JPH0452060A - ダイカスト鋳造装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はダイカスト鋳造法に用いられる鋳造装置に関し
、さらに詳しくは金型の排気系の改良に関する。

従来の技術とその課題 例えば特開昭５６−１９９６２号公報に示されるところ
の層流充填ダイカスト法もしくは溶湯鍛造法と称される
ダイカスト鋳造法においては、金型を用いた他の鋳造法
と同様に、溶湯が充填されるべき金型の製品部空間（キ
ャビティ部）内の空気やガスの排出を目的として、例え
ば上型と下型との型合せ面（パーティング面）にエアベ
ントと称される通気孔が形成される。

しかしながら、層流充填ダイカスト法もしくは溶湯鍛造
法と称されるダイカスト鋳造法においては、金型の製品
部空間に連通ずるスリーブ内に一旦溶湯を給湯し、スリ
ーブに内挿された加圧充填用のプランジャによりスリー
ブ内の溶湯を製品部空間に充填して加圧する方式である
ことから、給湯時にその製品部空間内に比較的大きな背
圧が発生し、この背圧を上記のエアベントのみによって
完全に排出することはきわめて困難である。

これは、鋳ばりの発生を防止しつつエアベント本来の機
能を発揮させようとすると必然的にエアベントの大きさ
に制約があるためで、結果的には上記の背圧のために給
湯量がばらついて「ひけ」等の鋳造欠陥の発生を招くお
それがある。

また、仮に上記のエアベントにより製品部空間内の背圧
の除去が一時的には可能であったとしても、金型にはＩ
ショ、トごとに離型剤が塗布されることからこの離型剤
の堆積によりエアベントが目詰まりしてしまい、頻繁に
金型の清掃を行わないかぎりエアベント本来の機能を長
期的に維持することが難しいという問題がある。

本発明は以上のような問題点に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、製品部空間内の背圧を完全に
除去することができると同時に、エアベントとしての機
能を長期にわたって維持することができる構造を提供す
ることにある。

課題を解決するための手段 本発明は、金型の製品部空間に連通ずるスリーブ内に溶
湯を供給し、スリーブに内挿された加圧充填用のプラン
ジャによりスリーブ内の溶湯を製品部空間に充填して加
圧するようにしたダイカスト鋳造装置において、金型に
、製品部空間と金型の外部とを連通させる通気孔を形成
するとともに、この通気孔を開閉するスライドピンを設
けたことを特徴としている。

作用 上記の構造によると、通気孔がスライドピンによって開
閉されることから通気孔の大きさが制約されることがな
く、製品部空間内の背圧を完全に除去できるとともに目
詰まりのおそれもなくなる。

実施例 第１図は本発明の一実施例を示す構成説明図で、■は上
型２と下型３とからなる金型、４は金型１の製品部空間
５と連通ずるように下型３の下面に接続されたスリーブ
、６はスリーブ４に内挿されたプランジャである。また
、７は例えばアルミニウム合金等の溶湯Ｍが収容される
加圧式の溶湯保持炉、８は保持炉７からスリーブ４に対
して給湯するための電磁ポンプである。

上型２の一部に形成された取付孔９には可動式の中子を
兼ねたスライドピン１０がブツシュ１１ヲ介して挿入さ
れている。このスライドピン１０は、エアシリンダ１２
のはたらきにより前進後退動作すなわち製品部空間５に
対し出没するようになっており、鋳造時には第２図に示
すように製品部空間５内に突出して製品部空間５の壁面
の一部を形成することになる。

また、上型２には取付孔９とほぼ平行に通気孔１３が形
成されており、この通気孔１３の一端１３ａは上型２の
外側面から外部に開口している一方、通気孔１３の他端
１３ｂは製品部空間５に近い取付孔９の根元部分で取付
孔９に連通している。

したがって、第１図に示すようにスライドピン１０が後
退しているときには、製品部空間５が通気孔１３を通し
て大気解放され、またスライドピン１０が製品部空間５
内まで前進したときには通気孔１３の他端１３ｂがスラ
イドピン１０により閉塞されて製品部空間５と外部との
連通が遮断される。

このように構成されたダイカスト鋳造装置においては、
上型２と下型３とを型締めした上で電磁ポンプ８を作動
させ、保持炉７からスリーブ４内におけるプランジャ６
の上部空間に給湯する。この時、スライドピン１０は第
１図に示すように後退位置にあって通気孔が１３を開い
ている。したがって、上下型２，３が型締め状態にあり
ながら製品部空間５は通気孔１３を通して大気解放され
ていることから、給湯に伴って製品部空間５内の空気が
通気孔１３から外部に排出され、製品部空間５内での背
圧上昇が防止される。

スリーブ４に所定量の溶湯Ｍが供給されると、エアシリ
ンダ１２の作動により第２図に示すようにスライドピン
１０が前進する。その結果、スライドピン１０により通
気孔１３の一端１３ｂが閉塞されるとともに、スライド
ピン１０の先端部は製品部空間５内に突出して中子とし
てのはたらきをする。

上記のようにスライドピン１０が前進して通気孔１３が
閉塞されるとプランジャ６が上昇し、スリーブ４内の溶
湯Ｍを製品部空間５内に充填して加圧する。

鋳造後、上下型２，３を型開きするとともにスライドピ
ン１０を後退させて製品を取り出す。そして、最後に次
のンヨノトに備えて上下型２．３をエアブロ−等により
清掃を施すとともに離型剤を塗布する。

ここで、保持炉７内に収容された溶湯Ｍの液面高さは、
常に所定のレベルとなるように液面管理装置によって管
理される。

すなわち、保持炉７内には圧力チャンバ１４が設けられ
て溶湯Ｍの液面りとの間に圧力調整室１５が形成されて
いる一方、溶湯Ｍには液面管理装置の中心となるレベル
センサ１６が浸漬されている。圧力調整室１５の圧力は
、制御盤１７によって制御される給気弁１８．１９と排
気弁２０および開閉制御弁２１の開閉動作に基づき所定
の圧力に保たれる。２２は空気圧力源、２３はニードル
弁である。

レベルセンサ１６は、第３図に示すように耐熱性を有す
るセラミック等の保護チューブ２４内に内挿された一対
のコイル２５．２６を中心として構成されており、例え
ば一方のコイル２５を一次側として所定の電圧をかけた
場合に溶湯Ｍの液面レベルＬに応じて変化する二次側の
コイル２６の出力電圧を監視し、これと予め設定されて
いる設定電圧値と比較することで溶湯Ｍの液面レベルし
か検出される。

この実施例の場合、保持炉７からスリーブ４側に円滑に
給湯するためには保持炉７内の溶湯Ｍの液面レベルＬが
第１図の給湯ボート２７より高いレベルにあることが条
件とされる。そして、第３図のり、を給湯Ｍの下限レベ
ル、Ｌ、を中間レベル、Ｌ３を上限レベルとすると、例
えば給湯の初期ンヨノト時のように保持炉７内の溶湯Ｍ
の液面レベルＬが下限レベルＬ、以下である場合には給
気弁１８．１９が開き、圧力調整室１５内を一気に加圧
して溶湯Ｍの液面レベルＬを押し上げる。

液面レベルＬが下限レベルＬ、に達すると、方の給気弁
１９が閉じると同時に開閉制御弁２１が所定の開度まで
開き、圧力調整室１５内を低速にて加圧しながら液面り
を徐々に押し上げる。

液面レベルＬが中間レベルＬ、に達すると、開閉制御弁
２１がその時点の開度に保持され、それによって液面レ
ベルＬが中間レベルＬ、に保たれる。

一方、液面レベルＬが中間レベルＬ、よりも上昇して上
限レベルＬ３に達すると、給気弁１９と開閉制御弁２１
が閉じて排気弁２０が開き、圧力調整室１５を大気解放
することで圧力調整室１５の圧力の一部を逃がして液面
レベルＬを下げることになる。

なお、上記実施例ではスライドピン１０を中子と兼用し
、スライドピン１０の先端部を製品部空間５内に突出さ
せるようにしているが、中子としての機能が不要の場合
には、スライドピン１０の前進動作時にスライドピン１
０の先端面が製品部空間５の壁面と面一状態となるよう
にスライドピン１０の前進限位置を調整すればよい。

発明の効果 以上のように本発明によれば、金型の製品部空間と金型
の外部とを連通させる通気孔を形成するとともに、この
通気孔を開閉するスライドピンを設けた構造としたため
、従来のエアベントのようにその開口面積が制約されな
いことから製品部空間内の背圧を確実に抜くことができ
、鋳造欠陥の原因となる給湯量のばらつきを解消できる
ほか、通気孔の目詰まりを防止して通気孔の機能を長期
的に維持できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す構成説明図、第２図は
第１図の金型の要部の作動説明図、第３図は第１図のレ
ベルセンサの拡大断面図である。 ■・・・金型、２・・・上型、３・・・下型、４・・・
スリーブ、５・・・製品部空間、６・・・プランジャ、
１０・・スライドピン、１２・・・エアシリンダ、１３
・・・通気孔、Ｍ・・・溶湯。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）金型の製品部空間に連通するスリーブ内に溶湯を
   供給し、スリーブに内挿された加圧充填用のプランジャ
   によりスリーブ内の溶湯を製品部空間に充填して加圧す
   るようにしたダイカスト鋳造装置において、 金型に、製品部空間と金型の外部とを連通させる通気孔
   を形成するとともに、 この通気孔を開閉するスライドピンを設けたことを特徴
   とするダイカスト鋳造装置。