JPH0452105B2 - - Google Patents

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JPH0452105B2
JPH0452105B2 JP59260869A JP26086984A JPH0452105B2 JP H0452105 B2 JPH0452105 B2 JP H0452105B2 JP 59260869 A JP59260869 A JP 59260869A JP 26086984 A JP26086984 A JP 26086984A JP H0452105 B2 JPH0452105 B2 JP H0452105B2
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JP
Japan
Prior art keywords
lactone
brown algae
food
solution
glucono delta
Prior art date
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Application number
JP59260869A
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English (en)
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JPS61139349A (ja
Inventor
Hideyo Takahashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yakult Honsha Co Ltd
Original Assignee
Yakult Honsha Co Ltd
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Application filed by Yakult Honsha Co Ltd filed Critical Yakult Honsha Co Ltd
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  • Edible Seaweed (AREA)
  • Jellies, Jams, And Syrups (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、食用褐藻類を原料とする新規な食品
の製造法に関するものである。
従来の技術 四面海にかこまれたわが国では、海藻は古代か
ら多量に食用に利用されているが、その加工法は
比較的単純であつて、塩蔵品や乾物にして保存性
を高める程度のものが大半を占め、それ以上に加
工を施した食品としては、副原料として利用され
るものを除けば、つくだに、とろろこんぶ、寒
天、ところてん、おきゆうと(紅藻類の一種であ
るエゴノリを原料として作られるところてん類似
のもの)などがある程度である。
発明が解決しようとする問題点 近年、いわゆる健康食品の一つとして海藻に対
する関心が高まつているが、従来のような利用法
である限り、その摂取量を大幅にふやすことは難
しく、したがつて、利用法をより多彩にし、また
より現代人の嗜好に合致した利用法を工夫するこ
とによつて、海藻をもつと食べ易くすることが必
要と思われる。
また、最も大量に利用されているわかめにして
も、実際に食用に供されるのは葉の部分だけであ
つて、厚い葉脈部分すなわち茎わかめは、食品と
しての価値が低いためにほとんど利用されること
なしに廃棄されているのが現状である。したがつ
て、このような利用度の低い海藻の加工法を工夫
し、食べ易い食品として提供することは、資源の
有効利用の観点からも必要なことと思われる。
本発明は、上述のような観点から、海藻、特に
大量に採取される食用褐藻類を原料として、美味
な新規食品を提供しようとするものである。
問題点を解決するための手段 本発明は、食用褐藻類の全藻体成分を含有する
ゲル状食品の製造法、すなわちアルギン酸を含有
する食用褐藻類を細断したものに有機酸のナトリ
ウム塩、リン酸二ナトリウムおよびリン酸三ナト
リウムからなる群から選ばれたアルカリ性ナトリ
ウム塩の1種以上の水溶液を作用させて全体を均
一な粘稠溶液状にし、次いで溶液PHを最終的に
6.0〜7.0まで低下させるのに必要な量のグルコノ
デルタラクトンを混合し、得られた混合液を型枠
内に移してゲル化を完成させることを特徴とする
製法を提供するものである。
本発明の製法につき更に詳しく説明すると、原
料としては、わかめ(茎わかめ)、コンブなどの
湯通し品、塩蔵品、乾燥物等をいずれも用いるこ
とができる。但し、塩蔵品の場合は充分塩抜きす
ることが必要であつて、残存食塩の量が多いとゲ
ル形成の妨げとなる。また乾燥物の場合は、水に
浸漬して復元しておくことが必要である。原料褐
藻類はまず切断、破壊など任意の手段によつて藻
体を細断し、これに上記アルカリ性ナトリウム塩
の1種以上の水溶液を作用させるが、ナトリウム
塩の水溶液は、藻体の細断工程の最初から藻体と
混合しておいてもよい。ナトリウム塩の添加率
は、藻体乾燥重量に対して4〜10%程度が適当で
ある。ナトリウム塩添加後は、望ましくは約60〜
80℃に加熱すると、処理に要する時間が短縮され
る。この処理により、原料中のアルギン酸が水溶
性のアルギン酸ナトリウムに変換されるので、被
処理物全体が均一で粘稠な溶液状になる。食用褐
藻類以外のものを添加する場合は、ここまでの任
意の段階で添加するが、ゲル形成を妨害するよう
なものを添加してはならないこと、いうまでもな
い。ゲル形成の妨げとなるものの例としては、食
塩、単糖類およびこれらを多量に含有する食品等
がある。また、酸性が強いものも、アルカリ性ナ
トリウム塩添加後は局所的なゲル化を招くので好
ましくない。
次いでこの溶液にグルコノデルタラクトンを添
加してよく混合したのち、所望の形状に成形する
ための型枠内に注入する。グルコン酸の脱水反応
により形成された分子内エステルであるグルコノ
デルタラクトンは、それ自体は酸ではないが、水
溶液中では徐々に加水分解してグルコン酸を生成
し、最終的にはグルコン酸とグルコノデルタラク
トンとの平衝溶液を形成する。したがつて、最終
的な溶液PHは、グルコノデルタラクトン単独の水
溶液の場合2.7まで低下する。PHが安定するまで
に要する時間は温度によつてからに異なるが、常
温では2〜3時間である。グルコノデルタラクト
ンを添加した溶液はこのように徐々にPHが低下す
るので、上記グルコノデルタラクトンを添加した
粘稠溶液のPHも徐々に低下する。これにともな
い、溶液中のアルギン酸ナトリウムのナトリウム
イオンは原料中に含まれていたカルシウムイオン
やマグネシウムイオンと置換され、アルギン酸は
ゲルを形成する。このゲル形成によつて製品の物
性が食品として好ましいものに仕上がるのは、グ
ルコノデルタラクトンの加水分解によるPH低下が
最終的に約6.0〜7.0、好ましくは6.2〜6.5の範囲
で終わる場合である。PH低下が不充分な場合はも
ちろん、PHが上記範囲より下がりすぎても、ゲル
は形成されない。このために必要なグルコノデル
タラクトンの添加率は原料のアルギン酸含有率や
アルカリ土類金属塩含有率などに依存し、原料の
種類によつてかなり異なる。したがつて、グルコ
ノデルタラクトンの添加率は最終的に上記好適PH
が実現されるよう、原料ごとに確認して決定する
ことが必要である。グルコノデルタラクトン添加
後の保持温度は常温でよいが、冷却するか、僅か
に加温しても差支えない。
ゲル化は、グルコノデルタラクトンを添加して
から約2〜3時間で十分進行する。そして処理条
件を適当に選ぶと、固形分濃度が約9〜15重量
%、ゼリー強度が約70〜120g/cm2(但し岡田式
ゼリー強度計を使用し、プランジヤー直径0.5cm、
試料大きさ3cm×3cm×2cmの条件で測定)、圧
縮復元率が約80〜95%(但し上記ゼリー強度測定
条件と同じ条件で破壊荷重の90%の圧縮荷重を30
秒間加えたのち荷重を除いたときの圧縮方向の試
料寸法復元率)の製品が得られる。
この食品は、原料として使われた食用褐藻類の
藻体成分を実質的にすべて含有し、一方、原料藻
体成分以外の成分としては、製造上の必要に応じ
て使われたアルカリ性性ナトリウム塩、グルコノ
デルタラクトン等のほかは原則として含有しない
から、原料として使われた褐藻類の風味を強く示
す特徴ある食品である。しかしながら、食用褐藻
類以外の食品や調味料、香料等の少量を製造工程
の任意の段階で添加して製品中に含有させること
もできる。
この食品はコンニヤクないしゼリー様の感触を
有し、そのままサシミ状に切つて酢やしよう油等
で調味して食べたり、細切りにして各種ドレツシ
ングで調味して食べるなど、きわめて簡単な調理
でおいしく食べることができる。冷蔵すれば長期
の保存も可能である。
実施例 以下実施例を示して本発明を説明する。
実施例 1 市販の湯通し切コンブ300gに3gのリン酸二
ナトリウムを添加し、ミキサーで5分間処理する
と、モチ様の粘稠物となつた。これに3gのグル
コノデルタラクトンを添加し、1分間混合したの
ち、5cm×6cm×10cmのアルミ製型枠に入れ、冷
蔵庫に一夜放置すると、コンニヤク様にゲル化し
た。
この食品は、固形分濃度が12重量%、ゼリー強
度が119g/cm2、圧縮復元率が88%で、サシミ状
に切つてしよう油で味つけして食べると美味なも
のであつた。
実施例 2 市販の湯通し茎わかめ150gにわかめ葉体150g
を混合し破砕した後、3gのクエン酸ナトリウム
を添加し、70℃に加温して撹拌を続けると、全体
が高粘度の粘稠物となつた。これに3gのグルコ
ノデルタラクトンを添加し、1分間混合したの
ち、5cm×6cm×10cmのアルミ製型枠に入れ、冷
蔵庫に一夜放置すると、コンニヤク様にゲル化し
た。
この食品は、固形分濃度が9重量%、ゼリー強
度が72g/cm2、圧縮復元率が95%で、細切して中
華ドレツシングで味つけして食べると美味なもの
であつた。
発明の効果 本発明によれば、ヨード、ミネラル等の藻体成
分をすべて含有し、しかも食べ易くおいしい新規
な食品が提供されるから、これにより食用褐藻類
を食品として利用するのが従来よりも容易になる
ほか、無駄に捨てられていた茎わかめなどの利用
の途も開けるなど、顕著な効果が奏される。また
本発明の製法は、藻体がもともと含有するアルギ
ン酸をゲル化剤として利用するという有利さに加
えて、無臭かつ弱い甘味を呈するだけのグルコノ
デルタラクトンを利用してアルギン酸にゲルを形
成させるので、食用褐藻類本来の風味がよく保た
れ、しかもグルコノデルタラクトンによるPH低下
が徐々に進むので、きわめて均質なゲルが討ら
れ、成形物の大きさにも制限がないという特長が
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 アルギン酸を含有する食用褐藻類を細断した
    ものに有機酸のナトリウム塩、リン酸二ナトリウ
    ムおよびリン酸三ナトリウムからなる群から選ば
    れたアルカリ性ナトリウム塩の1種以上の水溶液
    を作用させて全体を均一な粘稠溶液状にし、次い
    で溶液PHを最終的に6.0〜7.0まで低下させるのに
    必要な量のグルコノデルタラクトンを混合し、得
    られた混合液を型枠内に移して低温で静置するこ
    とを特徴とする食用褐藻類を原料とする食品の製
    造法。
JP59260869A 1984-12-12 1984-12-12 食甲褐藻類を原料とする食品の製造法 Granted JPS61139349A (ja)

Priority Applications (1)

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JP59260869A JPS61139349A (ja) 1984-12-12 1984-12-12 食甲褐藻類を原料とする食品の製造法

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JP59260869A JPS61139349A (ja) 1984-12-12 1984-12-12 食甲褐藻類を原料とする食品の製造法

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JPS61139349A JPS61139349A (ja) 1986-06-26
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RU2620639C1 (ru) * 2016-07-08 2017-05-29 Общество с ограниченной ответственностью НПК "Вита-Ли" Способ получения геля из ламинарии с экстрактом боярышника для диетического лечебно-профилактического питания

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5840051A (ja) * 1981-09-01 1983-03-08 Kibun Kk アルギン酸ゲルまたは海藻溶解ゲルの食感改善法

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JPS61139349A (ja) 1986-06-26

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