JPH0563264B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0563264B2 JPH0563264B2 JP2395985A JP2395985A JPH0563264B2 JP H0563264 B2 JPH0563264 B2 JP H0563264B2 JP 2395985 A JP2395985 A JP 2395985A JP 2395985 A JP2395985 A JP 2395985A JP H0563264 B2 JPH0563264 B2 JP H0563264B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cavity
- pressure
- molten metal
- mold
- sleeve
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 claims description 50
- 239000002184 metal Substances 0.000 claims description 50
- 238000005266 casting Methods 0.000 claims description 43
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 28
- 238000004891 communication Methods 0.000 claims description 16
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 claims description 8
- 238000003825 pressing Methods 0.000 claims description 7
- 238000002347 injection Methods 0.000 description 7
- 239000007924 injection Substances 0.000 description 7
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 6
- 238000004512 die casting Methods 0.000 description 6
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 4
- 229910052782 aluminium Inorganic materials 0.000 description 3
- XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N aluminium Chemical compound [Al] XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 3
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 229910001111 Fine metal Inorganic materials 0.000 description 2
- 238000007664 blowing Methods 0.000 description 2
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 2
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 2
- 239000006082 mold release agent Substances 0.000 description 2
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 2
- 238000009423 ventilation Methods 0.000 description 2
- 239000000919 ceramic Substances 0.000 description 1
- 230000015271 coagulation Effects 0.000 description 1
- 238000005345 coagulation Methods 0.000 description 1
- 238000007599 discharging Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 1
- 231100000989 no adverse effect Toxicity 0.000 description 1
- 238000009489 vacuum treatment Methods 0.000 description 1
- 239000013585 weight reducing agent Substances 0.000 description 1
Description
【発明の詳細な説明】
〈産業上の利用分野〉
本発明は、ダイカスト法の有利性を具えるよう
に竪型加圧鋳造法を改良した減圧加圧鋳造方法、
およびこの方法の実施に有用な鋳造装置に関す
る。
に竪型加圧鋳造法を改良した減圧加圧鋳造方法、
およびこの方法の実施に有用な鋳造装置に関す
る。
〈従来の技術〉
アルミニウム鋳造品等を量産する場合、従来よ
りダイカスト法がよく利用され、そして近年では
他の鋳造法として竪型加圧鋳造法が開発、利用さ
れている。この竪型加圧鋳造法の概略を説明する
と、第10図に示すように、その方法を適用した
鋳造装置は、上下金型1a,1b内にスリーブ3
をほぼ鉛直に組み込ませ、射出用チツプ12およ
びカウンターチツプ5を該スリーブ3の中に摺動
自在にかつ互いに対向するように収容してなり、
また前記スリーブ3は上下金型1a,1bで構成
されるキヤビテイ2とゲート14を介して連通し
てなる。そして、アルミニウム等の溶湯7を湯口
15よりスリーブ内に投入し、次にカウンターチ
ツプ5をゲート14の下方近傍まで下降させ、続
いて射出用チツプ12を下降させ溶湯7に強く押
圧せしめて、溶湯7をゲート14よりキヤビテイ
2内に射出、充填することにより、アルミニウム
鋳造品等が得られるようになつている。
りダイカスト法がよく利用され、そして近年では
他の鋳造法として竪型加圧鋳造法が開発、利用さ
れている。この竪型加圧鋳造法の概略を説明する
と、第10図に示すように、その方法を適用した
鋳造装置は、上下金型1a,1b内にスリーブ3
をほぼ鉛直に組み込ませ、射出用チツプ12およ
びカウンターチツプ5を該スリーブ3の中に摺動
自在にかつ互いに対向するように収容してなり、
また前記スリーブ3は上下金型1a,1bで構成
されるキヤビテイ2とゲート14を介して連通し
てなる。そして、アルミニウム等の溶湯7を湯口
15よりスリーブ内に投入し、次にカウンターチ
ツプ5をゲート14の下方近傍まで下降させ、続
いて射出用チツプ12を下降させ溶湯7に強く押
圧せしめて、溶湯7をゲート14よりキヤビテイ
2内に射出、充填することにより、アルミニウム
鋳造品等が得られるようになつている。
〈発明が解決しようとする問題点〉
竪型加圧鋳造法は、鋳造時空気の巻き込みが
少なく、また加圧が溶湯に充分に作用するため、
鋳造品の内部欠陥が少ないこと、鋳造製品の密
度が高いこと、そして金属組織が微細で、鋳造
製品の強度が高いことなどの各種の利点を有す
る。しかし、この鋳造法は、溶湯の充填速度が比
較的遅く、溶湯がキヤビテイ中に充満するまでに
相当の時間を要するため、肉厚が4mm未満の薄肉
鋳造品や長さが約400mm以上の大型鋳造品を製造
することが困難であるという欠点を有していた。
少なく、また加圧が溶湯に充分に作用するため、
鋳造品の内部欠陥が少ないこと、鋳造製品の密
度が高いこと、そして金属組織が微細で、鋳造
製品の強度が高いことなどの各種の利点を有す
る。しかし、この鋳造法は、溶湯の充填速度が比
較的遅く、溶湯がキヤビテイ中に充満するまでに
相当の時間を要するため、肉厚が4mm未満の薄肉
鋳造品や長さが約400mm以上の大型鋳造品を製造
することが困難であるという欠点を有していた。
これに対して、ダイカスト法は、溶湯の充填を
高速度で短時間に行なうことが可能であるため肉
厚が1.5ないし2.5mm程度の薄肉製品であつても容
易に製造することができ、薄肉鋳造品の製造に有
利である。しかし、ダイカスト法は、鋳造時空気
を巻き込み易く、鋳造品の内部組織が相当に粗
く、その密度や強度が一般に低いという欠点を有
していた。従つて、上述の竪型加圧鋳造法の諸利
点を維持した上で、薄肉又は大型製品を容易に製
造することが可能な鋳造方法が近来求められてい
た。
高速度で短時間に行なうことが可能であるため肉
厚が1.5ないし2.5mm程度の薄肉製品であつても容
易に製造することができ、薄肉鋳造品の製造に有
利である。しかし、ダイカスト法は、鋳造時空気
を巻き込み易く、鋳造品の内部組織が相当に粗
く、その密度や強度が一般に低いという欠点を有
していた。従つて、上述の竪型加圧鋳造法の諸利
点を維持した上で、薄肉又は大型製品を容易に製
造することが可能な鋳造方法が近来求められてい
た。
また、第10図に示すような竪型加圧鋳造装置
は、溶湯をキヤビテイ内に射出する機構を備え、
その上射出圧力に耐える大きな型締め圧力を作り
出し得る構造であることが必要とされるため、一
般に大規模であり、設備費が極めて高いものであ
つた。その上、この種の鋳造装置では、チツプお
よびスリーブ内壁の表面損傷、所謂かじりが起き
易く、これが製品不良の原因の一つとなつてい
た。さらに、前記装置では、湯吹きや大きなサー
ジ圧力の発生も問題となつていた。また、同じく
溶湯射出機構を備えたダイカスト装置も、射出部
材等の損傷が生じ易いなどの、種々の問題点を有
していた。
は、溶湯をキヤビテイ内に射出する機構を備え、
その上射出圧力に耐える大きな型締め圧力を作り
出し得る構造であることが必要とされるため、一
般に大規模であり、設備費が極めて高いものであ
つた。その上、この種の鋳造装置では、チツプお
よびスリーブ内壁の表面損傷、所謂かじりが起き
易く、これが製品不良の原因の一つとなつてい
た。さらに、前記装置では、湯吹きや大きなサー
ジ圧力の発生も問題となつていた。また、同じく
溶湯射出機構を備えたダイカスト装置も、射出部
材等の損傷が生じ易いなどの、種々の問題点を有
していた。
本発明の第1の目的は、従来困難とされた高密
度かつ高強度の薄肉または大型製品を製造するこ
とができる減圧加圧鋳造方法を提供することにあ
る。
度かつ高強度の薄肉または大型製品を製造するこ
とができる減圧加圧鋳造方法を提供することにあ
る。
また、本発明の第2の目的は、前記の鋳造方法
を効果的に実現することができ、その上、従来の
竪型加圧鋳造装置等にて起きる諸問題点を解消す
る減圧加圧鋳造装置を提供することにある。
を効果的に実現することができ、その上、従来の
竪型加圧鋳造装置等にて起きる諸問題点を解消す
る減圧加圧鋳造装置を提供することにある。
〈問題点を解決するための手段〉
本発明の減圧加圧鋳造方法は、溶湯の充填前に
金型のキヤビテイを減圧し、そしてその充填後速
やかに溶湯を加圧する鋳造方法である。すなわ
ち、金型のキヤビテイと該金型内に組み込まれた
スリーブとの連通路を遮断して該キヤビテイの内
部圧力を大気圧未満に減じ、次に溶湯を前記スリ
ーブ内に投入し、続いて前記連通路を開通させて
前記溶湯を前記キヤビテイ内に導入、充填し、そ
の後加圧シリンダ等の押圧部材により直接に、前
記溶湯を加圧して前記キヤビテイ内に充満せしめ
ることを特徴とするものである。
金型のキヤビテイを減圧し、そしてその充填後速
やかに溶湯を加圧する鋳造方法である。すなわ
ち、金型のキヤビテイと該金型内に組み込まれた
スリーブとの連通路を遮断して該キヤビテイの内
部圧力を大気圧未満に減じ、次に溶湯を前記スリ
ーブ内に投入し、続いて前記連通路を開通させて
前記溶湯を前記キヤビテイ内に導入、充填し、そ
の後加圧シリンダ等の押圧部材により直接に、前
記溶湯を加圧して前記キヤビテイ内に充満せしめ
ることを特徴とするものである。
また、本発明の減圧加圧鋳造方装置は、金型の
キヤビテイと連通するように該金型内に組み込ま
れ、溶湯が投入されるスリーブと、該スリーブと
前記キヤビテイの連通路を開通、遮断する開閉手
段と、前記金型のキヤビテイ等の内部圧力を大気
圧未満に減じる減圧機構と、圧力を前記キヤビテ
イ内の溶湯に加える加圧手段を備えてなることを
特徴とするものである。
キヤビテイと連通するように該金型内に組み込ま
れ、溶湯が投入されるスリーブと、該スリーブと
前記キヤビテイの連通路を開通、遮断する開閉手
段と、前記金型のキヤビテイ等の内部圧力を大気
圧未満に減じる減圧機構と、圧力を前記キヤビテ
イ内の溶湯に加える加圧手段を備えてなることを
特徴とするものである。
〈作用〉
本発明においては、溶湯をスリーブより金型の
キヤビテイに充填する前に、開閉手段を用いてス
リーブとキヤビテイの連通路を遮断し、減圧機構
を作動させてキヤビテイ等の内部圧力を大気圧未
満に減じておく。従つて、溶湯をスリーブ内に投
入し開閉手段により前記連通路を開通すると、該
溶湯がその自重によるだけでなくキヤビテイ内の
負圧によつて勢いよくキヤビテイ内に流入し、充
填される。すなわち、溶湯の充填が極めて速やか
に進み、薄肉又は大型鋳造品の製造が可能とな
る。その上、本発明では、溶湯をキヤビテイ内に
充填した後、シリンダ装置等の加圧手段を用いて
該溶湯を加圧し金型に密着させ、鋳肌を良好にす
るとともに、内部欠陥を押しつぶす。また凝固速
度が速いため組織が細かくなる。従つて、得られ
る鋳造品は、内部欠陥が極めて少なく、金属組織
が緻密でかつ微細なものになり、よつてその密度
および強度が極めて高いものとなる。特に、加圧
シリンダ等の押圧部材を鋳造品において肉厚部と
なる個所に臨むように備え、そのような個所を局
部的に加圧する構成とすれば、鋳造品の肉厚部に
生じ易い収縮巣の発生をより効果的に防止するこ
とができる。
キヤビテイに充填する前に、開閉手段を用いてス
リーブとキヤビテイの連通路を遮断し、減圧機構
を作動させてキヤビテイ等の内部圧力を大気圧未
満に減じておく。従つて、溶湯をスリーブ内に投
入し開閉手段により前記連通路を開通すると、該
溶湯がその自重によるだけでなくキヤビテイ内の
負圧によつて勢いよくキヤビテイ内に流入し、充
填される。すなわち、溶湯の充填が極めて速やか
に進み、薄肉又は大型鋳造品の製造が可能とな
る。その上、本発明では、溶湯をキヤビテイ内に
充填した後、シリンダ装置等の加圧手段を用いて
該溶湯を加圧し金型に密着させ、鋳肌を良好にす
るとともに、内部欠陥を押しつぶす。また凝固速
度が速いため組織が細かくなる。従つて、得られ
る鋳造品は、内部欠陥が極めて少なく、金属組織
が緻密でかつ微細なものになり、よつてその密度
および強度が極めて高いものとなる。特に、加圧
シリンダ等の押圧部材を鋳造品において肉厚部と
なる個所に臨むように備え、そのような個所を局
部的に加圧する構成とすれば、鋳造品の肉厚部に
生じ易い収縮巣の発生をより効果的に防止するこ
とができる。
また溶湯の加圧方法として、ガスによる加圧も
考えられるが、この方法では、加圧の圧力上限が
高くとも10Kg/cm2程度に制限される。これに対し
て、本発明では、シリンダ等の押圧部材により直
接に加圧する方法を採用しているので、ガス加圧
時の圧力値を!?かに超えた高い圧力値(例えば
1000Kg/cm2程度)で以て溶湯を加圧することがで
き、従つてより内部欠陥の無い鋳造品を得ること
ができる。キヤビテイ内の減圧度は、好ましくは
300torr以下であり、また溶湯を加圧する圧力は
300ないし2000Kg/cm2が適当である。また、湯廻
り特性を一層良好にするために、金型やスリーブ
等を約200℃近くまで昇温したり、保温性に優れ
た離型剤を使用したりするとよい。
考えられるが、この方法では、加圧の圧力上限が
高くとも10Kg/cm2程度に制限される。これに対し
て、本発明では、シリンダ等の押圧部材により直
接に加圧する方法を採用しているので、ガス加圧
時の圧力値を!?かに超えた高い圧力値(例えば
1000Kg/cm2程度)で以て溶湯を加圧することがで
き、従つてより内部欠陥の無い鋳造品を得ること
ができる。キヤビテイ内の減圧度は、好ましくは
300torr以下であり、また溶湯を加圧する圧力は
300ないし2000Kg/cm2が適当である。また、湯廻
り特性を一層良好にするために、金型やスリーブ
等を約200℃近くまで昇温したり、保温性に優れ
た離型剤を使用したりするとよい。
また、従来の竪型加圧鋳造法では、鋳造時にお
ける空気の巻き込みを軽減するため、溶湯に加え
る圧力をある程度弱めて、溶湯の充填速度を相対
的に低いものとなるように抑制する必要があつ
た。これに対し、本発明の鋳造方法では、キヤビ
テイを十分に真空にすれば、空気の巻き込みが全
く生じず、溶湯の充填速度を一切制限する必要が
ない。
ける空気の巻き込みを軽減するため、溶湯に加え
る圧力をある程度弱めて、溶湯の充填速度を相対
的に低いものとなるように抑制する必要があつ
た。これに対し、本発明の鋳造方法では、キヤビ
テイを十分に真空にすれば、空気の巻き込みが全
く生じず、溶湯の充填速度を一切制限する必要が
ない。
さらに、本発明では、溶湯の射出操作を行なわ
ないため、これに起因する悪影響、例えば金型の
内壁の損傷(かじり等)が起きず、かつ大きな型
締め圧力を必要としない。また本発明は、溶湯を
充填後加圧する鋳造法であるため、サージ圧力が
溶湯に加わらず、またそのための他に、加圧前に
金型内壁付近の溶湯が凝固し始めているので、湯
吹きの発生が無くなる。
ないため、これに起因する悪影響、例えば金型の
内壁の損傷(かじり等)が起きず、かつ大きな型
締め圧力を必要としない。また本発明は、溶湯を
充填後加圧する鋳造法であるため、サージ圧力が
溶湯に加わらず、またそのための他に、加圧前に
金型内壁付近の溶湯が凝固し始めているので、湯
吹きの発生が無くなる。
また、本発明で用いる開閉手段は、スリーブと
キヤビテイの連通路、多くはゲートを開通、遮断
する部材であればよく、例えばスリーブ内に摺動
自在に収容され、その摺動によつてスリーブ内壁
のゲート口を開閉するカウンターチツプや、ゲー
トの周りにセツトされ、ゲートを閉塞することが
可能なゲートピンなどを使用することができる。
また、減圧機構は、例えば金型全体を収容する密
閉チヤンバと、該チヤンバ内の空気を排出する真
空ポンプ等を備えたものでよい。この場合、金型
は、キヤビテイから外部に通じる通気路を設けた
ものであるか、または型自体が通気性を有するも
のであることが必要とされる。そらに、加圧手段
としては、キヤビテイやゲートのうちの容積が相
対的に大きい部分にセツトされた加圧シリンダ
や、スリーブ内に摺動自在に収容されたチツプな
ど、各種の押圧部材を挙げることができる。
キヤビテイの連通路、多くはゲートを開通、遮断
する部材であればよく、例えばスリーブ内に摺動
自在に収容され、その摺動によつてスリーブ内壁
のゲート口を開閉するカウンターチツプや、ゲー
トの周りにセツトされ、ゲートを閉塞することが
可能なゲートピンなどを使用することができる。
また、減圧機構は、例えば金型全体を収容する密
閉チヤンバと、該チヤンバ内の空気を排出する真
空ポンプ等を備えたものでよい。この場合、金型
は、キヤビテイから外部に通じる通気路を設けた
ものであるか、または型自体が通気性を有するも
のであることが必要とされる。そらに、加圧手段
としては、キヤビテイやゲートのうちの容積が相
対的に大きい部分にセツトされた加圧シリンダ
や、スリーブ内に摺動自在に収容されたチツプな
ど、各種の押圧部材を挙げることができる。
〈実施例〉
以下、本発明の実施例を図面により説明する。
第1図ないし第3図において、1は自動車部品
金型、即ち1aおよび1bは上側および下側金型
を示し、2は上下両金型で構成されるキヤビテイ
を示す。3は金型1の中央にほぼ鉛直に組み込ま
れたセラミツク製スリーブを示す。スリーブ3
は、キヤビテイ2と連通路(ゲート)4を介して
連通してなり、またカウンターチツプ5を摺動自
在に収容してなる。カウンターチツプ5は、上下
に摺動して、スリーブ内壁の導入口6を開閉し連
通路4を開通、遮断することができるようになつ
ている。
金型、即ち1aおよび1bは上側および下側金型
を示し、2は上下両金型で構成されるキヤビテイ
を示す。3は金型1の中央にほぼ鉛直に組み込ま
れたセラミツク製スリーブを示す。スリーブ3
は、キヤビテイ2と連通路(ゲート)4を介して
連通してなり、またカウンターチツプ5を摺動自
在に収容してなる。カウンターチツプ5は、上下
に摺動して、スリーブ内壁の導入口6を開閉し連
通路4を開通、遮断することができるようになつ
ている。
また、金型1は、溶湯7をスリーブ3内に投入
するための湯道8を形成すると共に、加圧シリン
ダ9…をキヤビテイ2の上部に臨むように装備し
てなる。従つて、溶湯7がキヤビテイ2内に充填
されているとき、加圧シリンダ9…の下降動作に
よつて圧力を該溶湯7に加えることができるよう
になつている。
するための湯道8を形成すると共に、加圧シリン
ダ9…をキヤビテイ2の上部に臨むように装備し
てなる。従つて、溶湯7がキヤビテイ2内に充填
されているとき、加圧シリンダ9…の下降動作に
よつて圧力を該溶湯7に加えることができるよう
になつている。
さらに、10は金型全体を収容する密閉チヤン
バを示し、11はチヤンバ壁に取付けられかつ真
空ポンプ(図示せず)と接続された排気管を示
す。なお、前記の湯道8はチヤンバ外と連通して
いる。従つて、真空ポンプの作動によつてチヤン
バ10の内部空気を排出することにより、チヤン
バ内部を通気可能とされたキヤビテイ2の内部圧
力を大気圧未満に減じることができるようになつ
ている。
バを示し、11はチヤンバ壁に取付けられかつ真
空ポンプ(図示せず)と接続された排気管を示
す。なお、前記の湯道8はチヤンバ外と連通して
いる。従つて、真空ポンプの作動によつてチヤン
バ10の内部空気を排出することにより、チヤン
バ内部を通気可能とされたキヤビテイ2の内部圧
力を大気圧未満に減じることができるようになつ
ている。
次に、上記の構成をなす実施例の鋳造装置の使
用方法を説明する。まず、第1図に示すように、
加圧シリンダ9の先端をキヤビテイ2のやや上方
の位置にセツトし、金型1を200℃まで昇温する
と共に、また離型剤をキヤビテイ2の内壁に塗布
しておく。そして、連通路6をカウンターチツプ
5で遮断し真空ポンプを作動させて、キヤビテイ
2の内部を例えば約300torr以下に減圧する。次
に、溶湯7を湯道8に流し込みスリーブ3内に投
入し、続いてカウンターチツプ5を下降させて連
通路6を開通する。すると、第2図に示すよう
に、溶湯7がその自重およびキヤビテイ内部の負
圧によつてキヤビテイ2内に勢いよく流入し、極
めて速やかに充填される。充填の後、第3図に示
すように、カウンターチツプを上昇させゲートを
閉じる。そして、加圧シリンダ9…を下降そせて
キヤビテイ内の溶湯7を300ないし1000Kg/cm2の
圧力で加圧する。そして、溶湯7の固化後、減圧
を解除して鋳造製品を外へ出す。
用方法を説明する。まず、第1図に示すように、
加圧シリンダ9の先端をキヤビテイ2のやや上方
の位置にセツトし、金型1を200℃まで昇温する
と共に、また離型剤をキヤビテイ2の内壁に塗布
しておく。そして、連通路6をカウンターチツプ
5で遮断し真空ポンプを作動させて、キヤビテイ
2の内部を例えば約300torr以下に減圧する。次
に、溶湯7を湯道8に流し込みスリーブ3内に投
入し、続いてカウンターチツプ5を下降させて連
通路6を開通する。すると、第2図に示すよう
に、溶湯7がその自重およびキヤビテイ内部の負
圧によつてキヤビテイ2内に勢いよく流入し、極
めて速やかに充填される。充填の後、第3図に示
すように、カウンターチツプを上昇させゲートを
閉じる。そして、加圧シリンダ9…を下降そせて
キヤビテイ内の溶湯7を300ないし1000Kg/cm2の
圧力で加圧する。そして、溶湯7の固化後、減圧
を解除して鋳造製品を外へ出す。
而して、実施例の装置を使用して、肉厚1.5な
いし2.5mmの薄肉製品や長さ400mm以上の大型製品
を容易に製作することができた。また、本装置に
よつて得られた鋳造製品の品質を調べたところ、
当該製品は、密度が大きく、また引張強度が第4
図に示すようにダイカスト製品のそれの約1.3倍
あり、よつて第5図に示すように、同等の強度を
有する製品を得るのに製品の重量を10%近く低減
することができ、製品の軽量化が可能であること
が確認された。
いし2.5mmの薄肉製品や長さ400mm以上の大型製品
を容易に製作することができた。また、本装置に
よつて得られた鋳造製品の品質を調べたところ、
当該製品は、密度が大きく、また引張強度が第4
図に示すようにダイカスト製品のそれの約1.3倍
あり、よつて第5図に示すように、同等の強度を
有する製品を得るのに製品の重量を10%近く低減
することができ、製品の軽量化が可能であること
が確認された。
また、本発明は、上記の実施例に限定されるも
のではなく、種々の変更が可能である。変形例の
鋳造装置について説明すると、溶湯押圧用の加圧
シリンダ9aは、第6図に示すように、キヤビテ
イ2のうち容積が相対的に大きい部分に臨むよう
に装設することにより、鋳造品の肉厚部にて生じ
易い収縮巣(所謂巣)の発生を効果的に防止する
ことができる。また、第7図に示すように、加圧
シリンダ9bはキヤビテイ2とスリーブ3との連
通路4に臨むように装設し肉厚部を加圧する形式
でもよい。さらに、加圧シリンダの代わりに、第
8図に示すように、カウンターチツプ5と対向す
るチツプ12を下降摺動させることにより、キヤ
ビテイ内の溶湯を加圧するようにしてもよい。ま
た、カウンターチツプ5の代わりに、連通路の開
閉手段として、第9図に示すようなゲートピン1
3を連通路4に臨むように装設すれば、金型、即
ち鋳造装置が一層小型になる。
のではなく、種々の変更が可能である。変形例の
鋳造装置について説明すると、溶湯押圧用の加圧
シリンダ9aは、第6図に示すように、キヤビテ
イ2のうち容積が相対的に大きい部分に臨むよう
に装設することにより、鋳造品の肉厚部にて生じ
易い収縮巣(所謂巣)の発生を効果的に防止する
ことができる。また、第7図に示すように、加圧
シリンダ9bはキヤビテイ2とスリーブ3との連
通路4に臨むように装設し肉厚部を加圧する形式
でもよい。さらに、加圧シリンダの代わりに、第
8図に示すように、カウンターチツプ5と対向す
るチツプ12を下降摺動させることにより、キヤ
ビテイ内の溶湯を加圧するようにしてもよい。ま
た、カウンターチツプ5の代わりに、連通路の開
閉手段として、第9図に示すようなゲートピン1
3を連通路4に臨むように装設すれば、金型、即
ち鋳造装置が一層小型になる。
〈発明の効果〉
以上説明したように、本発明の減圧加圧鋳造方
法は、キヤビテイの減圧処理によつて溶湯の充填
速度を著しく向上せしめ、その後充填溶湯の加圧
処理によつて残存空気の排出等を行なう方法とし
たことにより、金属組織が緻密で内陥欠陥が実質
上無く、竪型加圧鋳造法による場合と同等の高密
度および高強度を有する鋳造品を、薄肉製品また
は大型製品であつても製作することが可能であ
る。また、前記鋳造品は、ダイカスト法によるそ
れと比して格段に高強度であり、製品の軽量化を
図ることができる。後の熱処理によつて製品の強
度をさらに増大させ、その軽量化を一層進めるこ
ともできる。
法は、キヤビテイの減圧処理によつて溶湯の充填
速度を著しく向上せしめ、その後充填溶湯の加圧
処理によつて残存空気の排出等を行なう方法とし
たことにより、金属組織が緻密で内陥欠陥が実質
上無く、竪型加圧鋳造法による場合と同等の高密
度および高強度を有する鋳造品を、薄肉製品また
は大型製品であつても製作することが可能であ
る。また、前記鋳造品は、ダイカスト法によるそ
れと比して格段に高強度であり、製品の軽量化を
図ることができる。後の熱処理によつて製品の強
度をさらに増大させ、その軽量化を一層進めるこ
ともできる。
また、本発明の減圧加圧鋳造装置は、上記の鋳
造方法を効果的に実施して、高密度、高強度の薄
肉または大型鋳製品を確実に製造することがで
き、その上溶湯の射出機構を不要としたことによ
り、これに起因する種々の不具合、例えば金型や
スリーブの損傷、湯吹きや過大なサージ圧の発生
などが無くなり、かつ型締め圧力を竪型加圧鋳造
装置の場合と比較してその70ないし90%程度に低
減することができ、よつて装置全体がより小型に
なり、設備費が著しく安くなる。
造方法を効果的に実施して、高密度、高強度の薄
肉または大型鋳製品を確実に製造することがで
き、その上溶湯の射出機構を不要としたことによ
り、これに起因する種々の不具合、例えば金型や
スリーブの損傷、湯吹きや過大なサージ圧の発生
などが無くなり、かつ型締め圧力を竪型加圧鋳造
装置の場合と比較してその70ないし90%程度に低
減することができ、よつて装置全体がより小型に
なり、設備費が著しく安くなる。
第1図ないし第3図は本発明の実施例の鋳造装
置を使用したときの各鋳造工程を示す図、第4図
および第5図は第1図の装置を使用して得られた
鋳造製品の品質試験結果を示す図、第6図ないし
第9図は本発明の各変形例の鋳造装置の要部を
夫々示す図、第10図は従来の竪型加圧鋳造装置
を示す図である。 図中、1……金型、2……キヤビテイ、3……
スリーブ、4……連通路、7……溶湯、{9,9
a,9b……加圧シリンダ、12……チツプ、}
加圧手段、{10……チヤンバ、11……排気
管、}減圧機構、{5……カウンターチツプ、13
……ゲートピン、}開閉手段。
置を使用したときの各鋳造工程を示す図、第4図
および第5図は第1図の装置を使用して得られた
鋳造製品の品質試験結果を示す図、第6図ないし
第9図は本発明の各変形例の鋳造装置の要部を
夫々示す図、第10図は従来の竪型加圧鋳造装置
を示す図である。 図中、1……金型、2……キヤビテイ、3……
スリーブ、4……連通路、7……溶湯、{9,9
a,9b……加圧シリンダ、12……チツプ、}
加圧手段、{10……チヤンバ、11……排気
管、}減圧機構、{5……カウンターチツプ、13
……ゲートピン、}開閉手段。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 金型のキヤビテイと該金型内に組み込まれた
スリーブとの連通路を遮断して該キヤビテイの内
部圧力を大気圧未満に減じ、次に溶湯を前記スリ
ーブ内に投入し、続いて前記連通路を開通させて
前記溶湯を前記キヤビテイ内に導入、充填し、そ
の後加圧シリンダ等の押圧部材により直接に、前
記溶湯を加圧して前記キヤビテイ内に充満せしめ
ることを特徴とする減圧加圧鋳造方法。 2 金型のキヤビテイと連通するように該金型内
に組み込まれ、溶湯が投入されるスリーブと、該
スリーブと前記キヤビテイの連通路を開通、遮断
する開閉手段と、前記金型のキヤビテイ等の内部
圧力を大気圧未満に減じる減圧機構と、圧力を前
記キヤビテイ内の溶湯に加える加圧手段を備えて
なることを特徴とする減圧加圧鋳造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2395985A JPS61182868A (ja) | 1985-02-09 | 1985-02-09 | 減圧加圧鋳造方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2395985A JPS61182868A (ja) | 1985-02-09 | 1985-02-09 | 減圧加圧鋳造方法およびその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61182868A JPS61182868A (ja) | 1986-08-15 |
JPH0563264B2 true JPH0563264B2 (ja) | 1993-09-10 |
Family
ID=12125082
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2395985A Granted JPS61182868A (ja) | 1985-02-09 | 1985-02-09 | 減圧加圧鋳造方法およびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61182868A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7011137B2 (en) | 2002-04-17 | 2006-03-14 | Toshihara Kanagata Kogyo Co., Ltd | Molding device |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6376749A (ja) * | 1986-09-19 | 1988-04-07 | Akio Nakano | 減圧,加圧鋳造法 |
WO1993007977A1 (en) * | 1991-10-25 | 1993-04-29 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Device and method of vacuum casting |
JP2570541B2 (ja) * | 1991-12-19 | 1997-01-08 | トヨタ自動車株式会社 | 鋳造装置 |
JPH079110A (ja) * | 1993-06-29 | 1995-01-13 | Toyota Motor Corp | 真空鋳造法 |
JPH0716727A (ja) * | 1993-06-30 | 1995-01-20 | Toyota Motor Corp | 真空鋳造法 |
JPH0716728A (ja) * | 1993-06-30 | 1995-01-20 | Toyota Motor Corp | 真空鋳造装置 |
JPH0724563A (ja) * | 1993-07-09 | 1995-01-27 | Toyota Motor Corp | 真空鋳造装置および真空鋳造方法 |
-
1985
- 1985-02-09 JP JP2395985A patent/JPS61182868A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7011137B2 (en) | 2002-04-17 | 2006-03-14 | Toshihara Kanagata Kogyo Co., Ltd | Molding device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61182868A (ja) | 1986-08-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2519416B2 (ja) | ダイカスト法およびダイカスト装置 | |
JPH02155557A (ja) | 加圧鋳造装置 | |
JPH0563264B2 (ja) | ||
JPS5772766A (en) | Molding method by vacuum die casting | |
CN1223420C (zh) | 一种砂型负压重力铸造方法 | |
JPH0744375Y2 (ja) | 加圧鋳造装置 | |
JPH03198969A (ja) | 金型鋳造装置 | |
JP2933255B2 (ja) | 吸引差圧鋳造方法 | |
JPS6195760A (ja) | 鋳造方法及び鋳造装置 | |
JPS6251702B2 (ja) | ||
JPH0824990A (ja) | 鋳型、特に生型に特に易酸化性金属または合金を無重力鋳込した後に鋳込工程を終了させる方法および装置 | |
EP0633082A1 (en) | Vacuum casting apparatus | |
KR20210054328A (ko) | 진공 고압주조 방법 및 진공 고압주조용 금형 장치 | |
JPH02192869A (ja) | 金型鋳造法 | |
CN108246997A (zh) | 防止压铸件内孔壁产生缩孔的方法 | |
JPS6129821B2 (ja) | ||
JPH0740032A (ja) | 金型鋳造法とその装置 | |
JPH0528547U (ja) | 真空ダイカストの給湯装置 | |
JPH0342988B2 (ja) | ||
JP2000237860A (ja) | ダイカスト法におけるガス抜き方法及びその金型構造 | |
SU1134289A1 (ru) | Способ лить под давлением | |
JP2001225159A (ja) | 軽金属のダイキャスト方法 | |
JPS606745B2 (ja) | 低圧鋳造法 | |
JPH11300464A (ja) | 低圧鋳造方法及び低圧鋳造用保持炉装置 | |
JP2931385B2 (ja) | 加圧鋳造方法及びその装置 |