JP2519416B2 - ダイカスト法およびダイカスト装置 - Google Patents

ダイカスト法およびダイカスト装置

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JP2519416B2
JP2519416B2 JP61062553A JP6255386A JP2519416B2 JP 2519416 B2 JP2519416 B2 JP 2519416B2 JP 61062553 A JP61062553 A JP 61062553A JP 6255386 A JP6255386 A JP 6255386A JP 2519416 B2 JP2519416 B2 JP 2519416B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D17/00Pressure die casting or injection die casting, i.e. casting in which the metal is forced into a mould under high pressure

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、ダイカスト法およびダイカスト装置に関
し、特に内部に有害な気孔巣を含まずに強度特性に優
れ、しかも熱処理可能な無孔性ダイカスト品を高能率で
鋳造する方法及び装置に関する。
(従来の技術) 普通ダイカスト法は各種の金属溶湯を高速高圧で金型
内へ充填して鋳造する方法で、鋳肌の優れた鋳物を高能
率で製造することができ、各種の鋳密部品の製造に広く
使用されている。しかし、通常は金属溶湯を10〜50m/s
のゲート速度と500〜1500kg/cm2の圧力とで瞬間的に充
填するため、金型内及び射出スリーブ内に充満している
空気が金型外へ完全に逃げきらず、充填中の溶湯中に多
量の気泡が巻き込まれた状態で凝固し、完成したダイカ
スト品の内部には大小無数の気孔巣が含まれている。
従って、普通ダイカスト品は強度が低いばかりでな
く、強度特性を向上するために熱処理を施すと気孔巣内
のガスが膨張し、変形や表面の膨れを生ずるという欠陥
があり、強度部品又は耐圧部品には適用できないという
大きな欠点があることは広く知られている。
そこで、溶湯の充填に先立って金型内及び射出スリ
ーブ内の空気を真空吸引装置によって外部へ吸引し排出
するようにした各種の真空ダイカスト法、ガス抜き溝
の断面積を大きくして金い型内の真空度をアップさせる
一方、遮断弁を排気通路の途中に設け、溶湯充填時にガ
ス抜き溝から金型外部に噴出する溶湯を堰止める方式、
充填中の溶湯によって金型内の残留空気を追い出す方
式の超低速真空ダイカスト法(特開昭58−84660号公
報、特開昭58−93556号公報、等参照)、活性ガス
(例えば、酸素)を金型内へ吹き込んで空気と置換し、
充填中の金属溶湯(例えば、アルミニウム)と活性ガス
を反応させて無害な固体化合物(例えば、酸化アルミニ
ウム)の微粒子を生成させ、気孔巣を発生を防止する、
真空ダイカスト法とは別の方式である無孔性ダイカスト
法、等が提案されている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、真空ダイカスト法では、いずれの方式も型
締工程が完了し、固定型と可動型の合わせ面を完全に密
着させた状態で射出スリーブ内へ給湯し、金型密着面に
設けられたガス抜き溝から金型内の空気を排出している
が、ガス抜き溝はこれが大きいと充填中の溶湯が金型外
部へ噴出するので、微小な断面積とかとれず、しかも給
湯から射出充填までの許容時間が短いので、一般に50〜
90%程度の金型内真空度しか得られず、減圧ダイカスト
法とも呼ばれ、製品内部にはまだかなりの気孔巣が残存
しているのが実状である。
また、真空ダイカスト法では、毎回の鋳造時に高温
の溶湯が遮断弁のスライド部で凝固し、遮断弁の焼付き
等による作動不良が起こりやすいという問題があった。
さらに、真空ダイカスト法では、溶湯の一部が充填
中に凝固しやすく、ダイカスト法の特徴の一つである薄
肉製品が鋳造できないという難点がある。
また、無孔性ダイカスト法では、短時間内に金型内
の空気を完全に活性ガスと置換することは実際上は不可
能であり、又金型内に充満した多量の活性ガスの全量を
溶湯と反応させることも困難であり、得られるダイカス
ト品には活性ガスを含む有害な気孔巣が残り、熱処理時
の不良率もかなり高い。
いずれにしても、従来の各種真空ダイカスト法や無孔
性ダイカスト法によるダイカスト品は普通ダイカスト法
の製品よりもかなり改善されてはいるものの、どのよう
な形状や寸法の製品でも熱処理時の不良率をゼロとする
ようなダイカスト法ではなく、熱処理を必要とするアル
ミニウム合金鋳物の大半は鋳造時間がダイカスト法と比
較して10倍以上も長く、しかも鋳肌も悪い重力金型鋳造
法や低圧金型鋳造法で製造するしかないのが現状であ
る。
本発明はかかる問題点に鑑み、どのような形状や寸法
であっても熱処理時の不良率の極めて低い高品質鋳物を
高能率で大量生産できるようにしたダイカスト法を提供
することを課題とする。
(課題を解決するための手段) そこで、本発明に係るダイカスト法は、可動金型と固
定金型とを型締めし、射出スリーブ内の溶湯を射出プラ
ンジャーによって金型キャビィティに射出して充填させ
てダイカスト品を製造するにあたり、何れか一方の金型
合わせ面外周縁全周に他方の金型合わせ面外周端面に嵌
合しうる遮断壁部が突設されて合わせ面全面間に等しい
所定の間隙をあけた状態で金型内を外気から遮断しうる
可動金型及び固定金型を用い、型締工程の終期において
固定金型と可動金型の合わせ面間に所定の隙間を残して
金型内部を外気から遮断した状態で型締動作を一時停止
するか又は減速するとともに、射出スリーブ内へ給湯し
て射出スリーブ内を外気から遮断し、金型内及び射出ス
リーブ内の空気を合わせ面間の隙間を介して外部に吸引
して排出するとともに、型締動作を再開するか又は減速
状態を継続し、型締工程が完了して金型合わせ面が密着
した後、射出スリーブ内の溶湯を金型内へ射出して充填
するようにしたことを特徴とする。
気孔巣をより確実に防止するためには、可動金型又は
固定金型は合わせ面に型締工程の完了時にキャビィティ
内部に連通するガス抜き小溝を形成し、溶湯の射出充填
後まで金型内空気の吸引排出を継続するのがよい。
また、本発明によれば、可動金型と固定金型とを型締
めし、射出スリーブ内の溶湯を射出プランジャーによっ
て金型キャビィティに射出して充填させてダイカスト品
を製造するダイカスト装置において、可動金型には合わ
せ面外周縁全周に遮断壁部が突設されるとともに、固定
金型には合わせ面外周縁全周に嵌合段部が凹設され、合
わせ面全面間に等しい所定の間隙をあけた状態で遮断壁
部が嵌合段部に嵌合して金型内を外気から遮断可能とな
す一方、可動金型には合わせ面の外方側にはガス抜き凹
溝が全周にわたって環状に形成され、固定金型には一端
開口がガス抜き凹溝に対向し他端が金型外面に開口した
ガス抜き通路が穿設され、外気から遮断した状態で金型
内空気を合わせ面間の間隙、ガス抜き凹溝及びガス抜き
通路を介して吸引排出可能となし、可動金型の合わせ面
にはガス抜き小溝がキャビィティ部分からガス抜き凹溝
にかけて形成されて溶湯の射出充填後まで金型内空気の
吸引排出を可能となしたダイカスト装置を提供すること
ができる。
(作用) 従来の真空ダイカスト法では、前述のように型締工程
完了後の微小な断面積のガス抜き溝経由で、不完全にし
かできなかった金型内空気の吸引排出を、本発明方式
は、型締完了前の固定金型と可動金型の合わせ面の全面
に互る所定の隙間を巧みに利用し、従来方式の10倍以上
の大きい断面積の排気通路が極めて容易に確保できる点
に着目してなされたもので、その大面積の通路を活用し
て金型内空気を瞬間的に吸引排出し、従来は不可能とさ
れていた金型内真空度100%を実質的に達成し、有害な
気孔巣のない完全な無孔性ダイカスト品を得ることを可
能としたものである。
一般に、金型内の空気を急速に外部へ排出する方法と
しては、真空ポンプによって内部を真空にした大容積の
タンクと金型内部を連通する方式が用いられている。例
えば、金型内部の空隙容積が1リットルで真空度0%
(大気圧)の金型と内容積が200リットルで真空度100%
(完全真空)のタンクを連通した場合、金型内の空気は
急速に真空タンク内へ吸引され両者の真空度は99.94%
(断熱変化)となって平衡するが、この平衡圧力に到達
するまでの所要時間は、両者を連通する通路中の最小断
面積にほぼ反比例する。
従って、微小な断面積のガス抜き溝で制限される従来
方式と比較して、10倍以上の断面積が容易に確保できる
本発明方式においては、従来方式の1/10以下の短秒時内
に上記の平衡圧力に到達し、金型内は瞬間的に99.9%以
上の高真空となるので、ガス発生のない水溶性離型剤等
を使用すれば、充填中に溶湯内へ巻き込まれるガス量は
0.1%以下となり、溶湯中に溶解している0.5以下のガス
を加算してもガスの含有率は0.6%以下に抑えられ、2
〜10%のガスを含む重力金型鋳物、低圧金型鋳物よりも
はるかに高品質の無孔性ダイカスト品となる。
参考として各種鋳造法によるアルミニウム合金鋳造品
中に含まれるガスの含有率を比較例示すれば概略つぎの
通りで、本発明方式による製品が圧倒的に優れている。
鋳造方式 ガス含有率(%) 本発明ダイカスト法 0.3〜1.0 普通ダイカスト法 30〜70 真空ダイカスト法 10〜30 超低速ダイカスト法 3〜10 無孔性ダイカスト法 5〜15 重力金型鋳造法 2〜8 低圧金型鋳造法 3〜10 (実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。第1図及び第2図は本発明の一実施例によるダイカ
スト装置を示し、これは横形ダイカストマシンに適用し
た例である。第1図において、可動金型2には合わせ面
外周縁全周に遮断壁部が突設されるとともに、固定金型
1には合わせ面外周縁全周に嵌合段部が凹設され、合わ
せ面全面間に等しい所定の間隙をあけた状態で遮断壁部
が嵌合段部に嵌合して金型内が外気から遮断可能となっ
ている。
また、可動金型2には合わせ面の外方側にはガス抜き
凹溝19が全周にわたって環状に形成され、固定金型1に
は一端開口がガス抜き凹溝19に対向し他端が金型外面に
開口したガス抜き通路13が穿設され、外気から遮断した
状態で金型内空気が合わせ面間の間隙A、ガス抜き凹溝
19及びガス抜き通路13を介して吸引排出可能となってい
る。
さらに、可動金型1の合わせ面にはガス抜き小溝18が
キャビィティ11からガス抜き凹溝19にかけて形成されて
溶湯の射出充填後まで金型内空気の吸引排出が可能とな
っている。
ダイカストマシン(図示せず)の型締動作により、金
型合わせ面の隙間Aが僅少な寸法(例えば1mm程度)に
なるまで型締めすると、可動金型2に移動可能にはめこ
まれた分流子6が、固定金型1に固定された射出スリー
ブ3の左端開口部にスプリング7により圧着され、固定
金型1と可動金型2にそれぞれ製品形状に彫り込まれた
キャビィティ11を含む金型内部は、シールリング9、10
により外気と遮断される。
この状態で型締動作を一時停止するか又は減速し、射
出スリーブ3の上面に開設された給湯口4より溶湯12を
射出スリーブ3内へ注入すると同時に、射出プランジャ
ー5を第1図の位置から第2図の位置まで前進させて給
湯口4を塞ぐことにより、射出スリーブ3の内部を外気
と遮断した後、固定金型1に開設されたガス抜き通路13
に接続された真空吸引装置(図示せず)により、キャビ
ティ11を含む金型内及び射出スリーブ内部の空隙14内の
空気を吸引して排出を開始する。
このとき、キャビティ11内の空気は固定金型1と可動
金型2の合わせ面の全面に残された隙間Aによって形成
される大きい断面積の排気通路を経由して、可動金型2
に設けられた環状のガス抜き凹溝19に入り、この溝19に
連通するガス抜き通路13を通って大容積の真空タンク内
へ瞬間的に吸引排出される。
また、射出スリーブ3内部の空隙14内の空気は分流子
6と可動金型2にそれぞれ設けられた湯道15、16および
ゲート17に金型合わせ面の隙間Aを加えた大きい断面積
の通路を通り、キャビティ11内の空気と合流して同様に
瞬間的に排出される。
このようにして金型内部および射出スリーブ内は、前
述のように瞬間的に真空度99.9%以上の高真空となるの
で、吸引排出開始直後に型締動作を再開または減速状態
を継続して、第2図に示すように金型合わせ面の隙間が
ゼロとなると同時に射出プランジャー5を図の左方向へ
高速で前進させ射出スリーブ3内の溶湯12を湯道15、16
ならびにゲート17を通じてキャビティ11内へ射出充填す
るとともに前記の吸引排出動作を停止する。
このように、射出充填中も真空吸引装置の作動は継続
しているので、射出充填中に溶湯から遊離したガス成分
は、金型合わせ面に設けられたガス抜き小溝18を通じて
外部へ吸引排出され、ガスをほとんど含まない溶湯が真
空状態のキャビティ11内で凝固して気孔巣を含まない完
全な無孔性ダイカスト品が完成する。
なお、第1図に示すようにスプリング7により分流子
6が射出スリーブ3の開口部に密着するようにしたの
は、射出スリーブ3内へ溶湯12を注入したとき、その溶
湯が金型合わせ面の隙間Aから金型外部へ流出落下する
のを防ぐためであり、また、分流子6と可動金型2の隙
間Bは常に金型合わせ面の隙間Aと同寸法になるように
分流子の寸法が設定してあるので、第2図に示す型締完
了時に隙間Aがゼロとなると同時に隙間Bもゼロとな
り、ダイカストマシンの型締力によって分流子6と射出
スリーブ3の密着面は、金型合わせ面と同様に強力に圧
着される。
また、金型を開いてキャビティ11内のダイカスト品を
取り出したときは、スプリング7により分流子6は可動
金型から突き出されるが、第2図におけるボルト8の頭
部と可動金型の隙間Cを調節して、突き出し最大寸法を
必要最小限度(例えば3mm程度)に設定できるようにし
てある。
第3図及び第4図は縦形ダイカストマシンを使用した
実施例を示す。第3図において、ダイカストマシン(図
示せず)の型締動作により、金型合わせ面の隙間Aが僅
少な寸法(例えば1mm程度)になるまで型締めすると、
キャビティ11内ならびにスリーブ3内を含む金型内部は
シールリング9内によって外気と遮断される。この状態
で型締動作を一時停止または減速し、排気孔13に接続さ
れた真空吸引装置(図示せず)により金型内部を給湯量
に応じた負圧とし、給湯炉(図示せず)内の溶湯を給湯
管20、給湯口4を通じて射出スリーブ内3へ吸い上げる
と同時に、射出プランジャー5を第3図の位置から第4
図の位置まで上昇させて給湯口4の上半部を塞ぐことに
より、射出スリーブ3内部と給湯管20の連通を遮断する
とともに給湯管20と外気を連通し給湯管20内に残ってい
る溶湯21を重力により給湯炉内へ戻す一方、排気孔13を
通じて前記の真空吸引装置によりキャビティ11を含む金
型内およびスリーブ3内部の空隙14内の空気の吸引排出
を開始する。
このとき、金型内および射出スリーブ内の空気は第1
図、第2図の横形ダイカストマシンにおける実施例の場
合と同様に外部へ急速に排出され瞬間的に真空度99.9%
以上の高真空となるので、吸引排出開始直後に型締動作
を再開または減速状態を継続して、第4図に示すように
金型合わせ面の隙間がゼロとなると同時に射出プランジ
ャー5を高速で上昇させ、射出スリーブ3内の溶湯を湯
道16ならびにゲート17を通じて、キャビティ11内へ射出
充填すると、前記の横形ダイカストマシンの場合と同様
に気孔巣を含まない完全な無孔性ダイカスト品が完成す
る。
第5図及び第6図は縦形ダイカストマシンを使用し
た、他の実施例を示す。第5図において、固定金型1と
可動金型2が開いた状態で射出スリーブ3内へ溶湯12を
注入すると同時に型締動作を開始し、第6図に示すよう
に金型合わせ面の隙間Aが僅少な寸法(例えば1mm程
度)になるまで高速度で型締めすると、第3図の実施例
と同様に金型内部は外気と遮断される。この状態で型締
動作を一時停止または減速すると同時にガス抜き通路13
に接続された真空吸引装置(図示せず)により、キャビ
ティ11を含む金型内および射出スリーブ3内部の空隙14
内の空気の吸引排出を開始すると金型内は瞬間的に高真
空となるので、型締動作を再開または減速状態を継続し
て金型合わせ面の隙間がゼロとなると同時に、射出プラ
ンジャー5を高速で上昇させ、射出スリーブ3内の溶湯
12をキャビティ11内へ射出充填して気孔巣のないダイカ
スト品を完成する。
上記の横形または縦形のダイカストマシンのいずれの
場合においても、溶湯の射出充填前にキャビティ内はほ
とんど完全真空となっているため、射出充填時の溶湯の
流動抵抗が小さくて湯廻りがよいので薄肉製品でも低圧
力で充填でき、また、従来のダイカスト法のように凝固
中の溶湯の高圧力をかけて内部の気泡を押し潰す必要も
ないので、従来方式の1/5程度の100〜300kg/cm2の充填
圧力で広範囲の寸法形状の高品質ダイカスト品を鋳造で
きる。
以上に説明した実施例においては、第1図、第2図の
横形ダイカストマシンの場合の給湯方式として射出スリ
ーブ上面の給湯口から注入する方式を例示したが、給湯
口を射出スリーブの下面に設け第3図、第4図の縦形ダ
イカストマシンの場合と同様に金型内を負圧とする吸上
方式、または低圧金型鋳造機と同様なガス圧押上方式、
ホットチャンバーダイカストマシンにおけるプランジャ
ーポンプ押上方式、あるいは電磁ポンプ押上方式も採用
できる。また、第3図、第4図の縦形ダイカストマシン
の場合も同様に上記の各種押上方式を用いることができ
る。
なお、前記の各実施例では省略した押出ピン、スライ
ド中子等を金型に装着した場合に生じる隙間、あるいは
射出スリーブと射出プランジャーのスライド部等の各部
隙間から金型内へ侵入する外気を防ぐために各隙間にシ
ール機構を設けたり、それらの隙間の低圧の活性ガス
(例えば酸素)を供給して金型内へ吸込ませる機構を設
ける等の対策を講ずることができる。
実際に、本発明ダイカスト法およびダイカスト装置を
用いて、製品重量20g〜5kg、製品肉厚1mm〜20mmの各種
形状のアルミニウム合金ダイカスト品を鋳造し、各種の
熱処理、強度試験等を実施したが、470〜530℃4時間、
180〜200℃8時間のT6処理において、全製品とも表面の
膨れは皆無であり、内部にも有害な気孔巣は見当たら
ず、鋳放し状態の強度も従来の普通ダイカスト品の120
%以上で安定し、伸び率その他の特性も優れており、ど
の製品も熱処理によりさらに強度を上げて各種の強度部
品、耐圧部品として使用できる完全な無孔性ダイカスト
品であることが確かめられた。
(発明の効果) 以上説明した本発明のダイカスト法およびダイカスト
装置は、つぎのような大きい効果を有するものである。
(1)従来の重力金型鋳造品、低圧金型鋳造品よりも外
観・内部組織ともに、はるかに優れた無孔性ダイカスト
品を従来のダイカスト法と同等以上の高能率で生産でき
る。
(2)射出充填圧力が従来のダイカスト法の1/5程度で
充分なので、従来の小型ダイカストマシンで大型ダイカ
ストマシンと同等の大型製品が歩留まりよく鋳造でき、
ダイカスト品の製造コストを大幅に引き下げることがで
きる。
(3)射出充填圧力、ゲート速度等の鋳造条件の許容範
囲が広いので、未経験の製品形状でも鋳造方案の設定が
容易にできる。
(4)射出充填圧力が低くゲート速度も小さくてよいの
で、金型寿命が格段に長くなる。
(5)鋳造条件の許容範囲が広く充填圧力が低いので、
1セットの金型で多数個の同種または異種の製品を同時
に鋳造することが容易にできる。
(6)焼き付事故が多い溶湯遮断弁のような部品がない
ので、作動不良を生ずるおそれがない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例によるダイカスト装置の金型
内空気の吸引排出状態を示す概略断面図、第2図は上記
装置の型締完了状態を示す概略断面図、第3図は本発明
の他の実施例によるダイカスト装置の金型内空気の吸引
排出状態を示す概略断面図、第4図は上記ダイカスト装
置の溶湯射出直前の状態を示す概略断面図、第5図は本
発明のさらに他の実施例によるダイカスト装置の型締め
前の状態を示す概略断面図、第6図は上記ダイカスト装
置の金型内空気の吸引排出状態を示す概略断面図であ
る。 1……固定金型、2……可動金型 3……射出スリーブ、4……給湯口 5……射出プランジャー、6……分流子 9.10……シールリング、11……キャビティ 13……ガス抜き通路、15,16……湯道 17……ゲート、18……ガス抜き小溝 19……ガス抜き凹溝、20……給湯管

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可動金型と固定金型とを型締めし、射出ス
    リーブ内の溶湯を射出プランジャーによって金型キャビ
    ィティに射出して充填させてダイカスト品を製造するに
    あたり、 何れか一方の金型合わせ面外周縁全周に他方の金型合わ
    せ面外周端面に嵌合しうる遮断壁部が突設されて合わせ
    面全面間に等しい所定の間隙をあけた状態で金型内を外
    気から遮断しうる可動金型及び固定金型を用い、 型締工程の終期において固定金型と可動金型の合わせ面
    間に所定の隙間を残して金型内部を外気から遮断した状
    態で型締動作を一時停止するか又は減速するとともに、
    射出スリーブ内へ給湯して射出スリーブ内を外気から遮
    断し、 金型内及び射出スリーブ内の空気を合わせ面間の隙間を
    介して外部に吸引して排出するとともに、型締動作を再
    開するか又は減速状態を継続し、型締工程が完了して金
    型合わせ面が密着した後、射出スリーブ内の溶湯を金型
    内へ射出して充填するようにしたことを特徴とするダイ
    カスト法。
  2. 【請求項2】可動金型と固定金型とを型締めし、射出ス
    リーブ内の溶湯を射出プランジャーによって金型キャビ
    ィティに射出して充填させてダイカスト品を製造するダ
    イカスト装置において、 可動金型には合わせ面外周縁全周に遮断壁部が突設され
    るとともに、固定金型には合わせ面外周縁全周に嵌合段
    部が凹設され、合わせ面全面間に等しい所定の間隙をあ
    けた状態で遮断壁部が嵌合段部に嵌合して金型内を外気
    から遮断可能となす一方、 可動金型には合わせ面の外方側にはガス抜き凹溝が全周
    にわたって環状に形成され、固定金型には一端開口がガ
    ス抜き凹溝に対向し他端が金型外面に開口したガス抜き
    通路が穿設され、外気から遮断した状態で金型内空気を
    合わせ面間の間隙、ガス抜き凹溝及びガス抜き通路を介
    して吸引排出可能となし、 可動金型の合わせ面にはガス抜き小溝がキャビィティ部
    分からガス抜き凹溝にかけて形成されて溶湯の射出充填
    後まで金型内空気の吸引排出を可能となしたことを特徴
    とするダイカスト装置。
JP61062553A 1986-03-20 1986-03-20 ダイカスト法およびダイカスト装置 Expired - Lifetime JP2519416B2 (ja)

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