JPH05146864A - 鋳造装置 - Google Patents
鋳造装置Info
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- JPH05146864A JPH05146864A JP33964591A JP33964591A JPH05146864A JP H05146864 A JPH05146864 A JP H05146864A JP 33964591 A JP33964591 A JP 33964591A JP 33964591 A JP33964591 A JP 33964591A JP H05146864 A JPH05146864 A JP H05146864A
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- Japan
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- vacuum
- molten metal
- air passage
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 キャビティ内の真空度を検知するために設置
される真空度検知装置が溶湯により破損することを防止
しつつ、同検知装置によりキャビティ内の真空度を正確
に測定できるようにする。 【構成】 キャビティ5と真空装置6との間のエア通路
7には、同エア通路7を開閉可能なエアカットピン8を
設け、このエアカットピン8よりも真空装置6側に真空
度検知装置9を設置することにより、同真空度検知装置
9が溶湯Wに浸積することを確実に防止した上で、エア
通路7を十分に太く形成してキャビティ5から遠く離れ
た部位に真空度検知装置9を設置しても同キャビティ5
内の真空度を正確に測定できるようにする。
される真空度検知装置が溶湯により破損することを防止
しつつ、同検知装置によりキャビティ内の真空度を正確
に測定できるようにする。 【構成】 キャビティ5と真空装置6との間のエア通路
7には、同エア通路7を開閉可能なエアカットピン8を
設け、このエアカットピン8よりも真空装置6側に真空
度検知装置9を設置することにより、同真空度検知装置
9が溶湯Wに浸積することを確実に防止した上で、エア
通路7を十分に太く形成してキャビティ5から遠く離れ
た部位に真空度検知装置9を設置しても同キャビティ5
内の真空度を正確に測定できるようにする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キャビティ内に溶湯を
充填して鋳造する鋳造装置に関し、特に、溶湯の充填に
先立ってキャビティ内を真空にしておく鋳造装置に関す
る。
充填して鋳造する鋳造装置に関し、特に、溶湯の充填に
先立ってキャビティ内を真空にしておく鋳造装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の鋳造装置は、例えば
特開平2−155557号公報あるいは実開平3−31
058号公報等により知られている。
特開平2−155557号公報あるいは実開平3−31
058号公報等により知られている。
【0003】この従来の鋳造装置20は、図2に示すよ
うにキャビティ24内を真空にするための真空装置2
5、およびこの真空装置25により得られる真空度を検
知するための真空度検知装置26を備えている。この真
空度検知装置26は、図示するように上記キャビティ2
4と真空装置25とを連通するエア通路23であって、
キャビティ24の近傍に焼結ベント30を介して設置さ
れていた。
うにキャビティ24内を真空にするための真空装置2
5、およびこの真空装置25により得られる真空度を検
知するための真空度検知装置26を備えている。この真
空度検知装置26は、図示するように上記キャビティ2
4と真空装置25とを連通するエア通路23であって、
キャビティ24の近傍に焼結ベント30を介して設置さ
れていた。
【0004】この構成により、キャビティ24内に溶湯
Wを充填するに先立って同キャビティ24内を真空引き
するにあたり、同キャビティ24内の真空度を測定する
ことができ、所定の真空度に達したことを確認したうえ
でゲートピストン27を移動させて湯口24aを開き、
キャビティ24内に溶湯Wを素早く充填することができ
る。
Wを充填するに先立って同キャビティ24内を真空引き
するにあたり、同キャビティ24内の真空度を測定する
ことができ、所定の真空度に達したことを確認したうえ
でゲートピストン27を移動させて湯口24aを開き、
キャビティ24内に溶湯Wを素早く充填することができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の鋳造装置20にあっては、真空度検知装置26の設
置部位に問題があった。
来の鋳造装置20にあっては、真空度検知装置26の設
置部位に問題があった。
【0006】すなわち、上記エア通路23はエアを通す
ことはできるが溶湯は流入しないよう形成する必要があ
るため、その断面積は非常に小さなものとなっている
(概ね、2mm2 程度)。
ことはできるが溶湯は流入しないよう形成する必要があ
るため、その断面積は非常に小さなものとなっている
(概ね、2mm2 程度)。
【0007】従って、このエア通路23を経てキャビテ
ィ24内を真空引きする構成の本装置20にあっては、
キャビティ24内の真空度が、真空装置25によって実
際に達成されているキャビティ24外の真空度と必ずし
も一致しない場合があった。このことから、キャビティ
24内の真空度を正確に測定するためには、真空度検知
装置26は極力キャビティ24に近い部位に設置する必
要があった。
ィ24内を真空引きする構成の本装置20にあっては、
キャビティ24内の真空度が、真空装置25によって実
際に達成されているキャビティ24外の真空度と必ずし
も一致しない場合があった。このことから、キャビティ
24内の真空度を正確に測定するためには、真空度検知
装置26は極力キャビティ24に近い部位に設置する必
要があった。
【0008】ここで、キャビティ24内の真空度が正確
に測定されず所定値に達していない場合には、同キャビ
ティ24内への溶湯Wの充填に時間がかかり、このため
に湯回り不良等が発生し、よって製品不良を頻発する問
題があった。
に測定されず所定値に達していない場合には、同キャビ
ティ24内への溶湯Wの充填に時間がかかり、このため
に湯回り不良等が発生し、よって製品不良を頻発する問
題があった。
【0009】一方、上記したようにエア通路23は溶湯
が流入しないよう極小の断面積で形成されているのであ
るが、熱膨張等により若干の溶湯Wの流入は避けられ
ず、従って、この真空度検知装置26をキャビティ24
に近づける程、同装置26は溶湯Wに浸積して、あるい
は溶湯Wの発する高熱のために破損する恐れがある。こ
のため従来は、図示するように焼結ベント30を介して
真空度検知装置26を設置していたのであるが、この焼
結ベント30の目詰まり等によりキャビティ24内の正
確な真空度の測定は困難であった。
が流入しないよう極小の断面積で形成されているのであ
るが、熱膨張等により若干の溶湯Wの流入は避けられ
ず、従って、この真空度検知装置26をキャビティ24
に近づける程、同装置26は溶湯Wに浸積して、あるい
は溶湯Wの発する高熱のために破損する恐れがある。こ
のため従来は、図示するように焼結ベント30を介して
真空度検知装置26を設置していたのであるが、この焼
結ベント30の目詰まり等によりキャビティ24内の正
確な真空度の測定は困難であった。
【0010】このように、従来は真空度検知装置26の
破損の防止とキャビティ24内の真空度の正確な測定と
いう相反する要求を両立させることが困難であった。
破損の防止とキャビティ24内の真空度の正確な測定と
いう相反する要求を両立させることが困難であった。
【0011】本発明はこの問題に鑑みなされたもので、
真空度検知装置の破損は確実に防止されつつ、キャビテ
ィ内の真空度を正確に測定することのできる鋳造装置を
提供することを目的とする。
真空度検知装置の破損は確実に防止されつつ、キャビテ
ィ内の真空度を正確に測定することのできる鋳造装置を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明では上記問題点を
解決するため、キャビティと真空装置とを連通するエア
通路に該エア通路を開閉可能なエアカットピンを設け、
真空度検知装置を該エアカットピンよりも前記真空装置
側のエア通路に設けた。
解決するため、キャビティと真空装置とを連通するエア
通路に該エア通路を開閉可能なエアカットピンを設け、
真空度検知装置を該エアカットピンよりも前記真空装置
側のエア通路に設けた。
【0013】
【作用】上記構成によれば、キャビティ内への溶湯の充
填は次のようにして行われる。先ず、ゲートピストンに
より湯口を閉止してキャビティと溶湯供給源とを遮断
し、かつエアカットピンを開放してキャビティと真空装
置との間のエア通路を連通した後、真空装置を作動させ
てキャビティ内を真空引きする。真空度検知装置により
エア通路内の真空度が所定値に達したことが確認された
ならば、エアカットピンを閉じてエア通路を遮断し、然
る後、ゲートピストンを移動して湯口を開放する。湯口
が開放されると、キャビティ内と溶湯供給源との差圧に
より、キャビティ内に溶湯が充填される。
填は次のようにして行われる。先ず、ゲートピストンに
より湯口を閉止してキャビティと溶湯供給源とを遮断
し、かつエアカットピンを開放してキャビティと真空装
置との間のエア通路を連通した後、真空装置を作動させ
てキャビティ内を真空引きする。真空度検知装置により
エア通路内の真空度が所定値に達したことが確認された
ならば、エアカットピンを閉じてエア通路を遮断し、然
る後、ゲートピストンを移動して湯口を開放する。湯口
が開放されると、キャビティ内と溶湯供給源との差圧に
より、キャビティ内に溶湯が充填される。
【0014】このように、キャビティ内に溶湯が充填さ
れる際には、エアカットピンが閉じられてエア通路が遮
断された状態とされており、従って、溶湯はエアカット
ピンによりそれ以上エア通路内を流入することが阻止さ
れ、このエアカットピンよりも真空装置寄りに設置され
た真空度検知装置に到ることはない。
れる際には、エアカットピンが閉じられてエア通路が遮
断された状態とされており、従って、溶湯はエアカット
ピンによりそれ以上エア通路内を流入することが阻止さ
れ、このエアカットピンよりも真空装置寄りに設置され
た真空度検知装置に到ることはない。
【0015】また、エアカットピンにより溶湯が真空度
検知装置にまで到ることは防止されるのでエア通路の断
面積を十分に大きく形成することができ、よって、キャ
ビティ内の真空度とキャビティ外の真空度とは瞬時に同
一値となる。従って、真空度検知装置をキャビティから
十分に離れた部位に設置した場合であっても、キャビテ
ィ内の真空度は正確に測定される。
検知装置にまで到ることは防止されるのでエア通路の断
面積を十分に大きく形成することができ、よって、キャ
ビティ内の真空度とキャビティ外の真空度とは瞬時に同
一値となる。従って、真空度検知装置をキャビティから
十分に離れた部位に設置した場合であっても、キャビテ
ィ内の真空度は正確に測定される。
【0016】このことから、この真空度検知装置が溶湯
に浸積したりあるいはその高熱によって破損することは
確実に防止され、しかもキャビティ内の真空度を正確に
測定することができる。
に浸積したりあるいはその高熱によって破損することは
確実に防止され、しかもキャビティ内の真空度を正確に
測定することができる。
【0017】
【実施例】次に、本発明の実施例を図1に基づいて説明
する。図1は、型締め状態での本例の鋳造装置1の全体
を示している。なお、本例では、キャビティ5内に充填
された溶湯Wを加圧し、この加圧状態で溶湯Wを冷却凝
固させる形式の鋳造装置を例示して説明するものである
が、図では、そのための加圧装置は省略してある。
する。図1は、型締め状態での本例の鋳造装置1の全体
を示している。なお、本例では、キャビティ5内に充填
された溶湯Wを加圧し、この加圧状態で溶湯Wを冷却凝
固させる形式の鋳造装置を例示して説明するものである
が、図では、そのための加圧装置は省略してある。
【0018】本装置1は、可動型である上型2と固定型
である下型3とからなる本体部と、この本体部に溶湯W
を供給するための溶湯供給源4とから構成されている。
である下型3とからなる本体部と、この本体部に溶湯W
を供給するための溶湯供給源4とから構成されている。
【0019】上型2は、プレート2aを介して昇降装置
2bに取付けられており、一定のストロークで昇降する
ようになっている。下型3は、固定プレート3aに固定
されている。この上下の両型2,3が型締めされてキャ
ビティ5が形成される。
2bに取付けられており、一定のストロークで昇降する
ようになっている。下型3は、固定プレート3aに固定
されている。この上下の両型2,3が型締めされてキャ
ビティ5が形成される。
【0020】さて、上記上型2には中空部10が形成さ
れており、この中空部10には真空装置6が接続されて
いる。また、この中空部10の底部には上記キャビティ
5に到るエア通路7が形成されている。このエア通路7
は、中空部10の底部から下型3との合わせ面(上型2
の下面)に貫通する縦孔部7aと、この縦孔部7aの下
端からキャビティ5に到る間において合わせ面に形成さ
れた横溝部7bとから形成されている。縦孔部7aの断
面積と横溝部7bのそれとはほぼ同一となっている。
れており、この中空部10には真空装置6が接続されて
いる。また、この中空部10の底部には上記キャビティ
5に到るエア通路7が形成されている。このエア通路7
は、中空部10の底部から下型3との合わせ面(上型2
の下面)に貫通する縦孔部7aと、この縦孔部7aの下
端からキャビティ5に到る間において合わせ面に形成さ
れた横溝部7bとから形成されている。縦孔部7aの断
面積と横溝部7bのそれとはほぼ同一となっている。
【0021】このエア通路7を経て、真空装置6により
キャビティ5の真空引きが行われるのであり、このエア
通路7は、キャビティ5内の真空引きを行うのに十分な
断面積(概ね、300mm2 程度)で形成されている。
従って、真空装置6を作動させれば中空部10が真空引
きされると同時にキャビティ5内の真空引きが行われ、
このキャビティ5内の真空度と中空部10の真空度とは
常に一致するようになっている。
キャビティ5の真空引きが行われるのであり、このエア
通路7は、キャビティ5内の真空引きを行うのに十分な
断面積(概ね、300mm2 程度)で形成されている。
従って、真空装置6を作動させれば中空部10が真空引
きされると同時にキャビティ5内の真空引きが行われ、
このキャビティ5内の真空度と中空部10の真空度とは
常に一致するようになっている。
【0022】次に、中空部10の底部には、上記エア通
路7を開閉するためのエアカットピン8が取付けられて
いる。このエアカットピン8は油圧シリンダ8aにより
上下方向にストロークするよう支持されており、下端に
ストロークして上記横溝部7b内に突出してエア通路7
を遮断し、上端にストロークして横溝部7b内から退避
しこれによりエア通路7が開放されるようになってい
る。
路7を開閉するためのエアカットピン8が取付けられて
いる。このエアカットピン8は油圧シリンダ8aにより
上下方向にストロークするよう支持されており、下端に
ストロークして上記横溝部7b内に突出してエア通路7
を遮断し、上端にストロークして横溝部7b内から退避
しこれによりエア通路7が開放されるようになってい
る。
【0023】また、この中空部10の側壁であって、真
空装置6との接続部の近傍には、同真空装置6によって
得られる真空度を測定するための真空度検知装置9が取
付けられている。この真空度検知装置9が取付けられた
部位は、キャビティ5から十分に離れた部位となってお
り、溶湯の浸積はもちろんこの溶湯の熱的影響のほとん
どない部位となっている。
空装置6との接続部の近傍には、同真空装置6によって
得られる真空度を測定するための真空度検知装置9が取
付けられている。この真空度検知装置9が取付けられた
部位は、キャビティ5から十分に離れた部位となってお
り、溶湯の浸積はもちろんこの溶湯の熱的影響のほとん
どない部位となっている。
【0024】なお、図中11は、鋳造後型開きをする際
に、凝固した溶湯(製品)を上型2からスムーズに離型
させるためのエジェクタ装置である。
に、凝固した溶湯(製品)を上型2からスムーズに離型
させるためのエジェクタ装置である。
【0025】このように形成された上下両型2,3のキ
ャビティ5は、溶湯供給通路としてのストーク13によ
って溶湯供給源4と連通されている。
ャビティ5は、溶湯供給通路としてのストーク13によ
って溶湯供給源4と連通されている。
【0026】このストーク13は、下型3のほぼ中央を
図示上下方向(重力方向)に貫通して取付けられてお
り、その上端部において大気に開放され、ほぼ中程にお
いて湯口5aを経てキャビティ5と連通されている。な
お、図示は省略したがこのストーク13には加熱装置が
装着されており、このストーク13内の溶湯Wが冷却さ
れて凝固しないようになっている。
図示上下方向(重力方向)に貫通して取付けられてお
り、その上端部において大気に開放され、ほぼ中程にお
いて湯口5aを経てキャビティ5と連通されている。な
お、図示は省略したがこのストーク13には加熱装置が
装着されており、このストーク13内の溶湯Wが冷却さ
れて凝固しないようになっている。
【0027】このストーク13内には、ゲートピン12
が摺動可能に内装されており、このゲートピン12が上
下動することでキャビティ5の湯口5aが開閉され、こ
れにより同キャビティ5とストーク13すなわち溶湯供
給源4とが連通され、または遮断されるようになってい
る。すなわち、キャビティ5の真空引きが行われる際に
は、ゲートピストン12は下方に移動して湯口5aを遮
蔽し、これによりキャビティ5が密閉状態とされる。
が摺動可能に内装されており、このゲートピン12が上
下動することでキャビティ5の湯口5aが開閉され、こ
れにより同キャビティ5とストーク13すなわち溶湯供
給源4とが連通され、または遮断されるようになってい
る。すなわち、キャビティ5の真空引きが行われる際に
は、ゲートピストン12は下方に移動して湯口5aを遮
蔽し、これによりキャビティ5が密閉状態とされる。
【0028】また、図示は省略したがこのゲートピスト
ン12には、エアは通すが溶湯は流入することのできな
い小径の通気孔が形成されており、これによりゲートピ
ストン12とストーク13内の溶湯Wとの間のエアが排
気され、またこの溶湯Wに大気圧が負荷されるようにな
っている。
ン12には、エアは通すが溶湯は流入することのできな
い小径の通気孔が形成されており、これによりゲートピ
ストン12とストーク13内の溶湯Wとの間のエアが排
気され、またこの溶湯Wに大気圧が負荷されるようにな
っている。
【0029】溶湯供給源4は、加圧装置17が接続され
た密閉箱体状の保持炉15中に溶湯Wが貯留された溶解
炉14を納めて構成したもので、前記ストーク13は気
密性が確保された状態で保持炉15内に挿入されて溶解
炉14に浸積されている。
た密閉箱体状の保持炉15中に溶湯Wが貯留された溶解
炉14を納めて構成したもので、前記ストーク13は気
密性が確保された状態で保持炉15内に挿入されて溶解
炉14に浸積されている。
【0030】このように構成された溶湯供給源4によれ
ば、加圧装置17を作動させて保持炉15内を加圧する
ことにより、溶解炉14中の溶湯Wの湯面が加圧され、
これにより溶湯Wは重力に抗してストーク13を上昇し
てキャビティ5(本体側)に供給され、逆に、加圧装置
17を停止するとともに図示しない排気バルブを開いて
保持炉15内を徐々に大気開放すれば、ストーク13内
の溶湯Wはその自重により徐々に下がって溶解炉14内
に戻されるようになっている。なお、ストーク13内の
溶湯Wには、上記ゲートピストン12に形成された通気
孔を介して大気圧が負荷されている。
ば、加圧装置17を作動させて保持炉15内を加圧する
ことにより、溶解炉14中の溶湯Wの湯面が加圧され、
これにより溶湯Wは重力に抗してストーク13を上昇し
てキャビティ5(本体側)に供給され、逆に、加圧装置
17を停止するとともに図示しない排気バルブを開いて
保持炉15内を徐々に大気開放すれば、ストーク13内
の溶湯Wはその自重により徐々に下がって溶解炉14内
に戻されるようになっている。なお、ストーク13内の
溶湯Wには、上記ゲートピストン12に形成された通気
孔を介して大気圧が負荷されている。
【0031】次に、以上のように構成された鋳造装置1
による一連の鋳造工程について順次説明する。先ず、キ
ャビティ5に溶湯Wを充填するに先立って、キャビティ
5内の真空引きが行われる。すなわち、エアカットピン
8が横溝部7bから退去してエア通路7が開放されて、
キャビティ5と中空部10が連通された状態とされる。
による一連の鋳造工程について順次説明する。先ず、キ
ャビティ5に溶湯Wを充填するに先立って、キャビティ
5内の真空引きが行われる。すなわち、エアカットピン
8が横溝部7bから退去してエア通路7が開放されて、
キャビティ5と中空部10が連通された状態とされる。
【0032】次に、真空装置6を作動させて中空部10
およびキャビティ5内の真空引きを行う。そして、真空
度検知装置9により中空部10の真空度が所定値に達し
たことを確認したならば、エアカットピン8を横溝部7
b内に突出させてエア通路7を閉止する。これによりキ
ャビティ5と中空部10とは遮断される。
およびキャビティ5内の真空引きを行う。そして、真空
度検知装置9により中空部10の真空度が所定値に達し
たことを確認したならば、エアカットピン8を横溝部7
b内に突出させてエア通路7を閉止する。これによりキ
ャビティ5と中空部10とは遮断される。
【0033】一方、上記キャビティ5の真空引きに並行
して溶湯供給源4においては、加圧装置17が作動され
て溶解炉14中の溶湯Wの湯面が加圧され、これにより
溶湯Wはストーク13内を上昇してゲートピストン12
の下面に接触する位置にまで到っている。ここで、この
ゲートピストン12は、キャビティ5の湯口5aを遮断
する位置にあり、よって溶湯Wはキャビティ5内に流入
することなく、湯口5aの直前で流動が阻止されてい
る。
して溶湯供給源4においては、加圧装置17が作動され
て溶解炉14中の溶湯Wの湯面が加圧され、これにより
溶湯Wはストーク13内を上昇してゲートピストン12
の下面に接触する位置にまで到っている。ここで、この
ゲートピストン12は、キャビティ5の湯口5aを遮断
する位置にあり、よって溶湯Wはキャビティ5内に流入
することなく、湯口5aの直前で流動が阻止されてい
る。
【0034】このようにして、キャビティ5内を所定の
真空度にまで減圧し、かつ溶湯Wをゲートピストン12
の下面にまで上昇させた状態としたならば、ゲートピス
トン15を上方に移動させてキャビティ5の湯口5aを
開放する。これにより、溶湯Wは、キャビティ5と溶湯
供給源4側との圧力差によりキャビティ5内に素早く充
填される。
真空度にまで減圧し、かつ溶湯Wをゲートピストン12
の下面にまで上昇させた状態としたならば、ゲートピス
トン15を上方に移動させてキャビティ5の湯口5aを
開放する。これにより、溶湯Wは、キャビティ5と溶湯
供給源4側との圧力差によりキャビティ5内に素早く充
填される。
【0035】充填が完了したならば、ゲートピストン1
2を下降させてふたたび湯口5aを閉じ、キャビティ5
とストーク13内に残留する溶湯Wとを分離する。そし
て、溶湯供給源4側において、加圧装置17を停止して
保持炉15内を徐々に大気開放することにより、上記ス
トーク13内の残留溶湯Wを溶解炉14中に戻してお
く。一方、キャビティ5に充填された溶湯Wは図示しな
い加圧装置により加圧され、この加圧状態で冷却されて
凝固する。然る後、ゲートピストン12を上方に戻し
て、型開きし、製品を取り出すことにより一連の鋳造工
程が終了する。
2を下降させてふたたび湯口5aを閉じ、キャビティ5
とストーク13内に残留する溶湯Wとを分離する。そし
て、溶湯供給源4側において、加圧装置17を停止して
保持炉15内を徐々に大気開放することにより、上記ス
トーク13内の残留溶湯Wを溶解炉14中に戻してお
く。一方、キャビティ5に充填された溶湯Wは図示しな
い加圧装置により加圧され、この加圧状態で冷却されて
凝固する。然る後、ゲートピストン12を上方に戻し
て、型開きし、製品を取り出すことにより一連の鋳造工
程が終了する。
【0036】なお、キャビティ5とエアカットピン8間
のエア通路7内に侵入して凝固した溶湯は製品とともに
型から取り出され、仕上げ加工で取り除かれる。
のエア通路7内に侵入して凝固した溶湯は製品とともに
型から取り出され、仕上げ加工で取り除かれる。
【0037】本実施例は以上のように構成したものであ
り、この構成によれば次のような作用効果をなす。すな
わち、キャビティ5内を真空引きするにあたって、エア
カットピン8はエア通路7から退避してこのエア通路7
は開放され、しかもこのエア通路7は縦孔部7aのみな
らず横溝部7bも十分に大きな断面積で形成されてい
る。
り、この構成によれば次のような作用効果をなす。すな
わち、キャビティ5内を真空引きするにあたって、エア
カットピン8はエア通路7から退避してこのエア通路7
は開放され、しかもこのエア通路7は縦孔部7aのみな
らず横溝部7bも十分に大きな断面積で形成されてい
る。
【0038】このことから、真空装置6を作動させれ
ば、キャビティ5内は中空部10内と同じ減圧率で真空
引きされ、キャビティ5内の真空度と中空部10内の真
空度とは一致した状態で真空引きされる。従って、中空
部10内に設置された真空度検知装置9によってキャビ
ティ5内の真空度を正確に測定することができる。
ば、キャビティ5内は中空部10内と同じ減圧率で真空
引きされ、キャビティ5内の真空度と中空部10内の真
空度とは一致した状態で真空引きされる。従って、中空
部10内に設置された真空度検知装置9によってキャビ
ティ5内の真空度を正確に測定することができる。
【0039】しかも、エア通路7は従来よりも大きく形
成されているので、キャビティ5の真空引きを短時間で
行うことができるようになる。
成されているので、キャビティ5の真空引きを短時間で
行うことができるようになる。
【0040】また、キャビティ5内が所定の真空度にま
で減圧された時点で、エアカットピン8がエア通路7内
に突出されて同エア通路7は遮断され、この状態でキャ
ビティ5内に溶湯Wが充填される。従って、充填された
溶湯Wはエアカットピン8に阻止されてそれ以上エア通
路7内を流入することはなく、よって中空部10内に設
置された真空度検知装置9が従来のように溶湯Wに浸積
することは確実に防止される。このことから、従来のよ
うに焼結ベントを介してこの真空度検知装置9を設置す
る必要はなく、中空部10ひいてはキャビティ5内の真
空度を一層正確に測定することができる。
で減圧された時点で、エアカットピン8がエア通路7内
に突出されて同エア通路7は遮断され、この状態でキャ
ビティ5内に溶湯Wが充填される。従って、充填された
溶湯Wはエアカットピン8に阻止されてそれ以上エア通
路7内を流入することはなく、よって中空部10内に設
置された真空度検知装置9が従来のように溶湯Wに浸積
することは確実に防止される。このことから、従来のよ
うに焼結ベントを介してこの真空度検知装置9を設置す
る必要はなく、中空部10ひいてはキャビティ5内の真
空度を一層正確に測定することができる。
【0041】以上説明したように、エア通路7は十分に
大きな断面積で形成されているので、キャビティ5から
十分に離れた部位に設置されていても同キャビティ5内
の真空度を正確に測定することができ、しかも溶湯Wが
充填される際には上記エア通路7はエアカットピン8に
よって遮断されるので真空度検知装置9が溶湯に浸積す
ることはなく、また溶湯Wの熱影響もほとんどなくな
る。
大きな断面積で形成されているので、キャビティ5から
十分に離れた部位に設置されていても同キャビティ5内
の真空度を正確に測定することができ、しかも溶湯Wが
充填される際には上記エア通路7はエアカットピン8に
よって遮断されるので真空度検知装置9が溶湯に浸積す
ることはなく、また溶湯Wの熱影響もほとんどなくな
る。
【0042】このように、本例の鋳造装置1によれば、
真空度検知装置9の作動不良あるいは破損は確実に防止
され、しかもキャビティ5内の真空度を正確に測定する
ことができ、従来困難であった真空度検知装置の破損防
止とキャビティ内の真空度の正確な測定という相反する
要求を両立させることができる。
真空度検知装置9の作動不良あるいは破損は確実に防止
され、しかもキャビティ5内の真空度を正確に測定する
ことができ、従来困難であった真空度検知装置の破損防
止とキャビティ内の真空度の正確な測定という相反する
要求を両立させることができる。
【0043】
【発明の効果】本発明は、エア通路にエアカットピンを
設け、このエアカットピンよりも真空装置側に真空度検
知装置を設置したことから、真空度検知装置が溶湯に浸
積して破損することは確実に防止され、しかもエア通路
を従来よりも大きく形成することができるので、この真
空度検知装置をキャビティから離れた部位に設置した場
合であってもキャビティ内の真空度を正確に測定するこ
とができ、従来困難であった上記相反する要求は満足さ
れ、ひいては鋳造装置の生産性を良好に維持することが
できる。
設け、このエアカットピンよりも真空装置側に真空度検
知装置を設置したことから、真空度検知装置が溶湯に浸
積して破損することは確実に防止され、しかもエア通路
を従来よりも大きく形成することができるので、この真
空度検知装置をキャビティから離れた部位に設置した場
合であってもキャビティ内の真空度を正確に測定するこ
とができ、従来困難であった上記相反する要求は満足さ
れ、ひいては鋳造装置の生産性を良好に維持することが
できる。
【図1】本実施例に係る鋳造装置の全体図である。
【図2】従来の鋳造装置の全体図である。
1,20…鋳造装置 2,21…上型、3,22…下型 4…溶湯供給源 5,24…キャビティ、5a…湯口 6,25…真空装置 7,23…エア通路 8…エアカットピン 9,26…真空度検知装置 10…中空部 12,27…ゲートピストン 13…ストーク(溶湯供給通路) 14,28…溶解炉、15…保持炉 17…加圧装置 W…溶湯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 唐木 満尋 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 型締めした時にキャビティを形成する可
動型と固定型と、該キャビティ内を真空にするための真
空装置と、該真空装置により得られる前記キャビティ内
の真空度を測定するための真空度検知装置とを備えた鋳
造装置において、 前記キャビティと前記真空装置とを連通するエア通路に
該エア通路を開閉可能なエアカットピンを設け、前記真
空度検知装置を該エアカットピンよりも前記真空装置側
のエア通路に設けたことを特徴とする鋳造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33964591A JPH05146864A (ja) | 1991-11-27 | 1991-11-27 | 鋳造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33964591A JPH05146864A (ja) | 1991-11-27 | 1991-11-27 | 鋳造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05146864A true JPH05146864A (ja) | 1993-06-15 |
Family
ID=18329466
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33964591A Pending JPH05146864A (ja) | 1991-11-27 | 1991-11-27 | 鋳造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05146864A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5404928A (en) * | 1993-06-29 | 1995-04-11 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vacuum casting method |
US5427170A (en) * | 1993-07-09 | 1995-06-27 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vacuum casting apparatus and method |
US5431212A (en) * | 1993-07-20 | 1995-07-11 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Method of and apparatus for vacuum casting |
US5454416A (en) * | 1993-06-30 | 1995-10-03 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vacuum casting apparatus |
US5462107A (en) * | 1993-06-30 | 1995-10-31 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vacuum casting method |
WO2014147892A1 (ja) | 2013-03-21 | 2014-09-25 | 宇部興産機械株式会社 | 鋳造装置 |
CN114226689A (zh) * | 2021-12-01 | 2022-03-25 | 河北欧瑞特铝合金有限公司 | 一种真空金属型模具 |
CN118122996A (zh) * | 2024-05-07 | 2024-06-04 | 象山同家模具制造有限公司 | 一种低压浇注模具 |
-
1991
- 1991-11-27 JP JP33964591A patent/JPH05146864A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5404928A (en) * | 1993-06-29 | 1995-04-11 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vacuum casting method |
US5454416A (en) * | 1993-06-30 | 1995-10-03 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vacuum casting apparatus |
US5462107A (en) * | 1993-06-30 | 1995-10-31 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vacuum casting method |
US5427170A (en) * | 1993-07-09 | 1995-06-27 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vacuum casting apparatus and method |
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WO2014147892A1 (ja) | 2013-03-21 | 2014-09-25 | 宇部興産機械株式会社 | 鋳造装置 |
CN114226689A (zh) * | 2021-12-01 | 2022-03-25 | 河北欧瑞特铝合金有限公司 | 一种真空金属型模具 |
CN118122996A (zh) * | 2024-05-07 | 2024-06-04 | 象山同家模具制造有限公司 | 一种低压浇注模具 |
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