照）に取り付けられて、本体２の吸込
口１１とつながるものである。１２，１３はこの
吸込グリル１５の両側に設けられた吐出部で、吸
込グリル１５の位置より窪んでおり、この窪んだ
面には夫々吹出口１６，１７が形成されている。
この吹出口１６，１７は本体２の夫々の吐出口
９，１０とつながれる。１８，１９は一方の吐出
部１３と吸込グリル１５との間に配設された表示
部と受信部とである。この空気調和機はリモコン
（図示せず）で遠隔操作されるもので、リモコン
の送信部より発信された信号をこの受信部１９で
受けるようにしている。

第１図はこのパネル３の要部を上から見た斜視
図である。２０は吐出部１３の窪み面２１より下
方となる平面部で、吹出口１７のまわりの傾斜面
２２に付着して流下したドレン水がこの平面部２
０で受けられるようになつている。尚、このよう
なドレン水は少量であるためこのドレン水は平面
部２０で受けられた後、自然蒸発させられる。２
３は駆動用モータで、吐出部１３の窪み部に配設
された横長の風向変更羽根（図示せず）を駆動さ
せる。２４はこのモータの支持片で、平面部２０
に固定されている。この平面部２０の表側は前述
の表示部１８と受信部１９とがあり、これに対応
するように電気部品が載置されている。すなわ
ち、２５は平面部より立ち上げた第１の中空体、
２６はこの中空体に嵌め込まれた基板で、この基
板２６の前面には表示部１８が並べられている。
２７はこの平面部より立ち上げた第２の中空体で
特にこの第２の中空体２７の向かい合う２つの片
には夫々爪２８が立設されている。２９はこの中
空体２７に配設される四角柱形状の受信機（電気
部品）で、この受信機２９を中空体２７に挿入す
ると、爪２８の立ち上り片３０の弾性力で、立ち
上り片３０がお互いに広がつて受信機２９の上面
３１に夫々爪２８が係合される。３２はこの上面
３１より導出されたリード線である。３３は受信
機２９の防水カバーで透明で軟質の材料（ビニー
ル等）で成型されている。３４はこのカバー３３
の側面より突出させた筒状の突出部で、リード線
３２が挿入される。このカバー３３の内側寸法は
中空体２７の向かい合う外側面同志の寸法と略同
一となつており、カバー３３の弾性力でこのカバ
ー３３が中空体２７に嵌合するようになつてい
る。尚、モータ２３のリード線３５、基板２６の
リード線３６、受信機２９のリード線３２はクラ
ンパ３７でまとめられている。

第２図は防水カバー３３を第２の中空体２７に
嵌合させた状態を示したもので、この防水カバー
３３によつて受信機２９並びに第２の中空体２７
がおおわれる。又、筒状の突出部３４は斜め下方
を向いており、リード線３２に付着したドレン水
がこのリード線３２を伝わつて防水カバー３３内
に浸入しないようにしている。３８はパネル３に
形成した窓で受信機２９の前面３９が臨む。

このような空気調和機１を運転させると、パネ
ル３の吹出口１６，１７から、冷却された空気が
吐出される。これにともなつて吹出口１７の周囲
が冷却され、パネル３の傾斜面２２や防水カバー
３３の表面にはドレン水が付着して、このドレン
水は平面部２０に導びかれる。しかしながら、受
信機２９はこの平面部２０の中空体２７内に位置
されているので、この中空体２７が堰となつてこ
の受信機２９にドレン水が伝わるおそれはない。

(ト) 考案の効果 以上述べたように本考案は電気部品の取付板
に、上向き開口の中空体を設け、この中空体内に
電気部品を挿入すると共に、この電気部品の防水
カバーを中空体の外側面に沿つて嵌合させるよう
にしたので、取付板に溜つたドレン水が電気部品
に伝わるおそれはなく、電気部品の絶縁不良を防
止することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
空気調和機のパネルの要部を示す斜視図、第２図
はこのパネルに配設された電気部品の取付装置構
造を示す断面図、第３図は空気調和機の分解斜視
図である。 ３……パネル（取付板）、２７……中空体、２
９……受信機（電気部品）、３３……防水カバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電気部品の取付板に、上向き開口の中空体を設
   け、この中空体内に前記電気部品を挿入すると共
   に、この電気部品の防水カバーを前記中空体の外
   側面に沿つて嵌合させたことを特徴とする電気部
   品の取付装置。